妊婦の冬の帰省の服装|座る・立つ・台所に入るで選ぶ

妊娠中に年末年始の帰省をするなら、服は「座る時間」「立って動く時間」「台所に入るか」の3つで決めてください。
帰省は、行事の日のように一日中同じ過ごし方をするわけではありません。午前は買い出しで外を歩き、昼は座卓で長く座り、夕方は台所に入る。こうして過ごし方が入れ替わるので、どれか1つに合わせた服だと、ほかの時間に困ります。
基本の組み合わせは、前を開けられる羽織り・お腹を締めないボトム・洗える上の3枚です。そのうえで、3つの時間のどれがいちばん長いかを見て、どの1枚にいちばん気を配るかを決めます。
冬の行事に出る日の服は妊婦 結婚式 服装 冬や秋冬の妊婦の礼服に分けてあります。この記事は、何日か滞在する帰省の普段の服の話です。体調や過ごし方については、健診で言われていることを最優先にしてください。
結論:帰省の服は、一日の3つの時間で分けて決める
帰省先での一日を、座っている時間、立って動いている時間、台所に入っている時間の3つに分けてみてください。この3つは、服に求めるものがまったく違います。
座っている時間に効くのは、ボトムの腰まわりです。長く座ると、お腹の下でウエストが当たる位置が苦しくなります。立って動く時間に効くのは、上着と靴です。冬の外は冷えるので、上着の丈と足元の温かさが過ごしやすさを分けます。台所に入る時間に効くのは、袖と前です。水や油を扱うので、袖をまくれるか、前が汚れてもいいかが問われます。
3つの時間すべてに完璧な服はありません。だから、いちばん長い時間に合わせた1枚を軸にして、残りの時間は羽織りや小物で調整します。座る時間が長い家なら、ボトムを先に決める。外を歩く予定が多いなら、上着と靴を先に決める。台所に入るなら、上を先に決める。
こう考えると、持っていく服の枚数も自然に絞られます。全部の場面に備えて何着も詰めるのではなく、軸の1枚を決めて、それに合う羽織りと替えを足していけば足ります。
この考え方は、帰省のあいだに体調が変わったときにも役立ちます。妊娠中は、前の日は平気だったのに、今日は座っているだけで疲れる、ということがよくあります。軸の1枚が決まっていれば、その日の体調に合わせて、羽織りを足したり、ボトムを楽なほうに替えたりするだけで済みます。服の組み方を一から考え直さなくていいので、体調がすぐれない朝でも迷わずに支度ができます。
もう1つ、帰省先では自分の家ほど自由に着替えられないことも覚えておいてください。個室がなかったり、着替える時間が取りにくかったりします。だから、一日のあいだに着替えを前提にしない組み方にしておくことが、いちばんの安心につながります。脱ぐ・羽織るの2つだけで、3つの時間を行き来できるようにしておきます。
まず予定を書き出す|3つの時間を分で見積もる
服を決める前に、帰省先での一日の流れを紙に書き出してください。わかる範囲で構いません。去年の年末年始を思い出すのがいちばん早いです。
たとえば、朝ごはんのあとに近所の神社へ初詣、昼前に戻って親戚が集まり、昼から夕方まで座卓を囲む。夕方からは夕食の支度を手伝う。こんな流れなら、外を歩くのが1時間、座るのが4〜5時間、台所が1〜2時間です。
書き出したら、それぞれの時間を分で見積もってみます。座る時間が120分を超えるなら、ボトムの腰まわりがその日の過ごしやすさをいちばん左右します。外を歩く時間が60分を超えるなら、上着と靴を重く見ます。台所の時間が30分を超えるなら、袖と前を先に考えます。
家によって、この配分はまったく違います。実家では台所に入りっぱなしでも、義実家では座っている時間がほとんど、ということもよくあります。同じ帰省でも、行き先ごとに書き出してみてください。
