デニムのロールアップのやり方|ダサく見える原因と折り幅・止める位置

デニムの裾を折るだけの動作なのに、うまくいく日といかない日があります。同じジーンズ、同じ靴なのに、今日はなんだか足元だけがもたついて見える。「ジーンズ ロールアップ ダサい」と検索されるのは、たいていこの状態のときです。
先に結論を書きます。ロールアップが古く見えたり野暮ったく見えたりする原因は、折るという行為そのものではありません。折り幅・折る回数・止める位置・シルエットとの相性・靴とのバランス、この5つのどれかがずれているだけです。原因が分かれば、直すのは数十秒で済みます。
この記事では、まずダサく見える原因を理由まで含めて特定し、そのうえで折り方を4種類、番号順の手順と「何cmを何回」という数字つきで書きます。さらに、止める位置の見つけ方、靴別・デニムの形別・年代別の考え方、折り目を残さない方法と崩れたときの直し方、折らないほうがよい場面まで扱います。
ロールアップがダサく見える5つの原因
原因1:折り幅が広すぎる
いちばん多い原因です。裾を大きく折り返すと、足首のすぐ上に横方向の厚い帯ができます。人の目は横に伸びる線を「幅」として読むので、そこで脚の縦の流れが切れ、足首から下だけが重く見えます。
もう一つ厄介なのは、折り幅が広いほど折り返しの内側に空気の層ができて、輪が外側に張り出すことです。前から見たときに裾まわりだけが太くなり、細く見せたかったはずの足首が、かえって隠れてしまいます。
対処は単純で、1回あたりの幅を3〜4cmに抑えることです。手の指の幅でいうと、人差し指から薬指までの3本分くらい。これより広くしたいときは、回数を1回に減らしてください。
原因2:折る回数が多い
「もう少し短くしたい」と思ったとき、多くの方はもう一度折ります。ところが回数を増やすと、丈は上がっても裾の見え方は悪くなります。理由は布の層です。2回折れば折り返し部分は生地が3枚、3回折れば4枚重なります。デニムはもともと厚い生地なので、層が増えるほど輪が硬くなり、脚に沿わずに外へ広がります。
さらに、折り返しの高さが同じでも、層が多いほど段差の線が増えます。裾に水平の線が2本、3本と並ぶと、そのぶん視線がそこで止まります。丈を上げたいときは回数を足すのではなく、1回あたりの幅を広げて回数を減らす。これが原則です。
原因3:中途半端な丈で止まっていて脚が短く見える
裾がふくらはぎのいちばん太い位置で終わっていると、脚の最大幅がそのまま輪郭として読まれます。膝下からおよそ3分の1の高さ、ちょうどふくらはぎの膨らみが頂点になるあたりです。ここに水平線が入ると、脚は「短く、太く」見えます。
もう一つの中途半端は、くるぶしを隠すか出すかがはっきりしない高さです。骨のちょうど真上で裾が止まると、足首の細い部分が布に覆われ、かといって脛が見えるわけでもないので、ただ丈が足りていないパンツに見えます。
止めるなら、足首の骨が見える高さか、ふくらはぎの膨らみを越えて上まで上げるか、どちらかにはっきり振ってください。中間はいちばん扱いにくい位置です。
原因4:デニムのシルエットと折り方が合っていない
同じ折り方でも、デニムの形によって結果が変わります。裾の周囲の長さが違うからです。ストレートやテーパードは裾まわりが細いので、折っても輪が小さく収まります。一方でワイドやフレアは裾の周囲が長く、折り返すと布の量が横に逃げます。
スキニーはその逆で、裾まわりが狭すぎて折る余裕がありません。無理に折ると生地が引っ張られ、折り返しが円筒ではなく歪んだ形になります。ふくらはぎに食い込んで、折り返しの上端だけが浮くこともあります。
形ごとの正解は後の節でまとめますが、まず「折れば何でもよくなるわけではない」と押さえておいてください。
原因5:靴とのバランスが取れていない
足首を出す折り方をしたのに、足元がボリュームのあるスニーカーだと、細い足首の下に大きな塊が乗ることになります。これ自体は成立する組み合わせですが、裾の折り返しまで太いと、細い部分が短すぎて全体が寸詰まりに見えます。
