水着の上に着るやつ|秋冬の水泳大会は、招集までの待ち時間で選ぶ

秋冬の水泳大会で水着の上に着るものは、2枚に分けて考えてください。観客席で待つための長い1枚と、招集所で脱ぐための軽い1枚です。
どちらをどのくらい厚くするかは、アップを終えてから、自分の種目の招集がかかるまでの待ち時間で決まります。待ちが30分以内なら、軽い1枚だけで足ります。30分から2時間なら、長い1枚を羽織って待ち、招集所では長い1枚を脱いで軽い1枚で向かいます。2時間を超える日や、出る種目が2つ以上ある日は、長い1枚に厚みを持たせ、髪と足元の冷えまで手当てします。
このあと、待ち時間の数え方と、それぞれの境目で何を着るかを順に書きます。大会では、泳いでいる時間より待っている時間のほうがはるかに長く、上に着るもので体の冷え方が変わり、それが泳ぎにも響きます。
水泳教室でプールサイドに待つ時間の上着は水着の上に着るやつ(屋内プールの付き添い)に、ジムのプールで泳ぐ日の水着の選び方はフィットネス水着の選び方にまとめています。ここでは、大人が自分で泳ぐ大会の日に絞ります。
結論:観客席の長い1枚と、招集所の軽い1枚に分ける
大会の日に水着の上に着るものを1枚で済ませようとすると、どこかで困ります。厚くて長い1枚だけだと、招集所で脱いでかごに入れるのが手間になり、慌ただしいスタート前に気持ちが落ち着きません。薄くて軽い1枚だけだと、観客席で長く待つうちに体が冷えます。
| 着るもの | 着ている場所 | 選び方 |
|---|---|---|
| 長い1枚 | 観客席・通路・控え場所 | 膝下まで届く丈。内側が水を吸い、前が上から下まで開く |
| 軽い1枚 | 招集所からスタート台の後ろまで | 脱いで畳まずにかごへ入れられる。腕を通すだけで着られる |
長い1枚は「待つため」、軽い1枚は「脱ぐため」の服です。役目が違うので、選ぶ基準も違います。
ただし、待ち時間が短い大会なら、2枚目は要りません。その判断のために、まず待ち時間を数えます。
先に確かめる|大会の要項で、上に着てよいものを読む
着るものを決める前に、大会の要項を読んで、次の3つを確かめてください。
- 観客席やプールサイドで、水着の上に何を着てよいか
- 招集所で、上に着たものを入れるかごや置き場があるか
- プールサイドに靴やサンダルで入ってよいか
大会によっては、プールサイドに上着や外履きを持ち込めず、招集所の手前で脱いでいく決まりになっていることがあります。その場合、軽い1枚は招集所の手前で脱ぐことになり、「招集所で脱ぐ1枚」の考え方が少し変わります。
要項に書かれていない場合は、前の年に出た人に聞くか、当日の受付で確かめてください。決まりが分からないまま厚い上着を着て招集所に向かうと、置き場がなくて手に持ったまま並ぶことになります。
会場が屋内の温水プールでも、秋冬は外気との差が大きく、入口の近くや通路は冷えます。観客席がプールの水面より高い位置にある会場では、暖かい空気が上にたまるので観客席は暖かく、プールサイドの低い位置は比べて涼しいことも覚えておいてください。
待ち時間の数え方|アップを終えてから招集まで
待ち時間は、次の2つの時刻の差で数えます。
- アップの時間が終わる時刻
- 自分の種目の招集がかかる時刻
大会のプログラムには、種目ごとの開始予定時刻が書かれていることが多いので、そこから自分の組の招集時刻を見積もります。招集は、その組のレースのおよそ15分から30分前にかかることが多いので、開始予定時刻からその分を引いてください。
出る種目が2つ以上ある場合は、1つ目のレースが終わってから2つ目の招集までも、もう1つの待ち時間として数えます。1つ目のレースで濡れた水着のまま待つことになるので、この2つ目の待ち時間のほうが体は冷えやすくなります。
数えた待ち時間が、次の3つの境目のどこに入るかを見てください。
なお、プログラムの開始予定時刻は、当日の進み具合で前後します。大人の大会では、棄権が出て組が詰まったり、反対に計時の確認で間が空いたりして、予定より15分ほど早まることも遅れることもあります。数えた待ち時間には、前後15分の幅があると思っておいてください。とくに早まる側に動いたときに困らないよう、招集の予定時刻の30分前には、軽い1枚と水泳帽を手元にそろえておくと安心です。
