低身長ぽっちゃり40代の冬コーデ|重ね着は端に見える枚数で決める

**冬の重ね着は、首元・袖口・裾の3か所に見える布の縁を、合計4本までに収めてください。**低身長でぽっちゃり体型の40代がすっきり見えるかどうかは、重ねた枚数より、この端の数で決まります。
冬は寒いので、肌着、中間着、ニット、コート、と重ねる枚数が増えます。そのうえで「重ねるほど丸く見える」と感じるなら、原因は枚数そのものではなく、重ねたそれぞれの布の縁が、首元や袖口や裾で何本も見えていることにあります。布の縁は横の線になり、低身長の人は、その横の線が増えるほど、縦の長さが区切られて見えます。
この記事では、端に見える段差の数え方と、暖かさを落とさずに見える数を減らす順番をまとめます。コートの選び方は低身長ぽっちゃりコーデ40代|冬のコートは丈と前の開け方で選ぶに、ダウンは40代ぽっちゃりのダウン|着膨れしないキルトの幅と前を閉めた丈に、カーディガンについては40代ぽっちゃりの秋カーディガン|前を開けたときの縦の幅で選ぶに分けてあります。ここでは、重ね方だけを扱います。
結論:見える層は2枚まで、端の段差は4本まで
冬の重ね着を、見える層と見えない層に分けて考えます。
見えない層とは、肌着や薄い保温の中間着など、外からはまったく見えない層のことです。見える層とは、ニットやシャツ、カーディガン、コートなど、どこか一部でも外から見えている層のことです。
すっきり見せたいときの目安は、次の2つです。
- 見える層は、コートを含めて2枚まで。多くても3枚まで
- 首元・袖口・裾の3か所に見える布の縁は、合計4本まで
暖かさは、見えない層で取ります。見えない層は何枚重ねても、外から見える端の数には入りません。ただし、見えない層が厚くなりすぎると、肩や胸まわりの厚みが増えて、見える層の形に響きます。そこで、厚みの目安も次の章で書きます。
この2つの目安を守れば、重ねている枚数が多くても、外から見たときの横の線が少なく、縦の流れが途切れにくくなります。
端の段差を数える|首元・袖口・裾の3か所
まず、今の重ね着で、端に何本の布の縁が見えているかを数えてみてください。
**いつもの冬の服を全部着て、コートも着て、鏡の前に立ちます。**そのうえで、次の3か所を順に見ていきます。
首元では、コートの襟、その下のニットの首、さらにその下のシャツの襟やタートルネックの折り返しなど、見えている布の縁を数えます。コートの前を開けている場合は、前の開きから見える部分も首元に含めます。
袖口では、コートの袖口、その下のニットの袖口、さらにその下のシャツの袖口など、手首のあたりに見えている布の縁を数えます。
裾では、コートの裾、その下から見えるニットやシャツの裾、スカートやパンツの裾など、腰から下に見えている布の縁を数えます。ただし、ボトムの裾は1本としてかならず数に入るので、ここでは上半身の服の裾だけを数えてください。
3か所を合計して、何本になりましたか。6本以上なら、どこかを減らす余地があります。4本以内なら、重ね方はすでに整っています。
段差が多いと、なぜ横に広く見えるのか
布の縁は、どれも横の線になります。首元の縁は鎖骨のあたりに、袖口の縁は手首のあたりに、裾の縁は腰やお尻のあたりに、それぞれ横の線を引きます。
低身長の人は、全身の縦の長さが短いぶん、横の線1本1本が全身を区切る割合が大きくなります。同じ1本の横の線でも、背の高い人より、低身長の人のほうが目立ちます。
さらに、ぽっちゃり体型の人は、胸やお腹、腰まわりに丸みがあるので、そこに横の線が重なると、丸みの幅がはっきり見えやすくなります。とくに、裾の縁がお腹やお尻の一番広いところに来ると、その幅が強調されます。
段差を減らすと、横の線が減り、首から足元までの縦の流れが続いて見えるようになります。体型を隠すためではなく、自分の背の高さを、そのまま縦に使うための工夫です。
重ねた厚みを測る|肩の上をつまんで15mm
段差の数と同じくらい大事なのが、重ねた厚みです。
**コートを脱いだ状態で、肩の一番上、首と肩の先のちょうど中間あたりを、親指と人差し指でつまんでください。**そこに重なっているすべての層を一度につまみます。
つまんだ厚みが10ミリ以下なら、重ねた厚みは十分薄い状態です。その上にコートを着ても、肩まわりが大きく広がることはありません。
