授乳中の職場復帰の服装|秋冬は搾乳の回数と場所で前の開きを選ぶ

**職場に戻った最初の週、職場で搾乳する予定は、1日に何回ですか。**0回、1回、2回以上。その数で、仕事服の前の開き方が決まります。
授乳中の職場復帰で困るのは、服が仕事向きに見えるかどうかより、搾乳する時間のあいだに、何回ボタンを外して何枚の服をめくるかのほうです。休憩時間の15分の中で、開けて、搾乳して、戻して、また席に戻る。その手数が少ない服ほど、復帰の毎日が楽になります。
この記事では、搾乳の回数と、搾乳する場所の2つから、秋冬の仕事服を選ぶ順番をまとめました。搾乳の回数や時間そのものは、あなたと赤ちゃんの事情や、相談している専門家の話で決まるものなので、ここでは触れません。決まった回数を前提に、服の側をどう合わせるかだけを書いています。
結論:搾乳の回数で、前の開き方が決まる
| 職場での搾乳の回数 | 服の組み方 | 開ける層 |
|---|---|---|
| 0回 | 普段の仕事服でよい | なし |
| 1回 | 前開きの1枚+羽織り | 1〜2枚 |
| 2回以上 | 前開きの1枚を一番内側に。羽織りは開けずに寄せる | 1枚 |
**回数が多いほど、開ける層を少なくします。**1回なら2枚開けても手間は1回で済みますが、2回以上あると、その手間が回数分だけ増えます。
ここで言う「開ける層」は、搾乳のために前のボタンを外したり、まくったりする服の枚数です。下着は数に入れていません。上に着ている服のうち、何枚に手をかけるか、という数え方です。
回数を数える前に:復帰後の1日を紙に書く
搾乳の回数は、職場にいる時間と、その前後の授乳の時間で決まります。復帰前に、1日の流れを紙に書き出してみてください。
- 家を出る時間と、その前に授乳する時間
- 保育園に送る時間
- 職場に着く時間
- 昼休みの時間
- 職場を出る時間
- 保育園に迎えに行く時間と、その後の授乳の時間
この流れを見ながら、職場にいる間に搾乳が必要になりそうな時間に印をつけます。その印の数が、職場での搾乳の回数です。
書き出してみると、思っていたより少なかった、という人もいます。時短勤務で職場にいる時間が短い人や、昼休みに一度だけという人は、回数が0回か1回に収まることが多いはずです。逆に、フルタイムで戻る人や、通勤に時間がかかる人は、2回以上になることがあります。
書き出した例
たとえば、朝8時半に保育園に送り、9時半から17時半まで職場にいて、18時半に迎えに行く人を考えてみます。
- 7時:家で授乳
- 8時半:保育園に送る
- 9時半:職場に着く
- 12時〜13時:昼休み
- 17時半:職場を出る
- 18時半:保育園に迎えに行き、家に帰って授乳
この人の場合、家を出てから帰るまでが11時間ほどあります。職場にいる8時間のうち、どこで搾乳するかは人によって違いますが、昼休みと、午後の休憩のどちらか、という2回になることが多い形です。
一方、時短勤務で10時から16時まで職場にいる人なら、職場にいる時間は6時間です。昼休みに1回、という形に収まることもあります。
同じ「職場復帰」でも、勤務の時間と通勤の長さで、職場での回数は変わります。だから、他の人の話を聞いて服を決めるより、自分の1日を書き出したほうが早く決まります。
回数が分からないとき
復帰前で、まだ回数の見通しが立たない人もいると思います。その場合は、多めに見積もって服を選んでください。1回か2回か迷うなら、2回の組み方にしておきます。回数が多い日の組み方で選んだ服は、少ない日にもそのまま着られます。逆は難しいからです。
0回の日:普段の仕事服でよい。送迎の動きだけ見る
職場で搾乳しない日は、仕事服を授乳に合わせる必要はありません。妊娠前に着ていた仕事服や、今の体に合う手持ちの服で足ります。
ただし、0回の日でも、保育園の送迎がある日は、その動きだけは確かめておきます。
- 赤ちゃんを抱っこ紐で抱く:抱っこ紐の肩ベルトが当たる位置に、飾りや大きなボタンが無いか
- 保育園の玄関でしゃがむ:靴を履かせる、荷物をロッカーに入れるときに、背中が出ないか
- 自転車で送る:前かごに荷物を載せ、ペダルをこぐとき、スカートの裾が巻き込まれないか