アップの時間に着るもの|水に入る前と、上がった直後
待ち時間の話の前に、アップの時間の過ごし方にも触れておきます。秋冬の大会では、会場に着いてからアップで水に入るまでのあいだにも、体は冷えていきます。
更衣室で水着に着替えたら、そのまま水着1枚でプールサイドに出るのではなく、長い1枚か軽い1枚を羽織って出てください。アップは割り当てられた時間にレーンごとに入ることが多く、プールサイドで自分の番を待つ時間が数分から十数分あります。そのあいだ水着1枚で立っていると、水に入る前から肩と腕が冷えます。
水に入る直前に羽織っていたものを脱ぎ、プールサイドの置き場か、観客席の自分の荷物に戻しておきます。置き場がプールから遠い場合は、軽い1枚だけを羽織って出て、脱いだらプールサイドの壁際に畳まずに置いておきます。
アップを終えて上がったら、まずタオルで水気を取ります。体を拭く順番は、頭、肩と腕、胴、脚の順にすると、上から垂れてきた水で拭いたところがまた濡れることがありません。拭き終えてから羽織るまでを、1分以内に終えるのが目安です。
境目①|待ちが30分以内なら、軽い1枚だけで足りる
アップを終えてから招集まで30分以内なら、長い1枚は要りません。アップを終えたらタオルで水着の水気を取り、軽い1枚を羽織って、そのまま招集所に向かいます。
この場合の軽い1枚は、前が開いて、腕を通すだけで着られるものにします。ジャージの上や、薄手の前開きの上着が向いています。頭からかぶる形は、濡れた髪や水泳帽に引っかかるうえ、招集所で脱ぐときに髪が乱れるので避けてください。
下は、ジャージの下か、短めのパンツを水着の上から履いておきます。招集所で脱ぐときに足から抜けるよう、裾の広いものを選ぶと手早く脱げます。裾が足首で締まる形は、濡れた足に張りついて脱ぎにくくなります。
30分以内なら、体が冷え切る前に招集がかかるので、厚みよりも脱ぎやすさを優先してかまいません。
境目②|30分〜2時間なら、長い1枚を羽織って待つ
待ちが30分から2時間の場合は、長い1枚を持っていきます。アップを終えたら、水着の水気をタオルで取ってから、長い1枚を水着の上から直接羽織って、観客席で待ちます。
長い1枚の丈は、座ったときに膝を覆うことが目安です。観客席の椅子は硬く、座面が冷たいことがあるので、太ももの裏まで覆えると冷えを防げます。前は上から下まで開くもの、内側が水を吸う素材のものを選んでください。
招集がかかったら、長い1枚を脱いで観客席の荷物に置き、軽い1枚に着替えて招集所へ向かいます。長い1枚をそのまま招集所に持っていくこともできますが、置き場が狭い招集所では邪魔になりがちです。
この境目の大会では、軽い1枚と長い1枚を両方持つことになります。荷物を減らしたい場合は、長い1枚を「脱ぎやすい長い1枚」にして、招集所まで着ていく方法もあります。その場合は、前が上から下までファスナーか面ファスナーで開き、脱いだあと丸めて小さくできるものを選んでください。
境目③|2時間を超える、または種目が2つ以上
待ちが2時間を超える日や、出る種目が2つ以上ある日は、長い1枚に厚みを持たせます。中綿の入ったものや、内側が起毛したものが向いています。
この境目では、もう1つ大事なことがあります。濡れた水着を、待ち時間のあいだずっと着ていないことです。アップのあとや1つ目のレースのあとに、乾いた水着に着替えるか、少なくとも水気をしっかり取る時間を作ってください。2時間以上濡れた水着のまま座っていると、長い1枚を羽織っていても、体の芯が冷えてきます。
替えの水着を持っていく場合は、更衣室で着替える時間を、待ち時間のなかに見込んでおきます。着替えに10分、髪を乾かすのに10分ほど取っておくと、慌てずに済みます。
長い1枚の下には、乾いたTシャツや薄手の長袖を着てもかまいません。招集がかかったら、更衣室か控え場所で水着1枚に戻り、軽い1枚を羽織って招集所に向かいます。
長い1枚の選び方|丈・内側・前の開き
長い1枚を選ぶときに見るのは、次の3つです。
