毛玉の原因は4か所の摩擦|秋冬ニットを出す前に、出る場所を数える

毛玉の原因は、抜けかけた毛羽と、同じ場所がこすれ続けることの2つです。そして毛玉は、服の全面に均等にはできません。
脇の下、袖口の内側、カバンの当たる腰、椅子の背に触れる背中。 毛玉はこの4か所に集まります。どれも、動くたびに布と布、または布と物がこすれ続ける場所です。
あなたの一枚が1〜2か所に出ているなら、原因は着方の側にあります。3か所以上に出ているなら、洗い方と仕舞い方の側です。全面に均等なら、生地そのものの性質です。この記事では、出ている場所を数えて原因を決め、秋冬のニットを出す前に何を動かせばいいかを順に置きます。
毛玉の原因は2つ|抜けかけた毛羽と、同じ場所の摩擦
毛玉の正体は、生地から抜けかけた細い毛が、摩擦で寄り集まってからまり、固まったものです。
つまり必要な条件は2つ。毛羽が出ていることと、同じ場所がこすれ続けること。
生地の側は買った時点でほぼ決まっていますが、こすれる場所と回数は着方で変わります。動かせるのは後者です。 だからこの記事は、後者を中心に進めます。前者は買うときと洗うときに効いてくるので、後半でまとめます。
ひとつ覚えておきたいのは、毛羽があるだけでは毛玉にならないことです。同じ生地でも、こすれない場所にはいつまでも出ません。逆に言えば、出ている場所は、そこがこすれ続けているという記録です。毛玉は原因の場所を教えてくれる印として読めます。
秋冬のニットを出す前に、まず4か所を見る
衣替えでニットを出したら、着る前に一度、明るい窓辺で広げてください。見るのは次の4か所だけです。
- 脇の下:袖を持ち上げて、身頃と袖が接する面
- 袖口の内側:手首から5cmほど上までの、内側の面
- 腰の側面:カバンを掛ける側の、腰から少し上の帯
- 背中:肩甲骨の下あたりの、横に広がる面
去年の着方の記録が、ここに残っています。出ている場所の数が、今年どこから手を付けるかを決めます。 何も出ていなければ、去年の着方のままで問題ありません。
見るときは、生地を斜めにして光を横から当てるのがコツです。正面から見ると気づかない小さな毛玉も、横からの光では影ができて浮き上がります。
原因の場所1|脇の下|腕を振るたびに、布と布が触れる
いちばん出やすい場所です。
腕を振る動作のたびに、身頃と袖の布が接して離れます。一日歩けば、その回数は数千回になります。しかも脇は汗で湿りやすく、湿った繊維は乾いた繊維より摩擦が大きい。
確かめ方は、袖を持ち上げて脇の下の面を光にかざすこと。他の面より毛羽が立ち上がって見えたら、すでに始まっています。
減らす手は3つです。
- 間に一枚はさむ。 直接触れる面積が減ります
- 腕を体に付けて歩く時間を減らす。 カバンを腕に掛けたまま歩くと、脇が閉じたままになります
- 袖にゆとりのある一枚を選ぶ。 布と布の間に隙間があれば、こすれる回数が減ります
原因の場所2|袖口の内側|机との間で起きること
見落とされやすい場所です。
机に腕を置いて作業すると、袖口の内側が机の面と自分の腕にはさまれます。動かなくても、圧がかかった状態が続くだけで毛羽は出ます。
さらに、袖をまくる習慣があると、折り返した部分の内と外がこすれます。いつも同じ位置で折っていると、その線に集中します。
減らす手は2つです。
- まくる位置を毎回変える。 同じ折り目を作らない
- 机に接する時間が長い日は、袖を通さない選択もある。 上に羽織るものを一枚替えるだけで変わります
原因の場所3|腰まわり|カバンが当たる帯
肩から掛けたカバンの本体が当たる位置です。腰から少し上、体の側面に細い帯のように出ます。
ここは他の3か所と性質が違います。布と布ではなく、布と別の素材がこすれている。 カバンの表面が硬いほど、また縫い目や金具が当たるほど、出る速さが上がります。
減らす手は3つです。
- 掛ける肩を、日によって替える。 片側に集中させない
- 本体が体に密着しない持ち方に替える。 手で持つ、前に回すなど
- 上に一枚羽織る。 当たる面を替えるだけで、下の一枚は守れます
原因の場所4|背中|椅子の背に触れる面
座っている時間が長い人に出ます。肩甲骨の下あたりに、横に広がる形で現れます。
椅子の背もたれの表面が粗いほど、また前後に体を動かす回数が多いほど早い。車の座席に長く座る日も、同じ位置に出ます。