送迎のある日は、上の丈が腰骨を覆う長さで、下はパンツか、ペダルをこいでも裾が広がりすぎないスカートにしておくと、そのまま職場に向かえます。
抱っこ紐を使う日の服の考え方は、産後の体型と服|抱っこ紐の腰ベルトが乗る位置で選ぶにも書いています。
1回の日:前開きの1枚と、羽織りで足りる
職場で1回だけ搾乳する日は、前が開く1枚を着て、上に羽織りを重ねる組み方が、いちばん手数が少なく済みます。
前開きの1枚
シャツ、ブラウス、前開きのカットソー。胸の下まで、ボタンかファスナーで開くものを選びます。仕事服として見たときにもふつうなので、搾乳のための服という感じがしません。
羽織り
カーディガンかジャケット。搾乳するときは、羽織りの前を開けたまま、中の前開きのボタンを外します。搾乳が終わったら、ボタンを留めて、羽織りを整えるだけで席に戻れます。
1回なら、羽織りを脱いでもかまいません。脱いで椅子の背にかけ、中の1枚だけ開ける。その場合、開ける層は1枚です。羽織りを着たまま開けたいときは、羽織りの前を左右に寄せて胸元を覆うので、開ける層は実質2枚になります。どちらでも、1回なら手間に差はあまりありません。
脱ぐか、着たままかの決め方
羽織りを脱ぐか着たままにするかは、搾乳する場所の寒さで決めます。
- 暖房の効いた個室:脱いで椅子にかける。中の1枚だけになるので、手が動かしやすい
- 暖房の弱い部屋や、窓際の席:着たまま、前を寄せて胸元を覆う
- 決まった場所が無く、移動しながら探す日:着たまま移動し、場所が見つかってから決める
秋の初めは、日によって部屋の温度が大きく変わります。脱ぐか着たままかを毎回決めるのが面倒なら、着たままでも前を寄せやすい、身幅にゆとりのある羽織りにしておくと、どちらの場合にも対応できます。
また、1回の日に羽織りをジャケットにする場合は、ジャケットの袖が細いと、着たまま腕を動かしにくくなります。搾乳の器具を持つ手が動かしにくいと感じたら、その日はジャケットを脱ぐ組み方にしておきます。
2回以上の日:開ける層を1枚にする
職場で2回以上搾乳する日は、開ける層を1枚にすることがいちばん大事です。
2回以上あると、開けて戻す手間が回数分だけ増えます。2枚開ける組み方だと、2回で4回、3回で6回、ボタンや裾に手をかけることになります。これが1枚なら、2回で2回、3回で3回です。
組み方
- 一番内側に、前が胸の下まで開く1枚を着る
- その上に羽織りを重ねる。羽織りは開けずに、左右から寄せて胸元を覆う役にする
- 羽織りの下に、かぶるニットやベストなど、開けない層を挟まない
羽織りは「開けるもの」ではなく、「寄せて覆うもの」として使います。だから、羽織りには身幅のゆとりが要ります。左右の前身頃を寄せたとき、胸の真ん中で5cm以上重なるくらいの身幅があると、搾乳のあいだ胸元が覆われて落ち着きます。
秋冬の寒さ
2回以上の日は、搾乳のたびに前を開けることになるので、体が冷えやすくなります。冷えを防ぐのは、開ける1枚の下ではなく、羽織りの側です。厚手のカーディガンや、裏地のついたジャケットを羽織りにしておくと、前を開けている間も肩と背中が温かく保てます。
場所で変わること:個室・仕切り・個室が無い
搾乳する場所によって、羽織りの役目が変わります。
| 搾乳する場所 | 羽織りの役目 | 足すとよいもの |
|---|---|---|
| 鍵のかかる個室 | 体を冷やさない | 特になし |
| 仕切りやカーテンだけの場所 | 胸元を覆う | 身幅のある羽織り、ストール |
| 決まった場所が無い | 胸元を覆い、人の出入りに備える | ストール、大きめの羽織り |
個室がある職場
搾乳室や、鍵のかかる会議室、更衣室を使える場合は、羽織りに胸元を覆う役は要りません。寒さを防げれば十分です。羽織りを脱いで椅子にかけ、中の1枚だけ開ける組み方で困りません。
仕切りだけの場所
休憩室の一角をカーテンで仕切っているような場所では、人の出入りが気になります。羽織りの前を寄せて覆うか、ストールを肩から掛けて胸元を覆います。ストールは、幅が50cm以上あると、肩から掛けたときに胸元まで届きます。
決まった場所が無い