**丈。**座ったときに膝を覆う長さが目安です。立ったときに膝下10cm前後まであると、座ったときにちょうど膝が隠れます。くるぶしまで届く丈は暖かいのですが、通路の段差や観客席の階段で裾を踏みやすくなるので、階段の多い会場では膝下くらいにとどめてください。
**内側。**濡れた水着の上から直接羽織るので、内側が水を吸うものを選びます。タオル地や起毛した素材は、水着に残った水を吸い取ってくれます。内側がつるつるした素材は、水を弾いて肌の上に残すので、体が冷えやすくなります。
**前の開き。**上から下まで開くことが条件です。上だけ開いて頭からかぶる形は、濡れた髪に引っかかり、脱ぐときに時間がかかります。開き方は、ファスナーより、ボタンや面ファスナーのほうが、濡れた手でも扱いやすいことがあります。
色は、会場で自分の荷物を見つけやすいものにしておくと、観客席を探し回らずに済みます。大会ではチームごとに同じ色の上着を着ていることが多いので、個人で出るなら、周りと重なりにくい色を選ぶと便利です。
軽い1枚の選び方|脱いでかごに入れるまでの秒数
軽い1枚は、招集所で脱いで、かごに入れるまでの秒数で選びます。目安は10秒以内です。
招集所では、自分の組が呼ばれたら、上に着たものを脱いでかごに入れ、スタート台の後ろに並びます。ここで脱ぐのに手間取ると、周りに合わせて急ぐことになり、気持ちが落ち着かないままスタート台に立つことになります。
10秒以内に脱げるかどうかは、家で試せます。水着を着た上から軽い1枚を羽織り、前を開けて、袖から腕を抜き、丸めて床に置くまでを数えてみてください。袖口が手首で締まっているものや、裏地が腕に張りつくものは、濡れた腕からは抜けにくくなります。
下も同じです。招集所で下を脱ぐ場合は、裾の広いパンツか、腰にゴムの入った短いパンツが脱ぎやすいです。下を履かずに、長い1枚の丈で脚を覆う方法もあります。
招集所では、組ごとに椅子が並べられていて、呼ばれるまで座って待つことが多いです。この待ち時間は数分から10分ほどで、軽い1枚を羽織ったまま座っていて問題ありません。ただ、椅子が濡れていることもあるので、軽い1枚の丈が太ももの裏を覆う長さだと、座ったときに冷たさを感じにくくなります。脱ぎやすさと丈のどちらを取るか迷ったら、脱ぎやすさを優先してください。座るのは数分ですが、脱ぐのはスタート台の後ろで、周りが一斉に動いている場面だからです。
観客席での過ごし方|座る場所と荷物の広げ方
長い1枚の効き目は、観客席のどこに、どう座るかでも変わります。
座る場所は、出入口の近くを避けてください。人の出入りのたびに外の空気が入り、秋冬はそこだけ冷えます。逆に、観客席の上のほうは暖かい空気がたまりやすく、待ち時間の長い日には過ごしやすい場所です。ただし、招集所まで階段を下りる時間がかかるので、招集の予定時刻より少し早めに席を立つようにしてください。
座面には、乾いたタオルを1枚敷いてから座ります。長い1枚の裾が濡れていると、座面との間に水がたまり、太ももの裏から冷えていきます。タオルを敷いておけば、長い1枚の裾も濡れにくくなります。
荷物は、足元に1つにまとめて置きます。チームで出る場合は、観客席の一角にメンバーの荷物がまとめて置かれることが多いので、自分の荷物がどれかすぐ分かるよう、袋の色を決めておくと便利です。長い1枚を脱いで招集所に向かうときに、脱いだものを丸めて自分の荷物の上に置いていけば、戻ったときにすぐ羽織れます。
待っているあいだに体を軽く動かすのも、冷えを防ぐ方法の一つです。座ったまま足首を回したり、肩を上下させたりするだけでも、体が固まるのを防げます。長い1枚の下で体を動かせるよう、肩まわりにゆとりのあるものを選んでおくと動きやすくなります。
レースの直後|プールから上がって観客席に戻るまで
レースを終えてプールから上がった直後は、体が温まっていて、息も上がっています。このときは寒さを感じにくいのですが、秋冬の大会では、ここから観客席に戻るまでの数分で一気に体が冷えます。
上がったら、まず招集所のかごに入れておいた軽い1枚を取りに行きます。かごがスタート側にあって、レースを終えた位置から遠い場合は、係の人の案内に従って移動するあいだ、水着1枚で歩くことになります。この距離が長い会場では、プールから上がる側にタオルを1枚置いておけるかを、受付で確かめておくと安心です。