逆にパンプスやサンダルのように足元が華奢な靴のときに、太いダブルロールを合わせると、上が重く下が細いという逆三角のバランスになります。靴が軽いほど、折り返しも細くする。この対応関係を覚えておくと迷いません。
靴と裾のあいだにどれくらい肌が見えるかも効きます。まったく見えないと丈が足りないだけに見え、見えすぎると寒々しく見えます。目安として、素足なら3〜6cmほど肌が出ると足首が細く見えます。
折り幅と回数を数字で決める
生地の厚みで幅が変わる
デニムの厚みはオンスという単位で表されます。数字が大きいほど厚い生地です。折り幅は、この厚みに合わせて調整すると失敗しにくくなります。
| 生地の厚み | よくある呼び方 | 1回あたりの折り幅 | 折る回数の目安 |
|---|---|---|---|
| 8〜10オンス | 薄手・ライトオンス | 2.5〜3cm | 2〜3回 |
| 11〜13オンス | 標準・ミドル | 3〜4cm | 1〜2回 |
| 14オンス以上 | 厚手・ヘビーオンス | 4〜5cm | 1回 |
| ストレッチ混(薄い) | スキニー系に多い | 2〜2.5cm | 1〜2回 |
オンス表示が分からないときは、裾を親指と人差し指でつまんでみてください。軽くつまめて指の跡が残るなら薄手、しっかり張りがあって指を強く入れないと折れないなら厚手です。厚手を細く折ると、折り返しが太い輪になって外へ張り出します。逆に薄手を広く折ると、輪が自重で潰れて形が崩れます。
「幅×回数=上げたい丈」で逆算する
裾をどのくらい上げたいかが決まっているなら、そこから幅と回数を決めるほうが早いです。上げたい長さを回数で割ると、1回あたりの幅が出ます。
たとえば7cm上げたいなら、3.5cm×2回。10cm上げたいなら5cm×2回、または3.3cm×3回です。同じ10cmでも、2回で済ませたほうが層が少なく、輪が薄く収まります。回数はできるだけ少なく、幅で調整すると覚えてください。
上げたい長さが12cmを超えるようなら、それはもう折る量ではありません。裾上げをして丈そのものを合わせるほうが、見た目も履き心地もよくなります。
折る前にやっておくこと
折る前に、裾のアウトシーム(外側の縫い目)とインシーム(内側の縫い目)を軽く引っ張って、筒の形を整えてください。履いているうちに裾はねじれます。ねじれたまま折ると、折り返しの上端が斜めになり、正面から見たときに左右で高さが違って見えます。
もう一つ、左右の折り幅を揃えることです。片方だけ1cm広いと、正面からは意外なほど目立ちます。片脚を折ったら、その折り返しの高さを指で測って、もう片方に写してください。
折り方4種類の手順
シングルロール(1回だけ折る)
いちばん汎用性が高い折り方です。層が2枚で済むので、厚手のデニムでも輪が膨らみません。きれいめに寄せたいときや、パンプス・ローファーを合わせる日に向きます。
- 裾のねじれを直し、アウトシームが脚の真横に来るように筒を整える
- 上げたい高さを決める(足首の骨が見える位置が基準)
- 裾の縁を持ち、外側へ一度だけ折り返す。幅は標準的な厚みなら4〜6cm
- 折り返した上端を、ぐるりと一周指でなぞって高さを揃える
- 前・横・後ろの3方向から見て、上端が床と平行になっているか確認する
- 折り返しの内側に指を入れ、空気を抜くように軽く押さえる
手順6を省くと、輪が浮いて太く見えます。ここだけは省かないでください。
ダブルロール(2回折る)
もっとも定番の折り方です。折り返しの高さと厚みのバランスが取りやすく、スニーカーとの相性がよい形です。カジュアルな日の基本形と考えて構いません。
- 裾のねじれを直す
- 1回目を折る。標準的な厚みなら3〜4cm
- 1回目の折り返しを、そのまま同じ幅でもう一度上へ折る
- 2回目は1回目よりごくわずかに狭く折ると、上端が締まって見える(3.5cm→3cmなど)
- 折り返し全体をつまんで、上端の線が一周そろっているか確かめる
- 内側に指を入れて空気を抜き、脚に沿わせる
