卒乳後の服|胸まわりが変わって浮く秋のニットは、脇と前で見分ける

**卒乳してから、去年の秋に着ていたニットを出して着てみましたか。**入るのに、どこか浮いて見える。鏡の前で首をかしげたまま、脱いでしまった人に向けた記事です。
先に結論を書きます。卒乳後に服が浮いて見える場所は、ほとんどの場合、脇の下、横から見た前、肩の縫い目の3か所のどれかです。鏡の正面に立つだけでは分かりにくく、横を向くか、脇を指でつまむと見えてきます。
そして、浮いていると分かっても、すぐに買い直す必要はありません。胸まわりの寸法は、卒乳してしばらくの間は変わり続けることがあります。**週に1回測って、2週続けて同じになるまでは、重ねて受ける。**買い足すのはそのあとです。
産後の服全般の話は産後の服がない|何を着ればいいか分からない時期の選び方に、授乳中の服の話は授乳服が使いにくいにまとめています。この記事は、その先の卒乳後だけを扱います。
結論:見る場所は3か所、買うのは寸法が落ち着いてから
手持ちの秋服が浮いて見えるとき、どこを見て、どう受けるかを先に並べます。
| 見る場所 | 浮いているサイン | まずやること |
|---|---|---|
| 脇の下 | 生地をつまんで2センチ以上余る | 上に1枚重ねて脇を隠す |
| 横から見た前 | 胸の下から裾へ生地がまっすぐ落ちて、体から離れる | 前を少し短くするか、ウエストに印をつける |
| 肩の縫い目 | 肩先から外へ1センチ以上落ちる、または内側に入る | 肩の位置が合う別の1枚と入れ替える |
3か所のうち、浮いているのが1か所なら、その1か所を受ける着方で着続けられます。2か所なら、重ね着で受けるか、直しに出すかを考えます。3か所とも浮いているなら、その服は寸法が落ち着くまで休ませて、落ち着いたあとにもう一度見ます。
手持ちの秋服を、3つの山に分ける
まず、秋に着る上の服を全部出してください。ニット、ブラウス、シャツ、カットソー、薄手の羽織りまで。そして、次の3つの山に分けます。
1つ目の山は、妊娠前から持っていた服です。体に合わせて選んだ服なので、卒乳後の寸法の変化がいちばんはっきり表に出ます。
2つ目の山は、妊娠中や授乳中に買った服です。授乳のための開口部があるもの、おなかや胸まわりに余裕を持たせて大きめを選んだものが入ります。
3つ目の山は、どちらとも言えない服です。前を開けて着る羽織り、ゆったりした形のカーディガン、ストールのように、体の形に左右されにくいものです。
**3つ目の山は、いまのところそのまま着られます。**最初に見るのは1つ目の山、次に2つ目の山です。1つ目の山は、寸法が落ち着いたあとで戻ってくる可能性があるので、すぐには手放しません。2つ目の山は、普段着に回せるかどうかを、あとの章で分けます。
分けるときに、山の上に紙を一枚置いて、山の名前を書いておくと、あとで迷いません。服を何度も出し入れしているうちに、どの山の服だったか分からなくなることがよくあるからです。1つ目の山は、寸法が落ち着くまでしまっておく服なので、クローゼットの奥や、季節外の服と同じ場所に移しておくと、毎朝の服選びで目に入らず、迷う回数が減ります。
胸まわりが変わると、服のどこに出るか
卒乳のあとは、胸まわりの寸法が授乳中と比べて変わったと感じる人が多くいます。どのくらい変わるか、どのくらいで落ち着くかは人によってかなり違うので、ここでは体の側ではなく、服の側にどう出るかだけを書きます。
服の側に出る場所は、3つに絞れます。
1つは、脇の下です。胸まわりの寸法が変わると、脇の下から胸の横にかけての生地が余り、たるみや横じわが出ます。正面からは見えにくく、腕を少し上げたときや、横を向いたときに見えます。
2つ目は、横から見た前です。胸の一番高いところから裾に向かって、生地がどう落ちていくかが変わります。高さが変わると、生地が体に沿わずにまっすぐ落ちて、裾が体から離れて見えます。
3つ目は、肩の縫い目です。これは胸まわりだけでなく、抱っこを続けたことで肩や背中の当たりが変わったと感じる人の場合に出やすい場所です。肩の縫い目が肩先からずれて、外に落ちたり、内側に入ったりします。
**この3か所は、鏡の正面に立つだけでは見えにくいのが厄介なところです。**次の章から、1か所ずつ見方を書きます。
脇の下で見る|つまんで2センチ以上余るか
服を着て、腕を体の横に自然に下ろしてください。反対の手の親指と人差し指で、脇の下から5センチほど下の、胸の横の生地をつまみます。
つまんだ生地が、指の間で2センチ以上余るなら、そこが浮いています。1センチくらいなら、もともとの服のゆとりの範囲です。
