メグラシ
着こなす

50代のデニムロールアップ|折り幅と止める位置の決め方

メグラシ編集部//読了 8分
デニムの裾を折り返して足首を出した足元と、そばに置いた靴

**決めるものは3つだけです。折り幅、折る回数、止める位置。**結果をいちばん動かすのは3つ目で、その位置は靴で決まります。標準的な厚みなら3〜4cmを1回、止めるのはくるぶしの骨から2〜4cm上、靴の履き口から3cm以上あける。まずこの一組を。

「前と同じに折ったのに決まらない」という声をよく聞きます。手元を見せてもらうと、折り幅はたいてい同じでした。変わっていたのは、その日の靴のほうです。履く靴の種類が増えたぶん、裾の正解が1つでは足りなくなっていた、というのが多い正体でした。折り方の手順はロールアップのやり方にあるので、ここでは靴の高さ・丈の許容・落ち着く境目を扱います。

折り幅は、生地の厚みから決める

裾を指でつまんで厚みを確かめます。軽く曲がって折り目がすぐつく薄手(8〜10オンス)なら1回2.5〜3cm、しっかり線が残る標準(11〜13オンス)なら3〜4cm、反発して戻る厚手(14オンス以上)なら4〜5cm。伸縮の入ったものは2.5〜3.5cm、起毛や裏地つきは4〜6cmです。迷ったら下限側を。折り返しが薄いほど、上に着ているものの落ち着きと釣り合います。

回数は1回に寄せ、丈は幅で稼ぐ

同じ6cm上げるのでも、6cm×1回は線が1本、3cm×2回は線が2本、2cm×3回は線が3本。線の本数がそのまま情報量です。落ち着かせたい日は線を減らす、と覚えます。

逆算はこうです。3cm上げたいなら3cm×1、5cmなら5cm×1、6cmなら6cm×1、8cmなら4cm×2、10cmなら5cm×2。1.5cm×2や2cm×3のような細幅の複数回は押さえが効かずに落ち、層が3枚重なって輪が外へ張り出します(成立するのは薄手だけ)。回数は少なく、幅で稼ぐ。

足首のどこで止めるか

停止点は3つあります。

  • A:くるぶしの骨が隠れる高さ(床から6〜8cm)。足元が静かにまとまる。落ち着いた場、寒い日に
  • B:骨の上端に裾がかかる高さ(床から9〜11cm)。骨の輪郭が出る。日常のほとんどはここで足ります
  • C:骨から2〜4cm上(床から12〜14cm)。縦の距離がいちばん出る。気温の高い日、甲の浅い靴に

避けたい高さも3つあります。ふくらはぎのいちばん張り出す高さ(床から20〜26cm)に水平の線を入れること、靴の履き口と同じ高さで止めること、左右で2cm以上ずらすこと。鏡の前でここだけ確かめます。

停止点Cは多くの場合、その人の足首でいちばん細い帯にあたります。高さには個人差があるので一度だけ測っておくと以後は迷いません。素足で立ってくるぶしの骨に指を当て、指1本ずつ上へずらし、いちばん細く感じた高さで止める。床からその高さを測り、反対の脚でも同じことを。「床から◯cm」で決めておけば、どの靴を履いても左右がそろいます

靴が変われば、正解も動く

靴が変われば履き口の高さも甲の形も変わり、折り方が同じままだと狙った余白が消えます。

  • 甲の浅いスニーカー・低めのパンプス・バレエシューズ:B、3〜4cm×1、履き口から4〜6cm
  • 甲の詰まったスニーカー・厚みのあるソール:C、3〜4cm×1、履き口から5〜7cm
  • ローファー:A〜B、2.5〜3cm×1、履き口から3〜5cm
  • サンダル:B、3cm×1、履き口から5〜8cm

大事なのは最後の数字です。3cmを切ると足元がひと塊に見え、8cmを超えると足首だけが取り残されて見えます。

華奢な靴には薄い折り返し、も原則です。甲の浅いパンプスやバレエシューズは、折り幅を広げると甲の開きが消えます(靴の種類と印象の違い)。

ブーツだけは、履き口が基準

ブーツは足首ではなく履き口の高さで決めます。くるぶし丈とショート丈は履き口から2〜3cm上で止め、長いものは折らずに中へ入れる。中へ入れるときは折り返しを作らないこと。折ってから入れると厚みで筒が押し広げられ、脚の外形が変わります(ショートブーツのコーデ)。ハイカットのスニーカーも同じで、履き口の上で止めます(ハイカットスニーカーと靴下の合わせ方)。

