衣替えしない収納|夏服を出したまま秋を回すなら、パイプの長さで決める

**クローゼットの扉を開けて、ハンガーパイプの長さを端から端まで測ってみてください。**衣替えをしないで済むかどうかは、その長さでほぼ決まります。
衣替えをやめたい人の多くは、自分がずぼらだから続かないのだと考えています。けれど実際には、衣替えが要るかどうかは性格ではなく、吊る服の量とパイプの長さの釣り合いで決まっています。吊る服が全部パイプに収まるなら、季節が変わってもすることは「手前と奥を入れ替える」だけです。収まらないなら、収まらない分だけを仕舞えばいい。全部を箱に詰め替える必要は、どちらの場合もありません。
衣替えを始める時期の決め方は衣替えはいつ?|最低気温の続き方と生活時間で、自分の開始日を出す、手順をきちんと踏みたい人は秋の衣替えの手順|気温で始めて、仕舞う前の手入れで終えるにまとめてあります。この記事は、その手前で「やらない」と決めたい人のための判断です。
結論:吊る服がパイプの8割に収まるなら、衣替えは位置替えだけで済む
先に答えを置きます。
- パイプの長さを測る
- その8割を「使える長さ」とする
- 吊る服の枚数に、1枚ぶんの幅を掛けて足す
- 合計が使える長さに収まるかを見る
**収まれば、衣替えはしなくていい。**季節の変わり目にするのは、着る季節の服を手前に、着ない季節の服を奥に寄せる位置替えだけです。
収まらなければ、はみ出した分だけを仕舞います。はみ出した分というのは、多くの場合、秋に着る日が1日も来ない夏物と、真冬にしか出番のない厚い上着です。この2つを抜くだけで収まる人が大半です。
8割にしている理由は、取り出しやすさです。パイプいっぱいに吊ると、服と服が押し合って、1枚を取り出すたびに隣の服が一緒に動きます。肩がずれ、しわが寄り、結局「出しっぱなしだとごちゃごちゃする」という理由で衣替えに戻ってしまいます。2割のすき間は、衣替えをしないための余白です。
パイプの長さを測り、1枚ぶんの幅で割る
測るのは、パイプの端から端ではなく、ハンガーが実際に掛けられる区間です。壁の角や、扉の蝶番の裏でハンガーが掛けられない部分は除いてください。
次に、吊っている服を種類ごとに数えます。1枚ぶんの幅の目安は次のとおりです。
| 服の種類 | 1枚ぶんの幅の目安 |
|---|---|
| 薄手のブラウス・シャツ・カットソー | 3cm |
| ワンピース(薄手) | 3〜4cm |
| 薄手のカーディガン・吊るニット | 4cm |
| ジャケット・厚手のシャツ | 5cm |
| ワンピース(厚手)・スカート(クリップ吊り) | 4〜5cm |
| トレンチコート・薄手のコート | 7cm |
| ウールのコート | 9cm |
| ダウン・中綿の上着 | 12〜15cm |
たとえば、パイプの掛けられる区間が120cmなら、使える長さは96cmです。ここに薄手の服を20枚(60cm)、ジャケットを2着(10cm)、ウールのコートを2着(18cm)吊ると、合計88cm。96cmに収まるので、この人は衣替えをしなくて済みます。
同じ120cmのパイプに、薄手の服25枚(75cm)、ジャケット2着(10cm)、ウールのコート2着(18cm)、ダウン1着(14cm)を吊ると、合計117cm。21cmはみ出します。このはみ出し分を、どこから抜くかを考えるのが次の段階です。
ハンガーの種類でも幅は変わります。肩に厚みのある木のハンガーは、同じ服でも1枚あたり1〜2cm幅を取ります。薄い滑り止めのハンガーに揃えると、同じパイプに2割ほど多く吊れることもあります。衣替えをしないと決めるなら、ハンガーを揃えることが一番効く下ごしらえです。
計算が面倒なときの、ざっくりした見分け方
枚数を数えて幅を掛けるのが面倒なら、ハンガーを片側に全部寄せてみてください。寄せた服の束の幅を測り、それがパイプの長さの8割より短ければ、衣替えしないで回せる側です。束を手で押さえずに、自然に寄った状態で測るのがこつです。押し縮めて測ると、実際に吊ったときより短く出てしまいます。
