秋コーデがワンパターン|足りない1枚を、色・丈・素材の順に探す

**今夜、クローゼットの秋服を全部、床に並べてみてください。**上に着るもの、下にはくもの、羽織るもの。3つの山に分けて、それぞれ何枚ありましたか。
秋コーデがワンパターンに見えるとき、原因はほとんどの場合、枚数ではありません。**色・丈・素材の3つのうち、どれか1つがそろいすぎているのです。**枚数が十分あっても、1つの軸に偏っていると、毎朝違う服を着ているのに同じ人に見えます。
この記事では、並べた服を3つの軸で数えて、偏っている1か所を見つけ、そこに1枚だけ足す手順を書きます。衣替えでどの服を出すかは秋の衣替えの手順|気温で始めて、仕舞う前の手入れで終えるで、出す枚数の決め方は別にまとめてあります。この記事は、出したあとの組み方の話です。
結論:ワンパターンは、色・丈・素材のどれか1つがそろいすぎている
ワンパターンの原因になる偏りは、だいたい次の3つに分かれます。
- 色の偏り:上も下も、明るさが中くらいに集まっている
- 丈の偏り:上の裾が、いつも同じ位置で止まっている
- 素材の偏り:表面が、ふわっとしたニットばかりになっている
3つのうち、どれか1つが偏っていると、ほかの2つが変わっていても同じに見えます。たとえば、茶色のニットと灰色のニットを日替わりで着ていても、どちらも中くらいの明るさで、どちらも腰骨の下で止まる丈なら、遠目には同じ服に見えます。
**探すのは、足りない服ではなく、偏っている軸です。**軸が分かれば、足す1枚は自然に決まります。逆に、軸を見ずに好きな服を足すと、同じ偏りの中にもう1枚増えるだけで、ワンパターンは変わりません。
手持ちの秋服を並べて、上・下・羽織りを数える
まず、床に並べた服を3つの山に分けて数えます。
- 上:シャツ、ブラウス、カットソー、ニット、スウェット
- 下:パンツ、スカート、ワンピース(ワンピースは上と下の両方に数える)
- 羽織り:カーディガン、ジャケット、シャツジャケット、薄手のコート
数えたら、上の枚数×下の枚数を出してください。上5枚・下3枚なら15通りです。この数字が、理屈の上で組める組み合わせの数です。
15通り組めるはずなのに、毎朝3〜4通りしか着ていない、という人がほとんどです。残りの10通り以上は、組み合わせとしては存在しているのに、選ばれていません。選ばれない理由を探すのが、次の3つの軸です。
並べるときは、ハンガーに掛けたままではなく、床に広げて見てください。ハンガーに掛けると、色は見えても丈の違いや表面の違いが分かりにくくなります。床に並べて少し離れて立つと、どこに偏りがあるかが目でつかめます。
1つだけ注意があります。並べる服は、この2週間で実際に着たものと、着られる状態でしまってあるものの両方です。しまったまま一度も出していない服こそ、偏りを埋める1枚になっていることがあります。
この2週間に着た組み合わせを、先に書き出す
並べた服を3つの軸で数える前に、もう1つだけやっておくことがあります。この2週間に実際に着た組み合わせを、思い出せる範囲で書き出すことです。
手帳やスマートフォンのメモに、日付と上・下・羽織りを1行ずつ書いてください。写真が残っていれば、それを見ながらでも構いません。思い出せない日は、空欄のままで大丈夫です。
書き出してみると、たいてい次のどれかが見えてきます。
- 同じ上が、2週間で5回以上登場している
- 下が2本しか登場していない
- 羽織りを一度も着ていない、または毎日同じ1枚を着ている
**いちばん多く登場している1枚が、偏りの中心にある服です。**その1枚がよく選ばれるのは、手持ちの中でいちばん合わせやすいからです。合わせやすい服は、色も丈も素材も中くらいの性格を持っていることが多く、それが毎日選ばれることで、全体が中くらいに寄っていきます。
反対に、2週間で一度も登場していない服にも印を付けておいてください。並べた山の中にあるのに一度も着ていない服は、ほかの服と組み合わせにくい性格を持っています。その性格が、ちょうど偏りの反対側にあることがよくあります。明るすぎる、短すぎる、つるっとしすぎている。そういう服は、偏りを埋める1枚として、もう一度使い道を考える価値があります。
