パンツスーツ 着こなし|秋冬は裾が靴の甲にかかる長さで決める

**秋冬のパンツスーツは、裾の前側が靴の甲に触れて、折れ目が1本できる長さに合わせてください。**後ろ側は、かかとの付け根から1〜2cm上で止まるのが目安です。この2か所が合っていれば、パンツスーツの着こなしは足元から整います。
春や初秋にちょうどよかったパンツスーツが、秋が深まると急に決まらなくなることがあります。裾が靴の上でだぶついて見えたり、逆に足首が出て寒々しく見えたり。パンツの丈は変わっていないのに、見え方が変わるのは、足元の靴とタイツが替わっているからです。薄いパンプスからローファーやショートブーツに替わると、甲の高さもかかとの高さも変わり、裾の止まる位置がずれます。
この記事では、鏡の前で自分の靴を履いて2か所を見るだけで、秋冬のパンツスーツの丈を合わせる方法を書きます。靴ごとの合わせ方、裾の形による違い、靴を2足履き分ける人の決め方まで、自分の手持ちの靴を思い浮かべながら読んでください。
スーツそのものの選び方はスーツ 選び方 女性|肩が合うかは試着室で腕を前へ出して確かめるに、ジャケットの丈はジャケット 丈 選び方|裾がお尻のどこで終わるかを手首で測るにまとめています。ここでは、パンツの裾と靴の関係だけを扱います。
結論:秋冬は裾が甲に触れて止まる長さに合わせる
パンツスーツの裾の長さには、大きく分けて3つの段があります。裾が靴の甲から浮いていて、足首が少し見える短めの丈。裾の前側が甲に軽く触れて、折れ目が1本できる丈。裾が甲の上にたまって、折れ目が2本以上できる長めの丈です。
| 裾の止まり方 | 見え方 | 秋冬に向くか |
|---|---|---|
| 甲から浮いて足首が見える | 軽い。素足やタイツの色が目立つ | 靴下やタイツの色を選ぶ人向け |
| 甲に触れて折れ目が1本 | きちんとして、足が長く見える | いちばん使いやすい |
| 甲の上で折れ目が2本以上 | 重い。裾がだぶついて見える | 避ける |
秋冬に真ん中の段を勧めるのは、この季節の靴が甲を覆う形になることが多いからです。ローファーやショートブーツ、甲の深いパンプスは、甲の上に面があるので、裾がそこに軽く触れて止まると、パンツと靴がひと続きに見えます。脚の線が途切れずに伸びるので、パンツスーツのきちんとした印象がいちばん出ます。
短めの丈も、秋冬に着られないわけではありません。ただ、足首が見える分、そこに何を見せるかを毎朝決める必要があります。タイツの色、靴下の色、靴の形。決めることが増えるので、通勤のパンツスーツとしては、真ん中の段のほうが毎朝の手間が少なくて済みます。
長めの段を避けるのは、秋冬の街で裾が傷みやすいからでもあります。落ち葉や雨で濡れた歩道、駅の階段の角、暖房の効いた電車の床。裾が甲の上にたまっていると、歩くたびに裾の後ろ側が地面や段差に触れ、ひと冬で裾の生地が白っぽくすり切れてきます。真ん中の段なら、後ろ側がかかとの付け根より上で止まるので、裾が地面に触れることはほとんどありません。秋冬に長く着たいパンツスーツほど、真ん中の段に合わせておく意味があります。
測り方|鏡の前で横向きに立ち、前と後ろの2か所を見る
丈を確かめるときは、実際にその日に履く靴とタイツを身につけてください。素足や家のスリッパで合わせると、甲の高さもかかとの高さも違うので、外に出たときに裾の位置がずれます。
全身が映る鏡の前に、横向きに立ちます。足を肩幅より少し狭く開き、まっすぐ立ってください。膝を曲げたり、片足に体重をかけたりすると、裾の位置が変わります。