出来上がりの折り返しの高さは、合計6〜8cmが目安です。これより高くなると、足首の細い部分が短くなって寸詰まりに見えます。
細めの三つ折り(薄手のデニム限定)
薄手のデニムやストレッチの効いたものだけで成立する折り方です。折り返しが細いので裾の存在感が消え、パンツの丈をそのまま短くしたような見え方になります。サンダルやバレエシューズなど、足元が華奢な靴に向きます。
- 生地の厚みを確かめる。指で簡単につまめる薄さであることが条件
- 2〜2.5cmで1回目を折る
- 同じ幅で2回目
- 同じ幅で3回目。合計6〜7.5cmになる
- 各回の折り目を、指の腹で押さえながら平らにならす
- 上端をつまんで、輪が真円に近い形を保っているか見る
厚手でこれをやると、折り返しが硬い輪になって脚から浮きます。手順1で判断がつかないときは、ダブルロールに切り替えてください。
無造作なくしゃっと折り
きちんと折らず、手で押し上げて自然なしわを残す方法です。ボーイフレンドデニムやワイドめのストレートなど、もともと分量のあるデニムに向きます。休日の軽い装いや、上半身をきれいめにまとめた日の抜け感づくりに使えます。
- まず4〜5cmで1回だけ、ざっくり折り返す
- 折り目を指で押さえず、そのままにする
- 裾の外側を手のひらで軽く上へ押し上げ、2〜3cm分のしわを寄せる
- 内側と外側でしわの位置を少しずらし、左右対称になりすぎないようにする
- 前から見て、折り返しの上端が水平でなくても構わないが、傾きは1cm以内に収める
- 足首の骨が見えているかだけ確認する
無造作といっても、放置とは違います。手順5と6の2点だけは押さえてください。ここが崩れると、単に丈が合っていないパンツに見えます。
どこで止めるか:脚がきれいに見える位置の見つけ方
3つの基準位置
裾を止める高さには、扱いやすい位置が3つあります。それぞれ見え方の狙いが違います。
くるぶしの中心は、足首の骨がちょうど半分見える高さです。床からおよそ7〜9cm。もっとも自然で、どの靴にも合わせやすい位置です。迷ったらここから始めてください。
くるぶしの少し上は、骨の上端から2〜3cm上、アキレス腱の上あたりです。床からおよそ10〜12cm。足首がいちばん細く見える帯にかかるので、脚がすっきり長く見えます。パンプスやローファーと合わせるときに向きます。
ふくらはぎのいちばん細いところは、ふくらはぎの膨らみが始まる手前、床から12〜14cmあたりです。ここまで上げると、脛の細い部分が長く見えて、脚の縦の距離が稼げます。スニーカーやショートブーツと合わせる高さです。
自分の細い位置を探す方法
数字はあくまで平均です。脚の形は人によって違うので、自分の位置は自分で探すのが確実です。手順は次のとおりです。
- 履きたい靴を履いた状態で、姿見の正面に立つ
- 裾を手で持ち、いちばん下げた位置から2cmずつ上げていく
- 上げるたびに一度手を離し、自然に落ちた状態で見る
- 「脚が縦に伸びて見えた」と感じた高さで止める
- その位置を指でつまんだまま、床からの距離をおおまかに覚える
- 反対の脚でも同じ高さになっているか確認する
手順3が大事です。手で持ったまま見ると、腕の影響で腰の位置がずれて判断を誤ります。
避けたい位置
ふくらはぎのいちばん太い位置は避けてください。床からおよそ25〜30cmのあたり、膝下から3分の1ほど上がった場所です。ここで裾が終わると、脚の最大幅が輪郭になり、実際より太く短く見えます。
もう一つは、靴の履き口とぴったり重なる高さです。ショートブーツやハイカットスニーカーの縁と裾の上端が同じ高さになると、靴と裾の境目が消えて、足元全体が一つの塊に見えます。靴の縁から2〜3cm離すと、そこに細い肌の帯ができて、脚と靴が分かれて見えます。
身長によって、同じ高さでも見え方は変わります。150cm前後の方は床からの数値より「くるぶしを見せる」という基準で決めたほうが失敗しません。丈の考え方は低身長・150cmの服選びで身長基準からまとめています。
