ベルトの選び方|ニットやコートの上に巻く1本は、胴の長さで幅を選ぶ

**アンダーバストの線から、ベルトを巻く位置までを測ってください。**10cm未満なら幅2cm前後、10〜14cmなら3cm前後、14cm以上なら4cm以上の太いベルトも入ります。長さは、実際にニットやコートを着た上からメジャーを回して、その数字が真ん中の穴に来るものを選びます。
秋冬は、ベルトを使う場所が変わる季節です。夏まではパンツのベルトループに通すか、薄いワンピースの上に巻くくらいだったのが、厚手のニットの上、ニットワンピースの上、コートの上と、生地の厚いものの上に巻く日が増えます。
同じ1本でも、ブラウスの上なら合っていたのに、ニットの上に巻いたら急に胴が詰まって見えた。コートの上に巻こうとしたら、穴が足りなかった。こうした行き違いは、ベルトそのものではなく、巻く服の厚みと、自分の胴の長さから起きています。
この記事では、ニットやコートの上に巻く1本を、幅と長さの2つで選びます。パンツのベルトループに通す1本の選び方はベルトは帯の幅とループの内幅の差3〜8mmで選ぶに分けてあるので、ここでは「服の上から巻く」場面だけを扱います。
結論|幅は「胴の空き」、長さは「上から巻いた胴まわり」
先に、測る場所を2つだけ決めておきます。
| 測るもの | 測り方 | 決まるもの |
|---|---|---|
| 胴の空き | アンダーバストの線から、ベルトを巻く位置までの縦の長さ | ベルトの幅 |
| 上から巻いた胴まわり | 巻く服を着た状態で、巻く位置にメジャーを回す | ベルトの長さと穴の位置 |
幅の境目は10cmと14cmです。胴の空きが10cm未満なら2cm前後、10〜14cmなら3cm前後、14cm以上なら4cm以上も選べます。
長さは、上から巻いた胴まわりの数字が、ベルトの穴の真ん中に来るものを選びます。端の穴で留めると、余りが短すぎたり長すぎたりして、金具の位置もずれます。
この2つが合っていれば、色や金具の形はあとからどうにでもなります。逆にこの2つが外れていると、色をいくら合わせても、胴が詰まって見えたり、留めた端が暴れたりします。
胴の空きを測る|アンダーバストの線から、巻く位置まで
胴の空きは、上半身のうち「ベルトを置ける縦の長さ」のことです。測り方は次のとおりです。
- ふだん着るブラを着けて、薄手の服を着る
- 鏡に横を向いて立ち、アンダーバストの線(胸のふくらみが終わるところ)に指を当てる
- もう片方の手で、ベルトを巻きたい位置を押さえる。いちばんくびれているところか、そこから少し下が多い
- 2本の指のあいだの縦の長さを、メジャーで測る
ここで大事なのは、ベルトを巻く位置は自分で動かせるということです。いちばんくびれているところに巻くと胴の空きは短くなり、腰骨に近づけると長くなります。同じ人でも、巻く位置を2〜3cm下げるだけで、選べる幅が一段広がります。
測った数字は、服ごとに少しずつ変わります。厚手のニットを着ると、胸のふくらみの下に生地がたまり、アンダーバストの線が下がって見えるからです。ブラウスの上で12cmあった人が、厚手のニットの上では10cmを切ることもあります。迷ったら、いちばん厚い服を着た状態で測ってください。
メジャーがないときの測り方
手元にメジャーがなくても、胴の空きは測れます。紐を1本用意して、アンダーバストの線と巻く位置に指を当て、そのあいだに紐を沿わせます。指の位置で紐をつまんだら、定規か、ものさしの代わりになるもの(はがきの短い辺はおよそ10cmです)に当てて読みます。
もう1つの方法は、自分の指の幅で測ることです。人差し指から薬指まで3本をそろえた幅を、一度だけメジャーで測っておいてください。多くの人は5cm前後です。そうすれば、売り場でも「指3本が2回入るから10cmくらい」と、その場で胴の空きを出せます。
測った数字は、スマートフォンのメモに残しておきます。売り場で幅を選ぶとき、手持ちのベルトの幅と並べて書いておくと、今の1本が合っているかもすぐ分かります。
幅の境目|10cmと14cm
