オフィスカジュアルの黒|全身黒でも重く見えない、表面の違う黒の重ね方

**今日着ている黒を、上から順に数えてください。そのうち、同じ手ざわりのものはいくつありますか。**この2つの数が分かれば、黒を減らさずに重さだけ抜く場所が決まります。
オフィスカジュアルで黒が多いこと自体は、職場で困る理由になりません。黒は汚れが目立たず、合わせる色を選ばず、何年も着られる色です。重たく見えるのは、黒の枚数が多いからではなく、同じ表面の黒が上から下までつながって、1枚の大きな面に見えるときです。
この記事では、黒の表面を3つに分けて、隣り合う黒を別の表面にする重ね方を書きます。オフィスカジュアル全体の線引きはオフィスカジュアル レディースの基本に、秋の色の足し方は秋のオフィスカジュアルの色にまとめてあります。
結論:黒の数ではなく、同じ表面の黒が何面つながるかを見る
| 見る場所 | 軽く見える | 重く見える |
|---|---|---|
| 隣り合う黒の表面 | 2つとも違う表面 | 3面以上が同じ表面 |
| 首元から胸までの黒い面 | 手のひら2枚ぶんより小さい | 手のひら2枚ぶんを超える |
| 足元 | 肌色のストッキングか、甲が見える靴 | 艶のない黒のストッキングと飾りのない黒い靴 |
表の右側が2つ以上そろった日が、重く見える日です。1つだけなら、ほかの2つで釣り合いが取れています。
黒の表面は3つに分ける|マット・艶・凹凸
黒い服は、光の返し方で3つに分けられます。
- マット:光をほとんど返さない黒。ウールの平らな生地、綿のパンツ、ポリエステルのきめの細かい生地
- 艶:光を面で返す黒。とろみのあるブラウス、サテン、合成皮革、光沢のある化繊
- 凹凸:光を点で返す黒。ニットの編み目、ツイード、コーデュロイの畝、起毛した生地
見分け方は、窓の近くか天井の照明の下で、服を斜めに傾けることです。光が線になって流れれば艶、細かい点に散れば凹凸、どちらも出なければマットです。手持ちの黒を1枚ずつ傾けて、タグの裏に「マ」「艶」「凹」と小さく書いておくと、朝の組み合わせが早くなります。
同じ表面の黒は、隣り合う2面まで
上からジャケット、トップス、ボトムス、靴と並べたとき、隣り合う面の表面が同じだと、境目が消えて1つの面に見えます。
同じ表面が隣り合うのは2面までにしてください。たとえばマットのジャケットとマットのパンツは、あいだにニットのトップスが入っていれば、上下で面が分かれます。ジャケットの前を閉めてトップスが見えなくなると、マットが2面つながるだけなので、まだ重くはなりません。
3面目が同じ表面になるのは、ジャケット・パンツ・靴のすべてがマットで、ストッキングも黒の日です。ここで1か所、艶か凹凸に替えると面が分かれます。
顔の下の黒い面は、手のひら2枚ぶんまで
同じ黒でも、顔に近い場所の黒は、職場で向かい合ったときに相手の目にいちばん長く入ります。
鏡の前で、首元から胸のいちばん高いところまでの黒い面に、手のひらを当ててみてください。**手のひら2枚で覆えるなら、黒のままで構いません。**それより広いときは、首元に指2本ぶんの肌を見せるか、白・生成り・グレーのインナーを襟元から1〜2cm出してください。
首元が詰まった黒のタートルネックに黒のジャケットを重ねる日は、この面が最も大きくなります。顔まわりに黒い面が近いと表情がきつく見える理由は、秋冬に顔がきつく見えるのは黒い面の近さに詳しく書いてあります。
全身黒が弔事の装いに寄る4つの並び
職場で「お葬式みたい」と言われるのは、黒の数ではなく、並びが喪服と同じになったときです。
- 艶のない黒のワンピースか、艶のない黒の上下
- 黒のストッキング
- 飾りのない黒のパンプス
- 飾りのない黒いバッグ
