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着物の髪型は耳の上の毛だけで作れば簡単に決まる|下ろした残りが衿の内側に収まるかで判定する

メグラシ編集部//読了 13分
和装の支度中に、耳の上の毛だけを手に取っている女性

着物の日の髪を難しくしているのは、全部の毛をまとめようとすることです。

上半分だけで作れば、手数はおよそ半分になります。しかも、崩れたときに自分で直せます。

成立するかどうかの判定は1つです。両耳の上端を結んだ線から上の毛だけを取って留めたとき、下ろしたままの残りが、衿の内側に収まるか。

収まれば、その日はそのままで変わりません。外へ出るなら、直し方は2つあります。

📋 早見表|残りの収まり方と、次にやること

この表は答えではありません。留めたあとに、次へ進むか直すかを決めるための道具です。

横から見た残りの毛状態次にやることそのままにすると
衿の縁より内側収まっている飾りへ進む一日変わらない
縁とちょうど重なるぎりぎり毛先3cmを内へ折り返す歩くと縁を越える
縁より外へ出る出ている取る範囲を耳の下まで広げる衿の線が毛で切れる
短くて留まらない別の形へ三角形だけ取る/飾りだけ置く途中で全部落ちる

判定が済んだら、飾りへ進みます。順番を逆にすると、直すたびに飾りを外すことになります。

取る範囲は、指でなぞって決める

目で決めると、日によって範囲が変わります。指でなぞってください。

  1. 左右のこめかみに、それぞれ人差し指を当てる
  2. 片方の指を、頭のてっぺんを通して反対側のこめかみまで一直線に滑らせる
  3. 指より上に残った毛を、まとめて手に取る
  4. 手に取った束を、後頭部のいちばん出ているところで留める

前髪を下ろしている場合、前髪はこの範囲に入れません。範囲に入れると、留めたときに額の生え際が引かれて、前髪の落ちる向きが変わります。

留める位置は、後頭部のいちばん出ているところです。ここより上に留めると、横から見た頭の形が縦に伸びます。下に留めると、束が衿に近づきます。

横を向いて、残りが衿の内側にあるかを見る

留めたら、横を向いて鏡に映してください。見るのは1点だけです。

下ろしたままの毛が、後ろ衿の縁より内側にあるか、外へ出ているか。

内側に収まっていれば、そのままで一日変わりません。外へ出ていると、歩くたびに毛が衿の上を行き来します。衿の線が毛で切れて見え、写真ごとに違う形になります。

判定は横からだけで足ります。正面からは、毛と衿の前後の関係が見えません。自分で撮れないときは、鏡に横向きで映して、その鏡をスマホで撮ってください。

縁とちょうど重なるとき|毛先3cmを内へ折り返す

残りの毛先が衿の縁と重なっている状態は、ぎりぎりです。立っているあいだは収まっていても、歩くと縁を越えます。

直し方は1つです。残りの毛の毛先を、内側へ3cm折り返して、ピン1本で留めます。

折り返した先は衿より内側に入るので、外へ出る面がなくなります。折り返す長さは3cmで足ります。長く折り返すと、その厚みが衿の上に乗って、別の段ができます。

ピンは、折り返した根元に1本だけ。波打つ側を地肌に向けて差します。毛束の表面に沿わせて差すと、折り返した重みで抜けます。

縁より外へ出るとき|束を足さず、範囲を広げる

残りが明らかに外へ出ている場合、束をもう1つ作りたくなります。ここで足さないでください。

束を足すと、留め具が増えます。留め具が増えるほど、崩れる場所も増えます。着物の日は袖のせいで後ろへ手を回しにくいので、崩れる場所は少ないほうが確実です。

やることは、取る範囲を広げることです。両耳の上端の線ではなく、耳の下端まで下げてください。範囲が下がるぶん、下ろしたままの毛が減り、残りが短くなります。

範囲を広げると束が太くなります。太くなったぶん、留めるときはひとひねり多く入れてください。ひねりを増やすと束の直径が細くなり、同じ留め具で留まります。

広げる幅は、耳の上端から耳の下端までの3〜4cmで足ります。それより下まで下げると、耳の後ろの毛が引き上げられて、耳の形が髪に隠れます。隠れると、横から見たときに顔の輪郭と髪の境目が読めなくなります。

