振袖を顔タイプで選ぶ|前撮りの秋に決める柄の大きさ・形・半衿

**振袖を肩にかけて鏡の前に立ったとき、先に目が行くのは顔ですか、それとも柄ですか。**柄ばかりが目に入るなら柄が大きすぎ、顔ばかりで振袖が寂しく見えるなら柄が小さすぎます。
振袖選びで顔タイプが効くのは、色ではありません。**柄の大きさ、柄の形、顔のすぐ下に来る半衿と重ね衿の3つです。**どれも試着の場で、自分の顔と並べて確かめられます。
地色や衿元の色の決め方は振袖の色の選び方に分けてあります。この記事は色を扱わず、柄と衿元だけを見ます。
結論:顔タイプで決めるのは、柄の大きさと形と半衿
先に8タイプの答えを並べます。自分のタイプの行だけ見てください。タイプが分からない人は、次の節で2つの軸を確かめてから戻ってきてください。
| 顔タイプ | 柄の大きさ | 柄の形 | 半衿・重ね衿 | 帯結び |
|---|---|---|---|---|
| キュート | 小柄〜中柄 | 丸い花、小さな鞠 | 小花の刺繍、淡い重ね衿1本 | 丸みのある小さめの結び |
| アクティブキュート | 中柄 | 丸い花と線の柄の組み合わせ | 刺繍は控えめ、はっきりした重ね衿 | 左右に張る結び |
| フレッシュ | 小柄〜中柄 | 小さな花と縞の組み合わせ | 白に近い半衿、細い重ね衿 | すっきりした結び |
| クールカジュアル | 中柄 | 矢絣、縞、幾何学 | 無地に近い半衿 | 直線の多い結び |
| フェミニン | 中柄〜大柄 | 大きな丸い花、牡丹、椿 | 刺繍の多い半衿 | ふくらみのある結び |
| ソフトエレガント | 中柄 | 丸い花を控えめに散らした柄 | 同系の刺繍、淡い重ね衿 | 落ち着いた立体の結び |
| エレガント | 大柄 | 大きな花と流水の組み合わせ | 華やかな刺繍、2本の重ね衿 | 大きく立体的な結び |
| クール | 大柄 | 流水、縞、大きな幾何学 | 無地か、線の刺繍 | 高さのある直線の結び |
**この表の中で、いちばん効くのは柄の大きさです。**形や半衿は、あとから小物で寄せられますが、柄の大きさは振袖を選んだ時点で決まります。迷ったら、大きさの列だけを先に合わせてください。
2つの軸を、振袖の前で確かめる
顔タイプは、子供顔か大人顔か、曲線か直線か、の2つの軸で決まります。すでに診断を受けている人も、振袖の場で次の見方をしておくと、試着で迷いません。
| 見る点 | 子供顔寄り | 大人顔寄り |
|---|---|---|
| 顔の縦と横 | 縦が短めで、丸みがある | 縦が長めで、面長寄り |
| 目の下からあご先 | 余白が短い | 余白が長い |
| パーツの大きさ | 小さめ、中心に寄る | 大きめ、外へ広がる |
| 見る点 | 曲線寄り | 直線寄り |
|---|---|---|
| 輪郭 | 頬やあごが丸い | あごやエラに角がある |
| 目 | 丸く、縦に幅がある | 切れ長で、横に長い |
| 眉 | アーチを描く | まっすぐに近い |
2つとも、3行中2行以上が同じ列にあれば、そちらの軸で読みます。割れる場合は、振袖の柄を2種類顔の下に当てる方法のほうが分かりやすく、顔タイプ診断をわかりやすくにやり方があります。振袖の売り場なら、小柄の一着と大柄の一着を、あご先から5cm下に続けて当てるだけで足ります。
柄の大きさは、顔の縦の長さと比べる
柄の大きさは、見た目の印象で決めると迷います。**自分の顔を物差しにしてください。**髪の生え際からあご先までの長さを測ります。多くの人は18〜22cmの間に入ります。