収まる人|手前と奥、右と左の入れ替えだけにする
計算で収まった人は、季節の変わり目にすることが2つだけになります。
1. パイプの上で、着る季節の服を利き手側に寄せる。
右利きなら右側、左利きなら左側です。扉を開けて最初に手が届く場所に、いま着る服を並べます。着ない季節の服は、反対側の端に寄せます。秋なら、長袖のシャツ、薄手のニット、ジャケットを利き手側へ。リネンのシャツ、ノースリーブ、薄いワンピースを反対側へ動かします。
2. 床や棚の上の物を、手前と奥で入れ替える。
クローゼットの床に置いた箱や、上の棚の物は、前後で入れ替えます。秋なら、夏の帽子やかごのバッグを奥へ、ストールや厚手の靴下の箱を手前へ。
この2つで、衣替えは30分もかかりません。箱から服を出してたたみ直す作業、仕舞う服を洗い直す作業、入れ替えた後に「あの服どこだっけ」と探す時間。そのすべてがなくなります。
入れ替えるときに、すべての服を一度パイプから外す必要はありません。ハンガーごと滑らせるだけで構いません。手に取った服のうち、今年一度も着なかったものがあれば、そのときだけ別の場所によけておきます。よける場所は、手放す箱ではなく「保留の場所」です。保留の服をどうするかは、後の章で書きます。
収まらない人|仕舞うのは、秋に着る日が1日も来ない夏物だけ
パイプからはみ出した人も、夏物を全部仕舞う必要はありません。抜くのは、次の2種類だけです。
1. 秋に着る日が1日も来ない夏物
これは、1枚で着ることしか想定していない、肌が大きく出る夏の服です。
- ノースリーブやキャミソールの、1枚で着るトップス
- 麻のシャツやワンピースで、透けが強いもの
- 袖のない、裾の短いワンピース
- 水着の上に着るような薄い羽織り
これらは、最高気温が25度を下回るようになると、着る日がなくなります。中に重ねて秋も着るつもりがないなら、ここで仕舞います。
2. 真冬にしか出番のない厚い上着
ダウンや中綿の上着、厚手のウールのコートで、最高気温が10度を下回る日にしか着ないもの。これらは1着で12〜15cmの幅を取ります。秋に入ってすぐ出す必要はありません。秋の間は仕舞ったままにして、本格的な冬が来たときに夏物と入れ替えます。
この2種類を抜いた計算を、もう一度してみてください。先ほどの例で21cmはみ出した人は、ダウン1着(14cm)とノースリーブ3枚(9cm)を抜けば、23cm空いて収まります。
**抜いた服だけを、1つの箱に入れて仕舞います。**箱は1つで足りることが多いはずです。家じゅうの収納ケースを引っ張り出して、全部を詰め替える衣替えと比べると、作業は1割ほどに減ります。
通年で吊っておける服の見分け方
収まる人も収まらない人も、吊りっぱなしにする服は「季節の境目でも着る服」であるほど、パイプの上で動かす手間が減ります。通年で吊っておける服には、共通点があります。
袖が長袖か、まくれる七分袖
長袖のシャツやブラウスは、夏は冷房の中で、春と秋は1枚で、冬はニットの下で着ます。1年のうち出番がない月がほとんどありません。
生地が薄すぎず、厚すぎない
光にかざして、手のひらの形がうっすら見えるくらいの生地が、通年の目安です。完全に透けるものは夏寄り、まったく光を通さないものは冬寄りになります。
色が、季節の濃淡の真ん中にある
白、生成り、ベージュ、灰色、紺。季節を問わず使える色の服は、手前と奥の入れ替えのときに真ん中に置いておきます。季節の色が強い服(夏の鮮やかな柄、冬の深い色)は、端に寄せる候補です。
この3つがそろった服が多いほど、パイプの上で動かす服が減ります。逆に言えば、これから服を1枚買うときに、この3つを満たすものを選んでいくと、少しずつ衣替えの要らないクローゼットに近づいていきます。
ボトムスは、季節より丈と生地で分ける
スカートやパンツは、トップスより季節の幅が広い服です。綿や化繊の中くらいの厚みのものは、春から秋まで、場合によっては冬もタイツと合わせて着られます。吊っているボトムスのうち、季節を問わず着るものは真ん中に、麻の薄いもの・ウールの厚いものだけを端に寄せます。
