太って見える色|秋冬に重く見えた日の原因を、色の置き場所で直す

秋冬に、ある色の服を着た日だけ「なんだか太って見える」と感じたことはありませんか。そのとき、その色は全身のどの高さで終わっていて、どれだけの面積を占めていましたか。
太って見える色というと、白や淡いベージュのような明るい色、赤やオレンジのような暖かい色がよく挙がります。たしかに明るい色や暖かい色は、面が手前に大きく見えやすい色です。けれど、同じ白でも、着方しだいで重くも軽くも見えます。
太って見えるかどうかを決めているのは、色の種類より、色を置いた場所と面積です。この記事では、秋冬に重く見えた日の一式を、白黒の写真で見直して原因を8つに分け、色を替えずに置き場所を動かす直し方をまとめます。
太って見えない色の組み合わせを先に知りたい場合は痩せて見える色の組み合わせ|秋冬は羽織り・中・下の3色で縦の帯を作るに、色の明るさの差の付け方は細く見える色の置き方にまとめてあります。この記事は、着てみて重く見えた日の直し方です。
結論:太って見えるのは色ではなく、色の置き場所と面積
先に、重く見えた日に起きていることを4つに分けます。
| 起きていること | 色の例 | 直し方の方向 |
|---|---|---|
| 明るい色が、幅の広い高さで横に終わる | 白・淡いベージュのニット | 終わる高さをずらす |
| 暗い色が、ひとつながりの大きな塊になる | 黒・濃紺の全身 | 1か所割る |
| 色の切り替えが、横に何本も入る | 上下・ベルト・靴で色が違う | 線を2本までに減らす |
| 明るい色やつやが、大きな面積を占める | 明るいグレーのコート、光る布 | 面積を半分までにする |
**4つのどれかを1つ動かせば、色を替えなくても重さは消えます。**色そのものを替えるのは、この4つを動かしても重く見えるときだけで十分です。
「明るい色は太って見える」は半分だけ正しい
明るい色が太って見えると言われるのは、明るい面が暗い面より手前に、大きく見えやすいからです。ただし、それは明るい面がどんな形で置かれているかによって、反対の結果にもなります。
| 明るい色の置き方 | 見え方 |
|---|---|
| 胴の幅いっぱいに横に広い面 | 横に広がって見える |
| 前を開けた羽織りの内側に縦の帯 | 縦に細く、軽く見える |
| 顔の近くに小さく | 顔が明るく、全身が軽く見える |
| 足元まで全身に | 輪郭がやわらかく、大きく見えやすい |
**明るい色は、縦に細く置けば軽く見え、横に広く置けば広がって見えます。**暗い色も同じで、縦の帯として外側に置けば締まって見え、全身をひとつながりで覆えば重い塊になります。色の名前より先に、面の形を見てください。
まず確かめる|白黒写真で見る3つのこと
重く見えた日の一式を、2mほど離れたところからスマートフォンで全身撮影し、写真を白黒にします。色の名前に引っぱられず、明るさの面の形だけが見えるようになります。
| 見ること | 見方 | 重く見える目安 |
|---|---|---|
| 明るい面が終わる高さ | 明るい面の下の端がどの高さか | 腰の幅のいちばん広い高さで横に終わる |
| 暗い面のつながり | 暗い面が上から下まで途切れずにつながるか | 肩から足首まで切れ目がない |
| 横の線の本数 | 明るさが横に切り替わる線を数える | 首から足首までに3本以上 |
**3つのうち1つでも当てはまれば、その日の重さの原因はそこにあります。**このあとの失敗の節で、当てはまったものだけ読んでください。
写真は、正面から1枚、斜め45度から1枚の2枚を撮ると確かです。正面では横の線と明るい面の終わる高さが、斜めからは暗い面のつながりと、体の前にふくらむ場所の光り方がよく見えます。
幅のいちばん広い高さは、人によって違います。腰骨のあたりの人、太もものつけ根あたりの人、胸の高さの人。鏡の前で正面から、左右の輪郭の幅がいちばん広く見える高さを1か所、先に確かめておくと、このあとの判断が早くなります。
失敗1|明るい色の裾が、幅のいちばん広い高さで止まった
