骨格ストレート ニットがパツパツ|胸か二の腕かで編みと袖を分ける

**ニットを着て、腕を前に伸ばしてみてください。**胸の前で編み目が横に引かれるなら「胸が張る」側、袖の付け根から肘の上までが突っ張るなら「二の腕が張る」側です。骨格ストレートの人のニットがパツパツに見える理由は、このどちらかです。
胸が張る人は、目の詰まった中厚の編みに替え、首元をVかボートに開いてください。身幅は胸囲に8〜10センチ足したものが目安です。二の腕が張る人は、肩の縫い目が肩先に乗る袖付けを選び、袖の付け根の幅を二の腕周りより6センチ以上ゆとらせてください。
両方に当てはまる人は、胸の身幅を先に合わせ、そのうえで袖付けを選びます。身幅を大きくすると肩が落ちやすくなるので、肩の縫い目が肩先からずれないかを、最後に必ず鏡で確かめてください。
結論:パツパツは張る場所が1つで、替える所が違う
骨格ストレートの体は、胸から背中に厚みがあり、二の腕の上のほうにもはりがあります。ニットは伸びる布なので、厚みのある所で編み目が横に引かれて、その場所だけ光り方が変わります。これが「パツパツ」に見える正体です。
ただし、どこで引かれるかは人によって違います。胸の頂点が高い人は胸の前、肩から二の腕に筋肉の厚みがある人は袖で引かれます。直す場所を間違えると、パツパツは残ったまま、別の所が大きく見えてしまいます。
| 見る場所 | 胸が張る | 二の腕が張る |
|---|---|---|
| 腕を前に伸ばしたとき | 胸の前で編み目が横に伸びる | 袖の付け根から肘の上が突っ張る |
| 脇に出るしわ | 胸の頂点から脇へ斜め | 脇の下から肩へ斜め |
| 替えるもの | 編みの細かさ・首元・身幅 | 袖付けの形・袖の付け根の幅 |
鏡の前で30秒|張る場所を見分ける
手持ちのニットを1枚着て、鏡の正面に立ってください。両腕を前に伸ばし、手のひらを合わせる姿勢を5秒保ちます。
胸の頂点の高さで、編み目の間が広がって白っぽく見えたら、胸が張っています。脇の下から胸の頂点へ、斜めのしわが走るのも同じ印です。
肩から肘までの袖で、編み目が広がって見えたら、二の腕が張っています。腕を下ろしたときに、袖の付け根が上に引かれて、肩の縫い目が首側にずれるのも同じ印です。
両方に当てはまる人は、後の「どちらとも取れる人」の章に進んでください。
胸が張る人|編みは目の詰まった中厚にする
胸が張る人のニットは、薄すぎるか、目が粗すぎることが多いです。薄いハイゲージは胸の形をそのまま拾い、目の粗い編みは伸びた所の隙間がはっきり見えます。
選ぶのは、目が細かく、少し厚みのある編みです。売り場で布を胸の前に当てて、向こうの光が透けないくらいが目安です。光が透ける薄さだと、着たときに胸の頂点で編み目が開きます。
糸は、表面に少し張りのある、ウールや綿の混ざったものが扱いやすいです。とろみのある柔らかい糸は、胸の頂点から下に布が落ちて、胸の下に影ができます。その影がかえって胸の厚みを強調します。
胸が張る人|首元はVかボートに開く
胸が張る人は、首元の開きでパツパツの印象がかなり変わります。首の詰まったクルーネックは、胸の上に布の面が広く残るので、胸の頂点の張りが目立ちます。
Vネックなら、開きの先が胸の頂点より指2本上で止まるものを選んでください。それより深いと胸の谷間側に視線が行き、浅いと面が残ります。ボートネックなら、鎖骨の端が見える幅のものが向いています。
タートルネックを着たい日は、首の折り返しを1回だけにして、首元の厚みを抑えてください。折り返しが厚いと、首から胸にかけて厚みが続いて、胸の張りが上に広がって見えます。
胸が張る人|身幅は胸囲に8〜10cm足す
身幅は、胸囲に8〜10センチ足した長さが目安です。胸囲が86センチなら、身幅を2倍した数字が94〜96センチあれば、編み目が横に引かれません。
ここで大事なのは、ゆとりを足すのは身幅だけ、ということです。丈まで長くすると、胸の頂点から下に布が落ちて、腰の上で溜まります。丈は腰骨の上で止まるものを選んでください。
身幅が合っていても、肩の縫い目が肩先から2センチ以上外に落ちる場合は、そのニットは大きすぎます。肩が落ちると、上半身全体が大きく見えて、パツパツとは逆の悩みが出ます。
二の腕が張る人|肩の縫い目が肩先に乗る袖付けを選ぶ
二の腕が張る人は、袖の付き方がいちばん効きます。肩の縫い目が肩先にきちんと乗る袖付けを選んでください。縫い目が肩先にあると、袖が腕に沿ってまっすぐ落ちて、二の腕の上で布が引かれにくくなります。
首から脇まで斜めに縫い目が入るラグラン袖は、肩の丸みに布が沿うので、二の腕の上に厚みのある人には張りやすい形です。肩の縫い目が肩先より大きく外に落ちるドロップショルダーは、袖の付け根が二の腕の途中に来て、そこで布が溜まります。
二の腕が張る人|袖の付け根は二の腕周りより6cm以上ゆとらせる