見るのは2か所です。ひとつは、裾の前側が靴の甲のどこに触れているか。もうひとつは、裾の後ろ側がかかとのどの高さで止まっているかです。この2か所を、次の見出しで順に見ていきます。
鏡が小さくて全身が映らないなら、スマートフォンを床に近い高さに置いて、横から撮ってください。カメラを腰の高さから見下ろすように撮ると、裾が実際より短く写るので、床から20〜30cmの高さに置いて、まっすぐ横から撮ります。
前側|甲に触れて折れ目が1本できるかどうか
まず、裾の前側を見ます。裾が靴の甲に軽く触れていて、その少し上に、横向きの折れ目が1本だけできていれば合っています。折れ目は、裾が甲に乗ったときに生地が少しだけ持ち上がってできるもので、浅く1本だけなら、きちんと見えます。
折れ目が2本以上できている、あるいは裾が甲の上でたまって波打っているなら、長すぎます。この状態だと、歩くたびに裾が甲の上で揺れて、パンツスーツが重たく見えます。裾を詰めるなら、折れ目が1本になるまで、1cmずつ短くしてください。
反対に、裾が甲に触れずに浮いているなら、短めの段です。浮いている隙間が1cm以内なら、歩いているときには甲に触れたり離れたりするので、それほど短くは見えません。2cm以上浮いているなら、立っているときにも足首やタイツが見えます。その場合は、見える部分をどうするかを、後の見出しで確かめてください。
前側の折れ目は、パンツの生地の厚さでも変わります。秋冬の厚い生地は、同じ長さでも折れ目が深く出やすいので、春に合わせた丈のパンツでも、秋冬の厚手のパンツでは少し長く見えることがあります。厚手のパンツは、薄手のものより0.5〜1cm短めに合わせると、折れ目が1本で収まりやすくなります。
後ろ側|かかとの付け根から何cm上で止まるか
次に、裾の後ろ側を見ます。後ろ側は、靴のかかとの付け根、つまりかかとの部分が靴底とつながっているところから、1〜2cm上で止まるのが目安です。
後ろ側が付け根まで届いて、靴底に触れているなら、長すぎます。歩くたびに裾をかかとで踏み、裾の生地がすり切れていきます。雨の日には、裾が地面の水を吸い上げます。
後ろ側が付け根から3cm以上上で止まっているなら、前側が合っていても、後ろから見ると短く見えます。前側が甲に触れているのに後ろ側が高いのは、裾が前下がりに切られていないか、甲の高い靴を履いているかのどちらかです。
前と後ろの差は、パンツの裾の切り方で変わります。裾をまっすぐ水平に切ったパンツは、前側が甲に乗る分だけ後ろ側が高くなります。裾を前から後ろへ少し斜めに下げて切ったパンツは、前側が甲に触れていても後ろ側がかかとの近くまで届くので、横から見たときに裾の線がまっすぐに見えます。裾を詰めるときに、前と後ろの差をどうするかを頼めるなら、後ろを前より1cmほど長く残してもらうと、横からの見え方が整います。
秋冬に裾の位置がずれる理由|靴とタイツが変わる
春に合わせた丈が秋冬にずれるのは、主に3つの理由があります。
ひとつ目は、靴の甲の高さが変わることです。春や初秋には、甲が浅く開いたパンプスを履く人が多く、甲の部分は足の肌か薄いストッキングです。秋冬にローファーや甲の深いパンプスに替えると、甲の上に靴の面が乗るので、甲の高さが1〜2cm上がります。同じ丈のパンツでも、甲が上がった分だけ裾が甲に乗り、折れ目が増えます。
ふたつ目は、かかとの高さが変わることです。秋冬に、ヒールのあるパンプスから、かかとの低いローファーやブーツに替えると、足全体が下がります。かかとが3cm下がれば、裾は3cm分だけ床に近づき、後ろ側がかかとの付け根に届きます。
