マタニティ服はいつから|今のボトムで座っていられる時間で切り替える

今はいているボトムのボタンを留めたまま、椅子に30分座っていられますか。
- 30分座っても平気なら、マタニティ服はまだ要りません。今の服のまま過ごして大丈夫です
- 15〜30分で苦しくなるなら、ボトムだけを先に切り替える時期です。トップスや羽織は、そのままで構いません
- 15分もたずに苦しくなるなら、ボトムを今週中に替えてください。あわせて下着も見直す時期に来ています
マタニティ服をいつから着るかは、週数の目安で語られることが多いのですが、お腹の大きさや体の変化の出方は人によってかなり違います。同じ週数でも、もうボトムが苦しい人もいれば、何も変わらない人もいます。だから、自分の体で測れるもので決めるのがいちばん確かです。
この記事では、座っていられる時間、ウエストに入る指の本数、トップスの裾が前で上がる長さ、の3つを使って、切り替えどきを自分で決める手順を書きます。体調そのものについて気になることがあれば、服の問題として片づけず、健診のときに医師や助産師に相談してください。この記事が扱うのは、あくまで服の切り替え方です。
マタニティ服を買うかどうか自体で迷っているならマタニティ服は買うべき?を、職場の服についてはマタニティのオフィスカジュアルを先に読んでもらっても構いません。
結論:全部いっぺんではなく、困った1つから替える
マタニティ服への切り替えでいちばん多い行き違いは、「そろそろだから」と一度に全部を買いそろえてしまうことです。ところが、実際に困る順番には偏りがあります。
| 切り替える順 | 困り始めるサイン | 測るもの |
|---|---|---|
| 1 ボトム | 座っているとウエストが苦しい | ボタンを留めたまま座っていられる時間 |
| 2 下着 | 夕方に跡が残る、締め付けが気になる | 外したときの跡の残り方 |
| 3 トップス | 前の裾が上がって、ボトムとの間があく | 裾が前で何cm上がるか |
| 4 羽織 | 前が閉まらない | ボタンを留めたときの引っぱられ方 |
この表のように、困り始める時期はばらばらです。先に困るのはたいていボトムで、羽織はかなりあとになります。困っていないものを先に替えると、その服は出番が少ないまま終わってしまいます。困った1つだけを替える、を繰り返すのが、いちばん無駄の少ない切り替え方です。
1つ替えたら、残りの3つはしばらくそのままで過ごしてみてください。ボトムを替えると、ウエストの締め付けがなくなるぶん、トップスの裾の上がり方も気にならなくなることがあります。1つ替えるだけで、ほかの困りごとが一緒に消えることは珍しくありません。次に何を替えるかは、1つ替えたあとの1〜2週間の様子を見てから決めれば十分間に合います。
測るもの1|ボタンを留めたまま、座っていられる時間
最初に測るのは、ボトムです。立っているときより座っているときのほうが、お腹まわりは前にふくらみ、ウエストは締まります。だから、立った状態で「まだ閉まる」と思っても、座ったときに苦しいなら、そのボトムはもう合わなくなり始めています。
測り方は簡単です。いちばんよくはくボトムのボタンやファスナーを留めて、普段と同じ椅子に座ります。テレビを見る、本を読む、食事をする、何でも構いません。時計を見ておき、ウエストが気になり始めた時点で何分だったかを覚えておきます。
30分を超えても気にならないなら、まだそのボトムで過ごせます。15〜30分で気になり始めるなら、切り替えの準備に入る時期です。15分もたないなら、そのボトムはもうはかないほうが、1日を楽に過ごせます。
この「座っていられる時間」は、仕事の日の過ごし方を考えるとわかりやすくなります。デスクワークなら、1回の会議や作業で30分から1時間座ることはよくあります。電車通勤なら、座って10〜20分。こうした場面で毎回ウエストを気にしているなら、それは服を替える合図です。
ボタンを外したままファスナーだけ上げる、ゴムのベルトで延長する、といった工夫で少し長く使うこともできます。ただ、それで座っていられる時間が延びないなら、工夫を重ねるより替えたほうが楽です。工夫は「あと数週間だけ持たせたい」ときに使うもの、と考えてください。
測るもの2|ウエストに入る指の本数
2つ目に測るのは、ウエストのゆとりです。ボトムを留めた状態で、ウエストの前側に指を差し込んでみてください。
