メグラシ
着こなす

40代・秋のぽっちゃりコーデ|布が体から離れて止まる距離で決まる

メグラシ編集部//読了 9分
秋の斜めの光が入る部屋で、厚みのある生地が体から離れて止まる位置を横向きに確かめているところ

しまっていた秋物を出して袖を通すと、同じサイズを選んでいるのに、鏡に映る外形が一回り違って見える。40代で秋の入れ替えをする方から、毎年この時期にいちばん多く届く話です。

サイズを下げてみても、たいてい解決しません。窮屈になって、かえって厚みが出ます。

効いているのはサイズでも厚みでもありません。布が体から何センチ離れたところで止まるかです。夏の生地と秋の生地では、ここが変わります。

結論:厚みではなく、布が止まる距離を測る

見るのは3つです。

  1. 横向きに立って、体のいちばん厚いところで布をつまむ
  2. つまんだ隙間に指が何本入るかを数える
  3. 2本から3本に収まっているかを、肩・胸・腰の3か所で確かめる

夏物と秋物の厚みの差そのものはぽっちゃりの秋コーデに置いてあります。ここではその先の、布が止まる位置だけを扱います。

📋 早見表|離れ幅で外形がどう変わるか

離れ幅つまんだ感触外から見える形向いている場所
ほぼ0(指が入らない)布が肌に沿う体の厚みがそのまま出る一枚だけ選ぶなら顔から遠い場所
1〜2センチ(指2本)軽く浮く輪郭がなめらかにつながる肩から胸まわり
3〜4センチ(指3本)はっきり浮く縦に落ちる線が出る腰から下
5センチ以上(手のひら)大きく離れる外形が一回り大きくなる外側の一枚のみ

数字は手がかりです。実際に決めるのは、離れたあとに布が落ちるか、横へ広がるかのほうです。

秋の生地は、体に沿わずに離れて止まる

夏に着ていた薄い生地は、体のどこかに引っかかってもすぐに落ちます。だから外から見える形は、体の形に近くなります。

秋に増える生地は違います。起毛したもの、織りの目が詰まったもの、太い糸で編んだもの。どれも布そのものに張りがあります。張りのある布は、体のいちばん高いところで引っかかると、そこから先は離れたまま下へ落ちます。

このとき外から見える外形は、体の線ではなく「いちばん高いところ+離れ幅」の位置に決まります。厚みが5ミリ増えたことよりも、離れ幅が3センチできたことのほうが、見え方には大きく効きます。

サイズを下げても離れ幅は変わりません。むしろ張りのある布が体に押しつけられて、別の場所に浮きが出ます。見る場所を変えるほうが早い、というのはこのためです。

測り方|横向きに立って、指を入れる

正面からでは分かりません。鏡に対して横向きに立ってください。

体のいちばん厚いところ、多くの場合は胸の下から腰にかけてのどこかです。そこで服の布を軽くつまみ、つまんだ隙間に反対の手の指を差し込みます。

  • 指が入らない → 沿っている
  • 指が2本まで → 軽く浮いている
  • 指が3本 → はっきり浮いている
  • 手のひらが入る → 離れすぎ

次に、つまむのをやめて、布がどこへ落ちたかを見ます。離れた位置からまっすぐ下へ落ちていれば成立しています。 離れた位置から外へ広がっていくなら、そこが外形を大きくしている場所です。

