ブラジャーのサイズ選び方|2つで迷ったらホックの段と中央で決める

**試着室で2つのサイズをつけて、どちらも合っている気がしたら。**決めるのは、先にアンダー、そのあとにカップです。そしてアンダーを決める手がかりは、ホックの一番外側の段で留めて合うかどうか。カップを決める手がかりは、ワイヤーの間(中央)が胸の真ん中にぴたりと付いているかどうかです。
ブラジャーのサイズ選び方で一番多い失敗は、アンダーとカップを同時に動かしてしまうことです。70のCがきつい気がして75のDを試す、というように2か所を一度に変えると、何が合って何が合わなかったのかが分からなくなります。1回に動かすのは1か所だけ。それがこの記事の一番大事な決まりです。
測り方そのものはブラジャーのサイズの測り方|秋冬の買い替え前に、測る日と着る服とブラジャーのカップの測り方|立つ・かがむで数字がずれたらに分けてあります。ここでは、測ったあと試着室で2つに絞ったところから先の話をします。
結論:2つで迷ったら、アンダーを先に決めてカップは後から動かす
迷っている2つのサイズを、まず紙に書き出してみてください。たとえば「70のC」と「75のB」。あるいは「70のC」と「70のD」。この2つの組み合わせは、似ているようでまったく違う迷い方です。
前者は、アンダーもカップも違う組み合わせに見えますが、実はカップの入る量がほぼ同じで、違うのはベルトの長さだけです。後者は、ベルトの長さは同じで、カップの深さだけが違います。どちらの迷いなのかによって、見る場所が変わります。
ベルトの長さで迷っているなら、ホックの段と背中の線を見ます。カップの深さで迷っているなら、中央とカップの縁を見ます。アンダーもカップも両方ずれている組み合わせ、たとえば「70のC」と「75のD」で迷っているなら、それはまだ2つに絞れていない状態なので、どちらか片方を固定して試し直します。
**決める順番は、いつもアンダーが先です。**ブラジャーの支えの大部分はベルトが担っていて、ストラップはその補助です。ベルトが合っていないと、カップが合っているかどうかを正しく判断できません。ベルトが緩ければカップは下へ落ちて小さく感じますし、きつければカップは前へ押し出されて浮いて見えます。土台を決めてから、上に乗るものを選ぶ順番です。
まず確かめる:あなたの迷いはどの組み合わせか
試着室で手に取った2つを並べて、次の3つのどれに当てはまるかを確かめてください。
1つ目は、アンダーが同じでカップだけ違う組み合わせです。70のCと70のD、75のBと75のCなど。ベルトの長さは同じなので、背中の具合はほとんど変わりません。違いはカップの深さと、ワイヤーの幅です。この迷いは、中央とカップの縁で決めます。
2つ目は、カップが同じでアンダーだけ違う組み合わせです。70のCと75のC、65のDと70のDなど。ここで気をつけたいのは、アンダーが大きくなるとカップの容量も一緒に大きくなることです。同じCでも、75のCは70のCより一回り大きいカップが付いています。だからこの迷いは、ベルトとカップの両方が同時に動いていて、実は判断しにくい組み合わせです。
3つ目は、アンダーを1つ上げてカップを1つ下げた組み合わせ、または逆です。70のCと75のB、70のCと65のDなど。この2つはカップの入る量がだいたい同じになるように作られています。違うのはベルトの長さだけなので、この迷いはホックの段と背中の線で決めます。
| 迷っている2つ | 主に違うところ | 見る場所 |
|---|---|---|
| アンダー同じ・カップ違い(70C と 70D) | カップの深さとワイヤーの幅 | 中央・カップの縁 |
| アンダーを上げてカップを下げた(70C と 75B) | ベルトの長さ | ホックの段・背中の線 |
