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振袖の色の選び方|顔に近い衿元と、遠い地色は別々に決める

メグラシ編集部//読了 10分
畳の上に置いた深い緑の振袖の衿元に、白い半衿と淡い金の重ね衿が重なり、脇に淡いピンクの布が添えられている

**振袖の色で迷ったら、まず「どの距離で見て迷っているか」を分けてください。**鏡に顔を近づけたときに迷っているのか、鏡から離れて全身を見たときに迷っているのか。

振袖の色は、1着の中で3つの場所に分かれています。顔のすぐ下に来る衿元、全身を覆う地色、その間をつなぐ帯まわり。それぞれ、見え方を決める距離が違います。1着の色を1つの答えで決めようとすると迷うのは、この3つを同じものさしで見ているからです。

結論:顔の近くの色と、遠くの色は別々に決める

分け方は次のとおりです。

場所見え方を決める距離効くところ
衿元(半衿・重ね衿)顔から15cm以内顔色の見え方
帯まわり(帯・帯揚げ・帯締め)1m前後上下の色のつながり
地色(振袖本体)2m以上離れて全身全体の印象と写真の中の面積

**地色は好きな色で選び、顔に合わない分は衿元で寄せる。**この順番にすると、好きな色をあきらめずに済みます。

振袖の色は、3つの場所に分かれている

振袖を着た姿を、写真のつもりで思い浮かべてみてください。いちばん面積が大きいのは、袖と身頃に広がる地色です。胸の下には帯が横に入り、その上の顔のすぐ下には、白や淡い色の半衿と、その上に重ねる重ね衿が細く見えます。

面積で言えば、地色が大部分を占めます。けれど、顔色の見え方を左右しているのは、面積の小さい衿元のほうです。顔のすぐ下にある色は、光を顔に返したり、顔との境目をつくったりして、肌の見え方に直接かかわります。

反対に、地色は顔から離れているので、顔色への影響は衿元より小さくなります。そのかわり、全身を見たときの印象と、写真の中で目に入る色を決めています。

顔から15cm以内|衿元の色が顔の見え方を決める

顔色の見え方は、顔から15cmほどの範囲にある色で大きく変わります。振袖では、ちょうどこの範囲に半衿と重ね衿が入ります。

半衿は、衿のいちばん内側に見える布です。白が多いのですが、淡い色や刺繍の入ったものもあります。重ね衿は、振袖の衿と半衿の間に一枚はさむ細い布で、ここに色を差すことで、地色と顔の間をつなぎます。

試すときは、鏡に顔を近づけて、衿元の色を替えてみてください。同じ振袖でも、重ね衿を白にしたとき、淡い金にしたとき、地色に近い濃い色にしたときで、顔の明るさが変わって見えます。顔が明るく見える側が、衿元の正解です。

地色は、2m離れて全身で見る

地色を決めるときは、反対に鏡から離れて見ます。目安は2mです。成人式や前撮りで、人が振袖姿を目にする距離がだいたいこのくらいだからです。

2m離れると、衿元の細い色はほとんど見えなくなり、地色と帯の大きな面だけが目に入ります。このとき見てほしいのは、好きかどうかと、自分らしいと感じるかどうかの2つです。顔色の見え方は、ここでは判断しなくて構いません。それは衿元の担当だからです。

近くで顔が沈んで見えた地色でも、2m離れて見ると印象がよい、ということはよくあります。その場合は、地色はそのまま候補に残して、衿元で顔を明るくする方向を探します。

試着で見る順番

試着の時間は限られていることが多いので、見る順番を決めておきます。

  1. 鏡に顔を近づけて、衿元の色と顔色を見る
  2. 鏡から2m離れて、地色の印象を見る
  3. 1mほどの距離で、帯まわりが上下をつないでいるかを見る

この順番で見ると、どの距離でつまずいているかがはっきりします。近くでだけつまずいているなら、衿元を替えれば済みます。離れてもつまずいているなら、地色そのものを見直す候補です。

候補を写真に撮っておくときも、近くの顔まわりの写真と、離れた全身の写真を、1着につき2枚撮っておくと、あとで比べやすくなります。

試着の場で決めきれなくても、この2枚があれば家で落ち着いて比べられます。並べるときは、近くの写真どうし、全身の写真どうしを並べてください。近くの写真と全身の写真を混ぜて見ると、衿元の印象と地色の印象が混ざり、また1つのものさしで比べることになってしまいます。