書き出した記録は、この記事の最後でもう一度使います。1枚足したあとに、同じように2週間書き出して比べると、偏りが埋まったかどうかが数字で分かります。
組み合わせの数は足りているのに、同じに見える理由
人が遠目に服を見るとき、最初に目に入るのは、色の明るさ、次に全身のどこで区切れているか、最後に表面の質感です。細かい柄や形の違いは、その後になります。
つまり、上と下の明るさがいつも同じで、区切れる位置もいつも同じなら、柄や形を変えても「同じ服」に見えます。これが、枚数があってもワンパターンになる理由です。
| 遠目に見える順 | 見ているもの | 偏ると |
|---|---|---|
| 1番目 | 色の明るさ | 毎日同じ濃さのかたまりに見える |
| 2番目 | 全身の区切れる位置 | 毎日同じ割合に見える |
| 3番目 | 表面の凹凸 | 毎日同じ季節感に見える |
この順番は、どの軸から埋めるかを決めるときにも使います。後の「どちらとも取れるとき」で詳しく書きます。
軸1 色|上下の明るさを、3段階に分けて数える
並べた服を、明るさで3つに分けます。
- 明るい:生成り、白、明るい灰色、薄いベージュ、薄い水色
- 中くらい:キャメル、カーキ、灰色、くすんだ赤、紺に近い青
- 暗い:黒、焦げ茶、濃紺、深い緑、濃い灰色
迷ったら、白い紙の上に服を置いて、紙との差を見てください。紙との差が小さいものが明るい、差が大きいものが暗い、その中間が中くらいです。
秋の服は、どうしても中くらいに集まります。キャメル、カーキ、くすんだ色。秋らしい色の多くが、明るさで言えば中くらいだからです。上も下も中くらいに集まっていると、組み合わせを替えても全身が1つの濃さのかたまりに見えます。
数えた結果、次のどれに当てはまるかを見てください。
- 上も下も中くらいが7割以上:色の偏り。明るい側か暗い側に1枚足す
- 上は明るい・下は暗い、の組み合わせしかない:色の偏り。上に中くらいか暗いものを1枚足す
- 3段階にばらけている:色は偏っていない。次の軸へ
足す1枚は、上か下か。ここは、枚数が少ない側に足します。上が5枚で下が2枚なら、下に1枚足すほうが、組み合わせの数も一緒に増えます。
明るい側と暗い側のどちらに振るかは、顔まわりと足元で分けて考えます。上に足すなら、顔に近いぶん、明るい側に振ると表情が明るく見えやすく、全身の印象もはっきり変わります。下に足すなら、暗い側に振ると、上の中くらいの色が浮き上がって見え、上下の区切りがはっきりします。
上下とも中くらいの人が、上に明るい1枚を足すと、組み合わせは「明・中」「中・中」の2種類になります。下に暗い1枚を足すと「中・暗」「中・中」の2種類です。どちらも、それまで1種類しかなかった明るさの組み合わせが2種類に増えます。両方足せば「明・暗」まで生まれますが、まずは1枚で2種類にするところから始めてください。
軸2 丈|上の裾が止まる位置を、3か所で見る
次は、上に着る服の裾が、体のどこで止まるかです。3か所に分けます。
- 腰骨の上:短めの丈、またはパンツやスカートに入れて着るもの
- 腰骨からお尻の下まで:いちばん多い、ふつうの丈
- 太ももの途中:長めのシャツやチュニック、長い羽織り
並べた上の服を、実際に体に当てて、裾がどこに来るかを1枚ずつ見てください。体に当てる時間がなければ、肩から裾までの長さを測って、自分の肩から腰骨までの長さと比べます。
秋に多いのは、ふつうの丈のニットばかりになる偏りです。ニットは裾にリブが付いていて、外に出して着るのが前提の形が多く、自然とふつうの丈に集まります。上の裾がいつも同じ位置で止まると、全身の区切れる位置も毎日同じになり、同じ割合の人に見えます。
当てはまるものを見てください。
- ふつうの丈が8割以上:丈の偏り。短めの丈か、入れて着られる薄手のものを1枚足す
- 長めの丈ばかり:丈の偏り。腰骨の上で止まる短めのものを1枚足す
- 2か所以上にばらけている:丈は偏っていない。次の軸へ
下がパンツかスカートかでも、丈の効き方は変わります。下がスカートの日は、上の裾が腰骨の上で止まると、スカートの面が大きく見えて、全身の割合がはっきり変わります。下がパンツの日は、上の裾が太ももの途中まであると、パンツの見える面が減り、縦に長い印象になります。下の種類が1つに偏っている人は、上の丈を変えても効き方が毎回同じになるので、丈の偏りと一緒に下の種類も見ておいてください。