| カップ同じ・アンダー違い(70C と 75C) | ベルトとカップの両方 | 片方を固定して試し直す |
2つ目の組み合わせで迷ったときは、どちらかを固定します。ベルトの具合がよかったほうのアンダーを残して、カップを上下に1つずつ試す。それで1つ目か3つ目の迷いに置き換わり、見る場所がはっきりします。
ホックの段で見る:新品は一番外側で合うほうを選ぶ
ブラジャーの後ろのホックには、たいてい3段の留め位置があります。一番外側がいちばん緩く、内側へいくほど締まります。
**新品のブラジャーは、一番外側の段で合うほうを選んでください。**ベルトは、洗濯と着用をくり返すうちに少しずつ伸びていきます。最初は外側で留め、伸びてきたら真ん中へ、さらに伸びたら内側へと移していくと、1枚を同じ締め具合のまま長く使えます。買ったときから一番内側でちょうどいいものは、伸びたときに詰める余地がもう残っていません。
一番外側の段で留めたら、背中のベルトと肌の間に人差し指を1本差し込んでみてください。指が1本すっと入り、抜くときに少し肌に沿う感触があれば、ベルトの長さは合っています。指が入らない、入れると息苦しいなら、そのアンダーはきついです。指が2本並んで楽に入るなら、緩いです。
迷っている2つのうち、片方は一番外側で指1本、もう片方は一番外側で指2本が入る。こういうときは、指1本のほうを選びます。緩いベルトは、腕を動かすたびに背中で上へずれていき、その分だけ前のカップが下がります。一日の終わりに肩が凝る、ストラップが何度も落ちるという悩みは、ストラップではなくベルトの緩さから来ていることが少なくありません。
反対に、片方は一番外側でも指が入らず、もう片方は一番外側で指1本。この場合も指1本のほうです。きついベルトは、最初は「しっかり支えている」感触がありますが、座って食事をしたあとや、夕方になって体がむくんだあとに締め付けが強くなります。試着室の数分では分かりにくいので、指1本の基準を信じてください。
背中の線で見る:ベルトが水平に通っているか
ホックの段を確かめたら、次は鏡に背中を向けて、首だけ振り返って背中のベルトを見ます。手鏡があれば、正面の鏡に背中を映して手鏡で見ると確実です。
見るのは、ベルトが床と平行に通っているかどうかです。前のワイヤーの下端と、背中のベルトの高さが同じなら合っています。背中のベルトが前より高い位置へ上がっていて、肩甲骨の方へ斜めに持ち上がっているなら、ベルトが緩いか、ストラップを締めすぎています。
ストラップを一度、指が2本入るくらいまで緩めてから、もう一度背中を見てください。それでもベルトが上がっているなら、原因はベルトの緩さです。アンダーを1つ下げたサイズを試します。ストラップを緩めたら水平に戻ったなら、サイズはそのままで、ストラップの長さを直せば済みます。
もうひとつ見てほしいのが、ベルトの上下にできる段差です。背中の肉がベルトの上と下に乗って段になっているなら、ベルトが細すぎるか、きつすぎます。ただし、段差があること自体は体の作りによって誰にでも起こりうることで、悪いことではありません。秋冬に薄手のニットを重ねたときに、その段差が服の上から見えるかどうかが気になるなら、同じアンダーでベルトの幅が太いものを選ぶと、段差が分散して目立ちにくくなります。サイズを上げる必要はありません。
中央で見る:ワイヤーの間が胸の真ん中に付いているか
アンダーが決まったら、次はカップです。カップの大きさが合っているかは、まず中央で見ます。中央とは、左右のカップをつなぐ、ワイヤーとワイヤーの間の小さな部分のことです。
正面を向いて立ち、中央の部分を指で軽く押してみてください。指で押したときに、中央がすでに胸の真ん中の骨のあたりに付いていて、押してもほとんど動かないなら、カップの大きさは合っています。押すと奥へ沈む、つまり指を離すと肌から少し浮いているなら、カップが小さいです。