胴の空きに対して、ベルトの幅がどのくらいの割合を占めるかで、見え方が分かれます。目安は、ベルトの幅が胴の空きの4分の1前後に収まることです。
- 胴の空きが10cm未満:2cm前後が目安です。3cmを超えると、胸の下からベルトまでの肌色や服の面がほとんど残らず、胴が詰まって見えます
- 胴の空きが10〜14cm:3cm前後が目安です。2cmでも細すぎることはなく、4cmになると胸の下とベルトのあいだが狭く感じ始めます
- 胴の空きが14cm以上:4cm以上の太いベルトも入ります。2cmだと、胴の面に対してベルトが細い線に見え、巻いた意味が薄れることがあります
4分の1という目安は、上半身の面を「胸」「胴の空き」「ベルト」「腰から下」に分けたとき、ベルトが胴の空きを食いつぶさない幅です。胴の空きが残っていれば、ベルトは「くびれの位置を示す線」として働きます。食いつぶすと、胸のすぐ下から腰までがひとかたまりに見えます。
これは体型の良し悪しではありません。胴の空きが短い人は細いベルトで線をはっきり出せますし、胴の空きが長い人は太いベルトで面をつくれます。どちらにも、似合う幅があります。
秋冬の服ごとに、巻く位置の候補
同じ人でも、巻く服によって、いちばん落ち着く巻く位置は変わります。秋冬によく着る服ごとに、候補を置いておきます。
ニットワンピースは、生地がやわらかく、身体の線に沿って落ちるので、いちばんくびれているところに巻くと、くびれがそのまま出ます。厚手の編み地なら、そこから指1本ぶん下げると、胸の下の生地のたまりが目立ちにくくなります。
ロング丈のカーディガンは、前を閉じずに羽織るなら、ベルトは中の服に巻きます。前を閉じて上から巻くなら、ボタンの間隔に合わせて、ボタンとボタンのちょうど真ん中にベルトが来る高さにすると、ボタンがベルトの下に隠れて、ふくらみが出ません。
ジャケットの上から巻くときは、ジャケットのいちばん下のボタンより上に巻きます。ボタンの上にベルトが重なると、そこだけ厚みが出て、前が浮きます。
コートは、ポケットの口より上に巻くのが基本です。ポケットの口にベルトがかかると、ポケットが使いにくくなり、ベルトも斜めに傾きます。
シャツワンピースは、生地が薄いぶん、胴の空きの数字どおりの幅で選べます。そのかわり、巻く位置が高すぎると前のボタンのあいだが開くので、ボタンがベルトの真下に来ない高さを探してください。
長さは、着た服の上からメジャーを回して出す
ベルトの長さで失敗する理由のほとんどは、パンツのときの胴まわりで選んでいることです。ニットやコートの上から巻くと、胴まわりは思ったより増えます。
増え方の目安は次のくらいです。
- 薄手のニットやシャツの上:パンツのときより2〜3cm増える
- 厚手のニットやニットワンピースの上:4〜6cm増える
- コートの上:8〜12cm増える。前を閉じたときの重なりの厚みで変わる
この数字は服によって大きく違うので、目安にとどめて、実際に測ってください。測り方は簡単です。巻きたい服を着て、巻きたい位置にメジャーを回し、ベルトを締めたいくらいの強さで止めた数字を読みます。
手持ちのベルトで確かめるなら、そのベルトを服の上から巻いて、どの穴で留まるかを見ます。いちばん手前の穴でぎりぎり留まる、あるいは留まらないなら、そのベルトはその服用には短すぎます。
コートの上から巻く日は、コートの前を閉じた状態で測ってください。前を開けて羽織るなら、ベルトは中の服に巻くことになるので、中の服の厚みで測ります。
穴の位置|真ん中の穴で留まる長さを選ぶ
ベルトの穴は、多くの場合5つ前後並んでいます。選ぶときは、上から巻いた胴まわりが、真ん中の穴に来る長さを探してください。
真ん中で留まると、前後に1〜2穴の余裕が残ります。食事のあとや、座ったとき、少し厚い服に替えた日にも、穴を動かして合わせられます。いちばん手前の穴で留めると、少し厚い服に替えただけで留まらなくなりますし、いちばん奥の穴で留めると、余った端が長く垂れて、金具から先の線が暴れます。