つまむときは、生地を引っ張らずに、たるんでいる分だけを指で挟んでください。引っ張ると、どの服でも余りが出てしまいます。左右両方でつまんで、左右の差も見ておきます。左右で余り方が違うことも珍しくありません。
脇の下で浮いている服は、正面から見ると、胸まわりが四角く見えたり、生地が体から少し離れて見えたりします。本人は「なんだか大きく見える」「だらしなく見える」と感じることが多いのですが、原因は全体の大きさではなく、脇の下の余りです。
**脇の下の余りは、上に1枚重ねると、ほとんど見えなくなります。**前を開けて着るカーディガンや、薄手のジャケットを重ねると、脇の下が羽織りの身頃で隠れるからです。秋は重ね着がしやすい季節なので、この方法がいちばん手軽です。
重ねる羽織りは、丈で選びます。羽織りの裾が、中の服の裾より5センチ以上長いものを選ぶと、脇の下から裾までが羽織りの身頃で覆われて、中の余りがほとんど見えなくなります。羽織りの丈が中の服と同じか短いと、羽織りの裾から中の服がのぞいて、余っている部分だけが目に入ることがあります。手持ちのカーディガンを重ねるときは、鏡の前で前を開けたまま横を向いて、脇の下が身頃で隠れているかを確かめてください。
前を閉じて着る羽織りは、脇の余りを隠す力が弱くなります。閉じると羽織り自体が体に沿うので、中の服の余りが羽織りの上に響くからです。脇の下の余りを受けたいときは、前を開けて着るのが基本です。
横から見た前で見る|胸の下から裾への落ち方
鏡に対して真横に立ってください。自分では見にくいので、スマートフォンで横から全身を撮るのが確かです。
見るのは、胸の一番高いところから、裾までの生地の線です。体に沿って少しずつ内側に入りながら落ちていれば、合っています。胸の一番高いところから、生地がまっすぐ下に落ちて、裾が体から離れているなら、そこが浮いています。
裾と体の間に、手のひらが縦に入るくらいの隙間があれば、浮いている目安です。隙間がある服は、正面から見ると上半身が四角く、全体に厚く見えやすくなります。
これは、胸まわりの高さが変わったことで、前の生地が余るために起きます。とくに、前の身頃が後ろより長く作られている服、胸の下で切り替えのあるブラウスで出やすくなります。
前の浮きを受けるには、ウエストの位置に印をつけるのが早道です。裾の前だけをパンツやスカートに軽く入れる、細めのベルトを上から締める、ウエストで結ぶ羽織りを重ねる。どれも、胸の下から落ちる生地を途中で止めるので、裾が体から離れて見えなくなります。
ベルトを使うなら、幅は2〜3センチくらいの細めのものが向いています。太いベルトは、締めた場所に量が集まるので、胸の下からの生地の量と重なって、上半身が大きく見えることがあります。細めのベルトを、ウエストの一番細い所より少し上で締めると、胸の下から落ちる生地がそこで止まり、裾が自然に体に戻ってきます。
裾を前だけ入れる方法は、ニットよりもブラウスやカットソーのほうが向いています。厚手のニットを入れると、ボトムのウエストまわりに生地が集まって、そこに量が出てしまいます。ニットの前の浮きは、ベルトか、ウエストで結ぶ羽織りで止めてください。
肩の縫い目で見る|肩先から1センチずれるか
正面から鏡を見て、肩の縫い目がどこにあるかを確かめてください。肩の骨の一番外側、腕の付け根との境目が肩先です。
縫い目が肩先から外に1センチ以上落ちているなら、肩が余っています。授乳中に大きめのサイズを選んでいた場合や、肩まわりの当たりが変わったと感じる場合に出やすくなります。肩が余ると、全体がひと回り大きく見え、袖も長く感じます。
反対に、縫い目が肩先より内側に入っているなら、肩が窮屈になっています。抱っこを続けたことで、肩から背中が以前より張っていると感じる人に出ることがあります。腕を前に出したときに背中が突っ張るなら、このサインです。
**肩の縫い目のずれは、重ね着では受けにくい場所です。**肩が余っている服に羽織りを重ねると、肩が二重に落ちて、かえって大きく見えます。肩がずれている服は、肩の位置が合う別の1枚と入れ替えるほうが、見え方が早く整います。
もともと肩を落として着るように作られた服は、この見方の外です。肩の縫い目が腕の途中にある服は、縫い目の位置ではなく、袖の長さと身幅のほうで見てください。
秋のニットは、薄手と厚手で浮き方が違う
秋に着る上の服でいちばん多いのはニットです。そしてニットは、薄手と厚手で、卒乳後の浮き方が大きく違います。
薄手で目の細かいニットは、体の形がそのまま表に出ます。脇の下の余りも、前の浮きも、薄手ではっきり見えます。妊娠前に体に沿わせて着ていた薄手のニットほど、卒乳後に「何か違う」と感じやすいのはこのためです。
厚手で目の粗いニットは、生地そのものに厚みがあるので、体の形が表に出にくくなります。脇の下に少し余りがあっても、厚い生地のふくらみに紛れて見えません。