減らす手は2つです。
- 背もたれに厚みのある布を掛ける。 当たる相手を柔らかくする
- 上に羽織ったまま座る。 下の一枚を守れます
4か所の外に出る毛玉|襟の後ろ・胸元・太ももの内側
4か所以外に出ている場合は、その人だけの動作が原因です。よくあるのは次の3つです。
襟の後ろに出るなら、髪や首に巻いたものがこすれています。髪を下ろしている日が多い人、首元に布を巻く日が多い人に出ます。巻くものの表面が粗いほど早い。
胸元の斜めの線に出るなら、肩掛けのカバンのベルトや、車のシートベルトです。線の形に出るので、原因はすぐに分かります。ベルトの当たる側を日によって替えると、片側への集中が避けられます。
太ももの内側は、パンツやタイツなど下半身のものに出ます。歩くたびに左右がこすれるので、脇の下と同じ仕組みです。こちらはタイツの毛玉の取り方で、履いた面ごとに見分ける方法を書いています。
どの場所でも考え方は同じです。出ている場所の形を見て、何がそこに当たっているかを探してください。
出ている場所を数えて、原因の側を決める
自分の一枚を明るいところで広げて、4か所を順に見てください。
| 出ている場所の数 | 何が原因か | 先に動かすもの |
|---|---|---|
| 1か所だけ | その動作に原因が集中している | その場所の対処だけでよい |
| 2か所 | 着方の側に原因がある | 着る間隔と、当たる相手を替える |
| 3か所以上 | 生地の側の毛羽が多い | 着方より、洗い方と仕舞い方 |
| 全面に均等 | 洗いか収納で強い摩擦が起きている | 洗濯の設定と、重ね方 |
1〜2か所なら、その場所を狙えば減ります。3か所以上なら、動作を変えても追いつきません。 このとき先に見直すのは、洗い方と仕舞い方です。
数えるのは一枚ずつにしてください。同じ人でも、服によって出方が違います。脇にしか出ない一枚と、全面に出る一枚が並んでいるなら、前者は着方、後者は生地か洗い方が原因です。
原因を確かめる順番|着方、洗い方、生地の順に
場所を数えたあと、どこから手を付けるかで迷ったら、手間の小さいほうから順に確かめてください。
- 着方:続けて着ない、カバンの肩を替える。今日からできて、費用もかかりません
- 重ねる組み合わせ:上着の裏地や首に巻くものを替える。手持ちの中で入れ替えるだけです
- 洗い方と干し方:裏返し・袋・弱い設定。次の洗濯から変えられます
- 仕舞い方:季節の終わりに一度だけ見直します
生地の側は最後です。 生地の毛羽の量は変えられないので、ここに原因がある場合は、上の4つで出る速さを落とし、受け入れる量を決めることになります。
一つ変えたら、2〜3週間は同じやり方で着てください。その間に新しく出た毛玉の場所を見れば、変えたことが効いたかどうかが分かります。
秋冬に毛玉が増える原因|こすれる相手が増える
夏に一枚で着ていたものが、秋冬になると急に毛玉だらけになることがあります。生地が変わったわけではありません。こすれる相手が増えたのが原因です。
一枚で着ている時期は、こすれる相手は自分の体と、カバンと、椅子くらいです。重ね着が始まると、上着の裏地、カーディガンの内側、首に巻くもの、手袋の口が加わります。どれも、腕や首を動かすたびに下の一枚の表面と触れ合います。
乾いた季節は、他の繊維が寄って付きやすくなるのも特徴です。上に重ねたものの毛が下の一枚に移り、そこで毛羽とからまると、毛玉の芯になります。色の違う毛が混ざった毛玉は、上に重ねたものが原因のことが多いと考えてください。
上に重ねるものが原因になるとき|裏地・マフラー・手袋
秋冬の新しい原因は、上に重ねるものの内側です。着る前に、手で裏側をなでてみてください。
- 上着の裏地:つるりとした裏地は摩擦が小さい。起毛した裏地や、裏地の無い粗い編み地は、下の一枚の腕と背中に毛玉を作ります
- マフラーや首に巻く布:襟の後ろと胸元に出ます。表面に毛足のあるものほど、下の一枚に毛を移します
- 手袋の口:袖口の外側に、輪の形で出ます。手袋の口を袖の中に入れるか外に出すかを決めて、毎回そろえると、こすれる範囲が狭くなります
