12度の服装|コートを出すかは、風と外にいる分数で決める

明日の天気予報で、12度という数字が最高気温なのか、最低気温なのかを、まず確かめてください。
最高気温が12度なら、明日はコートを着る日です。最低気温が12度なら、コートは要りません。長袖に薄い羽織りで過ごせる、穏やかな日です。この記事は、最高気温が12度の日の話をします。
最高気温12度の日は、朝晩は一桁まで下がることが多く、昼もそれほど上がりません。コートを着ることは決まっています。迷うのは、薄手のコートにするか、厚手のコートにするかです。
その分かれ目は、気温の数字ではなく、その日の風の強さと、あなたが外にいる時間で決まります。同じ12度でも、風のない日なたと、海から風が吹く駅前とでは、体感がまるで違うからです。
風が秒速3mを超える日か、外にいる時間が一日の合計で1時間を超える日は、厚手のコート。どちらも下回る日は、薄手のコートに中を一枚足して過ごせます。ここから先は、その決め方を順に書いていきます。
結論:風と外の時間で、コートの厚さを決める
まず全体を表にします。ここでいう気温は最高気温の12度です。
| 風の強さ | 外にいる時間(合計) | コート | 中 |
|---|---|---|---|
| 秒速3m未満 | 1時間未満 | 薄手 | 長袖+薄手のニット |
| 秒速3m未満 | 1時間以上 | 厚手 | 長袖+薄手のニット |
| 秒速3m以上 | 1時間未満 | 厚手 | 長袖+薄手のニット |
| 秒速3m以上 | 1時間以上 | 厚手 | 長袖+厚手のニット |
表を見ると分かるとおり、薄手のコートで過ごせるのは、風が弱く、外にいる時間も短い日だけです。どちらか一つでも条件を超えたら、厚手のコートを選んでください。
中は、基本的に長袖と薄手のニットの二枚で考えます。厚手のニットにするのは、風も強く、外の時間も長い日だけです。厚手のコートに厚手のニットを重ねると、屋内に入ったときに脱ぎ着の調整がきかなくなるので、中は薄めにしておくほうが一日を通して楽に過ごせます。
12度が最高気温か最低気温かで、話がまるで違う
冒頭でも書きましたが、ここを取り違えると、一日がまるごとずれます。
天気予報の数字は、たいてい最高気温と最低気温が並んでいます。12度という数字が目に入ったとき、それがどちらなのかを、もう一度だけ確かめてください。
最高気温が12度の日は、最低気温が3〜7度くらいになることが多い日です。朝の通勤の時間は一桁の中を歩きます。昼になってもせいぜい12度。体感でいえば、冬の入り口です。
最低気温が12度の日は、最高気温が18〜20度くらいになることが多い日です。朝は少し肌寒いけれど、昼は長袖一枚で外を歩ける。体感でいえば、秋の真ん中です。
同じ12度でも、この二つの日はまったく違う服になります。最低気温12度の日の服は、13度や14度の服とほぼ同じ考え方でよいので、13度の服装や14度の服装を見てください。
境目1|風の強さは、秒速3mで分ける
風が吹くと、同じ気温でも体感は下がります。目安として、風速が秒速1m増えるごとに、体感はおよそ1度下がると考えてください。
秒速3mの風が吹いている日は、12度の日でも、体感は9度くらいです。秒速5mなら、7度くらい。こうなると、もう冬の真ん中に近い寒さです。
秒速3mというのは、木の葉や細い枝が絶えず揺れていて、旗がはためく程度の風です。髪がずっと顔にかかる、傘を差していると押される、というくらいの強さだと思ってください。
風の強さは、天気予報の時間ごとの欄に書かれていることが多いです。数字が見つからないときは、朝に家を出て最初の10歩で、顔に当たる風を感じるかどうかで判断します。顔に風を感じたら、秒速3mを超えていると考えて厚手を選んでください。