丈も目安になります。ひざ上の短いスカートや短パンは夏寄り、くるぶしまでの長いスカートや厚手のパンツは冬寄りです。ひざ下からふくらはぎの丈のものは、季節の境目で一番出番が多いので、どの季節も利き手側の近くに置いておくと、朝の手が迷いません。
引き出しとたたむ服は、段ではなく前後で分ける
吊らない服、つまりたたんで引き出しに入れるTシャツやニット、靴下や下着は、段ではなく前後で季節を分けます。
ありがちなのが、「上の段は夏物、下の段は冬物」と段で分けるやり方です。これだと季節が変わるたびに、段の中身を全部入れ替えることになります。それは結局、衣替えです。
前後で分けるやり方なら、引き出しを開けて手前の列がいま着る季節、奥の列が着ない季節になります。季節が変わったら、手前と奥を入れ替えるだけ。引き出しの中身を全部出す必要はありません。
前後で分けるときのこつは、服を立てて入れることです。たたんだ服を横に寝かせて積むと、下の服が取り出せず、前後の区別もつきません。たたんだ服を本のように立てて並べると、上から見て全部の服の背が見え、手前と奥がはっきり分かれます。
引き出しの奥行きが40cm前後あれば、手前20cm、奥20cmで分けられます。奥行きが30cm以下の浅い引き出しなら、前後ではなく左右で分けてください。
どちらとも取れるとき① 半袖のTシャツやカットソー
半袖は、秋の扱いが人によって分かれる服です。
インナーとして着る人は、半袖を秋も手前に置いておきます。カーディガンやジャケットの下に半袖を着ると、袖の中がすっきりして、腕を動かしやすくなります。この使い方をする人は、秋の半ばまで、場合によっては冬の室内でも半袖の出番があります。吊っている場合はたたんで引き出しの手前に移し、パイプの幅を空けてください。
1枚で着る服として使う人は、最高気温が25度を下回る日が1週間続いたら、引き出しの奥へ回します。秋の初めの暑い日に1枚で着たくなったら、奥から出せば済みます。仕舞いこまずに奥に置いておくのが、衣替えしないやり方の良いところです。
迷う場合は、この1年で半袖を何かの下に着た日があったかを思い出してください。1日でもあったなら、インナーとして使える服です。手前に残します。
どちらとも取れるとき② 薄手のカーディガンやシアーシャツ
夏の冷房よけに着ていた薄手のカーディガンや、透けるシャツ。これらは、秋にどこまで出番があるかで扱いが変わります。
光にかざして、指の形がはっきり見えるくらいに透けるものは、夏の色が強い服です。秋は、半ばまでなら重ね着の一番上や、半袖の上の羽織りとして使えますが、最低気温が15度を下回るようになると、羽織りとしては薄すぎます。そこで奥へ回します。
透けが弱い、手のひらの形がうっすら見える程度のものは、秋も冬も中に重ねて使えます。ジャケットの下に1枚挟む、ニットの下から裾を少し出す。こういう使い方をする人は、通年で手前に残してください。
カーディガンは、吊るよりたたんだほうが形が崩れません。肩にハンガーの跡が出やすいからです。吊るなら、肩の厚いハンガーか、二つ折りにしてハンガーのバーに掛けてください。
どちらとも取れるとき③ ウールのコートとダウン
厚い上着は、1着でパイプの幅を大きく取ります。衣替えしないクローゼットで一番扱いに困るのは、この服です。
まず、コートやダウンを何着持っているかを数えてください。
- 1〜2着:秋の間も吊っておけます。幅の合計は20〜30cm程度で、ほかの服の邪魔になりにくい量です。利き手と反対側の端に寄せておき、寒くなったら利き手側に移します
- 3着以上:秋の間は、冬にしか着ないものを1着か2着仕舞います。全部吊っておくと、パイプの3分の1以上を上着が占めることになり、毎日着る服が押し出されます
コートは玄関に掛けるという人もいます。玄関のフックや壁掛けに1着か2着を置けるなら、クローゼットのパイプから外せるので、衣替えしない計算がずっと楽になります。ただし、玄関は日が当たりやすく、ほこりも多い場所です。肩に布を一枚かけるか、カバーをかけてください。
