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六十代のファッションは、体が通る4つの開口部の内寸で決まる|襟ぐり・袖口・胴・裾を測る

メグラシ編集部//読了 9分
明るい部屋で、袖口の広さをメジャーで測っている60代の女性

着る回数が落ちている一枚は、たいてい体が通るところで止まっています。

襟ぐりの内周は、頭のいちばん大きい周りより何cm大きいか。袖口の内径は、手のいちばん広いところより何cm大きいか。胴まわりは何cm伸びるか。裾の口は、靴を履いたまま足が通るか。

4つとも、メジャー一本で測れます。形の分類も、似合う似合わないの話も出てきません。服の内寸と、自分の寸法。その差だけを見ます。

📋 早見表|測るのは4つ

開口部何を測るか通る差
襟ぐり内周 − 頭のいちばん大きい周り+3cm以上
袖口内径 − 手のいちばん広いところ+2cm以上
ゴム・ひもが伸びる量4cm以上
靴を履いたまま通るか通る/通らない

測るのは服と自分の寸法だけです。体を変える話は出てきません。

結論|出番が減る一枚は、見え方ではなく内寸で止まっている

鏡の前では決まっているのに、なぜか手が伸びない一枚があります。理由を見え方に探すと出てきません。引っかかる場所が体のどこかにあって、それを毎回思い出しているからです。

引っかかるのは、たいてい服の開口部です。体が通る穴は4か所しかありません。首、手、胴、足。この4か所の内寸が自分の寸法より小さいと、着るたびに一手間が乗ります。

一手間は小さく見えますが、朝に服を選ぶのは数秒の判断です。その数秒のなかで「あれは手間だった」が一度でも浮かぶと、別の一枚に手が伸びます。着られていない理由は、たいていここにあります。

体の寸法は年月のなかで少しずつ動きます。動くのは自然なことで、直すのは服の側です。内寸を数字にしておけば、動きに合わせて並べ替えるだけで済みます。

開口部1|襟ぐりの内周 − 頭のいちばん大きい周り

まず自分の寸法を出します。メジャーを頭に回して、いちばん大きく回る位置を測ってください。耳の少し上を通る線です。髪をまとめている日はまとめたまま測ります。

次に服です。襟ぐりを平らに置いて、口の周りをぐるりと測ります。伸びる生地なら、軽く引いた状態で測ってください。手で強く引き伸ばした数字は使いません。

服の内周 − 頭の周り。この差で3つに分かれます。

  • +3cm以上:そのまま被れます。向きを気にせず着られる一枚です
  • 0〜+3cm:髪や耳で引っかかります。前後を決めてから被る必要が出ます
  • マイナス:被れません。留め具か開きが必ず要ります

マイナスが悪いわけではありません。開いて着る一枚として扱えばよく、その代わりに開閉の位置が次の条件になります。開閉が背中側にある場合は、肩から30cm以内に収まっているかを見てください。手が届く範囲であれば、開いて着る一枚も日常の枠に入ります。

開口部2|袖口の内径 − 手のいちばん広いところ

自分の寸法は、親指を手のひら側に折り込んで、いちばん広くなるところの周りです。手の甲を横切る線を測ります。

服のほうは、袖口を平らに置いて幅を測り、2倍して一周の長さを出します。ここも伸びる生地は軽く引いた状態です。

差が+2cm以上なら通ります。

+2cm未満だと何が起きるか。袖を通すときに、反対の手で袖口を広げる動作が入ります。片手が塞がっているとき、荷物を持っているとき、急いでいるとき。この動作が1回入るだけで、その一枚は候補から外れやすくなります。

袖口に留め具がある一枚は、留め具を開いた状態で測ってください。開いて通せるなら、条件は通ります。留め具を開けずに通せるかどうかを基準にすると、ほとんどの一枚が落ちるので、開いた状態で見ます。

袖口が広すぎる場合も、別の条件が出ます。手首から先が全部出るほど広い袖は、手を洗う、物を取る、といった動作のたびに袖が下りてきます。+2cmから+8cmのあいだが、通しやすさと動きやすさの両方が残る幅です。

