アクリルネイルのやり方|玉の大きさは爪の幅、固まる速さは室温で

**自分の人差し指の爪の幅を、定規で測ってみてください。**何mmでしたか。その数字が、アクリルネイルで筆に取る玉の大きさの目安になります。
アクリルネイルは、リキッドを含ませた筆の先でパウダーを玉に取り、爪の上に置いて、固まる前に形を整えていくやり方です。ジェルのようにライトを当てて固めるのではなく、リキッドとパウダーが混ざったところから、空気の中で固まっていきます。
うまくいくかどうかは、3つで決まります。玉の大きさ、玉のかたさ、そして部屋の温度です。玉の大きさは爪の幅で、かたさは置いてから平らになるまでの秒数で、それぞれ自分で測れます。秋冬は部屋の温度が下がって固まるのが遅くなるので、温度も手元で確かめます。
長さを出すやり方の全体は長さ出しのやり方に、マニキュアの塗り方はセルフネイルのやり方に分けてあります。この記事は、アクリルの手順だけを扱います。
結論:玉の大きさは爪の幅で、固まる速さは部屋の温度で決まる
あなたのアクリルネイルは、次の3つで決まります。
| 見るもの | 測り方 | 目安 |
|---|---|---|
| 玉の大きさ | 爪の幅と比べる | 先端の玉は爪の幅の半分くらい |
| 玉のかたさ | 置いてから平らになるまでの秒数 | 3〜5秒 |
| 部屋の温度 | 作業する机の上で測る | 20〜25度 |
**3つのうち、最初にそろえるのは部屋の温度です。**温度が低いと、玉のかたさをいくら合わせても固まるまでの時間が延び、形を整えているあいだに流れてしまいます。温度が合っていれば、あとは玉の大きさとかたさを、爪1本ごとに見ていけば整います。
3つとも、道具をそろえる前から測れます。部屋の温度計と定規を手元に置いておくと、作業のたびに同じ条件で始められます。
📋 早見表|爪の幅と玉の大きさ
爪の幅は、爪の根元に近い、いちばん幅の広いところで測ります。
| 指 | 爪の幅の目安 | 先端の玉 | まん中の玉 | 根元の玉 |
|---|---|---|---|---|
| 親指 | 14〜17mm | 7〜8mm | 5〜6mm | 4mm前後 |
| 人差し指 | 11〜13mm | 5〜6mm | 4mm前後 | 3mm前後 |
| 中指 | 12〜14mm | 6〜7mm | 4〜5mm | 3mm前後 |
| 薬指 | 10〜12mm | 5mm前後 | 3〜4mm | 2〜3mm |
| 小指 | 7〜10mm | 4mm前後 | 3mm前後 | 2mm前後 |
玉の大きさは、筆の先に乗った玉を、真上から見たときの直径です。先端の玉がいちばん大きく、根元に向かって小さくなるのが基本です。長さを出さずに自分の爪の上だけに乗せるなら、先端の玉をひと回り小さくします。
表の数字は目安です。自分の爪の幅を測って、その半分を先端の玉の大きさにすると考えれば、どの指でも同じ考え方で決められます。
アクリルを選ぶ日・ジェルを選ぶ日
アクリルとジェルは、どちらも爪の上に厚みのある層を作れます。違いは、固まり方と、作業の進め方です。
| 比べるところ | アクリル | ジェル |
|---|---|---|
| 固まり方 | 空気の中で固まる | ライトを当てて固める |
| 作業できる時間 | 玉を置いてから1分前後 | ライトに入れるまで |
| におい | リキッドのにおいが強い | 少ない |
| 厚みの作りやすさ | 玉1つで厚みが出る | 何度か重ねて厚みを出す |
| 外し方 | 削ってから浸す | 削ってから浸すか、削り切る |
**アクリルが向くのは、長さをしっかり出したい日と、ライトを使わずに仕上げたい日です。**玉1つで厚みが出るので、先端を長く伸ばしても折れにくい形を作りやすくなります。一方で、固まるまでの時間が限られているので、手早く形を整えることに慣れが要ります。
ジェルのやり方はジェルネイルの仕方にまとめてあります。初めてで迷うなら、作業の時間を自分で区切れるジェルから始めるのも1つの方法です。
用意するもの
アクリルネイルに使う道具は、ジェルとは一部が違います。