予定がまったく読めないときは、座る時間を長めに見積もっておくのが無難です。妊娠中は、立っている予定でも途中で座りたくなることが多いからです。座っても苦しくない服を軸にしておけば、予定が変わっても困りません。
書き出すときは、時間だけでなく「どこで」も書き添えてください。居間の座卓なのか、ダイニングの椅子なのか、外の神社なのか、台所なのか。場所がわかると、床に座るか椅子に座るか、暖房があるかないかも見えてきます。服を選ぶときに必要なのは、時間と場所の2つです。
書き出した予定は、家族と共有しておくと、当日の流れが読みやすくなります。パートナーに「この日は親戚が何人くらい来るか」「食事は外か家か」を確かめてもらうだけでも、持っていく服の迷いはずいぶん減ります。わからないことが残っていても構いません。わかっている部分だけで、軸の1枚は決められます。
早見表|いちばん長い時間で、優先する1枚が変わる
| いちばん長い時間 | 優先する1枚 | 見るところ |
|---|---|---|
| 座る(床の座卓) | ボトム | 座ったときにお腹の下でウエストが当たらないか |
| 座る(椅子とテーブル) | ボトム | 腰かけたとき前の裾が上がりすぎないか |
| 立って動く(外) | 上着と靴 | 上着がお腹を覆う丈か、靴が冷えにくいか |
| 台所に入る | 上 | 袖口が肘まで上がるか、前が汚れても洗えるか |
この表は、どの服を選ぶかを決めるものではありません。自分の帰省でいちばん長い時間を先に決めて、そこに気を配るための目安です。
移動の日|乗り物で座る時間と、駅で歩く時間
帰省の行き帰りは、乗り物で長く座る時間と、駅や空港で歩く時間が交互に来ます。年末年始は混み合うので、思っていたより待つ時間が長くなることもあります。
乗り物で座る時間が長いなら、ボトムは腰まわりにゆとりのある形を選んでください。座ったまま何時間も過ごすと、足がむくみやすくなります。むくみやすい人は、脱ぎ履きしやすい靴と、足首を締めすぎない靴下にしておくと、到着してからも楽です。
上は、車内の暖房と、外の寒さの差に合わせて脱ぎ着できる組み方にします。前を開けられるカーディガンを、上着の下に着ておくのがいちばん調整しやすいです。車内が暖かければ上着を脱いでカーディガンだけに、駅のホームが寒ければ上着を重ねる。この2段で、たいていの温度差には合わせられます。
荷物を持って歩く距離が長いなら、両手が空く鞄にしておきます。上着のポケットに、切符やスマートフォンなどよく出し入れするものを入れておくと、混雑の中で鞄を探る回数が減ります。
移動の日は、到着してすぐに家族や親戚に会うことも多いと思います。移動の服のまま挨拶することになるので、あまりくだけすぎない、でも楽な服を選んでおくと、着替えずにそのまま過ごせます。
車で帰省する場合は、シートベルトの通り道も見ておいてください。腰のベルトがお腹の下を通るように締めることになるので、ボトムのウエストがちょうどその高さにあると、ベルトとウエストが重なって苦しくなります。お腹の下ではくボトムなら、ベルトの位置とずらしやすいです。長く車に乗るなら、途中で休憩をとって体を伸ばせるよう、予定に余裕を持たせておくと安心です。
上着は、乗り物に乗るたびに脱いだり着たりすることになります。脱いだ上着を膝の上に置いても邪魔にならない、軽くて畳みやすいものが向いています。厚手で重い上着は、移動の日には扱いにくく、荷物が増えたように感じます。
座る時間が長い日|床の座卓か、椅子か
帰省先で長く座るとき、床の座卓に座るのか、椅子とテーブルに座るのかで、選ぶボトムが変わります。
床の座卓の場合、妊娠中は正座がつらくなる人が多く、横座りやあぐらに近い座り方になることもあります。こうした座り方をしても、裾が乱れたり脚が出すぎたりしないのは、膝下まであるゆったりしたスカートです。座ったときに、裾が膝を覆って床まで届く長さがあると、どんな座り方をしても落ち着いて見えます。