軽い1枚を羽織ったら、観客席に戻る前にタオルで髪と肩の水気を取ります。濡れたまま軽い1枚を羽織ると、内側がすぐに湿ってしまい、2つ目の種目までのあいだに冷たくなります。拭いてから羽織り直すだけで、その後の冷え方が変わります。
観客席に戻ったら、軽い1枚から長い1枚に替えます。泳いだ直後は汗もかいているので、少し落ち着いてから前を閉じるくらいがちょうどよいでしょう。
レースの結果が気になって、すぐに速報の掲示を見に行きたくなるかもしれません。その場合も、先に長い1枚を羽織ってから見に行ってください。掲示の前で立ち止まる時間は、思ったより長くなります。
足元|プールサイド用と、観客席用を分ける
足元も、上に着るものと同じように場所で分けます。
プールサイドや招集所では、濡れた床を歩くので、プール用のサンダルを履きます。大会によってはプールサイドに履物を持ち込めないこともあるので、要項で確かめてください。
観客席では、靴下を履いて、外履きの靴か、かかとまで覆うサンダルに替えると、足先の冷えを防げます。秋冬は観客席の床が冷たいことがあり、濡れた足のまま長く座っていると、足元から冷えていきます。
靴下は、水気を取った足に履く分と、帰りに履く分の2足を持っていくと安心です。アップのあとで1足履いて、レース前に脱ぎ、レースのあとにもう1足を履き替えます。
頭|濡れた髪と水泳帽をどうするか
秋冬の大会で見落としやすいのが、濡れた髪の冷えです。アップのあと、髪が濡れたままで観客席に座っていると、頭から体温が逃げていきます。
アップのあとは、水泳帽を外してタオルで髪の水気を取り、乾いたタオルか薄手の帽子をかぶっておきます。長い1枚にフードがついていれば、それをかぶっても構いません。髪の長い人は、濡れた髪をまとめてタオルで包んでおくと、首元が濡れずに済みます。
招集がかかったら、水泳帽をかぶり直してから招集所へ向かいます。濡れた水泳帽はかぶりにくいので、レース用の帽子は乾いたまま別に持っておき、アップ用と分けておくと手間が減ります。
レースが終わったら、帽子を外してすぐに髪の水気を取ります。2つ目の種目までに時間があるなら、更衣室で髪を軽く乾かしておくと、次のレースまでに体が冷えにくくなります。
どちらとも取れるとき①|初めての大会で、待ち時間が読めない
初めて出る大会では、プログラムが手元に届くのが当日になることもあり、待ち時間が読めません。この場合は、境目②の準備をしてください。
長い1枚と軽い1枚を両方持っていけば、待ち時間が短くても長くても対応できます。待ちが短ければ長い1枚は使わずに済み、待ちが長ければ長い1枚で冷えを防げます。
逆に、軽い1枚だけで行くと、待ち時間が長かったときに打つ手がありません。会場で上着を買える場所があるとは限らないからです。
荷物が多くなるのが気になる場合は、長い1枚を「脱ぎやすい長い1枚」にして、軽い1枚を持っていかない形でもかまいません。その代わり、招集所で脱ぐときに少し時間がかかることを見込んで、招集がかかったら早めに向かうようにしてください。
どちらとも取れるとき②|体のラインを隠したい
大人の大会に初めて出る人のなかには、水着1枚でいる時間を気にする人も多くいます。とくに観客席では、ほかの選手や付き添いの人の目が気になるかもしれません。
大会で水着1枚になるのは、招集所で上を脱いでからスタート台に立ち、レースを終えてプールから上がるまでの時間だけです。それ以外の時間は、長い1枚を羽織っていてかまいません。観客席でも、通路でも、控え場所でも、前を閉じて座っていて問題ありません。
招集所で水着1枚になる時間をできるだけ短くしたい場合は、軽い1枚を「前が上から下まで開く、膝上丈のもの」にしてください。招集所で並んでいるあいだも羽織っていて、自分の組が呼ばれてスタート台の後ろに立つ直前に脱げば、水着1枚の時間は数十秒で済みます。
レースのあとは、プールから上がったら、すぐに置いてあるタオルか軽い1枚を取って羽織ります。かごの位置を、プールから上がる場所に近いところで確かめておくと安心です。
どちらとも取れるとき③|会場の暖房が強いか弱いか分からない
屋内の温水プールでも、会場によって観客席の暖かさはまちまちです。大きな会場では、観客席が広くて暖房が行き渡らないこともあれば、小さな会場では人の熱気で暑くなることもあります。
