60才からのファッション|通勤が終わった人は外出の回数で揃え直す

60才からのファッションで迷ったら、年齢ではなく、毎朝の通勤が続いているか終わったかで分けてください。 服が急に合わなく感じる理由の多くは、体の変化よりも生活の形の変化です。
通勤が続いている人は、いまの通勤着を土台にしたまま、休日の服を少しずつ通勤着に寄せていけば足ります。通勤が終わった人は、週に何回、誰に会うために出かけるかを数えて、その回数から上着とボトムの数を決め直します。もともと家を中心に暮らしてきた人は、「玄関に出られる服」を1組決めるところから始めます。
どの側に入るかで、同じ60代でも揃えるものが変わります。以下では、通勤が終わった人を中心に、外出の回数で手持ちを組み直す方法を書きます。
結論:生活の形で3つに分ける
| 生活の形 | 基準にする服 | 最初にやること |
|---|---|---|
| 通勤が続いている | いまの通勤着 | 休日の服を通勤着の色に寄せる |
| 通勤が終わった | 外出の回数 | 週の外出を数えて、上着とボトムを決め直す |
| もともと家が中心 | 玄関に出られる服 | 部屋着のうち1組を外に出られる形にする |
この表は、自分がどこから手を付けるかを決めるためのものです。次の節から、それぞれの決め方を書きます。
通勤が終わった人①|まず週の外出を数える
数えるのは、家族の用事以外で家を出る回数です。買い物、通院、習い事、友人との食事、地域の集まり。2週間分を手帳に書き出し、1週あたりにならしてください。
- 週2回以下:外出着は1組で回る。上着1着、ボトム2本
- 週3〜4回:外出着は2組。上着2着、ボトム3本
- 週5回以上:通勤していたころとほぼ同じ数が要る。ただし相手が変わるので中身を入れ替える
数えてみると、思っていたより少ない人が多いはずです。通勤していたころの数が、そのままクローゼットに残っていることが、迷いの元になっています。
数えるときは、外にいた時間の長さも横に書き添えてください。30分で帰るスーパーと、半日かかる通院や集まりでは、同じ1回でも服に求めるものが違います。半日以上の外出が週に2回以上ある人は、回数の区分を1段上に読み替えて、上着かボトムを1つ多めに持つと、続けて同じ組み合わせになる日が減ります。
通勤が終わった人②|外出の相手で3つに分ける
回数の次に見るのは、誰に会うために出かけるかです。
- 家族や近所:スーパー、病院、孫の送り迎え。動きやすさと手入れの楽さが先
- 友人:食事、習い事、旅行。少しだけ気分が上がる色や柄が入ってよい
- 人前:法事、式、地域の役、学校行事。きちんと見えることが先
1週間の外出のうち、どの相手がいちばん多いかで、服の重心を決めます。家族や近所が7割なら、手入れの楽な服を中心に、友人と人前は1組ずつで足ります。
通勤着を3つに仕分ける
通勤着は、捨てるか残すかで考えると手が止まります。相手ごとに回せるかで仕分けてください。
- 人前に回せる:濃い色のジャケット、黒や紺のパンツ、無地のブラウス。法事や式の日にそのまま使える
- 友人に回せる:柔らかい素材のカーディガン、柄の小さいスカート。仕事の硬さが抜けているもの
- 回せない:電車で崩れないことだけを優先した服、社名や制服の名残があるもの
回せない服だけを手放します。人前に回せる服は、年に数回しか着なくても残しておく価値があります。急な法事のときに、その1着があるかどうかで慌て方が変わります。
通勤が続いている人|休日の服を通勤着の色に寄せる
まだ働いている人は、いまの通勤着を土台にしてください。60才を過ぎて休日の服だけを若い色に変えると、通勤着と休日の服がつながらず、組み合わせの数が減ります。
休日に買い足すときは、通勤着のボトムと合う色のトップス、通勤着のトップスと合う色のボトムを選びます。そうすると、退職したあとも、通勤着の半分がそのまま外出着として残ります。
もともと家が中心の人|玄関に出られる服を1組決める
外出が少なく、部屋着で過ごす時間が長い人は、外出着を増やすより先に、部屋着の中から1組を「玄関に出られる服」にします。宅配の受け取り、近所の人との立ち話、急な来客。その場で着替えずに出られる服が1組あると、家の中での服の悩みがほぼ消えます。
条件は2つです。上下の色が合っていること、毛玉や伸びが目立たないこと。新しく買う必要はなく、手持ちの部屋着から選べば十分です。
秋冬の上着は、外出の回数で数を決める
秋の終わりから冬の立ち上がりは、上着が増えやすい季節です。外出の回数から数を決めると、増えすぎません。
- 週2回以下:薄手のコート1着。真冬は中に重ねて調整する
- 週3〜4回:薄手と厚手を1着ずつ。気温で着分ける
- 週5回以上:薄手と厚手に加えて、雨の日の1着
上着の重さも見てください。60代になってから肩が疲れやすくなった人は、上着を1着ずつ持ち上げて、重く感じるものから外していきます。重さの決め方は60代 ファッション 秋冬|上着は体重計で量った重さで選び直すに詳しく書いています。
