面長で目から下が長い人の髪型|髪の外形の上下比1.15で決める

面長で目から下が長いと感じる人が見るのは、髪型の名前ではなく2つの比です。1つは顔の縦の中で目から下がどれだけ長いか。もう1つは、髪の外形が上と下のどちらで広いかです。
この2つが分かれば、前髪を作るか、毛先をどこで終わらせるか、こめかみと口角のどちらに幅を置くかが、条件で決まります。ここでは、写真1枚で測れる数字だけを使って、その分かれ目を順に置いていきます。秋冬はタートルネックやマフラーで襟元の髪が動くので、その季節に崩れないための見直しも最後にまとめました。
先に答え:見るのは「目から下の比D」「口角の顔幅の比K」「髪の上下比W」
結論から言うと、次の順で決めます。
- D(目の中心からあご先まで ÷ 生え際から目の中心まで)が1.7以上なら、目から下が長い側です
- K(口角の高さの顔幅 ÷ 頬骨の高さの顔幅)が0.85未満なら、口角の高さに髪の幅を足します。0.85以上なら、こめかみの高さを広げます
- W(こめかみの高さの髪の全体幅 ÷ 口角の高さの髪の全体幅)を、Kが0.85以上の人は1.15以上、0.85未満の人は0.95〜1.05に寄せます
さらに、毛先はあご先の上下3cmの帯で終わらせません。前髪は、Dが1.7以上なら眉より下げません。この5つで、長さを問わず形が決まります。
目から下の比Dを測る:写真1枚と水平線3本
正面から1枚撮ります。カメラは顔の高さに置き、50cm以上離します。近すぎると、カメラに近いあご先が大きく写り、目から下が実際より長く出ます。
写真の上に水平線を3本引きます。
- 1本目:額の生え際のいちばん高いところではなく、眉山の真上の生え際
- 2本目:左右の黒目の中心を結ぶ線
- 3本目:あご先の下端
1本目から2本目までを上の長さ、2本目から3本目までを下の長さとして、下 ÷ 上を出します。これがDです。前髪がある人は、ピンで前髪を上げて生え際を出してから撮ってください。前髪のまま撮ると、生え際の位置が分からず、Dが大きく出ます。
カメラの条件による違いは顔型を写真で確かめるときの撮り方にまとめています。スマートフォンの広角レンズで撮ると、写真の中央から離れたところほど伸びるので、顔を画面の真ん中に置いてください。
Dの3つの帯:1.5未満/1.5〜1.7/1.7以上
この記事では、Dを3つの帯に分けて扱います。
| Dの帯 | 見え方 | 前髪の下端 | 毛先を避ける帯 |
|---|---|---|---|
| 1.5未満 | 上と下の差が小さい | 眉の下まで下げてよい | あご先の上下2cm |
| 1.5〜1.7 | 中間 | 眉の位置まで | あご先の上下3cm |
| 1.7以上 | 目から下が長い側 | 眉の上1cmから眉の位置まで | あご先の上下3cm+口角の高さ |
数字は良し悪しではありません。Dが大きい人は、顔の下半分に髪の外形を合わせる場所が多い、というだけです。逆に言えば、そこに置くものを選べる幅が広い顔でもあります。
Dを出すときは、同じ日に3枚撮って平均を取ってください。あごを1cm引いただけで、Dは0.05ほど小さく出ます。1枚だけで帯の境目にいるかどうかを決めると、読み違えます。
もう1つの顔の数字:口角の高さの顔幅÷頬骨の高さの顔幅(K)
Dだけでは、幅をどこに置くかが決まりません。同じ「目から下が長い」でも、下が細い人と、下にも幅がある人では、髪で足すべき場所が逆になるからです。
同じ写真に、頬骨のいちばん張った高さと、口角の高さに水平線を足します。それぞれの高さで、顔の左右の輪郭のあいだの幅を測ります。髪ではなく、顔の輪郭です。髪が輪郭にかかっていたら耳にかけてから撮ってください。