白や生成りのニット、淡いベージュのカーディガン。明るい色のトップスの裾が、腰の幅のいちばん広い高さでまっすぐ横に終わると、その高さに明るい横の帯ができます。明るい横の帯は、そこを境に体の幅を横に広げて見せます。
| 明るい色の裾の高さ | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|
| ウエストのいちばん細い高さ | 上下の比が整う | 直さなくてよい |
| 腰のいちばん幅のある高さ | 横に広がって見える | 前だけボトムに入れる |
| 太ももの中ほど | 下半身まで明るい面が続く | 上に暗い羽織りを重ねる |
**直し方は、明るい色の終わる高さを、幅の広い高さから上か下へずらすことです。**前だけボトムに入れれば、明るい面がウエストの高さで終わります。入れられない厚手のニットなら、前を開けた暗い色の羽織りを重ねて、明るい面を縦の帯にしてください。
秋の始めは羽織りなしで明るいニットを1枚で着る日が多く、この失敗がいちばん起きやすい時期です。ニットの丈が腰の幅の広い高さとちょうど同じだと、前だけ入れても横の裾が残ります。そういうときは、横の裾を内側に5cmほど折り込んで、明るい面の終わりをウエストの高さに近づけてください。
失敗2|黒で全身をそろえて、大きな影になった
黒は締まって見える色ですが、秋冬に黒のロングコート、黒のパンツ、黒のブーツと、上から下まで黒でそろえると、体の輪郭がひとつの大きな暗い塊として読まれます。細く見えるより、重く大きな影のように見えることがあります。
| 黒の使い方 | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 下半身だけ黒 | 締まって見える | 直さなくてよい |
| 羽織りだけ黒で前を開ける | 縦の帯ができる | 直さなくてよい |
| 上から下まで黒で切れ目なし | 大きな影になる | 首元か足元に別の明るさを入れる |
| 黒の全身に黒のバッグ | 塊がさらに大きくなる | バッグを明るい色にする |
**黒の全身は、1か所割るだけで重さが消えます。**首から明るい色のストールを掛ける、靴だけを明るい茶にする、中のトップスだけを白にする。暗い塊のどこかに切れ目が1つあれば、塊ではなく、形のある服として読まれます。
黒の中でも、素材を変えると塊は割れて見えます。黒のコートに黒のニット、黒のパンツでも、ニットだけをつやのある細い糸のもの、パンツを起毛したウールにすると、同じ黒でも光の返し方が違うので、写真の中で面が3つに分かれて見えます。黒を変えたくない日は、素材を1か所変えるのも一つの手です。
失敗3|色の切り替えが、横に3本以上入った
秋冬は、羽織り・トップス・ボトム・ベルト・タイツ・靴と、身につけるものの数が増えます。それぞれの色が違うと、首から足首までのあいだに、明るさが横に切り替わる線が何本も入ります。横の線が多いほど、体は横に区切られ、幅が強調されます。
| 横の線の本数(首から足首まで) | 見え方 |
|---|---|
| 1本 | 縦に長く見える |
| 2本 | ふつう |
| 3本 | 横の区切りが目立ち始める |
| 4本以上 | 横に広がって見える |
**横の線は2本までにしてください。**線を減らすいちばん簡単な方法は、ベルトをボトムと同じ色にすること、タイツを靴と同じ色にすることです。この2つで、横の線は2本減ります。
横の線は、羽織りの裾でも1本生まれます。腰丈のジャケットを、トップスと違う明るさで着ると、ジャケットの裾にも横の線ができます。羽織りの前を開けて着ると、裾の横の線は左右に分かれて短くなり、横に通る線として読まれにくくなります。
失敗4|肌に近いベージュで、境目が消えた
淡いベージュやグレージュは、秋冬に人気のやさしい色です。ただ、肌の色に近いベージュで全身をそろえると、服と服、服と肌の境目が消えて、体全体がひとつのやわらかい面になります。境目のない面は、輪郭がぼやけて大きく見えやすくなります。