風を通す上着と、通さない上着
風が強い日は、コートの厚さだけでなく、生地が風を通すかどうかも見てください。
目の粗いウールや、毛足の長いコートは、厚みがあっても、目の間から風が入ります。風のない日には暖かいのに、風の強い日には意外に冷えるのは、このためです。
目の詰まったウールや、表面に加工のあるコート、中綿のコートは、風を通しにくい生地です。風が強い日は、こちらを選ぶと、同じ厚さでもずっと暖かく感じます。
手のひらをコートの生地に当てて、反対側から息を吹きかけてみてください。息の温かさを手のひらに感じるなら、風を通す生地です。感じないなら、風を通しにくい生地です。
境目2|外にいる時間は、一日の合計で数える
外にいる時間は、一回ごとではなく、一日の合計で数えます。
家から駅まで10分、駅から職場まで5分、昼に外へ出て15分、帰りも同じで15分。合計すると45分です。これなら1時間未満なので、風が弱ければ薄手で過ごせます。
一方で、子どもの送り迎えで朝と夕方に20分ずつ、買い物で30分、合わせて70分外にいる日は、1時間を超えます。風が弱くても、厚手を選んでください。
外にいる時間には、電車やバスを待つ時間も含めてください。ホームで電車を待つ時間は、歩いていないぶん体が温まらず、思ったより冷えます。待つ時間が長い路線を使う人は、その分を多めに数えます。
歩くか、止まっているか
同じ外にいる時間でも、歩いているか止まっているかで、寒さの感じ方は違います。
歩いているときは、体が動いて温まるので、同じ時間でも寒さを感じにくくなります。止まっているとき、たとえば信号待ちや、屋外の行列、子どもの公園遊びを見守る時間は、体が冷えていきます。
外にいる時間のうち、半分以上が止まっている時間なら、合計が1時間未満でも厚手を選んでください。公園で子どもを見守る、屋外の催しで待つ、という日は、30分でも体がしっかり冷えます。
車で移動する日
車で移動する日は、外にいる時間がほとんどありません。家から車まで、車から建物まで、合わせて数分です。この日は、風が強くても、薄手のコートで十分です。
ただし、車の中は暖房が効くまで時間がかかります。朝いちばんに車に乗ると、最初の10分ほどは外と同じくらい冷えています。この時間を薄着で過ごすと、体が冷えたまま一日が始まります。車に乗る日も、首元にストールを一枚持っておき、車が温まるまで巻いておいてください。
もう一つ、車で出かけた先で予定が変わり、外を歩くことになる日もあります。車に厚手のコートか、薄手のダウンを一枚積んでおくと、急に外を歩くことになっても困りません。
境目3|晴れて日なたを歩くか、曇りで日陰を歩くか
日差しの有無でも、体感は変わります。晴れた日の日なたは、曇りの日より2〜3度暖かく感じます。
最高気温12度で、よく晴れて風もない日は、昼の日なたでは15度くらいに感じることがあります。この日は、薄手のコートで十分です。厚手のコートを着ていると、昼に汗をかくことがあります。
反対に、曇りの日や、ビルの陰を歩くことが多い道では、日差しの恩恵がありません。表の目安どおりに選んでください。
北向きの道や、高い建物の間を通る道は、晴れていても一日中日陰です。毎日通る道がどちらかを思い浮かべて、日陰の道を歩く時間が長いなら、晴れていても厚手を選んでおくと安心です。
中の組み方|三枚で考える
12度の日の中の組み方は、三枚で考えます。肌に近い一枚、真ん中の一枚、そしてコートです。
肌に近い一枚は、長袖の薄いもの。綿か、汗を吸う素材の長袖のシャツやカットソーです。ここに厚いものを選ぶと、屋内で暑くなったときに脱げません。
真ん中の一枚は、薄手のニットか、薄い羽織り。屋内に入ってコートを脱いだときに、この一枚が外に見える服になります。外にいる時間が長く、風も強い日だけ、ここを厚手のニットにします。