口角の高さの幅 ÷ 頬骨の高さの幅がKです。
- 0.85未満:下が頬骨より細い。縦の長さが目に入りやすい
- 0.85以上:下にも幅がある。昔から「下ぶくれ」と呼ばれてきた見え方に近い
Kが0.85以上の人は、口角の高さの髪を広げると、もともとある幅に髪の幅が重なります。Kが0.85未満の人は、そこに幅がないので、髪で足すと縦の長さが横で区切られます。同じ面長でも、ここで方向が分かれます。
DとKの組み合わせで4つに分かれる
2つの数字を組み合わせると、次の4つになります。
| K 0.85未満 | K 0.85以上 | |
|---|---|---|
| D 1.7未満 | 縦も幅も中くらい。長さの自由度が高い | 下に幅。こめかみを広げW1.15へ |
| D 1.7以上 | 縦が長く下は細い。口角の高さに幅を足す | 縦が長く下にも幅。W1.15以上+毛先を口角より下へ |
この記事でいちばん厚く扱うのは、Dが1.7以上の2つの列です。Dが1.7未満でも、Kの読み方は同じなので、右側の列はそのまま使えます。
髪の外形の上下比Wを測る
顔の数字が決まったら、今の髪を測ります。同じ写真に、こめかみの高さと口角の高さの線を引き、髪の外側から外側までの幅を測ります。顔の幅ではありません。
こめかみの高さの髪の幅 ÷ 口角の高さの髪の幅がWです。
- 1.0未満:髪も下が広い
- 1.0〜1.15:中間。日によってどちらにも見える
- 1.15以上:上が広い
Wは顔の比と違い、毎朝の乾かし方で動きます。こめかみの根元を起こして乾かすと上の幅が1cmほど増え、Wは0.05前後上がります。上から下へ風を当てて根元を寝かせると、同じだけ下がります。切らなくても動かせる数字だということが、この記事の手順の土台です。
下が長く幅は細い人(D1.7以上・K0.85未満):口角の高さに幅を足す
この組み合わせでは、縦の長さを横で区切るのが早道です。口角の高さに髪の幅を足し、Wを0.95〜1.05に寄せます。
具体的には、口角の高さで髪が顔の輪郭から外へ1.5〜2cm離れるようにします。毛先を内に入れると輪郭に沿って落ち、縦の線が強くなります。外へ逃がすか、口角の高さに段を入れて横へ広がる量を作ります。
ここで気をつけたいのは、こめかみの高さも同時に広げないことです。上と下を両方広げると、Wは変わらず全体が大きくなるだけで、縦を区切る効果が薄れます。上は今のまま、下だけを動かします。
段を入れる高さは、口角から上下1cmの帯です。それより上に段を入れると頬骨の高さに幅が出て、Kの読みと逆の場所が強調されます。それより下だと、あご先の帯に近づきます。
下が長く幅もある人(D1.7以上・K0.85以上):Wを1.15以上へ
この組み合わせでは、口角の高さに幅を足しません。こめかみの高さを広げて、Wを1.15以上にします。
動かす順番は上からです。こめかみの根元を指で持ち上げながら乾かすだけで、上の幅は1〜2cm増えます。それで足りなければ、こめかみの高さに短い段を入れて、根元が起きやすくします。
下の幅を狭めるのは、上を広げてもWが1.1に届かないときだけにします。下を狭めるには毛先の量を減らすか長さを変える必要があり、元に戻すのに時間がかかるからです。
毛先は口角より下、あご先からさらに3cm以上下で終わらせます。口角の高さに毛先が溜まると、顔の幅と髪の幅が同じ高さで重なります。
毛先の終わる高さ:あご先の上下3cmの帯に置かない
長さを問わず、毛先があご先の上下3cmの帯で終わると、あご先の線の近くに髪の線がもう1本できます。縦の長さの終わりに線が2本並ぶので、目から下の長さがそこで強く区切られて見えます。