場所ごとに、基準が違う

同じ離れ幅でも、どこにあるかで見え方が変わります。

肩から胸まわりは、狭めが落ち着きます。 ここが離れると、顔のすぐ下に横の広がりができます。指2本までを目安にしてください。

腰から下は、広めのほうが縦に落ちます。 指3本前後あると、布が体から独立して落ちるので、縦の線がはっきりします。ここを狭くすると、かえって体の線をなぞります。

背中側は、正面より1本ぶん広くて構いません。 座る時間が長い日ほど、背中の布は動きます。ここが狭いと、立ち上がったときに布が体に貼りついたままになります。

つまり、上を狭く、下を広く。この配分が秋物では特に効きます。上下の分量の決め方そのものは40代ぽっちゃりコーデの分量比率にまとめてあります。

素材ごとの、離れ幅の出方

秋に増える生地を、離れ幅の出やすい順に並べます。

  • 太い糸で編んだもの:離れ幅が大きく出て、そのまま横へ広がりやすい。腰から下より上に置くと効きます
  • 起毛したもの:離れ幅は中くらいですが、表面が光を吸うので輪郭がぼやけ、実際より落ち着いて見えます
  • 織りの目が詰まったもの:離れ幅ははっきり出ますが、まっすぐ下へ落ちます。縦の線を作りたいときに向きます
  • なめらかで落ちるもの:離れ幅がほぼ出ません。厚みがそのまま形になるので、置く場所を選びます

同じ「厚手」でも、上の2つと下の2つでは結果が逆になります。厚みの数字ではなく、落ちるか広がるかで分けてください。

重ねたとき、離れ幅は足し算にならない

羽織りを重ねると、そのぶん大きく見えると思われがちですが、実際には足されません。

外側の一枚に張りがあると、内側の布は外側に押さえられます。外から見えるのは、いちばん外の一枚の離れ幅だけです。 内側に何を着ていても、外形は外側の一枚で決まります。

だから、重ねる枚数を減らす方向に考えなくて構いません。効くのは、いちばん外の一枚をどう選ぶかです。

逆のことも起きます。外側が柔らかく落ちる生地だと、内側の張りがそのまま浮き出ます。このときは、内側に張りのあるものを置かないほうが落ち着きます。順番を入れ替えるだけで済むことが多い場面です。

40代で、前の年と変わること

手持ちの一枚が去年と同じ見え方をしないことがあります。サイズが変わっていなくても起きます。

理由のひとつは、布の側の変化です。洗って着てを繰り返すと、張りのある生地はだんだん落ちるほうへ寄っていきます。離れ幅が減って、体に沿うようになる。同じ一枚なのに外形が変わるのはこのためです。

もうひとつは、合わせるものの変化です。去年より落ちる生地のボトムスと合わせれば、上の離れ幅だけが目立ちます。

どちらも、一枚ずつではなく上下で測り直せば分かります。年に一度、季節の入口でまとめて確かめておくと、そのシーズンの組み合わせが決まります。

座ったあと、離れ幅は一度消える

立っているときに測った離れ幅は、椅子に座ると変わります。腰から下の布は座面に押さえられ、上半身の布は前へ寄ります。

ここで見ておきたいのは、座っているあいだの形ではなく、立ち上がってから何秒で元の位置に戻るかです。張りのある生地は数秒で戻り、落ちる生地はそのまま体に沿って残ります。

食事の場や、長く座る日の装いでは、戻りの早い側を上に置いておくと安心です。戻りの遅い生地しかない日は、立ち上がったあとに肩の位置をひと回しするだけで、布が元の位置に戻ります。

離れ幅は固定された数字ではなく、一日のなかで何度も変わるものだと思っておくと、朝の選び方が少し楽になります。

よくある行き違い

**「ゆったりしたものを選べばいい」**と言われますが、離れたあとに広がる生地では逆に働きます。ゆったりかどうかではなく、落ちるか広がるかです。

**「厚手は避けたほうがいい」**という言い方もよく聞きます。実際には、起毛したものは表面が光を吸うので、薄くてなめらかなものより落ち着いて見えることがあります。厚みと見え方は直結しません。

**「縦のラインを作れば細く見える」**も、離れ幅がゼロのままだと成立しません。縦の線は、布が体から離れて落ちたときに初めて出ます。

装いに活かすなら

秋の一枚を選ぶとき、試着室では正面よりも先に横向きで確かめてみてください。見るのは数字ではなく、布がどこで止まって、そこからどちらへ落ちているかです。

離れ幅は、隠すための余白ではありません。自分の外形をどこに置きたいかを決めるための距離です。上を狭く、下を広く。この配分が決まれば、手持ちの多くがそのまま使えます。