パンツを選ぶなら、股上が深く、腰まわりにゆとりのある形にします。床に座ると、お腹が太ももの上に乗るような姿勢になり、浅い股上のパンツはお腹の下でウエストが食い込みます。
確かめ方は、家の床に実際に座ってみることです。持っていく予定のボトムをはいて、座布団の上に横座りをしてみてください。お腹の下でウエストが当たって苦しくないか、腰の後ろが下がって背中が出ないかを見ます。10分座って苦しくなければ、帰省先でも過ごせます。
椅子とテーブルの場合は、腰かけたときの前の裾の上がり方を見ます。お腹がある分、前の裾が持ち上がり、膝より上まで上がることがあります。座ったときに膝が隠れる丈を選んでおけば、長く座っても気になりません。
長く座る日は、ボトムだけでなく、上の丈も見ておいてください。床に座ると、上の裾がボトムのウエストのあたりで折れ曲がり、お腹の上に布がたまります。上の丈が腰骨より少し下までの長さだと、座ったときに裾がお腹の下に収まり、布がたまりにくくなります。逆に、お尻まで覆う長い上は、座ると裾が床につき、立ち上がるときに踏んでしまうことがあります。
座ったまま長く話していると、背中が冷えることもあります。床の座卓の部屋は、暖房の暖かい空気が上にたまり、床に近いほど冷えやすいからです。背中の下のほうまで覆う丈の羽織りがあると、座っているあいだも冷えずに済みます。
立って動く時間が長い日|初詣・買い出し・親戚回り
年末年始は、初詣、年末の買い出し、近所の親戚への挨拶回りなど、外を歩く予定が入りやすい時期です。冬の外は冷えるので、上着と靴が過ごしやすさを左右します。
上着は、前を閉めたときにお腹を覆えるかを確かめてください。妊娠前の上着が閉まらないなら、前を開けて着て、その下にお腹まで届く丈のカーディガンを重ねます。マタニティの上着を用意するかどうかは、マタニティのコートは必要かに分けて書いてあります。
靴は、底が平らで滑りにくく、足首まで覆う形が冷えにくいです。神社の参道や石段は、思っているより足元が不安定です。かかとの高い靴は避けて、底の厚い歩きやすい靴を選んでください。
初詣は人が多く、列に並んで待つ時間が長くなることもあります。待つ時間が長い予定なら、上着の丈を長めにして、腰からお尻まで覆うようにします。足元は、厚手のタイツや靴下を重ねて、足首を冷やさないようにしておくと楽です。
外を歩く予定が多い日は、帰ってきたら上着を脱いですぐに室内で過ごせる服を、上着の下に着ておきます。上着の下まで外向きの服にすると、室内では暑すぎたり、くつろげなかったりします。
外を歩くときは、両手が空く鞄にしておくと、石段や人混みでも体を支えやすくなります。手すりにつかまったり、転びそうになったときに手をついたりできるよう、片手を空けておく意識を持っておくと安心です。初詣のお守りやおみくじなど、こまごました物が増える日なので、上着のポケットや、斜めにかける小さな鞄があると便利です。
帰り道に、そのまま親戚の家に寄ることもあります。外向きの上着を脱いだときに、中の服が室内でもきちんと見えるかを確かめておくと、急な予定にも慌てずに済みます。
台所に入る日|袖と前、エプロンの紐の通り道
帰省先で台所に入るかどうかは、家によって大きく違います。実家では当たり前のように手伝う、義実家では申し出てから入る、といった具合です。入る可能性があるなら、上の服を先に考えてください。
まず見るのは袖です。袖口を肘までまくり上げられるか、まくったあとに落ちてこないかを確かめます。袖が太すぎるとまくってもすぐ落ち、袖口がきついとそもそも上がりません。袖口が肘まで上がって、そこで止まる程度の太さが、水仕事や火のまわりでいちばん扱いやすいです。