毛先を置ける場所は2つです。
- あご先より3cm以上上:口角から頬の高さ。ショートや短めのボブ
- あご先より3cm以上下:首の途中から肩。ボブの長め、ミディアム以上
Dが1.7以上でK0.85未満の人は上の帯、K0.85以上の人は下の帯が合いやすい組み合わせです。迷ったら、今の毛先があご先から何cmのところにあるかを測ってください。帯の中にいるなら、上下どちらかへ3cm動かすだけで変わります。
前髪:Dが大きいほど眉より下げない
面長には前髪、とよく言われます。顔全体の縦は前髪で短く見えますが、Dが大きい人の場合は少し話が違います。
前髪で隠れるのは顔の上側です。上が短くなると、残った目から下の長さが相対的に長く見えます。Dが1.7以上の人が眉の下まで前髪を下げると、見えている上の長さがさらに短くなり、下との差が広がります。
そのため、Dが1.7以上なら前髪の下端は眉の上1cmから眉の位置まで。厚みは、生え際から2cm奥までの毛で作る程度にとどめ、額が透けて見える量にします。前髪の厚みと幅の決め方は面長の前髪の厚みと幅で詳しく扱っています。
前髪を作らない場合は、分け目から斜めに流して、こめかみの高さに幅を作ると、上の幅を足すのと同じ働きをします。
分け目と根元の高さ:トップは2cmまで
頭のてっぺんの根元を高く起こすと、顔全体の縦が伸びます。Dにかかわらず、トップの根元の立ち上がりは2cmまでにします。
立ち上がりが欲しいときは、トップではなく、分け目の両脇のこめかみ寄りで起こします。高さではなく幅に変わるので、Wが上がります。
分け目の位置は、黒目の真上より外側に置くと、こめかみの高さの幅が出やすくなります。真ん中分けは縦の線が強く出るので、Dが1.7以上なら避けるか、分け目をジグザグにして線をぼかします。
長さ別①:ショート
ショートは、毛先をあご先より3cm以上上に置ける長さです。D1.7以上・K0.85未満の人と相性がよく、口角の高さに耳まわりの毛を残して幅を作れます。
耳を出すかどうかは、耳を出したときの口角の高さの髪の幅で決めます。耳を出すと口角の高さの幅が大きく減るなら、片側だけ耳にかけ、もう片側は下ろしておきます。左右で幅が違うと、縦の線が1本にまとまりにくくなります。
K0.85以上の人がショートにする場合は、襟足を短くしすぎないことです。襟足が首に沿って細く終わると、顔の下の幅との差が目立ちます。耳の後ろに量を残しておくと、横から見たときの外形が整います。
長さ別②:ボブ
ボブは、毛先の位置であご先の帯に入りやすい長さです。あご先の高さで切るボブは、Dが1.5以上の人には帯の中になるので、上か下へずらします。
D1.7以上・K0.85未満の人は、口角の高さで終わる短めのボブ。毛先を外へ1.5cm逃がすと、口角の高さに幅ができます。K0.85以上の人は、あご先より3cm以上下の長めのボブにして、こめかみ側に段を入れます。
ボブを何cmで切ると後悔しにくいかは、面長のボブで後悔しない長さで、毛先の位置ごとに整理しています。
長さ別③:ミディアム
ミディアムは、毛先が肩につくかつかないかの長さです。毛先の位置はあご先の帯から十分に離れているので、問題になるのは途中の幅です。
ミディアムで縦が強く見えるのは、こめかみから毛先まで髪がまっすぐ落ちるときです。口角の高さか、首の真ん中の高さに、1か所だけ動きを作ります。2か所以上に作ると、どこで区切ったのかが分からなくなります。
K0.85未満の人は口角の高さ、K0.85以上の人は首の真ん中の高さに動きを置きます。口角の高さに置くと顔の下の幅と重なる人は、それより下にずらす、という考え方です。