丈を変えるのに、必ずしも新しい服はいりません。手持ちの薄手のシャツやカットソーを、前だけ入れて着ると、裾の位置が腰骨の上に上がります。これだけで区切れる位置が変わります。それでも入れられる上が1枚もないときに、足す候補にしてください。
軸3 素材|表面の凹凸を、3種類で見る
最後は、表面の凹凸です。これも3つに分けます。
- つるっとした表面:ブラウス、とろみのある布、きれいめのシャツ
- ふわっとした表面:ニット、起毛したカットソー、スウェット
- ざらっとした表面:ツイード、コーデュロイ、目の粗い麻混、デニム
秋が深まると、上はほとんどがニットになり、表面がふわっとした側に集まります。下もウールのパンツや起毛のスカートになると、全身がふわっとした質感で埋まります。上下ともふわっとしていると、色や丈を変えても、同じ季節の同じ人に見えます。
数えた結果を見てください。
- ふわっとしたものが上下とも7割以上:素材の偏り。つるっとしたものか、ざらっとしたものを1枚足す
- つるっとしたものばかり:素材の偏り。秋らしさが出にくい。ふわっとしたものを1枚足す
- 2種類以上にばらけている:素材は偏っていない
ざらっとした素材は、秋らしさを保ったまま偏りを崩せる、使いやすい側です。コーデュロイのパンツ、ツイードのスカート、目の粗いジャケット。ふわっとしたニットの横にざらっとした面が1つ入るだけで、同じ茶系でも質感の違いが目に入ります。つるっとした素材は、秋の深まりとともに寒々しく見えることがあるので、ニットの中から襟や袖口をのぞかせる使い方のほうが合わせやすくなります。
素材の偏りは、3つの軸の中でいちばん気づきにくいものです。色と丈は鏡を見れば分かりますが、表面の違いは近づかないと分かりません。ただ、周りの人は遠目でも「いつも同じ感じ」という印象として受け取っています。
偏りごとに、足す1枚を決める
3つの軸を数えたら、偏っている軸に1枚だけ足します。偏りの組み合わせごとに、足す1枚の目安を表にしました。
| 偏っている軸 | 手持ちの状態 | 足す1枚 |
|---|---|---|
| 色 | 上下とも中くらいの明るさ | 明るい生成りのシャツか、暗い色のパンツ |
| 丈 | 上がふつうの丈のニットばかり | 入れて着られる薄手のカットソーかブラウス |
| 素材 | 上下ともふわっとしたニットと起毛 | つるっとしたブラウスか、ざらっとしたスカート |
| 色と丈 | 中くらいの色の、ふつう丈ばかり | 明るい色の、入れて着られる薄手の上 |
| 色と素材 | 中くらいの色の、ニットばかり | 明るい色のつるっとしたブラウス |
この表は、何を買うかの答えではありません。空いている欄を1つ埋めるための目安です。表の中の服と同じ性格のものが、しまってある夏服や去年の服の中にないかを、買う前に先に探してください。
どちらとも取れるとき①|2つの軸が同時に偏っている
色も丈も、あるいは色も素材も偏っている。こういうときに、2枚足すのではなく、1枚で2つを同時に埋められるかを先に考えます。
たとえば、上下とも中くらいの色で、上がすべてふつう丈のニット、という人なら、「明るい色の、入れて着られる薄手のブラウス」が1枚あれば、色と丈と素材の3つを同時に動かせます。
1枚で埋められないときは、**色から先に埋めてください。**理由は、遠目に見たとき最初に目に入るのが色の明るさだからです。丈や素材の違いは、近づかないと分からないことがありますが、明るさの違いは通りの向こうからでも分かります。
色から埋める理由はもう1つあります。色の偏りを埋める1枚は、ほかの軸の偏りも一緒にやわらげることが多いのです。明るい色のブラウスを1枚足すと、それは色の欄だけでなく、多くの場合「つるっとした素材」の欄も埋めます。暗い色のコーデュロイのパンツを足すと、色と同時に「ざらっとした素材」の欄も埋まります。1枚で2つの欄にかかる服を選べるのは、色から入ったときがいちばん多いのです。
