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オフィスカジュアル 営業|車か電車か、訪問先の固さで上着を分ける

メグラシ編集部//読了 9分
晩秋の駐車場で、営業回りの女性が車の後部座席から紺の襟付きジャケットを取り出して羽織ろうとしている。生成りのニットと灰色の折り目のあるパンツに、かかとの低い紺のローファーと自立する仕事鞄

**営業のオフィスカジュアルは、その日の「移動手段」と「訪問先の固さ」の2つで決めてください。**社内の服装の線は、内勤の人のために引かれています。外に出る日の答えは、社内の線からは出てきません。

車で回る日は、座ってもしわが残らない上着を選びます。電車と徒歩で回る日は、脱いで片腕に掛けても重くない上着を選びます。ここまでが素材の話です。

訪問先が金融・役所・初めての取引先なら、襟のある上着とかかとのある靴。工場・倉庫・店舗のように床が硬くて歩く場所に入るなら、袖をまくれる上着と平たい靴。こちらは形の話です。この2つを組み合わせれば、毎朝の判断は4通りに収まります。

オフィスカジュアル全体の線の見分け方はオフィスカジュアル|会社ごとの線の見分け方と基本の5点にまとめてあります。この記事は、その中の「営業・外回り」の日だけを深く書いたものです。

結論:毎朝、2つの質問で4通りに分ける

朝、服を出す前に2つだけ確かめてください。今日はどうやって移動するか。今日いちばん固い相手は誰か。

訪問先が固い日訪問先が動く場所の日
車で回る日しわが戻る生地の、襟のある上着+かかと3cm前後の靴しわが戻る生地の、襟のない上着+平たい靴
電車・徒歩の日軽くて畳める、襟のある上着+かかと3cm前後の靴軽くて畳める、襟のない上着+平たい靴

表は軸を見せるためのものです。中の服は人によって違います。大事なのは、素材は移動で、形は相手で決めるという分け方のほうです。

1日の中で両方が入る日は、後で書く「どちらとも取れる日」の決め方を使ってください。

移動手段で上着の素材が決まる理由

営業の服で崩れやすいのは、相手の前に立つ瞬間です。そしてその瞬間の見え方は、直前の移動で決まります。

車で30分座ったあと、背中の下と腰まわりには横じわが入ります。電車と徒歩で20分動いたあとは、肩と脇に汗がこもり、上着の中が蒸れます。どちらも、訪問先の玄関で直す時間はありません。

だから素材は、相手ではなく移動に合わせます。同じ紺の上着でも、車の日に向く生地と、電車の日に向く生地は違います。

車で回る日|座って30分後のしわで選ぶ

車の日の上着は、しわが戻るかどうかで選びます。店で確かめる方法は簡単です。袖口の近くを手のひらで5秒握って離し、10秒待ってください。握った跡がほぼ消えれば、車の日に向きます。跡がはっきり残る生地は、運転のあとに背中に同じ跡が出ます。

ポリエステルが混ざった生地や、細かく編まれた伸びる生地は戻りやすい側です。麻が多い生地や、薄い綿だけの生地は戻りにくい側です。秋冬は麻の季節ではないので、迷うのは主に綿とウールの混ざった生地です。これも握って確かめてください。

運転中は、上着を脱いで後ろの座席に掛けるのが基本です。脱げない事情がある日、たとえば1件の訪問が10分で終わって次へ移る日は、丈がお尻の半分より上で止まる短めの上着を選ぶと、座っても裾が折れません。

車の日は、建物の外にいる時間が短くなります。コートは薄手で足ります。その分、中に着る上着かニットを厚くしておくと、建物の中で上着だけになったときに寒くありません。

電車と徒歩の日|片腕に掛けて持てるかで選ぶ

電車の日の上着は、持ち歩けるかで選びます。基準は、片腕に二つ折りで掛けて10分歩いて、腕が疲れないかどうかです。厚手のウールの上着は、着ていると暖かくても、暖房の効いた車内で脱いだ瞬間に荷物になります。

裏地のない上着や、肩パッドが薄い上着は軽い側です。畳んだときに鞄の口から少し出る程度の厚みなら、車内や待合で鞄に入れておけます。

電車の日は、外にいる時間が長くなります。駅から訪問先まで歩く分、コートは厚めにして、中は薄くします。中が薄い分、首と手首を覆う物を1つ足しておくと、建物の中で冷えません。薄手のタートルネックか、袖口が細く締まるニットが扱いやすい選び方です。