つまんだ厚みが10ミリから15ミリなら、中くらいです。コートの形によっては、肩まわりが少し窮屈に感じることがあります。
つまんだ厚みが15ミリを超えるなら、重ねすぎです。この厚みの上にコートを着ると、肩から下が一回り広く見え、腕を動かしにくくもなります。低身長の人は、肩幅が広く見えると、全身の縦横の比率が変わって見えやすいので、15ミリ以内に収めてください。
肩の上で測るのは、ここが重ねた厚みのいちばん出やすい場所だからです。お腹まわりは布にゆとりがあって測りにくく、袖は細いので層の数が少なくなります。肩は、すべての層が同じように重なっているので、全体の厚みを知るのにちょうどいいのです。
数えてみたときによくある例
実際に数えてみると、どのくらいの本数になるのか、よくある組み合わせで見てみます。
1つめの例は、白いシャツの上にグレーのニット、その上に黒のウールのコートを着て、前を閉めている場合です。首元はコートの襟、ニットの首、シャツの襟で3本。袖口はコートとニットで2本、シャツの袖も少し出ていれば3本。裾はコートの1本だけです。合計で6本から7本になります。
2つめの例は、首元の開いたニット1枚に、前を開けたコートを着ている場合です。首元はコートの襟とニットの首で2本。袖口はコートの1本で、ニットの袖はコートの中に収まっています。裾はコートとニットで2本。合計で5本です。
3つめの例は、2つめと同じ組み合わせで、ニットの前だけをボトムに入れた場合です。首元2本、袖口1本、裾はコートの1本だけになり、合計4本です。
同じ服を着ていても、袖をしまう、裾を入れる、といった小さな手直しで、本数はすぐに変わります。まずは今の本数を知ることから始めてください。
暖かさは見えない層で取る
見える層を減らすと、寒くなるのではないかと心配になると思います。暖かさは、見えない層で取ってください。
見えない層には、2つあります。1つは、肌に直接触れる保温の肌着です。もう1つは、肌着の上に重ねる、薄手の保温の中間着です。どちらも、首元や袖口、裾から見えない丈と形のものを選びます。
保温の肌着は、首元が大きく開いていて、見える層のニットの首元から出ないものを選びます。袖は、八分袖か七分袖にしておくと、袖口から見えることがありません。丈は、ボトムの中に入れられる長さが必要です。
薄手の保温の中間着は、見える層のニットの下に着ます。これも首元が開いていて、袖が短めのものを選びます。たとえば、首元の広いハイゲージのニットや、薄手のフリースのベストなどです。
この2枚が見えない層として働けば、見える層はニットとコートの2枚で、真冬でも寒さに困らないことが多くなります。
見えない層が見えてしまうとき
見えない層のつもりで着ている肌着や中間着が、動いたときに見えてしまうことがあります。こうなると、見えない層が見える層に変わり、段差が1本増えます。
よくあるのは、かがんだときに背中の裾から肌着が出る、腕を上げたときに袖口から肌着の袖が出る、首元から肌着の縁がのぞく、の3つです。
背中の裾は、肌着をボトムの中にしっかり入れておくと防げます。丈が短い肌着だと、かがんだときに抜けやすいので、お尻まで隠れる長さのものを選んでください。
袖口は、肌着の袖を八分袖か七分袖にしておくと、腕を上げても見えにくくなります。長袖の肌着しかない場合は、肘の上まで袖をまくり上げておく方法もあります。
首元は、肌着の首の開きが、見える層のニットより広いか深いものを選びます。ニットの首元を鏡で見て、肌着の縁が見えないかを、前と横の両方から確かめてください。
首元の段差を減らす
首元は、段差がもっとも増えやすい場所です。シャツの襟を出す、タートルネックを重ねる、ストールを巻く、と重ねるたびに1本ずつ増えていきます。
首元の段差を減らすには、次の順番で考えてください。
まず、シャツの襟を出す重ね方をしている場合は、それをやめるかどうかを考えます。シャツの襟は首元をきちんと見せてくれますが、ニットとコートの襟と合わせて3本の段差になります。きちんと感が必要な日以外は、シャツをやめて、首元の開いたニット1枚にすると、首元は2本になります。