| 道具 | 役目 | 選び方 |
|---|---|---|
| アクリルリキッド | パウダーを溶かして固める | 少量の容器から試す |
| アクリルパウダー | 爪の上の層になる | 透明かピンク系の1色から |
| アクリル用の筆 | 玉を取り、形を整える | 毛先がまとまり、腰のあるもの |
| 小さな容器2つ | リキッドとパウダーを分けて入れる | 口が狭く、ふたのできるもの |
| プライマー | 自爪とアクリルをなじませる | 自爪だけに使う |
| フォームかチップ | 長さを出す土台 | 長さを出すときだけ |
| やすり2種 | 表面を整える・形を削る | 目の粗さの違う2本 |
| 表面を磨くスポンジ | 仕上げのつやを出す | 目の細かいもの |
| ダストブラシ | 削りかすを払う | 毛の柔らかいもの |
| リムーバー | 外すときに浸す | アクリルに使えると書いてあるもの |
**筆は、毛先がまとまっていて、押しても腰が残るものを選んでください。**毛先が広がる筆だと、玉が筆の上で崩れて、置いたときに形が作れません。
道具は、最初から全部をそろえなくても始められます。リキッドとパウダーと筆、プライマー、やすり2種があれば、自爪の上に薄く乗せる練習はできます。長さを出すチップやフォーム、仕上げのつやを出す層は、玉の扱いに慣れてから足していけば十分です。
作業する場所|換気と温度を両立させる
アクリルのリキッドは、においが強いので、換気をしながら作業します。ただし秋冬は、窓を大きく開けると部屋が冷えて、固まるのが遅くなります。換気と温度のどちらも保てる場所を先に作ってください。
| 換気のしかた | 部屋の温度への影響 | 向く季節 |
|---|---|---|
| 窓を大きく開ける | 秋冬は大きく下がる | 暖かい時期 |
| 窓を10cmほど開けて換気扇を回す | 少し下がる | 秋冬の基本 |
| 換気扇の近くで作業する | ほとんど下がらない | 寒い日 |
| 窓を閉めたまま | 下がらない | においがこもるので避ける |
**秋冬は、窓を10cmほど開けて換気扇を回し、作業する机は窓から1mほど離してください。**手元に冷たい風が直接当たらなければ、部屋の空気は入れ替わりながら、玉を置く爪の上の温度は保てます。
リキッドは肌に付けないように扱います。付いたらすぐに拭き取り、作業が終わったら手を洗ってください。作業中は、飲み物や食べ物を机の上に置かないようにします。
部屋の温度で変わる固まる速さ
アクリルは、部屋の温度で固まる速さが大きく変わります。机の上に温度計を置いて、作業を始める前に確かめてください。
| 机の上の温度 | 固まる速さ | 起きやすいこと |
|---|---|---|
| 18度未満 | とても遅い | 玉が流れて広がる・表面が白く曇る |
| 18〜20度 | やや遅い | 形を整えるあいだに根元へ流れる |
| 20〜25度 | ちょうどよい | 形を整える時間が取れる |
| 25度超 | 速い | 形を整える前に固まり始める |
**20度を下回る日は、作業を始める30分前に部屋を暖めておいてください。**リキッドとパウダーの容器も、冷えた棚から出してすぐ使うより、部屋の温度になじませてから使うほうが固まり方が安定します。
手元の温度は、部屋のまん中と机の上で2〜3度違うことがあります。窓際や床に近い場所は冷えやすいので、温度計は必ず作業する手のそばに置いて測ってください。
寒い部屋で固まるのを待っているうちに、表面が白っぽく曇ることがあります。温度が低いまま進めると起きやすいので、曇りが出たら、その日は部屋の温度を上げてから次の指に進みます。
下準備|甘皮・表面・油分
アクリルが自爪から浮かないように、玉を置く前に爪の表面を整えます。
| 順番 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 甘皮をそっと押し上げる | 爪の根元に1mmのすき間ができる |
| 2 | 爪の表面のつやを、目の細かいやすりで落とす | 表面が白っぽく曇る程度 |