決まった場所が無く、空いている会議室を探して搾乳するような職場もあると思います。その場合は、急に人が入ってきても、すぐに胸元を覆えるようにしておきます。羽織りの前を寄せるだけでなく、ストールを膝の上に置いておくと、手早く掛けられます。
場所のことは、復帰前に職場の担当者に聞いておくと、服の準備が具体的になります。聞きにくいと感じる人も多いと思いますが、場所が決まっていると、服の選び方もはっきりします。
前の開きを測る:ボタンの位置と、みぞおちまでの距離
前開きの服なら何でもいい、というわけではありません。どこまで開くかで、搾乳しやすさが変わります。
測り方
- 前開きの服を着て、鏡の前に立ちます
- 首の付け根のくぼみ(鎖骨の間のくぼみ)に指を当てます
- そこから下に、何番目のボタンまで外せば、みぞおちの高さまで開くかを数えます
みぞおちの高さまで開くと、搾乳の器具を当てるのに十分な広さになります。上から3つか4つのボタンでみぞおちまで届くものが、手数が少なく済みます。5つ以上外さないと届かないものは、ボタンの間隔が狭く、開けるのに時間がかかります。
ボタンとファスナー
ボタンは1つずつ外すので、間隔が広いほど手数が減ります。ボタンの間隔が8cm以上あると、3つほどでみぞおちまで開きます。
前ファスナーのカットソーやワンピースもあります。ファスナーは一気に開くので手数は少ないですが、ファスナーの長さがみぞおちまで届かないものもあります。首のくぼみから20cm以上の長さがあるかを、試着のときに確かめてください。
スナップ
ボタンの代わりにスナップで留める服もあります。スナップは指で引くだけで開くので、急いでいるときに便利です。ただ、胸まわりにゆとりが無いと、座って前かがみになったときに勝手に開くことがあります。仕事中に座っている時間が長い人は、座って前かがみになっても開かないかを確かめておきます。
試着のときに確かめる順番
新しく前開きの服を足すときは、試着室で次の順に確かめてください。
- 首のくぼみから、何番目のボタンでみぞおちまで開くかを数える
- 開けた状態で、前身頃が左右に広がりすぎないかを見る。広がりすぎると、搾乳の間に胸元が大きく出る
- ボタンを留め直して、座って前かがみになる。ボタンの間に隙間ができないか
- ふだん職場で着ている羽織りを上に重ねて、羽織りの前を寄せたときに胸元が覆えるか
4つ目は、手持ちの羽織りを着て試着に行くと確かめやすくなります。羽織りと一緒に着たときの見え方が、職場での見え方そのものだからです。
生地は、洗ってもしわになりにくいものを選ぶと、復帰後の毎日が楽になります。授乳中は洗濯の回数が増えるので、アイロンをかけずに着られるかどうかは、思っている以上に大きな差になります。
秋冬の重ね着で塞がる場所
夏なら前開きのブラウス1枚で済むところが、秋冬は重ね着が増えます。重ねるほど、開けたい場所が塞がります。
塞がりやすい組み方
- 前開きのブラウスの上に、かぶるニットを着る:ニットをまくらないと、ブラウスのボタンに届かない
- 前開きのシャツの上に、ベストを重ねる:ベストの前が閉じていると、シャツの胸元が隠れる
- タートルネックのインナーの上に、前開きのシャツ:インナーをまくることになる
この3つは、どれも開ける層が2枚以上になります。
塞がらない組み方
- 前開きのブラウスの上に、前開きのカーディガン
- 前開きのシャツワンピースの上に、ジャケット
- 前開きのカットソーの上に、ジャケット
**ブラウスの中に何かを着たいときは、前開きのキャミソールか、胸元が深く開いた薄いインナーにしておきます。**インナーもまくらずに済むので、開ける層が増えません。
通勤のコートと、職場で脱ぐ場所
秋冬は、通勤のコートも加わります。コートは職場に着いたら脱ぐので、開ける層の数には入りません。ただ、搾乳する場所が職場の外になる日や、外出先で搾乳する日は、コートを着たまま移動することになります。
- コートの前がボタンで、中の羽織りも前開き:コートを脱がずに前を開ければ、中の1枚に手が届く
- コートがかぶる形やファスナーの長いもの:脱いでから搾乳することになり、置き場所が要る
外出の多い仕事の人は、コートも前開きのボタンのものにしておくと、搾乳する場所が見つかったときにすぐ動けます。