次に見るのは前です。料理をすると、前に水や油が飛びます。お腹がある分、調理台との距離が近くなり、前が汚れやすくなります。汚れが目立たない色で、家で洗える素材の上を1枚、手伝い用に用意しておくと気が楽です。
エプロンを使うなら、紐の通り道を見てください。腰で結ぶ形だと、紐がちょうどお腹の山の上を通り、締めると苦しくなることがあります。首からかけて胸の下で結ぶ形や、肩でとめる形なら、お腹の上に紐がかかりません。帰省先のエプロンを借りる予定なら、自分の分を1枚持っていくのも一つの方法です。
台所では、立ちっぱなしの時間が長くなります。途中で座って休めるように、台所の近くに椅子を置いてもらうなど、服以外の工夫も遠慮せずに頼んでください。
台所での手伝いは、火のまわりに近づくこともあります。袖口がふわりと広がった形や、裾の長い羽織りは、コンロの火に近づくと危ないので、台所に入るときは羽織りを脱いでおきます。脱いだ羽織りを置いておく場所を、あらかじめ決めておくと、手伝いのあとにすぐ羽織れます。
足元は、台所の床が冷たい家も多いです。スリッパを借りられるか、厚手の靴下を履いておくかで、立ちっぱなしの疲れ方が変わります。冷えやすい人は、靴下を2枚重ねるか、室内用の温かい靴下を1足持っていくと楽です。
義実家と実家で変えること|「きちんと」の段を1段だけ上げる
同じ帰省でも、実家と義実家では、服の「きちんと」の度合いを変えたほうが落ち着く人が多いと思います。
目安は、普段その家に行くときより1段だけ上げることです。実家なら、普段の部屋着に近い服でも構いません。義実家なら、襟のあるシャツや、無地のニットとロングスカートのような、外に出かけても困らない組み合わせにします。
ここで気をつけたいのは、きちんとさせようとして、体に無理のある服を選ばないことです。腰まわりのきついスカートや、前の閉まらない上着を無理に着ていくより、ゆとりのある服を整えて着るほうが、ずっときちんと見えます。
整えて見せるコツは、色の数を絞ることです。上下と羽織りを、紺・グレー・ベージュのような落ち着いた色の中で2色までにまとめると、ゆったりした形でも散らかって見えません。首元に、小さなアクセサリーかスカーフを1つ足せば、義実家での食事の席にも十分です。
年始の挨拶で親戚が大勢集まる日だけは、もう1段上げてもいいでしょう。その場合も、上の1枚だけを少しきちんとしたものに替えれば足ります。下や羽織りまで替える必要はありません。
義実家では、服そのものより、身だしなみの整い方が印象に残ります。髪をまとめておく、爪を短く整えておく、ニットの毛玉を取っておく。こうした小さな整え方が、ゆったりした服でもきちんとした印象を作ります。とくに台所に入る可能性があるなら、髪をまとめておくことは、手伝いのしやすさにもつながります。
実家では、楽な服で過ごしながらも、来客があったときにさっと整えられるよう、羽織り1枚とアクセサリー1つを手元に置いておくと便利です。
寒い家・暖かい家|室温で脱ぎ着する1枚を決める
帰省先の家が寒いか暖かいかは、服の組み方を大きく変えます。古い家で廊下や台所が冷える家もあれば、暖房が強くて室内が暑いくらいの家もあります。
寒い家では、足元と腰まわりを先に温めます。厚手の靴下を重ねる、ひざ掛けを借りる、腰まで覆う丈のカーディガンを着る。上半身を厚くするより、下半身を冷やさないほうが、長く座っていても楽です。
暖かい家では、脱ぎ着する1枚を決めておきます。前を開けられるカーディガンなら、暑くなったらすぐに脱げて、寒い廊下に出るときにはさっと羽織れます。中に厚手のニットを着込んでしまうと、暖かい部屋で脱げなくなります。中は薄手にして、外側の1枚で調整してください。