ボトムは、座る時間で選ぶ
通勤していたころは、立っている時間と電車で座る時間が決まっていました。通勤が終わると、座る時間の形が変わります。習い事や食事で長く座る人は、ウエストに柔らかさがあるものを。歩くことが多い人は、膝の動きを邪魔しない広さのものを選びます。
座ったときに、ウエストに指が1本入る余裕があるかを確かめてください。入らないボトムは、2時間座ると外出そのものが億劫になります。
どちらとも取れるとき①|週の外出がばらつく
ある週は5回、次の週は1回、という人もいます。この場合は、少ない週に合わせて揃えてください。多い週は、同じ組み合わせが続いても構いません。相手が違えば、続けて同じ服を着ても気づかれることはほとんどありません。
多い週に合わせて揃えると、少ない週にはほとんど着ない服が増えて、また迷いが戻ってきます。
どちらとも取れるとき②|退職したばかりで、生活がまだ決まっていない
退職してすぐは、外出の回数が決まりません。最初の3か月は何も買わず、通勤着の中から人前と友人に回せるものだけで過ごしてください。3か月たったら外出を数え直して、足りないものだけを買います。
退職直後に新しい服をまとめて買うと、生活が落ち着いたあとで合わなくなることが多いです。
どちらとも取れるとき③|家族の介護や送り迎えで外出が増えた
外出の回数は多いのに、相手はほとんど家族、という人もいます。この場合は、回数ではなく相手で決めます。家族向けの外出が多いなら、手入れの楽な服を中心に組み、友人と人前の服は最小限にします。洗濯の回数が増えるので、家で洗える素材を優先してください。
揃え直したあと、半年に1回だけ見直す
外出の回数と相手は、季節と暮らしで少しずつ動きます。習い事を始めた、孫の送り迎えが終わった、地域の役が回ってきた。そのたびに服を買い足すのではなく、半年に1回だけ、秋冬の入り口と春夏の入り口に外出を数え直してください。
見直しの手順は3つです。2週間分の外出を書き出す。前回と比べて、回数の区分か相手の重心が動いたかを見る。動いた側の服だけを1つ足すか1つ減らす。区分も重心も動いていなければ、その半年は何も買わなくて構いません。
この見直しを続けると、クローゼットの数が生活の形に合ったまま保たれます。何を着るか迷う時間が減ると、出かけること自体が軽くなり、外出の回数そのものが少しずつ増えていく人もいます。
白髪や肌の変化が気になるとき
服を揃え直すときに、髪や肌の色の変化が気になる人もいます。外出の回数で数を決めたあとで、色を見直す順番にしてください。数を決める前に色を考え始めると、どれも合わない気がして手が止まります。色の考え方は60代の装い哲学にまとめています。
よくある行き違い
- 退職と同時に通勤着を全部手放して、急な法事のときに着ていく服が無かった
- 外出が週1回なのに、通勤していたころと同じ数の上着が残っていて、毎回どれにするか迷った
- 休日の服だけを明るい色にして、通勤着と組み合わせられず、数のわりに着る服が無かった
- 座る時間が長くなったのに、通勤用の細いパンツのままで、習い事のあとに疲れが残った
装いに活かすなら
外出の回数と相手で服を決める考え方は、60代だけでなく、子育てが終わったときや、働き方が変わったときにも使えます。生活の形が変わったら、服の数も変わって当然です。
布が体からどう離れるかで選ぶ方法は60歳からの服選び|布が体から離れる位置で決まるに、基本の揃え方は60代のファッションの基本にまとめています。
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よくある問い
- Q. 定年で仕事着が要らなくなりました。全部手放してもいいですか
- 全部は手放さないでください。仕事用のジャケットや黒のパンツは、法事や式、病院の付き添いなど、人前に出る外出にそのまま回せます。手放すのは、通勤の動線でしか着なかった服、たとえば電車で崩れないことだけを優先した化繊のスーツなどからにします。
- Q. 出かける回数が週1回くらいです。服は何枚あれば足りますか
- 秋冬なら、外に着ていく上着が1着、ボトムが2本、トップスが3枚あれば回ります。週1回の外出なら、同じ組み合わせが続いても気づかれにくいので、数を増やすより、その1組の質と手入れを優先してください。
- Q. 家にいる時間が長くなって、部屋着ばかり着ています。それでいいのでしょうか
- 問題ありません。ただ、急な来客や近所への用事のときに着替える手間が負担なら、部屋着のうち1組を「玄関に出られる服」にしておくと楽です。上下の色を合わせ、毛玉の出にくい素材にするだけで十分です。
- Q. まだ働いていますが、週3日だけです。どちらで考えればいいですか
- 通勤が続いている側で考えてください。週3日でも、通勤着が必要な日がある以上、その日の服を基準にします。残りの日は、通勤着の上着かボトムのどちらかを使い回せる組み合わせにしておくと、数が増えません。
— メグラシ編集部