コートは、境目1と境目2で決めた薄手か厚手。前を開けるか閉めるかで、暖かさを調整します。
肌に近い一枚の素材
三枚のうち、肌に近い一枚の素材は、見えないぶん後回しにされがちですが、一日の快適さを大きく左右します。
綿の長袖は、肌触りがよく、汗も吸います。ただし、汗をたくさん吸うと乾きにくく、汗が冷えたときに体を冷やします。屋内と外の行き来が多い日、汗をかきやすい人は、汗を吸ってすぐに乾く素材の長袖のほうが向いています。
保温をうたう薄い肌着は、12度の日には暖かすぎることがあります。暖房の効いた屋内に長くいる日は、汗の原因になります。外に長くいる日や、風の強い日にだけ使ってください。
毛の混ざった薄い長袖は、汗を吸っても冷えにくく、においもこもりにくい素材です。肌がかゆくなりやすい人は、綿との混紡や、肌に当たる面が綿になったものを選んでください。
この三枚の組み方にしておくと、屋内ではコートを脱ぎ、暑ければ真ん中の一枚も脱ぐ、という二段階の調整ができます。二枚で済ませようとして、厚手のニットとコートだけにすると、屋内で脱いだときに厚いニット一枚になり、暑くても脱げない、ということが起こります。
首元を閉じる
12度の日にいちばん効くのは、首元を閉じることです。首は太い血管が皮膚の近くを通っているので、ここが冷えると体全体が冷えたように感じます。
首元を閉じるには、ストールを巻くか、首の詰まったニットを真ん中の一枚にするか、どちらかです。ストールは、屋内で外せるので調整がききます。首の詰まったニットは、屋内でも外せないので、暖房の強い場所に長くいる日には向きません。
ストールは、薄手の大判のものを一枚持っておくと、12度の日には十分です。巻いたときに首の周りに二重になるくらいの大きさがあれば、風のある日でも首元に風が入りません。
手首を閉じる
次に効くのが手首です。コートの袖口と、手袋や中の服の袖口の間に隙間があると、そこから冷えが入ります。
真ん中の一枚を、袖口が手首に沿う形のニットにしておくと、コートの袖口との間に隙間ができにくくなります。袖口の広い服を中に着るときは、手首まで覆う手袋を合わせてください。
12度の日の手袋は、まだ厚いものは要りません。薄手の手袋か、指先の出る手袋で十分です。外にいる時間が長く、止まっている時間も多い日は、指先まで覆うものにしてください。
足首を閉じる
最後に足首です。ボトムの裾と靴の間に肌が見えていると、そこから冷えが上がってきます。
パンツなら、くるぶしが隠れる丈にするか、靴下を長めのものにして、肌が見えないようにします。スカートなら、タイツを合わせてください。12度の日は、肌が少し透けるくらいの薄いタイツから、肌が見えない厚手のタイツに替える頃です。
靴は、くるぶし丈のブーツか、甲の深い靴にすると、足首が冷えにくくなります。浅い靴を履くなら、靴下を厚めにしてください。
どちらとも取れる日|迷ったら厚手で中を薄く
表のとおりに決まらない日もあります。風は秒速2mくらいで、外にいる時間はちょうど1時間前後。晴れているけれど、帰りは日が落ちたあと。こういう日は、どちらに寄せればいいか迷います。
迷ったときは、厚手のコートを選んで、中を薄くするのが基本です。
理由は、寒いときと暑いときで、直しやすさが違うからです。厚手を着て暑いときは、前を開ける、ストールを外す、という調整で、その場ですぐに温度を下げられます。薄手を着て寒いときは、その場で暖かさを足す方法がほとんどありません。
厚手を選んだ日は、中の真ん中の一枚を、薄手のニットではなく、薄いシャツや、薄いカーディガンにまで下げてください。コートの厚みで外の寒さを受け止め、中は屋内で過ごしやすい薄さにしておきます。