なぜ中央の浮きでカップの小ささが分かるのかというと、カップに胸が収まりきらないと、胸がカップを前へ押し出し、その力で中央が肌から持ち上げられるからです。中央が浮いているときは、カップの上の縁から胸がはみ出していたり、ワイヤーが胸の脇ではなく胸の上に乗っていたりします。
迷っている2つ、たとえば70のCと70のDのうち、Cは中央が浮き、Dは中央が付く。それならDです。CもDも中央が付くなら、次の「カップの縁」で決めます。CもDも中央が浮くなら、カップの形そのものが体に合っていない可能性があります。これは後半の「2つとも合わないとき」で扱います。
カップの縁で見る:上に段ができるか、すき間が残るか
中央が付いていたら、次はカップの上の縁を見ます。横から鏡に映すと分かりやすいです。
カップの上の縁と胸の境目が、なだらかにつながっていれば合っています。縁のところで胸が段になって乗っている、いわゆる食い込みが見えるなら、カップが小さいか、カップの上の部分が浅い形です。反対に、縁と胸の間にすき間ができて、指の先が入るくらい浮いているなら、カップが大きいです。
ここで迷いやすいのが、立っているときは縁がなだらかなのに、少し体を動かすとすき間ができる場合です。これは次の「前かがみと腕上げ」で確かめます。
もうひとつ見るのが、カップの脇です。ワイヤーの端が、脇の下の柔らかいところではなく、胸の外側のふくらみの付け根をなぞるように通っているか。ワイヤーの端が胸の上に乗っているなら、カップが小さいかワイヤーの幅が狭いです。ワイヤーの端が脇の下に食い込んで痛いなら、カップが大きすぎるかワイヤーの幅が広すぎます。
迷っている2つで、片方は縁に段ができ、もう片方は縁にすき間ができる。このときは、段ができるほうが小さく、すき間ができるほうが大きいので、ちょうど間のサイズがないかを考えます。間のサイズがなければ、すき間ができるほう、つまり大きいほうを選び、ストラップの長さで調整するほうがうまくいくことが多いです。小さいカップの食い込みはストラップでは直せませんが、少し大きいカップのすき間は、ストラップを少し短くすることで埋まる場合があるからです。
前かがみと腕上げで確かめる:10秒でずれを見る
立って正面を見ているときに合っていても、日常の動きで崩れるなら、そのサイズは合っていません。試着室で、次の2つの動きをそれぞれ5秒ずつ試してください。
1つ目は前かがみです。腰から体を前へ倒して、床を見るくらいまでかがみます。そのとき、カップの中で胸が前へ落ちて、カップの上の縁から出そうになるか、下からはみ出しそうになるかを感じてください。かがんでから体を起こしたときに、胸がカップの下に収まらず、ワイヤーが胸の上に乗ったままになっているなら、カップが小さいか、ベルトが緩いです。
2つ目は腕上げです。両腕をまっすぐ上に伸ばして、手のひらを合わせます。そのときに背中のベルトが上へ持ち上がるか、前のワイヤーが胸から浮いて胸の下にすき間ができるかを見ます。腕を上げるとワイヤーが浮き上がって、胸の下側が出てくるなら、ベルトが緩いです。アンダーを1つ下げて、カップを1つ上げた組み合わせ、たとえば75のBから70のCへ動かして試します。
この10秒の確かめは、どちらのサイズにも同じように行ってください。迷っている2つのうち、片方だけが前かがみか腕上げで崩れるなら、崩れないほうを選びます。両方崩れないなら、ここまでの4か所で優位だったほうを選びます。
前かがみのあと、片手でカップの中の胸を脇から中央へ寄せて入れ直してから、もう一度鏡を見るのも大事です。最初につけたときに胸がカップに正しく収まっていないと、合っているサイズでも縁が浮いたり段ができたりします。入れ直したあとで判断してください。