色を埋めたあと、2週間ほどその1枚を入れて回してみてください。それでもまだ同じに見えるときに、2番目の軸、つまり丈に手を付けます。素材は最後です。最後まで回してみて、素材だけが気になるなら、そのとき足せば足ります。
2つの軸のどちらも同じくらい偏っていて、どちらから手を付けるか決められないときは、次の外出で1枚多く着る季節の側を考えます。これから寒くなる時期なら、上に重ねる服が増えるので、重ねたときに見える面積が大きい上の色を先に変えると、効果が長く続きます。
どちらとも取れるとき②|足す1枚を、夏服で代用できるか
偏りを埋める1枚が、しまったばかりの夏服の中にあることは少なくありません。明るい色のシャツ、つるっとしたブラウス、薄手のカットソー。秋の偏りを埋める服は、夏の服の性格と重なっています。
夏服を秋に回せるかは、次の3つで決めてください。
- 布の厚み:光にかざして、向こうの指が透けて見えるかどうか。透けるなら単体では寒く見えるので、ニットやジャケットの中に入れて使う
- 袖の長さ:半袖なら羽織りの中に、長袖なら単体でも使える
- 色の明るさ:真っ白より、生成りや薄い灰色のほうが秋の服となじむ
**夏服を秋に回すときは、中に着るか、上に重ねるかのどちらかにします。**夏服を1枚で着ると、それだけ季節が戻ったように見えます。中に入れて、襟や袖口や裾だけをのぞかせると、明るさや素材の違いだけが秋の服に加わります。
秋の始まりに夏服をどう使うかは、気温との関係も含めて24度の服装 秋|暑いけれど秋に見せたい日は、色と足元から先に替えるに書いています。
夏服を秋に回すときに迷いやすいのが、柄のある服です。夏の柄は、大きく明るいものが多く、秋の服と並べると季節がずれて見えることがあります。柄の夏服を使うなら、柄の中にある色のうち、いちばん暗い色と同じ色の秋服を合わせてください。柄の中の暗い色が秋の服とつながって、柄全体が秋の側に引き寄せられます。それでも浮いて見えるなら、その服は秋には中に入れて、襟や裾だけをのぞかせる使い方に回します。
代用できる夏服がなければ、そのときは1枚を買い足します。買い足す1枚は、秋の終わりから冬の始まりにも使えるものにしておくと、次の季節のワンパターンも一緒に防げます。
どちらとも取れるとき③|好きな組み合わせだから、同じでいいか
ワンパターンだと分かっていても、好きな組み合わせを着たい日はあります。毎朝の気分が上がる組み合わせを、無理に崩す必要はありません。
ここで決めておくのは、同じ組み合わせを週に何回まで着るかです。目安は週に2回まで、それも連続させないこと。周りの人は昨日の服を細かく覚えていませんが、同じ上下が2日続くとその日だけは目に留まります。1日以上空ければ、同じ組み合わせでもほとんど気にされません。
もう1つの考え方は、好きな組み合わせを「平日の1日」と「休日の1日」に分けることです。平日と休日で会う人が違うなら、同じ組み合わせを週に2回着ても、同じ人に2回見られることはありません。
好きな組み合わせがなぜ好きなのかを考えるのも、偏りを見つける手がかりになります。いつもその組み合わせを選んでしまうのは、ほかの組み合わせでは何かが足りないと感じているからかもしれません。好きな組み合わせと、着ていない組み合わせを並べて、3つの軸のどこが違うかを見てください。好きな組み合わせにだけある性格が、ほかの服に足りない1つです。
買わずに変える|裾・羽織り・足元で区切れる位置を動かす
1枚を足す前に、手持ちの着方だけで変えられることがあります。
- 上の裾を入れる・出す・結ぶ:裾が止まる位置が変わると、全身の区切れる位置が変わる
- 羽織りの前を閉じる・開ける:前を閉じると羽織りの色が全身の主役に、開けると中の色が縦に1本通る
- 羽織りの袖を折る・下ろす:手首が見えると、全身の印象が軽くなる
- 足元の色を替える:靴と靴下の明るさを、下と同じにするか、反対にするか
いちばん効くのは、上の裾の扱いです。同じニットでも、外に出した日と、前だけ入れた日では、全身の区切れる位置が5〜10cm動きます。5cm動くと、見た目の割合ははっきり変わります。
