クローゼットのかばん収納は仕切り・箱・吊り下げのどれを選ぶか|守れるものの違いで決まる

かばんの収納で、いちばんよく聞くのは「収納用品を買ったけれど合わなかった」という話です。
合わなかったものは、たいてい別の場所にしまわれています。つまり収納用品を入れるための場所が、さらに要っている状態です。
選べる種類が多すぎるからではありません。棚で使えるものは、数えると3種類しかないからです。合わないのは、選ぶ前に何から守るかを決めていないためです。
なお、そのかばんを立てるか吊るすか寝かせるかという判定はクローゼットのカバン収納|自立するかどうかで置き方が分かれるにあります。ここでは、収納用品の側をどう選ぶかだけを扱います。
結論:3種類を、守れるものの違いで比べる
| 種類 | 守れるもの | 守れないもの | 向くかばん | 使う場所 |
|---|---|---|---|---|
| 仕切り | 倒れ・隣との擦れ | ほこり・湿気 | 自分で立つもの | 棚の段 |
| 箱 | ほこり・光・隣との接触 | 出番(開ける手数が増える) | 3か月以上出さないもの | 棚の上の段 |
| 吊り下げ | 棚の面積 | 持ち手の付け根 | 持ち手が幅広で短いもの | パイプ |
最初に買うのは仕切りです。かばんの収納で最初に起きるのは、ほこりでも湿気でもなく倒れることだからです。
倒れた状態が続くと折れた線が入り、線は戻りません。ほこりはあとから払えますが、線は払えない。だから止める順番が決まります。
仕切り|倒れを止める。ただし、ほこりは素通り
仕切りは、かばんを本のように立てて並べたときに、隣へ寄りかかるのを止めるためのものです。
幅の目安は、かばんの厚みプラス2cm。広すぎると中で傾き、狭すぎると出し入れのたびに擦れます。プラス1cmまでは詰められますが、それ以下にすると仕切りの意味が擦れに変わります。
高さは、かばんの高さの半分より上であれば足ります。それより低いと、上のほうが倒れてきて支えになりません。逆に、かばんと同じ高さまである必要はなく、高くしても効き方は変わりません。
仕切りが向かないのは2つです。
- 自分で立たないかばん|支えても、仕切りとのあいだで折れます
- ほこりが気になる場所|仕切りは上も前も開いているので、何も止めません
仕切りは、家にあるもので代用しやすい種類でもあります。平らで、必要な高さがあれば役目を果たします。本立てや、厚みのある紙の箱を折らずに立てたものでも足ります。
箱|ほこりを止めるかわりに、出番が減る
箱の役目は、ほこりと光と、隣のかばんの金具が当たるのを止めることです。3つとも仕切りでは止まりません。
ただし箱には、必ず起きる副作用があります。開ける動作が1つ増えることです。
動作が1つ増えると、戻す頻度が落ちます。戻さないものは床か椅子に置かれます。つまり箱は、しまうものを選びます。
基準は、出す回数です。
- 3か月に一度も出さない|箱に向きます
- 月に一度以上出す|箱ではなく仕切りのほうです
- 毎日使う|そもそも収納の対象になりません
箱を選ぶときに見るのは1つだけで、通気があるかどうかです。密閉したふたのものは、中が少しでも湿ったまま閉じると抜けません。入れる前に乾かす順番も変わりません。手で触って冷たく感じるうちは、まだ水分が残っています。
中が見えない箱を並べると、探すときに全部を開けることになります。次に使う季節を外側に書いておくだけで、開ける箱が1つに絞れます。季節ものの入れ方は衣替えの収納ケース|中身が見えるかどうかで、来季に開ける回数が変わると同じ考え方です。
吊り下げ|面積を使わないかわりに、パイプの幅を使う
吊り下げは、棚の面積をまったく使いません。そこだけが利点で、そのかわりにパイプの幅を使います。
パイプの幅は、掛ける服と引き換えです。かばんを1つ吊ると、その分の幅で服が掛けられなくなります。引き換えに見合うかどうかの計算はクローゼットの吊り下げ収納|奪うパイプ幅に見合うかで決めるにあります。