指が2本以上すっと入るなら、まだゆとりがあります。1本がやっとなら、座ったときに苦しくなる手前です。1本も入らないなら、すでに締め付けが強い状態です。
立ったときと座ったときの両方で確かめると、もっとはっきりします。立って2本入っても、座ると1本も入らない、ということはよくあります。座ったときに1本も入らないなら、測るもの1の「座っていられる時間」も短くなっているはずです。2つの測り方の結果がそろったら、それがあなたのボトムの切り替えどきです。
指の本数は、新しいボトムを選ぶときにも使えます。試着したら、座って指を差し込んでみてください。座った状態で2本以上入るものなら、そこから先の数週間も、余裕を持ってはき続けられます。
測るもの3|トップスの裾が、前で何cm上がるか
3つ目は、トップスです。お腹が前にふくらむと、トップスの前の裾が持ち上がり、後ろの裾より短くなります。
鏡の前で横向きに立ち、トップスの前の裾と後ろの裾の高さの差を見てください。差がわからないうちは、手持ちのトップスで問題ありません。前の裾が後ろより3cm以上上がって見えるようになったら、トップスの切り替えを考える時期です。
前の裾が上がると、ボトムとの間に肌やインナーが見えやすくなります。座ったり、腕を上げたりすると、さらに上がります。外出先でこれが気になるようなら、裾が長めのトップスに替えるか、インナーを長めのものにすると、すぐに困らなくなります。
ここで気づいてほしいのは、トップスは「替える」以外の選択肢が多いということです。手持ちのゆったりしたトップスやワンピース、丈の長いニット、パートナーの大きめのシャツ。前の裾が上がっても、もともとの丈が長ければ、ボトムとの間はあきません。トップスはボトムほど急いで替えなくても、手持ちで乗り切れる期間が長い服です。
秋冬のトップスで特に気をつけたいのは、ニットの裾のリブです。裾がリブで絞られたニットは、お腹のふくらみに沿って裾が上に逃げやすく、前だけが短くなります。リブのないまっすぐな裾のニット、またはリブがゆるく編まれたニットなら、裾がお腹の下に落ちてくれるので、ボトムとの間があきにくくなります。手持ちのニットを並べて、裾の作りで分けておくと、どれがまだ使えるかがすぐにわかります。
もう1つ、秋冬はインナーを重ねる季節でもあります。長袖のインナーを1枚中に着るだけで、トップスの裾が上がってもお腹まわりは冷えにくくなります。インナーは丈が長く、腰骨より下まで届くものを選ぶと、立っても座っても背中や脇腹が出ません。トップスを替える前に、まずインナーの丈を見直す、という順にすると、手持ちのトップスを使える期間がさらに延びます。
下着の切り替えは、外したときの跡で見る
ボトムの次に困り始めることが多いのが、下着です。下着はほかの人の目に触れないぶん、切り替えが後回しになりがちですが、1日中身に着けているものなので、合わなくなったときの疲れ方は外の服より大きくなります。
見るところは、夕方に外したときの跡の残り方です。お風呂に入る前に、肩ひも、胸の下、ウエストのゴムが当たっていた場所を見てください。赤い線がくっきり残っていて、しばらく消えないなら、締め付けが強くなっているサインです。跡がうっすらで、すぐに消えるなら、まだ合っていると考えて大丈夫です。
もう1つの目安は、1日のうちに何回、下着の位置を直したかです。胸の下のゴムが上にずり上がる、肩ひもが肩に食い込んで位置を変えたくなる。こうした直しが1日に何度もあるなら、サイズや形が合わなくなっています。
下着の切り替えでも、全部をいっぺんに替える必要はありません。いちばん困っている1つから替えてください。胸まわりなら、ワイヤーのない形や、サイズの幅が広い形に替えると、その先の変化にもついてきやすくなります。ウエストまわりなら、お腹を覆う深めの形か、お腹の下で留まる浅めの形かを、ボトムの形に合わせて選びます。
締め付けや体の張りについて気になることがあるときは、下着や服の問題と決めつけず、健診のときに相談してください。服で楽になることと、体のほうで確かめるべきことは、分けて考えるほうが安心です。
秋冬は、羽織の前で2段階目が来る
秋から冬にかけて妊娠中期から後期を迎える人は、もう1つ切り替えどきがあります。それが、羽織の前が閉まるかどうかです。