折る位置を変えずに、靴下だけ替える

見えている肌の面積は、印象をいちばん手早く動かせる部分です。素足は停止点B〜Cで軽やかに、くるぶしが隠れる丈の靴下と薄いタイツはA〜Bで落ち着きます。靴下の色を靴か裾に寄せると足元が分断されません。折る位置を変えずに靴下だけ替えるやり方でも印象は動きます(靴下の長さの種類)。

形で、向き不向きがある

ストレートとテーパードは向いています。裾の周囲が広がっておらず、折り返しが素直な輪になるからです。ストレートは幅で丈を稼ぐのに向き、5〜6cm×1回でも層は1枚のまま。テーパードは3cm×1で足りることが多く、細く見える形なので停止点はBが落ち着きます(テーパードパンツの選び方)。

ワイドは裾の周囲が長く、折っても布の量は減らずに横へ張り出します。折るなら5〜6cm×1回で面で受ける。丈が長いなら裾を直したほうが安定します(ワイドパンツの選び方)。スキニーは折り返しの内側に隙間ができず輪だけが外へ浮くので、細く1回にとどめるか足首丈のものを。バギーやフレアは裾が広がる方向に力がかかり、折り返しが落ちてきます。

落ち着いて見える境目は、2つの数字に出る

折り方に年齢の可否はありません。あるのは行きすぎた数字だけで、境目は2つです。

  • 折り返しの層:1枚が落ち着き、2枚が境目。3枚以上で足首に太い帯ができます
  • 上げ丈:床から9〜14cmが落ち着き、15cmが境目。16cm以上で脚の露出が主役に

補助の目安は、折り幅2.5〜4cm、左右差1cm以内。上端が波打ち始めたら直すサインです。

上半身の丈も効きます。下で縦の距離を作っているので、上で切ると相殺されます。落ち感のあるブラウスやニットを腰骨のあたりまでにすると上下が縦につながり、厚手のニットの日は折り返しを1回に(トップスとボトムスのバランス)。上半身でも肌を出すと露出が2か所になるので、肌を見せる場所は1か所と決めておくと迷いません(子どもっぽく見えるときの見直し方)。

決まらないときの3つの現象と、直し方

「決まらない」と感じるとき、起きているのは次のどれかです。

  1. 折り目がへたる:折っただけで線をつけていません。折るたびに上端を指で強く押す。厚手なら幅を1cm広げて自重に耐えさせます
  2. 幅が均一でない:裾は筒状で、前だけ見て折ると後ろがずれます。前・外側・内側・後ろの4か所を床からの高さで確認。座るとずれるので出先で一度だけ見る習慣に
  3. 裾が広がる:折り返しの輪が外へ張り出しています。やりがちなのが「太く見えるから幅を狭める」判断ですが、狭めると層が増えてかえって張り出します

3つ目がいちばん間違えやすいところです。**層を増やす方向はほぼ外れます。**幅を広げて回数を1回に。それでも浮くなら、丈を直す判断へ。

折り目の線は次に別の丈で履くとき邪魔になるので、帰宅した日のうちに折り返しを下ろして裾を軽く引き、毎回1cmほど高さをずらします。線がついたら裏返して当て布をし、スチームを当てて湿っているうちに平らにならします。

折る日と、折らない日

近所の買い物や友人と会う日はB〜C、カジュアル可の職場はA〜Bで低めに。きちんとした席は折らない。季節では春がB、夏がB〜C、秋がA〜Bで靴下、冬はAか折らない。秋冬は折るのをやめず、停止点を1段下げて靴下で受けると収まります(カジュアルに寄りすぎるときの整え方)。

朝30秒で決める順番

  1. 今日の靴を先に履く。靴が変われば正解の高さが変わります
  2. 履き口の高さを見て、そこから3cm以上あける
  3. 停止点を決める。落ち着かせたい日はA〜B、軽くしたい日はC
  4. 上げ丈を床から9〜14cmで決める
  5. 幅×回数を逆算する。回数はできるだけ1回
  6. 折って、上端を指で押す。線をつけないと落ちてきます
  7. 前・外・内・後ろの4か所で高さを確認する