余った端の長さも見ておきます。金具を通したあと、最初のベルト通し(ベルトについている輪)を越えて、指2〜3本ぶん先で止まるくらいが落ち着きます。それより短いと端が輪から抜けやすく、長すぎると輪の先で浮いて、腰に余計な線が1本増えます。
売り場で長さを選ぶときは、表示の長さではなく、真ん中の穴から金具の付け根までの長さを見てください。同じ表示の長さでも、金具の大きさや穴の並び方で、留まる位置は変わります。
厚手の上に巻くと、幅は一段細く見せたほうがいい
ニットやコートの上にベルトを巻くと、締めた位置の上下で生地がふくらみます。薄いブラウスならほとんど目立ちませんが、厚手のニットだと、ベルトの上と下にそれぞれ1〜2cmほどの生地のたまりができます。
このたまりは、見た目の上ではベルトの幅に足されると考えてください。3cmのベルトを厚手のニットの上に巻くと、上下のたまりを含めて5〜6cmほどの帯に見えることがあります。胴の空きが10〜14cmの人にとって、これは4分の1を超えてしまう幅です。
だから厚手の上に巻くときは、幅の目安から一段細いものを選ぶと、仕上がりがちょうどよくなります。
- 胴の空き10〜14cmで、厚手ニットの上:3cmではなく2〜2.5cm
- 胴の空き14cm以上で、コートの上:4cmでも入るが、生地が厚いコートなら3cmで十分なことが多い
締める強さも関係します。強く締めるほどたまりは大きくなるので、ニットの上では、指1本がベルトの内側に入るくらいの締め方にとどめてください。締めつけるより、位置を示すくらいの強さで巻くほうが、生地もきれいに残ります。
胴の空きが短い人、長い人の、秋冬の1本目
これから秋冬用の1本目を選ぶなら、胴の空きの長さで、最初に選ぶ1本を変えると外れにくくなります。
胴の空きが10cm未満の人は、幅2cm前後で、表に艶のある革の1本から始めてください。細くても艶があれば線がはっきり出るので、厚手のニットの上でも埋もれません。色は靴に寄せた濃い色にしておくと、パンツの日にもワンピースの日にも使えます。
胴の空きが10〜14cmの人は、幅2.5〜3cmで、艶を少し抑えた革の1本が使いやすい幅です。ニットの上でもコートの上でも浮かず、パンツのベルトループにも通る幅に収まることが多いからです。
胴の空きが14cm以上の人は、幅3〜4cmの1本を選ぶと、胴の面に対してちょうどいい太さになります。ニットワンピースの上に巻くと、上半身にはっきりした区切りができて、全体が締まって見えます。
どの人も、2本目を足すなら、1本目と幅を1cm以上離してください。似た幅を2本持つより、細い1本と太い1本を持つほうが、服の厚みが変わったときに選び分けられます。
金具の大きさ|ベルトの幅とのつり合い
金具(バックル)は、ベルトの中でいちばん目に入る場所です。大きさの目安は、金具の縦の長さが、ベルトの幅より一回り大きいくらいです。
- ベルトの幅と同じくらいの金具:線がすっきりして、ベルトが細く見える
- 幅より一回り大きい金具:前に1つ点ができて、くびれの位置がはっきりする
- 幅の2倍を超える金具:金具が主役になる。胴の空きが14cm以上ある人なら受け止められるが、10cm未満だと胸の下が金具で埋まって見える
胴の空きが短い人は、金具も小さめにして、ベルト全体を細い線としてまとめると落ち着きます。胴の空きが長い人は、金具を少し大きくして、前に1つの点をつくると、上半身の面が締まって見えます。
金具の色は、ほかの金属の小物とそろえると、まとまりが出ます。ネックレスや腕時計、かばんの金具と同じ色にしておくと、顔まわりから腰まで、光る点が1本の線でつながります。小物の光る点の数え方はアクセサリーの合わせ方|耳・首・手首、秋冬はどこに足すかを襟で決めるでも扱っています。
色|靴に寄せるか、かばんに寄せるか
幅と長さが決まったら、最後に色です。秋冬のベルトの色は、靴に寄せるか、かばんに寄せるかの2択で考えると迷いません。
靴に寄せると、腰から足元まで同じ色が2か所に出るので、縦の線がつながります。脚を長く見せたい日、パンツやロング丈のスカートの日に向いています。