| ベージュの使い方 | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 全身ベージュで明るさもそろう | 輪郭がぼやけて大きく見える | 1か所に濃い色を入れる |
| ベージュと濃い茶の組み合わせ | 輪郭が残る | 直さなくてよい |
| ベージュと白の組み合わせ | 明るい面が広がる | 靴とバッグを濃い色に |
| ベージュの羽織りに黒の中 | 縦の帯ができる | 直さなくてよい |
**ベージュの全身を着たい日は、どこか1か所に濃い色の線を入れてください。**細いベルト、靴、バッグのどれかを濃い茶や黒にするだけで、輪郭のどこかに境目ができて、面がひとつにつながりません。
ベージュの全身は、顔の近くでも同じことが起きます。肌に近い色のトップスを顔のすぐ下に置くと、顔と服の境目もぼやけて、顔まわりまでひと回り大きく見えることがあります。首元に細い濃い色の線を1本、たとえば濃い茶の細いネックレスや、インナーの襟の縁を入れると、顔と服の境目が戻ります。
失敗5|つやのある明るい色が、胸の前で光った
光沢のあるサテンのブラウス、つやのあるダウン、光を返す明るいグレーのニット。つやのある布は、光が当たった面がいちばん明るく光り、その面が手前に大きく見えます。胸の前やおなかの前のように、体の前にふくらむ場所でつやが光ると、そこが大きく見えます。
| つやの強さ | 明るい色のとき | 暗い色のとき |
|---|---|---|
| つやがない | 面がやわらかく見える | 締まって見える |
| しっとりした弱いつや | 少し明るく見える | 品よく見える |
| 光を強く返すつや | 光った面が大きく見える | 光った線が太く見える |
**明るい色につやが重なる服は、体の前にふくらむ場所に置かないでください。**つやのある明るい色を着たい日は、上に表面がマットな羽織りを重ねて、光る面を胸の中央の縦の帯だけにすると、つやが華やかさとして読まれます。ダウンのようにふくらみとつやが重なる服は、暗い色を選ぶほうが扱いやすくなります。
明るい色のダウンを持っているなら、前を開けて着て、中に暗い色のニットを合わせてください。ふくらんだ明るい面が左右に分かれ、胸の中央に暗い縦の帯が通ります。ダウンの縫い目の横の線も、前を開けると左右で途切れて、横に通る線として読まれにくくなります。
失敗6|鮮やかな暖色のコートを、大きな面積で着た
赤、オレンジ、明るいマスタード。秋冬のコートに鮮やかな暖色を選ぶと、全身のいちばん大きな面が手前に出てくる色になります。暖かく鮮やかな色は、同じ面積でも、寒い色やくすんだ色より大きく見えやすい色です。
| 暖色を置く面積 | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|
| ストールやバッグなど小さな面 | 差し色として効く | 直さなくてよい |
| トップス1枚 | 華やかに見える | 直さなくてよい |
| コートで全身の半分以上 | 面が手前に大きく出る | 前を開けて中を暗くする |
| 上下とも暖色 | 全身が大きく見える | 片方を暗い色に替える |
**鮮やかな暖色のコートは、前を開けて着てください。**前が開くと、暖色の面が左右に2本の縦の帯に分かれ、中の暗い色が縦の中心になります。面積は同じでも、横に広い一枚の面ではなくなります。
鮮やかな暖色をいちばん安心して使えるのは、顔に近い小さな面です。赤いストールを首に掛ける、オレンジのニットを羽織りの内側に縦に見せる。小さな面で使えば、暖色は顔色を明るく見せて、全身の重さとは関係しません。コートのような大きな面に暖色を使いたいときは、くすみを含んだ落ち着いた赤茶やテラコッタを選ぶと、手前に出る強さが和らぎます。
失敗7|明るい地色の大きな柄を、上半身に着た
明るい地色に大きな花やチェックが入ったブラウスやニット。柄の地色が明るく、ひとつひとつの模様が大きいと、柄の面が上半身いっぱいに広がって見えます。明るい地色が横に広がるうえに、大きな模様が横の幅をさらに強調します。
| 柄の地色と模様 | 見え方 |