靴との組み合わせ
スニーカー
もっとも合わせやすい相手です。ダブルロールで3〜4cm×2回、止める位置はくるぶしの少し上からふくらはぎの細い位置まで。足元にボリュームがあるぶん、足首の肌が見える帯を長めに取ると、上下のバランスが取れます。
ローカットは足首がもともと出ているので、裾は骨の上あたりで十分です。ハイカットは履き口が高いので、その縁から2〜3cm上に裾の上端が来るように合わせてください。重ならないようにするのがポイントです。
パンプス
足元が華奢なので、折り返しも細くします。シングルロールで4〜5cmを1回、または三つ折りで2〜2.5cm×3回。止める位置はくるぶしの少し上。甲が見えるデザインのパンプスなら、足の甲から足首までが一続きに見えて、脚が長く見えます。
パンプスに合わせるときは、折り目をきちんと押さえて、上端の線をまっすぐに整えてください。無造作な折り方は、靴のきれいさと釣り合いません。きれいめの場面での組み立てはスマートカジュアルも参考になります。
サンダル
素足が出る面積が大きいので、裾は高めが合います。ふくらはぎの細い位置まで上げて、細い三つ折りかシングルロール。厚底やスポーツサンダルなら足元にボリュームがあるので、ダブルロールでも成立します。
ストラップの位置と裾の上端が近すぎると、足首まわりに横線が2本並びます。ストラップから5cm以上離すと、線が散らずに済みます。夏の組み立て全体は夏の着まわしにまとめています。
ローファー
足の甲が覆われる靴なので、裾を下げすぎると足首がまったく見えなくなります。くるぶしの少し上で止めて、シングルロール2〜3cmが扱いやすい形です。折り返しが細いほど、ローファーのきちんとした雰囲気に合います。
靴下を見せるなら、裾の上端と靴下の口のあいだに肌が見えないようにするか、あるいはしっかり肌を見せるか、どちらかに振ってください。中途半端に1cmだけ見えるのがいちばん落ち着きません。
ブーツ
ショートブーツは、履き口の上に2〜3cmの余白を作ります。ブーツの縁と裾の上端がぶつからない高さです。折り返しはシングルで細めにすると、脚のラインが途切れません。
ロングブーツやミドル丈のブーツに合わせるときは、折らずにブーツの中へ入れるほうがきれいです。折り返しをブーツに入れると、ふくらはぎのあたりで布が塊になって、外から見て不自然な膨らみが出ます。ブーツインするなら、スキニーやテーパードなど裾の細いデニムを選んでください。
デニムの形別の折り方
ストレート
もっともロールアップと相性のよい形です。裾まわりが細すぎず太すぎないので、折っても輪が素直に収まります。ダブルロールで3〜4cm×2回、止める位置はくるぶしの少し上。これがいちばん外れにくい組み合わせです。
きれいめに寄せたい日は、シングルで5cm×1回にして、折り目をきちんと押さえます。同じデニムでも、折り方だけで雰囲気が変わります。
スキニー
裾まわりが狭いので、折る余裕がほとんどありません。無理に2回折ると、ふくらはぎに食い込んで、折り返しの上端だけが浮きます。
スキニーは細く1回、2〜2.5cmで十分です。あるいは折らずに、はじめから足首が出る丈のものを選ぶほうが自然です。ストレッチが強いものは折り返しが元に戻りやすいので、後述する止め方の工夫が要ります。
ワイド
折らないほうが落ち着くことが多い形です。理由は単純で、裾の周囲が長いぶん、折り返した布の量がそのまま横方向に張り出すからです。足元だけが重くなり、せっかくのワイドの落ち感が裾で止まってしまいます。
丈が長いなら、折るより裾上げで丈そのものを合わせるほうがきれいです。それでも折りたい日は、5〜6cmを1回だけ。幅を広く取って層を作らず、折り返しの内側の空気をしっかり抜いてください。ワイドの裾を高く上げすぎると、脚の細い部分と布の広がりの落差が大きくなり、かえって不自然に見えます。上げるとしてもくるぶしの中心までにとどめます。
ボーイフレンド