長さ別④:ロング
ロングは、顔まわりの毛の落ち方で決まります。顔の横をまっすぐ落ちる毛は、目から下の長さに沿って縦の線を引きます。
顔まわりの毛は、頬骨の高さから口角の高さのあいだで一度外へ離します。離す量は1〜2cm。巻くなら、その帯だけを外へ向けます。毛先まで全部巻くと、下が広がってWが下がります。
K0.85以上の人は、顔まわりの毛を口角より下で離します。口角より上で外へ広げると、頬から口角の高さに幅が足され、もとの幅と重なります。顔まわりの毛の位置については、面長の髪型で顔の横をどこまで覆うかも参考になります。
どちらとも取れるとき①:Dが1.6〜1.75で境目にいる
Dを3回測って、1.6台と1.7台を行き来する人は少なくありません。この場合は、前髪から決めないことです。
境目にいる人は、まず毛先の位置だけを動かします。あご先の上下3cmの帯から外すことは、Dがいくつでも共通して効くからです。毛先を帯の外へ出して2週間過ごし、それでも目から下が長いと感じるなら、Dが1.7以上の側として前髪の下端を眉の位置まで上げます。
逆に、毛先を動かしただけで気にならなくなったなら、Dは1.7未満の側として扱い、前髪は自由に選んでかまいません。迷っているときは、元に戻しやすいほうから動かします。毛先の位置は伸びれば戻りますが、短く切った前髪は戻るのに時間がかかります。
どちらとも取れるとき②:Kが0.82〜0.88で境目にいる
Kが境目にいる人は、口角の高さに幅を足すべきか、こめかみを広げるべきか、どちらとも取れます。
ここでは、Wを先に測ります。今のWが1.0未満なら、もう下に幅がある状態なので、こめかみを広げる側を選びます。今のWが1.1以上なら、上に幅がすでにあるので、口角の高さに幅を足す側を試せます。今のWが1.0〜1.1の中間なら、乾かし方だけで両方を1週間ずつ試し、写真で比べます。
比べるときは、正面写真を2枚並べて、どちらの写真で「目から下」に目が行かないかを見ます。家族や友人に聞く場合も、「どちらが似合う」ではなく「どちらの顔が短く見える」と聞くと、答えが揃いやすくなります。
どちらとも取れるとき③:写真と鏡で長さの印象が違う
写真では目から下が長いのに、鏡ではそう見えない。あるいはその逆。これはよくあることです。
鏡は左右が反転し、距離も近いので、目の高さから下を見下ろす角度になりやすい。写真はカメラの高さと距離で変わります。どちらが正しいということはなく、人から見られるときの印象に近いのは、1m前後離れて目の高さで撮った写真です。
判断は写真に寄せます。ただし、鏡で毎日自分が見る顔に違和感があると続けにくいので、写真で決めた方向を、鏡でも受け入れられる範囲で動かします。たとえば写真ではW1.2が合っていても、鏡で上が重く見えるなら1.15で止めておきます。
秋冬の襟元で外形が変わる:タートル・マフラー・ハイネック
秋冬の髪型が夏と同じでも決まらないのは、襟が口角からあご先の高さの髪を押すからです。
タートルネックやハイネックの襟の高さが首の半分を超えると、口角の高さの髪が襟に当たって外へ跳ねるか、内側に入ります。外へ跳ねるとWが下がり、内に入るとWが上がります。どちらに動くかは毛先の長さで決まり、あご先より下で終わる髪ほど襟の影響を受けます。
そのため、秋冬はWを襟を着た状態で測り直します。夏の写真でW1.15だった人が、タートルを着るとW1.05になることは珍しくありません。その場合は、こめかみの根元を夏より少し強めに起こして、襟の分を上で取り返します。