みっつ目は、タイツの厚さが変わることです。薄いストッキングから厚手のタイツに替えると、脚の周りが少し太くなり、パンツの裾の中で脚が占める幅が増えます。裾の落ち方が少し変わって、前側の折れ目が深く出ることがあります。
この3つは、別々に起きるのではなく、多くの場合いっしょに起きます。秋の深まりとともに、靴もタイツも同時に替わるので、春にちょうどよかった丈が、一度に2〜3cmずれたように見えるのです。
靴ごとの合わせ方|パンプス・ローファー・ショートブーツ
秋冬に通勤で履くことの多い靴ごとに、裾の合わせ方を整理します。
| 靴 | 前側の目安 | 後ろ側の目安 |
|---|---|---|
| 甲の深いパンプス | 甲の靴の縁に触れて折れ目1本 | かかとの付け根から1〜2cm上 |
| ローファー | 甲の飾りの手前で止まり、折れ目1本 | かかとの付け根から1cm上 |
| ショートブーツ | 筒の前側に軽く触れる | 筒の後ろを半分ほど覆う |
甲の深いパンプスは、甲を覆う靴の縁に、裾の前側が触れるくらいがちょうどです。縁を越えて甲の上にまで裾がたまると、長く見えます。
ローファーは、甲の上に飾りや縫い目があることが多い靴です。裾の前側が飾りを覆ってしまうと、靴の形が見えなくなり、足元が重たく見えます。飾りの手前で裾が止まり、飾りが半分以上見えていると、パンツと靴の両方がきちんと見えます。ローファーはかかとが低いので、後ろ側は付け根から1cm上と、少し低めでかまいません。
ショートブーツは、筒の高さがあるので、裾の前側が筒に軽く触れて止まれば十分です。後ろ側は、筒の後ろを半分ほど覆うくらいがちょうどで、筒が全部隠れても、全部見えても、どちらでもかまいません。大事なのは、裾が筒の上に乗ってもたつかないことで、これは次の見出しで確かめます。
ブーツとパンツの組み合わせ全般はブーツにパンツ|裾を入れるか、かぶせるかを裾幅と筒の差で決めるでも扱っています。
裾幅で変わる|まっすぐ・すそ広がり・すぼまる形
同じ丈でも、パンツの裾幅によって、靴との重なり方が変わります。
裾がまっすぐ落ちる形は、パンツスーツでいちばん多い形です。裾幅が靴の幅より少し広いので、裾が甲にかかると、靴の前半分が隠れます。前側の折れ目が1本で収まる丈に合わせれば、ほとんどの靴に合います。
裾に向かって広がる形は、裾幅が広いので、甲にかかると靴の大部分が隠れます。この形は、前側の折れ目が出にくく、甲に触れても生地が持ち上がらずに落ちるので、少し長めでもだぶつきません。後ろ側がかかとの付け根から1cm上まで届く長さにすると、脚が長く見えます。ただし、かかとの低い靴を合わせると、裾を踏みやすくなるので、低い靴が多い人は、まっすぐの形より1cm短めにしておきます。
裾に向かってすぼまる形は、裾幅が狭いので、甲にかかると裾が持ち上がりやすく、折れ目が深く出ます。この形は、甲に触れない短めの丈のほうがきれいに見えます。裾が甲から1cmほど浮き、足首の骨が半分隠れるくらいの長さが目安です。足首が見える分、タイツの色を選ぶ必要がありますが、裾の形がすっきりしているので、ローファーやショートブーツとも重なりにくくなります。
自分のパンツの裾幅がどれにあたるかわからないときは、パンツを平らに置いて、膝の幅と裾の幅を比べてください。膝と裾がほぼ同じならまっすぐ、裾のほうが広ければすそ広がり、裾のほうが狭ければすぼまる形です。
ショートブーツは筒が裾に収まるかを指1本で確かめる
秋冬にショートブーツを合わせるときは、裾の中にブーツの筒が収まるかどうかを、先に確かめてください。
ブーツを履いてパンツをはき、立った状態で、裾の内側に指を1本入れます。指でブーツの筒の外側をぐるりとなぞれれば、筒は裾の中に収まっています。指が入らない、あるいは途中で引っかかるなら、裾幅に対して筒が太すぎます。
