喪服が似合わない対策|変えられるのは首元・袖丈・顔まわりの3か所

**喪服を着て鏡の前に立ったとき、最初に目が行くのはどこですか。**顔が沈んで見えるのか、服が大きく見えるのか。どちらかで、直す場所が変わります。
喪服は、色も艶も変えられない服です。だから「似合わない」と感じても、色を足したり光るものを足したりする方向には直せません。直せるのは、首元・袖丈・顔まわりの3か所の位置です。この記事は、その3か所を鏡の前で測って直す話です。
喪服が入らない、きついという場合は喪服が入らない場合に分けてあります。ここでは、サイズは合っているのに似合わない気がする、という場合を扱います。
結論:見え方で、直す場所が決まる
| 鏡で気になること | 起きていること | 直す場所 |
|---|---|---|
| 顔が沈んで見える | 黒と顔が直接接して、顎の下に影が集まる | 首元 |
| 服に着られている | 袖口が手にかかり、服の面が体より大きく見える | 袖丈 |
| 全体が重く見える | 髪と黒い服がつながり、黒の面が大きくなる | 顔まわり(髪) |
| 顔だけ浮いて見える | 顔の艶と、服の艶のなさの差が大きい | 顔まわり(メイク) |
**気になることが2つ以上あるときは、首元から直してください。**首元は顔にいちばん近く、直したときの変化がいちばん大きい場所です。
首元|襟ぐりと鎖骨のくぼみの間に、指1本ぶん
顔が沈んで見えるときは、首の付け根まで黒が詰まっていることが多いです。黒は光を吸うので、顔のすぐ下に黒があると、顎の下にできる影と黒がつながって見えます。
確かめ方は簡単です。鏡の前で、襟ぐりのいちばん低いところと、鎖骨のくぼみの間に指を当ててください。
- 指1本ぶんの肌が見える……首元はこのままでよい
- 襟ぐりが鎖骨のくぼみより上にある……首元に明るい帯を足す
- 指2本以上の肌が見える……開きすぎ。喪の場では、上に1枚重ねる
襟ぐりが詰まっているワンピースは、首元を開けて直すことはできません。その場合は、次の一連のパールで明るい帯を足します。
首元に置くもの|一連のパールが落ちる高さ
パールを着けるなら、一連で、首の付け根より2〜3cm下に落ちる長さのものを1本だけにします。二連は重なる悲しみを連想させるとして避けられています。
パールが首の付け根に沿うと、黒の襟ぐりと重なって光が目立ちません。少し下に落ちると、黒い布の上に白い点が並び、顔の下に明るい帯ができます。長すぎて胸元まで下がると、今度は光が顔から離れて効きません。
長さを試すときは、立った状態だけでなく、少し頭を下げたお辞儀の姿勢でも鏡を見てください。お辞儀のときにパールが前へ大きく揺れる長さは、焼香のときに気になります。
首元にパールを着けない場合
パールを持っていない、あるいは着けない考えの家もあります。着けなくても失礼にはなりません。
その場合は、次のどちらかで首元に明るさを作ります。
- 襟ぐりが少し開いたものを選び、鎖骨のくぼみの上に指1本ぶんの肌を見せる
- 白いハンカチを、胸に近い高さで手に持つ時間を作る
**光るものや色のあるものを代わりに着けることはしません。**首元の明るさは、肌かパールか白いハンカチの3つのどれかで作ります。
袖丈|手首の骨が隠れて、親指の付け根にかからない
服に着られている感じがするときは、先に袖口を見てください。袖が親指の付け根にかかっていると、手が袖の中に入って見え、服のほうが大きく見えます。
目安は、手首の骨が隠れて、そこから1〜2cm下で止まる長さです。腕をまっすぐ下ろした状態と、数珠を持って手を前で合わせた状態の両方で確かめます。手を合わせると袖は上がるので、下ろしたときに手首の骨がちょうど隠れる長さだと、合わせたときに手首が出ます。
長すぎる袖は、お直しで詰められることがほとんどです。告別式まで2日以上あるなら、袖丈だけでも直す価値があります。
肩の縫い目|袖を詰めても変わらないとき
袖を詰めても着られている感じが残るなら、肩の縫い目を見てください。肩の縫い目が、肩の骨の出っ張りより2cm以上外側に落ちていると、袖丈を直しても服の面が大きく見えます。
肩はお直しの費用も時間もかかる場所です。急ぎの場合は、上に黒のジャケットを重ねて肩の線を上書きします。アンサンブルの喪服なら、ジャケットを着たままにしておく時間を長くしてください。
次に喪服を選ぶときは、肩の縫い目の位置から先に見ると、この迷いが起きにくくなります。
顔まわり①|髪は耳より下でまとめる
全体が重く見えるときは、髪と服の黒がつながっていることが多いです。肩より長い髪を下ろしていると、黒い服の上に黒い髪が重なって、黒の面が肩まで広がります。
髪は、耳より下の位置で一つにまとめます。耳より高い位置でまとめると華やかに見えるため、喪の場では低めにします。飾りのない黒のゴムかピンで留め、光るものは使いません。
短い髪なら、耳に掛けて顔の横に黒が来ないようにします。前髪が目にかかる長さなら、横に流して額を少し出してください。
顔まわり②|メイクは艶を抑えて、血色を薄く足す
顔だけが浮いて見えるときは、顔の艶と、艶のない喪服の差が大きいことがあります。喪服の生地は光を返さないので、顔に艶があると、そこだけ光って見えます。