朝7度、昼12度の日
最高気温12度の日でも、朝はかなり冷えます。朝7度、昼12度、という日はよくあります。
朝に家を出る人は、朝の7度の中を歩きます。朝の時間に外にいる時間が長いなら、朝の気温で決めてください。朝7度は、厚手のコートの気温です。
昼に家を出て、夕方に帰ってくる人は、12度前後の中を歩きます。この人は表の目安どおりに決めて構いません。ただし、帰りが日没後になるなら、帰りの気温は朝と同じくらいまで下がります。帰りの時刻も確かめてください。
屋内の暖房が強い日
職場や学校、店の中など、屋内の暖房が強い場所に長くいる日は、中を薄くしておくことが特に大切です。
暖房の強い場所に、厚手のニットで長くいると、汗をかきます。その汗が、外に出たときに冷えて、体が一気に冷えます。これは、寒い日に厚く着ていたのに寒い、という逆の結果につながります。
屋内に長くいる日は、中を長袖と薄いカーディガンにして、コートは厚手にしてください。外ではコートが寒さを受け止め、屋内ではコートを脱いで、薄い中で過ごせます。
場面別|12度の日の一日の組み方
場面ごとに、12度の日の組み方を並べます。
通勤の日
外にいる時間は、往復で30〜60分くらいの人が多いはずです。風が弱ければ薄手のコート、風が強ければ厚手のコート。中は、長袖と薄手のニットか薄いカーディガン。首元にストールを一枚。
職場に着いたら、コートとストールは外して、中の二枚で過ごします。帰りに夜の冷えが強ければ、ストールを二重に巻いて首元を閉じてください。
子どもの送り迎えがある日
朝と夕方の二回、外に出ます。公園に寄る日は、止まっている時間も長くなります。外にいる時間の合計は1時間を超えることが多いので、厚手のコートを選んでください。
送り迎えは、自転車に乗ることも多いはずです。自転車は、歩くより風を正面から受けるので、体感はさらに下がります。自転車に乗る日は、コートを厚手にして、手袋を指先まで覆うものにしてください。コートの丈は、膝より少し上くらいのものだと、ペダルをこぐときに裾が絡みません。
休日に街を歩く日
外にいる時間が長くなります。2時間、3時間と歩く日は、迷わず厚手のコートを選んでください。
ただし、休日の街歩きは、店に入ったり出たりを繰り返します。店の中は暖かいので、そのたびにコートを脱ぐか、前を開けるかで調整します。脱ぎ着がしやすいように、中は薄めの二枚にしておきます。前を開けたときに中の服が見えるので、中の真ん中の一枚は、見えても釣り合う色にしておくと、店の中でもきちんと見えます。
夜に外で食事をする日
夜の12度は、昼の12度より体感が低くなります。日差しがないうえに、気温は夜にかけてさらに下がっていきます。
夜に外を歩く時間が短くても、厚手のコートを選んでおくと安心です。店に入ったら脱ぐので、中は少しきれいめな薄いニットにしておくと、食事の席でもそのまま過ごせます。
コートの丈と形で、暖かさを足す
コートの厚さを決めたら、次は丈と形です。同じ厚さのコートでも、丈と形で暖かさは変わります。
丈は、長いほど暖かくなります。腰までの短いコートは、腰から下が外気に当たるので、スカートの日や風の強い日は脚が冷えます。膝より少し上の丈なら、太ももまで覆えるので、ずっと暖かくなります。膝下まである長い丈は、最も暖かい丈ですが、自転車に乗る日や、階段の多い道を歩く日には、裾がさばきにくくなります。
12度の日にいちばん使いやすいのは、膝より少し上の丈です。暖かさと動きやすさの釣り合いが取れ、ボトムがパンツでもスカートでも合わせやすい丈です。
形では、前の合わせが深いほど暖かくなります。前を二重に重ねて閉じる形のコートは、風が胸元から入りにくく、強い風の日でも中が冷えにくくなります。前が一枚で閉じる形のものは、風の強い日はストールで胸元を覆って補ってください。