また、職場でコートを掛けておく場所と、搾乳する場所が離れている場合は、搾乳する間の寒さを羽織りだけで防ぐことになります。その場合は、羽織りを厚手のものにしておくと、コートを取りに戻らずに済みます。
首元の冷え
秋冬は、首元を覆いたくなります。タートルネックを着ると搾乳のときに困るので、首元はストールやスカーフで覆います。搾乳のときはストールを外して胸元を覆う役に回せるので、1枚で二役になります。
にじみが気になる日の色と柄
搾乳の間隔が空いたときや、会議が長引いたとき、胸元に母乳がにじむことがあります。にじみそのものは、授乳中にはよくあることです。ただ、職場では気になる人も多いと思います。
色
- 淡い色の無地:にじみの跡が見えやすい
- 濃い色の無地:乾くまでは跡が濃く見えるが、乾くと目立ちにくい
- 中間の色(グレー、ベージュ、くすんだ青など):跡が見えにくい
白いブラウスを着たいときは、上に羽織りを重ねて、胸元を羽織りで覆っておくと、にじみが気になったときにすぐ前を寄せられます。
柄
細かい柄や、ストライプは、にじみの跡を拾いにくくなります。大きな無地の面より、細かい柄のほうが、跡が柄の中に紛れます。
予備の1枚
職場のロッカーか引き出しに、着替えのブラウスかカットソーを1枚置いておくと、にじんだ日にすぐ替えられます。予備は、普段の仕事着と同じくらいの改まり方の、前開きのものにしておくと、着替えたあとも搾乳しやすい服のまま過ごせます。
保育園の送迎と兼ねる日
送迎を自分がする日は、職場の服がそのまま送迎の服になります。
抱っこする
抱っこ紐で赤ちゃんを抱くと、胸の前に赤ちゃんの重さがかかります。前開きの服は、抱っこ紐の中でボタンが当たって、赤ちゃんの顔に跡がつくことがあります。ボタンが大きいものや、飾りボタンが胸の真ん中にあるものは、送迎の日には避けます。
しゃがむ
保育園の玄関で靴を脱がせたり、ロッカーに荷物を入れたりと、しゃがむ動きが多くなります。上の丈が腰骨より短いと、しゃがんだときに背中が出ます。秋冬は背中が冷えるので、上の丈は腰骨を覆う長さにしておきます。
自転車
自転車で送る人は、スカートだと裾が車輪に巻き込まれないかが気になります。ペダルをこいだとき、裾が膝より上まで上がらない長さで、裾の広がりが小さいもの。迷うならパンツにしておくと、送迎と職場を同じ服で通せます。
回数が日によって違うとき
ここがいちばん迷うところです。月曜は2回、金曜は1回、会議の日は0回。日によって回数が変わる人は、毎日違う組み方をするのは大変です。
多い日に合わせた1枚を土台にする
まず、回数がいちばん多い日の組み方を決めます。たとえば、週のうちで2回の日があるなら、前開きの1枚を一番内側に着る組み方が土台です。
回数が少ない日は、その土台の上に、普段の仕事服らしさを足します。
- 1回の日:土台の上に、羽織りを好きなものにする
- 0回の日:土台の上に、かぶるニットを重ねてもよい
土台の前開きの1枚を3〜4枚持っておけば、日によって羽織りを替えるだけで、どの日にも対応できます。
1週間の組み方の例
週5日勤務で、月・水・金は2回、火・木は会議が多くて1回、という人の1週間を組んでみます。
- 月曜:前開きのブラウス(白)+厚手のカーディガン(紺)
- 火曜:前開きのブラウス(白)+ジャケット(グレー)
- 水曜:前開きのシャツワンピース(くすんだ青)+厚手のカーディガン(紺)
- 木曜:前開きのブラウス(ストライプ)+ジャケット(グレー)
- 金曜:前開きのシャツワンピース(くすんだ青)+カーディガン(ベージュ)
土台になる前開きの1枚は、ブラウス2枚とシャツワンピース1枚の3枚だけです。羽織りを3枚で回すと、5日間で同じ組み合わせが出ません。
会議の多い火曜と木曜は、羽織りをジャケットにして改まった印象に寄せています。搾乳が1回の日なので、ジャケットを脱いでブラウスだけ開ける組み方でも手間は増えません。
2回の日は、羽織りを厚手のカーディガンにして、前を寄せて覆う役と、冷えを防ぐ役を持たせています。この組み方を一度決めてしまえば、次の週も同じ順に着るだけで済みます。
予定が読めない日
会議が長引いて、予定していた搾乳の時間がずれる日もあります。予定が読めない日は、前日に「多い日」の組み方を選んでおくのがいちばん安心です。少なく済んだら、それはそれで困りません。