測るときは、鏡の前でまっすぐ前を向き、定規を顔の横に立てて、生え際の中央の高さとあご先の高さを読みます。前髪がある人は、前髪を上げて生え際を出してください。一度測っておけば、試着のたびに測り直す必要はありません。スマートフォンのメモに、顔の縦の長さと、その半分・3分の2の数字を書いておくと、売り場で柄に指をかざすだけで比べられます。
そのうえで、振袖に入っている柄のうち、いちばん大きな花や模様の直径を見ます。
| いちばん大きな柄の直径 | 呼び方 | 顔との釣り合い |
|---|---|---|
| 顔の縦の3分の1以下 | 小柄 | 子供顔の人は顔と柄が一緒に見える |
| 顔の縦の3分の1〜半分 | 小柄〜中柄 | 子供顔の人、中間の人に合う |
| 顔の縦の半分〜3分の2 | 中柄 | ほとんどの人に合う、迷ったらここ |
| 顔の縦の3分の2〜同じ | 中柄〜大柄 | 大人顔の人に合う |
| 顔の縦と同じ以上 | 大柄 | 大人顔の人は顔と柄が一緒に見える |
| 顔の縦の1.5倍以上 | 特大の柄 | 大人顔の中でも直線寄りの人に合う |
**子供顔の人が大柄を着ると、柄のほうが顔より大きく見え、写真で柄に目が行きます。**大人顔の人が小柄を着ると、顔のパーツの大きさに対して柄が細かすぎて、振袖が寂しく見えます。どちらも、顔が悪いわけでも柄が悪いわけでもなく、大きさの釣り合いの問題です。
柄の位置|肩・胸・袖・裾のどこに大きな柄があるか
同じ振袖の中でも、柄の大きさは場所によって違います。多くの振袖は、裾と袖に大きな柄が集まり、肩から胸にかけては柄が小さいか、地が広く見えるように作られています。顔と釣り合うかを決めるのは、顔にいちばん近い肩と胸の柄の大きさです。
| 大きな柄がある場所 | 顔からの距離 | 顔への効き方 |
|---|---|---|
| 肩 | 10〜20cm | 顔と並んで見え、大きさが直接比べられる |
| 胸(上前の衿の下) | 20〜40cm | 正面の写真で顔のすぐ下に入る |
| 袖(振り) | 手を前で組むと顔の横 | 立ち姿の写真で顔の左右に来る |
| 帯の下(おはしょりの下) | 60〜80cm | 全身の中ほどで、全体の華やかさに効く |
| 裾 | 1m以上 | 顔から遠く、大きな柄でも顔とぶつからない |
| 背中 | 後ろ姿のみ | 帯結びと一緒に見られる |
袖は見落としやすい場所です。**前撮りでは両手を体の前で重ねるポーズが多く、そのとき袖の柄が顔の左右の高さまで上がります。**肩や胸の柄が中柄でも、袖に大柄があると、写真の中では顔の横に大きな柄が並びます。試着では、手を前で重ねたポーズをとって、袖の柄がどの高さに来るかも見てください。
柄の密度|地がどれだけ見えているか
大きさと同じくらい効くのが、柄と柄の間にどれだけ地色が見えているかです。同じ大きさの花でも、びっしり詰まっていれば全体が大きな一枚の柄に見え、まばらなら一つずつの柄として見えます。
| 地の見え方 | 印象 | 合いやすい顔タイプ |
|---|---|---|
| 地がほとんど見えない | 柄が一枚の面になり、大柄に見える | エレガント、フェミニン、クール |
| 地が3割ほど見える | 華やかだが柄が読める | アクティブキュート、ソフトエレガント |
| 地が半分ほど見える | 柄が一つずつ浮いて見える | キュート、フレッシュ |
| 地が7割以上 | すっきりして、柄は点に見える | フレッシュ、クールカジュアル |