春や夏なら、羽織は前を開けて着ても寒くありません。ところが秋冬は、コートやジャケットの前を閉めて着たい日が増えます。ボトムとトップスを切り替えたあとに、「コートの前が閉まらない」という2段階目がやってきます。
コートの前を閉めて、ボタンの横に布が引っぱられたしわが出ていないかを見てください。しわが横に何本も入っているなら、前を閉めて着るのはそろそろ限界です。また、ボタンを留めた状態で腕を前に出して、背中が突っ張らないかも確かめておきます。
前が閉まらなくなったら、次の3つのどれかで考えます。
1つ目は、前を開けたまま着る。手持ちのコートの前を開け、中にストールや厚手のカーディガンを重ねて、お腹まわりを冷やさないようにする形です。いちばん買い足しが少なくてすみます。
2つ目は、前を開けて着ても形になる丈のものを用意する。ひざ下まで届く長めのコートやカーディガンコートなら、前を開けても縦の線がまっすぐ落ちて、着ている姿がまとまります。
3つ目は、家族や知人の大きめのコートを借りる。出番が短いので、借りられるならそれも十分な選択肢です。
秋冬のマタニティでは、羽織にお金をかける前に、1つ目を試してください。前を開けて着る形で1週間過ごしてみて、寒さや見た目で困ったら、そこで2つ目か3つ目を考えれば間に合います。
手持ちで延ばせる服、延ばせない服
切り替えを遅らせたいとき、手持ちの服のどれが延ばせて、どれが延ばせないかを知っておくと、買うものが絞れます。
延ばしやすい服は、もともとゆとりのある形の服です。Aラインやテントラインのワンピース、ゆったりしたニット、ウエストがゴムのスカート、前開きのシャツ。これらは、お腹の変化にある程度ついてきてくれます。
延ばしにくい服は、ウエストが決まった位置で留まる服です。ボタンやファスナーで留めるパンツやスカート、ウエストを絞ったワンピース、ベルトでマークする形。これらは、お腹の変化が始まると早めに合わなくなります。
手持ちのクローゼットを見て、延ばしやすい服が何枚あるかを数えてください。延ばしやすい服で1週間分の組み合わせが作れるなら、トップスやワンピースを新しく買う必要はほとんどありません。足りないのはボトムだけ、という人が多いはずです。
逆に、手持ちが延ばしにくい服ばかりなら、早めにボトムと、ゆったりしたトップスを1〜2枚用意しておくと、切り替えのときに慌てずにすみます。
最初の1本は、ウエストの作りで選ぶ
ボトムを切り替えると決めたら、最初の1本はウエストの作りで選んでください。マタニティ用のボトムには、大きく分けて3つの作りがあります。
お腹を覆うタイプは、ウエスト部分が伸びる布でお腹全体を包む形です。お腹が大きくなっても、布が伸びてついてきます。妊娠後期まで長く使いたいなら、この形がいちばん頼りになります。
お腹の下で留めるタイプは、ウエストがお腹のふくらみの下に来る形です。お腹を締め付けないので楽ですが、トップスの裾が上がったときに、間があきやすくなります。トップスの丈が長いものと合わせると使いやすくなります。
アジャスターで調整するタイプは、ウエストの内側にボタンやゴムが付いていて、穴の位置で幅を変えられる形です。お腹の変化に合わせて少しずつ広げられ、産後にも絞って使えるので、長く使いたい人に向いています。
どれを選ぶかは、測るもの1と2で出た結果から決めます。座っていられる時間が15分を切るほど苦しいなら、お腹を覆うタイプが一番楽です。まだ20分ほど持つなら、アジャスターで調整するタイプから始めて、段階的に広げていく形も選べます。
生地の厚さも、最初の1本では大事な決め手です。秋に切り替えるなら、膝の裏から光にかざして、向こうが透けない程度の厚みがあるものを選ぶと、冬まで通しやすくなります。薄すぎる生地は秋のうちは快適でも、冬にタイツを重ねると静電気でまとわりつき、座ったり立ったりのたびに裾を直すことになります。表面が少し起毛した生地や、ほどよく目の詰まった生地なら、冬の重ね着にも向いています。
色は、手持ちのトップスにいちばん多い色と合わせて選ぶと、組み合わせに迷いません。手持ちのトップスに明るい色が多いなら、ボトムは濃い色。濃い色が多いなら、ボトムは中くらいの明るさにしておくと、上下の差がほどよく出ます。最初の1本は出番がいちばん多くなる服なので、どのトップスとも合わせやすい色を選んでおくと、毎朝の組み合わせが楽になります。
職場の服は、休みの日と分けて切り替える
働いている人は、職場の服と休みの日の服で、切り替えどきが違ってくることがあります。