かばんに寄せると、手に持つ位置とベルトの位置が近いので、上半身のまとまりが強くなります。ワンピースの日や、コートの上から巻く日に向いています。
靴とかばんが同じ色なら、ベルトも同じ色にしておけば3か所がそろいます。靴とかばんの色が違う日は、その日いちばん長く身につけているほう、つまり外にいる時間が長ければ靴、室内で過ごす時間が長ければかばんに寄せると覚えておくと、迷いません。
素材|表の光り方を、服の生地とずらす
色が決まったら、ベルトの表の光り方も見ておきます。秋冬の服は、ニット、ツイード、ウール、起毛した生地と、表に毛足のあるものが多くなります。ベルトの表の光り方を、服の生地とずらすと、ベルトの線がはっきり出ます。
- 毛足のあるニットや起毛した生地の上:表になめらかな艶のある革を選ぶと、ベルトがくっきり浮かびます
- 表がつるっとしたウールやなめらかな生地の上:艶を抑えた革やスエードを選ぶと、ベルトの線がやわらかく出ます
- 編んだ革や布のベルト:表に凹凸があるので、なめらかな生地の上で使うと表情が出ます。毛足のあるニットの上では凹凸どうしが重なって、線がぼやけやすくなります
服と同じ光り方を選ぶと、ベルトの線は弱くなります。それを狙う日もありますが、くびれの位置をはっきり示したい日は、光り方をずらしてください。
金具の色が、靴やかばんの金具と違う日
ベルトの色を靴かかばんに寄せても、金具の色が合わないことがあります。ベルトの金具は金色、かばんの金具は銀色、というような日です。
このときは、顔に近いほうの金属に合わせて考えてください。ネックレスやピアス、眼鏡の縁など、顔まわりに金属があるなら、その色とベルトの金具がそろっていれば、上半身の光る点が1本につながります。かばんの金具だけが違う色でも、かばんは手に持って動くものなので、ずれはそれほど目立ちません。
顔まわりに金属がない日は、ベルトの金具とかばんの金具のどちらか一方だけが光るように、もう一方を小さく抑えます。金具が2か所で違う色に光ると、腰と手元に視線が分かれます。
どちらとも取れるとき①|胴の空きがちょうど10cm前後
測ってみたら9.5cmだった、10.5cmだった、という人は、2cmと3cmのどちらを選ぶか迷います。
ここは巻く服の厚みで決めてください。厚手のニットやコートの上に巻くことが多いなら、生地のたまりが幅に足されるので、2cm前後を選びます。シャツや薄手のワンピースの上に巻くことが多いなら、3cm前後でも詰まって見えません。
どちらも同じくらい巻くなら、巻く位置を指1本ぶん下げてみてください。くびれのいちばん細いところから少し下に巻くと、胴の空きが1〜2cm広がり、3cmのベルトが楽に入るようになります。ただし、下げすぎると腰骨にかかって、ベルトが斜めに落ちやすくなります。前と後ろで高さがそろっているかを、鏡で横から確かめてください。
もう1つの方法は、2cmを選んで、金具を少し大きめにすることです。線は細いまま、前に点ができるので、3cmに近い存在感が出ます。
どちらとも取れるとき②|パンツにもコートにも1本で済ませたい
ベルトは何本も持ちたくない、1本でパンツにもニットの上にもコートの上にも使いたい、という人も多いはずです。
1本で済ませるなら、パンツの胴まわりがいちばん奥の穴、コートの上から巻いた胴まわりがいちばん手前の穴に来る長さが理想です。ただ、パンツとコートの上では胴まわりが8〜12cmも違うので、穴が5つで間隔が2.5cm前後の一般的なベルトだと、端から端まで10cmほどしか調整できません。ぎりぎり届くかどうか、という差です。
現実的には、次のどちらかを選ぶことになります。
- パンツとニットの上を1本でまかなう:胴まわりの差は4〜6cmほどなので、穴2つぶんで収まります。コートの上は、コートについているベルトを使うか、巻かない
- ニットの上とコートの上を1本でまかなう:差は4〜6cmほど。パンツには、ベルトループに合わせた別の細い1本を使う
幅も、1本で済ませるなら、胴の空きの目安から一段細めにしておくと、厚い服の上でも薄い服の上でも外れにくくなります。