次に、タートルネックを着ている場合は、折り返しの高さを確かめます。折り返しが、あごの下から指3本分より上まで来ていると、首が詰まって見えやすくなります。指2本分くらいの高さのものに替えるか、ハイネック程度の高さのものにしてください。
ストールやマフラーは、首元の段差に入りますが、巻き方によって縦の線にもなります。首に何重にも巻いて結ぶと、首元にかたまりができて横に広がります。一度だけ首にかけて、両端を前に縦に垂らすと、段差は1本にとどまり、さらに縦の線が2本加わります。
袖口の段差を減らす
袖口は、コートの袖からニットやシャツの袖がはみ出すと、段差が2本、3本と増えていきます。
袖口の段差を減らすには、中の服の袖を、コートの袖の中に収めてください。ニットの袖が長い場合は、手首の骨の位置で1回折り返して、コートの袖の中に入れます。シャツの袖は、ボタンを外して少しまくっておくと、コートの袖の中に収まりやすくなります。
袖口から何も出ていない状態だと、手首が見えて、手元が軽くなります。低身長の人は、手首が見えると腕の長さが感じられて、全身の縦の比率がよく見えます。
寒いときは、手袋で手首を覆ってください。手袋は袖口の段差に入れなくて構いません。手袋の縁は、袖の中に入るか、袖の外に出るかで変わりますが、手袋をしていると多くの場合、袖口と手袋がひと続きに見えるからです。
裾の段差を減らす
裾は、上半身の服の裾がコートの裾から見えると、段差が増えます。とくに、コートの丈がニットの丈より短い場合、コートの下からニットの裾が出て、2本の段差になります。
裾の段差を減らす方法は2つあります。1つは、ニットの裾をボトムの中に入れることです。前だけ入れて、後ろは出しておく方法でも、前から見たときの裾の段差は減ります。もう1つは、コートの丈をニットより長くすることです。コートがニットの裾を覆っていれば、裾の段差はコートの1本だけになります。
ニットの裾の位置は、お腹やお尻の一番広いところを避けるとすっきり見えます。ニットの裾がちょうどお腹の一番前に出ているところや、お尻の一番広いところに来ていると、そこに横の線が引かれて、幅が目立ちます。腰骨より少し上か、お尻の一番広いところより下に裾が来るものを選ぶか、裾をボトムに入れてください。
ボトムとの境目も1本と数える
上半身の段差を数え終えたら、上半身とボトムの境目も見ておいてください。ここはどうしても1本の横の線になりますが、その位置によって見え方が変わります。
上半身の服の裾がボトムの外に出ている場合、境目は上の服の裾になります。上の服をボトムに入れている場合、境目はボトムのウエストになります。低身長の人は、この境目が高い位置にあるほど、脚が長く感じられます。
ぽっちゃり体型の人は、ボトムに上の服を全部入れると、ウエストまわりの丸みがはっきり出るのが気になる、という声もあります。その場合は、前だけを入れて、横と後ろは出しておくと、境目の位置は前から見て高くなり、横から見たときの丸みはやわらかく覆われます。
ボトムの色を、コートやニットと近い色にすると、この境目も目立ちにくくなります。とくに、ニットとボトムを同じ系統の色にすると、上半身と下半身がひと続きに見え、縦の長さが感じられます。
どちらとも取れるとき①|シャツの襟を出すかどうか
ここからは、判断が分かれる場合の決め方です。
まず、職場や学校の行事など、きちんと見せたい日に、シャツの襟を出したいけれど、首元の段差が増えるのが気になる場合。
このときは、シャツの襟を出すかわりに、ほかの場所の段差を減らしてください。首元が3本になる分、袖口と裾をそれぞれ1本ずつにすれば、合計は5本です。目安の4本を1本だけ超えますが、首元のきちんと感と引き換えなら、十分に許容できる範囲です。
もう1つの方法は、シャツの襟だけが出るように、首元の開いたニットではなく、Vネックのニットを選ぶことです。Vネックだと、シャツの襟とニットの首元が重なる部分が少なく、首元に縦のV字が加わります。横の線が増えても、縦の線が同時に増えるので、首元が詰まって見えにくくなります。
どちらとも取れるとき②|厚手1枚か、薄手2枚か
厚手のニット1枚にするか、薄手のニットにベストやカーディガンを重ねて2枚にするか、迷う場合があります。
このときは、肩の上でつまんだ厚みと、段差の数の両方を数えて、比べてください。