職場の服で先に困るのは、決まった形のボトムです。スーツのスカートやパンツ、制服のボトムは、ウエストの位置が決まっていて、調整の幅が小さいものが多くあります。制服がある職場なら、マタニティ用の制服や、ウエストを調整できる形を用意しているかどうかを、早めに確かめておくと安心です。
制服がない職場でも、オフィスで座っている時間は家より長くなりがちです。測るもの1の「座っていられる時間」は、職場の椅子で測ったほうが実態に近くなります。家では平気でも、会議で1時間座ったら苦しかった、ということはよくあります。
職場では、羽織を前を開けたまま着る形が、早い時期から役に立ちます。前を開けたジャケットやカーディガンを重ねると、お腹まわりの変化がなだらかに見え、オフィスの中でも落ち着いた印象のまま過ごせます。冷房の効いた会議室や、冬の暖房の効きすぎにも、脱ぎ着で対応しやすくなります。
休みの日は、職場よりも自由に服を選べます。手持ちのゆったりした服で過ごし、職場の服だけを先に切り替える、という分け方をすると、新しく用意する服の数が少なくてすみます。
外出先で急に苦しくなったときの逃がし方
切り替えどきを測っていても、外出先で急にウエストが苦しくなることがあります。食事のあと、長く座ったあと、夕方になって体が重く感じるとき。そんなときのために、逃がし方をいくつか知っておくと安心です。
いちばん簡単なのは、ボタンを外して、上からトップスやカーディガンで覆うことです。トップスの丈がボトムのウエストより下まであれば、外したボタンは見えません。外出の日は、いつもより丈の長いトップスを選んでおくと、この逃がし方がすぐに使えます。
次に、ボトムの留め具を延長する小物をバッグに入れておく方法があります。ボタンの穴に引っかけて、ウエストの幅を数cm広げるものです。外出先でさっと付けられるので、切り替えの直前の時期には持っておくと便利です。
それでも苦しいときは、無理をせずに座る姿勢を変えたり、少し立ち上がって歩いたりしてください。服の問題ではなく、体が休みを求めているサインのこともあります。気になる症状があるときは、服で何とかしようとせず、休むことと相談することを優先してください。
産後まで使うなら、前の開き方を見ておく
産後に授乳を考えているなら、妊娠中に買うトップスやワンピースを選ぶときに、前の開き方を見ておくと、産後もそのまま使えます。
前開きのシャツやワンピース、裾から持ち上げやすいニット、脇にファスナーが付いた授乳口のある服。こうした形は、妊娠中にも産後にも使えるので、出番の数が増えます。産後に職場へ戻ることを考えている人は、授乳中の職場復帰の服装で、前の開きをどう選ぶかを詳しく書いています。
ただ、全部を産後兼用にこだわる必要はありません。産後の体の戻り方や、授乳のスタイルは人によって違います。妊娠中に気持ちよく着られることを優先し、そのうえで産後も使えたらいい、くらいに考えておくと、選ぶ幅が狭まりすぎません。
どちらとも取れるとき、どうするか
ここが、いちばん迷うところです。測ってみても、境目にちょうど乗ってしまうことがよくあります。よくある5つの場合について、判断の手順を書いておきます。
| 迷う状態 | まず確かめること | どちらに倒すか |
|---|---|---|
| 座っていられるのが20分前後 | 1日に座る時間の長さ | 仕事で長く座るなら切り替える。家で過ごすことが多いならあと1〜2週間様子を見る |
| 指が1本半 | 夕方に同じことを測る | 夕方に1本を切っていれば切り替える |
| 仕事の日と休みの日で違う | どちらの日が多いか | 多い方の日に合わせて、もう片方は手持ちで |
| トップスの裾の差が2〜3cm | インナーの丈 | インナーを長くして様子を見る。それでも気になるなら替える |
| 羽織の前が閉まるけど窮屈 | 腕を前に出したときの背中 | 背中が突っ張るなら前を開けて着る形に移る |
座っていられるのが20分前後で迷うときは、1日に座っている時間の長さを考えてください。デスクワークで1日に何時間も座るなら、20分ごとにウエストを気にしながら過ごすのはかなり疲れます。切り替えたほうが1日が楽になります。家で過ごすことが多く、ボタンを外したり、立ち上がったりが自由にできるなら、あと1〜2週間様子を見ても構いません。
