ガーリーワンピース|秋冬は重ねる1枚と足元で甘さを普段着に寄せる

ガーリーなワンピースは、秋冬なら「上に重ねる1枚で甘さを1か所隠し、足元で締める」と普段着になります。 甘さが首元にあるなら首元の詰まったカーディガンやジャケットで隠し、腰まわりにあるなら短い丈の上着で上半分を覆う。裾に甘さがあるなら裾は見せて、靴をつま先とかかとに硬さのあるものにする。3か所のうち見せるのを1〜2か所にすると、甘さが残ったまま、着る日を選ばない一枚になります。
ここから、手持ちのワンピースのどこに甘さがあるかを見分けて、何を重ね、何を履くかを決める手順を書いていきます。
結論:甘さを見せる場所を、1〜2か所に減らす
ガーリーなワンピースが大人の普段着として着にくいのは、甘さが多すぎるからではありません。甘さが全部、同時に見えているからです。
ワンピースは一枚で全身を覆う服なので、首元のフリル、腰の切り替え、裾のレース、といった甘さの要素が、一度に全部見えます。上下を別の服で組むときなら、トップスとスカートのどちらかで甘さを控えられますが、ワンピースはそれができません。
秋冬は、その一枚の上に、カーディガンやジャケット、コートを重ねる季節です。重ねる一枚で、甘さのある場所を1か所だけ覆うことができます。足元も、ブーツや厚手のタイツで硬さを足せます。
甘さを見せる場所を、3か所のうち1〜2か所に減らす。これが、手持ちのガーリーワンピースを着る日を選ばない一枚にするための、ただひとつの考え方です。甘さの量の考え方そのものはガーリーファッション 大人で書いているので、この記事ではワンピース一枚をどう着るかに絞ります。
ガーリーワンピースを1文で言うと
ガーリーなワンピースは、ふくらみと丸さで少女らしさを出したワンピースです。
具体的には、首元に丸い襟やフリルがある、袖がふくらんでいる、腰の位置で切り替えてスカートがふんわり広がる、裾にフリルやレースがある、小花柄や淡い色が使われている、といった要素を持つものです。
このうち、どれか一つがあればガーリーと呼べますが、手持ちのワンピースを見ると、たいてい二つ以上が重なっています。小花柄で、腰で切り替えてスカートが広がり、袖もふくらんでいる。こうした一枚は、ワンピースのいちばんよく見かける形でもあります。
その「重なり」を、重ねる一枚と足元でほどいていくのが、この記事の手順です。
甘さがある場所を3か所で見分ける
まず、手持ちのワンピースのどこに甘さがあるかを見分けます。見る場所は、首元・腰まわり・裾の3か所です。
首元は、丸い襟、フリルの襟、リボン、レースの切り替え、ふくらんだ袖の付け根。顔に近い場所なので、ここに甘さがあると、ワンピース全体が甘く見えやすくなります。
腰まわりは、高い位置での切り替え、ギャザーやタックでふくらんだスカートの始まり、リボンのベルト。ワンピースの形を決める場所なので、ここを隠すとワンピースの印象が大きく変わります。
裾は、フリル、レース、スカラップの縁取り、ふんわりと広がるスカートの裾。歩くたびに揺れて目に入る場所です。
柄と色は、3か所すべてにまたがる甘さです。小花柄や淡いピンクのワンピースは、どこを隠しても柄や色が残ります。柄と色に甘さがあるときは、3か所の数え方に「全体」を一つ足して考えます。
袖のふくらみは、首元の甘さとして数える
袖がふくらんだワンピースは、袖をどこに数えるかで迷うと思います。この記事では、袖の付け根がふくらんでいるものは首元の甘さ、袖口がふくらんでいるものは腰まわりの甘さとして数えます。
袖の付け根のふくらみは、肩のあたり、つまり顔に近い位置にあります。顔の近くで丸みが出るので、見え方としては首元の丸襟やフリルと同じ働きをします。上に重ねる一枚で肩を覆えば、首元の甘さと一緒に隠れます。