**この4つがそろうと、弔事の並びになります。**3つまでなら、ふだんの装いとして読まれます。
外すなら、足元からが簡単です。ストッキングを肌に近い色に替えるか、靴を甲の見える浅い形か、金具のついた形に替えてください。上半身で外すなら、トップスを艶のある黒か、編み目の見える黒にします。弔事の服装そのものの線引きは葬儀・通夜の服装を見てください。
足元の黒は、パンツとスカートで数え方が変わる
パンツの日は、裾と靴のあいだが見えるかどうかで数えます。くるぶしが見える丈なら、そこで黒が途切れるので、パンツと靴は別の面です。裾が靴の甲にかかる丈なら、パンツと靴はつながって1つの面になります。
スカートの日は、ストッキングの色が面をつなぐかどうかを決めます。黒のスカートに黒のストッキングと黒い靴なら、腰から下が1つの面です。**ストッキングを肌に近い色にすれば、スカートと靴のあいだで面が切れます。**職場でのストッキングの色の決め方は30デニールのストッキングを仕事で履くにまとめてあります。
秋冬は、外の黒と中の黒を分けて数える
秋冬になると、黒いコートと黒タイツが加わって、黒の数が一気に増えます。ここで数え方を分けてください。
職場の中で見られるのは、コートを脱いだあとの組み合わせだけです。コートを含めて全身が黒くなっても、会社に着いて脱ぐなら、中の黒の数だけを見れば足ります。
外回りや来客の送り迎えで、コートを着たまま人に会う時間が長い日は、コートとボトムスの表面を変えてください。マットのウールのコートなら、ボトムスは畝のあるものか、艶のある素材に。コート全体の選び方はオフィスカジュアルの冬に書いてあります。
黒タイツの日の組み合わせ
黒タイツは、厚くなるほどマットに寄ります。80デニールを超えると、ほとんど光を返しません。
黒タイツの日は、スカートかワンピースを凹凸か艶の黒にしてください。ニットのスカート、プリーツ、とろみのある素材が向きます。マットのウールのスカートに厚い黒タイツと黒のブーツなら、腰から下が1つの面になります。タイツの厚みごとの見え方はタイツのデニールの目安を見てください。
黒をやめずに、面を分ける小物
表面を替える服が手元にないときは、小物で境目を作ります。
- ベルト:上下の黒のあいだに、茶・キャメル・金具のあるベルトを1本。ウエストで面が切れる
- 腕時計・バングル:袖口で黒が途切れる。金属の色は1つにそろえる
- ストール:首元の黒い面を、明るい色で半分にする
- バッグ:体の横に明るい色か、艶のある黒を置く
小物は、1日1か所で足ります。2か所以上に明るい色を散らすと、黒でまとめた意味が薄れます。
黒同士の色のずれが気になるとき
黒は生地によって、青みに寄るもの、茶に寄るもの、洗って灰色に寄ったものがあります。このずれが目につくのは、同じ表面の黒同士を隣に並べたときです。
マットの黒のジャケットと、少し色の抜けたマットの黒のパンツを合わせると、ずれがそのまま見えます。表面が違えば、ずれは素材の違いとして読まれて、ほとんど気になりません。洗って色の抜けた黒は、凹凸のある黒の隣に回すと目立たなくなります。
どちらとも取れるとき①|黒のニットは艶か凹凸か
ハイゲージの細い編み目のニットは、遠目にはマットに、近くでは凹凸に見えます。
1m離れて傾けたときに、編み目が見えるかどうかで決めてください。見えるなら凹凸、見えなければマットとして数えます。職場で向かい合う距離はおよそ1mなので、この距離で見えるものが、相手に見えている表面です。
リブ編みやケーブル編みは、どの距離でも凹凸です。黒のニットの合わせ方は黒ニットコーデにまとめてあります。
どちらとも取れるとき②|黒のデニムと黒のスラックス
黒のデニムは、新しいうちは綾目の斜めの線が見えて凹凸に近く、洗うほどマットで灰色に寄ります。
職場の帯の中で黒のデニムが通るなら、合わせる上はマットより艶か凹凸を選んでください。マットのジャケットと灰色に寄った黒デニムは、表面が近いうえに色がずれて見えます。