吊っていいかばんには条件があります。**持ち手やひもが幅広で、長さの短いもの。**幅が広いほど力が分散し、短いほど揺れが小さくなります。
逆に、細くて長いひもを長い期間吊ると、付け根の一点に力が集まり続けます。付け根は縫い留めや金具で留まっている場所なので、そこだけに荷重がかかる状態は避けてください。
吊り下げは、家にあるもので代用しないほうがよい種類です。フックの耐えられる重さが分からないまま吊ると、落ちたときにかばんだけでなく、下の段のものも巻き込みます。
1つの段に、1種類
3種類のうち2つ以上を同じ段に置くと、段の高さがいちばん背の高いものに引っ張られます。
箱を1つ置くと、その段の高さは「箱の高さ+出し入れの余白」で決まります。隣に立てて並べたかばんが箱より低ければ、その上には使えない空間がそのまま残ります。
だから分け方は段でします。
- 上の段|箱。年に数回しか出さないもの
- 目の高さの前後|仕切り。週や月に使うもの
- パイプ|吊り下げ。持ち手が幅広で短いもの
段の間隔そのものの決め方はクローゼットの棚|段の間隔は「いちばん高い一山」で決まるにあります。上の段に置くときの重さの上限はクローゼットの上の収納のほうです。
吊り下げだけは棚の外なので、混ぜても段の高さには影響しません。
買う前に測る3つ
収納用品が合わなかった理由の多くは、寸法です。測るのは3つだけで、順番も決まっています。
- 棚の有効奥行き|立てて並べるとき、かばんの「幅」が奥行き方向に来ます。有効奥行き40cmなら、幅40cmを超えるかばんは立ちません
- 段の内寸の高さ|いちばん背の高いかばんに、上から手を入れる余白として5cmを足した値。足りないと斜めに傾けて出し入れすることになり、隣に当たります
- 段の内寸の幅|ここを、かばんの厚みプラス2cmで割ると、その段に何個入るかが出ます
3つとも、扉の枠ではなく内側を測ってください。枠で測ると、たいてい2〜3cm大きく出ます。その2〜3cmが、箱が入らない理由になります。
扉の開き方で死角の位置が変わるので、そこも先に見ておくと確実です。
家にあるもので、どこまで代用できるか
| 種類 | 代用 | 見るところ |
|---|---|---|
| 仕切り | できる | 平らで、かばんの高さの半分より背が高いか |
| 箱 | できる | ふたに通気があるか。密閉なら向かない |
| 吊り下げ | 勧めない | 耐えられる重さが分からない |
買い足すのは、代用してみて足りなかったところだけで構いません。**先に代用で1か月使うと、必要な数が正確に出ます。**最初から数をそろえると、たいてい多すぎます。
よくある行き違い
**「収納用品を増やせば入る量が増える」。**増えません。用品そのものが場所を占めるぶん、むしろ減ることのほうが多いです。箱は特にそうで、外寸と内寸の差が大きいものほど、置いた面積に対して入る量が少なくなります。増やして入る量が増えるのは仕切りだけで、それも立てて並べられるかばんに限られます。
**「高さのある箱のほうが得」。**高い箱を1つ置くと、その段全体の高さがその箱に決まります。同じ段の残りの空間が使えなくなるので、1つあたりでは得でも、段で見ると損になることがあります。
**「ほこりが気になるから全部箱に入れたい」。**全部を箱に入れると、全部の出番が減ります。ほこりが実際に当たっているのは、たいてい上の段と、扉のない収納です。扉のある棚の中段では、ほこりより先に倒れのほうが起きています。
2週間で確かめること
配り終えたら、2週間だけ見てください。見るのは2つです。
- 倒れていた回数|棚を開けたときに倒れているものがあったら印を1つ。3つ以上なら、仕切りの幅か高さが合っていません
- 一度も開けなかった箱|2週間で開かない箱は、置く段を1つ上げられます
同時に、手前にあるのに動いていないものを探してください。手前は、いちばん使うものの場所です。動いていないなら、並べる順番が使う頻度と合っていません。