|---|---|
| 暗い地色に小さな模様 | 遠目に暗い面になり、締まって見える |
| 暗い地色に大きな模様 | 模様だけが目に入る |
| 明るい地色に小さな模様 | 遠目に明るい面になる |
| 明るい地色に大きな模様 | 上半身が横に広がって見える |
柄物を着るなら、地色が暗いものか、模様が小さいものを選ぶと、柄の面が横に広がりません。明るい地色の大きな柄を着たい日は、ボトムに入れて柄の面を上半身の上半分に収めるか、暗い羽織りの内側に縦に見せてください。
失敗8|明るい色の太いボトムで、下半身が大きな面になった
明るいグレーのワイドパンツ、生成りのロングスカート。明るい色のボトムが、幅も丈も大きいと、下半身が全身でいちばん大きな明るい面になります。上を暗い色にすると、明るい面と暗い面の差で、下半身だけが手前に大きく出て見えます。
| ボトムの色と形 | 上の色 | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| 明るい色・細身 | どれでも | 軽く見える | 直さなくてよい |
| 明るい色・幅広 | 明るい色 | 全身が明るくつながる | 靴を明るい色に |
| 明るい色・幅広 | 暗い色 | 下半身が大きく出る | 上を中くらいの明るさに |
| 暗い色・幅広 | 明るい色 | 締まって見える | 直さなくてよい |
**明るい色の幅広のボトムを着る日は、上との明るさの差を小さくしてください。**上を中くらいの明るさにするか、靴をボトムと同じ明るい色にそろえると、明るい面が下半身だけに集まらず、全身がひと続きに見えます。
直せる日と、着替えたほうが早い日
白黒写真で当てはまった数を出したら、その場で直せるかを決めます。
| 当てはまった数 | すること | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 1つ | 置き場所を1か所動かす | 1分 |
| 2つ | 小物と羽織りで2か所動かす | 3分 |
| 3つ | 上か下を1枚替える | 5分 |
| 4つ以上 | 一式を組み直す | 10分 |
**2つまでなら、色を替えずに直せます。**ストール、ベルト、靴、羽織りの前の開け閉め。この4つは数十秒で変えられ、色の置き場所を大きく動かします。
直し方①|明るい色の終わりを、幅の広い高さからずらす
明るい色のトップスが重く見えるときは、その終わる高さを動かします。
| 手 | 動く高さ |
|---|---|
| 前だけボトムに入れる | ウエストの細い高さまで上がる |
| 裾を内側に折り込む | 5cmほど上がる |
| 暗い羽織りを重ねて前を開ける | 明るい面が縦の帯になる |
| 丈の長い暗いベストを重ねる | 明るい面が胸の中央だけになる |
**幅の広い高さで、明るい面を横に終わらせない。**これだけ守れば、明るい色のトップスはほとんどそのまま着られます。
直し方②|暗い色の塊を、1か所だけ割る
黒や濃紺の全身が重く見えるときは、塊のどこかに切れ目を1つ入れます。
| 割る場所 | 入れるもの | 効き方 |
|---|---|---|
| 首元 | 明るい色のストール、白い襟 | 顔のまわりが明るくなる |
| 胸の中央 | 前を開けて中の明るい色 | 縦の帯ができる |
| 足首 | 明るい色の靴、足首を見せる丈 | 塊の下の端が切れる |
| 手元 | 明るい色のバッグ | 塊の横に明るい点ができる |
**いちばん効くのは胸の中央です。**コートの前を開けて中の明るい色を見せると、暗い塊が左右2本の縦の帯に分かれます。寒くて開けられない日は、首元を割ってください。
直し方③|横の色の線を、2本までに減らす
横の線が多くて重く見えるときは、隣り合うものの色をそろえて線を消します。
| そろえるもの | 消える線 |
|---|---|
| ベルトとボトム | ウエストの線 |
| タイツと靴 | 足首の線 |
| トップスとボトム | 上下の境目の線 |
| 靴下とボトム | 裾の線 |