袖の付け根の幅は、二の腕のいちばん太い所の周りより6センチ以上ゆとりがあると、腕を動かしても突っ張りません。二の腕周りが28センチなら、袖の付け根をぐるりと測って34センチ以上が目安です。
袖の形は、付け根から袖口までまっすぐ細くなるものが向いています。付け根がふくらんだ袖は、二の腕の太さを強調します。袖口がきゅっと絞られた形も、二の腕の張りとの差がはっきりして、上のほうが太く見えます。
袖を少したくし上げて着る日は、肘の下で止めてください。肘の上まで上げると、たくし上げた布が二の腕に乗って、そこに厚みが重なります。
どちらとも取れる人|身幅を先、袖付けを後
胸も二の腕も張る人は、身幅を先に合わせてください。身幅が足りないと、胸の張りで袖まで引かれて、二の腕の突っ張りも強くなります。身幅にゆとりができると、袖の張りが半分ほど消える人が多いです。
そのうえで、肩の縫い目が肩先に乗るかを見ます。身幅を大きくすると、肩の縫い目も外に落ちやすくなります。肩先から2センチ以上落ちたら、そのニットは見送ってください。
身幅と肩の両方が合うニットが見つからないときは、カーディガンが選択肢になります。前を開けて着れば胸の張りは逃がせるので、袖付けだけを見て選べます。
どちらとも取れる人|首元を開けて縦の線を作る
両方が張る人は、上半身全体に横の広がりが出やすいので、首元に縦の線を作ってください。Vネックの開きは、胸の頂点より指2本上が目安です。
首元に細い鎖のネックレスを1本足すと、Vの縦の線が下に伸びて、肩幅と二の腕の広がりから視線が離れます。太い鎖や大ぶりの飾りは、首元にまた横の幅を作るので避けてください。
手持ちのパツパツニットを着る日
買い替えるまでの間、手持ちのパツパツのニットを着る日は、上から1枚重ねてください。胸が張る人は、前を開けたジャケットかカーディガンを重ねると、胸の前に縦の線が2本できます。
二の腕が張る人は、袖のある上着を重ねると、二の腕の張りが隠れます。袖の無いベストを重ねると、腕の付け根がかえって強調されるので避けてください。
ニットの中に、薄手の長袖を着る重ね方もあります。ただし二の腕が張る人は、袖の中に布が増えるので、張りが強くなります。この重ね方は胸が張る人だけにしてください。
洗い方でパツパツが進む場合
前は着られていたニットがパツパツになってきたなら、洗ったときに縮んでいる可能性があります。ウールのニットは、温かいお湯で洗ったり、乾燥機にかけたりすると、身幅と袖の幅が数センチ縮みます。
縮んだニットは、平らに置いて手で身幅を少し引き伸ばしてから乾かすと、ある程度戻ります。胸と二の腕のどちらが張るかがわかっていれば、伸ばす所を絞れます。
売り場で見る3か所
試着できる売り場では、次の3か所を見てください。
- 両腕を前に伸ばしたとき、胸の前の編み目が開くかどうか
- 肩の縫い目が肩先に乗っているか、外に2センチ以上落ちていないか
- 腕を下ろしたとき、袖の付け根が上に引かれていないか
試着できないときは、身幅と袖の付け根の幅を、自分の胸囲と二の腕周りに足した数字と比べてください。胸囲に8〜10センチ、二の腕周りに6センチが目安です。
まとめ|張る場所を1つ見つけて、そこだけゆとらせる
骨格ストレートのニットがパツパツに見えるのは、胸の頂点で編み目が伸びるか、二の腕で袖が張るかのどちらかです。胸が張る人は編みと首元と身幅を、二の腕が張る人は袖付けと袖の付け根の幅を替えてください。
両方に当てはまるなら、身幅が先、袖付けが後です。体に沿わせることと、詰めることは別だと覚えておくと、ハイゲージのきれいさは残せます。ゲージと身幅の基本は骨格ストレートのニットの選び方にまとめています。
よくある問い
- Q. サイズを上げればパツパツは直りますか
- 胸が張る人は、サイズを上げると肩が落ちて着られている感じが出やすいので、まず編みと首元を替えてください。二の腕が張る人は、サイズを上げるより袖付けの形を替えるほうが効きます。サイズを上げてよいのは、肩の縫い目が肩先からずれないときだけです。
- Q. ざっくりした厚手のニットは着られませんか
- 着られますが、胸が張る人は首元を開けたものに、二の腕が張る人は肩の縫い目が肩先に乗るものに限ってください。厚手は編み目が大きいぶん、張った所の目の伸びがはっきり見えます。目の伸びが出ない大きさかどうかを、鏡で横から確かめてください。
- Q. リブ編みのニットはどうですか
- 縦に溝が入るリブは、伸びると溝が横に開いて、張っている所がはっきり見えます。胸が張る人は胸の前で、二の腕が張る人は袖で溝が開きやすいので、リブを選ぶなら溝の細かいものにして、張る場所にゆとりのある形を選んでください。
- Q. カーディガンでも同じ考え方でいいですか
- 同じです。カーディガンは前を開ければ胸の張りは逃がせるので、胸が張る人には扱いやすい服です。二の腕が張る人は、カーディガンでも袖付けの形を見てください。前を開けても、袖の張りは残ります。
— メグラシ編集部