| 3 | 削りかすをダストブラシで払う | 爪の溝に残さない |
| 4 | 油分と水分を拭き取る | 拭いたあとは指で触らない |
**表面のつやは、落としすぎないでください。**白っぽく曇るくらいで十分です。削りすぎると自爪が薄くなり、アクリルを外したあとに爪が柔らかく感じることがあります。
秋冬は空気が乾いて、甘皮のまわりがささくれ立っていることがあります。ささくれを無理に引っぱると、玉を置く前に指先が痛んで、作業に集中できなくなります。気になるところは、押し上げたあとに小さなはさみで根元から切りそろえておき、そこにアクリルが触れないように1mm空けて置いてください。
油分を拭き取ったあとは、自分の指でも爪の表面に触れないようにします。指先の油分が付くと、その部分だけアクリルが浮きやすくなります。
プライマーは自爪だけに
プライマーは、自爪とアクリルをなじませるためのものです。塗る場所を間違えると、浮きやはみ出しの原因になります。
| 塗る場所 | 塗るか | 理由 |
|---|---|---|
| 自爪の表面 | 薄く塗る | アクリルがなじむ |
| 甘皮のまわり | 塗らない | 肌に付けない |
| チップの表面 | 塗らない | チップには要らない |
| 爪の横の溝 | 塗らない | はみ出すと浮く |
**プライマーは、筆の先を容器の縁でしごいてから、自爪の表面だけに薄く塗ってください。**塗ったあと、表面が乾いてつやが少し落ち着くまで待ってから、玉を置きます。
長さを出すなら|フォームかチップか
自爪より長く伸ばすなら、玉を置く前に土台を付けます。
| 土台 | 向く長さ | 作業の手間 |
|---|---|---|
| チップ | 自爪から3〜8mm | 形が決まっているので、初めてでも扱いやすい |
| フォーム | 自由に決められる | 先端の形を自分で作るので、慣れが要る |
| 土台なし | 自爪の長さのまま | 自爪の上に薄く乗せる |
**初めてアクリルで長さを出すなら、チップから始めてください。**チップは先端の形があらかじめ決まっているので、玉を置いて表面を整えるだけで形になります。フォームは、先端の形も玉で作るので、玉の扱いに慣れてから試すのが確かです。足す長さとやり方の選び方は長さ出しのやり方にまとめてあります。
リキッドの含ませ方|容器の縁で何回しごくか
玉のかたさは、筆にどれだけリキッドを含ませるかで、ほぼ決まります。筆をリキッドに根元まで浸したら、容器の縁で毛の片面をしごいて量を調えます。
| しごく回数 | 筆に残るリキッド | 玉のかたさ |
|---|---|---|
| しごかない | とても多い | ゆるすぎて流れる |
| 片面を1回 | やや多い | ややゆるい |
| 片面を2回 | ちょうどよい | ちょうどよい |
| 両面を2回ずつ | 少ない | かたすぎて、表面がざらつく |
**まずは片面を2回しごくところから始めてください。**そこから、玉を置いたときの様子を見て、1回ずつ増やしたり減らしたりします。部屋の温度が低い日は、リキッドが多いと流れやすくなるので、しごく回数を1回増やすと扱いやすくなります。
筆をリキッドに浸すときは、毛の根元まで沈めて、中の空気を抜いておきます。毛の中に空気が残っていると、玉の中に小さな泡が入り、固まったあとに白い点になって見えます。浸したら、容器の中で筆を軽く押しつけて、泡が出なくなってからしごいてください。
玉の取り方|筆先を何秒パウダーに置くか
リキッドを含ませた筆の先を、パウダーの表面にそっと置き、少し引くようにして玉を取ります。
| 筆先をパウダーに置く時間 | 取れる玉 | 向く場所 |
|---|---|---|
| 1秒 | 小さな玉 | 根元 |
| 2秒 | 中くらいの玉 | まん中 |
| 3秒 | 大きな玉 | 先端 |
**玉の大きさは、筆先をパウダーに置く時間と、引く長さで変わります。**置いたまま筆を1cmほど手前に引くと、そのぶん玉が大きくなります。取った玉が早見表の大きさより大きければ、容器の縁で少し落とすか、その玉は練習用のチップに置いて、取り直してください。
パウダーの表面は、玉を取るたびにくぼみます。くぼんだところで取ると、玉の形が崩れやすいので、取るたびにパウダーの容器を軽く揺らして、表面を平らにしておきます。