部屋ごとに温度が違う家もあります。暖房のある居間から、冷えた廊下や洗面所に移るたびに寒さを感じるなら、居間でも脱がずに済む薄手の羽織りを、いつも肩にかけておくと楽です。
家の様子がわからないときは、帰省する前に家族に聞いておくと安心です。「こたつがあるか」「台所は寒いか」の2つがわかれば、持っていく服の厚さはだいたい決まります。
こたつのある家では、こたつに脚を入れて座る時間が長くなります。こたつの中は暖かいので、厚手のタイツや靴下を重ねていると、脚だけが暑くなりすぎることがあります。こたつに入る予定なら、脚は薄手のタイツにして、こたつから出て廊下や台所に行くときだけ、厚手の靴下を上から履くと調整しやすいです。スカートなら、こたつの中で裾がまくれ上がっても気にならない、たっぷりした長さのものが落ち着きます。
泊まる日|寝間着と、翌朝の服
帰省先に泊まる場合は、寝間着と、朝起きてから着る服も考えておきます。
寝間着は、人前に出ても困らない形を選んでください。帰省先では、朝起きてすぐに家族と顔を合わせたり、洗面所で親戚とすれ違ったりします。上下が分かれていて、前が開きすぎない形なら、そのまま朝ごはんの席に出ても気になりません。
お腹がある時期は、寝ているあいだにウエストが当たって苦しくなることがあります。寝間着の下は、ウエストがゆるいゴムで、お腹の下にも上にも合わせられる形が楽です。
朝は、寝間着の上にカーディガンを羽織って過ごし、着替えは朝ごはんのあとにする家もあります。そのため、羽織りは寝間着の上に重ねても違和感のない色と形にしておくと、朝の時間を慌てずに過ごせます。
泊まる日数が多いなら、寝間着は2組あると安心です。汗をかいたり、汚したりしても替えがあれば、帰省先で洗濯を頼む必要がありません。
お風呂上がりの時間も考えておいてください。帰省先では、お風呂から出たあとに居間を通って寝室へ行くことがあり、家族や親戚と顔を合わせます。寝間着の上に羽織れる前開きのカーディガンが1枚あれば、湯冷めも防げて、人前に出ても気になりません。髪が濡れたまま居間を通るのが気になる人は、タオルを肩にかけておくだけでも落ち着いて見えます。
妊娠の時期で変わること|初期・中期・後期
帰省のタイミングが妊娠のどの時期にあたるかで、服の選び方も少し変わります。
初期で、まだ親戚に伝えていない場合は、お腹の形を拾わず、普段どおりに見える服が落ち着きます。急にゆったりした服ばかりになると、かえって目に留まることがあります。普段から着ている上に、ウエストがゴムのボトムを合わせるくらいの変化にとどめると自然です。体調がすぐれないときに休めるよう、脱ぎ着しやすい羽織りを1枚持っておきます。
中期は、お腹が前に出始めて、手持ちのボトムのウエストが苦しくなってくる時期です。前の閉まらないボトムを無理にはかず、マタニティのボトムか、ゴムのウエストでお腹の下にはける形を用意してください。座る時間の長い帰省では、ここがいちばん効きます。
後期は、前かがみになる動きがつらくなります。靴は脱ぎ履きのしやすい形を選んでください。帰省先では、玄関で何度も靴を脱ぎ履きします。紐を結ぶ靴より、かかとを踏まずに足を入れられる形が楽です。台所の手伝いも、長く立つのはつらくなるので、座ってできることを申し出るのも一つの方法です。
いずれの時期も、体調を最優先にしてください。服を決めるより先に、帰省そのものの予定や移動の方法を、健診で相談しておくと安心です。
どちらとも取れるとき①|手伝いを申し出るか迷う家
義実家などで、台所の手伝いを申し出るべきか迷う家もあると思います。申し出るかどうかで、持っていく服が変わるのも悩みの一つです。
迷うときは、手伝える服を持っていっておいて、その場で決めるのがいちばん困りません。袖がまくれて、前が汚れてもいい上を1枚持っていけば、申し出たときに慌てずに済みます。申し出なかった場合も、その1枚は移動の日や、くつろぐ日に着られます。