メイクは、艶の出る下地やハイライトを使わず、粉で表面を整えます。そのうえで、頬に血色を薄く足してください。血色まで消すと、黒の中で顔が沈んで見えます。
口紅は、自分の唇の色に近いものを薄く。艶の出るものは避けます。顔色を整えることは、喪の場でもマナーに反しません。
どちらとも取れるとき①|通夜で、準備の時間がない
通夜は急いで駆けつける場です。袖のお直しやパールの長さを試す時間はありません。
その場で直せるのは、顔まわりの2つだけです。髪を耳より下でまとめ、メイクの艶を粉で抑える。**この2つだけで、全体の重さと顔の浮きはかなり落ち着きます。**首元と袖は、告別式や法要の前に整えてください。
通夜にどこまでの喪服を着るかは通夜に喪服を着るかに分けてあります。
どちらとも取れるとき②|首元も袖も合っているのに、まだ似合わない
首元・袖・顔まわりを整えても違和感が残るときは、喪服の黒の深さを見てください。黒の喪服にも、深い黒と、少しグレーがかった黒があります。
並ぶ人が深い黒の中で、自分の喪服が浅い黒だと、周りより色が薄く見えます。これは似合う・似合わないではなく、黒の深さの差です。当日は変えられないので、次に選ぶときに、売り場で他の喪服と並べて深さを比べる目安にしてください。黒の見え方そのものは黒が似合う人は7項目中6つで分かるに詳しく書きました。
どちらとも取れるとき③|秋冬で、上に上着を重ねる
秋冬は、喪服の上にコートを重ねて移動します。会場の中では脱ぎますが、屋外での出棺の見送りでは着たままのこともあります。
コートは、黒・濃紺・濃いグレーの無地で、光沢のないものにします。首元にはファーや光る飾りのないものを選んでください。コートの襟が首元を覆うと、パールの帯が隠れるので、出棺の見送りの間だけは、顔まわりの髪とメイクで整えておくことになります。秋の葬儀の冷え対策は秋お葬式のコーデにもあります。
どちらとも取れるとき④|借りた喪服や、家族のものを着る
急な場合に、家族のものや借りた喪服を着ることもあります。自分の体に合わせて作られていないので、首元・袖丈・肩のずれが出やすくなります。
この場合は、袖丈を安全ピンや仮縫いで内側に折ることはできても、肩は直せません。上にジャケットを重ねて肩の線を上書きし、首元にパールを置いて、顔まわりを整える。この順で、変えられる場所だけ整えてください。サイズの合わない喪服の扱いは喪服がない・サイズが合わないときにもまとめてあります。
当日の朝に鏡で見る順番
- 首元……襟ぐりと鎖骨のくぼみの間に、指1本ぶんの肌かパールがあるか
- 袖口……手を前で合わせたときに、手首の骨が隠れすぎていないか
- 髪……耳より下でまとまっているか、光る留め具がないか
- 顔……艶が出ていないか、血色が消えすぎていないか
**4つを全部整えるのに、10分あれば足ります。**時間がないときは、3と4だけで構いません。
よくある行き違い
**「喪服が似合わないのは、黒が似合わないから」。**黒の似合う似合わないより、黒と顔の境目の位置で違和感が生まれていることがほとんどです。首元を見てください。
**「似合わないなら、少し明るい色のものを足せばいい」。**喪の場では色や艶は足しません。明るさは、肌かパールか白いハンカチの3つで作ります。
**「サイズを上げれば、着られている感じはなくなる」。**袖丈と肩の位置のほうが先に効きます。サイズを上げると、かえって袖と肩が落ちます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 喪服を着ると顔色が悪く見えます。どうすればいいですか
- 先に首元を見てください。首の付け根まで黒が詰まっていると、黒と顔が直接接して、顎の下に影が集まります。襟ぐりと鎖骨のくぼみの間に指1本ぶんの肌が見えるか、首元に一連のパールがあるだけで、黒と顔の間に明るい帯ができます。メイクは艶を抑えたうえで、頬に血色を薄く足します。喪の場でも、顔色を整えることはマナーに反しません。
- Q. 喪服に着られている感じがします。サイズが合っていないのでしょうか
- サイズより先に、袖口と肩を見てください。袖が親指の付け根にかかる長さだと、手が袖の中に入って見え、服のほうが大きく見えます。手首の骨が隠れて、そこから1〜2cm下で止まる長さが目安です。肩の縫い目が肩の骨より2cm以上外に落ちている場合は、袖を詰めても印象は変わりにくいので、上にジャケットを重ねるか、次に選ぶときの目安にしてください。
- Q. 喪服にパールを着けないといけませんか
- 着けなくても失礼にはなりません。着けるなら、一連で、首の付け根より少し下に落ちる長さのものを1本だけにします。二連は重なる悲しみを連想させるとして避けられています。着けない場合は、襟ぐりの開きで首元に肌を少し見せるか、白いハンカチを胸元に近い位置で持つ時間を作ると、顔の下に明るい面ができます。
- Q. 通夜と告別式で、似合わない対策を変える必要はありますか
- 通夜は急いで駆けつける場なので、首元・袖・顔まわりのうち、その場で直せる顔まわりだけで十分です。告別式は時間をかけて準備できるので、袖丈のお直しや、パールの長さの調整まで含めて整えます。どちらの場合も、色や艶を足す方向の対策はとりません。
— メグラシ編集部