ダウンは、仕舞うときにつぶしすぎないことが大事です。圧縮袋で平らにすると、羽毛が戻りにくくなります。大きめの箱か布の袋に、ふわっと入れて仕舞ってください。
どちらとも取れるとき④ 家族と1つのクローゼットを分けている
夫婦や家族で1つのクローゼットを使っている場合は、まずパイプを人ごとに区切ってください。仕切りがなければ、パイプにクリップや色のついたひもを結んで、境目を目で見えるようにします。
そのうえで、自分の持ち分の長さを測り、8割の計算をします。持ち分が60cmなら、使える長さは48cm。薄手の服なら16枚前後しか吊れません。この長さだと、秋冬の服を全部吊るのは難しいので、吊るのは毎日着る上の服だけにして、ボトムスやニットはたたんで引き出しに入れます。
家族の誰か一人が衣替えをしない、ほかの人は衣替えをする、という分け方でも構いません。全員で一斉に衣替えの日を決めるより、人ごとに自分の持ち分で判断するほうが、作業の負担が一人に偏らずに済みます。
子どもの服は、成長でサイズが変わるので、衣替えをしないやり方とは相性が悪い面があります。子どもの分は、季節の変わり目にサイズの合わない服を抜く機会として、衣替えを残しておくのもひとつの考え方です。
衣替えしないと起きやすいことと、防ぎ方
衣替えをしないで服を出しっぱなしにすると、起きやすいことが3つあります。どれも、少しの手当てで防げます。
1. 肩にほこりが積もる
半年以上着ない服は、肩の上にうっすらほこりが溜まります。特に濃い色の服では目立ちます。防ぐには、着ない季節の服の肩に、布を一枚かけておきます。古い薄手のシャツや、大判の布で十分です。服にカバーを1枚ずつかけるより手間がかからず、出すときもさっと外せます。
2. 扉のすき間の光で色があせる
クローゼットの扉を開けっぱなしにする習慣があると、扉の近くの服が光で色あせます。とくに窓に近いクローゼットでは、半年で肩の色が変わることがあります。扉は閉めておく、もしくは扉に近い場所には色あせが目立ちにくい白や生成りの服を置きます。
3. ハンガーの形で肩に跡がつく
細いハンガーに長くかけたニットやカットソーは、肩に角のような跡がつきます。出しっぱなしにする期間が長いほど、跡は取れにくくなります。ニットはたたむ、カットソーは肩の厚いハンガーに替える。この2つで防げます。
虫が心配な人は、防虫剤を吊る場所と引き出しの両方に置いてください。防虫剤には効き目の期限があるので、袋に置いた日付を書いておくと、交換を忘れません。
押し入れや、パイプの短いクローゼットの場合
賃貸の部屋では、ハンガーパイプのない押し入れや、幅が60cmほどしかない小さなクローゼットしかないこともあります。この場合も、考え方は同じです。測る場所が、パイプから別の場所に替わるだけです。
押し入れにつっぱり棒を渡している場合は、その棒の長さで計算します。押し入れの幅はおよそ80〜90cmのものが多く、使える長さは65〜70cm前後です。薄手の服なら20枚強、コートが1着あれば15枚前後が目安になります。この量だと、秋冬の吊る服を全部吊るのは難しいので、吊るのはシャツやブラウス、ジャケットのような、たたむとしわになる服に絞ってください。ニットやカットソーは、たたんで衣装ケースに入れます。
衣装ケースだけで収納している場合は、パイプの代わりにケースの数と奥行きで考えます。ケースの中を前後で分け、手前をいま着る季節、奥を着ない季節にします。ケースを積み重ねている場合は、下のケースを引き出すたびに上の重さがかかるので、いま着る服は上の段、着ない季節の服は下の段に入れてください。ここだけは、前後ではなく上下で分けたほうが出し入れが楽になります。
パイプが60cm以下のクローゼットでは、使える長さは48cm以下です。吊れるのは薄手の服で16枚前後。この長さで衣替えをしないと決めるなら、吊る服は毎週着る上の服だけにして、それ以外はすべてたたむと割り切ってください。吊る枚数を減らした分、引き出しやケースの前後の分け方が、衣替えしない暮らしの中心になります。