**線を1本消すたびに、全身は縦に1段長く見えます。**秋冬はタイツの日が多いので、タイツと靴の色をそろえるだけで、足首の線がいつも1本減ります。
直し方④|明るい色は内側に縦、暗い色は外側に
色を替えられる日は、明るい色と暗い色の置き場所を入れ替えます。
| 置き方 | 見え方 |
|---|---|
| 明るい色を外側、暗い色を内側 | 外側が広がって見える |
| 暗い色を外側、明るい色を内側に縦 | 縦の帯ができて細く見える |
| 明るい色を上、暗い色を下 | 顔が明るく、全身が軽い |
| 暗い色を上、明るい色を下 | 下半身が手前に出やすい |
明るい色を内側の縦の帯に、暗い色を外側に置くと、同じ2色でも、体の輪郭の外側が締まって見えます。羽織りがあれば、それだけで作れる置き方です。
縦の帯の幅は、胸の中央で10cm前後あれば十分です。羽織りの前を開けたときに、内側の明るい色が見える幅がこれより広すぎると、明るい面が横に広がり、狭すぎると帯として読まれません。前のボタンを1つだけ留めて、帯の幅を調整してください。
秋冬の色を、面積で使い分ける
売り場で迷ったときのために、秋冬によく見る色を、全身のどれくらいの面積まで重く見えにくいかで並べます。
| 色 | 重く見えにくい面積 | 置き場所の目安 |
|---|---|---|
| 黒 | 全身の7割まで | 外側か下半身 |
| 濃紺 | 全身の7割まで | 外側か下半身 |
| チャコールグレー | 全身の6割まで | どこでも |
| 焦げ茶 | 全身の6割まで | どこでも |
| キャメル | 全身の5割まで | 羽織りか下半身 |
| 明るいグレー | 全身の4割まで | 内側の縦か顔の近く |
| 淡いベージュ | 全身の4割まで | 1か所に濃い色を添える |
| 白・生成り | 全身の3割まで | 内側の縦か顔の近く |
| 鮮やかな赤・オレンジ | 全身の2割まで | 小物か内側 |
**明るい色ほど、重く見えにくい面積は小さくなります。**白を3割、と聞くと少なく感じますが、羽織りの内側に見えるトップスと、顔の近くのストールを合わせれば、だいたい3割になります。
面積は、正面の全身写真の上に、指で縦横に3本ずつ線を引いたつもりで16のます目に分けると数えやすくなります。その色が占めるます目が5つなら3割、8つなら半分です。目安を超えていても、その色が縦に細く置かれていれば、重く見えにくくなります。
素材で、同じ色の重さが変わる
同じ色でも、素材が変わると重さの見え方が変わります。
| 素材 | 同じ色での見え方 |
|---|---|
| 細い糸のウール | 色がそのまま、締まって見える |
| 起毛したフランネル | 色がやわらかく、少し明るく見える |
| 太い糸のローゲージニット | 凹凸の影で、色が重く見える |
| つやのあるサテン | 光った面が明るく大きく見える |
| 毛足の長いモヘア | 輪郭がぼやけて、ひと回り大きく見える |
| 厚いコーデュロイ | 畝の影で、下半身が重く見える |
**明るい色を着るなら、表面がなめらかでつやの弱い素材を選んでください。**毛足の長い素材やつやの強い素材は、明るい色と重なると、面がもう一回り大きく見えます。素材による厚みの出方は着膨れしない重ね方にまとめてあります。
10月から1月で、重く見える原因が変わる
同じ人、同じ手持ちの服でも、季節が進むと、重く見える原因が入れ替わります。
| 時期 | 増えるもの | 起きやすい失敗 | 先に見る場所 |
|---|---|---|---|
| 10月 | 明るいニット1枚の日 | 明るい色の裾が幅の広い高さで止まる | 裾の高さ |
| 11月 | 薄手の羽織り、ベルト、タイツ | 横の色の線が増える | 線の本数 |
| 12月 | 黒や濃紺のコート | 黒の全身が大きな影になる | 暗い面の切れ目 |
| 1月 | ダウン、マフラー | つやのある明るい面が胸の前で光る | つやの位置 |