厚手のニット1枚の場合、つまんだ厚みは大きくなりがちですが、段差は首元・袖口・裾の各1本で済みます。薄手のニットにベストを重ねた場合、厚みは小さくなることが多いですが、ベストの首元と裾で段差が2本増えます。
厚みが15ミリ以内に収まっていて、段差の合計が4本以内なら、どちらでも構いません。厚みが15ミリを超えるなら薄手2枚を、段差が4本を超えるなら厚手1枚を選んでください。両方とも超える場合は、見えない層を1枚減らして、厚みを下げるところから始めます。
どちらとも取れるとき③|コートの前を開けるか閉めるか
コートの前を開けて着るか、閉めて着るかでも、見える段差の数は変わります。
前を閉めると、首元に見えるのはコートの襟と、その上から見えるニットの首だけになります。裾も、コートの裾1本で済みます。つまり、段差は最小になります。
前を開けると、コートの中のニットやシャツが前の開きから見え、首元から裾まで、中の服の縁が見えるようになります。そのかわり、開いた前の両側に、コートの前身頃の縦の線が2本できます。
低身長でぽっちゃり体型の人には、前を開けて縦の線を作るほうがすっきり見える、と言われることがあります。それは、中の服がシンプルで、段差が少ない場合に限ります。中に重ねている服の段差が多い場合は、前を開けると段差がそのまま見えるので、閉めたほうがすっきりします。
確かめ方は、前を開けた状態と閉めた状態で、それぞれ段差を数えて、少ないほうを選ぶことです。開けた状態でも段差が4本以内なら、開けて縦の線を作るほうを選んでください。
前を開けたときの縦の線は、開きの幅でも見え方が変わります。前の開きが広すぎると、中の服が大きく見えて、縦の線より中の服の面積のほうが目立ちます。開きの幅が、胸の位置で手のひら1つ分くらいに収まっていると、コートの前身頃の2本の縦の線が近くに並び、細長い帯のように見えます。コートの前が自然に大きく開いてしまう形なら、上のボタンを1つだけ留めて、開きの幅を調整する方法もあります。
寒さの点では、前を閉めたほうが暖かいのは言うまでもありません。屋外にいる時間が長い日は閉めて、移動の多い日や屋内を行き来する日は開ける、というように、その日の予定で使い分けてください。閉めた日も、首元と袖口の段差を減らしておけば、すっきりした印象は保てます。
手持ちの服で組むときの順番
新しく買わずに、手持ちの服で組む場合は、次の順番で決めていくと迷いが少なくなります。
まず、見えない層を決めます。保温の肌着と、必要なら薄手の保温の中間着。どちらも、首元が開いていて、袖が短めで、見える層から出ないものを選びます。
次に、見える層の中間着を1枚決めます。ニットやカットソーのうち、首元が開いていて、裾がお腹やお尻の一番広いところに来ないものを選びます。
その上にコートを着て、肩の上の厚みと、首元・袖口・裾の段差を数えます。厚みが15ミリ以内、段差が4本以内なら、それで決まりです。
超えている場合は、首元、袖口、裾の順に、段差を減らせる場所を探します。首元はシャツやタートルネックをやめる、袖口は中の袖をしまう、裾はニットをボトムに入れる、です。
最後に、ストールや手袋を足して、寒さを補います。ストールは縦に垂らして、首元の段差を増やさないようにします。
色で段差を目立たなくする
段差の数をどうしても減らせないときは、色で段差を目立たなくする方法があります。
布の縁が横の線に見えるのは、上の層と下の層の色が違うからです。コートが黒で、その下のニットが白なら、首元や袖口に白い線がはっきり出ます。コートが黒で、ニットも濃いグレーなら、縁はあっても線としてはほとんど目立ちません。
段差を目立たなくしたい場所では、重なる層の色を近づけてください。首元はコートとニットを近い色に、袖口はコートとニットの袖を近い色に、裾はコートとボトムを近い色にする、という考え方です。
反対に、あえて明るい色を見せたい場所は、1か所だけに絞ります。たとえば首元だけに明るい色のニットの縁を見せて、袖口と裾は近い色でまとめると、明るい色が顔まわりに集まり、視線が上に向きます。低身長の人は、視線が上に集まると、全身の縦の長さが感じられやすくなります。
明るい色を見せる場所を、袖口や裾にすると、視線が下に向き、横の線が目立ちやすくなります。明るさは顔に近いところに置く、と覚えておくと迷いません。