玉のかたさを見る|置いてから平らになるまでの秒数
玉のかたさがちょうどよいかは、爪の上に置いてから、表面が平らになるまでの秒数で見ます。
| 平らになるまで | 玉の状態 | 直し方 |
|---|---|---|
| すぐ流れて広がる | ゆるすぎる | しごく回数を1回増やす |
| 1〜2秒 | ややゆるい | 筆先を置く時間を少し長く |
| 3〜5秒 | ちょうどよい | そのまま進める |
| 10秒たっても丸いまま | かたすぎる | しごく回数を1回減らす |
| 表面がざらついて平らにならない | 粉が多すぎる | リキッドを少し足して取り直す |
**3〜5秒で表面がゆっくり平らになり、玉の輪郭が少し残っているなら、ちょうどよいかたさです。**この状態なら、筆で軽く押して形を整える時間が取れます。
秒数を数えるのは、最初の数本だけで構いません。何本か置くうちに、ちょうどよいかたさの玉が爪の上でどう広がるかが目で分かるようになります。そうなったら、秒数を数えるかわりに、筆を離したときの玉の輪郭の残り方で判断していきます。
かたさは、部屋の温度でも変わります。同じしごき方でも、寒い日はゆるく、暖かい日はかたく感じます。その日の最初の1本で秒数を確かめてから、残りの指に進んでください。
3つの玉の置き方|先端・まん中・根元
1本の爪には、玉を3つに分けて置くのが基本です。爪を縦に3つの区画に分けて、先端から順に置いていきます。
| 順番 | 置く場所 | 玉の大きさ | 筆の動かし方 |
|---|---|---|---|
| 1 | 先端(長さを出す部分と、爪の先) | いちばん大きい | 先端の形を作るように左右に広げる |
| 2 | まん中(爪のいちばん高くなるところ) | 中くらい | 1つ目とつなげて、ふくらみを作る |
| 3 | 根元(甘皮に近いところ) | いちばん小さい | 薄く伸ばして、自爪との境目をなくす |
**いちばん厚くなるのは、まん中の区画です。**ここが爪の中でいちばん力のかかる場所なので、少し高く盛ると、先端を長くしても折れにくくなります。横から見て、まん中がゆるやかに盛り上がり、根元と先端に向かって薄くなっていく形を目指してください。
3つの玉は、前の玉が固まりきる前に次の玉を置いて、境目をつなげていきます。前の玉が固まってから次を置くと、境目に段差が残り、あとで削る量が増えます。1本の爪の3つの玉は、続けて置いて、1分ほどで形を整え終えるのが目安です。
筆は、玉の上を押すようにして動かします。なでるように動かすと、筆の跡が表面に残ります。押して広げ、最後に筆の腹で軽く表面をなでて整えます。
根元の玉は薄く|甘皮から1mm空ける
根元の玉は、いちばん小さく、いちばん薄く置きます。
| 確かめるところ | 目安 | 合わないときに起きること |
|---|---|---|
| 甘皮との距離 | 1mm空ける | 肌に付いて、そこから浮く |
| 爪の横の溝との距離 | 1mm空ける | 溝に流れ込んで、浮きやすくなる |
| 厚み | 自爪との境目が分からないくらい薄く | 段差ができて、伸びてきたときに目立つ |
**根元の玉は、甘皮と爪の横の溝から、それぞれ1mmずつ空けて置いてください。**アクリルが肌に触れると、そこから浮き上がりやすくなります。1mmのすき間は、最後に表面を削って整えるときに、自然になじみます。
根元の玉がゆるいと、置いたそばから甘皮のほうへ流れていきます。根元の玉だけは、しごく回数を1回増やして、少しかために作ると扱いやすくなります。
指ごとの玉の数|親指と小指
3つの玉が基本ですが、爪の大きさによって、玉の数を変えます。
| 指 | 玉の数 | 理由 |
|---|---|---|
| 親指 | 3〜4つ | 爪が広く、3つでは面が埋まりにくい |
| 人差し指・中指・薬指 | 3つ | 基本どおり |
| 小指 | 2つ | 爪が小さく、3つだと厚くなりすぎる |