時期ごとに見る場所を1つに絞っておくと、毎朝すべてを確かめなくて済みます。10月は裾の高さ、12月は黒の切れ目、と決めておけば、鏡の前で1つだけ確かめて出かけられます。
一式で見る|仕事・休日・食事
ここまでの直し方を、秋冬によくある3つの日に当てはめます。
仕事の日は、白いニットを着たい日です。ニットは前だけ濃紺のパンツに入れて、明るい面をウエストの高さで終わらせます。上にはチャコールグレーのジャケットを前を開けて羽織り、白を内側の縦の帯にします。ベルトはパンツと同じ濃紺、靴も濃紺で、横の線は1本だけです。
休日は、ベージュのロングコートを着たい日です。中は焦げ茶のニットと焦げ茶のパンツでそろえ、コートの前を開けて焦げ茶の縦の帯を作ります。靴は焦げ茶のショートブーツで、タイツも同じ色。全身が淡いベージュでつながらず、内側に濃い色の芯が1本通ります。
食事の日は、黒のワンピースを着たい日です。首元に明るいグレーのストールを掛けて、黒の塊を首元で割ります。靴は黒、タイツも黒にそろえて足首の線を消し、バッグだけを明るい色にします。色の置き場所を動かすという決め方を、3つの日すべてで同じように使っています。
どちらとも取れるとき①|明るい色が好き
明るい色が好きで、暗い色ばかり着ると気持ちが沈む。そういう人は、明るい色を減らすのではなく、置き場所を選んでください。
| 着たい明るい色 | 置き場所 | 外側に置く色 |
|---|---|---|
| 白・生成り | 内側のトップス、顔の近く | 中くらいから暗い色 |
| 淡いベージュ | 羽織り、内側のトップス | 濃い茶か黒の小物 |
| 明るいグレー | ボトム、羽織り | 同じ明るさの靴 |
| 淡いピンクや水色 | 顔の近くのトップス | 中くらいの明るさの羽織り |
明るい色を顔の近くに置き、足元へ向けて少しずつ暗くしていくと、明るい色の面積が大きくても、全身は上から下へ締まって見えます。
明るい色を足元に置きたい日もあります。白いスニーカーや明るいベージュのブーツは、足元に明るい点を作って全身を軽く見せます。その日は、ボトムを中くらいの明るさにして、ボトムと靴のあいだの明るさの差を小さくしてください。差が大きいと、足首に横の線がはっきり入ります。
どちらとも取れるとき②|上半身に厚みがある、下半身に重さがある
体のどこに厚みや重さがあるかで、明るい色を置いてよい場所が変わります。
| 体の特徴 | 明るい色を置きやすい場所 | 暗い色を置きやすい場所 |
|---|---|---|
| 上半身に厚みがある | ボトム、内側の縦の帯 | トップスの外側、羽織り |
| 下半身に重さがある | トップス、顔の近く | ボトム、靴 |
| 全身にまんべんなく厚みがある | 内側の縦の帯 | 外側の羽織り |
厚みのある場所に明るい色を横に広く置くと、その場所の面が手前に出ます。厚みのある場所には暗い色を、ない場所に明るい色を置くと、全身の釣り合いが取れます。体の特徴は、悪いところではなく、色の置き場所を決める手がかりです。
自分の厚みがどこにあるか分からないときは、横から全身を撮って、前後の幅がいちばん大きい高さを見てください。正面の幅のいちばん広い高さと、横から見た厚みのいちばん大きい高さが同じなら、その高さが明るい色を横に置かない場所です。2つが違う高さなら、正面の幅のほうを優先します。人に見られるのは、多くの場合正面だからです。
どちらとも取れるとき③|背が低い、背が高い
背の高さで、横の線の効き方が変わります。
背が低めの人は、横の線が1本増えるだけで、全身が大きく区切られます。横の線は1本までを目安にして、靴とタイツとボトムを同じ色にそろえると、縦が長く見えます。背が高めの人は、横の線が2〜3本あっても全身が区切られすぎません。明るい色の面積も、背の低い人より1割ほど広く使えます。
写真で太って見えたとき
鏡では気にならなかったのに、写真で見ると太って見える。そういうときは、写真で強く出る色の現象が起きています。
| 写真で強く出ること | 理由 | 写真の日の直し方 |
|---|---|---|
| 明るい色の面が大きく写る | 写真は明るい面を強く写す | 明るい色は内側の縦に |