マフラーを巻く日は、口角より下の髪を襟の外に出すか、中に入れるかを決めておきます。半分だけ出すと、左右で幅が変わり、縦の線が不揃いになります。顔の下が細い人(K0.85未満)は外へ出すと口角の高さに幅ができ、下に幅がある人(K0.85以上)は中へ入れると下の幅が収まります。
静電気と乾燥でWが下がる日の直し方
空気が乾くと、髪が静電気で顔や首に張りつきます。張りつくのはたいてい口角から首の高さで、そこの幅が減ります。こめかみの根元も寝やすくなるので、上の幅も減ります。
両方が減ると、Wは変わらないのに全体が細くなり、縦の長さが目立ちます。乾燥する日は、まずこめかみの根元を起こし直します。手のひらを軽く湿らせて根元を持ち上げ、ドライヤーの冷風を10秒当てます。
張りついた毛先は、手ぐしで顔から1cm離すだけで十分です。毛先まで整髪料を重ねると重さで下へ落ち、かえって縦の線になります。
暖房の効いた部屋に長くいる日は、昼過ぎにもう一度こめかみの根元を見直します。朝に起こした根元は、乾いた空気の中で数時間たつと寝てきます。指先で根元を横へ持ち上げ、手のひらで数秒押さえるだけで、上の幅はある程度戻ります。
乾かし方で試す1週間の手順
切る前に、乾かし方でどこまで動くかを確かめます。Wは乾かし方で0.05ほど動くので、方向が合っているかどうかは1週間で分かります。
- 1日目:いつもの乾かし方で正面写真を撮り、Wを測る
- 2〜3日目:こめかみの根元を指で起こして乾かす。写真を撮る
- 4〜5日目:口角の高さの毛先を外へ向けて乾かす。写真を撮る
- 6日目:襟の高い服を着て、2〜3日目と4〜5日目の乾かし方をそれぞれ試す
- 7日目:写真を並べ、目から下に目が行かない組み合わせを選ぶ
選んだ方向が、DとKの表で示した方向と同じなら、その方向で切る準備ができています。違う場合は、写真の撮り方が揃っていたかを先に確かめてください。距離や高さが違う写真を比べていると、方向を読み違えます。
美容室で伝える言葉
美容室では、髪型の名前よりも、高さと幅の言葉で伝えるほうが伝わります。
- 「毛先は、あご先から3cm以上離したい。上と下のどちらかで」
- 「こめかみの高さに幅が欲しい。トップの高さはいらない」
- 「口角の高さで、毛先が外に1.5cmくらい離れるようにしたい」
- 「前髪の下端は眉の位置まで。それより下げない」
正面写真にDとKとWを書き込んだものを見せると、話が早く進みます。数字を見せること自体に抵抗があれば、線を引いた写真だけでも十分です。どの高さの話をしているかが共有できれば、切り方は美容師さんが選んでくれます。
秋冬に切るときは、タートルネックか襟の高い服を着て行くと、襟に当たったときの毛先の動きをその場で確かめてもらえます。ケープをかける前に、襟を立てた状態で正面と横から一度見てもらい、口角からあご先の高さで毛先が外へ逃げるか内へ入るかを共有しておくと、仕上がってから襟を着たときの違いが小さくなります。切ったあとに確かめたいことも、同じ言葉で伝えます。「こめかみの高さの幅は今より広いか」「毛先はあご先から3cm以上離れているか」の2つを、鏡の前で一緒に見てもらうと、帰ってから測り直したときに数字が揃いやすくなります。
年齢で動くのは顔ではなく髪の量
年を重ねると髪型が決まりにくくなった、と感じる人は多いのですが、写真で測ってみると、動いているのは顔の比よりも髪の量や根元の起き方であることがほとんどです。
髪が細くなると、こめかみの根元が寝やすくなり、上の幅が減ってWが下がります。同じ髪型のままでも、外形の比が変わるのです。だから、髪型を大きく変える前に、根元の起こし方とWの測り直しから始めます。