**電車の日の靴は、上着より先に決めてください。**1日に5,000歩を超える日は、かかとが高い靴だと夕方の訪問で歩き方に出ます。かかとが3cm前後で、甲を包む形のパンプスかローファーが、歩けて固さも保てる境目です。

訪問先の固さで上着の形が決まる理由

相手の前で見られるのは、生地よりも形です。とくに襟があるかないかは、遠くからでも分かります。

固い相手、つまり窓口にスーツの人が座っているような場所では、襟のない上着は「上着を着ていない」側に見えることがあります。反対に、作業着や制服の人が多い場所では、襟のある上着をきちんと着込んでいると、相手との間に距離ができます。

形は、相手の服に一段近づけるのが目安です。相手と同じにする必要はありません。相手が10の固さなら8か9、相手が3なら4か5くらいに置くと、浮かずに失礼にもなりません。

金融・役所・初めての取引先に入る日

この日は、襟のある上着を選んでください。テーラードの襟でも、小さな襟のついた上着でも構いません。色は紺・濃い灰・黒・濃い茶のどれかにしておけば、相手を選びません。

中に着るのは、襟のあるブラウスか、首が詰まった無地のニットです。襟のある上着に、さらに襟のあるブラウスを重ねるのが固く見える組み合わせで、首の詰まったニットはそれより一段柔らかくなります。相手の固さに合わせて、この2つで調整します。

ボトムは、座ったときに膝が隠れる丈のスカートか、折り目のあるパンツです。応接室の低いソファに座ると、立っているときより裾が10cmほど上がります。家で椅子に浅く座り、膝が出ないかを確かめておくと安心です。

靴はかかと3cm前後のパンプスかローファーで、つま先が丸すぎない形を選びます。スニーカーは、この日には避けてください。

工場・倉庫・店舗・現場に入る日

この日の基準は、動けることと、相手の場所を汚さないことです。

上着は襟のないもの、またはカーディガン型で、袖を肘までまくれるものを選びます。工場や倉庫では、段ボールや棚に手をかける場面があり、袖口が広い上着は引っかかります。

靴は平たいものにしてください。床がコンクリートの場所や、金属の格子の上を歩く場所では、細いかかとが溝にはまります。訪問先によっては安全靴やスリッパに履き替えるので、脱ぎ履きしやすい形がよく、紐の多い靴は手間になります。

スカートは、しゃがむ場面や階段の多い場所では扱いにくくなります。この日はパンツを選び、裾が床に触れない長さにしておくと、汚れも気になりません。

**動く場所の日でも、鞄に襟のある上着を1枚入れておいてください。**現場を見たあとに事務所で責任者に会う流れは、珍しくありません。

どちらとも取れる日をどう決めるか

いちばん迷うのは、1日の中に固い相手と動く場所が両方入る日、車と電車が両方入る日です。ここは3つの順で決めます。

1つ目は、その日いちばん固い相手に合わせて形を決めることです。襟のある上着を着て出れば、動く場所に入るときは脱いで袖をまくれば足ります。逆に襟のない上着で出ると、固い相手の前で足せません。

2つ目は、移動のうち長いほうで素材を決めることです。車30分と電車20分なら車の日の素材、車10分と電車40分なら電車の日の素材にします。迷ったら、しわの戻りと軽さの両方を満たす生地、つまり伸びる細かい編みの上着を選ぶと、どちらにも外れません。

3つ目は、靴を2足に分けることです。車の日なら、運転用の平たい靴を車に置き、訪問先の駐車場で履き替えます。電車の日は履き替えが難しいので、かかと3cm前後で歩ける1足に絞ります。

秋の終わりから冬の立ち上がりにかけて変わること

朝晩が冷え込む時期は、コートを脱いだあとの見え方が問題になります。営業の場合、コートは玄関の前で脱いで腕に掛けるので、相手が見るのは中の上着だけです。

車の日は、コートは薄く、中の上着を厚くします。車内は暖房が効いていて、外を歩くのは駐車場から玄関までだけだからです。中の上着は、ウールが混ざった少し厚い生地でも構いません。

