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60歳からの服選び|布が体から離れる位置で決まる

メグラシ編集部//読了 7分
明るい部屋で、着た一枚の肩から裾までを手でなぞって布の落ち方を確かめているところ

「今まで決まっていた形が、急に決まらなくなった」——60歳のファッションで、いちばん多い引っかかりはこれです。

動いているのは、布が体から離れはじめる位置です。

服は体の数か所に引っかかって吊られています。肩、胸の上、腰骨。そこから下は布の重さで落ちます。引っかかる場所が少し動けば、同じ形の一枚でも布が離れる位置が変わり、輪郭に出る線の高さが変わります。

見るのは1か所だけです。肩のいちばん高いところから下へ、布と体のあいだに指が1本入るまで何センチあるか。

測り方|指が入るまでの距離を数える

その一枚を着たまま、鏡の前に立ちます。肩の上に指を置き、体に沿ってまっすぐ下ろしてください。布と体のあいだに指の腹が入る位置で止めて、肩からの距離を目で測ります。

指が入るまでの距離布の落ち方輪郭に出るもの
5cm以内肩から縦に落ちる服の外形がそのまま出る
10〜15cm途中まで沿って落ちる離れた位置に横の線が1本
20cm下げても入らない布が形を写す生地の表情がそのまま出る

どれが正解ということはありません。決まっているのは、線がどこに出るかだけです。

動かせるのは、布の側の3つ

落ちはじめる位置は、服のほうで動かせます。手がかりは3つあります。

1つ、生地の重さ。 重い生地は早く落ち、軽くて張りのある生地は途中まで体に沿います。同じ形の一枚でも、生地が変われば距離は数センチ動きます。

2つ、肩線の位置。 縫い目が本来の肩先より外にあると、吊られる場所が外へ出るぶん、落ちはじめが上がります。内側にあると、その逆になります。

3つ、丈。 布が落ちきる前に丈が終わると、途中の形のまま止まります。横の線が出る高さと、裾の位置が近すぎないかを見てください。

60歳前後で動いているのは、引っかかる場所のほう

年ごとに少しずつ動くのは、肩の傾きと、布が最初に触れる場所の高さです。

これは服の側から見ると、吊り位置が数センチ動いたということにすぎません。だから、同じ一枚が去年と違って見える日があります。

やることは1つです。手持ちの中でよく着る5枚だけ、いま測り直す。 数字が去年と違っていても、それはその一枚の落ち方が変わったという事実で、着られなくなったという意味ではありません。落ち方が変わったなら、着る場面のほうを合わせ直します。

3つの落ち方を、着る場面に割り当てる

測った結果は、そのまま振り分けに使えます。

  • 縦に落ちる一枚:歩く、立つ、動きの多い日へ。布が体に触れないので、動いても形が崩れません
  • 横の線が出る一枚:人と向かい合う日へ。線の高さがそのまま重心になるので、印象が読みやすくなります
  • 形を写す一枚:生地の表情を見せたい日へ。編み地や織りの目が近くで見える場面で効きます

5枚のうち同じ落ち方が4枚以上あるなら、選択肢が1つしかない状態です。 買い足すなら、いちばん少ない落ち方から1枚。それだけで、朝に選べる幅が変わります。

どちらとも取れるとき①|座ると距離が変わる

座ると布が体に触れる面が増えるので、離れはじめる位置は必ず短くなります。立って10cmだった一枚が、座ると5cm以下になることは珍しくありません。

座っている時間が長い日は、立って測った結果より一段軽い生地を選びます。 立ちながら測って決めた一枚が、座った場面で違って見えるのはこのためです。

判定に迷ったら、座った姿勢でもう一度測ってください。2つの数字を持っておくと、その日の予定で選べます。

どちらとも取れるとき②|上下で落ち方が違う

上が縦に落ち、下が形を写す。この組み合わせは、線が2本出て、その間隔が狭いと窮屈に読まれます。

そろえるのではなく、間隔を空けてください。 上の線が胸の下なら、下の線は腰より下に置く。目安は、2本の線が15cm以上離れていることです。

離れていれば、落ち方が違っていても1つの装いとしてまとまります。

買う前に、売り場で同じ測り方をする

この測り方は、試着室でもそのまま使えます。鏡の前で肩に指を置いて、下ろすだけです。

見るのは3つだけにしてください。指が入るまでの距離、裾の位置、そして手を上げて下ろしたあとに距離が戻るか。

3つめが効きます。腕を一度上げてから下ろしたとき、布が肩の上に戻らずに残る一枚は、着ている途中で落ちはじめる位置が下がり続けます。戻るかどうかは、家に持ち帰ってからでは直せません。 その場で一度だけ確かめてください。

同じ形が2つ並んでいて迷ったときも、この距離で選べます。手持ちに少ないほうの数字を持つ一枚を取れば、着る場面が増えます。

まとめ

60歳からの服選びで測るのは、肩から布が離れるまでの距離ひとつです。

5cm以内なら縦に落ち、10〜15cmなら横の線が1本出て、20cm以上入らないなら布が形を写します。動かせるのは生地の重さ、肩線の位置、丈の3つ。

座れば距離は必ず短くなるので、立った数字と座った数字の2つを持っておくと、その日の予定で選べます。 手持ちのよく着る5枚を測り直すところから始めてください。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 布が体から離れる位置は、どうやって測りますか
その一枚を着たまま鏡の前に立ち、肩のいちばん高いところに指を置いて、体に沿ってまっすぐ下ろします。布と体のあいだに指の腹が入る位置で止めて、肩からの距離を見てください。5cm以内で入るなら布は肩から縦に落ちています。10〜15cmなら途中まで沿ってから落ちるので、離れた位置に横の線が1本出ます。20cm下げても入らないなら、布が形をそのまま写している状態です。
Q. 3つのうち、どれがいいのですか
良し悪しではありません。決まっているのは線がどこに出るかだけです。縦に落ちる一枚は輪郭が服の外形どおりに出るので、形が単純なほど落ち着きます。横の線が出る一枚は、その線の高さが装いの重心になります。形を写す一枚は布の表情がそのまま見えるので、生地の質が効きます。自分がどれを着ているかを知っていることのほうが、どれを選ぶかより先に来ます。
Q. 落ちはじめる位置は、服の側で動かせますか
3つあります。生地の重さ、肩線の位置、丈です。重い生地ほど早く落ちるので、同じ形でも距離は短くなります。肩線が本来の肩先より外にあると、吊られる場所が外へ出るぶん落ちはじめが上がります。丈は、布が落ちきる前に終わると途中の形のまま止まるので、線が出る高さと丈の位置が近すぎないかを見てください。
Q. 座ると印象が変わるのですが、なぜですか
座ると布が体に触れる面が増えるので、離れはじめる位置は必ず短くなります。立って10cmだった一枚が、座ると5cm以下になることは珍しくありません。座っている時間が長い日は、立った状態で測った結果より一段軽い生地にしておくと、座ったときにちょうど収まります。判定を座った姿勢でもう一度やり直すのがいちばん確実です。
Q. 手持ちを全部買い替える必要がありますか
ありません。測って分類するだけで、着る場面の振り分けが変わります。縦に落ちる一枚は動きの多い日へ、横の線が出る一枚は座って過ごす日へ、というふうに分けてください。買い足すとしたら、3つのうち手持ちにいちばん少ない落ち方の一枚を1つだけ足すと、選択肢の幅がいちばん広がります。

— メグラシ編集部

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