ベリーショートと面長|後頭部の丸みの最高点と、襟足の終わる位置で決まる

面長の輪郭でベリーショートが決まるかどうかは、長さで決まっていません。
決めているのは、横から見たときの2か所の高さです。後頭部の丸みがいちばん高くなる位置と、襟足が終わる位置。
この2つが近すぎると、頭の後ろから首まで縦に1本の線が通ります。離れすぎると、首の上で情報が切れて、頭と首が別々に読まれます。長さを何センチにするかより、この2つの関係のほうが先に効きます。
輪郭は測る対象であって、直す対象ではありません。動かせるのは髪の側の高さだけです。だからこの記事も、髪の高さの話だけをします。
動かすのは長さではなく、高さ2か所
正面の鏡では分かりません。横を向いて、鏡に映る後頭部の輪郭を見てください。
見えるのは、頭の後ろのふくらみと、そこから首へ落ちていく線です。ふくらみがいちばん外へ張り出している位置が1つ目、髪の束が終わって首の肌に切り替わる位置が2つ目になります。
この2つの高さの差が、そのまま後ろ姿の情報量になります。 差が小さいと、髪の面が縦に長い1つの帯として読まれます。差が大きすぎると、帯が途中で切れます。
面長の輪郭で、何が起きているか
面長と呼ばれる輪郭では、顔の中にすでに縦の線が1本通っています。ここは測るところで、直すところではありません。
問題になるのは、髪の側に縦の情報をもう1本足したときです。縦の線が2本並ぶと、そのあいだが帯として読まれ、縦の方向にだけ情報が積み上がります。
ベリーショートは髪の量が少ないぶん、髪でできる線がはっきり出ます。線が少ないので、1本ずつの位置が結果を大きく動かす。これが、同じ長さでも人によって結果が違う理由です。
測り方①|丸みの最高点
横向きに立ち、指を耳の上端に当てます。そのまま目線を鏡の中の後頭部へ移し、ふくらみがいちばん張り出している位置が、指より上か下かを見ます。
耳の上端より上にあるほど、頭の上に高さが足されます。高さが足されると、縦に読まれる範囲が長くなります。逆に耳の上端より下にあるほど、後ろ姿の重心が下がり、横の方向に面が広がって見えます。
扱いやすいのは、耳の上端と同じか、そこから2センチほど下の範囲です。この帯の中に最高点があると、頭の丸みが横の情報として働きます。
自分では見にくい場所なので、横向きの写真を1枚撮っておくと確実です。写真を縮小すると細部が落ちて、輪郭だけが残ります。
測り方②|襟足の終わる位置
2つ目は、髪の束が終わって首の肌に切り替わる位置です。基準は耳たぶの下端で、そこから何センチ下かで測ります。
目安は3センチから5センチ下です。ここより上で終わると、首の上に何もない範囲ができて、頭と首が別々のかたまりとして読まれます。ここより下だと束が首に沿って落ち、縦の線が下へ伸びます。
刈り上げる形にする場合も、終わりの位置はこの範囲に置いてください。刈り上げの高さそのものより、髪と肌の切り替わりがどこにあるかのほうが、後ろ姿では強く出ます。
2つの高さの関係
| 丸みの最高点 | 襟足の終わり | 後ろ姿の読まれ方 |
|---|---|---|
| 耳の上端より上 | 3cm未満 | 縦の帯が長くつながる |
| 耳の上端より上 | 3〜5cm | 上に高さが残る |
| 耳の上端〜2cm下 | 3〜5cm | 丸みが横の情報として働く |
| 耳の上端〜2cm下 | 5cm超 | 首元に縦の線が伸びる |
この表は、組み合わせを選ぶためのものではありません。いまの自分がどの行にいるかを確かめて、動かす1か所を決めるための表です。
耳を出すか、隠すか
耳の位置には、横向きの切り替わりが生まれます。出せば1本増え、隠せば消えます。
面長の輪郭では、横向きの切り替わりが1本あったほうが、縦の帯が分断されて扱いやすくなることが多いです。ただし、これは丸みの最高点が帯の中に入っている場合の話で、最高点が高い位置にあるときは、耳を出しても縦の情報のほうが勝ちます。
決め方として先に来るのは、左右をそろえることです。 片側だけ出すと、左右で切り替わりの位置が違い、斜めの線ができます。斜めの線は、縦の方向を強める働きをします。
3つ目の高さ|前髪の下端
前髪を作る場合、その下端が3つ目の高さになります。額を横切る位置に線が1本増えるからです。
2つの高さが決まっていれば、前髪は有無どちらでも成立します。ただし、前髪を下ろす日は、後ろの2か所のうち丸みの最高点を帯の下寄りに置いたほうが、線の数が偏りません。
前髪を作らない場合、額から髪の生え際までが1つの面になります。この面が縦に長くなるので、そのぶん丸みの最高点は帯の中に入れておいてください。
どちらとも取れるとき①|丸みが出ない
切ったばかりなのに、後頭部が平らに見える。この場合、原因は切り方ではなく乾かし方にあることが多いです。
乾かすとき、後頭部の根元だけを指で持ち上げて、下から風を当ててください。根元が立った状態で乾き切ると、最高点が1センチから2センチ上がります。濡れているうちに位置を決めて、その形のまま乾かすのが順番です。 乾いてから持ち上げても戻ります。
それでも足りないなら、丸みを足すのをやめて、襟足の終わりを5センチ側へ下げるほうが早く整います。2か所のうち1か所が動けば、関係は成立します。
どちらとも取れるとき②|襟足を伸ばしている途中
伸ばしている最中は、襟足の終わりが日ごとに下がっていきます。3センチから5センチの範囲を過ぎると、束が首に沿い始めます。