関連記事

よくある問い

Q. 秋になると同じサイズでも大きく見えるのはなぜですか
生地が厚くなったからではなく、布の止まる位置が変わったからです。夏の薄い生地は体に沿って落ちるので、外から見える形は体の形に近くなります。秋に増える張りのある生地は、体のいちばん高いところで引っかかり、そこから先は離れたまま落ちます。厚みが増えたぶんよりも、この離れた距離のほうが外形に効きます。サイズを下げても離れ幅は変わらないことが多いので、サイズではなく生地の側を見てください。
Q. 離れ幅はどのくらいが目安ですか
横向きに立って、体のいちばん厚いところの布をつまんだとき、指が2本から3本入るくらいがひとつの目安です。指が入らないほど沿っていると厚みがそのまま外形になり、手のひらが入るほど離れていると外形が一回り大きくなります。ただし場所によって基準が違い、肩まわりは狭めのほうが、腰から下は広めのほうが落ち着きます。数字は手がかりで、決めるのは鏡で見た印象のほうです。
Q. ゆったりしたものを選べば体型はなじみますか
ゆったりさせる方向は効くときと効かないときがあります。効くのは、布が体から離れたあと、まっすぐ下へ落ちる生地のときです。離れたまま横へ広がる生地だと、外形そのものが大きくなります。同じゆったりでも、落ちるか広がるかで結果が逆になるので、試着では正面ではなく横向きで、裾がどこに来ているかを見てください。ここが分かれ目になります。
Q. 羽織りを重ねると、そのぶん大きく見えますか
足し算にはなりません。外側の一枚に張りがあると、内側の布は外側の内側に押さえられて、内側の離れ幅は外から見えなくなります。外から見えるのは外側の一枚の離れ幅だけです。だから重ねる枚数よりも、いちばん外の一枚をどう選ぶかのほうが効きます。逆に外側が柔らかく落ちる生地だと、内側の形がそのまま浮き出るので、内側に張りのあるものを置かないほうが落ち着きます。

— メグラシ編集部

Next Read·次に読みたい3記事
秋の午後の斜めの光が、厚みのある布の背面をなで、裾のあたりに横一本の影をつくっているPick

着こなす

かっこいいアラフィフ・50代ファッション|秋の後ろ姿に横線が何本あるかで決まる

「かっこいい」と言われる装いを正面の鏡で探しても出てきません。人が見ているのは、歩いていく後ろ姿のほうだからです。後ろから見たときに横に走る線が1本なら決まって見え、3本以上になると重なって見えます。線になる5つのもの、写真1枚での数え方、秋に羽織りが増えるたび線が1本増える理由、減らすと背中が寂しくなるときの戻し方まで、家の鏡の前で判定できる形にまとめました。

続きを読む
秋の朝の窓辺で、落ち着いた色の布を手に取り、縁の線がどこでゆるんでいるかを確かめているところ

着こなす

地味な服で年齢が上に見える日と、落ち着いて見える日の違い|効いているのは色ではなく布のへたり3か所

同じ地味な服なのに、落ち着いて見える日と、実際より年齢が上に読まれる日があります。分けているのは色の地味さではなく、布がへたって輪郭の線がぼやけているかどうかです。見るのは毛羽立ち・縁のゆるみ・折り山の色あせの3か所。衣替えで去年の服を出すときに3分で判定する手順、直せるものと替えどきの線引き、地味な色をそのまま着たいときの整え方までまとめました。

続きを読む

For Fun

性格は、 服に出てる?