開口部3|胴まわりが伸びる量──4cm

3つ目は、周りの長さではなく伸び代で見ます。

測り方は、胴まわりのゴムやひもの部分を平らに置き、そのままの幅と、手で無理なく引いたときの幅を測って差を出します。差を2倍したものが、一周としての伸び代です。

4cm以上あれば通ります。

なぜ4cmか。胴まわりの寸法は、一日のなかで動きます。朝と夜、座っている時間の長さ、食事の前後。この動きの幅がおよそ4cmです。伸び代がそれを超えていれば、朝に決めた一枚が夜まで同じ条件で通ります。

伸び代が0の一枚――かっちりした固定の胴まわり――が悪いわけではありません。通る時間帯が狭いだけです。だから割り振りで解けます。

  • 長く座る日、食事の席が入る日 → 伸び代4cm以上の側
  • 2時間以内の外出、立っている時間が長い日 → 固定の側

この2つに分けておけば、どちらの一枚も出番が残ります。手放す判断ではなく、置き場所の判断です。

開口部4|裾の開き幅──靴を履いたまま通るか

4つ目は足です。数字より、実際に通るかどうかが早く分かります。

ボトムスなら、裾の口の幅を測って2倍し、一周の長さを出します。そのうえで、靴を履いたまま足を通せるかを試してください。

  • 通る:着る順番が自由になります。靴を先に履いても後でも構いません
  • 通らない:靴より先にボトムスを着る、という順番が固定されます

順番が固定されること自体は問題になりません。問題になるのは、外出先で靴を脱ぐ場面がある日です。座敷の席、家を訪ねる予定、試着。こういう日は、通る側の一枚のほうが手数が減ります。

ワンピースなら、入れる向きで見る場所が変わります。頭から被る一枚は襟ぐりの数字で決まり、足から入れる一枚は裾の口の数字で決まります。どちらの向きで着るかを先に決めてから測ってください。

4つの内寸を1枚の表にする

開口部通る側通らない側買ったあとに直せるか
襟ぐり+3cm以上+3cm未満直せない
袖口+2cm以上+2cm未満直せない
伸び代4cm以上4cm未満少し直せる(ひも・ゴムの入れ替え)
靴のまま通る通らない直せない(順番で回避)

**右の列が、見る順番を決めています。**試着では直せない襟ぐりと袖口を先に測り、胴と裾はあとから確かめます。

判断が割れるとき①|襟ぐりは通るのに、袖口が足りない

いちばん多い組み合わせです。頭は楽に通るのに、手が引っかかる。

このときは、袖口の留め具か折り返しがあるかを見てください。開いて+2cm以上になるなら通ります。折り返して着る一枚は、折り返す前の寸法で測ります。

どちらも無く、袖口が縫い閉じられている場合は、その一枚を上に羽織る枠に移してください。腕を通し切らずに肩に掛ける、前を開けたまま着る。この着かたなら袖口の内寸は条件から外れます。

判断が割れるとき②|胴の伸び代は足りないが、いちばん決まる一枚

伸び代0でも手放さなくて構いません。通る時間帯を先に決めるだけです。

目安は、座っている時間が2時間を超えない日です。2時間以内なら、固定の胴まわりでも一日の動きの幅に入りません。食事の席が入る日は避け、短い外出と人に会う予定に割り振ります。

もう一つの手は、上に羽織る一枚を組み合わせて、胴まわりの線を隠さずに、前を開けておくことです。前が開いていれば、胴まわりの寸法が固定でも、動きの逃げ場が前側にできます。

判断が割れるとき③|4つとも通るのに、着ていない

内寸が全部通っているのに手が伸びない場合、止まっているのは開口部ではありません。次に見るのは重さです。

上に着ているものを一式まとめて手に持ってみてください。片手で10秒持っていられない重さなら、着ているあいだも同じ重さが肩に乗っています。この場合は、内寸ではなく上半身の枚数を1枚減らす方向で組み直します。

それでも理由が出ないときは、置いてある場所を見てください。手が届かない高さ、取り出すのに他の服をどける必要がある場所。ここに掛かっている一枚は、内寸に関係なく出番が減ります。