| 裾だけに柄が集まる | 上半身がすっきり、顔が引き立つ | 子供顔の人全般 |
| 肩から裾まで柄が続く | 全身が華やか | 大人顔の人全般 |
**子供顔の人で大きめの柄に憧れがある場合は、裾に柄が集まる振袖を選ぶと、顔から遠い位置に大きな柄を置けます。**顔の近くの肩や胸に大柄が来ないので、顔と柄の大きさがぶつかりません。
柄の形は、丸い花か線の柄か
柄の形は、曲線と直線の軸に対応します。振袖の柄は、大きく分けると丸い形のものと、線でできているものに分かれます。
| 柄の種類 | 形の性格 | 合いやすい軸 |
|---|---|---|
| 牡丹・芍薬 | 大きく丸い | 曲線・大人顔 |
| 椿・梅 | 小さく丸い | 曲線・子供顔 |
| 菊(丸く咲く形) | 丸い | 曲線 |
| 鞠・鈴 | 丸い点 | 曲線・子供顔 |
| 桜(散らし) | 小さな点 | 曲線・子供顔 |
| 流水・観世水 | 流れる線 | 曲線と直線の中間 |
| 矢絣 | まっすぐな線の繰り返し | 直線 |
| 縞・よろけ縞 | 縦の線 | 直線 |
| 熨斗 | 長い帯状の線 | 直線・大人顔 |
| 幾何学(市松・麻の葉) | 角のある図形 | 直線 |
多くの振袖は、丸い花と線の柄が組み合わさっています。**見るのは、組み合わせの中でどちらが多く、どちらが大きいかです。**大きな牡丹に細い流水が添えてある振袖は曲線寄り、太い熨斗に小さな梅が散っている振袖は直線寄りと読みます。
生地の質感|光るか、光らないか
柄の見え方は、生地の質感でも変わります。光沢のある生地は柄の輪郭がはっきりし、光らない生地は柄がやわらかくにじんで見えます。
| 生地の質感 | 柄の見え方 | 合いやすい顔タイプ |
|---|---|---|
| 強い光沢 | 輪郭がくっきり、大きく見える | エレガント、クール |
| 控えめな光沢 | 華やかだが落ち着く | フェミニン、ソフトエレガント |
| 縮緬のような凹凸 | 柄がやわらかい | キュート、ソフトエレガント |
| 光らないさらっとした地 | 柄がすっきり | フレッシュ、クールカジュアル |
| 絞りの入った地 | 立体的で、柄が小さく見える | キュート、アクティブキュート |
| 金彩・箔が多い | 光が柄に集まる | 大人顔の人 |
**子供顔の人は、光沢の強い生地を選ぶと、柄が一回り大きく見えます。**柄の大きさを中柄にしたのに大きく感じるときは、生地の光り方を一段落としてみてください。
半衿と重ね衿|顔から10cm以内の2本
振袖の中で、顔にいちばん近いのが半衿と重ね衿です。あご先から10cm以内に入るので、柄よりも直接、顔の見え方に効きます。
| 半衿・重ね衿の選び方 | 顔への効き方 | 合いやすい顔タイプ |
|---|---|---|
| 白の無地の半衿 | 顔まわりがすっきり | フレッシュ、クールカジュアル、クール |
| 小花の刺繍の半衿 | 顔まわりがやわらかい | キュート、ソフトエレガント |
| 大きな花の刺繍の半衿 | 顔まわりが華やか | フェミニン、エレガント |
| 線の刺繍・幾何学の半衿 | 顔まわりが引き締まる | クール、クールカジュアル |
| パール付きの半衿 | 光が顔に集まる | フェミニン、エレガント |
| 重ね衿1本・淡い色 | 衿元に1本の線 | キュート、フレッシュ |
| 重ね衿1本・濃い色 | 衿元がはっきり | アクティブキュート、クール |
| 重ね衿2本 | 衿元に厚みが出る | エレガント、フェミニン |