ファッション嗜好と性格を組み合わせた16タイプ診断。軽やかに自分の傾向を知る入口として。

16タイプ診断を受ける

無料 / 数分で完了 / airClosetサイト

あわせて読みたい

かっこいいアラフィフ・50代ファッション|秋の後ろ姿に横線が何本あるかで決まる

着こなす

かっこいいアラフィフ・50代ファッション|秋の後ろ姿に横線が何本あるかで決まる

「かっこいい」と言われる装いを正面の鏡で探しても出てきません。人が見ているのは、歩いていく後ろ姿のほうだからです。後ろから見たときに横に走る線が1本なら決まって見え、3本以上になると重なって見えます。線になる5つのもの、写真1枚での数え方、秋に羽織りが増えるたび線が1本増える理由、減らすと背中が寂しくなるときの戻し方まで、家の鏡の前で判定できる形にまとめました。

メグラシ編集部読了 8分
地味な服で年齢が上に見える日と、落ち着いて見える日の違い|効いているのは色ではなく布のへたり3か所

着こなす

地味な服で年齢が上に見える日と、落ち着いて見える日の違い|効いているのは色ではなく布のへたり3か所

同じ地味な服なのに、落ち着いて見える日と、実際より年齢が上に読まれる日があります。分けているのは色の地味さではなく、布がへたって輪郭の線がぼやけているかどうかです。見るのは毛羽立ち・縁のゆるみ・折り山の色あせの3か所。衣替えで去年の服を出すときに3分で判定する手順、直せるものと替えどきの線引き、地味な色をそのまま着たいときの整え方までまとめました。

メグラシ編集部読了 8分
背中に丸みがある人の服の選び方|肩線・後ろ身頃・羽織りの3か所で変わる見え方

着こなす

背中に丸みがある人の服の選び方|肩線・後ろ身頃・羽織りの3か所で変わる見え方

背中の丸みは体の特徴の一つで、直す対象ではありません。ただ、服の側が合っていないと、後ろ姿だけが厚く見えることがあります。見る場所は3つ。肩の縫い目がどこに乗っているか、後ろ身頃に余りがあるか、羽織りが背中のどこで落ちているか。秋のニットと上着で確かめられる目安と、試着室でできる確認手順をまとめました。

メグラシ編集部読了 8分
白パンツが透けるときの対策|透けない下着は下半身でつまずく。淡い色のスカートまで効く4つの確認

着こなす

白パンツが透けるときの対策|透けない下着は下半身でつまずく。淡い色のスカートまで効く4つの確認

上半身は気をつけているのに、白いパンツをはいた日の後ろ姿だけ別の話になる。下半身で先に出るのは色ではなく、縁の段差です。布が張っている場所では、縁の厚みがそのまま表に線として出ます。確認は4つ。布の上からなぞって段が指に触れるか、ヒップまわりに何センチの余りがあるか、下着の色が肌の明るさに寄っているか、後ろからの光で撮ったときに何が出るか。座ったときと歩いたときで結果が変わる理由までまとめました。

メグラシ編集部読了 9分
40代の11月の服装|通勤と休日で共有できる一枚は、肩線の落ち幅で決まる

着こなす

40代の11月の服装|通勤と休日で共有できる一枚は、肩線の落ち幅で決まる

11月は同じ一枚を通勤にも休日にも使いたくなる月です。共有できるかどうかは、素材でも色でもなく、肩の縫い目が肩先の骨からどれだけ落ちているかで決まります。落ち幅の測り方、0〜2cm・3〜4cm・5cm以上での使い分け、落ちているものを通勤側に寄せる方法、肩線が読めない形の扱いまで、寸法で整理しました。

メグラシ編集部読了 13分
40代の夏、サイズで迷う日の服の決め方|丈と幅は別々に測る

着こなす

40代の夏、サイズで迷う日の服の決め方|丈と幅は別々に測る

低身長でぽっちゃりと言われる体つきの40代が夏のコーデで迷うのは、丈と幅を1つのサイズ番号で決めようとするからです。幅に合わせると丈が余り、丈に合わせると幅が足りない。トップスの着丈が体のどこで止まるか、袖がどこで終わるか、股上と裾幅、ワンピースの切り替えの高さを、身長と厚みで別々に測る手順にしました。夏は布が薄いぶん、この差がそのまま形に出ます。

メグラシ編集部読了 8分

"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

スタイリストがあなたの骨格・好みをヒアリング、季節に合わせたコーデを毎月お届けします。

まずは無料で試してみる

月額制 / 自宅で試着 / 返却時のクリーニング不要 / 送料込