色の組み合わせで迷ったら、コートとボトムを同じ系統の濃い色にして、ニットだけ明るい色にしてください。前を開けたときに、明るいニットが縦長の帯になって見えます。
素材で厚みを抑える
肩の上でつまんだ厚みが15ミリを超えてしまうときは、素材を見直すと、暖かさを保ったまま厚みを抑えられることがあります。
ニットは、編み目が細かいものほど薄く、編み目が太いものほど厚くなります。ハイゲージと呼ばれる細かい編み目のニットは、薄いのに目が詰まっているので、風を通しにくく、見た目より暖かいことがあります。ローゲージと呼ばれるざっくりした編み目のニットは、厚みのわりに隙間が多く、風を通しやすいこともあります。
ウールやカシミヤなど、動物の毛を使った素材は、同じ厚みでも保温力が高いことが多いです。綿やアクリルの厚手のニットを、薄手のウールのニットに替えるだけで、厚みが5ミリ近く減ることもあります。
見えない層の肌着も、素材で厚みが変わります。厚手の起毛の肌着より、薄手で吸湿して発熱する素材の肌着のほうが、厚みを抑えられることがあります。肌着は外から見えないので、厚みを減らしても見た目は変わりませんが、上に重ねる層の形に響かなくなります。
コートも、厚手のウールのコートより、薄手のダウンや、中わたの入った軽いコートのほうが、肩まわりの厚みを抑えられることがあります。ただし、ダウンはキルトの幅によって横の線が増えるので、40代ぽっちゃりのダウンの考え方もあわせて確かめてください。
場面別の組み方|職場・買い物・行事
冬の重ね着は、出かける場面によって、見える層の数や暖かさの取り方を変えると、無理がありません。
職場に行く日は、室内にいる時間が長く、コートを脱いだ姿で過ごす時間が大半です。この場合、見える層はニットかシャツの1枚だけになることが多いので、首元・袖口・裾の段差は、中間着1枚の分だけになります。段差の数より、その1枚の首元の形と、裾の位置を整えることに気を配ってください。
買い物や外出の日は、屋外と屋内を行き来します。店の中は暖房が効いているので、コートを脱いだり着たりすることが増えます。脱ぎ着のたびに、袖口からニットが出たり、裾がめくれたりするので、中の服はコートの中に収まりやすい形のものを選んでおくと、段差が増えにくくなります。
学校の行事や、冠婚葬祭など、きちんと見せたい日は、シャツの襟を出す、ジャケットを重ねる、といった重ね方が必要になることがあります。この場合、段差の合計が5本から6本になることも出てきます。そのときは、色を近づけて段差を目立たなくする方法を使い、首元以外の段差を1本ずつに絞ってください。
座ったときに増える段差
鏡の前で数えた段差は、立った姿のものです。座ると、段差の見え方が変わることがあります。
座ると、上半身の服の裾がお腹の前でたまり、裾の縁が横に広がって見えます。立っているときにはお尻の下まであったニットの裾が、座るとお腹の前に寄って、ちょうどお腹のあたりに横の線を作ることもあります。
また、コートを着たまま座ると、コートの前がお腹の前で開き、中のニットやシャツの段差が見えるようになります。電車やバスで座る時間が長い人は、座った姿でも一度、段差を数えておいてください。
座ったときに裾がたまるのが気になる場合は、ニットの前をボトムに入れておくと、お腹の前に裾がたまりません。コートは、座るときに前のボタンを1つ外して、お腹の前でゆとりを持たせると、前身頃が引っ張られずに縦の線が保たれます。
写真に写るときの見え方
冬は、年末年始の集まりや、子どもの行事などで、写真を撮られる機会も増えます。写真では、鏡で見るより段差が目立つことがあります。
写真は、正面から一瞬を切り取るので、首元・袖口・裾の横の線が、そのまま残ります。とくに、明るい色の縁は、写真ではより強く写ります。写真に写る予定がある日は、首元以外の段差を、コートと近い色にまとめておくと、写真の中で横の線が目立ちません。
集合写真では、前に立つか後ろに立つかでも、写る範囲が変わります。前に立つと全身が写り、裾やボトムとの境目まで見えます。後ろに立つと、胸から上だけが写ることが多く、首元の段差だけが目立ちます。どこに立つかわからないときは、首元を一番整えておくのが確実です。