電車の日は、コートを厚く、中を薄くします。中を薄くした分、建物の中で寒く感じる人は、首を覆うニットを中に着ると上着を脱がずに済みます。

コートの丈は、上着の裾より5cm以上長いものにしてください。上着の裾がコートの下から出ると、玄関の前で一瞬だけ目に入る見え方が乱れます。

1週間を何着で回すか

営業の1週間は、訪問先の固さで3つに分けると、持つ服が決まります。

固い相手の日に着る、襟のある上着が1着。動く場所の日に着る、襟のない上着かカーディガンが1着。この2着を軸にして、中に着る物とボトムを変えれば、5日は回ります。

上着を毎日替えるより、中に着る物を変えるほうが、相手に「毎日同じ」と思われにくくなります。上着の前を開けて着る日が多いなら、見えるのは中の物だからです。中に着る物は、襟のあるブラウス2枚と首の詰まったニット2枚がそろうと、どの上着にも合わせられます。

内勤の日と外回りの日で服を分けるか

内勤の日もある営業職は、服を2系統に分けるか迷います。分けなくて構いません。外回りの日の服を内勤の日にも着れば、線を外すことはありません。

分けるとすれば、靴と鞄です。内勤の日は社内で履き替えられるので、通勤用の歩きやすい靴で来て、デスクで履き替えれば足ります。鞄も、外回りの日だけ書類が折れずに入る自立する形に替えます。

社内の線が柔らかい職場で、外回りの日の服が固すぎて浮く人は、上着だけ脱いで社内に戻ってください。上着の下に着る物が社内の線に合っていれば、それで外回り用と内勤用の両方を兼ねられます。

注意されたとき、どこを直すか

上司や先輩から服のことを言われたときは、何を言われたかで直す場所が決まります。

「ちょっとラフだね」と言われたら、直すのは形です。襟のある上着を足すか、靴をかかとのある物に替えます。素材を替えても、この言葉は消えません。

「くたびれて見える」と言われたら、直すのは素材です。しわの戻らない生地を、戻る生地に替えます。形を固くしても、しわがあれば同じことを言われます。

「固すぎる」と言われたら、上着の襟をなくすか、中のブラウスを首の詰まったニットに替えます。ここで靴まで替える必要はありません。

季節の境目で迷う日の決め方

冬の立ち上がりは、朝と昼の気温差が大きくなります。朝に寒いからと厚いコートで出ると、昼の訪問で汗をかきます。

迷う日は、移動手段で決めてください。車の日は昼に合わせて薄く、電車の日は朝に合わせて厚くします。車は暖房で温度を変えられますが、電車と徒歩は外の気温をそのまま受けるからです。

ビジネスカジュアルの冬の服や、オフィスカジュアルのジャケットの選び方もあわせて見ると、上着の中身まで決められます。

よくある質問

Q. 営業でもジャケットは毎日要りますか 毎日は要りません。要るのは、訪問先で最初に会う人がスーツか襟付きの上着を着ている日です。社内だけの日や、相手がふだん作業着や制服の日は、カーディガンや襟のない上着で足ります。ただし鞄の中か車の中に、襟のある上着を1枚置いておくと、急に予定が変わった日にも慌てずに済みます。

Q. 車で回る日にジャケットのしわが気になります 運転中は上着を脱いで、後部座席のヘッドレストかハンガーに掛けてください。着たまま座ると、背中の下と腰まわりに横じわが入り、降りた瞬間にいちばん目立ちます。生地は、つまんで5秒握って離したときに、すぐ戻るものを選ぶと、着たまま乗る日でもしわが残りにくくなります。

Q. 訪問先がどのくらい固いか分からない日はどうしますか 一段固い側に寄せてください。襟のある上着とかかとのある靴で行けば、固い相手にも失礼にならず、柔らかい相手には上着を脱げば合わせられます。初めての訪問先は固い側、と決めておくと迷いません。

Q. 冬はコートを脱いだあとが寒いです 車の日は車内が暖かいので、コートを薄くして中の上着を厚くします。電車と徒歩の日は外にいる時間が長いので、コートを厚くして中を薄くします。どちらの日も、首と手首を覆う物を1つ足すと、建物の中で上着だけになっても冷えにくくなります。

まとめ

営業のオフィスカジュアルは、社内の線で決めず、移動と相手で決めます。

  • 素材は移動で決める。車の日はしわが戻る生地、電車の日は持ち歩ける軽さ
  • 形は相手で決める。固い相手には襟とかかと、動く場所には袖をまくれる上着と平たい靴
  • 両方入る日は、いちばん固い相手に合わせて出て、動く場所で脱ぐ

毎朝2つの質問に答えるだけで、服を出す手が止まらなくなります。

— メグラシ編集部

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