暖かさが分からない場合は、長い1枚を「前を開けて羽織れるもの」にしておきます。暑ければ前を開けて肩に掛けるだけにし、寒ければ前を閉じる。脱ぐか着るかの2択ではなく、前を開け閉めすることで調整できるものが向いています。
中綿の入った厚手の長い1枚は、暑い会場では汗をかく原因になります。待ち時間が2時間を超えない日は、中綿のないもので、内側が起毛したものにとどめておくと、暑すぎず寒すぎない範囲に収まりやすくなります。
暖かい会場でも、濡れた水着のまま何も羽織らずにいるのは避けてください。空気が暖かくても、水が蒸発するときに体の熱を奪うので、気づかないうちに体が冷えていることがあります。
どちらとも取れるとき④|リレーに出るかどうかが当日決まる
チームで出る場合、リレーのメンバーが当日の様子で決まることがあります。リレーに出るかどうかで、最後の待ち時間が大きく変わります。
この場合は、リレーに出る前提で準備してください。リレーは大会の最後に組まれることが多く、個人種目のあとさらに1時間以上待つことになります。替えの水着、乾いたタオル、長い1枚を手元に残しておきます。
リレーに出なかった場合は、個人種目が終わった時点で着替えて帰る準備に入れます。出る前提で準備しておけば、出なかったときに困ることはありませんが、その逆は困ります。
リレーで泳ぐ順番によっても、招集所で待つ時間は変わります。後ろの泳者ほど、スタート台の後ろで立って待つ時間が長くなるので、軽い1枚を脱ぐのは自分の番の1つ前の泳者が飛び込んでからで十分です。
帰り道|秋冬は、会場の外のほうが冷える
秋冬の大会で、いちばん体が冷えるのは、会場を出てから家に着くまでのあいだです。会場の中は温水プールの熱で暖かいので、外に出たときの気温差が大きくなります。
最後の種目のあとは、更衣室で15分ほど時間を取ってください。シャワーを浴び、髪をしっかり乾かし、乾いた服に着替えます。髪が少しでも湿ったまま外に出ると、首元から冷えていきます。会場の更衣室にドライヤーがない場合や、混んでいて使えない場合に備えて、髪を包めるタオルと帽子を持っていくと安心です。
帰りの服は、上から下まで乾いたものを用意しておきます。大会の日は、行きに着てきた服を、更衣室のロッカーに入れておくことが多いと思います。そのロッカーに、濡れた水着やタオルを入れる袋を一緒に入れておくと、帰り支度が手早く済みます。
濡れた水着とタオルは、水を通さない袋に入れて持ち帰ります。かばんの中で他の物が濡れないよう、袋の口をしっかり閉じてください。
大会の前の練習で、上に着るものを一度試す
大会の当日に初めて着るものは、思ったように扱えないことがあります。長い1枚と軽い1枚は、大会の前の練習の日に一度試しておくと安心です。
試すのは次の3つです。
- 泳いだあとの濡れた体に、長い1枚を羽織って、内側が水を吸うか
- 軽い1枚を、濡れた腕から10秒以内に脱げるか
- 長い1枚を羽織ったまま、階段を上り下りして裾を踏まないか
1は、練習のあとプールサイドで羽織ってみれば分かります。羽織って5分ほど座っていて、内側がしっとりして肌に張りつく感じがあれば、水を吸う力が足りません。タオル地や起毛した素材のものに替えるか、羽織る前のタオルでの拭き取りを念入りにしてください。
2は、更衣室で試せます。泳いだあとの腕は乾いた腕より袖が引っかかりやすいので、家で試したときより時間がかかることが多いはずです。10秒を大きく超えるなら、袖口の広いものに替えます。
3は、観客席の階段を想像して、更衣室から出口までの段差で試してみてください。裾を気にして手で持ち上げるようなら、丈を短いものにします。
練習で一度着ておくと、当日に着たときの感覚が分かっているので、余計なことに気を取られずに済みます。
付き添いの家族や、応援の人と行くとき
大人の大会でも、家族や友人が応援に来ることがあります。応援の人が観客席にいる場合は、自分の荷物の一部を預けておける分、上に着るものの扱いが楽になります。
招集がかかったら長い1枚を応援の人に渡し、軽い1枚だけで招集所へ向かう。レースが終わって観客席に戻ったら、すぐに長い1枚を受け取って羽織る。この流れなら、荷物の上に置いていくより早く羽織れます。