筒が裾に収まらないまま歩くと、裾が筒の上に引っかかって持ち上がり、歩くたびに裾の位置が変わります。座ると裾が筒の上に乗ったまま戻らず、立ち上がったときに裾が不自然に上がった状態になります。
筒が太すぎるときは、裾を筒にかぶせるのをやめて、筒がすっきりしたブーツに替えるか、裾幅のあるパンツに替えるのが早道です。手持ちのパンツスーツを生かしたいなら、靴をブーツからローファーや甲の深いパンプスに替えてください。
筒が細いブーツでも、筒の高さが高すぎると、座ったときに裾から筒が大きく見えます。座ると裾は3〜4cm上がるので、立っているときに裾から筒が見えていなくても、座ると筒の上の部分が出てきます。筒の高さが、くるぶしから10cm以内に収まるブーツなら、座ってもほとんど見えません。
座ったときに見える足首|タイツの色と厚さで埋める
立って丈を合わせても、座ると裾は3〜4cm上がります。そのため、どの段の丈でも、座ると足首かタイツが見えます。会議や面談で座っている時間が長い人は、この見える部分を先に決めておくと、一日中気にせずに済みます。
見える部分を目立たなくするいちばん簡単な方法は、タイツの色をパンツの色に寄せることです。濃い紺のパンツには濃い紺か黒のタイツ、濃い灰色のパンツには灰色か黒のタイツ。パンツとタイツの色が近いと、座ったときに見える部分がパンツの続きに見え、足首が切れて見えません。
タイツの厚さは、肌がうっすら透ける程度か、透けない厚さのどちらかにします。秋の深まる時期は肌がうっすら透ける程度、冬の寒い日は透けない厚さが向いています。透け方の中途半端なタイツは、座ったときに肌の色がまだらに見えるので、どちらかに寄せてください。
靴下を合わせる人は、座ったときに靴下の口が見えない長さを選びます。くるぶしまでの短い靴下は、座ると素肌が見えます。ふくらはぎの半分まで届く長さなら、座っても肌は見えません。
2足を履き分ける人はどちらに合わせるか
秋冬は、パンプスとローファー、ローファーとショートブーツというように、2足の靴を履き分ける人が多い季節です。パンツスーツの丈は1本につき1つしかないので、どちらの靴に合わせるかを決める必要があります。
まず、週に3日以上履く靴に合わせてください。毎日の大半をその靴で過ごすので、その靴でちょうどよい丈にしておけば、残りの日に少しずれていても、全体の印象は崩れません。
2足を半々に履く人は、2足のかかとの高さを測ります。靴を平らな床に置き、かかとの後ろ側で、床からかかとの上の端までの高さを定規で測ってください。2足の差が2cm以内なら、高いほうの靴に合わせます。高いほうに合わせておくと、低いほうの靴を履いた日は、前側が少しだけ甲の上にたまります。たまり方が折れ目2本程度なら、歩いているあいだはそれほど目立ちません。
低いほうに合わせると、高いほうの靴を履いた日に、裾が甲から浮いて足首が見えます。足首が見えるのは、たまるより目立ちやすいので、迷ったら高いほうに合わせてください。
2足の差が3cmを超えるときは、1本のパンツの丈で両方に合わせるのは難しくなります。高い靴に合わせれば低い靴で裾を踏み、低い靴に合わせれば高い靴で足首が大きく見えます。この場合は、それぞれの靴に合う2本のパンツを持つか、裾のすぼまった形のパンツを1本足して、低い靴の日に回すのが楽です。すぼまった形は甲に触れない短めの丈で着るので、靴の高さが多少違っても、見え方が大きくは変わりません。
折れ目が1本か2本か迷うとき|歩いた後の裾で決める