黒のスラックスは、センタープレスの折り目が光を1本返すので、真横から見ると艶の線が入ります。ただし正面から見るとマットです。**正面で向かい合う時間が長い仕事なら、マットとして数えてください。**黒のパンツ全体の合わせ方は黒パンツコーデにあります。
どちらとも取れるとき③|黒とネイビーが混ざる日
黒とネイビーを合わせると、照明によってはネイビーが黒に見え、窓の近くでは青く見えます。
この組み合わせは、**表面が違えば通り、同じだとずれて見えます。**マットの黒のパンツに、艶のあるネイビーのブラウスなら、色の違いは素材の違いに紛れます。マット同士なら、窓の近くで2色の差がはっきり出るので、あいだにベルトか白いインナーをはさんでください。
朝の組み立ての順番
- その日にいちばん長く人と向かい合う場所で、脱がない1枚を決める(ジャケットかトップス)
- その1枚の表面を確かめる(マット・艶・凹凸)
- 隣に来るボトムスを、別の表面にする
- 首元の黒い面に手のひらを当てる。2枚を超えたら、肌か明るいインナーを出す
- 足元を見て、弔事の4つの並びがそろっていないか確かめる
5つめまでで、3分もかかりません。
職場の帯によって、黒の扱いは変わる
来客や外回りが多く、ジャケットが基本の職場では、黒のマットの上下は制服に近い扱いで、むしろ落ち着いて見えます。この場合は、首元と足元の2か所だけ見れば足ります。
内勤が中心で、ニットやカーディガンが多い職場では、全身マットの黒はそれだけで改まって見えます。表面を2つ以上混ぜて、職場の空気に合わせてください。自分の職場がどの帯にいるかは、オフィスカジュアル レディース診断で5項目から採点できます。
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よくある問い
- Q. オフィスカジュアルで毎日黒ばかりなのは、変に思われませんか
- 黒が多いこと自体は、職場で問題になりません。相手が覚えているのは色の名前より、重たい印象だったか、すっきりしていたかのほうです。重たく見えるのは、同じ表面の黒が上から下まで3面以上つながっている日です。毎日黒を着るなら、トップスとボトムスで表面を変えるか、首元に指2本ぶんの肌か明るい色を入れてください。それだけで、黒の数は同じでも印象は軽くなります。
- Q. 全身黒で出社したら、お葬式みたいと言われました
- 弔事の装いに寄るのは、艶のない黒の上下に、黒のストッキングと飾りのない黒い靴がそろったときです。この4つがそろうと、職場では喪服の組み合わせと同じ並びになります。どれか1つを外してください。いちばん簡単なのは足元で、ストッキングを肌に近い色に替えるか、靴を甲の見える形か金具のある形にするだけで、弔事の並びから外れます。上半身なら、トップスを艶のある黒か、編み目の見える黒に替えます。
- Q. 黒の服同士で色が微妙に違うのが気になります
- 黒は生地によって、青みに寄るもの、茶に寄るもの、洗って灰色に寄ったものがあります。この違いが見えるのは、同じ表面の黒同士を隣に並べたときです。表面が違えば、色のずれは素材の違いとして読まれるので気になりにくくなります。どうしても色が合わないときは、上下のあいだにベルトか、トップスの裾を出して別の色を一本はさんでください。
- Q. 秋冬は黒いコートと黒タイツも加わって、ますます黒くなります
- 外を歩く時間の黒と、職場の中の黒は分けて数えてください。コートは会社に着いたら脱ぐので、職場で見られるのは中の組み合わせだけです。中の黒が3面以上なら、タイツは黒のままでも、トップスの表面か首元で分けます。コートを着たまま過ごす時間が長い外回りの日は、コートの黒と、ボトムスの黒の表面を変えてください。
— メグラシ編集部