どの場合でも、衣替えをしないために大切なのは、「入りきらない分をどこに逃がすか」を最初に決めておくことです。逃がす先が決まっていれば、季節の変わり目に慌てて箱を探す必要がなくなります。
衣替えをしない人の、洗濯と手入れのタイミング
衣替えをする人は、仕舞う前に服を洗い、出したときにもう一度洗うことがあります。衣替えをしない人は、その2回の洗濯がなくなる代わりに、別のタイミングで手入れを入れる必要があります。
季節の最後に着た日に、洗ってから奥へ回す
夏の服を奥へ回すときは、最後に着た日にきちんと洗ってから戻してください。汗や皮脂が残ったまま半年置くと、黄ばみや虫食いの原因になります。衣替えをしないやり方では、「最後に着た日」がいつかわかりにくいので、手前と奥を入れ替えるときに、奥へ回す服がすべて洗ってあるかを一度確かめます。洗っていないものが混ざっていたら、そのときにまとめて洗います。
奥から手前に戻すときは、においとしわだけ見る
奥にあった服を手前に戻すときは、全部を洗い直す必要はありません。肩に顔を近づけてにおいを確かめ、しわが気になるものだけ、霧を吹いて吊るしておきます。半年仕舞った服と違い、出しっぱなしの服は空気に触れているので、においがこもりにくいのです。
ニットは、季節の終わりにたたみ直す
ニットを吊っている人は、冬の終わりに一度ハンガーから外してたたみ直してください。ひと冬吊っていたニットは、肩が伸びかけていることがあります。たたんで引き出しの奥に入れておけば、次の秋まで形が戻ります。
手入れの回数は、衣替えをする場合とほとんど変わりません。違うのは、まとめて一日でやるか、季節の入れ替えのたびに少しずつやるかです。衣替えをしない人は、少しずつのほうが性に合っていることが多いはずです。
着ない季節の服を、出しっぱなしにしていい期間
衣替えをしないと、着ない服がずっとクローゼットに残り続けます。それ自体は悪いことではありませんが、1年に一度は見直しの機会をつくってください。
目安は、**「その季節が一周しても一度も着なかった服」**です。夏に一度も着なかった夏服、冬に一度も着なかった冬服。これらは、手前と奥の入れ替えのときに保留の場所に移します。
保留の場所は、クローゼットの一番端か、別の箱です。そこに移した服は、次の同じ季節が来たときにもう一度だけ出番を与えます。それでも着なかったら、手放すかどうかを考える時期です。
衣替えをする人は、箱から出すときと箱に仕舞うときに、自然と服を一枚ずつ見直します。衣替えをしない人は、その機会がないぶん、見直しを意識して入れる必要があります。手前と奥を入れ替えるときに、手に取った服を「この季節に着たか」で一度だけ振り分ける。これを続けていると、パイプの8割に収まる量が自然に保たれます。
何枚の服があれば足りるかを計算で出したい場合は、衣替えで出す秋冬服は何枚?|洗濯の間隔と外出の日数で上下の数を出すの考え方が使えます。
季節の入れ替えを、1回で済ませずに2回に分ける
衣替えをしないやり方では、季節の入れ替えを2回に分けると楽になります。
1回目:最高気温が25度を下回る日が続いたら
1枚で着る夏物を奥へ、長袖のシャツや薄手のニットを手前へ動かします。この時点では、まだ半袖や薄手のカーディガンは手前に残します。秋の初めは暑い日が戻るので、夏物を完全に奥へ回すには早すぎます。
2回目:最低気温が15度を下回る日が続いたら
薄手のカーディガンや透ける羽織りを奥へ、厚手のニットやジャケットを手前へ動かします。仕舞っていたコートを出すなら、このタイミングです。
1回の入れ替えは、パイプの上でハンガーを滑らせる程度なので、10分ほどで終わります。2回に分けても、衣替えを1回する手間よりずっと少なく済みます。秋の服をどんな順番で入れ替えるかは、秋コーデは色より足元から|夏物を秋物に替える5つの順番も参考になります。
衣替えしないクローゼットで、朝の服選びを早くする並べ方
最後に、衣替えをしないクローゼットで、毎朝の服選びを早くする並べ方を書いておきます。季節の服が混ざっている分、並べ方を決めておかないと、朝に迷いが増えるからです。