| 長さを出さない指 | 2つ | 先端の玉が要らない |
**小指は、まん中と根元の2つにまとめてください。**小さな爪に3つ置くと、玉どうしが重なって厚くなり、削る手間が増えます。
親指は反対に、爪が広くて平らなので、3つの玉では左右の端まで届かないことがあります。まん中の区画を左右2つに分けて置くと、面が埋まりやすくなります。そのときも、2つの玉の高さをそろえて、まん中がいちばん高くなるように整えます。
固まったかの確かめ方|筆の柄で軽くたたく
玉を置いて形を整えたら、固まるまで待ちます。固まったかは、見た目より音で確かめるほうが確かです。
| 確かめ方 | 固まっていない | 固まった |
|---|---|---|
| 筆の柄で表面を軽くたたく | 鈍い音がする・跡が付く | 硬く澄んだ音がする |
| 表面のつや | しっとりしている | つやが落ち着いてくる |
| 待った時間(20〜25度) | 1分未満 | 2〜3分 |
**筆の柄の先で表面を軽くたたいて、硬く澄んだ音がしたら、固まっています。**音が鈍いうちに削り始めると、表面がよれたり、削りかすが固まりきらずにこびりついたりします。寒い日は、待つ時間が倍ほどかかることもあります。
待っているあいだに、次の指の下準備を進めておくと、全体の時間を短くできます。1本目の玉を置いて形を整えたら、2本目のプライマーを塗り、2本目の玉を置き終えるころに1本目をたたいて確かめる、という順に回していきます。
削って形を整える
固まったら、やすりで形を整えます。削る順番を決めておくと、左右の形がそろいやすくなります。
| 順番 | 削るところ | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 先端の長さ | 10本の長さをそろえる |
| 2 | 先端の形 | 角の丸みを左右でそろえる |
| 3 | 横の線 | 爪の横の溝からまっすぐ伸びる線に |
| 4 | 表面のふくらみ | まん中がいちばん高くなるように |
| 5 | 根元の境目 | 自爪との段差をなくす |
**表面のふくらみは、横から見て確かめてください。**真上から見ているだけだと、まん中が平らになっているのに気づきにくいものです。ときどき指を横に向けて、根元から先端までゆるやかな弧になっているかを見ます。
先端から指先を正面に向けて、爪の断面も見ておきます。先端の厚みが紙1〜2枚ぶんくらいに薄く整っていれば、指先がすっきり見えます。先端が厚いままだと、長さを出した爪が重たく見えるうえに、物をつまむときに当たりやすくなります。
削りかすは、こまめにダストブラシで払いながら進めます。かすが残ったまま削ると、表面の凹凸が見えにくくなります。
仕上げ|表面のつや
削り終えたら、目の細かいスポンジで表面を磨き、つやを出す層を重ねて仕上げます。
| 仕上げ方 | つや | 持ち |
|---|---|---|
| 目の細かいスポンジで磨くだけ | 控えめ | 表面が少しずつくもる |
| マニキュアのトップコートを塗る | つやが出る | 1週間ほどで塗り直す |
| ジェルのトップを塗ってライトで固める | 強いつや | 長く持つ |
| 色を塗ってからトップを重ねる | 色とつや | 色を塗り替えられる |
アクリルの上に色を乗せたいときは、仕上げの前にマニキュアやジェルの色を塗ります。**アクリル自体は透明かピンク系にしておくと、上に乗せる色を季節ごとに替えられます。**秋冬の色の選び方は、手持ちの服の色と合わせて考えると決めやすくなります。
筆の手入れ
アクリルの筆は、使い終わったらすぐに手入れします。筆の中でアクリルが固まると、毛先がまとまらなくなります。
| 手入れのとき | やること |
|---|---|
| 1本ごと | 筆をリキッドに浸して、柔らかい紙で拭く |
| 作業の終わり | リキッドで毛の根元まで洗い、形を整える |
| しまうとき | 毛先を下にしないで、寝かせるか上向きに |