**羽織りの着方は、色の偏りにも効きます。**中くらいの色の上に、暗い色の羽織りを前を開けて着ると、縦に暗い線が2本入り、全身の明るさが変わって見えます。同じ羽織りでも、前を閉じると暗い面が大きくなり、別の印象になります。
足元も、思っている以上に全身の印象を左右します。下が暗い色のパンツなら、靴と靴下も暗い色にそろえると脚が1本の線になり、明るい靴にすると足元で区切れて、全身の割合が変わります。秋は、ブーツやローファーなど、足首まわりの見え方が変わる靴に替わる季節です。靴を替えた日に、靴下の色を下に合わせるか靴に合わせるかを1つ決めるだけでも、同じ上下が別の組み合わせに見えます。
これらを試して、それでも同じに見える軸が残ったときに、そこを1枚で埋めてください。
冬の立ち上がりにつなぐ|足した1枚が、冬にも残るかを見る
秋に足す1枚は、冬の始まりにも使えるものを選ぶほうが無駄がありません。冬になると、上にコートを着るので、見える面積が大きく変わります。
- 色を足した場合:コートの中から襟元や裾がのぞく服なら、冬も明るさの違いとして効く
- 丈を足した場合:入れて着る薄手の上は、冬はニットの中に重ねる1枚になる
- 素材を足した場合:つるっとしたブラウスは、冬もニットの中や首元で質感の違いを作る
反対に、冬には出番がなくなる服もあります。半袖のつるっとしたブラウスを1枚で着るつもりで足すと、寒くなってからは中に重ねるしかありません。重ねたときに袖がもたつかないか、買う前に手持ちのニットの中に入れてみてください。
冬にコートを着ると、全身のうち服が見えるのは、首元・袖口・裾から下の3か所くらいになります。秋に足した1枚が、この3か所のどこかから見える服かどうかを確かめてください。首元から襟がのぞくシャツ、袖口から少しだけ出る薄手のカットソー、コートの裾から見えるスカートやパンツ。どこからも見えない服は、冬のあいだは偏りを埋める働きをしません。冬にも働く1枚を選ぶと、秋と冬で2回、同じ1枚が役に立ちます。
冬のコーデでどこを見せるかは、冬のおしゃれコーデ|着込む日は首・手首・足首の1か所だけ空けるで、首・手首・足首の空け方として書いています。秋に足した1枚が、冬にその「空けた場所」から見える服になるなら、2つの季節をまたいで偏りを防げます。
平日5日を、3つの軸で組んでみる
最後に、手持ちが上5枚・下3枚・羽織り2枚の人を例に、平日5日の組み方を見てみます。偏りを埋めるために、明るい生成りのブラウスを1枚足した状態です。
- 月曜:生成りのブラウスを前だけ入れて、暗い色のパンツ。明るさの差が大きく、区切れる位置も高い
- 火曜:中くらいの色のニットを外に出して、中くらいの色のスカート。全体を1つの色でまとめる日
- 水曜:暗い色のニットに、生成りのブラウスの襟を出して、中くらいの色のパンツ。素材の違いが首元に出る
- 木曜:中くらいの色のニットに、暗い色の羽織りを前を開けて。縦に暗い線が入る
- 金曜:月曜と同じ上下に、羽織りを足して前を閉じる。同じ組み合わせでも、見える面が変わる
5日のうち、同じ上下は月曜と金曜の2回だけで、間が3日空いています。足した1枚は5日のうち3日に登場していますが、着方が毎回違うので、同じ服を着ている印象にはなりません。
休日と平日で、偏り方が違うとき
ここまでは、平日も休日も同じ手持ちから選ぶ前提で書いてきました。ただ、平日は仕事に合わせたきれいめの服、休日はゆるいカジュアルな服、と手持ちが分かれている人も多いはずです。
その場合は、**平日の服と休日の服を別々の山にして、それぞれで3つの軸を数えてください。**平日の山は色が暗い側に偏り、休日の山は素材がふわっとした側に偏っている、というように、山ごとに偏り方が違うことがよくあります。
平日の山でよくあるのは、色の偏りです。仕事の服は、紺・黒・灰色の暗い側か中くらいに集まりやすく、明るい側がほとんどありません。この場合は、明るい色のブラウスかカットソーを1枚足すと、平日の5日に変化が出ます。
休日の山でよくあるのは、丈と素材の偏りです。ゆるいスウェットやニットに、ゆるいパンツ。上はお尻が隠れる丈ばかりで、表面はふわっとしたものばかり。この場合は、腰骨の上で止まる短めの上か、ざらっとしたスカートかパンツを1枚足すと、休日の印象が変わります。