袖口のふくらみは、腕を下ろしたときに腰の横あたりに来ます。腰まわりの切り替えやスカートのふくらみと同じ高さで目に入るので、腰まわりの甘さと合わせて数えます。袖口は上着の袖の中に収まることが多いので、上着を着ればほぼ隠れます。
袖が全体にたっぷりしているワンピースは、上着の袖に入らないことがあります。その場合は、袖を隠そうとせず、袖のない上着、たとえば厚手のベストやジレを重ねて、身ごろだけを覆う方法があります。袖の甘さを見せるかわりに、胸元と腰まわりを覆うので、見せる甘さは袖の1か所にとどまります。
| 甘さの場所 | よくある形 | 隠すのに向く一枚 |
|---|---|---|
| 首元 | 丸襟・フリル襟・リボン・ふくらんだ袖 | 首元の詰まったカーディガン、襟のあるジャケット |
| 腰まわり | 高い切り替え・ギャザー・リボンベルト | 腰骨より上で終わる短い丈の上着 |
| 裾 | フリル・レース・広がる裾 | 隠さずに、足元で締める |
手持ちのワンピースを、甘さの数で分ける
3か所のうち、甘さがあるのがいくつかを数えます。
甘さが1か所だけのワンピースは、一枚で着ても普段着になります。重ねる一枚は、寒さに合わせて選べば十分で、甘さを隠すことを考えなくて構いません。
甘さが2か所あるワンピースは、重ねる一枚で1か所隠すと、ちょうどいい量になります。首元と裾に甘さがあるなら首元を、腰と裾にあるなら腰を隠します。
甘さが3か所すべてにあるワンピース、あるいは柄や色の甘さがあるワンピースは、重ねる一枚で1か所隠し、さらに足元で締めます。それでも甘いと感じる日は、重ねる一枚を長くして、2か所を覆います。
数えるときは、ワンピースを着て鏡の前に立ち、少し離れた位置から全身を見てください。近くで見ると細かな飾りが全部目に入りますが、人から見えるのは、離れた位置から目に入る甘さだけです。数歩下がって目に入らない飾りは、数えなくて構いません。
手持ちのワンピースが何枚かあるなら、全部を一度に並べて、甘さの数ごとに分けておくと、朝の迷いが減ります。甘さが1か所の一枚は、重ねる一枚を気温だけで選べる、いちばん手軽な一枚です。2か所の一枚は、首元か腰のどちらを隠すかを決めておけば、毎回同じ組み方で着られます。3か所の一枚は、組み方が決まるまでに少し手間がかかるので、時間のある休日に一度組んでみて、写真に残しておくと、次からはその写真どおりに着るだけで済みます。分け終わったら、甘さが3か所の一枚を、どの重ねる一枚と合わせるかだけ、先に決めておいてください。
首元に甘さがあるとき:詰まった首元の一枚で覆う
首元にフリルや丸襟、リボンがあるワンピースは、首元の詰まったカーディガンか、襟のあるジャケットを重ねます。
カーディガンは、ボタンを上まで留めて、ワンピースの襟を中にしまいます。襟を外に出すと甘さが残るので、この日は中にしまってください。首元のフリルが厚くて中に収まらないときは、Vネックのカーディガンを選び、フリルを少しだけVの中に見せます。覆う量を半分にするだけでも、甘さはぐっと落ち着きます。
ジャケットを重ねるときは、襟のあるものを選ぶと、ワンピースの丸襟を覆うだけでなく、首元に直線が入って、甘さに締まりが出ます。前は閉めても開けても構いませんが、開けるときは、ワンピースの首元がジャケットの襟の内側に収まっているかを確かめてください。
首元を覆うと、ワンピースの残りの甘さ、つまり腰から下のふんわりしたスカートや裾のレースが、主役として見えるようになります。甘さを捨てるのではなく、見せる場所を下に移すと考えてください。