**筆は、リムーバーではなく、リキッドで洗ってください。**リムーバーで洗うと、毛が傷んで、まとまりにくくなります。洗ったあとは、指で毛先を細くまとめてから、ふたをするか寝かせてしまいます。
使ったリキッドは、容器から元のボトルに戻さないでください。パウダーが少し溶け込んでいるので、戻すとボトルの中のリキッドまで固まりやすくなります。残ったリキッドは柔らかい紙に吸わせて、ふたのできる袋に入れて捨てます。
ニットや手袋の季節に|先端の角を丸める
秋冬は、ニットを着たり、手袋をはめたりする時間が長くなります。アクリルの先端は硬いので、角が残っていると、編み目や手袋の内側に引っかかります。
| 気をつけるところ | 直し方 |
|---|---|
| 先端の角 | やすりで角を落として、丸みを付ける |
| 先端の裏側 | 裏側の縁も軽く削って、段差をなくす |
| 長さ | 手袋をはめたとき、指先に当たらない長さに |
| 表面 | つやを出して、編み目がすべるように |
**仕上げたら、手持ちのニットの袖口に指先を通して、引っかからないかを確かめてください。**引っかかるところがあれば、その場所の角をもう一度削ります。長さを出した日は、手袋の指先が爪に当たらないかも見ておきます。
コートのボタンや、バッグの留め具の扱いも、一度試しておくと安心です。長さを出した直後は、指の腹で押すつもりが爪の先で押してしまい、先端に力がかかることがあります。秋冬の外出で手が冷えていると、指先の感覚が鈍くなって、なおさら当てやすくなります。仕上げた日のうちに、普段の身支度を一通りしてみて、当たるところがあれば長さを1mmずつ詰めてください。
外すとき|削ってから浸す
アクリルを外すときは、表面を削って薄くしてから、リムーバーに浸して柔らかくします。
| 順番 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 表面のつやと色を削り落とす | アクリルの層が見えるまで |
| 2 | アクリルを薄く削る | 自爪を削らないところまで |
| 3 | リムーバーに浸す | 15〜20分 |
| 4 | 柔らかくなった部分をウッドスティックで押し出す | 力を入れない |
| 5 | 残った部分はもう一度浸す | 無理に押さない |
**固まったまま、指でつまんで剥がさないでください。**アクリルと一緒に、自爪の表面まではがれることがあります。柔らかくならないところは、浸す時間を5分ずつ足して、押し出せるようになるまで待ちます。
どちらとも取れるとき①|玉がゆるいのか固いのか分からない
置いた玉が、ゆるいのか固いのか、判断がつかないことがあります。とくに最初のうちは、秒数を数える余裕もありません。
| 見えたこと | 判断 |
|---|---|
| 筆を離した瞬間に、玉の輪郭が消える | ゆるい |
| 筆で押すと、表面にしわが寄る | 固い |
| 筆で押すと、なめらかに広がって止まる | ちょうどよい |
| 表面に粉の粒が見える | 粉が多い |
**迷ったら、練習用のチップに同じしごき方で3つ玉を置いて、並べて比べてください。**同じ条件で置いた3つの玉が、すべて同じように広がるなら、その日のかたさはそれで決まりです。ばらつくなら、筆先をパウダーに置く時間がそろっていません。
どちらとも取れるとき②|部屋が寒いが換気もしたい
秋の終わりから冬にかけては、換気をすると部屋の温度が20度を下回り、窓を閉めるとにおいがこもる、という日があります。
| 部屋の様子 | 決め方 |
|---|---|
| 暖房をつけても20度に届かない | その日は1〜2本だけにする |
| 換気扇のある台所の近くなら20度になる | そこで作業する |
| 窓を開けると机に風が当たる | 机を窓から離し、窓は細く開ける |
| どうしても温度が上がらない | アクリルの日を暖かい日に移す |
**温度が足りない日は、本数を減らしてください。**1〜2本なら、固まるのを待つ時間が長くなっても、作業全体の時間は延びすぎません。10本を仕上げるなら、昼間の暖かい時間や、暖房がよく効く日に回すほうが、仕上がりがそろいます。
どちらとも取れるとき③|初めてで10本仕上げる時間がない