鏡の前で立ってみると、折れ目が1本とも2本とも言える、中途半端な状態になることがあります。1本目ははっきり出ているのに、その上にごく浅い2本目がうっすら見える。こういうときは、立っている状態ではなく、歩いた後の裾で決めてください。
家の中を10歩ほど歩いてから、鏡の前で同じように横向きに立ちます。歩いているあいだに裾は甲の上で何度も持ち上がり、また落ちます。歩いた後に、浅い2本目が消えて1本だけになっていれば、その丈で合っています。生地が自分の重さで落ちて、自然に1本に収まる長さだからです。
歩いた後も2本目が残っているなら、裾が甲の上にたまっている長さです。0.5cmだけ短くしてみてください。秋冬の厚い生地は、0.5cmの差でも折れ目の出方が大きく変わります。
反対に、歩いた後に1本目まで消えて、裾が甲から浮いているなら、短めの段に寄っています。そのまま着るなら、足首に見える部分をタイツの色で埋める前提で考えます。
もう一つ迷いやすいのが、左右で裾の止まり方が違う場合です。片方は折れ目が1本、もう片方は2本、というように左右がそろわないことは珍しくありません。脚の長さや、立つときの体重のかけ方は左右で少し違うからです。この場合は、長く見えるほうではなく、短く見えるほうに合わせて考えてください。短いほうに合わせて詰めると、長いほうにはごく浅い2本目が残りますが、歩いているあいだはほとんど目立ちません。長いほうに合わせて詰めると、短いほうで裾が甲から浮き、片足だけ足首が見えることになります。
通勤の道と職場の床で、靴の役目が分かれる人へ
秋冬は、通勤のあいだだけ歩きやすい靴やブーツを履き、職場に着いたら別の靴に履き替える人もいます。この場合、パンツスーツの丈は、どちらの靴に合わせるかで迷います。
決め方は、人の目に触れる時間の長さです。職場で社外の人と会う時間や、席を立って歩く時間が長いなら、職場で履く靴に合わせてください。通勤の道では、少し裾がたまったり浮いたりしていても、すれ違う人の目に入るのは一瞬です。職場では、同じ人に何度も見られるので、職場の靴でちょうどよい丈にしておくほうが、一日の印象が整います。
通勤の靴で裾がたまりすぎて、歩くたびに踏んでしまうなら、通勤の靴のほうを、かかとの少し高いものに替えると解決します。通勤の靴を職場の靴とかかとの高さが2cm以内になるものにそろえれば、1本の丈で両方に合います。
職場で履き替える靴が、甲の浅いパンプスなら、裾が甲から浮きやすいので、タイツの色をパンツに寄せておくと、浮いても目立ちません。職場に置いておく靴を選ぶときは、パンツスーツを着る日に、裾が甲に触れる高さの靴かどうかを、一度鏡の前で確かめておいてください。
上着の丈と裾の位置を、縦の比でそろえる
パンツの裾の位置が決まったら、上着の丈との関係も見てください。パンツスーツは上下が同じ生地なので、上着の裾とパンツの裾の位置で、全身の縦の分け方が決まります。
上着の裾がお尻の一番高いところで止まる短めの丈なら、パンツが長く見えるので、パンツの裾は前側が甲に触れる長さで十分です。上着の裾がお尻をすっかり覆う長めの丈なら、パンツの見えている部分が短くなるので、パンツの裾は後ろ側がかかとの付け根から1cm上まで届くくらい、少し長めにすると、全身の縦の比が落ち着きます。
上着の丈とパンツの裾をそろえる考え方は、鏡の前で全身を横から撮って確かめるのがいちばん確実です。上着の裾から肩までの長さと、上着の裾からパンツの裾までの長さを比べて、パンツ側が上着側の1.5倍以上あれば、脚が長く見えます。1.5倍に届かないなら、パンツの裾を少し長めにするか、上着を短めのものにすると近づきます。