判断が割れるとき④|自分の寸法が、以前と変わっている

測ったら、前に測ったときと数字が違う。これは起きます。体の寸法は動くもので、動いたこと自体を直す必要はありません。

やることは1つです。**新しい数字で、手持ちをもう一度並べ替える。**通らなくなった一枚は、通る着かたの枠へ移します。羽織る枠、前を開ける枠、短時間の枠。枠は3つあるので、たいていはどこかに入ります。

数字は年に1回、季節の変わり目に測り直せば足ります。測る日を決めておくと、判断が季節ごとに1回で済みます。

手持ちを4つの内寸で並べ替える手順

  1. 自分の4つの寸法を測って、紙に書く(頭の周り・手の広いところ・胴の動き幅・靴を履いた足)
  2. 手持ちを出して、襟ぐりと袖口だけを先に測る
  3. 通るものを「そのまま着る山」、通らないものを「羽織る山」に分ける
  4. 「そのまま着る山」だけ、胴の伸び代を測って2つに分ける
  5. できた山に、通る場面を書いた紙を貼る

これで、朝は場面から山を選ぶだけになります。

まとめ|測るのは4つ、直せるのは2つ

六十代の装いで迷いが出るのは、選択肢が多いからではなく、通るかどうかの基準が数字になっていないからです。

襟ぐり+3cm、袖口+2cm、胴の伸び代4cm、裾は靴のまま通るか。この4つを一度測れば、手持ちが場面ごとの山に分かれます。直せないのは襟ぐりと袖口の2つだけで、残りは置き方と順番で動かせます。

年齢はどこにも入っていません。入っているのは、服の内寸と、自分の寸法と、その日の場面だけです。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 気に入って買ったのに、あまり着ていない一枚があります。理由の見つけ方はありますか
見え方ではなく、開口部の内寸を測ってください。襟ぐり、袖口、胴、裾の4か所です。着るたびに引っかかる場所が一つでもあると、選ぶ段階で後回しになります。とくに袖口は、内径から手のいちばん広いところを引いて+2cm未満だと、通すたびに反対の手を使うことになります。この一手間が、着る回数を静かに削ります。測って原因が分かれば、直せる場所かどうかも同時に決まります。
Q. 襟ぐりの広さは、どのくらいあればいいですか
頭のいちばん大きい周りを測って、襟ぐりの内周から引いてください。差が+3cm以上あれば、そのまま被れます。0から+3cmは、髪や耳のところで引っかかることがあるので、前後の向きを決めてから被る必要が出ます。マイナスなら、留め具や開きが必ず要ります。数字が出れば、被る一枚なのか、開いて着る一枚なのかが先に決まり、朝に迷う時間が消えます。
Q. ウエストがゴムの服ばかりになるのが気になります
ゴムかどうかではなく、伸びる量で見てください。判定は4cmです。胴まわりは一日のなかで動くので、伸び代が4cm以上あれば朝と夜のどちらでも同じ服で通ります。伸び代が0の一枚が悪いわけではなく、通る時間帯が狭いだけです。長く座る日や食事の席が入る日を伸びる側に、短時間の外出を固定側に割り振ると、どちらも出番が残ります。
Q. 裾の開き幅は、どう測ればいいですか
ボトムスなら裾を平らに置いて、開いている口の幅を測り、2倍して一周の長さを出します。そのうえで、靴を履いたまま足を通せるかを実際に試してください。通らない場合、着る順番が固定されます。靴を脱ぐ場面が多い日は、通る一枚のほうが手数が減ります。ワンピースなら、足から入れるか頭から被るかで見る場所が変わるので、入れる側の口を測ってください。
Q. 4つの数字が食い違うときは、どれから決めますか
直せない順です。襟ぐりの内周と袖口の内径は、買ったあとに動きません。胴の伸び代は、ひもやゴムを替えれば少し動きます。裾の開き幅は、着る順番を変えるだけで回避できます。だから試着では襟ぐりと袖口を先に測り、胴と裾はあとで確かめます。手持ちを並べ替えるときは逆で、裾と胴から見て、通る場面の広い一枚と狭い一枚に分けます。

— メグラシ編集部

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