初めてアクリルをするときは、1本に思った以上の時間がかかります。慣れないうちは、10本を一度に仕上げようとしないほうが確かです。
| 使える時間 | 進め方 |
|---|---|
| 30分 | チップの上で玉を置く練習だけ |
| 1時間 | 練習のあと、利き手でない側の指を2本 |
| 2時間 | 片手の5本 |
| 3時間以上 | 両手の10本 |
**最初は、利き手でない側の手の指から始めてください。**利き手で筆を持つので、筆を動かしやすく、仕上がりを確かめながら進められます。利き手の側の爪は、筆を持ち替えて塗ることになるので、慣れてから取りかかります。
片手ずつ仕上げる日は、仕上げていない側の爪が気になって、両手を見比べてしまうものです。数日あけるなら、仕上げていない側は、アクリルと近い色のマニキュアを塗っておくと、両手の見た目の差が小さくなります。
よくある行き違い
**「アクリルは乾くのを待てばいい」。**アクリルは乾くのではなく、リキッドとパウダーが混ざって固まります。部屋の温度が低いと、待つ時間が延びるだけでなく、表面が曇ることもあります。
**「玉は大きいほうが早く仕上がる」。**大きすぎる玉は、置いたあとに広がって甘皮や溝へ流れます。爪の幅の半分を先端の玉の目安にしてください。
**「リキッドを多くすれば、なめらかになる」。**多すぎると流れて広がり、固まるのも遅くなります。容器の縁で片面を2回しごくところから始めます。
**「外すときは、端から剥がせば早い」。**固まったまま剥がすと、自爪の表面までいっしょにはがれることがあります。削ってから浸し、柔らかくなってから押し出してください。
装いに活かすなら
アクリルネイルは、**玉の大きさを爪の幅で、かたさを平らになるまでの秒数で決めてください。**先端の玉は爪の幅の半分くらい、平らになるまで3〜5秒が目安です。秋冬は、机の上の温度が20度を下回らないように部屋を暖め、換気は窓を細く開けて換気扇を回します。
次に作業する日は、定規と温度計を机に並べてから始めてください。人差し指の爪の幅を測り、その半分の大きさの玉を1つ、練習用のチップに置いてみる。3〜5秒で平らになれば、その日の準備は整っています。
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よくある問い
- Q. アクリルネイルは自分でできますか
- できますが、ジェルより手順に慣れが要ります。リキッドとパウダーを筆の上で混ぜて玉を作り、固まる前の短い時間で形を整えるので、最初は思った形になりにくいものです。いきなり自分の爪に10本仕上げるより、チップの上で玉の置き方を練習してから、1〜2本ずつ自分の爪で試すと、失敗しても直しやすくなります。
- Q. アクリルネイルが固まらない、固まるのが遅いのはなぜですか
- 多くは、部屋の温度が低いか、玉にリキッドが多すぎるかのどちらかです。部屋が20度を下回ると、固まるまでの時間が長くなります。玉を置いてから表面が平らになるまで5秒より長くかかり、そのまま流れて広がるなら、リキッドが多すぎます。筆を容器の縁でしごく回数を1回増やして、玉を少しかために作ってみてください。
- Q. アクリルネイルのにおいが気になります。どうすればいいですか
- リキッドのにおいは強いので、換気をしながら作業してください。秋冬に窓を大きく開けると部屋が冷えて固まるのが遅くなるので、窓を10cmほど開けて換気扇を回す、作業する机を窓から少し離す、といった形で、手元の温度を下げすぎないようにします。リキッドの容器は使うたびにふたを閉め、使い終わった筆はすぐに拭いておくと、においが部屋に残りにくくなります。
- Q. アクリルネイルはどうやって外せばいいですか
- 表面を削って薄くしてから、専用のリムーバーに浸して柔らかくし、ウッドスティックでそっと押し出して外します。浸す時間は厚みによって15〜20分ほどです。固まったまま無理に剥がすと、自分の爪の表面まで一緒にはがれることがあります。柔らかくならないところは、もう一度浸してから押し出してください。
— メグラシ編集部