中に着るものを秋冬に替えると、裾も見え方が変わる
秋冬は、上着の中に着るものも替わります。ブラウスやカットソーから、薄手のニットやタートルネックに替える人が多いはずです。中に着るものが変わると、上半身の量が増えて、相対的に足元が軽く見えることがあります。
中にタートルネックのような首元の詰まったニットを着る日は、上半身に量が集まるので、パンツの裾は少し長めのほうが釣り合います。前側の折れ目がしっかり1本出る長さにしておくと、上と下の重さがそろいます。
中に薄手のブラウスやシャツを着る日は、上半身が軽いので、パンツの裾は折れ目がごく浅い長さでも釣り合います。中に着るもので裾の長さを毎日変えることはできないので、週の中でどちらを多く着るかを考え、多いほうに合わせて丈を決めておくと、全体の釣り合いが崩れにくくなります。
首元の高さとジャケットの襟の組み合わせはジャケットの襟の名前|秋冬は中に着る首元の高さで選び分けるに書いています。
丈を詰める前に、家でできる仮の合わせ方
パンツの丈を詰めると、もとには戻せません。詰める前に、家で仮に合わせてみてください。
用意するのは、安全ピンか、裾上げ用の両面テープです。パンツを裏返し、裾を内側に折り返して、詰めたい長さで仮に留めます。表に返して、いつも履く靴とタイツを身につけ、鏡の前で前側と後ろ側の2か所を確かめます。
仮に留めたら、そのまま家の中を10歩ほど歩いてください。歩くと、裾は立っているときより少し持ち上がります。歩いているあいだに裾が甲から浮いて足首が大きく見えるなら、詰めすぎです。仮留めの位置を1cm下げてもう一度歩きます。
最後に、椅子に座って足首の見え方を確かめます。座ったときに、タイツの色が見える範囲が気にならなければ、その長さで詰めてかまいません。仮に合わせた長さを、詰めてもらうお店に伝えるときは、裾の前側と後ろ側のそれぞれで、床から何cmかを測っておくと、伝え間違いがありません。
よくある迷いと、その答え
**パンツスーツの丈を、ストッキングで合わせてしまいました。秋冬のタイツで履くと、長く見えます。**タイツが厚くなると、前側の折れ目が深く出やすくなります。折れ目が2本以上出ているなら、0.5〜1cm詰めると1本に収まります。詰めたくない場合は、甲の深い靴に替えると、裾が甲に乗る位置が上がり、折れ目が浅くなることがあります。
**裾を詰めたら、春のパンプスで短く見えるようになりました。**秋冬の靴に合わせて詰めると、甲の浅いパンプスでは裾が浮いて見えます。春に戻ったら、甲の浅いパンプスではなく、甲の深いパンプスやローファーを合わせると、秋冬と同じ見え方に近づきます。
**センタープレスの線が、裾の折れ目で崩れます。**パンツの前に縦の折り目がついているものは、裾が甲にたまると、縦の線が折れ目で途切れます。折れ目が1本で収まる長さなら、縦の線は裾まで通って見えます。線がきれいに通らないなら、まず長さを見直してください。
**雨の日に裾が濡れます。**後ろ側がかかとの付け根まで届いているなら、雨の日には裾が地面の水を吸い上げます。付け根から1〜2cm上で止まる長さにしておくと、濡れる範囲がかなり減ります。雨の日だけ、かかとの高い靴に替えるのも一つの方法です。
**身長が低めで、裾を詰めるとパンツの形が崩れる気がします。**裾幅の広いパンツは、たくさん詰めると裾の位置が膝に近づき、裾に向かって広がる形が途中で切れたように見えることがあります。詰める長さが5cmを超えるなら、裾から詰めるのではなく、股下の短いものを選び直すほうが、もとの形を保てます。手持ちの1本を生かすなら、かかとの少し高い靴を合わせて、詰める長さを減らしてください。