広げたあと、もう一度横を向いて確かめてください。1回で収まらなければ、残りの毛先を3cm折り返す直し方を足します。範囲を広げる直し方と、折り返す直し方は、重ねて使えます。

衿に触れているかは、指1本で分かる

鏡がない場所でも、触れているかどうかは指で確かめられます。

後ろ衿の縁に人差し指を差し込み、そのまま指を上へ動かしてください。指が毛に当たれば、毛が衿の上に乗っています。当たらずに抜けるなら、収まっています。

このやり方なら、支度をした場所を離れたあとでも確かめられます。当たったときは、その場で残りの毛を片側へ寄せて、耳の後ろへ入れてください。両側を寄せる必要はありません。片側だけで、触れる面が半分になります。

短くて留まらないとき|三角形だけ取る

上半分の範囲が広いと、その長さがないと留まりません。髪が短い場合は範囲を狭めます。

こめかみから頭頂までの三角形だけを取ってください。三角形の底辺は、左右のこめかみを結んだ線です。この範囲なら、束が短くてもねじって留められます。

三角形だけを留めると、残りの毛は下ろしたままになります。着物では、この形のほうが衿との関係が単純です。上に置いた1か所だけが留め具で、残りは全部下ろしたまま。触る場所も1つしかありません。

それでも留まらない長さなら、留めること自体をやめてください。耳の上に飾りだけを置きます。耳の上は毛が薄く、地肌までの距離が近いので、小さい留め具でも動きません。置く高さは耳の上端から2cm上です。

飾りは、留め具の位置から3cm離す

飾りを置く場所は、留め具のすぐ横ではありません。3cm離してください。

留め具の真上に飾りを置くと、飾りの重みが留め具にかかります。重みがかかるほど、留め具は少しずつ回ります。3cm離すと、飾りの足がその場所の毛を独立して押さえるので、留め具に重みが乗りません。

離す方向は、留め具より下です。上に置くと、横から見たときに頭の高さが伸びて、衿から上の縦の長さが変わります。下に置けば、飾りと衿のあいだの空きが狭まり、後ろ姿の中で位置が決まります。

直せるのは、耳の高さから上だけ

着物の日は、袖のせいで腕を高く上げにくく、後ろへも回しにくくなります。この状態で自分で直せるのは、耳の高さから上だけです。

上半分だけの形は、留め具が全部この高さにあります。だから、崩れても鏡なしで押し戻せます。

全部の毛をまとめる形は、留め具が襟足の低い位置にも入ります。そこが崩れると、鏡がないと位置が分からず、手探りで触ると別の場所がゆるみます。

留め具を置く高さを、直せる高さにそろえておく。 これが、着物の日にいちばん効く決め方です。

支度の順番は、着る・衿・髪・確認・飾り

着物の日は、髪を先に作りたくなります。時間がかかると思うからです。けれど先に作ると、着るときに束が押されて位置が変わります。

順番は5段階です。着る、衿を決める、髪を作る、横から確かめる、飾りを置く。

髪を3番目に置くのは、衿の位置が決まらないと判定ができないからです。後ろ衿をどれだけ引くかで縁の高さは変わり、同じ髪型でも収まったり出たりします。衿が決まってから髪に入れば、判定は1回で済みます。

この順番だと、髪を作るときに袖が邪魔になります。腕を上げる前に、袖を肩へ一度たくし上げて、手首のあたりで押さえておいてください。押さえるものは輪ゴムでも構いません。作り終わったら外します。