この順番なら、靴が変わっても同じ考え方で対応できます。

よくある質問

Q. 靴が変わるたびに折り直すのは面倒です。ひとつに決められませんか。

A. 日々の靴が2種類までなら、中間にあたる床から12cm前後で固定できます。3種類以上なら、裾を下ろした状態でちょうどよい丈のものを別に1本持つほうが朝の判断が減ります。折るのは手段であって、目的ではありません。

Q. 折るとかえって裾が広がります。

A. 幅を狭めるのではなく、幅を広げて回数を1回に。それでも浮く形(ワイド・スキニー・フレア)なら、折らずに丈を直すほうが安定します(デニムが似合わないと感じるとき)。

関連記事

— メグラシ編集部

— メグラシ編集部

あわせて読みたい

ショートヘアに可愛い服が似合わない|首元の余白で決まる

着こなす

ショートヘアに可愛い服が似合わない|首元の余白で決まる

ショートヘアにすると可愛い系の服だけが浮いて見える——その正体は髪が覆っていた首と肩の余白です。毛先の最下点、耳下から肩先までの距離、襟の最上点、袖のふくらみの位置、甘い色の重心。鏡の前で自分で測れる5つの数字で、髪を伸ばさずに甘い服を成立させる条件を編集部が整理しました。

メグラシ編集部読了 11分
ワイドパンツが似合わないと感じるとき|裾幅・股上・落ち感の境目

着こなす

ワイドパンツが似合わないと感じるとき|裾幅・股上・落ち感の境目

「ワイドパンツが似合わない」のは体型ではなく、5つの寸法のどれかが外れているだけです。裾幅と靴の甲の見え方、床からの余り、股上とウエスト位置、腰まわりのゆとり、生地の落ち感。自分で測れる基準で成立する条件と外れる条件を分け、どちらとも取れるときの決め方まで編集部が整理しました。

メグラシ編集部読了 13分
40代の下半身|同じ服が重く見えるのは服側の条件が動いたから

着こなす

40代の下半身|同じ服が重く見えるのは服側の条件が動いたから

「痩せて見える服 40代」「下半身太り コーデ」と検索した方へ。同じ服が前より重く見えるとき、動いているのは体だけではありません。丈・落ち感・ウエスト位置・裾幅という服側の標準が、この数年で変わっています。まず手持ちのボトムスを平置きにして、気になっているのが腰の張りか、太ももの幅か、膝下の形かを特定する手順を置きました。そのうえで、場所ごとに縦の線をどこへ通し、ゆとりをどこへ置くかを数値で整理します。黒一色・ロング丈・ゆったりした形が逆に働く条件も表にしています。

メグラシ編集部読了 18分
ビビッドカラーが似合わない|服に顔が負ける理由と彩度・面積の決め方

着こなす

ビビッドカラーが似合わない|服に顔が負ける理由と彩度・面積の決め方

ビビッドカラー(ビビットカラー)が似合わない理由を、彩度の高さ・面積・顔からの距離の3点から解説。パーソナルカラー4シーズン別に耐えられる彩度の上限、原色と蛍光色とビタミンカラーの違い、服に顔が負けるときに起きていること、上品に収める面積の配分と顔から離す方法まで編集部が整理しました。

メグラシ編集部読了 15分
デニム・ジーンズのロールアップのやり方|ダサく見える原因と裾の折り方

着こなす

デニム・ジーンズのロールアップのやり方|ダサく見える原因と裾の折り方

デニム(ジーンズ)の裾の折り方を、レディースの丈感を基準に、折り幅・回数・止める位置から整理します。ロールアップがダサく見える原因の特定、シングル/ダブル/三つ折り/無造作の手順を「何cmを何回」の数字つきで。靴別・形別、50代の丈と靴の関係、折り目対策まで。

メグラシ編集部読了 20分
肩幅は測ってから選ぶ|肩の形と袖付けで決まる服選び

着こなす

肩幅は測ってから選ぶ|肩の形と袖付けで決まる服選び

肩幅は服の設計の起点です。肩先から肩先までの測り方、首の付け根から肩先までの測り方、メジャーがないときに手持ちのシャツで代用する方法から始めて、測った数値と服の寸法表の差で何が変わるのかを表で整理しました。いかり肩・なで肩・前肩それぞれで肩線の位置・セットイン/ドロップ/ラグランの選び方・肩パッドの要否がどう動くか、骨格タイプによる肩の出方の違い、今季よく見る肩幅にゆとりのある形との相性、そして肩幅が合わない既製服にどこまで手を入れられるかまで。フィットの判断材料をまとめています。

メグラシ編集部読了 8分

"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

スタイリストがあなたの骨格・好みをヒアリング、季節に合わせたコーデを毎月お届けします。

まずは無料で試してみる

月額制 / 自宅で試着 / 返却時のクリーニング不要 / 送料込