姉妹サイズの動かし方:アンダーを1つ上げたら、カップは1つ下げる
アンダーとカップの関係を覚えておくと、試着室で次に何を持ってくればいいかがすぐに分かります。
アンダーを1つ上げると、同じカップの記号でもカップの容量は一回り大きくなります。だから、カップの入る量を同じに保ったままベルトだけを長くしたいときは、アンダーを1つ上げてカップを1つ下げます。70のCから75のBへ、という動かし方です。
反対に、ベルトだけをきつくしたいときは、アンダーを1つ下げてカップを1つ上げます。75のBから70のCへ、70のCから65のDへ。
| いまのサイズで起きていること | 次に試すサイズ | 動かす理由 |
|---|---|---|
| ベルトがきつい・カップは合う | アンダー1つ上・カップ1つ下 | カップの量を保ったままベルトを長くする |
| ベルトが緩い・カップは合う | アンダー1つ下・カップ1つ上 | カップの量を保ったままベルトを短くする |
| ベルトは合う・中央が浮く | アンダーそのまま・カップ1つ上 | カップだけを深くする |
| ベルトは合う・縁にすき間 | アンダーそのまま・カップ1つ下 | カップだけを浅くする |
この表で大事なのは、1回に動かすのが「ベルトだけ」か「カップだけ」か、どちらか片方になっていることです。ベルトとカップを同時に動かしたくなったら、それは2回に分けて試すべき合図です。
ただし、この関係はおおよその目安です。アンダーの数字が大きく離れると、同じ容量になるはずのカップでも、ワイヤーの幅や深さが体に合わなくなっていきます。動かすのは1段ずつ、多くても2段までにしてください。70のCから80のAまで飛ばすと、カップの量は近くても形はまったく別物になります。
どちらとも取れるとき:判断が割れたら、どれを優先するか
ここまでの4か所(ホックの段・背中の線・中央・カップの縁)と10秒の動きで、2つのうちどちらが合うかがはっきり分かれれば、迷いは終わりです。けれど実際には、見る場所によって答えが割れることがよくあります。よくある割れ方と、そのときの選び方をまとめます。
ホックは合うのに、中央が浮く
一番外側の段で指1本、背中のベルトも水平。それなのに中央が浮いている。これはアンダーが合っていて、カップが小さい状態です。アンダーをそのままにして、カップを1つ上げてください。70のCなら70のDです。
ここで「中央が浮くから、ベルトをきつくすれば胸に押し付けられる」と考えて、アンダーを下げる人がいます。それをすると、中央は一時的に肌に付きますが、ベルトがきつくなるうえ、カップの中の窮屈さは変わりません。夕方になって締め付けがつらくなり、結局着なくなります。中央の浮きは、カップで直します。
中央は付くのに、ホックを外側で留めると背中が上がる
カップの量は合っていて、ベルトが緩い状態です。アンダーを1つ下げてカップを1つ上げた姉妹サイズを試します。75のBなら70のC。ここでカップを上げるのを忘れて、ただ70のBにすると、今度はカップが小さくなって中央が浮きます。
立っていると合うのに、前かがみで胸がこぼれる
正面から見る4か所はすべて合っていて、動いたときだけ崩れる。これはカップの深さが足りないか、カップの上の縁が浅い形であることが多いです。同じサイズで、カップの上側の布が高いものがあれば、まずそちらを試してください。なければ、カップを1つ上げます。
前かがみで崩れるのは、毎朝前かがみで着けている人にとっては特に気になるはずです。けれど一日のうちで前かがみになる時間が短く、着けた後に整え直せるなら、正面の4か所を優先して構いません。迷ったときは、自分の一日に前かがみの時間がどれだけあるかで決めてください。床に座ることが多い、小さな子どもを抱き上げることが多い、という人は、動きで崩れないほうを優先します。