下の一枚に出る毛玉の位置と、上に重ねたものの当たる位置が重なっていれば、原因は上のほうです。 この場合は下の一枚を替えるより、組み合わせを替えるほうが早く効きます。
休ませる日数|繊維が元の位置に戻るまで
いちばん手間がかからず、いちばん効く操作です。
着ているあいだ、繊維は押されたり引かれたりして、元の位置からずれています。脱いだあと、そのずれが戻るのに数時間から丸一日かかります。
戻りきらないうちにもう一度着ると、ずれた状態からさらに力がかかるので、毛羽が抜け出しやすくなります。
- 最低でも、間に一日はさむ
- 脱いだらすぐたたまず、ハンガーに掛けて風を通す。 戻りが早くなります
- 同じ役割の服を2〜3枚で回す。 一枚あたりの連続着用がなくなります
これは着る回数を減らす話ではありません。同じ回数を着ても、間隔が違えば結果が変わるという話です。
生地の側の原因|光にかざして、毛羽の量を見る
買うときに測れる項目です。
生地を明るいほうへ斜めにかざして、面から立ち上がっている細い毛の量を見てください。
- 輪郭がはっきりして、面が平らに見える:毛羽が少ない。出るのが遅い
- 輪郭がぼやけて見える:毛羽が多い。着る回数が少ないうちから出ます
もうひとつ、指で強く数回こする方法もあります。その場で毛羽が寄り集まって小さな玉ができるなら、着用でも同じことが起きます。
短い繊維をゆるく撚った糸は毛羽が出やすく、長い繊維を強く撚った糸は出にくい。値段ではなく、この2つで判断してください。
素材の組み合わせで変わる原因|毛玉が落ちるか、残るか
毛玉ができたあと、自然に落ちるか、生地に残り続けるかは、繊維の強さで変わります。
羊毛のように比較的やわらかい繊維だけでできた生地は、毛玉ができても、こすれるうちに根元が切れて落ちていくことがあります。一方、強い合成繊維が混ざった生地は、毛玉を支える根元が切れにくく、できた毛玉がそのまま生地に残り続けます。
つまり、混ざった生地は「できにくい」のではなく「落ちにくい」ことがあります。表示の素材欄で、強い合成繊維の割合が高い一枚は、出始めたら早めにブラシで寝かせ直してください。素材ごとの取り方の違いはセーターの毛玉の取り方は素材で変わるにまとめています。
洗い方が原因になるとき
3か所以上に出ている一枚は、ここから見直します。
- 裏返して洗う。 外側の面が他の衣類とこすれる回数が減ります
- 袋に入れる。 袋の中で服が固まって動くので、面と面の相対的な動きが減ります
- 弱い設定を選ぶ。 回転の時間そのものを短くする
- 組み合わせを分ける。 面ファスナーのあるもの、開いたままのファスナー、タオル類と一緒に回さない
タオル類は自分から毛を出して相手に付けるので、一緒に回すと、毛玉ではなく他の繊維が乗った状態になります。見た目は似ていますが原因が違い、これはブラシで落ちます。洗う回数そのものの考え方はニットの洗い方で置いています。
干し方と乾かし方が原因になるとき
洗ったあとも、摩擦は続きます。
回転しながら熱で乾かす方法は、乾くまでのあいだ、服どうしがこすれ続けます。洗いより長い時間、面が動いていることになるので、ニットには向きません。
干すときは、平らな面に広げて形を整えるのが基本です。裏返して洗ったなら、裏返したまま干してください。外側の面が干し具に触れないので、乾くあいだの小さな摩擦も避けられます。
乾いたあと、表に返す前に一度、毛の柔らかいブラシで一方向になでておくと、洗いで乱れた毛羽が寝て、次に着たときの毛玉の出方が遅くなります。
仕舞い方が原因になるとき
意外に効きます。
重ねた圧力の下では、毛玉が押し固まります。 上から重さがかかった状態で長期間置かれると、取れる側から取れない側へ移ります。
- 引き出しの中で、重い一枚の下に薄手を置かない
- 掛けて仕舞うなら、隣との間に指が入る余裕をつくる
- 圧縮する方法は、毛玉が出ている一枚には使わない
仕舞う前に一度、4か所を見ておいてください。 出ているものは、その季節のうちに処理しておくほうが、翌年の状態が変わります。仕舞うときの虫よけとの組み合わせはニット・ウールの保管と防虫で扱っています。
薄手の一枚が、とくに出やすい理由
薄手のニットや、肌に近い位置で着る一枚は、厚手のものと同じ着方をしていても先に出ます。
理由は2つです。同じ面積を支える糸の量が少ないので、一本あたりにかかる力が大きい。 そして、腕や体の動きが直接伝わる位置で着ている。