どちらとも取れるとき③|コートについているベルトを、手持ちのベルトに替えたい
トレンチやラップ型のコートには、共布のベルトがついていることが多くあります。これを外して、手持ちの革のベルトに替えたい、という場面です。
共布のベルトは、そのコートの胴の位置と幅に合わせて作られています。替えるときは、まず共布のベルトの幅を測って、それより細いか同じくらいの幅を選んでください。太いものに替えると、コートについているベルト通しに入らなかったり、入っても前後で高さがずれたりします。
長さは、コートの前を閉じた状態で測ります。共布のベルトは結んで留めることが多いので、長さに余裕があり、革のベルトに替えると思ったより短く感じることがあります。
色は、コートの色より一段濃いか、靴の色に合わせると落ち着きます。コートと同じ明るさの色にすると、ベルトが溶けて、替えた意味が見えにくくなります。
どちらとも取れるとき④|ゴムのベルト、結ぶベルト、穴のないベルト
穴で留めないベルトは、長さの調整が利くぶん、選ぶ基準があいまいになりがちです。
ゴムのベルトは、伸びるぶん胴まわりの増減に強く、ニットの上でもコートの上でも使いやすい1本です。幅の考え方は同じで、胴の空きで決めます。ただ、ゴムは引っ張られて少し細く見えるので、目安より5mmほど太いものを選んでもかまいません。
結ぶベルト(布や細い革を結んで留めるもの)は、結び目と垂れる端が加わります。垂れる端の長さが、胴の空きより長いと、腰から下に線が伸びて、上半身と下半身の境目があいまいになります。端は胴の空きより短く、できれば半分くらいに収まるように結んでください。
穴のないベルト(金具で挟んで留めるもの)は、好きな位置で留められるので、長さで迷うことはほぼありません。そのかわり、留めた先の余りがどこまでも出るので、余りの長さを指2〜3本ぶんに切りそろえられるかを、買う前に確かめておくと安心です。
ベルトを巻かないほうが落ち着く日
ベルトは足せば必ず整うものではありません。次のような日は、巻かずにおくほうが、全体がまとまることがあります。
前にたくさんの飾りがある服の日です。前ボタンが大きい、ポケットのフラップが目立つ、胸元に柄が集まっている、といった服にベルトを足すと、上半身の前に点が増えすぎます。前の飾りを数えて、3つ以上あるなら、ベルトは足さないか、服と同じ色の細いものにとどめます。
長く車に乗る日も、コートの上のベルトは外しておくと楽です。座ったままの時間が長いと、ベルトの金具がお腹に当たり、コートの前にもしわが残ります。着いてから車の外で巻けば、降りたときの姿もきれいです。
ゆったりした形を見せたい服の日もそうです。たっぷりした身幅のニットや、裾に向かって広がるコートは、ベルトで絞ると、そもそもの形が消えます。その服の形が気に入って選んだのなら、ベルトは巻かずに、形そのものを見せてください。
試着室で確かめる3つの動き
ベルトは、まっすぐ立った姿勢で鏡に映すと、たいてい合って見えます。外れるのは動いたときです。試着室では、ベルトを巻いた状態で次の3つを試してください。
- 椅子に座る:座ると胴が縮み、ベルトの上下に生地がたまります。お腹に食い込むなら長さが足りないか、締めすぎています。金具が胸の下を押し上げるなら、幅が胴の空きに対して太すぎます
- 両腕を上げる:腕を上げると上の服が引き上げられ、ベルトの位置がずれます。ベルトごと上にずれるなら、締め方がゆるすぎるか、巻く位置が高すぎます
- 前にかがむ:かがむと、ベルトの後ろ側が下がり、前側の金具が持ち上がります。かがんで戻ったあと、前と後ろの高さがそろったまま戻るかを見てください
3つのうち2つ以上でずれたり食い込んだりするなら、幅か長さのどちらかが合っていません。座って食い込むなら長さ、かがんでずれるなら幅と締め方、と考えると、どこを直せばいいかが分かります。
手持ちのベルトを、売り場に持っていく
新しいベルトを買いに行く日は、いま持っているベルトを1本持っていくと、選ぶ時間が短くなります。手持ちの1本の幅と、ふだん留めている穴の位置が分かっていれば、売り場のベルトと並べて、幅が細いか太いか、長さが足りるかを、その場で比べられます。