外出や出張がある日
外出先で搾乳することになりそうな日は、場所が「決まった場所が無い」になります。ストールを1枚持って出かけ、羽織りは身幅のゆとりがあるものにします。外出先では、個室を借りられるかが分からないので、胸元を覆える準備をしておくと落ち着きます。
どちらの組み方か迷ったら
1回と2回で迷う日、0回と1回で迷う日は、回数の多いほうの組み方を選ぶ、と決めておくと、毎朝迷う時間が減ります。毎朝の数分は、復帰後の生活では大きな差になります。
授乳口つきの服を職場で着るか
授乳口つきの服は、胸の位置にスリットや重なりがあり、そこから授乳できるように作られています。家や外出先では便利ですが、職場で着るかどうかは、形によります。
職場で着やすい形
- 前身頃に切り替えのデザインがあり、授乳口がその切り替えに紛れている
- 重ね着風のデザインで、上の布をめくると授乳口がある
- 授乳口が縦のスリットで、閉じているとふつうの服に見える
職場で着にくい形
- 胸の位置に横向きのファスナーがあり、外から見える
- 授乳口の縫い目が胸の真ん中に見える
- 生地が薄く、授乳口の重なりが透けて見える
試着のとき、鏡の前で授乳口の位置がどう見えるかを確かめてください。気にならなければ、職場でも着られます。気になるなら、前開きのふつうの仕事服のほうが、職場では落ち着きます。
授乳服そのものの選び方や、普通の服で足りる場面については、マタニティ服はいつから|座って苦しくなった週で切り替えると同じく、手持ちで足りるかを先に確かめる考え方で選ぶと迷いません。
妊娠前の仕事服が合わないとき
復帰の時期になっても、妊娠前の仕事服がまだ合わない、と感じる人は多いと思います。それは自然なことで、焦る必要はありません。授乳中は、胸まわりのサイズが日によって変わることもあります。
手持ちから探す順番
- 前が開くもの
- 胸まわりにゆとりがあるもの
- 伸びる生地のもの
この3つに当てはまる服を、手持ちの中から探します。妊娠前の仕事服でも、羽織りやシャツワンピースのように、身幅にゆとりのあるものは着られることが多いはずです。
新しく足すなら
足りない部分だけを足します。新しく足すなら、胸まわりを細かく合わせる服より、身幅に余裕のある羽織りのほうが、サイズが変わっても長く使えます。
妊娠前の服を基準にせず、今の自分の体で着て楽なものを選んでください。仕事の毎日で、服のきつさを気にしていると、それだけで疲れが溜まります。
職場の人の目が気になるとき
久しぶりに職場に戻ると、同僚に会うのが少し緊張する、という人も多いと思います。服装が以前と変わったことを、どう思われるかが気になることもあるかもしれません。
ただ、職場の人が覚えているのは、あなたの服の細かい形より、あなたが元気そうかどうかのほうです。前開きのブラウスにカーディガンという組み方は、仕事服としてごくふつうのものなので、授乳のための服だと気づかれることは、まずありません。
気になるなら、復帰の初日だけは、いちばん着慣れた羽織りを選んでください。着慣れた服は、体に沿う形が分かっているので、座っても立っても気になるところがありません。気になるところが無い服を着ていると、人と話すときに服に手がいかなくなり、落ち着いて見えます。
搾乳の道具を持ち歩く日の鞄
服と一緒に考えておきたいのが、通勤の鞄です。搾乳の道具や保冷の袋を持ち歩くと、荷物が増えます。肩に掛ける鞄は、抱っこ紐の肩ベルトと重なるので、送迎の日は背負う形か、手で持つ形のほうが楽です。
また、鞄の持ち手が肩に当たる位置に、羽織りの肩線があると、羽織りが引っ張られて前が開きやすくなります。肩掛けの鞄を使うなら、羽織りは肩線が肩先の骨の近くにあるものを選ぶと、鞄の重さで前が崩れにくくなります。
復帰前の1週間でやっておく試し着
復帰の日の朝に気づいても、直せないことがあります。復帰前の1週間のうちに、選んだ服を着て、次のことを試しておいてください。
- 開けて戻す:前開きの1枚のボタンを、みぞおちまで外して、また留める。何秒かかったかを測る
- 座って前かがみ:椅子に座って、机に向かって前かがみになる。前が勝手に開かないか