指が1本半で迷うときは、夕方にもう一度測ってください。朝と夕方では体の状態が違うことが多く、夕方のほうがきつく感じる人がよくいます。夕方に1本を切っているなら、そのボトムは1日はき通すのが難しい状態です。切り替えどきと考えてください。
仕事の日と休みの日で違うときは、どちらの日が多いかで決めます。週5日仕事で座っているなら、仕事の日に合わせてボトムを切り替え、休みの日は手持ちのゆったりした服で過ごします。逆に、仕事を休んでいる時期なら、家で過ごす日に合わせて、外出の日だけ切り替えた服を着る形でも足ります。
トップスの裾の差が2〜3cmで迷うときは、インナーの丈を先に見てください。長めのインナーを中に着れば、裾が上がってもボトムとの間に肌は見えません。インナーで1〜2週間様子を見て、それでも裾の上がり方が気になるなら、トップスを替えます。
羽織の前が閉まるけれど窮屈なときは、腕を前に出してみます。背中が突っ張るなら、その羽織は前を閉めて着るのが限界です。前を開けて着る形に移り、中にストールを重ねて寒さを補ってください。
5つのどれにも当てはまらない迷い方をしているなら、今週いちばん長く着る服を1つ選び、その服で困っているかどうかだけを見てください。長く着る服で困っているなら替える、困っていないならそのまま。迷ったときは、出番の多い服から順に判断すると、外れが小さくなります。
何枚そろえるかは、着る日を数えて決める
切り替えると決めたら、何枚そろえるかも迷うところです。目安は、1週間に何日その服を着るかで決めます。
ボトムなら、仕事で週5日はくなら、洗い替えを含めて2〜3本あれば回ります。週2〜3日しか外に出ないなら、1〜2本でも足ります。毎日同じ形のボトムで構わないなら、色違いで2本そろえておくと、組み合わせに迷いません。
トップスは、手持ちで延ばしやすい服がどれだけあるかで変わります。延ばしやすい服で1週間分の組み合わせが作れるなら、新しく買うのは1〜2枚で十分です。足りないなら、まず3枚。それで足りなくなったら足していく、という順にすると、出番のない服が増えません。
下着は、洗い替えを考えて3枚程度あると、毎日の洗濯に追われずにすみます。
羽織は、1枚あれば足ります。前の章で書いたように、まずは手持ちの羽織の前を開けて着る形を試し、それで困ったら考えてください。
数を決めるときにもう1つ考えておきたいのが、着る期間の長さです。マタニティ服は、着る期間が数か月に限られます。ボトムのように毎日はくものは、その数か月の間に何十回と出番がありますが、改まった場面で着る服は、1回か2回しか着ないこともあります。出番が少ないと分かっている服は、家族や友人から借りる、譲ってもらう、レンタルを使う、といった方法も考えてみてください。買うのは出番の多い服だけ、と決めておくと、出産のあとにクローゼットに残る服も少なくてすみます。
逆に、毎日着る服は少し気に入ったものを選ぶと、着る期間の気分が変わります。数か月とはいえ、毎朝手に取る服です。着心地と、鏡に映ったときの自分の気分の両方が満たされるものを1本選んでおくと、切り替えの時期が少し楽しみになります。
出産予定の季節と、今の季節の掛け算
マタニティ服を選ぶときに見落としやすいのが、今の季節と、出産予定の季節が違うことです。
たとえば、秋に切り替えを始めて、冬に出産する人は、切り替えた服を秋から冬にかけて着ることになります。秋に薄手のボトムを買うと、冬には寒くて出番がなくなります。秋に切り替えるなら、秋冬どちらにも使える厚さのものを選んでおくと、出産まで1本で通せます。
逆に、冬に切り替えを始めて、春に出産する人は、厚手のボトムを買うと春には暑くなります。冬の間は厚手のタイツやレギンスで寒さを補い、ボトムそのものは季節の中間くらいの厚さにしておくと、春まで使えます。
出産後も、季節は続きます。産後すぐの時期は、外出が少なく、家の中で過ごすことが多くなります。家の中で過ごす服は、妊娠中に使ったゆったりしたトップスやワンピースがそのまま役に立つことが多いので、妊娠中にそろえるときに、産後の季節も頭の片隅に置いておくと無駄がありません。
秋冬に切り替える人には、もう1つ得なことがあります。秋冬は、もともと重ね着をする季節なので、お腹まわりの変化が服の重なりの中に自然になじみます。厚手のニットの上から前を開けた羽織を重ね、首元にストールを巻くと、縦の線が何本も重なって、全体の印象がなだらかにまとまります。春夏に比べて、手持ちの服で過ごせる期間が長くなりやすいのは、この重ね着のおかげです。