カップの縁に段ができるのに、1つ上げると今度はすき間ができる
ちょうど間のサイズが体に合っている状態です。体の左右で胸の大きさが少し違うことも、よくあります。この場合は、大きいほうの胸に合わせて、大きいほうのカップを選んでください。小さいほうの胸のすき間は、ストラップを少し短くするか、カップの中に薄いパッドを入れて埋められます。大きいほうの胸の食い込みは、あとから直す方法がありません。
ベルトは指1本なのに、夕方になるときつい
試着室では合っていても、普段の夕方にきつく感じた経験があるなら、そのアンダーは少しきつめです。とはいえ、指2本入るアンダーを選ぶと、朝のうちはベルトが背中で上がります。こういう人は、一番外側の段で指1本のサイズを選び、夕方にきつくなる日のために、ベルトを延長する小さな部品を持っておくと便利です。延長の部品は、ホックにかけるだけで段を1つ増やせます。サイズを上げてしまうより、朝と夕方の両方に合わせやすくなります。
2つとも、どこか1か所ずつ合わない
70のCは中央が少し浮き、70のDは縁に少しすき間がある。どちらも1か所ずつ不満がある。このときは、合わないところが「あとから直せるかどうか」で選びます。
縁のすき間は、ストラップの調整やパッドで埋められます。中央の浮きは、着けている間ずっと続き、あとから直せません。だから、70のDを選びます。同じように、ベルトの緩さは延長の部品では直せず(延長は伸ばす方向だけ)、内側の段へ移すのは伸びたあとの予備を使ってしまうことになります。ベルトのきつさは延長の部品で緩められます。だから、ベルトで迷ったら少しきつめを、カップで迷ったら少し大きめを選ぶ、と覚えておくと決めやすくなります。
比べる前に:ストラップの長さを2つとも同じに整える
2つのサイズを比べるとき、意外に見落とされるのがストラップの長さです。売り場に並んでいるブラジャーは、ストラップの長さがそれぞればらばらのまま置かれていることが多く、そのまま着けて比べると、ストラップの長さの違いをサイズの違いと取り違えてしまいます。
着けたら、まずストラップを肩の上で指が2本入るくらいに合わせてください。2つとも同じ具合にそろえてから、ホックの段・背中の線・中央・カップの縁を見ます。片方だけストラップが短いと、そちらのカップが上へ引き上げられて縁がなだらかに見え、中央も肌に付いて見えます。けれどそれはストラップで胸を吊り上げているだけで、ベルトが支えている状態ではありません。そのまま買うと、一日の終わりに肩へ重さがかかります。
ストラップの長さを整えたら、肩を軽く回して、ストラップが肩の外へずれ落ちないかも見てください。落ちるなら、ストラップの付け根の位置が肩幅に合っていないか、ベルトが緩いかのどちらかです。ベルトの具合が指1本で合っていて、それでも落ちるなら、ストラップが背中側の中央寄りに付いている形を選ぶと落ちにくくなります。
ストラップは、サイズを決めるための道具ではなく、決めたサイズを最後に整えるためのものです。比べる段階では2つとも同じにして、サイズが決まったあとで自分の肩に合わせて細かく直す。この順番を守ると、2つの違いがはっきり見えるようになります。
秋冬に試着するとき:薄手のニットを持っていく
秋冬にブラジャーを買い替えるなら、試着室に1枚、普段ブラジャーの上に直接重ねる薄手のニットかカットソーを持っていってください。
試着したブラジャーの上からそれを着て、正面と横と背中を鏡に映します。見るのは3つです。カップの上の縁の線が、ニットの上から段になって見えないか。背中のベルトの上下にできる段差が、ニットの上から響いていないか。中央の部分が、ニットを着たときに胸の間で浮いて、ニットに小さな影を作っていないか。