半衿の見え幅も効きます。**衿元から半衿が見えている幅が2cmを超えると顔まわりが明るく広くなり、1cm以下だと引き締まります。**子供顔の人は見え幅を広めに、大人顔で直線寄りの人は狭めにすると、顔と衿元がなじみます。
重ね衿の色は、パーソナルカラーで決める部分です。顔タイプで決めるのは、重ね衿を何本にするか、線をはっきり出すか、にじませるかのほうです。濃い色の重ね衿を1本入れると衿元に強い線が1本通り、直線寄りの顔と合います。淡い色を2本重ねると線がにじんで幅のある面になり、曲線寄りで大人顔の人と合います。色を決めてから本数と濃さを顔タイプで選ぶ、という順番にすると、パーソナルカラーと顔タイプがぶつかりません。
帯結びの大きさと高さ
帯結びは、後ろ姿と、斜めから撮った写真で目立ちます。顔から離れた位置にあるので、柄と同じく大きさの釣り合いで見ます。
| 帯結びの性格 | 印象 | 合いやすい顔タイプ |
|---|---|---|
| 小さく丸い | かわいらしい | キュート |
| 左右に張る | 元気で動きがある | アクティブキュート |
| すっきり平たい | 軽やか | フレッシュ |
| 直線的で角がある | 凛として見える | クールカジュアル、クール |
| ふくらみがあり丸い | やさしく華やか | フェミニン |
| 立体的で落ち着いた | 上品 | ソフトエレガント |
| 大きく高い | 華やかで存在感がある | エレガント |
| 高さのある直線 | 引き締まる | クール |
**帯結びは、着付けの当日に変えられる数少ない場所です。**柄の大きさが顔と少しずれている振袖でも、帯結びの大きさで全体の釣り合いを取り直せます。
髪型と髪飾りの高さ
振袖の日の髪型は、顔のすぐ上と横に大きな面を作ります。柄と同じく、大きさと形で顔と釣り合わせます。
| 髪型・髪飾り | 顔への効き方 | 合いやすい顔タイプ |
|---|---|---|
| 高めのまとめ髪 | 縦に伸びて大人びる | 子供顔の人が柄に負けそうなとき |
| 低めのまとめ髪 | 落ち着いて、縦が短く見える | 大人顔の人 |
| 編み込みの多いまとめ髪 | 線が増えて華やか | アクティブキュート、フレッシュ |
| 巻いて丸みを出したまとめ髪 | 曲線が増える | キュート、フェミニン |
| タイトにまとめた髪 | 直線が増える | クール、クールカジュアル |
| 小さな髪飾りを複数 | 点が散る | キュート、フレッシュ |
| 大きな髪飾りを1つ | 面ができる | エレガント、フェミニン |
| 水引や線の髪飾り | 線ができる | クールカジュアル、クール |
髪飾りの大きさも、柄と同じ物差しで見られます。いちばん大きな髪飾りの直径が、振袖のいちばん大きな柄と同じくらいなら、顔の上下で大きさがそろいます。
試着で見る順番
振袖の試着は、枚数が多く、羽織るたびに印象が動くので、見る順番を決めておくと迷いません。
| 順番 | 見ること | どう見るか |
|---|---|---|
| 1 | 柄の大きさ | いちばん大きな柄の横に顔を並べる |
| 2 | 柄の位置 | 肩と胸に大きな柄が来ているか |
| 3 | 柄の形 | 丸い花と線の柄のどちらが多いか |
| 4 | 地の見え方 | 柄と柄の間に地が何割見えるか |
| 5 | 生地の光り方 | 顔を動かして、光が柄に集まるか |
| 6 | 衿元 | 半衿の色と刺繍を当ててみる |
| 7 | 3m離れて見る | 顔と柄のどちらに先に目が行くか |
| 8 | 写真を撮る | 正面とななめの2枚を並べる |