平日と休日の山をまたいで使える服があれば、それを両方の山に数えてください。たとえば、きれいめのシャツは平日にも休日にも着られます。またいで使える服が多いほど、1枚足したときの効き目が両方の山に広がります。足す1枚を選ぶときも、両方の山で空いている欄に入る1枚を優先すると、少ない枚数で両方の偏りを埋められます。
**1枚を足したら、それが何日登場するかを数えてください。**5日のうち2日以上登場するなら、偏りを埋める1枚として働いています。1日しか登場しないなら、その1枚はまだほかの服と組めていないので、組み方を見直すか、別の軸の1枚だったと考えます。
ここで、最初に書き出した2週間の記録をもう一度使います。1枚足したあとの2週間も同じように書き出して、前の2週間と並べてみてください。いちばん多く登場していた1枚の回数が減り、それまで一度も登場していなかった組み合わせが2つ以上増えていれば、偏りは埋まっています。回数がほとんど変わっていないなら、足した1枚はまだ「使いにくい側」に置かれています。その1枚と組んでいちばん違和感のない下や羽織りを1つ決めて、その組み合わせを週に1回、先に予定に入れてしまうと、自然に登場回数が増えていきます。
まとめ:足りないのは服ではなく、空いている欄
秋コーデがワンパターンに見えるときは、次の順で見直してください。
- 手持ちの秋服を床に並べて、上・下・羽織りを数える
- 色の明るさを3段階、上の裾の位置を3か所、表面の凹凸を3種類で分ける
- 偏っている軸を見つけて、空いている欄に入る1枚を探す
- 2つ偏っているときは色から、手持ちで動かせるときは着方から
- 足した1枚が平日5日のうち何日登場するかで、効いているかを確かめる
服を増やすより先に、手持ちを3つの軸で見る。それだけで、組み合わせの数は同じでも、毎朝違う人に見えるようになります。秋の偏りを1枚で埋めておけば、冬の立ち上がりにも同じ1枚が働きます。
よくある問い
- Q. 秋服は何枚あればワンパターンになりませんか
- 枚数より、手持ちが3つの軸に散らばっているかのほうが効きます。上5枚・下3枚あれば組み合わせは15通りになりますが、上5枚がすべて同じ明るさの茶系ニットなら、実際に違って見えるのは下の3通りだけです。反対に、上3枚・下2枚しかなくても、明るさが1枚ずつ違い、丈が2種類あれば、毎日違う人に見えます。枚数を増やす前に、床に並べて明るさ・丈・素材を数えてください。空いている欄に入る1枚を足すほうが、同じ欄の服を3枚足すより早く変わります。
- Q. 同じ組み合わせを週に何回まで着ていいですか
- 目安は、同じ組み合わせを週に2回までです。周りの人は昨日の服を細かく覚えていませんが、同じ上下が2日続くと、その日だけは目に留まります。間を1日以上空ければ、同じ組み合わせでも気にされることはほとんどありません。好きな組み合わせを週に2回着て、残りの日をほかの組み合わせで回す、と決めておくと、ワンパターンを避けながら好きな服も着続けられます。上か下のどちらか1枚を替えれば、別の組み合わせとして数えて構いません。
- Q. 足す1枚を買いに行く時間がありません。手持ちだけで変えられますか
- 変えられます。いちばん効くのは、上の裾の止まる位置を替えることです。いつも外に出しているシャツやニットを、前だけパンツに入れる、全部入れる、腰の高さで結ぶ、の3つを試してください。上の裾が止まる位置が変わると、同じ服でも全身の区切りが変わって、違う組み合わせに見えます。次に効くのが羽織りの着方で、前を閉じる日と開ける日、袖を折る日と下ろす日を分けるだけでも、印象は変わります。それでも同じに見えるときに、初めて1枚を足すことを考えてください。
- Q. 茶色やベージュの秋らしい色ばかり買ってしまいます
- 秋らしい色をそろえること自体は間違っていません。困るのは、そろえた色の明るさがすべて同じ中くらいに集まってしまうことです。茶色にも、ミルクを入れた紅茶のような明るい茶から、焦げた木のような暗い茶まであります。手持ちの茶系を白い紙の上に並べて、明るい・中くらい・暗いの3つに分けてみてください。中くらいに全部集まっているなら、次に買う1枚は、同じ茶系の中で明るい側か暗い側に振ったものにします。色の名前は同じでも、明るさを動かせば、組み合わせは別物に見えます。
— メグラシ編集部