写真の撮り方で、効く場所が変わる

前撮りでは、全身の写真と、上半身の写真の両方を撮ることが多いものです。この2つで、効いている場所が入れ替わります。

全身の写真では、地色が画面の大部分を占めます。背景との対比で、地色の明るさや深さがそのまま写真の印象になります。

上半身の写真では、顔の下に衿元が大きく写り、地色は袖や肩の一部にしか入りません。ここでは衿元の色が、写真の印象を大きく左右します。

どちらの写真を多く残したいかで、力を入れる場所が変わります。家に飾る1枚が全身なら地色を、手元に置く写真が上半身中心なら衿元を、より丁寧に選んでください。

当日の髪色と、髪型の高さ

見落とされやすいのが、当日の髪色です。前撮りのときと成人式の当日で髪色を変える予定があるなら、衿元の色は当日の髪色に合わせて決めます。

髪は顔を上から囲む色なので、衿元の色と一緒に顔の上下をはさみます。髪が暗い色なら、衿元に明るい色を置くと顔が引き立ちます。髪を明るくする予定なら、衿元は白のままでも、淡い色を足しても収まりやすくなります。

髪型の高さも関係します。髪を高い位置でまとめると、首が長く見え、衿元の色がよく見えるようになります。下の位置でまとめると、髪が衿元に近づき、衿元の色の見える幅が少し狭くなります。

髪飾りの色も、顔の上側にくる色として衿元と一緒に働きます。衿元に淡い金を入れたなら、髪飾りにも同じ金を少し入れると、顔を上下から同じ色ではさむ形になり、全体がまとまって見えます。

迷っているのは、色味か、明るさか

2色で迷うとき、その2色が何で違っているかを先に見てください。振袖の地色の違いは、大きく分けて2つあります。

ひとつは色味の違いです。赤と緑、青と黄のように、色そのものが違う場合。もうひとつは明るさの違いです。同じ緑でも、淡い若草のような色と、深い森のような色では、印象がまるで違います。

色味で迷っているなら、それは好みの問題に近いので、2m離れて見て、自分らしいと感じるほうを選んで構いません。衿元でどちらにも寄せられます。

明るさで迷っているなら、顔色への影響が出やすいのはこちらです。深い地色は顔との明るさの差が大きくなり、淡い地色は顔と地色の境目がやわらかくなります。深い地色を選ぶ日は、衿元を明るくして差を埋める。淡い地色を選ぶ日は、重ね衿に少し濃い色を入れて顔の輪郭を引き締める。明るさで迷ったときは、衿元をどちらに振るかまで決めてから選ぶと、当日の姿が思い描きやすくなります。

2色で迷ったとき|白い紙を使った比べ方

地色の候補が2色に絞れて、そこから決められないときの比べ方です。

白い紙を1枚用意して、顔の下、衿元の位置に当てます。その状態で、候補の2色を順番に肩に掛けて、鏡から2m離れて見てください。

白い紙は、半衿の白の代わりです。衿元を白にそろえた状態で地色だけを比べると、地色そのものの印象の違いが見えやすくなります。それでも決まらないときは、2色とも衿元で寄せられる範囲の色だということなので、あとは好きな側で選んで構いません。

どちらとも取れるとき①|地色は好きなのに顔が沈む

いちばん多い迷い方が、これです。地色は気に入っているのに、鏡に近づくと顔が沈んで見える。

この場合は、地色をあきらめる前に、衿元を3通り試してください。

  • 半衿を白にし、重ね衿も白か淡い色にする
  • 重ね衿に、地色と反対の明るさの色を入れる
  • 半衿に淡い色を入れ、重ね衿で地色とつなぐ

どれか1つで顔が明るく見えるなら、その地色は選んで大丈夫です。3つとも顔が沈んで見えるときだけ、地色を明るさの違う近い色に替える候補にしてください。同じ系統の色でも、明るさを一段変えるだけで、衿元が効きやすくなることがあります。

どちらとも取れるとき②|家族の振袖を着る

母や姉が着た振袖を受け継ぐ場合、地色は選べません。そのかわり、衿元と帯まわりは替えられます。

半衿・重ね衿・帯揚げ・帯締めは、振袖本体より替えやすく、しかも衿元は顔の近くにあるので、効き目が大きい場所です。まず衿元だけを替えて、顔色の見え方を確かめてください。

帯まわりを替えると、2m離れたときの印象も変えられます。帯締めや帯揚げに今の自分の好きな色を入れると、受け継いだ地色に自分の選んだ色が加わって、同じ振袖でも印象が変わります。