このとき動かすのは、丸みの最高点です。襟足が下がったぶん、最高点を帯の中の上寄りに移すと、2つの高さの差が保たれます。乾かすときに根元を立てる場所を、少しだけ後ろから上へずらしてください。
伸ばしきるまでの数か月は、この調整で乗り切れます。下がった側に合わせて、もう一方を動かすという考え方は、どの長さでも同じように使えます。
伸びてくると、どこから崩れるか
先に崩れるのは襟足です。丸みの最高点は根元の立ち方で決まるので、長さが増えてもすぐには動きません。
だから、次に切りに行く時期は、襟足の終わりが5センチを超えたかどうかで決められます。鏡を横に向けて、耳たぶの下端から指を4本ぶん下へ置き、そこに髪があるかどうかを見る。あれば範囲を出ています。
「何週間たったか」ではなく「何センチになったか」で決めると、季節や伸びる速さに左右されません。
帽子とメガネは、どちらの高さを動かすか
小物のうち、この2つだけが高さに関わります。
帽子は丸みの最高点を上へ押し上げます。かぶった瞬間に、後頭部の張り出しは帽子の外形に置き換わるからです。かぶる日は、後ろの髪を少し出して、帽子の縁の下に髪の面を1センチでも見せてください。縁と首のあいだに髪の面があると、切り替わりが2段になって、縦に1本で通りません。
メガネは横向きの切り替わりを1本足します。耳を出しているとき、つるが耳の上端を横切るので、そこに線が重なります。耳を出す形にしているなら、この線は帯の中に収まるので相性がよく、耳を隠す形にしているなら、つるだけが線として残ります。
どちらの場合も、動かすのは髪ではなく小物の側です。帽子を浅くかぶる、つるの細いものを選ぶ。2か所の高さを決めたあとは、小物のほうを合わせるのが順番になります。
朝の3分でやること
毎朝やるのは3つだけです。
- 後頭部の根元を指で持ち上げ、下から風を当てて乾かす
- 横向きの鏡で、丸みの最高点が耳の上端から2センチ下までの帯に入っているか見る
- 耳を出すか隠すかを決め、左右をそろえる
襟足はその日には動かないので、朝に見る必要はありません。見るのは最高点と耳の2つです。
うまくいかない日は、横向きの写真を1枚だけ残しておいてください。あとで並べると、うまくいった日と最高点の位置が1センチか2センチ違っていることが分かります。直すのは技術ではなく、乾かすときに指を置く位置です。
切る前に伝える2つの数字
美容室で伝えるのは、長さではなく2か所の高さです。
1つ目は「後頭部のいちばん高いところを、耳の上端と同じか少し下にしたい」。2つ目は「襟足は耳たぶの下端から3センチから5センチで終わらせたい」。この2つで、仕上がりの後ろ姿はほぼ決まります。
長さを数字で伝えると、髪質や生え方によって結果が変わります。高さで伝えると、どんな髪質でもその位置に合わせて切ってもらえます。
まとめ
面長の輪郭とベリーショートの相性は、長さでは決まりません。
横から見て、後頭部の丸みの最高点を耳の上端から2センチ下までの帯に置く。襟足の終わりを耳たぶの下端から3センチから5センチ下に置く。耳を出すなら両方、隠すなら両方。
この3行が決まっていれば、前髪も長さも自由に選べます。
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よくある問い
- Q. 面長の輪郭でベリーショートは避けたほうがいいですか
- 避ける必要はありません。決まるかどうかは長さではなく、横から見た2か所の高さで決まります。後頭部の丸みがいちばん高くなる位置と、襟足が終わる位置。この2つを測って置き直せば、同じ短さでも見え方が変わります。輪郭は測る対象であって、直す対象ではありません。動かせるのは髪の側の高さだけで、そこに手が入れば長さは自由に選べます。
- Q. 丸みの最高点は、どこをどう測るのですか
- 横向きに立って、鏡に映る後頭部の輪郭を見ます。頭の後ろのふくらみが、いちばん外へ張り出している位置です。その位置が耳の上端より上にあるか下にあるかを、指を耳に当てて確かめてください。上にあるほど頭の上に高さが足され、縦に読まれる範囲が長くなります。耳の上端と同じか、2センチほど下にあるあたりが扱いやすい範囲です。
- Q. 襟足はどこまで残せばいいですか
- 耳たぶの下端から3センチから5センチ下です。ここより上で終わると、首の上で情報が切れて、頭と首が別々に読まれます。ここより下だと束が首に沿って落ち、縦の線が下へ伸びます。3センチと5センチの間なら、後ろから見たときに丸みと首がつながって見えます。刈り上げる場合も、終わりの位置はこの範囲に置いてください。
- Q. 髪質が細くて、後頭部に丸みが出ません
- 丸みは切り方より乾かし方で動きます。乾かすとき、後頭部の根元だけを指で持ち上げて、下から風を当ててください。根元が立った状態で乾き切ると、最高点が1センチから2センチ上がります。それでも足りない場合は、丸みを足すのをやめて、襟足の終わりを5センチ側へ下げるほうが早く整います。2か所のうち1か所が動けば、関係は成立します。
- Q. 耳は出したほうがいいですか
- どちらでも構いませんが、片方だけ出すのは避けてください。片側だけ出すと左右で切り替わりの位置が違い、斜めの線ができます。両方出すと、耳の位置に横向きの切り替わりが1本できて、縦の情報が分断されます。両方隠すと、その1本が消えるかわりに面がつながります。面長の輪郭では、出す側のほうが扱いやすいことが多いですが、決め方は左右をそろえることのほうが先です。
— メグラシ編集部