袖口の形も見ておきます。袖口が手首に沿って細くなっているコートは、風が袖から入りにくくなります。袖口が広いコートは見た目は軽やかですが、風の強い日には腕から冷えます。袖口の広いコートの日は、中のニットの袖口を細いものにしておくと、隙間がふさがります。
襟の形
襟も暖かさに関わります。襟が立てられる形のコートは、風の強い日に襟を立てるだけで首元を覆えます。襟のない形のコートは、首元が開くので、ストールが欠かせません。
12度の日に、ストールを持ち歩くのが面倒な人は、襟が立てられるコートを一枚持っておくと、首元の調整がコートだけで済みます。
色の切り替え|12度は、秋の色から冬の色へ移る気温
12度は、季節で言えば晩秋から冬の入り口です。服の色も、秋の色から冬の色へ移る頃にあたります。
秋の立ち上がりに着ていた、明るい茶色や、からし色、薄い緑などの色は、12度の日にも着られますが、コートの色が明るいままだと、周りの装いの中で少し季節が戻って見えることがあります。
12度の日のコートは、濃い茶色、紺、深い灰色、黒など、一段濃い色を選ぶと、季節に合います。中の服や小物で、秋の明るい色を少し残すと、冬の重さの中に軽さが出て、全体の釣り合いが取れます。
反対に、全部を濃い色にすると、一気に冬の真ん中の装いに見えます。まだ紅葉の残る時期なら、ストールや手袋など、首元か手元のどちらかに一つだけ、明るい秋の色を残してください。
足元|12度は、靴の素材を替える日
12度の日の足元は、素材を替える頃です。夏から秋にかけて履いていた、布の運動靴や、甲の浅い靴は、12度の日には冷えます。
表革の靴か、くるぶし丈のブーツに替えてください。表革は風を通さないので、布の靴より足先が冷えにくくなります。ブーツの履き始めの目安は、筒の高さで変わるので、ブーツはいつから履くで確かめてください。
靴下も、薄手から中厚手に替える頃です。ブーツの中で蒸れない程度の厚さ、綿と毛の混ざったものなどが合わせやすい素材です。
住む場所で、同じ12度がどう違うか
同じ最高気温12度でも、住む場所によって、体感は違います。
海の近く
海の近くは、風が強い日が多い場所です。気温が同じでも、風で体感が下がります。海の近くに住む人は、風の目安を厳しめに取って、秒速2mを超えたら厚手を選ぶくらいでちょうどよくなります。
その一方で、海の近くは朝晩の冷え込みが穏やかなことが多く、最低気温は内陸ほど下がりません。朝の寒さより、日中の風に気をつけてください。
盆地や内陸
盆地や内陸は、風は穏やかな日が多い一方で、朝晩の冷え込みが強い場所です。最高気温12度の日は、最低気温が2〜3度まで下がることもあります。
盆地や内陸に住む人は、朝の気温を必ず確かめて、朝に外にいる時間が長いなら、厚手を選んでください。昼は日なたでは暖かく感じることも多いので、前を開けて調整します。
雪の降る地方
雪の降る地方では、最高気温12度の日は、まだ冬の手前の、比較的暖かい日です。ただし、朝晩は一桁前半まで下がり、空気も乾いています。
乾いた空気は、肌から熱を奪いやすいので、同じ気温でも冷えを感じやすくなります。首元と手首を閉じることを、他の地方より早めに始めてください。
暖かい地方
暖かい地方では、最高気温12度の日は、一年の中でもかなり寒い日です。厚手のコートを持っていないこともあるでしょう。
その場合は、薄手のコートの中に、薄手のダウンを重ねて調整してください。薄手のダウンは、小さくたためて、暖かさを足したい日だけ中に入れられます。12度の日が一年に数日しかない地方なら、厚手のコートを一枚買うより、この重ね方のほうが使い道が広くなります。
雨の12度|体感は2〜3度下がる