夏の薄いTシャツなら気にならなかった線が、秋冬の薄手のニットではくっきり出ることがあります。ニットは編み目が伸びて体に沿うので、下にあるものの段差をそのまま拾うからです。迷っている2つのうち、ニットの上から響かないほうを選ぶのも、ひとつの決め方です。
どちらも響くなら、それはサイズではなく形の問題です。縁が布の切りっぱなしで薄く仕上げてあるもの、カップの表面に縫い目がないものを選ぶと、同じサイズでも響き方が変わります。響く線の見分け方はブラジャーの選び方|秋冬の薄手ニットに響く線は、縁と縫い目で見分けるに詳しく書いてあります。
厚手のニットを持っていくのはおすすめしません。厚手は下の線を隠してしまうので、試着室では問題がなく見えても、少し薄いものを着た日に響いて困ります。いちばん薄いものを持っていけば、それより厚いものでは響きません。
同じサイズでも形で合い方が変わる
ここまでで1つに絞れたとしても、別の形のブラジャーを買うときには、同じサイズがそのまま合うとは限りません。カップが胸全体を覆う形と、上の部分が浅い形では、同じ70のCでも上の縁の位置が変わります。ワイヤーがない形は、ワイヤーのある形よりベルトが柔らかく伸びやすいので、同じアンダーでも締め具合が緩く感じることがあります。
だから、サイズを1つに決めたら、そのサイズを持って別の形を試すときも、同じ4か所と10秒の動きをもう一度確かめてください。形を変えたら、またサイズの確かめをやり直す。面倒に思えますが、4か所と10秒の動きを全部合わせても、1つのブラジャーにかかる時間は1分ほどです。
ワイヤーのない形を選ぶときは、ホックの段を見るときに特に注意してください。ワイヤーがない分、ベルトがずれたときにカップが下がるのを止めるものがありません。ワイヤーのある形なら指1本でよかったベルトが、ワイヤーのない形では少しきつめのほうが安定することがあります。
買ったあと:最初の2週間で見ること
選んだ1枚を家に持ち帰ったら、最初の2週間は、着けた日の終わりに3つだけ確かめてください。
1つは、ストラップが何回落ちたか。一日に何度も落ちるなら、ストラップの長さを少し短くします。それでも落ちるなら、ベルトが緩いことを疑います。
2つめは、背中のベルトが夕方に上へずれていたか。外してから鏡で背中を見て、ベルトの跡が水平に付いていれば合っています。跡が斜めに上がっていたら、ベルトが緩いか、ストラップを締めすぎています。
3つめは、外したときにワイヤーの跡が胸の上や脇に付いていないか。ワイヤーの跡が胸のふくらみの付け根ではなく、ふくらみの上に付いているなら、カップが小さいです。
2週間たって、3つとも問題がなければ、そのサイズはあなたに合っています。次に同じ形を買い足すときは、同じサイズで迷わず選べます。ベルトが伸びてきたと感じたら、ホックの段を真ん中へ移してください。真ん中でも緩くなったら内側へ。内側でも背中が上がるようになったら、そのブラジャーの買い替えどきです。
2つとも合わないときは、サイズではなく形を変える
迷っていた2つのどちらも、4か所のうち2か所以上が合わない。前後のサイズを試しても、合う場所と合わない場所が入れ替わるだけ。そういうときは、サイズを探し続けるより、形を変えたほうが早く解決します。
中央がどのサイズでも浮くなら、左右のカップの間が狭い形、つまり中央の幅が狭いものを試してください。胸と胸の間が狭い体つきの人は、中央の幅が広い形だとカップがどうしても外へ開いて、中央が浮きます。
カップの縁が、どのサイズでも上に段ができるか、すき間ができるか、どちらかに振れるなら、カップの上の部分の高さが違う形を試します。胸の上側にふくらみが多い人は上の縁が高い形、胸の下側にふくらみが多い人は上の縁が浅い形のほうが、縁がなだらかにつながります。
ワイヤーの端がどのサイズでも脇に当たるなら、ワイヤーの幅が狭い形を試してください。脇に当たる痛みはカップを小さくしても消えないことが多く、そのときはサイズではなくワイヤーの形が体に合っていないことがほとんどです。