Dはほとんど動きません。前髪の下端と毛先の位置の決め方は、年代が変わっても同じ考え方で使えます。年代ごとのボブの選び方は40代の面長に合う前髪なしのボブでも扱っています。
よくある取り違え
最後に、測ったのに方向を外しやすい3つの取り違えをまとめます。
1つ目は、顔の幅と髪の幅を混ぜて測ることです。Kは顔の輪郭、Wは髪の外側。同じ写真の同じ高さでも、別の幅です。
2つ目は、上と下を同時に動かすことです。こめかみを広げ、口角の高さも広げると、Wは変わらず、何が効いたのか分からなくなります。動かすのは片方ずつ。
3つ目は、夏の写真で決めた数字を秋冬にそのまま使うことです。襟の高さで、口角からあご先の高さの髪の幅は変わります。季節が変わったら1回、襟を着て測り直します。
4つ目は、Dの数字を顔の評価として受け取ってしまうことです。Dは、髪のどこに幅を置くかを決めるための区切りで、顔の良し悪しを表すものではありません。目から下に長さがある顔は、口角の高さや首まわりに髪の動きを置ける場所が多い顔でもあります。数字は、選べる置き場所の地図として使ってください。
5つ目は、写真を撮る条件が日によって違うことです。朝と夜で照明が変わると、髪の外側の線の見え方が変わり、Wが0.05ほどずれます。窓を背にして撮ると髪の外側が明るく飛び、幅が広く出ます。測るときは、同じ時間帯、同じ場所、窓に向かって撮ることを決めておくと、乾かし方の違いだけを比べられます。
6つ目は、髪の量を減らせば縦が目立たなくなると考えることです。量を減らすと、こめかみの高さの幅も減り、Wは上がらずに全体が細くなります。縦の長さに対して横の情報が減るので、かえって目から下の長さが目立つことがあります。量を減らすなら、口角からあご先の高さの内側の毛だけにとどめ、こめかみの高さの量は残しておきます。
7つ目は、パーマで全体に動きをつければ解決すると考えることです。全体にかけると、上も下も同じだけ広がるので、Wはほとんど変わりません。パーマをかけるなら、Kで決めた高さだけにかけます。K0.85未満の人は口角の高さ、K0.85以上の人はこめかみの高さです。
横顔で見る:耳の位置と後頭部の丸み
正面のDとWが決まっても、横から見たときに縦が強く見えることがあります。横顔で見るのは、耳の位置と、後頭部のいちばん出ているところの高さです。
横から1枚撮り、耳の穴の高さに水平線を引きます。後頭部のいちばん出ているところが、その線より上にあるか下にあるかを見ます。下にあると、頭の重さが首寄りに見え、顔の縦の線が首までつながって見えやすくなります。
後頭部のいちばん出ているところが耳の穴より下にある人は、後頭部の上半分、つむじから指3本下のあたりに量を残します。そこに丸みがあると、横から見た頭の形が上で区切られ、正面で作ったWの効果が横顔でも保たれます。
耳を出すかどうかも横顔で決まります。耳を出すと、耳の後ろから首までの髪の線が見えます。この線がまっすぐ首まで落ちると、縦の線がもう1本増えます。耳を出す人は、耳の後ろの毛を首に沿わせず、耳たぶの高さで少し外へ向けておくと、横顔でも縦が続きません。
メガネをかける人:フレームの下端の高さで、目から下が区切られる
メガネをかける人は、フレームの下端が顔の中で横の線になります。この線の高さで、目から下の長さの見え方が変わります。
フレームの下端が頬骨の高さより上にあると、その下に頬から口角、あご先までの長さが続いて見えます。下端が頬骨の高さに近いと、目から下の長さが途中で一度区切られます。Dが1.7以上の人は、フレームの縦幅がある形のほうが、目から下を区切りやすくなります。