秋の立ち上がりは、薄手の一枚を中に着て、上に一枚重ねる日が増えます。中の一枚は、上の一枚と体のあいだで両側からこすれるので、夏より出やすくなります。だから、薄手の一枚では次の3つの効き目がとくに大きく出ます。
- 間に一枚はさむ
- 続けて着ない
- カバンを掛ける肩を替える
厚手で効かなかった対処が、薄手では効くことがあります。 一枚ごとに試してください。
秋の出しはじめにやる3つ
衣替えのあと、最初に袖を通すまでにやっておくことは3つだけです。
- 4か所を光にかざして数える。 去年の原因がどこにあったかを確かめます
- 毛の柔らかいブラシで、全面を一方向になでる。 仕舞っているあいだに寝ぐせのついた毛羽が整い、最初の数回の毛玉が遅くなります
- 上に重ねる予定のものと、一度合わせてみる。 裏地や首に巻くものの当たる位置が、去年毛玉の出た場所と重ならないかを見ます
この3つで、今年の手入れの量がほぼ決まります。出しはじめに10分かければ、季節のあいだに取る回数が減ります。 すでに出ているものを着る前に処理したい場合は、毛玉を取る方法、簡単なのはを参考にしてください。
できてしまったとき|取る回数には上限がある
処理そのものは別の判断ですが、頻度の上限だけはここで置きます。
切ると、そのたびに繊維の断面が新しく増えます。断面は毛羽の出口なので、取るほど次が早く現れます。
- 切る処理は、同じ一枚に対して季節に1回まで
- それより頻繁に気になるなら、原因側が動いていない証拠
- あいだの期間は、毛の柔らかいブラシで一方向になでて寝かせ直すだけ
ブラシは断面を増やしません。取る作業と寝かせ直す作業を分けて考えると、生地の減り方が変わります。取る日の選び方は毛玉の取り方と取る日にあります。
予防をやりすぎない線
対処を増やしすぎると、着るのが面倒になって、結局その服を着なくなります。それでは意味がありません。
線を引くならこうです。
- 1か所にしか出ていない一枚:その場所の対処だけ。他は何もしない
- 3か所以上に出ている一枚:洗い方と仕舞い方を一度だけ見直す。それで変わらなければ受け入れる
- 全面に均等に出ている一枚:生地の側の性質です。対処より、着る場面を選ぶほうが早い
毛玉が出ること自体は、生地が使われている証拠でもあります。 出ない状態を目指すのではなく、出る速さを半分にすることを目標にしてください。
どちらとも取れるとき|出ている場所が2か所で、原因の側を決めきれない
出ている場所が2か所で、着方の側か生地の側か決めきれないことがあります。
まず、一つだけ変えて一か月見ます。 カバンを掛ける肩を替える、または間に一日はさむ。同時に複数を変えると、何が効いたのか分かりません。
次に、他の一枚と比べます。 同じ着方をしている別の服に出ていないなら、生地の側です。同じように出ているなら、着方の側です。
最後に、残りの寿命で判断します。 襟や袖口がすでに伸びていて、あと1シーズンで替えどきの一枚に、手間をかける必要はありません。手をかける価値があるのは、まだ長く着ける一枚のほうです。替えどきの見方は服の寿命は何年かで置いています。
どちらとも取れるとき|買ったばかりの一枚に、すぐ出た
数回着ただけで出た場合、生地の側か着方の側か、判断に迷います。
見るのは場所です。買ったばかりなのに4か所すべてに出ているなら、生地の側の毛羽が多い一枚です。 この場合は、着方を変えても出る速さはあまり変わりません。ブラシで寝かせる手入れを習慣にして、着る場面を選んでください。
1か所にだけ集中して出ているなら、着方の側です。 新しい一枚は表面の毛羽がまだ寝ていないので、強くこすれる場所では最初の数回に集中して出ることがあります。その場所の対処を一つだけ入れて、もう数回様子を見てください。最初の山を越えると、出方が落ち着くことがあります。
どちらとも取れるとき|毛玉なのか、他の繊維が付いただけなのか
見た目が毛玉に似ていても、実は他の服から移った繊維が乗っているだけ、ということがあります。原因が違うので、対処も違います。
見分け方は、指先で軽くつまんで引くことです。抵抗なく持ち上がって取れるなら、乗っているだけです。毛の柔らかいブラシや、粘着のあるもので落とせます。根元が生地とつながっていて、引くと生地ごと持ち上がるなら毛玉です。