雨の日は、体感が気温より2〜3度下がります。最高気温12度で雨なら、体感は9〜10度くらいに考えてください。
雨の日は、厚手のコートを選び、表面が水をはじくものにします。ウールのコートは、水を吸うと重くなり、乾くのに時間がかかります。表面に加工のあるコートや、中綿のコートのほうが扱いやすくなります。
足元は特に冷えます。雨の日は、表革の靴かブーツにして、靴下を一段厚くしてください。布の靴は、水がしみると足先が一日中冷えたままになります。
傘を持つと、片手がふさがり、手袋をはめにくくなります。傘を持つ手のほうだけでも、薄い手袋をはめておくと、帰り道の手の冷えがずっと楽になります。
雨上がりは、風に気をつける
雨が上がったあとは、北寄りの冷たい風が吹き込むことがよくあります。雨の間は風が弱かったのに、上がった途端に風が強まり、気温も下がる、という流れです。
朝は雨で、昼過ぎに上がる予報の日は、帰り道が風の強い時間になると考えてください。行きは雨に備えて水をはじくコート、帰りは風に備えてストールで首元を閉じる。この二つを一日の中で使い分けられるように、ストールはカバンに入れておきます。
薄手のコートしか持っていないとき
12度の日に厚手を勧めてきましたが、厚手のコートを持っていない人もいるはずです。薄手のコートしかないときの組み方です。
薄手のコートで暖かさを足すには、中を厚くします。長袖、厚手のニット、そして薄手のコート。この三枚にすると、風が弱い日なら、外に1時間近くいても過ごせます。
それでも寒い日は、ニットとコートの間に、薄手のダウンを一枚重ねてください。薄手のダウンは、ベストの形のものもあり、袖がないぶん、コートの袖が窮屈になりません。
この組み方の弱点は、屋内に入ったときです。中が厚いので、コートを脱いでも暑いことがあります。屋内に長くいる日は、薄手のダウンを脱いで、カバンにしまってください。小さくたためるものなら、カバンの中でかさばりません。
一枚買い足すなら、どちらの厚さか
薄手のコートしか持っていない人が、この冬に一枚買い足すなら、どちらの厚さを選ぶか。これも、風と外にいる時間で決めてください。
毎日の外の時間が1時間を超える人、風の強い場所に住む人は、厚手のコートを一枚足してください。12度の日だけでなく、それより寒い日にもずっと使えます。薄手のコートは、秋の立ち上がりと春先に回します。
毎日の外の時間が短く、車や電車での移動が中心の人は、厚手を買わずに、薄手のダウンを一枚足すほうが使い道が広くなります。薄手のコートの中に重ねれば厚手の代わりになり、春先には一枚で羽織れます。
どちらを買うにしても、手持ちの薄手のコートと色をそろえる必要はありません。むしろ、色を変えておくと、日によって着替えたときに印象が変わり、一冬を通して同じ服ばかり着ているように見えません。
寒すぎた・暑すぎたの直し方
組み方を決めて出かけても、思ったより寒かった、暑かった、という日はあります。その場での直し方です。
寒すぎたとき
まず、首元を閉じてください。ストールを持っていれば二重に巻き、持っていなければ、コートの襟を立てて、前をいちばん上まで閉じます。
次に、手首と足首です。袖口を手のひらの半分まで下ろす、手をポケットに入れる。足首は、その場ではどうにもなりにくいので、歩く速さを少し上げて、体を温めます。
それでも寒いときは、屋内に入る回数を増やして、体を温めながら移動してください。次の日からは、表の目安より一段厚く選びます。
暑すぎたとき
まず、コートの前を開けてください。それでも暑ければ、ストールを外します。屋内では、コートを脱いで、真ん中の一枚も暑ければ脱ぎます。
暑くて汗をかいたときは、外に出る前に、少し体を冷ましてから出てください。汗をかいたまま外に出ると、汗が冷えて、かえって寒くなります。