どちらとも取れるとき①|衿の抜き方で結果が変わる

後ろ衿をどれだけ後ろへ引くかで、衿の縁の位置は上下します。引くほど縁が下がり、残りの毛が収まりやすくなります。

判定は、当日と同じ衿の状態で行ってください。着付けの前に髪を作って判定すると、着たあとに縁の位置が変わり、結果が逆になります。

順番としては、着る、衿を決める、髪を作る、横から確かめる、飾りの5段階です。髪を先に作ってしまうと、着るときに束が押されて位置も変わります。

どちらとも取れるとき②|左右で残りの長さが違う

片側は収まり、もう片側は外へ出る。この場合は出ているほうに合わせてください。

外へ出ているほうが、歩いたときに先に動きます。収まっているほうに合わせて何もしないと、片側だけが衿の上を行き来する形になり、左右が違って見えます。

出ているほうの毛先を3cm折り返して留めれば、それだけでそろいます。収まっているほうは触りません。

どちらとも取れるとき③|毛量が多くて束が留まらない

上半分を取った時点で、束が太すぎて留め具に収まらないことがあります。

このときは範囲を狭めるのではなく、束を2つに分けて重ねてください。上半分の毛をさらに上下に分け、下の束を先に留め、その上に上の束をかぶせて同じ位置で留めます。

留め具は2本になりますが、位置は同じ場所です。崩れる場所が増えるわけではありません。分けずに1本で留めようとすると、留め具が浮いて、そこから抜けます。

まとめ

着物の日の髪は、上半分だけで作ると手数が半分になります。

両耳の上端を結んだ線から上の毛を指でなぞって取り、後頭部のいちばん出ているところで留めます。判定は横を向いて1点だけ。下ろしたままの残りが、衿の縁より内側にあるか。

縁と重なるなら毛先3cmを内へ折り返し、外へ出るなら束を足さずに取る範囲を耳の下まで広げます。留め具を耳の高さより上にそろえておけば、崩れても鏡なしで直せます。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 耳の上の毛だけとは、どこからどこまでのことですか
両耳の上端を結ぶ線を頭の上に想像して、その線から上にある毛のことです。手に取るときは、まず左右のこめかみに指を入れ、そこから頭のてっぺんを通って反対側のこめかみまで、指を一直線に滑らせます。指より上に残った毛が、取る範囲です。前髪を下ろしている場合は、前髪はこの範囲に入れません。範囲を目で決めようとすると毎回変わるので、指でなぞって決めてください。
Q. 残りが衿の内側に収まるかは、どうやって見るのですか
上の毛を留めたあと、横を向いて鏡に映してください。下ろしたままの毛が、後ろ衿の縁より内側にあるか外へ出ているかを見ます。内側に収まっていれば、そのままで一日変わりません。外へ出ていると、歩くたびに毛が衿の上を行き来して、衿の線が毛で切れて見えます。判定は横からだけで足ります。正面からは、この関係が見えません。
Q. 収まりませんでした。束をもう1つ足せばいいですか
足さずに、取る範囲を広げてください。束を足すと留め具が増え、崩れる場所も増えます。取る範囲を耳の上端から耳の下端まで広げると、下ろしたままの毛が減り、残りが短くなります。それでも収まらないなら、残りの毛を毛先だけ内側へ折り返して、1本のピンで留めます。折り返す長さは3cmで足ります。折り返した先は衿より内側に入るので、外へ出る面がなくなります。
Q. 上半分だけの形は、崩れたときに直せますか
直せます。上半分の形は、留め具が全部、耳の高さより上にあります。この高さなら鏡がなくても指で位置が分かるので、押し戻すだけで戻ります。全部の毛をまとめる形は、留め具が襟足の低い位置にも入るので、そこが崩れると鏡なしでは直せません。着物の日は、後ろに手を回しにくい袖の形になることも多いので、直せる高さに留め具を集めておくほうが確実です。
Q. 髪が短くて、上の毛だけでは留まりません
取る範囲を狭めてください。範囲が広いほど束が長くなければ留まりません。両耳の上端の線ではなく、こめかみから頭頂までの三角形だけを取ると、短い毛でもねじって留められます。三角形の底辺は、左右のこめかみを結んだ線です。それでも留まらない長さなら、留めるのをやめて、耳の上に飾りだけを置く形にします。地肌に近い位置なら、小さい留め具でも動きません。

— メグラシ編集部

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