**1から4で候補を3枚まで絞ってから、5以降に進んでください。**柄の大きさが合っていない振袖を、半衿や帯で寄せようとすると、当日まで迷い続けることになります。
8タイプそれぞれ、最初に確かめる1点
試着の順番は全員同じですが、タイプごとに外しやすい点があります。自分のタイプの段落だけ読んでください。
**キュートの人は、肩の柄の大きさを最初に見ます。**丸い花が似合うので華やかな振袖に目が行きますが、肩に大きな牡丹が来ると顔より柄が先に見えます。肩の柄が顔の縦の半分以下か、を確かめてください。
アクティブキュートの人は、丸い花と線の柄の割合を見ます。丸い花だけの振袖は甘く、線だけの振袖は硬く見えやすいので、両方が入っている一着が顔の動きのある印象と合います。
フレッシュの人は、地の見え方を見ます。柄が詰まった振袖より、地が半分以上見える一着のほうが、顔のすっきりした印象がそのまま残ります。
クールカジュアルの人は、柄の形を見ます。矢絣や縞のような線の柄は、振袖の華やかさを保ちながら顔の直線と合います。丸い花を選ぶなら、小さく散らしたものにしてください。
フェミニンの人は、生地の光り方を見ます。大きな丸い花と控えめな光沢がそろうと、顔のやわらかさと華やかさが両方出ます。光沢が強すぎると、柄の輪郭が硬く見えることがあります。
ソフトエレガントの人は、柄の密度を見ます。中柄の丸い花が、地を3割ほど残して散っている一着が、顔の穏やかさと釣り合います。
エレガントの人は、柄の大きさが足りているかを見ます。中柄では顔の華やかさに対して振袖が静かに見えることが多いので、顔の縦と同じくらいの柄を試してください。
クールの人は、帯結びと半衿の線を見ます。振袖が大柄で直線寄りでも、半衿に丸い刺繍が入ると顔まわりだけが甘くなります。衿元を無地か線の刺繍にそろえてください。
3m離れて見る理由
振袖の試着は鏡の近くでしがちですが、成人式の当日に人に見られるのは、多くが2〜5m離れた位置からです。写真も、全身が入る距離から撮られます。
近くで見ると、顔と半衿がいちばん目に入ります。3m離れると、顔は小さな点になり、柄の大きさと帯の形が全体の印象を決めます。**近くで良かったのに、離れて見ると柄ばかりが目に入る振袖は、柄が顔に対して大きすぎます。**反対に、近くでは地味に見えたのに、離れると顔と振袖がまとまって見えるなら、大きさが釣り合っています。
売り場で3m下がれないときは、スマートフォンで全身が入る距離から撮って、画面の中で顔と柄のどちらに先に目が行くかを見てください。
どちらとも取れるとき①|中間タイプの人
顔タイプで中間と言われた人、2つの軸のどちらかが割れた人は、柄の大きさを中柄にそろえ、形は丸い花と線の柄が半々の振袖を選ぶのが決め方です。
そのうえで、**衿元と髪型で、どちらかの側に一歩だけ寄せます。**子供顔と大人顔のあいだで迷うなら、半衿の見え幅と髪の高さで調整し、曲線と直線のあいだで迷うなら、半衿の刺繍の形と帯結びの形で調整します。振袖本体を中間に置き、小物で寄せる順番にしておくと、前撮りと当日で雰囲気を変えることもできます。
どちらとも取れるとき②|母の振袖を着る
母や親族の振袖を着る場合は、柄の大きさと形が最初から決まっています。顔タイプとずれていると感じたら、顔から30cm以内に置くもので寄せます。
| 振袖と顔のずれ | 寄せ方 |
|---|---|
| 柄が大きすぎて顔が負ける | 刺繍の華やかな半衿、髪を高めに、髪飾りを大きく |
| 柄が小さく振袖が寂しい | 半衿は無地、帯結びを大きく立体的に |