| 黒の塊が影のように写る | 細部の質感が写らない | 首元か胸の中央を割る |
| つやの光が白く飛ぶ | フラッシュや照明が反射する | つやの弱い素材にする |
| 横の線がはっきり写る | 正面からまっすぐ撮られる | 線を2本までに |
**写真に残る日は、つやのある明るい色を避けて、明るい色を内側の縦に置いてください。**集合写真のように正面から撮られる日は、横の線がそのまま写るので、ベルトとタイツの色をそろえておくと安心です。
試着で見る順番
秋冬の服を試着するときは、色について次の順に確かめてください。1着あたり1分で終わります。
| 順番 | 見ること | 合格の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 明るい面が終わる高さ | 幅のいちばん広い高さで横に終わらない |
| 2 | 暗い面のつながり | 手持ちと合わせても切れ目が1つある |
| 3 | 横の色の線の本数 | 手持ちと合わせて2本まで |
| 4 | つやのある明るい面の位置 | 体の前のふくらむ場所にない |
| 5 | 一歩下がって白黒で見た全身 | 明るい面が縦に、暗い面が外側にある |
試着室では、スマートフォンの写真を白黒にして見るのがいちばん確かです。色の好みに引っぱられず、面の形だけを見られます。
よくある行き違い
**「白は太って見えるから着ない」。**白は、内側に縦に細く置けば、むしろ軽く見える色です。太って見えるのは、白を幅の広い高さで横に終わらせたときです。
**「黒なら何でも細く見える」。**黒の全身は、切れ目がないと大きな影の塊に見えます。1か所割るだけで、黒の締まりが戻ります。
**「太って見える色を覚えればいい」。**色の名前を覚えても、その日の一式で何が起きたかは分かりません。置き場所と面積を見るほうが早く直せます。
**「太って見えるのは体のせい」。**同じ体でも、色の置き場所を動かすだけで見え方は変わります。直すのは体ではなく、色の置き方です。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 太って見える色は何色ですか
- 白や淡いベージュ、明るいグレー、鮮やかな赤やオレンジのような、明るい色や暖かい色は、面が手前に大きく見えやすい色です。ただし、それだけで太って見えるわけではありません。同じ白いニットでも、裾が腰のいちばん幅のある高さで止まると横に広がって見え、前を開けた羽織りの内側に縦に細く置くと、かえって軽く見えます。太って見えるかどうかは、色の種類より、その色をどの高さに、どれだけの面積で置いたかで決まります。
- Q. 黒を着ていれば、太って見えないのではありませんか
- 黒は輪郭を締めて見せる色ですが、秋冬に全身を黒でそろえると、体の輪郭がひとつの大きな暗い塊として読まれます。黒のロングコートに黒のパンツ、黒のブーツのように、上から下まで切れ目がないと、細く見えるより、重く大きな影のように見えることがあります。黒を着る日は、首元か足元のどこか1か所に別の明るさを入れて、塊を割ってください。
- Q. 明るい色が好きです。着ないほうがいいですか
- 着ないほうがいいことはありません。明るい色は、置き場所を選べば、顔まわりを明るくして全身を軽く見せる色です。明るい色の面が、幅のいちばん広い高さで横に終わらないこと、全身の半分を超える面積にしないこと、の2つを守れば、明るい色のニットもコートもそのまま着られます。羽織りの内側に縦に置く、顔の近くに置いて足元へ向けて暗くする、といった置き方が合います。
- Q. 色を替えずに直すことはできますか
- できることがほとんどです。明るい色の裾が腰の幅の広い高さで止まっているなら、前だけボトムに入れるか、上に羽織りを重ねて終わる高さをずらす。黒の全身なら、明るい色のストールを首から掛けて塊を割る。色の切り替えの線が多いなら、ベルトや靴下の色をボトムと同じにして線を減らす。服を買い替える前に、この3つを試してください。
— メグラシ編集部