できれば、ベルトを巻きたい服も着ていってください。ニットの上に巻く1本を探すなら、そのニットを着て行けば、試着室で胴まわりと胴の空きを測り直せます。コートの上に巻く1本を探すなら、コートを着て行きます。服を着ずに選んだベルトは、家に帰って巻いたときに、たいてい長さか幅のどちらかがずれます。
1日のうちに、ベルトを見直すタイミング
ベルトは、朝に鏡の前で決めた位置から、1日のうちに少しずつずれていきます。見直すタイミングを2つ決めておくと、ずれたまま過ごす時間が短くなります。
1つめは、座る時間が長かったあとです。会議や移動で長く座っていると、ベルトの上の生地がたまり、前の金具が少し上がります。立ち上がったら、ベルトの前と後ろを持って、生地を下に払うように整えます。
2つめは、上着を脱ぎ着したあとです。コートを脱いだとき、カーディガンを羽織ったとき、中の服が引っ張られてベルトの位置が動きます。脱ぎ着のあとに、鏡かガラスに映った横姿で、前と後ろの高さがそろっているかを見てください。
よくある行き違い
「太いベルトのほうが、くびれが出る」 胴の空きが短いのに太いベルトを巻くと、くびれの位置を示す前に、胴の面が埋まってしまいます。くびれをはっきりさせたいなら、胴の空きの4分の1までの幅で、位置をはっきり決めるほうが効きます。
「表示の長さが合っていれば、どの服でも使える」 表示の長さは、パンツの上で留める前提のことが多いです。ニットやコートの上から巻くなら、着た状態で測った胴まわりで選んでください。
「ベルトは服の色に合わせる」 服と同じ色にすると、ベルトが溶けて線が消えます。ベルトの役目はくびれの位置を示すことなので、服とは一段明るさを変え、靴かかばんに寄せてください。
「強く締めたほうが細く見える」 厚手の服の上で強く締めると、上下の生地のたまりが大きくなり、かえって胴の帯が太く見えます。指1本が入るくらいの強さにとどめてください。
スタイリストが顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて選定するときも、秋冬のニットワンピースやロング丈のニットを届ける方には、胴の位置をどこに置くかを先に考えます。ベルトを1本足すかどうかは、その延長にある判断です。
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よくある問い
- Q. ニットの上にベルトを巻くと太って見えます。幅が合っていないのでしょうか
- まず胴の空きを測ってください。アンダーバストの線から、ベルトを巻く位置までが10cm未満なのに3cm以上のベルトを巻いていると、胴が詰まって見えます。幅を2cm前後に落とすか、巻く位置を指1本ぶん下げて胴の空きを広げると変わります。厚手のニットは上下に膨らむので、薄手のときより一段細いベルトを選ぶのも効きます。
- Q. パンツ用のベルトを、そのままコートの上に巻けますか
- たいていは長さが足りません。コートの上から巻くと、胴まわりがパンツのときより8〜12cmほど増えるからです。いちばん手前の穴で留まったとしても、余りがほとんど残らず、金具の位置もずれます。コートの上から巻くなら、着た状態でメジャーを回して、その数字が真ん中の穴に来る1本を選んでください。
- Q. 太いベルトと細いベルト、1本だけ持つならどちらですか
- 胴の空きが10〜14cmの人なら、3cm前後の中くらいの幅が、パンツにもニットの上にも使えます。胴の空きが10cm未満なら2cm前後、14cm以上なら3〜4cmを1本目にすると、どの服の上でも外れにくくなります。
- Q. 穴のないベルトや、結ぶベルトはどう選べばいいですか
- 穴がないぶん長さの調整は利きますが、幅の考え方は同じです。胴の空きで幅を決めてから、結んだときに垂れる端が、ベルトの幅の何倍になるかを見てください。垂れる端が胴の空きより長いと、腰から下に線が伸びて重く見えます。
— メグラシ編集部