| 丸い花が多く、顔が直線寄り | 線の刺繍の半衿、濃い重ね衿、タイトなまとめ髪 |
| 線の柄が多く、顔が曲線寄り | 小花の半衿、淡い重ね衿、巻いたまとめ髪 |
| 光沢が強く、顔が子供顔 | 重ね衿を1本にして、衿元を軽く |
| 光沢がなく、顔が大人顔 | 重ね衿を2本にして、帯締めに光るものを足す |
| 地がほとんど見えない | 半衿を白に近くして、顔の下に余白を作る |
| 地が多く、柄がまばら | 髪飾りを大きめにして、上に面を足す |
**寄せるのは1か所ではなく、半衿・帯・髪の3か所に少しずつ振り分けてください。**1か所だけで寄せようとすると、そこだけが目立ちます。
どちらとも取れるとき③|好きな柄と顔タイプがずれる
好きな振袖と、顔タイプで合う振袖が違うことがあります。一生に何度も着るものではないので、好きな柄を選ぶ理由は十分にあります。
そのときに見るのは、ずれているのが大きさか、形かです。形のずれは、半衿や帯で寄せやすいので、好きな柄を選んで構いません。大きさのずれは寄せにくいので、柄の位置で調整します。大柄が好きな子供顔の人は、肩ではなく裾に大きな柄が集まる一着を、小柄が好きな大人顔の人は、柄が全身に密に入って一枚の面に見える一着を探すと、好きな柄のまま釣り合いが取れます。
どちらとも取れるとき④|家族と写真に並ぶ
前撮りでは、家族と一緒に写る写真も撮ります。家族の服と並んだとき、振袖の柄の大きさは、周りとの比べ方でも変わって見えます。
家族が無地の服で並ぶなら、振袖の柄は単独で見られるので、顔タイプの目安どおりで構いません。**きょうだいが別の振袖や袴で並ぶ場合は、柄の大きさが近すぎると全体がにぎやかになります。**片方が大柄なら、もう片方は中柄に寄せると、写真の中で二人の顔がそれぞれ立ちます。
どちらとも取れるとき⑤|柄の直径が、2つの目安の境目にある
いちばん大きな柄の直径を測ったら、顔の縦のちょうど半分だった、という振袖があります。小柄〜中柄と中柄の境目です。このときは、柄の数で決めます。
境目の大きさの柄が、振袖全体に3つ以下しかなければ、その柄は点として見えるので、小さい側として読みます。子供顔の人でも着られます。反対に、同じ大きさの柄が5つ以上並んでいれば、柄がつながって大きな面に見えるので、大きい側として読みます。大人顔の人と釣り合います。
数えにくいときは、振袖を広げた写真を少しぼかして見てください。ぼかしても柄の形が一つずつ残るなら小さい側、柄がつながって地と柄のまだらに見えるなら大きい側です。迷う振袖は、この一手間でほとんど決まります。
前撮りの秋と、当日の1月で変わるところ
前撮りは9月から11月に集まり、成人式の当日は1月です。同じ振袖でも、見られ方が変わります。
| 比べる点 | 秋の前撮り | 1月の当日 |
|---|---|---|
| 光 | 写真館の照明、近くから | 屋外の低い日差し、遠くから |
| 効く場所 | 半衿、髪飾り、顔まわり | 柄の大きさ、帯結び |
| 衿元 | 半衿がよく見える | ショールで隠れる時間が長い |
| 髪型 | 写真用に作り込める | 朝早くから長時間もつ形 |
| 背景 | 無地か庭 | 人が多く、ほかの振袖と並ぶ |
| 見る距離 | 1〜2m | 2〜5m |
**当日はショールで衿元が隠れるので、柄の大きさと帯結びで釣り合いを取っておくことが大切です。**前撮りで半衿に頼って寄せた人は、当日にショールを外す場面を想像して、ショールなしでも柄と顔が釣り合うかを確かめておいてください。
前撮りの写真で確かめる3枚