- 羽織りを寄せる:羽織りの前を左右から寄せて、胸の真ん中で5cm以上重なるか
- しゃがむ:保育園の玄関を思い出して、しゃがむ。背中が出ないか
- 抱っこ紐:抱っこ紐をつけて、ボタンや飾りが赤ちゃんに当たらないか
1つ目の「開けて戻す」は、30秒以内に終わると、搾乳の時間に余裕が生まれます。1分以上かかるなら、ボタンの数が多すぎるか、開ける層が多すぎます。
この5つを試しておけば、復帰の初日に服で困ることは、ほとんど無くなります。
復帰の初日に持っていくもの
試し着が済んだら、初日の鞄に入れておくものも決めておきます。
- 着替えの前開きの1枚:にじみが出たときや、思ったより暑かったときに替えられる
- 幅の広いストール:搾乳する場所が思っていたより開けていたときに、胸元を覆える
- 小さなタオル:搾乳のあと、胸元を拭いたり、膝の上に広げたりできる
初日は、職場の様子が前とどう変わったか分からないことも多いものです。搾乳する場所が聞いていた場所と違った、休憩の時間がずれた、ということもあります。3つを持っていけば、たいていの予定外のことには服の側で対応できます。
2日目からは、初日に使わなかったものを鞄から出して、使ったものだけを残します。1週間たつころには、自分の職場に必要な持ち物が決まっているはずです。
持ち物が決まったら、服の組み方と一緒に紙に書いて、クローゼットの扉の内側に貼っておくと便利です。朝の支度で、何を着て何を持つかを考えずに済みます。秋から冬へ季節が進んだら、羽織りの厚さだけを書き換えれば、そのまま次の季節にも使えます。
装いに活かすなら
授乳中の職場復帰で、服を選ぶ基準は、職場で搾乳する回数と搾乳する場所の2つです。
回数が多いほど、開ける層を少なく。場所が開けているほど、羽織りに覆う役を持たせる。この2つを決めれば、手持ちのどの服を職場に着ていくかが、自然に決まります。
復帰の毎日は、服のことを考える時間がほとんど取れません。だからこそ、最初の1週間で組み方を決めてしまえば、あとは同じ組み方を繰り返すだけで済みます。あなたの職場の1日を紙に書き出すところから、始めてみてください。
関連記事
よくある問い
- Q. 授乳中に職場復帰するとき、授乳服を買い足す必要はありますか
- 職場で搾乳する回数が0回なら、買い足さなくても普段の仕事服で足ります。1回以上あるなら、授乳口のついた服より先に、胸の下まで開く前開きのブラウスやシャツを見直してみてください。前開きの服は、仕事服としてもふつうに見え、開けるときも手数が少なく済みます。手持ちに前開きの1枚が無いときに、初めて新しく足すことを考えれば十分です。授乳口のついた服は、職場で見たときに縫い目の位置が気になる形もあるので、試着のときに鏡で確かめてから選んでください。
- Q. 搾乳する部屋が無く、仕切りのある場所で搾乳します。何を着ればいいですか
- 前開きの1枚の上に、丈が腰まであるカーディガンか、前が大きく開くジャケットを重ねてください。搾乳するときは前のボタンを開け、羽織りの前を左右から寄せて胸元を覆います。羽織りの身幅にゆとりがあると、左右から寄せたときに胸元がしっかり隠れます。ストールを1枚持っておくと、仕切りの隙間が気になるときに肩から掛けられて落ち着きます。
- Q. 秋冬にニットを着たいのですが、搾乳のときに困りませんか
- 頭からかぶるニットを一番外に着ると、搾乳のたびに裾をまくり上げることになり、背中や腰が冷えやすくなります。ニットを着たいときは、前開きのカーディガンを選ぶか、前開きのシャツの上にベストのように重ねて、ニットは開けない層にしておくと困りません。どうしてもかぶるニットを着たい日は、搾乳の回数が少ない日に回してください。
- Q. 妊娠前の仕事服がまだ合いません。復帰に向けて新しく揃えたほうがいいですか
- 授乳中は胸まわりのサイズが日によって変わることがあるので、復帰前に一式を新しく揃えると、数か月後に合わなくなることがあります。まずは手持ちの中から、前が開くもの、胸まわりにゆとりのあるもの、伸びる生地のものを探して、足りない部分だけを足してください。新しく足すなら、胸まわりを細かく合わせる服より、身幅に余裕のある羽織りのほうが、サイズが変わっても長く使えます。
— メグラシ編集部