襟が大きくて、中にしまえないとき
大きな丸襟や、肩まで広がるフリルの襟は、カーディガンの中にしまうと、ボタンの間から押し出されて、かえって不自然に膨らみます。
この場合は、しまわずに、襟の上から重ねる一枚の襟を重ねます。襟のあるジャケットを羽織り、ワンピースの襟をジャケットの襟の上に出す。二つの襟が重なると、丸い襟のすぐ横に直線の襟が並ぶので、丸さが和らぎます。甘さは見えていますが、その隣に硬さが置かれることで、量としては半分くらいに感じられます。
もう一つの方法は、首元の詰まったニットを、ワンピースの上から重ねて着ることです。ワンピースの上にニットを着ると、襟はニットの首元から少しのぞくか、完全に隠れます。ワンピースはスカートとして見えるので、腰から下だけがワンピースの印象になります。ニットの裾は、ワンピースの切り替え位置か、腰骨のあたりで止まる長さを選ぶと、スカート部分の形が崩れません。
ニットを上から着るときは、ワンピースの身ごろの生地がニットの中でもたつかないかも確かめてください。身ごろにギャザーやタックが多いワンピースは、ニットの下で生地が寄って、上半身が膨らんで見えることがあります。その場合は、ニットを一段薄いものにするか、ニットの裾をワンピースのスカートの上に少しかぶせて、寄った生地を裾で押さえると、すっきり収まります。
どちらの方法でも、ワンピースの襟の甘さを全部消すことはできません。消そうとするより、隣に硬いものを置いて量を減らす、と考えたほうが、無理のない着方になります。
腰まわりに甘さがあるとき:短い丈の一枚で上半分を覆う
腰の切り替えやギャザー、リボンのベルトに甘さがあるワンピースは、腰骨より上で終わる短い丈の上着を重ねます。
短い丈の上着を重ねると、上半分はほぼ上着に覆われ、腰から下のスカートだけが見えます。ワンピースというより、上着とスカートを組み合わせたような見え方になるので、腰まわりの甘さは上着の裾の下に隠れます。
丈の目安は、上着の裾が、ワンピースの切り替え位置よりも少し下に来ることです。切り替えが見えてしまうと、そこにある甘さが残ります。切り替えが胸のすぐ下にある高い位置のワンピースなら、ほとんどの短い上着で隠れます。切り替えがウエストにあるものは、腰骨にかかる丈の上着を選んでください。
腰より長い上着を重ねるときは、前を開けて、ワンピースの腰まわりがのぞく幅を手のひら一つ分くらいに抑えます。それより広く開けると、甘さが半分以上見えて、隠したことになりません。
上着を着ない日は、ベルトで腰の甘さを置き換える
暖かい日や室内で、上着を重ねない日もあります。腰まわりに甘さのあるワンピースを一枚で着る日は、ベルトで甘さを置き換えます。
ワンピースに共布のリボンベルトが付いているなら、それを外して、細い革のベルトに替えてください。リボンの丸い結び目が消えて、腰にまっすぐな線が一本入ります。ふんわりしたギャザーのスカートはそのまま残りますが、腰の位置に硬い線があることで、甘さに締まりが出ます。
ベルトの色は、靴の色に合わせると、腰と足元が同じ色でつながり、全身が締まって見えます。茶色の革の靴なら茶色のベルト、黒の靴なら黒のベルト。ワンピースの色と合わせるより、靴と合わせるほうが、甘さを落ち着かせる効果は大きくなります。
ベルトを締める位置も見てください。ワンピースの切り替えより少し下、腰骨に近い位置で締めると、切り替えのギャザーがベルトの上に隠れて、腰まわりの甘さがさらに減ります。切り替えの真上で締めると、ギャザーのふくらみが上下に分かれて、かえって強調されることがあります。
裾に甘さがあるとき:隠さずに、足元で締める