**脚の長さに対して、どの段の丈が合うのかわかりません。**脚の長さで段を決める必要はありません。決めるのは靴と裾の関係で、甲に触れて折れ目が1本の長さは、脚の長さに関係なく、誰が着てもパンツと靴がひと続きに見えます。迷ったときは、まず真ん中の段に合わせて1週間着てみて、それでも気になるところがあれば、0.5cmずつ調整してください。
**スーツの上下を別々に着る日も、丈は同じでいいですか。**パンツだけをニットやブラウスに合わせる日も、裾と靴の関係は変わりません。ただ、上が軽くなると足元に目が行きやすくなるので、裾の前側の折れ目がきちんと1本で収まっているかを、その日だけもう一度確かめてください。
**丈を詰めてもらう時間がありません。**時間がないときは、靴で合わせます。裾が長いなら、かかとの少し高い靴に替えると、裾が床から離れます。裾が短いなら、タイツの色をパンツに寄せて、足首が見えても目立たないようにします。丈を詰めるまでのあいだは、この2つで乗り切れます。
裾が決まると、上の選び方が自由になる
パンツスーツの着こなしで、秋冬にいちばん差が出るのは裾の位置です。鏡の前で横向きに立ち、裾の前側が靴の甲に触れて折れ目が1本できるか、後ろ側がかかとの付け根から1〜2cm上で止まるかの2か所を見てください。この2か所が合っていれば、足元からきちんと見えます。
靴を2足履き分けるなら、週に3日以上履くほうに合わせ、半々ならかかとの高さの差を測って決めます。差が3cmを超えるときは、1本の丈で両方に合わせようとせず、裾のすぼまった1本を足すのが楽です。ショートブーツは指1本で筒が収まるかを確かめ、座ったときの足首はタイツの色で埋めます。
足元が決まると、上着の中に何を着るか、どんな色の上着を合わせるかを、裾を気にせずに選べるようになります。秋冬のパンツスーツを、毎朝の迷いの少ない1着にしてください。
パンツの流行を寸法で見る方法はパンツ流行りは4つの寸法で決まるに、式典でのパンツスーツの選び方は卒園式の保育士のパンツスーツにまとめています。
よくある問い
- Q. パンツスーツの裾は、靴にどれくらいかかるのがいいですか
- 立った状態で、裾の前側が靴の甲に軽く触れ、折れ目が1本だけできる長さが、秋冬の通勤ではいちばん使いやすい丈です。後ろ側は、かかとの付け根から1〜2cm上で止まるのが目安です。折れ目が2本以上できるなら長すぎ、甲に触れずに浮いているなら短めです。
- Q. パンプスとローファーを履き分けています。どちらに丈を合わせればいいですか
- 週に3日以上履くほうに合わせてください。半々なら、ヒールの高さの差を測ります。差が2cm以内なら、高いほうに合わせて低いほうでは前側が少したまるのを許容します。差が3cmを超えるときは、1本の丈で両方に合わせるのは難しいので、裾の形がすぼまった1本を別に持つほうが楽です。
- Q. ショートブーツを合わせると、裾がもたつきます
- 裾の中に指を1本入れて、ブーツの筒の外側をなぞれるかを確かめてください。指が入らないなら、裾幅に対して筒が太すぎます。その場合は裾をブーツの上にかぶせず、筒がすっきりしたブーツに替えるか、裾幅のあるパンツに替えるほうが早く整います。
- Q. 座ると足首が見えるのが気になります
- 座ると裾は3〜4cm上がるので、立って丈を合わせても足首は見えます。見える部分を、パンツの色に近いタイツか、肌がうっすら透ける程度の厚さのタイツで埋めると、目立たなくなります。秋冬は厚手のタイツを選べる季節なので、色をパンツに寄せるのがいちばん簡単です。
— メグラシ編集部