分量にゆとりがあり、あえて崩した雰囲気を持つ形なので、無造作なくしゃっと折りが本領を発揮します。4〜5cmを1回だけざっくり折り、しわを残す。左右の高さを1cm以内でずらすと、狙って崩した感じになります。
きちんと折ってしまうと、デニムの持つ緩さと折り方の几帳面さがちぐはぐになります。この形だけは、整えすぎないほうがまとまります。デニム自体がしっくりこないと感じるときはデニムが似合わないと感じるときで別角度から整理しています。
年代別の考え方
30代
仕事と休日の両方でデニムを履く機会が多い年代です。1本を使い回すなら、折り方で場面を切り替えるのがいちばん効率がよくなります。
休日はダブルロール3〜4cm×2回にスニーカー、きれいめの日はシングル5cm×1回にローファーかパンプス。同じデニムでも、折り返しの厚みと折り目のきちんとさが変わるだけで、印象が動きます。上半身をきれいめに寄せる日は、折り返しの上端をアイロンで軽く押さえておくと、一日中形が保たれます。
40代
折り返しの厚みが気になり始める年代です。布の層が増えるほど足元が重く見えるので、回数を減らして幅で調整する方向に寄せると扱いやすくなります。
シングルロールを基本にして、幅は4〜5cm。止める位置はくるぶしの少し上。素材は色落ちの少ない濃紺か、白っぽく加工されていないものを選ぶと、折り返しの断面に出る白い線が目立ちません。デニム自体の丈が長いなら、折るより一度裾上げをして、そのうえで軽く1回折る形にすると、いちばんすっきりします。
50代
「デニム ロールアップ レディース 50代」という検索が多い年代です。求められているのは、カジュアルに寄りすぎず、それでいて重く見えない折り方だと思います。
軸になるのは3点です。第一に、生地は薄手から標準の厚みを選ぶこと。厚手を折ると足元の存在感が強くなりすぎます。第二に、折るのは1回。幅は3〜4cmで、折り目を指でしっかり押さえて上端をまっすぐに整えます。第三に、止める位置はくるぶしの中心から少し上。ここなら足首の細い部分が見えて、脚の縦の距離が出ます。
靴はローファー、バレエシューズ、細身のスニーカーなど、足元が大きすぎないものが合います。上半身は落ち感のあるブラウスやきれいめのニットにして、下がカジュアルな分を上で受け止めると、全体が落ち着きます。折り返しが目立つのが気になるなら、無理に折らず、はじめから足首丈のデニムを選ぶという選択もあります。脚まわりの見え方の原則は着痩せの考え方にまとめてあります。
折り目・崩れ・お手入れ
折り目がつかないようにする方法
濃色のデニムほど、折った位置に白っぽい線が残ります。生地が折れ曲がった山の部分だけ、表面のインディゴが擦れて落ちるためです。避けるには次の方法があります。
- 帰宅したその日のうちに折り返しを下ろし、裾を両手で軽く引っ張って伸ばす
- 折ったまま一晩置かない。翌朝までそのままにすると線が定着しやすい
- 毎回まったく同じ位置で折らず、1cmほど上下にずらす
- 洗濯する前に折り返しを下ろしてから洗う
- 裏返して干す。日光でインディゴが退色するのを抑えられる
- 保管するときは、裾を伸ばした状態でたたむか、ハンガーで吊るす
すでに線がついてしまったら、裏返してスチームを当ててください。生地が湿っているうちに手のひらで平らにならし、そのまま乾かすと、多くの場合はかなり目立たなくなります。強く押しつけてアイロンをかけると逆に折り目が固定されるので、浮かせて蒸気だけ当てます。
崩れたときの直し方
歩いているうちに折り返しがずり落ちる、片方だけ下がる、というのはよくあることです。外出先で直すときは、部分的に引き上げず、いったん全部下ろしてから折り直してください。部分的に直すと、そこだけ布が引きつれて、上端が波打ちます。
- 折り返しを完全に下ろす
- 裾を持って軽く下へ引き、ねじれと引きつれを取る
- アウトシームが脚の真横に来るように筒を回して整える
- 最初と同じ幅で折り直す
- 内側に指を入れて空気を抜く