申し出るなら、立ちっぱなしの仕事より、座ってできる仕事を選ぶと体が楽です。野菜の下ごしらえ、器を並べる、配膳を手伝う。こうした仕事なら、エプロンをしなくても、前を少し汚れにくくする程度で済みます。
断られたときに、手持ちぶさたにならないように、座ったまま話の輪に入れる服にしておくことも大切です。手伝う服とくつろぐ服を分けず、羽織りを脱ぎ着するだけで両方に合わせられる組み方にしておくと、どちらに転んでも困りません。
どちらとも取れるとき②|集まりの格が読めない
年始の集まりに、どのくらいの親戚が来るのか、どのくらいきちんとした場なのかが読めないこともあります。
格が読めないときは、上を2段で用意しておきます。普段の1段上の上と、さらにもう1段上の上です。たとえば、無地のニットと、襟のある落ち着いたブラウス。下と羽織りは共通にして、上だけを入れ替えれば、集まりの様子を見てから決められます。
当日の朝に家族に様子を聞くのも一つの方法です。「今日は誰が来る」「食事はどこでとる」がわかれば、上をどちらにするか決められます。
迷ったら、きちんとしたほうを選んでおくのが無難です。集まりが思ったよりくだけていたら、羽織りを脱いだり、アクセサリーを外したりすれば、すぐに場になじみます。逆に、くだけた服で行って場がきちんとしていたときは、あとから整えるのが難しいからです。
親戚の中に、久しぶりに会う人や、初めて会う人がいる日は、とくに迷うと思います。そういう日は、写真を撮ることも多くなります。写真に写るのは主に上半身なので、上だけをきちんとしたものにしておけば、写真にも安心して写れます。下はくつろげるものにしておけば、長く座っていても疲れません。上と下で役割を分けると、格が読めない日にもいちばん無理なく過ごせます。
荷物を減らす組み方|3日を上2枚・下2枚・羽織り1枚で回す
帰省は荷物が多くなりがちです。妊娠中は重い荷物を持つのを避けたいので、服の枚数はできるだけ絞りたいところです。
基本は、上2枚、下2枚、羽織り1枚です。上は、少しきちんとした1枚と、手伝いや移動に使える洗える1枚。下は、膝下まであるゆったりしたスカートと、股上の深いパンツを1本ずつ。羽織りは、前を開けられて、室内でも外でも着られる厚さのカーディガンにします。
この5枚で、上と下の組み合わせが4通りできます。床に座る日はスカート、外を歩く日はパンツ、集まりのある日はきちんとした上、手伝う日は洗える上。羽織りはすべての組み合わせに合う色にしておきます。
インナーと靴下は日数分持っていきます。冬は汗をかきにくいので、上と下は一度着ても、翌日にもう一度着られることが多いです。インナーだけ替えれば、清潔に過ごせます。
移動の日の服も、この5枚の中から選んでおくと、さらに荷物が減ります。たとえば、パンツと洗える上に羽織りを重ねて移動し、帰省先ではスカートときちんとした上に着替える。こうして移動の服も数に入れれば、鞄に詰めるのは上1枚と下1枚だけになります。
荷造りのときは、5枚を床に並べて、4通りの組み合わせを実際に重ねてみてください。どの組み合わせでも色がぶつからないか、羽織りがすべての組み合わせに合うかが、一度に確かめられます。合わない組み合わせがあれば、そのときに入れ替えておけば、帰省先で困ることはありません。
帰省先で洗濯をさせてもらえるかどうかも、荷物の量を変えます。洗濯ができるなら、インナーと靴下は半分の日数分で足ります。できないなら、汚れものを入れる袋を1枚用意しておくと、帰りの荷造りが楽になります。
よくある行き違い
「妊娠中だから、ゆったりした服なら何でもいい」と考えがちですが、ゆったりしすぎた服は、台所で袖が邪魔になったり、床に座ったときに布がたまったりします。ゆとりは、腰まわりとお腹まわりにあれば十分です。袖と肩は、むしろ体に合っているほうが動きやすいです。