形を変えたあとは、また「先にアンダー、そのあとにカップ」の順番で、4か所と10秒の動きを確かめます。
迷ったときの順番をもう一度
試着室で2つに迷ったら、次の順番で決めてください。
最初に、迷っている2つが「アンダー同じ・カップ違い」「アンダーを上げてカップを下げた」「カップ同じ・アンダー違い」のどれかを確かめます。カップ同じ・アンダー違いなら、片方を固定して試し直します。
次に、アンダーを決めます。ホックの一番外側の段で、背中に指が1本入るか。背中のベルトが前と同じ高さで水平に通っているか。
それから、カップを決めます。中央が胸の真ん中に付いているか。カップの上の縁がなだらかにつながっているか。脇のワイヤーがふくらみの付け根をなぞっているか。
最後に、前かがみと腕上げを5秒ずつ。崩れないほうを選びます。
それでも判断が割れたら、あとから直せない側を優先します。中央の浮き、カップの縁の食い込み、ベルトの緩さは、あとから直せません。縁のすき間、ベルトのきつさは、ストラップやパッドや延長の部品で直せます。迷ったら、直せない側が合っているほうを選んでください。
運動のときに着けるものは、支え方の考え方が少し違います。スポーツブラのサイズの選び方|アンダーは指1本、ずれは腕を上げて見るも合わせて読んでみてください。ニットの下に着るインナーの透けが気になるときは、透けにくいインナー|フラッシュと逆光で透けるかを家で確かめるが役に立ちます。
よくある問い
- Q. アンダー70のCとアンダー75のBで迷っています。どちらを選べばいいですか
- この2つはカップの入る量がほぼ同じで、違うのはベルトの長さです。ホックを一番外側の段で留めて、背中のベルトと肌の間に指を入れてください。70のCで指が1本すっと入り、腕を上げてもベルトが上がらないなら70のCです。70のCだと指が入らず、息を吸ったときに締め付けを感じるなら75のBを試します。75のBは一番外側の段で留めたときに背中のベルトが肩甲骨の方へ上がっていないかを見てください。上がるなら、ベルトが緩すぎて胸を下から支えられていません。
- Q. ホックの一番内側でちょうどいいサイズを選んではいけないのですか
- 買ってすぐに一番内側で合っているものは、ベルトが伸びたときに詰める段が残っていません。ベルトは洗濯と着用で少しずつ伸びるので、新品は一番外側で合うものを選び、伸びてきたら真ん中、さらに伸びたら内側へ移すと、同じ1枚を長く同じ締め具合で使えます。ただし、外側の段だと指が2本以上入るのに内側だと合う、という場合は、アンダーが1つ大きいサイズのほうが合っていることが多いので、1つ小さいアンダーも試してください。
- Q. 測ったサイズと、試着して合うサイズが違います。どちらを信じればいいですか
- 試着して合うほうを選んでください。測った数字は出発点で、同じサイズ表記でも形や作りによって合い方が変わります。測ったサイズから始めて、この記事のホックの段・背中の線・中央・カップの縁の4つを順に見て、ずれがあれば1つずつ動かします。測り直しが必要なのは、測ったサイズから2つ以上離れたサイズしか合わなかったときです。そのときは測った日の体調や着ていた下着で数字が動いた可能性があるので、別の日にもう一度測ってみてください。
- Q. 試着するとき、何を着ていけばいいですか
- 脱ぎ着しやすい前開きの服か、かぶりの服なら薄手のニットがおすすめです。秋冬は特に、普段ブラジャーの上に重ねる薄手のニットやカットソーを1枚持っていくと、試着室で上から着て、縁の段差や背中の線が響かないかまで確かめられます。厚手のニットは響きが隠れてしまうので、確かめるには向いていません。
— メグラシ編集部