応援の人の服装にも、少し気を配っておくと親切です。屋内プールの観客席は湿度が高く、暖かいので、厚手のコートを着たまま座ると汗をかきます。応援の人には、前を開けられる薄手の上着と、脱いだコートを入れる袋を持ってきてもらうよう伝えておくとよいでしょう。
持ち物の決め方|前の日に3つの数字を出す
前の日に、次の3つの数字を出しておくと、持ち物が自然に決まります。
- アップを終えてから招集までの待ち時間(分)
- 出る種目の数(リレーを含める)
- 会場を出てから家に着くまでの時間(分)
1が30分以内なら軽い1枚だけ、30分から2時間なら長い1枚を足す、2時間を超えるなら長い1枚に厚みを持たせます。2が2以上なら、替えの水着とタオルを1組ずつ足します。3が30分を超えるなら、帰りの服に首を覆う1枚を足します。
たとえば、アップ終了が朝の9時半で、1つ目の種目の招集が11時、2つ目が午後2時、会場から家まで40分という日なら、1つ目の待ちは90分で境目②、2つ目の待ちは3時間近くで境目③に入ります。この日は、内側の起毛した長い1枚、軽い1枚、替えの水着とタオルを1組、帰りの首を覆う1枚を持っていくことになります。数字を出してみると、持ち物の数が多いか少ないかではなく、何のために持っていくかがはっきりします。
数字が出たら、上に着るものを場所ごとに分けてかばんに入れてください。観客席で使うもの、招集所に持っていくもの、帰りに着るもの。袋を3つに分けておくと、会場で探す手間がなくなります。
年代で変わるところ
20代から30代のはじめは、待ち時間のあいだも体を動かしていることが多く、冷えを感じにくい年代です。とはいえ、濡れた水着のまま長く座っていると、レースの前に体が冷えて動きが鈍くなることがあります。待ち時間が30分を超えるなら、長い1枚は持っていってください。
30代から40代は、仕事や家のことの合間に練習を続けて、大会に出る人が増える年代です。初めての大会では、待ち時間が読めないことが多いので、「どちらとも取れるとき①」の準備を基本にすると、当日に困ることが減ります。
50代以降は、体が冷えてから温まるまでに時間がかかるようになります。長い1枚は厚みのあるものを選び、濡れた髪をすぐに乾かすこと、足元を靴下で覆うことを優先してください。2つ目の種目までの時間が長い日は、更衣室で乾いた水着に替える時間を必ず取ります。
どの年代でも、変わらないのは「観客席の長い1枚と、招集所の軽い1枚に分ける」ことです。大会の日の上着は、泳ぐ時間より待つ時間に合わせて選ぶ。それだけで、スタート台に立つときの体の状態が変わります。
よくある問い
- Q. 大人の水泳大会で、水着の上に何を着ていればいいですか
- 観客席で待つあいだは、膝下まである長い1枚を水着の上から直接羽織ります。内側が水を吸い、前が上から下まで開くものが向いています。招集所に移るときは、それより軽く、脱いでかごに入れやすい1枚に替えるか、長い1枚をそのまま持っていって脱ぎます。どちらにするかは、アップから招集までの待ち時間で決めてください。
- Q. ジャージの上下を持っていけば足りますか
- 待ち時間が30分以内の大会なら、ジャージの上下で足ります。2時間を超える場合や、出る種目が2つ以上ある場合は、ジャージの上からさらに長い1枚を羽織れるようにしておくと、濡れた水着が体を冷やすのを防げます。ジャージは濡れた水着の上から着ると内側が湿って冷たくなるので、水着の水気をタオルで取ってから着てください。
- Q. 初めての大会で、体のラインが気になります
- 大会では、招集所からスタート台までのあいだだけ水着1枚になります。それ以外の時間は、膝下まである長い1枚を羽織っていて問題ありません。招集所で脱ぐ時間をできるだけ短くしたい場合は、前が上から下まで開くものを選び、脱ぐ直前まで羽織っていてください。
- Q. 会場が暖かいので、上に着るものはいらないのではないですか
- 会場の空気が暖かくても、濡れた水着を着たまま座っていると、水が蒸発するときに体の熱を奪います。とくにアップのあと、自分のレースまで1時間以上ある場合は、何も羽織らずにいると体が冷えて、レースの最初の数十メートルで体が動きにくく感じることがあります。暖かい会場でも、薄手の長い1枚は持っていってください。
— メグラシ編集部