その代わり、秋冬は足元が冷えやすくなります。ボトムを切り替えるときは、裾の長さも見ておいてください。くるぶしが隠れる丈なら、靴下との間に肌が出にくく、外を歩くときも冷えを感じにくくなります。かがんで靴をはくのが難しくなってくる時期には、脱ぎはきの楽な靴をあわせて考えておくと、毎朝の支度がずっと楽になります。
体の変化と、服の付き合い方
妊娠中の体の変化は、喜びと同時に戸惑いを連れてくることがあります。今まで着ていた服が合わなくなるのは、体がおかしいのではなく、体が新しい役割を果たしているからです。
服が合わなくなったと感じたとき、無理にその服に体を合わせようとしなくて大丈夫です。服のほうを替えれば、それで済みます。この記事で書いた測り方は、「まだ着られるか」を確かめるためのものではなく、「替えたほうが楽になるか」を確かめるためのものです。
体の変化の受け止め方については、妊娠期の装いの考え方でもう少し詳しく書いています。
よくある行き違い
最後に、マタニティ服の切り替えでよく起きる行き違いを書いておきます。
「マタニティ服は妊娠何か月から」と決めていた。週数の目安で切り替えると、早すぎて出番がない、または遅すぎて苦しい思いをする、のどちらかになりやすいです。自分の体で測れるもので決めてください。
「全部まとめて買った」。ボトムは早く必要になっても、羽織は出番がほとんどないまま終わることがあります。困った1つから替えていくほうが、結果として買う数が少なくなります。
「トップスから買った」。目に見えて変わるのはお腹のふくらみなので、トップスから替えたくなる気持ちはわかります。でも、実際に先に困るのはボトムであることが多いです。座っていられる時間を測って、先にボトムを考えてください。
「秋冬のコートを新しく買った」。羽織の前が閉まらなくなるのは、かなりあとになってからのことが多いです。前を開けて着る形で十分に過ごせることも多いので、コートは最後に考えるもの、と覚えておいてください。
「産後も全部使えるものを選んだ」。産後兼用は便利ですが、産後の体の戻り方は人によって違います。妊娠中に気持ちよく着られることを優先してください。
マタニティ服の切り替えは、体の変化に合わせて、1つずつ進めていけば大丈夫です。今日は、いちばんよくはくボトムで、座っていられる時間を測るところから始めてみてください。
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よくある問い
- Q. マタニティ服は妊娠何か月から着るものですか
- よく語られる時期の目安はありますが、お腹の大きさや体の変化の出方は人によってかなり違います。この記事では週数ではなく、今のボトムのボタンを留めたまま座っていられる時間で決める方法をおすすめしています。座っていて苦しいと感じた時点が、その人にとっての切り替えどきです。体調そのものについて気になることがあれば、服の問題として片づけず、健診のときに医師や助産師に相談してください。
- Q. マタニティ服を買わずに、手持ちの服で乗り切ることはできますか
- トップスと羽織は、手持ちのゆったりした服で長く乗り切れることが多いです。いちばん先に困るのはボトムで、ボタンやファスナーで留める形は早めに合わなくなります。ボトムだけはウエストがゴムやひもで調整できるものに切り替え、それ以外は手持ちで足りないものだけを足す、という考え方なら、買う数を少なく抑えられます。
- Q. 秋冬に妊娠中期から後期を迎えます。コートはどうすればいいですか
- 手持ちのコートの前が閉まるうちはそのまま着て、閉まらなくなったら前を開けて着られる丈のものを考えます。前を開けて着るなら、ストールや厚手のカーディガンを中に重ねて、お腹まわりの冷えを補う形が使いやすいです。コートは期間に対して出番が短くなりがちなので、最後に決めるもの、と考えておくと迷いません。
- Q. 産後も使える服を選んだほうがいいですか
- 授乳を考えているなら、前開きのトップスや、裾から持ち上げやすい形を選んでおくと産後もそのまま使えます。ただ、産後の体の戻り方も人によって違うので、全部を産後兼用にこだわる必要はありません。妊娠中にいちばん出番の多いボトムは、ウエストを調整できる形なら産後もしばらく使えることが多いです。
— メグラシ編集部