利き手側から、上着・トップス・ボトムスの順に並べる
扉を開けて最初に手が届くところに上着、その隣にトップス、その奥にボトムス。並びが決まっていると、季節の服が混ざっていても、手が迷いません。
種類の中では、明るい色から暗い色へ
トップスの中で、白から黒へ、明るい色から暗い色へと並べます。色の並びが決まっていると、その日の天気や気分に合わせて、明るい側か暗い側かで手を伸ばす場所が決まります。
靴とバッグも、同じ考え方で前後に分ける
靴箱やバッグの棚も、衣替えしないやり方で回せます。靴は、いま履く季節のものを目の高さの段の手前に、サンダルやブーツのような季節の強いものを、上下の段の奥に置きます。バッグも、かごや麻のものを奥へ、革のものを手前へ。服のパイプと同じく、入れ替えるのは位置だけです。
着ない季節の服は、種類に関係なく一番奥へ
着ない季節の服は、種類ごとの並びから外して、まとめて一番奥か一番端に寄せます。種類の並びの中に混ぜると、朝に手に取っては戻す動きが増えます。
この並べ方なら、季節の変わり目にするのは「着ない季節の服を端に寄せ、着る季節の服を種類の並びに戻す」だけです。衣替えをしないことは、手を抜くことではなく、季節の入れ替えを毎日の動線の中に溶かすことだと考えてください。パイプの長さを一度測っておけば、その判断は来年以降もそのまま使えます。
衣替えをやめてみて、合わなかったときの戻し方
衣替えをしないやり方を1シーズン試して、どうしても朝の服選びに迷う、クローゼットがごちゃごちゃして落ち着かない、と感じたら、無理に続けなくて構いません。その場合も、全部を元の衣替えに戻すのではなく、半分だけ戻すことができます。
具体的には、パイプの計算ではみ出した分の倍の量を仕舞います。21cmはみ出していた人なら、40cmほどを箱に入れる。そうすると、パイプの上に半分ほどの余白ができて、季節の服だけが並んだ状態に近づきます。それでも足りなければ、もう一段仕舞う量を増やします。衣替えをする・しないは、どちらか一方に決める話ではなく、仕舞う量を調整する話だと考えると、自分に合う加減が見つかります。
よくある問い
- Q. 衣替えをしないと、服は傷みますか
- 傷み方は3つに限られます。肩に積もるほこり、扉のすき間から入る光での色あせ、ハンガーの形で肩にできる跡です。肩に布を一枚かける、扉を閉めておく、ニットはたたむか肩の厚いハンガーに替える。この3つを守れば、吊りっぱなしでも傷みは衣替えをした場合とほとんど変わりません。虫が心配なら、防虫剤を引き出しと吊る場所の両方に置き、効き目の期限を書いておいてください。
- Q. 衣替えをしない人は、どのくらいの服の量なら回せますか
- 量ではなく、パイプの長さで決まります。クローゼットのハンガーパイプを端から端まで測り、その8割を使える長さとします。吊る服の枚数に、薄手なら3cm、ジャケットなら5cm、コートなら9cmといった1枚ぶんの幅を掛けて足し、使える長さに収まれば、衣替えしないで回せます。たとえばパイプが120cmなら、使えるのは96cm。薄手の服だけなら30枚前後、コートが3着あれば20枚前後が目安になります。
- Q. 半袖は秋も出しておくべきですか
- インナーとして着るなら出しておきます。カーディガンやジャケットの下に半袖を着る人は、秋の半ばまで半袖の出番が続きます。その場合は吊らずに、引き出しの前の列に移してください。逆に、半袖を1枚で着る服としてしか使わない人は、最高気温が25度を下回る日が1週間続いたら奥へ回して構いません。
- Q. 家族と1つのクローゼットを分けていて、衣替えしないと入りきりません
- パイプを人ごとに区切ってから、それぞれで8割の計算をしてください。自分の持ち分が60cmなら、使える長さは48cmです。この長さに秋冬の吊る服が収まるなら、夏物はたたんで引き出しへ移すだけで済みます。収まらないなら、そのときだけ自分の分の夏物を箱に仕舞います。家族全員で一斉に衣替えをするより、人ごとに必要な分だけ入れ替えるほうが、作業も一日で終わります。
— メグラシ編集部