裾にフリルやレースがあるワンピースは、裾を隠すのは難しいので、隠さずに見せます。そのかわり、足元で締めます。
締めるとは、甘さの反対側にある硬さを、足元に置くことです。つま先とかかとに張りのある靴、たとえば革のショートブーツやローファー、甲の覆われたレースアップシューズを合わせると、裾の柔らかい甘さと、足元の硬さが釣り合います。
反対に、バレエシューズやストラップのついた丸いつま先の靴は、足元にも甘さを足すので、裾の甘さと重なって全体が甘く見えます。裾に甘さのある日は、靴の甘さは控えてください。
裾と靴の間にタイツを挟むと、さらに締まります。黒や濃い灰色の厚手のタイツは、裾のレースと靴の間に一本の暗い線をつくり、甘さが足元まで流れ込むのを止めます。
裾の長さで、締める靴を変える
裾がどの高さにあるかで、合わせる靴の重さも変わります。
膝が隠れるくらいの丈なら、裾と靴の間に、すねの長さぶんのすき間があります。このすき間をタイツでつないだうえで、足首の見えるショートブーツか、甲の深いローファーを合わせると、裾の甘さと足元の硬さがちょうどよく離れます。
ふくらはぎの半ばまである丈なら、裾と靴の間は短くなります。この丈には、筒がすねの下まであるブーツを合わせると、裾とブーツの履き口が近づき、ワンピースの柔らかさがブーツの硬さに受け止められて見えます。足首の見える靴を合わせると、裾と靴の間に細い足首だけが見えて、足元が頼りなく見えることがあります。
くるぶしまで届く長い丈は、裾がほとんど靴にかかります。この丈には、つま先がしっかり見える、張りのある靴を合わせてください。裾のレースと靴のつま先が並んで見えるので、つま先が丸く柔らかいと甘さが重なり、角のある硬いつま先だと締まります。
どの丈でも、歩いたときに裾が揺れる範囲に、甘さと反対のものがひとつ見えている。それが、裾の甘さを見せたまま落ち着かせるための目安です。
柄と色に甘さがあるとき:重ねる一枚の色で落ち着かせる
小花柄や淡いピンク、水色など、柄と色に甘さがあるワンピースは、どこを隠しても甘さが残ります。この場合は、重ねる一枚の色で落ち着かせます。
重ねる一枚の色は、ワンピースの柄の中にある、いちばん暗い色を拾ってください。小花柄なら、花の芯や葉の色。淡いピンクの無地なら、ピンクに近い灰色や、くすんだ茶色。柄の中の暗い色を上に重ねると、柄と上着がつながって、甘さが全体の中に溶け込みます。
柄と関係のない色を重ねると、上着とワンピースが別々に見えて、ワンピースの甘さがかえって目立ちます。黒は、どの柄にも合わせやすい色ですが、淡い色のワンピースに黒を重ねると、上下の明るさの差が大きくなりすぎることがあります。迷ったら、黒より一段明るい濃い灰色か、焦げ茶を選んでください。
重ねる一枚の素材:秋冬は目の詰まったものを
重ねる一枚の素材でも、甘さの見え方が変わります。
ガーリーなワンピースは、薄手で柔らかい生地が多いので、上に重ねる一枚は、目の詰まった張りのある素材を選ぶと、柔らかさと硬さが釣り合います。目の詰まったウールのカーディガン、表面のなめらかなツイードのジャケット、しっかりした綿のジャケット。どれも、ワンピースの柔らかさを受け止めて、全体を落ち着かせます。
ふわふわと毛足の長いニットや、もこもこしたボア素材は、それ自体に甘さがあるので、ワンピースの甘さと重なります。甘さを足したい日には合いますが、普段着として落ち着かせたい日は避けてください。
ざっくりとした粗い編み目のニットは、甘さではなく素朴さを足します。小花柄のワンピースに、生成りのざっくりしたカーディガンを重ねると、甘さに生活感が混ざって、フレンチガーリーと呼ばれるような、肩の力の抜けた印象になります。