色でも見当がつきます。一枚の色と違う色の毛が混ざっているなら、一緒に洗ったものか、上に重ねたものから移っています。この場合は、洗う組み合わせか、重ねる組み合わせを替えるのが先です。
まとめ|毛玉の原因は、出ている場所に書いてある
- 毛玉の原因は、抜けかけた毛羽と、同じ場所がこすれ続けることの2つ
- 毛玉は全面には出ない。脇の下・袖口の内側・腰・背中の4か所に集まる
- 1〜2か所なら着方、3か所以上なら洗い方と仕舞い方、全面なら生地の側
- 秋冬は上着の裏地・首に巻くもの・手袋の口が新しい原因になる
- 同じ一枚を続けて着ない。繊維が戻るのに丸一日かかる
- 洗うときは、裏返し・袋・弱い設定・組み合わせを分けるの4つ
- 切る処理は季節に1回まで。あいだはブラシで寝かせ直す
取る技術ではなく、出る速さのほうを動かしてください。そちらのほうが、生地は長く残ります。
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よくある問い
- Q. 毛玉の原因は何ですか
- 原因は2つです。ひとつは、生地の表面から抜けかけた細い毛羽があること。もうひとつは、同じ場所がこすれ続けることです。毛羽が摩擦で寄り集まり、からまって固まったものが毛玉になります。毛羽の量は生地を買った時点でほぼ決まっていますが、こすれる場所と回数は着方・洗い方・仕舞い方で変わります。だから自分の一枚の毛玉が、脇の下・袖口の内側・腰・背中のどこに出ているかを数えると、どちらの原因を動かせばいいかが分かります。
- Q. 毛玉ができやすい服とできにくい服は、買うときに見分けられますか
- 生地を明るいほうへ斜めにかざして、面から立ち上がっている細い毛の量を見てください。輪郭がぼやけて見えるほど毛羽が多い生地は、着る回数が少ないうちから毛玉が出ます。輪郭がはっきりして、面が平らに見えるものは遅い。もうひとつ、生地を指で強くこすって、その場で毛羽が寄り集まるかを試す方法もあります。数回こすっただけで小さな玉ができるなら、着用でも同じことが起きます。値段ではなく、この2つで判断してください。
- Q. 同じ服を続けて着るとよくないと聞きました。何日あければいいですか
- 丸一日です。着ているあいだ、繊維は押されたり引かれたりして元の位置からずれています。脱いだあと、そのずれが戻るのに数時間から一日かかります。戻りきらないうちにもう一度着ると、ずれた状態からさらに力がかかるので、毛羽が抜け出しやすくなります。二日続けて着るくらいなら、間に一日はさむほうが、同じ着用回数でも毛玉の出方が変わります。ハンガーに掛けて風を通しておくと、戻りが早くなります。
- Q. 洗濯機で洗うと、毛玉が増えますか
- 回転の時間と、一緒に入れるものの組み合わせで変わります。裏返して袋に入れ、弱い設定にすると、外側の面が他の衣類とこすれる回数が減ります。避けたいのは、面ファスナーのあるもの、ファスナーを開けたままのもの、タオル類と一緒に回すこと。硬いものは毛羽を引き出し、タオル類は自分から毛を出して相手に付けます。裏返し・袋・弱い設定・組み合わせを分けるの4つで、洗いによる増加分はかなり減ります。
- Q. できてしまった毛玉は、こまめに取ったほうがいいですか
- 回数に上限があります。切ると、そのたびに繊維の断面が新しく増えます。断面は毛羽の出口なので、取るほど次の毛玉が早く現れます。目安として、同じ一枚に対して切る処理をするのは季節に1回まで。それより頻繁に気になるなら、原因側が動いていない証拠です。あいだの期間は、毛の柔らかいブラシで一方向になでて寝かせ直すだけにすると、断面を増やさずに見た目が落ち着きます。
- Q. 秋冬になると毛玉が急に増えるのはなぜですか
- こすれる相手が増えるからです。夏は一枚で着ていたものの上に、上着やカーディガンを重ねるようになると、上着の裏地と下の一枚の表面が、腕を動かすたびにこすれます。首元ではマフラー、手首では手袋の口が新しい相手になります。乾いた季節は他の繊維も寄って付きやすい。出しはじめの時期に4か所を見ておき、上に重ねるものの裏側の手ざわりを確かめておくと、増え方が抑えられます。
— メグラシ編集部