「義実家では、きちんとした服を着ないと失礼」と思いすぎるのも行き違いです。妊娠中であることは、家族ならわかっています。体に無理のある服で疲れた顔をしているより、楽な服を整えて着て、笑顔で過ごすほうが、ずっと好ましく見えます。
「帰省先で着替えればいい」と、移動の服を軽く考えるのもよくある行き違いです。到着してすぐに挨拶をしたり、そのまま食事の席に着いたりすることも多く、着替える時間がないこともあります。移動の服も、そのまま過ごせる服にしておくと安心です。
「寒いから、とにかく厚着をしていく」のも気をつけたいところです。暖房の効いた家では、厚着は暑すぎて、脱げないと困ります。中は薄手にして、外側の羽織りで調整する。この組み方なら、寒い家でも暖かい家でも合わせられます。
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よくある問い
- Q. 妊娠中に義実家へ帰省するとき、どのくらいきちんとした服がいいですか
- 普段その家に行くときより、1段だけ上げるくらいで十分です。年末年始は親戚が集まることもあるので、部屋着に近い服より、襟のあるシャツや、無地のニットとロングスカートのような組み合わせが落ち着きます。ただし、きちんとさせることより、長く座っても苦しくないことを先に考えてください。床の座卓で何時間も座る家なら、締め付けの少ないボトムと、前を開けられる羽織りがあれば、見た目もきちんと保てます。
- Q. 台所の手伝いをするかもしれません。どんな服を持っていけばいいですか
- 袖口が肘までまくり上げられる上と、エプロンを結んでも紐がお腹の上を通らない形を選んでください。袖が太すぎる服や、袖口がきつい服は、まくってもすぐ落ちてきて、水仕事や火のまわりで邪魔になります。エプロンは、腰で結ぶ形だと紐がお腹の山に当たることがあるので、首からかけて胸の下で結ぶ形や、肩でとめる形が楽です。汚れが目立たない、洗える色の上を1枚、手伝い用に持っていくと安心です。
- Q. 妊娠初期で、まだ親戚には伝えていません。服で気をつけることはありますか
- お腹の形を拾わない、普段どおりに見える服を選ぶのが落ち着きます。急にゆったりした服ばかりになると、かえって目に留まることがあります。普段から着ているニットやブラウスに、ウエストがゴムのスカートやパンツを合わせれば、見た目は普段と変わらず、体は楽に過ごせます。体調がすぐれないときに横になれるように、脱ぎ着しやすい羽織りを1枚持っておくと、席を外すときにも自然です。
- Q. 床に座る家で、正座がつらいです。どんなボトムがいいですか
- 横座りやあぐらに近い座り方をしても、裾や前が乱れないボトムを選んでください。膝下まであるゆったりしたスカートなら、横座りをしても脚が隠れます。パンツなら、股上が深く、腰まわりにゆとりのある形が、床に座ったときにお腹の下で当たりにくいです。座布団を重ねて少し高くしてもらう、壁に背中を預けられる席に座る、といった工夫も服と同じくらい効きます。
- Q. 3泊ほど帰省します。荷物をできるだけ減らしたいです
- 上2枚、下2枚、羽織り1枚を基本にして、組み合わせで3日を回してください。上は1枚を少しきちんとしたもの、もう1枚を手伝いや移動に使える洗えるものにします。下は、スカートとパンツを1本ずつにすると、床に座る日と外を歩く日で使い分けられます。羽織りは、前を開けられて、室内でも外でも着られる厚さのカーディガンがいちばん使えます。インナーと靴下は日数分、寝間着は人前に出ても困らない形を選べば、部屋着を別に持たなくて済みます。
— メグラシ編集部