コートを重ねる日は、裾の出方を見る
冬になって、カーディガンやジャケットの上にコートを重ねる日は、コートの丈とワンピースの裾の関係を見てください。
コートの丈がワンピースより長いと、外を歩いているときはワンピースがほとんど見えません。このとき目に入るのは、コートと足元だけです。ワンピースの甘さは、コートを脱いだときに初めて出てくるので、外では足元とコートの組み合わせだけを考えれば足ります。
コートの丈がワンピースより短いと、コートの裾の下から、ワンピースのスカート部分が出ます。出ている幅が手のひら一つ分くらいなら、コートとワンピースが段になって、重ね着としてまとまって見えます。手のひら二つ分を超えて出ると、コートの下にもう一枚別の服を着ているように見えて、まとまりが崩れます。そういうときは、コートの前を開けて、ワンピースの縦の線を見せると、段の不自然さが和らぎます。
コートの素材は、重ねる一枚と同じく、目の詰まった張りのあるものを選んでください。ウールのコートは、ワンピースの柔らかさを外から包むので、どの甘さのワンピースにも合わせやすい素材です。
足元とタイツ:甘さを見せる量で、締め方を変える
足元は、甘さを見せる量に合わせて、締め方を変えます。
甘さを1か所だけ見せている日は、足元は軽くて構いません。ローファーや、甲の浅いフラットシューズでも十分です。タイツは肌色に近い薄手か、ワンピースの色に近い中間色で、足元を軽く見せます。
甘さを2か所見せている日は、足元に硬さを足します。革のショートブーツや、つま先とかかとに張りのあるレースアップシューズ。タイツは、黒や濃い灰色の厚手で、裾と靴をつなぎます。
甘さを3か所見せてしまう日、たとえば重ねる一枚を脱いで室内で過ごす日は、足元をいちばん重くしておきます。筒の高いブーツや、靴底のしっかりした靴を選ぶと、上着を脱いでも足元の硬さが全体を支えます。
バッグと髪で、最後に半歩だけ調整する
重ねる一枚と足元を決めたら、最後にバッグと髪で、甘さを半歩だけ足すか引くかを決めます。
バッグは、形がしっかりした四角いものほど甘さを引き、丸く柔らかい形や、リボンやフリルのついたものほど甘さを足します。甘さを2か所見せている日は、四角い革のバッグを選ぶと落ち着きます。1か所しか見せていない日は、丸い形のバッグで少しだけ甘さを戻しても構いません。
髪は、まとめるかどうかで変わります。きっちりとまとめた髪は、首元をすっきりさせて甘さを引き、ゆるく巻いて下ろした髪は、肩まわりに丸みを足して甘さを足します。首元に甘さのあるワンピースを着る日に髪を下ろすと、首元の甘さと髪の丸みが重なるので、まとめるほうがまとまります。裾に甘さのある日は、首元が空いているので、髪を下ろしても甘さが重なりません。
バッグと髪は、その日の気分で替えやすい場所です。重ねる一枚と足元で土台を決めておけば、最後の半歩は、出かける直前に鏡を見て決めれば十分です。
どちらとも取れるとき① 室内で上着を脱ぐ日
職場や食事の席で上着を脱ぐ日は、重ねる一枚で隠したはずの甘さが、全部出てきてしまいます。
この日は、脱がない一枚で隠してください。上着ではなく、カーディガンやベストのように、室内でも着たままでいられるものを、ワンピースのすぐ上に重ねます。その上に上着を着て、室内では上着だけを脱ぎます。
カーディガンを脱がなければならないほど暖かい室内なら、ワンピースの甘さのうち、脱いでも残る1か所を、小物で抑えます。首元にフリルがあるなら、髪を下ろして首元を半分隠す。腰にリボンがあるなら、リボンを外して、細い革のベルトに替える。小さな手当てでも、甘さの見える量は一段減ります。