ずり落ちを防ぐ工夫もあります。折り返しの内側の布を、いちばん上でほんの少しだけ内側に折り込むと、摩擦が増えて落ちにくくなります。裾上げテープを幅1cmほどに切って折り返しの内側に貼る方法もあります。ストレッチの強いデニムは元に戻ろうとする力が強いので、折り目を指でしっかり押さえて、繊維の記憶をつけてから歩き出すと持ちがよくなります。
洗濯とアイロン
折り返しの内側には、思っている以上にほこりや砂が溜まります。洗う前に折り返しを下ろして、内側を軽く払ってください。折ったまま洗うと、そこだけ汚れが残り、時間が経つと輪の跡になります。
アイロンを使うなら、折り目をつけるためではなく、上端の線を整えるために使います。裏側から低温で、当て布をして、上端から1cmの範囲だけを軽く押さえる。これだけで一日中形が保たれます。全体に強くかけると、テカリが出ることがあります。
ロールアップしないほうがよい場面
きちんとした場
改まった場では、折り返しそのものが「途中で調整した」印象を与えます。デニムが許される場であっても、裾はまっすぐ落ちているほうが落ち着いて見えます。目上の方との会食、初対面の相手との打ち合わせ、少し格のある店。こうした場面では、はじめから丈の合ったデニムを履くほうが確実です。
職場のドレスコードがカジュアル寄りでも、同じことが言えます。折り返しがあるだけで全体の緊張感が一段下がるので、きちんと見せたい日は避けてください。職場での線引きはオフィスカジュアルの範囲を目安にしてください。
雨の日
裾を上げれば濡れないように思えますが、デニムでは逆効果になりやすい場面です。折り返しの内側は袋状になっているので、水がそこに溜まって抜けません。乾きにくく、重くなり、歩くたびに足首に当たります。
さらに、濡れた濃色のデニムは色移りします。折り返しの内側が靴下や靴の内側に触れ続けると、そこに青い色が残ることがあります。雨の日は折るのではなく、はじめから足首が出る丈のパンツを選ぶか、乾きやすい素材に替えるほうが賢明です。
寒い日
足首は体温が逃げやすい場所です。気温が下がる時期に足首を出すと、思っている以上に体が冷えます。見え方だけで判断せず、その日の気温で決めてください。気温ごとの服の組み立ては気温別の服装にまとめています。
寒い時期にどうしても足首を見せたいときは、折り返しを浅くして、厚手の靴下やショートブーツと組み合わせると、冷えを抑えつつ縦の線を残せます。
長時間の移動や歩き回る日
折り返しは歩くほど崩れます。一日中歩く予定の日は、何度も直すことになって落ち着きません。移動が多い日は、はじめから丈の合ったものを履くか、崩れても気にならない無造作な折り方にしておくほうが気楽です。
骨格タイプ別に見た足元のバランス
折り方の選択は、体の厚みや骨の出方によっても変わります。骨格タイプの考え方を使うと、なぜ自分に合う折り方が人と違うのかが分かりやすくなります。
骨格ストレートの方は、上半身に厚みがあってメリハリのある体型です。足元に厚い折り返しを置くと、上下ともに重心が外へ広がります。折り返しは細く1回、止める位置はくるぶしの少し上にして、縦の線を通すほうがまとまります。
骨格ウェーブの方は、上半身が薄く曲線的で、下重心になりやすいタイプです。足元にボリュームが集まると重心がさらに下がるので、折り返しは細めにして、靴も華奢なものを選ぶと軽く見えます。トップスを短めにして重心を上げると、全体が整います。
骨格ナチュラルの方は、骨や関節に存在感があり、肩幅や背中が広めです。無造作な折り方や、やや太めのダブルロールがなじみます。きっちり整えすぎると、かえって骨っぽさが浮くことがあります。
自分のタイプが分からないときは骨格診断とはを読んでみてください。判定してみたい方は骨格診断からどうぞ。
季節による折り方の使い分け
夏は素足で履くことが多いので、足首から先が全部見えます。裾を上げる高さをふくらはぎの細い位置まで取っても、寒々しく見えません。細い三つ折りやシングルロールで、折り返しの存在感を消すと涼しく見えます。
春と秋は靴下との関係を考えます。靴下の口と裾の上端のあいだに、肌が見えるか見えないかをはっきり決めてください。3cm以上見せるか、まったく見せないか。この2択で考えると迷いません。