前撮りの当日は、撮られた写真をその場で見せてもらえることが多くあります。そのときに、次の3枚を見比べると、柄と顔の釣り合いが確かめられます。
1枚目は、正面の全身です。顔と柄のどちらに先に目が行くかを見ます。柄が先なら、次のカットで髪飾りを一段大きくするか、髪を少し高くすると、顔に目が戻ります。
2枚目は、ななめ45度の上半身です。肩の柄と顔が並ぶので、大きさの差がいちばん分かりやすい1枚です。肩の柄が顔より大きく見えるなら、袖を前に持ってくるポーズを減らし、肩の柄が写る範囲を少なくしてもらいます。
3枚目は、後ろ姿です。帯結びと背中の柄が一緒に写ります。帯結びが柄に埋もれていれば、帯結びが小さすぎます。当日の着付けで一回り大きな結びに変えるかどうかの判断に使えます。
1月のショールも、柄と同じ物差しで選ぶ
成人式の当日は、会場の外で待つ時間や移動の時間が長く、多くの人がショールを肩にかけます。ショールは顔のすぐ下に大きな面を作るので、半衿と同じくらい顔の見え方に効きます。
| ショールの性格 | 顔への効き方 | 合いやすい顔タイプ |
|---|---|---|
| 毛足が長く、丸くふくらむ | 顔まわりに曲線の面ができる | キュート、フェミニン |
| 毛足が短く、平たい | 顔まわりがすっきり | フレッシュ、クールカジュアル |
| 大判で肩を広く覆う | 面が大きく、大人びる | エレガント、クール |
| 小さめで衿元だけを覆う | 面が小さく、顔が引き立つ | キュート、フレッシュ |
| 光沢のある素材 | 光が顔の下に集まる | エレガント、フェミニン |
| 縁に飾りのない直線の形 | 顔まわりが引き締まる | クール、クールカジュアル |
**ショールをかけると、半衿と重ね衿はほとんど見えなくなります。**前撮りで衿元の刺繍に頼って寄せた人は、当日はショールの形で同じ寄せ方を続けてください。柄が大きすぎて顔が負けやすい人は小さめのショールで衿元を軽く、柄が小さく振袖が寂しい人は大判で肩に面を足す、という向きです。
売り場と着付けで伝える言葉
振袖の売り場や着付けの担当者は、たくさんの人を見ているぶん、短い言葉で伝えるほうが提案が早くなります。顔タイプの名前をそのまま伝えるより、この記事で決めた結論を、寸法と形で伝えてください。
- 「いちばん大きな柄が、顔の縦の半分くらいのものを探しています」
- 「丸い花より、流水や縞が多い柄が見たいです」
- 「肩と胸の柄は小さめで、裾に大きな柄があるものはありますか」
- 「半衿は刺繍が控えめな白に近いもので、見え幅は狭めにしたいです」
- 「帯結びは、高さのある直線の形でお願いします」
**名前ではなく寸法で伝えると、担当者が同じ物差しで候補を出せます。**顔タイプの呼び方は診断の仕方によって違うことがあり、名前だけでは担当者の頭に浮かぶ振袖がずれることがあるからです。
前撮りまでの予定
振袖を選んでから前撮りまでに、やっておくことを並べます。
- 前撮りの2か月前まで:柄の大きさと形で振袖を決める
- 1か月前:半衿と重ね衿を、振袖と顔に当てて選ぶ
- 2週間前:髪型の高さと髪飾りの大きさを、写真で確かめる
- 1週間前:帯結びの形を着付けの人に伝える
- 当日の前日:顔まわりの小物を1か所にまとめておく
帯結びと髪型は、柄の大きさと形の結論を伝えるだけで、多くの着付けやヘアの担当者が形を提案してくれます。「柄が大きめなので、帯も大きく」「顔が直線寄りなので、髪はタイトに」のように、この記事で決めた軸をそのまま伝えてください。
よくある行き違い