髪との関係では、フレームのつるがこめかみの高さの髪を押さえることに注意します。つるの上の髪が寝ると、こめかみの幅が減ってWが下がります。メガネの日は、つるの上の根元を指で起こしてからかけると、上の幅が残ります。メガネと髪型の合わせ方は年代を問わず同じ考え方で使えます。
結ぶ・まとめるとき:結ぶ高さと顔まわりの毛
髪を結ぶ日は、外形の上下比が大きく変わります。こめかみの高さの髪が後ろへ引かれるので、上の幅が減り、顔の輪郭がそのまま見えます。
結ぶ高さは、耳の上端より下にします。耳の上端より高く結ぶと、こめかみの根元が強く引かれ、頭のてっぺんに高さが出て縦が伸びます。耳の高さか、それより下で結ぶと、こめかみの根元が引かれにくく、上の幅を少し残せます。
顔まわりの毛を残すなら、K0.85未満の人は口角の高さで外へ離す毛を、K0.85以上の人はこめかみの高さから斜めに流れる毛を残します。残す毛の量は、片側で指1本分の束まで。多すぎると、結んだ形と下ろした形のどちらにも見えず、外形が読みにくくなります。
結んだときも、毛先や結び目の高さがあご先の上下3cmの帯に来ないようにします。低い位置で結んだ毛先が肩の上で揺れる程度なら、帯からは外れています。
次に読む
顔型全体の髪型の考え方は面長に似合う髪型、顔の4か所で髪型を決める方法は顔型と髪型を4か所で合わせるにまとめています。縦の影を髪で作らない方法は面長の縦の影と髪型が参考になります。
Dが1.7以上でも、置き場所を決めれば選べる長さは広い。まずは写真を1枚撮って、3本の線を引くところから始めてください。
測った数字は、写真と一緒に残しておくと、次に髪を切るときや季節が変わったときに比べられます。D、K、Wの3つと、その日の毛先の位置、襟の高さをメモしておけば、何を動かしたらどう変わったかが、半年後にも読み返せます。美容室に行く前にこのメモを見返すと、前回から毛先がどれだけ伸びて、あご先の帯にどれだけ近づいたかも分かります。
よくある問い
- Q. 目から下が長いかどうかは、どうやって確かめますか
- 正面から1枚撮り、生え際・目の中心・あご先の3か所に水平線を引きます。目の中心からあご先までの長さを、生え際から目の中心までの長さで割った数字がDです。この記事では1.5未満を短め、1.5〜1.7を中間、1.7以上を目から下が長い側として扱います。良し悪しの線ではなく、髪のどこに幅を置くかを決めるための区切りです。
- Q. 前髪を作れば顔が短く見えるのではないですか
- 顔全体の縦は短く見えますが、Dが大きい人は前髪で上がさらに短くなり、目から下の長さとの差が目立つことがあります。Dが1.7以上なら、前髪の下端は眉より下げず、眉の上1cmから眉の位置までに置くと、上下の差が広がりにくくなります。
- Q. 口角の高さに幅を足すのと、上を広げるのはどちらがいいですか
- Kで分けます。口角の高さの顔幅が頬骨の高さの顔幅の0.85未満なら、口角の高さに髪の幅を足すと縦の長さが横で区切られます。0.85以上なら口角の高さに幅を足すと下が重くなるので、こめかみの高さを広げてWを1.15以上にします。
- Q. タートルネックを着ると髪型が決まらないのはなぜですか
- 襟が口角からあご先の高さの髪を押して、下の幅が変わるからです。襟の高さが首の半分を超えると、口角の高さの髪が外へ逃げるか内へ入るかのどちらかになり、Wが0.1近く動きます。秋冬は襟を着た状態でWを測り直してください。
- Q. 切る前に試せることはありますか
- 乾かし方でWは0.05ほど動きます。こめかみの根元を指で持ち上げて乾かす日と、上から風を当てる日を交互に1週間撮って比べると、上を広げる方向が自分に合うかが分かります。
— メグラシ編集部