前撮りと当日で、季節の光が違う

前撮りは秋に行うことも多く、成人式の当日は冬です。同じ振袖でも、光が違えば見え方は少し変わります。

冬の屋外の光は、ほかの季節より青みを帯びて見えることがあります。淡い色は冷たく、深い色は落ち着いて見えやすくなります。前撮りの写真館の照明で見て決めた色が、当日の屋外では少し違って見える、ということがあります。

試着のとき、窓辺の自然光の下でも一度見ておくと、当日の印象に近い状態を確かめられます。照明の下と窓辺の両方で見て、どちらでも気に入る色を選んでおけば、当日に驚かずに済みます。

帯と小物で、あとから寄せられる範囲

地色を決めたあとでも、帯と小物で寄せられる範囲は思っているより広いものです。

帯は、胸の下で上下を分ける横の線になります。地色と近い色の帯を選ぶと全身がひと続きに見え、反対の色を選ぶと上下がはっきり分かれて見えます。帯揚げは帯の上にのぞく小さな色で、衿元と帯をつなぐ役目をします。帯締めは帯の中央を横切る細い線で、全身の中で目を留める点になります。

大きく印象を変えたいときは帯、細かく整えたいときは帯揚げと帯締め。この分け方で考えると、地色を替えずに調整する方法が見つかりやすくなります。

よくある行き違い

**「似合う色の振袖を選ばないと失敗する」。**顔色に効いているのは衿元です。地色は好きな色で選び、衿元で寄せる方法があります。

**「写真映えする色は派手な色」。**写真の印象を決めるのは、派手さより背景との対比です。前撮りの背景が明るいなら深い地色が、暗いなら明るい地色が、画面の中で浮き立ちます。

**「近くで見て決めれば間違いない」。**近くで見て決められるのは衿元までです。地色は、人が見る距離の2mで確かめてください。

装いに活かすなら

振袖の色は、1着の色を1つの答えで決めなくて構いません。**顔に近い衿元と、遠くから見る地色を、別々の距離で決める。**これだけで、似合う色と好きな色のどちらかを選ぶ、という迷い方から抜けられます。

秋は、前撮りや振袖選びの予定が入り始める季節です。試着の前に、白い紙を1枚持っていく。近くと遠くで2枚ずつ写真を撮る。この2つを準備しておくだけで、その場で決められることが増えます。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 振袖の色は、似合う色と好きな色のどちらで選べばいいですか
地色は好きな色で選び、衿元で似合う側に寄せる、という分け方をおすすめします。振袖の地色は全身を覆う面積の大きい色で、写真の印象と、その日の気持ちを決めます。一方、顔色の見え方を決めているのは、顔のすぐ下にある半衿と重ね衿です。ここを顔になじむ色にしておけば、地色が顔から少し離れた色でも、顔が沈んで見えにくくなります。好きな色をあきらめる前に、衿元を替えて試してみてください。
Q. 試着のとき、どこを見ればいいですか
見る順番を決めておくと迷いません。まず鏡に顔を近づけて、衿元の色が顔の下にきたときの顔色を見ます。次に鏡から2mほど離れて、全身の地色の印象を見ます。最後に、帯まわりが上下の色をつないでいるかを見ます。近くで見て好きでも、離れると印象が変わる色があります。反対に、離れて見ると映えるのに、近くでは顔が沈む色もあります。両方の距離で見て、どちらの距離でつまずいているかを分けるのが、選ぶときの手がかりになります。
Q. 母や姉の振袖を着る予定です。色が自分に合うか不安です
地色はそのままにして、衿元と帯まわりで寄せてください。半衿・重ね衿・帯揚げ・帯締めは、振袖本体より替えやすく、顔の近くにあるぶん効き目が大きい場所です。顔に鏡を近づけて、地色だけのときと、衿元に白や淡い色を1枚重ねたときを比べてみてください。重ねた側で顔色が明るく見えるなら、その方向で小物をそろえれば、地色を替えなくても自分に寄せられます。
Q. 前撮りと成人式当日で、同じ振袖の見え方は変わりますか
光が変わるので、見え方も少し変わります。前撮りは写真館の照明や屋外の光の下で撮ることが多く、当日は冬の屋外と屋内の式場を行き来します。冬の屋外の光は、ほかの季節より青みを帯びて見えることがあり、淡い色は冷たく、深い色は落ち着いて見えやすくなります。前撮りの写真だけで決めずに、当日の光に近い窓辺でも一度見ておくと、印象の違いに驚かずに済みます。

— メグラシ編集部

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