冬は無理に折らないという選択が現実的です。折るとしても浅く1回にして、ブーツやスニーカーの縁から少しだけ上端が覗く程度に留めると、冷えを抑えつつ足元が重くなりません。
色の合わせ方で迷ったときは色名の図鑑で、デニムの濃淡と靴の色の関係を確認してみてください。
まとめ:折り方を決める順番
最後に、実際に折るときの判断の順番を並べます。
- その日履く靴を決める(靴が折り幅と高さを決めるため)
- デニムの厚みを指でつまんで確かめる
- 厚みから1回あたりの幅を決める(薄手2.5〜3cm/標準3〜4cm/厚手4〜5cm)
- 上げたい丈から回数を決める(できるだけ少なく)
- 止める位置を鏡で探す(くるぶし中心/少し上/ふくらはぎの細い位置)
- 折る。内側の空気を抜き、左右の高さを揃える
- 前・横・後ろの3方向から確認する
覚えておくことは多くありません。幅は指3本、回数は1〜2回、止めるのは足首の細いところ。この3つだけで、ダサく見える原因のほとんどは消えます。
うまくいかない日があっても、それは折り方が下手だったのではなく、その日のデニムと靴の組み合わせに合っていなかっただけです。一度全部下ろして、幅を1cm変えるか、回数を1回減らす。それで多くの場合は落ち着きます。
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よくある問い
- Q. ジーンズのロールアップはダサいですか?
- 折り方そのものが古いのではなく、折り幅・回数・止める位置のどれかがずれているときに、そう見えます。いちばん多いのは折り返しが太すぎるケースです。裾に横方向の厚い帯ができると、そこで脚の線が途切れて、足首から下だけが重く見えます。標準的な厚みのデニムなら1回3〜4cm、回数は1〜2回に収めて、足首の骨が見える高さで止めると、同じデニムでも印象が変わります。
- Q. ロールアップは何センチ折るのが目安ですか?
- 生地の厚みによって変わります。11〜13オンス程度のよくある厚みなら1回あたり3〜4cm、8〜10オンスの薄手なら2.5〜3cm、14オンス以上の厚手なら4〜5cmが扱いやすい幅です。厚手を細く折ると、折り返しが太い輪になって外側に張り出します。折る前に裾を指でつまんで、厚みを確かめてから幅を決めてください。
- Q. 何回折るのがきれいに見えますか?
- 1回か2回が目安です。3回以上折ると、折り返しの高さが同じでも布の層が増えて、輪が横に膨らみます。細い三つ折りは薄手のデニムでのみ成立する例外だと考えてください。回数を増やして丈を上げるのではなく、1回あたりの幅を広げて回数を減らすほうが、裾はすっきり見えます。
- Q. どこで止めると脚がきれいに見えますか?
- 足首の骨のすぐ上から数センチの、脚全体でいちばん細い帯です。床からだいたい10〜14cmのあたりにあります。逆に避けたいのは、ふくらはぎのいちばん太い位置で裾が終わる丈です。そこで水平の線が入ると、脚の最大幅がそのまま輪郭として読まれます。鏡の前で裾を2cmずつ上げていき、脚がすっと見えた高さを覚えておくのが確実です。
- Q. ワイドデニムもロールアップしていいですか?
- 折らないほうが落ち着くことが多いアイテムです。ワイドは裾の周囲が長いぶん、折り返すと布の量がそのまま横に張り出し、足元だけが重くなります。丈が長いなら、折るより裾上げで丈そのものを合わせるほうがきれいです。どうしても折るなら、5〜6cmを1回だけ、幅を広く取って層を作らない折り方にしてください。
- Q. ロールアップの折り目を残さない方法はありますか?
- 帰宅したらその日のうちに折り返しを下ろして、裾を軽く引っ張って伸ばしてください。折ったまま一晩置くと、その位置に線が残りやすくなります。線がついてしまったら、裏返してスチームを当て、湿っているうちに手で平らにならしてから乾かします。毎回まったく同じ位置で折らず、1cmほどずらすのも有効です。
— メグラシ編集部