**「顔タイプに合わない振袖は似合わない」。**顔タイプで決まるのは、大きさと形の釣り合いです。合わない振袖でも、半衿・帯・髪で寄せれば、写真で顔と振袖がまとまって見えます。似合う・似合わないの二択ではなく、どれだけ寄せる必要があるかの違いです。
**「子供顔の人は古典柄が似合わない」。**古典柄にも、小さな梅や鞠のように子供顔の人に合う柄は多くあります。古典かどうかより、いちばん大きな柄の直径を見てください。
**「大人顔の人は華やかな振袖が似合わない」。**大人顔の人は、むしろ大きく華やかな柄と釣り合います。落ち着いた色を選ぶことと、柄を小さくすることは別の話です。
**「色さえ合えば柄は何でもいい」。**色はパーソナルカラーで決まり、顔の血色や肌の見え方に効きます。柄は顔タイプで決まり、顔と振袖の大きさの釣り合いに効きます。両方を別々に決めてから組み合わせると、迷いが減ります。
**「背が高い人は大柄、低い人は小柄」。**身長は、全身の中での柄の大きさの見え方に効きますが、顔と柄の釣り合いを決めるのは顔の縦の長さとパーツの大きさです。背が高くても子供顔の人は、肩と胸の柄を中柄にしておくほうが、写真で顔が立ちます。身長で決めるなら、裾の柄の大きさのほうです。
**「流行りの柄を選べば外れない」。**その年に多く見かける柄は、売り場に並ぶ数が多いだけで、顔との釣り合いは人によって違います。流行の柄を選ぶ場合も、いちばん大きな柄の直径を顔の縦と比べる手順は変わりません。流行の中にも、小柄・中柄・大柄はそろっています。
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よくある問い
- Q. 振袖は顔タイプで選べますか
- 選べます。ただし顔タイプで決まるのは柄の大きさと柄の形、それに顔のすぐ下に来る半衿と重ね衿の3つです。地色や衿元の色はパーソナルカラーの話なので、顔タイプとは分けて考えてください。子供顔の人は小さめから中くらいの柄、大人顔の人は中くらいから大きな柄が顔と釣り合い、曲線の顔は丸い花、直線の顔は流水や縞のような線の柄と合います。
- Q. 柄の大きさは、どうやって測ればいいですか
- 振袖に入っている柄のうち、いちばん大きな花や模様の直径を見てください。それを、髪の生え際からあご先までの自分の顔の縦の長さと比べます。顔の縦の半分以下なら小柄、半分から同じくらいなら中柄、顔と同じか大きければ大柄です。子供顔の人は小柄から中柄、大人顔の人は中柄から大柄が目安になります。試着のときは、振袖を肩にかけて、いちばん大きな花の横に顔を並べると比べやすくなります。
- Q. 母の振袖を着ることになりました。顔タイプと合わないときはどうすればいいですか
- 柄そのものは変えられないので、顔のすぐ下に来る半衿と重ね衿、帯結び、髪型の3つで寄せます。柄が大きすぎると感じるなら、半衿に刺繍の入った華やかなものを選び、髪型を高めにして顔まわりの情報を増やします。柄が小さく見えるなら、半衿は白や無地に近いものにして、帯結びを大きく立体的にします。顔から30cm以内に何を置くかで、柄と顔の釣り合いはかなり変わります。
- Q. 前撮りと成人式の当日で、選び方は変わりますか
- 振袖は同じでも、前撮りは写真館の光で近くから撮られ、当日は屋外や会場で遠くから見られることが多くなります。前撮りでは半衿や髪飾りなど顔の近くが効き、当日は柄の大きさと帯結びの形が効きます。1月は日差しが低く、ショールを重ねる時間も長いので、当日は衿元がショールで隠れた状態でも釣り合うかを確かめておいてください。
— メグラシ編集部