どちらとも取れるとき② 隠すと地味になりすぎる
甘さを隠したら、今度は地味になりすぎて、ガーリーなワンピースを着ている意味が無くなった、と感じることもあると思います。
これは、隠す量が多すぎるときに起きます。甘さを見せる場所が0か所になると、ワンピースの持ち味まで消えてしまいます。見せる場所を、必ず1か所は残してください。
どこを残すかは、自分がそのワンピースのどこを気に入って買ったかで決めます。裾のレースが好きで買ったなら裾を残し、首元のフリルが好きなら首元を残す。残す場所が決まれば、隠す場所は自然に決まります。
それでも地味に感じる日は、重ねる一枚の色を、ワンピースの柄の中の明るい色に替えてください。暗い色を拾うと落ち着き、明るい色を拾うと華やかになります。同じ手順の中で、色だけを替えれば、甘さを戻せます。
重ねる一枚の着方でも、甘さは戻せます。カーディガンのボタンを上まで留めていたのを、下から二つだけ留めて、上は開けて着る。それだけで、首元の甘さが少しのぞいて、隠しすぎた印象がやわらぎます。ジャケットなら、袖を一回まくって、ワンピースの袖口を少しだけ見せる。全部を隠すか全部を見せるかではなく、少しずつのぞかせる量で調整できることを知っておくと、その日の気分や行き先に合わせて、甘さの量を細かく決められるようになります。
どちらとも取れるとき③ 似合っているのか分からない
ガーリーなワンピースそのものが、自分に似合っているのか分からない、という迷いもあります。
似合っているかどうかは、着て鏡の前に立ったとき、最初にどこに目が行くかで見分けます。最初に顔に目が行くなら、ワンピースの甘さは自分になじんでいます。最初にワンピースのフリルや柄に目が行くなら、甘さが自分より前に出ています。
甘さが前に出ているときは、この記事の手順で、見せる場所を1か所減らしてから、もう一度鏡を見てください。減らしたあとに顔に目が行くようになれば、甘さの量が合ったということです。2か所減らしても服に目が行くなら、そのワンピースは、柄や色の甘さが自分には強いのかもしれません。その場合は、上に重ねる一枚を長くして、ワンピースの見える面積そのものを小さくして着ます。
年代で変えるのは、見せる場所の数より、場所の高さ
年代によって、甘さの見せ方を変えたほうがいいかと聞かれることがあります。変えるとすれば、見せる場所の数より、見せる場所の高さです。
顔に近い首元の甘さは、どの年代でも目立ちやすい場所です。年齢を重ねて甘すぎると感じるようになったら、首元の甘さから隠していくと、全体の印象が落ち着きます。腰から下の甘さは、顔から離れているぶん、見せても甘すぎる印象になりにくい場所です。
つまり、年代が上がるほど、見せる甘さの場所を下に移していく、と考えると分かりやすいです。首元を覆い、裾のレースや広がるスカートを見せる。それだけで、同じワンピースが、年代を問わずに着られる一枚になります。
素材の甘さも、年代とともに見直したい場所です。若いころに選んだ薄手で軽い生地のワンピースは、秋冬に一枚で着ると、季節の重さと生地の軽さが合わず、甘さより頼りなさが目立つことがあります。こうした一枚は、目の詰まったウールのカーディガンやジャケットで外側を重くしてあげると、季節にも年代にもなじみます。ワンピースそのものを替えなくても、外側の素材で年代に合わせられるのは、重ね着ができる秋冬ならではです。
秋冬に手持ちで組む:ガーリーワンピースの3つの型
最後に、手持ちで組むための型を3つにまとめます。