40代で変わること|体の冷え方と、服の扱い
40代になると、冬の寒さの感じ方が、30代のころと変わってきたと感じる人もいます。手足の先が冷えやすくなった、肩や首まわりがこわばりやすくなった、といった声を聞きます。
こうした変化があると、つい重ね着の枚数を増やしたくなります。ただ、見える層を増やすと段差が増え、すっきり見えにくくなります。冷えやすい場所は、見えない層と小物で温めるのが基本です。
首と肩まわりは、首元の開いた保温の肌着や、薄手の保温の中間着で温めます。そのうえで、ストールを縦に垂らすように巻けば、首元の段差を増やさずに温められます。
手首と足首は、手袋と厚手の靴下やタイツで温めます。手首と足首は、服の端から出て風に当たりやすい場所です。ここを覆うと、見える層を増やさなくても、全体の寒さの感じ方が変わることがあります。
服の扱いでも、40代は、手持ちの服が長年の着用で伸びたり、毛玉ができたりしていることがあります。首元が伸びたニットは、首元の段差が太く見えますし、袖口が伸びたニットは、コートの袖から出やすくなります。冬の重ね着を見直すときは、手持ちの服の首元と袖口の状態も、あわせて確かめてください。
自分の場合を確かめる|鏡の前での3つの数え方
ここまでの内容を、自分の場合に当てはめる手順としてまとめます。
1つめ。冬の服を全部着て鏡の前に立ち、首元・袖口・裾に見える布の縁を数えて、合計が4本以内か。
2つめ。コートを脱いで、肩の上を指でつまみ、重ねた厚みが15ミリ以内か。
3つめ。見える層は、コートを含めて何枚か。2枚か、多くても3枚か。
3つとも満たしていれば、重ね方は整っています。どれかを超えていれば、首元、袖口、裾の順に段差を減らし、見えない層で暖かさを取るように組み直してください。
低身長でぽっちゃり体型だから冬の重ね着は難しい、ということはありません。端に見える線の数を、自分で数えて減らせば、寒さを我慢せずに、すっきりした冬の装いができます。季節の切り替えで丈のバランスを見直したい人は、150センチ低身長コーデの切り替えもあわせて見てください。
よくある問い
- Q. 低身長でぽっちゃり体型だと、冬の重ね着は何枚までがいいですか
- 枚数より、外から見える端の数で考えてください。首元・袖口・裾の3か所それぞれに、布の縁が何本見えているかを数えます。たとえば首元にニットとシャツの襟、袖口にコートとニット、裾にコートとニットなら、合計で6本です。これを4本までに収めると、重ねていても縦の線が途切れにくくなります。肌着や薄い保温の層は外から見えないので、何枚重ねても数に入りません。暖かさは見えない層で取り、見える層を絞るのが基本です。
- Q. 厚手のニット1枚と、薄手のニットにベストを重ねるのはどちらがいいですか
- 肩の上でつまんだ厚みで比べてください。厚手のニット1枚がつまんで10ミリ、薄手のニットとベストを重ねて8ミリなら、重ねたほうが薄く見えます。ただし、ベストの場合は首元と裾に段差が1本ずつ増えます。段差の合計が4本を超えるなら、厚手のニット1枚のほうがすっきり見えることもあります。厚みと段差の数の両方を数えて、少ないほうを選ぶと迷いません。
- Q. タートルネックを着ると首が詰まって見えます
- 首の長さと、折り返しの高さの関係で起きます。タートルネックの折り返しが、あごの下から指3本分より上まで来ると、首から顔までが一続きに見えて、首が短く感じやすくなります。折り返しが低めのもの、首に沿わずに少しゆとりのあるもの、またはハイネック程度の高さのものに替えると、首元の詰まりは和らぎます。首を温めたいだけなら、クルーネックの中間着にストールを巻いて、ストールの先を縦に垂らす方法もあります。
- Q. コートの袖口から中のニットがはみ出すのが気になります
- 袖口の段差が2本になっている状態です。ニットの袖をコートの袖の中にしまうか、ニットの袖口をコートより短い位置で折り返しておくと、袖口の段差は1本になります。ニットの袖が長い場合は、袖口を手首の骨の位置で1回折り、コートの中に収めてください。手首が出ている分、低身長の人は手元が軽く見えます。寒いときは、薄い手袋で手首を覆えば暖かさは足りることが多いです。
— メグラシ編集部