次の日からは、中を一段薄くするか、コートを一段薄くします。どちらを薄くするかは、暑かったのが屋内か外かで決めます。屋内で暑かったなら中を、外で暑かったならコートを薄くしてください。
13度・10度との違い|一段ずつ変わるのはどこか
最後に、前後の気温との違いをまとめます。
最高気温13度の日は、12度とほぼ同じですが、風が弱く、外の時間も短い日なら、薄手のコートで過ごせる日が少し増えます。
最高気温10度の日は、厚手のコートが基本になります。風が弱く外の時間が短くても、薄手のコートでは寒いことが多い気温です。10度の服装も合わせて見てください。
前の晩に、三つだけ確かめておく
12度の日の朝に迷わないために、前の晩に三つだけ確かめておいてください。
一つめは、明日の最高気温と最低気温。12度がどちらかを確かめます。二つめは、明日の風の強さ。時間ごとの欄で、朝と帰りの時間の風を見ます。三つめは、明日の予定。外にいる時間がどれくらいになるかを、ざっと足し算します。
この三つが分かれば、コートの厚さと中の枚数は、夜のうちに決まります。決めたら、コートとストールを玄関の近くに出しておいてください。朝は、それを着て出るだけです。朝の慌ただしい時間に天気予報を見て迷うより、ずっと落ち着いて一日を始められます。
12度は、その間にある、薄手と厚手の分かれ目の気温です。だからこそ、気温だけでは決まらず、風と外にいる時間が答えを分けます。
明日の天気予報で、風の強さを一つ確かめてください。それと、明日あなたが外にいる時間の合計。この二つが分かれば、コートの厚さは決まります。
よくある問い
- Q. 12度の日に、トレンチコートは寒いですか
- 風が弱く、外にいる時間が短い日なら、トレンチコートでも過ごせます。ただし中に、薄手のニットか、長袖の上に薄い羽織りを一枚足してください。トレンチコートは風を通しにくい生地ですが、生地そのものに厚みがないので、中の暖かさで補う必要があります。風が秒速3mを超える日や、外に1時間以上いる日は、トレンチでは足りないことが多いので、ウールの厚手のコートに替えるか、トレンチの中に薄手のダウンを重ねて調整してください。
- Q. 12度の日は、ダウンを着ても早すぎませんか
- 最高気温が12度なら、ダウンを着ても早すぎることはありません。朝晩は一桁まで下がる日が多いので、外にいる時間が長い人や、風の強い場所に住む人には、ダウンのほうが合っています。ただ、厚いダウンは、昼の日なたや電車の中では暑すぎることがあります。中を薄めにしておき、屋内では前を開けて調整してください。薄手で軽いダウンなら、通勤の日にも使いやすく、脱いだときにも小さくまとめられます。
- Q. 最低気温が12度の日は、何を着ればいいですか
- 最低気温が12度の日は、最高気温は18〜20度前後まで上がることが多い、穏やかな日です。この日はコートは要りません。長袖に薄手の羽織りを一枚で十分です。朝と夜だけ羽織りの前を閉じて、昼は前を開けるか脱ぐ、という調整で一日を過ごせます。12度という数字を見たら、まずそれが最高気温か最低気温かを確かめてください。どちらかで、着る物がまるで変わります。
- Q. 12度で雨の日は、どうすればいいですか
- 雨の日は、体感が気温より2〜3度下がります。最高気温12度で雨なら、体感は9〜10度くらいに考えてください。コートは厚手にして、表面が水をはじくものを選びます。ウールのコートは水を吸うと重くなり、乾くのにも時間がかかるので、雨の日には、表面に加工のあるコートか、中綿のコートのほうが扱いやすくなります。足元も冷えやすいので、靴下を一段厚くするか、ブーツにしてください。
— メグラシ編集部