順番は、大きさ順でも色順でもなく頻度順です。頻度が同じなら、大きいものを奥にします。
まとめ
- 棚で使えるのは仕切り・箱・吊り下げの3種類だけ
- 最初に買うのは仕切り。倒れて入った線だけが戻らないから
- 箱は3か月に一度も出さないものに限る。開ける動作が1つ増える
- 吊り下げは棚の面積を使わないかわりに、パイプの幅を使う
- 1つの段に1種類。混ぜると段の高さが引っ張られる
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 仕切りと箱は、どちらを先に買えばいいですか
- 仕切りです。かばんの収納で最初に起きる困りごとは、ほこりでも湿気でもなく倒れることだからです。ほこりはあとから払えますが、倒れた状態が続いて入った折れ線は払えません。仕切りを入れて倒れが止まってから、それでも気になるものだけ箱へ移してください。逆の順番で箱から買うと、箱に入りきらなかったかばんが棚に残り、結局そこで倒れたままになります。仕切りは1枚あたりの場所をほとんど取らないので、あとから箱を足すときにも邪魔になりません。幅はかばんの厚みプラス2cmが目安で、高さはかばんの高さの半分より上あれば足ります。順番さえ守れば、買い直しがほとんど起きない分野です。
- Q. 箱に入れると、使わなくなると聞きました
- 中が見えない箱に入れると、そうなります。箱は開ける動作が1つ増えるので、月に何度も使うものを入れると戻さなくなります。そして戻さないものは、たいてい床か椅子に置かれます。基準は出す回数です。3か月に一度も出さないものだけを箱へ入れてください。それより短い間隔で使うものは、箱ではなく仕切りのほうです。どうしても箱に入れるなら、外から中身が分かるようにするか、次に使う季節を外側に書いておいてください。それだけで、探すときに開ける箱が1つに絞れます。中身の見えない箱をいくつも並べると、探すたびに全部を開けることになります。
- Q. 吊り下げは、どのかばんに向きますか
- 持ち手やひもが幅広で、長さの短いものです。幅が広いほど力が分散し、短いほど揺れが小さくなります。逆に、細くて長いひもを長い期間吊ると、付け根の一点に力が集まり続けます。付け根は縫い留めや金具で留まっている場所なので、そこだけに荷重がかかる状態は避けてください。吊る場合も中身は空にして、詰めものは軽いものにします。もう1つ、吊り下げは棚の面積を使わないかわりに、パイプの幅を使います。かばんを1つ吊れば、その分の幅で服が掛けられなくなります。掛ける服との引き換えなので、パイプに余りのないクローゼットでは最初から選べません。
- Q. 収納用品は、家にあるもので代用できますか
- 仕切りは代用が利きます。平らで、かばんの高さの半分より背の高い板状のものであれば役目を果たします。本立てや、厚みのある紙の箱を折らずに立てたものでも足ります。箱は、通気があるかどうかだけ見てください。密閉したふたのものは、中が少しでも湿ったまま閉じると抜けません。入れる前に乾かす順番も変わらず、手で触って冷たく感じるうちはまだ水分が残っています。吊り下げだけは代用を勧めません。フックの耐えられる重さが分からないまま吊ると、落ちたときにかばんだけでなく、下の段に置いてあるものまで巻き込みます。まず代用で1か月使うと、買い足す数が正確に出ます。
- Q. 1つの棚に3種類とも置いてはいけませんか
- 置けますが、段の高さがいちばん背の高いものに引っ張られます。箱を1つ置くと、その段の高さは箱の高さに出し入れの余白を足した値で決まります。隣に立てて並べたかばんが箱より低ければ、その上には使えない空間がそのまま残ります。1つあたりでは得に見えても、段で見ると損になる形です。同じ棚で混ぜるなら、段ごとに分けてください。上の段は年に数回しか出さないものを入れた箱、目の高さの前後は仕切り、というように1段に1種類が基本です。吊り下げだけは棚の外にあるので、混ぜても段の高さには影響しません。
— メグラシ編集部