一つ目は、首元の甘いワンピースを、首元の詰まったカーディガンで覆う型です。丸襟の小花柄ワンピースに、柄の中の暗い色を拾った目の詰まったカーディガンをボタンを上まで留めて重ね、黒の厚手タイツに革のショートブーツ。裾の広がりだけが甘さとして残ります。
二つ目は、腰の甘いワンピースを、短い丈の上着で覆う型です。ギャザーで腰がふくらむワンピースに、腰骨にかかる丈のツイードのジャケット、濃い灰色のタイツにローファー。上着とスカートを組み合わせたような見え方になり、職場にも着ていけます。
三つ目は、裾の甘いワンピースを、足元で締める型です。裾にレースのあるワンピースに、ざっくりとした生成りのカーディガンを前を開けて羽織り、黒のタイツに編み上げのブーツ。甘さに素朴さと硬さが混ざって、肩の力の抜けた秋冬の普段着になります。
手持ちに足すなら、短い丈のカーディガン一枚
3つの型を組むために、手持ちに何かを足すとしたら、腰骨より上で終わる短い丈の、目の詰まったカーディガンを一枚だけ選んでください。
このカーディガンは、ボタンを上まで留めれば首元を覆い、腰の切り替えも隠せます。前を開けて羽織れば、裾の甘さを見せる日の軽い羽織りにもなります。一枚で、3つの型のどれにも使える、いちばん働く一枚です。
色は、手持ちのワンピースの柄に多く使われている暗い色を一つ選び、その色に近いものにしてください。小花柄のワンピースが多いなら、葉の色に近い深い緑や、くすんだ茶色。無地の淡い色のワンピースが多いなら、濃い灰色。迷ったら、靴の色に合わせておくと、どのワンピースに重ねても足元とつながります。
どの型でも、見せる甘さは1〜2か所。それを守れば、手持ちのガーリーなワンピースは、着る日を選ばない一枚になります。服の系統そのものに迷っているときは、服の系統で迷子になる理由も合わせて読んでみてください。
よくある問い
- Q. ガーリーなワンピースは何歳まで着られますか
- 年齢で決まるものではありません。決まるのは、甘さを見せる量です。一枚で着て甘さが3か所とも出ていると、どの年代でも着る場面を選びます。上に重ねる一枚で1か所隠し、足元で硬さを足せば、年代を問わずに普段着として着られます。年齢を重ねて甘すぎると感じるようになったなら、ワンピースを手放す前に、隠す場所を1か所増やしてみてください。
- Q. フリルやレースの多いワンピースを、職場に着ていけますか
- 首元にフリルやレースがあるなら、上に襟のあるジャケットか、首元の詰まったカーディガンを重ねて隠すと、職場でも着やすくなります。裾にレースがあるなら、裾は隠さずに、靴を甲の覆われたものにして締めます。甘さを全部消すのではなく、1か所だけ見せて残りを隠す、と考えると、職場の服装の決まりにも合わせやすくなります。
- Q. ガーリーワンピースに合う上着がありません
- 手持ちの上着の中で、丈が腰骨より上に収まる短いものを探してください。短い丈の上着なら、ワンピースのスカート部分が出て、ワンピースの形が崩れません。腰より長い上着しか無い場合は、前を開けて着るか、ベルトでワンピースの腰を締めてから上着を羽織ると、形が残ります。新しく買うなら、短い丈の目の詰まったカーディガンが、いちばん合わせられる幅が広い一枚です。
- Q. フレンチガーリーとガーリーは、何が違いますか
- この記事では、ふくらみと丸さで少女らしさを出すのがガーリー、そこに抜け感と生活感を足して、甘さを控えめにしたのがフレンチガーリーと考えています。実際の着方では、フレンチガーリーは甘さを見せるのが1か所だけで、残りは素朴な素材や締めた足元で落ち着かせた形です。この記事の手順で、甘さを見せる場所を1か所まで減らすと、フレンチガーリーに近い印象になります。
— メグラシ編集部