その中間にあたる、中くらいの厚さで目の細かいニットは、着る人によって見え方が分かれます。体に沿う形なら薄手に近く、ゆとりのある形なら厚手に近い見え方になります。手持ちの中くらいの厚さのニットは、着て横から写真を撮ってみて、前の浮きが見えるかどうかで、薄手の側か厚手の側かを決めてください。
色でも違いが出ます。淡い色のニットは、光が当たったときに生地の凹凸に影ができやすく、脇の下の余りやしわが目に入りやすくなります。濃い色のニットは影が目立たないので、同じ余りでも見えにくくなります。寸法が落ち着く前に薄手のニットを着たい日は、濃い色を選ぶと、浮きが気になりにくくなります。
**寸法が落ち着く前に何か1枚買い足すなら、厚手のほうが安心です。**寸法が少し変わっても、着たときの見え方がそれほど変わらないからです。薄手のニットは、寸法が落ち着いてから、試着で脇と前を確かめて選んでください。
手持ちの薄手のニットが浮いている場合は、薄手を一番下に着て、上に厚手のカーディガンや前を開けたジャケットを重ねます。薄手は首まわりと袖口だけが見える形になるので、脇と前の浮きは隠れます。
授乳服は、開口部を閉じたまま着られるかで分ける
2つ目の山の、授乳中に買った服を見ていきます。分ける基準は一つです。開口部を閉じたまま、普段着として違和感なく着られるか。
着続けやすいのは、次のような作りの服です。脇にファスナーがあり、閉じると縫い目に紛れるもの。前の布が二重になっていて、上の布をめくる作りのもの。前を開けて授乳するシャツ型のもの。これらは、閉じてしまえば外からは普通の服と変わりません。
普段着に回しにくいのは、次のような作りです。胸の下に縦の切り込みがあり、閉じても線が表に見えるもの。開口部のまわりに飾りの布が多く、授乳服だと分かりやすいもの。授乳のために全体を大きめに作ってあり、卒乳後に着ると身幅が余るもの。
迷うものは、閉じた状態で横から写真を撮って、前の浮きを見てください。浮きが少なければ普段着に回せます。浮きが大きければ、羽織りの下に着る1枚として残すか、手放す候補にします。
授乳服は、使っていた期間の記憶と結びついていて、すぐには手放しにくいものです。迷うものは、一季節だけ別の箱に分けて、その間に一度も着なかったら手放す、という順にすると後悔が減ります。
下着を先に合わせ直す|服を見るのはそのあと
服の浮きを見る前に、一つだけ先に確かめてほしいことがあります。いま着けている下着が、いまの胸まわりに合っているかです。
授乳中に着けていた下着を卒乳後もそのまま使っていると、胸まわりの寸法と下着が合わず、それだけで服の前の落ち方が変わります。服がおかしいと思っていたのに、下着を替えたら前の浮きが消えた、ということはよくあります。
下着を合わせ直すときも、寸法が落ち着く前と後で考え方を分けます。落ち着く前は、締めつけが少なく、多少の変化を受け止められる形のものを1〜2枚。落ち着いたあとで、売り場で測ってもらって、合う形を選び直します。
売り場で測ってもらうのに抵抗がある場合は、家でメジャーを使って、胸の一番高いところと、そのすぐ下を測ってから行ってください。その2つの数字があれば、売り場の表示から近いものを選べます。試着するときは、腕を上げ下げして、下のほうがずれ上がらないか、脇の下に食い込まないかを確かめます。
**服の3か所を見るのは、下着を替えてからにしてください。**順番を逆にすると、服のせいだと思って買い直したものが、下着を替えたあとに合わなくなることがあります。
どちらとも取れる場合|まだ変わる途中か、もう落ち着いたか分からないとき
ここがいちばん迷うところです。卒乳したけれど、まだ寸法が変わっている途中なのか、もう落ち着いたのか、自分では分からない。そのまま秋が深まって、着る服が足りなくなっていく。この状態のときの決め方を書きます。
まず、測ることから始めます。メジャーを1本用意して、週に1回、同じ曜日の同じ時間に、胸の一番高いところと、そのすぐ下の2か所を測ってください。測った数字は、手帳かスマートフォンのメモに書いておきます。
測るときは、下着を着けた状態で、メジャーを床と平行にして、きつく締めすぎずに一周させます。メジャーが背中で下がったり、指が間に入ったりすると、数字が1〜2センチ変わってしまいます。同じ条件で測ることが、数字を比べるうえでいちばん大切です。
2週続けて、2か所とも1センチ以内の差に収まったら、寸法が落ち着いてきた目安です。ここから先は、試着で選んだ服が、しばらくそのまま着られる見込みが高くなります。
迷いやすいのは、次のような場合です。
1つ目は、段階的に卒乳していて、夜だけ授乳が残っている場合です。この場合は、完全に授乳が終わってから測り始めます。夜の授乳が残っている間は、日によって寸法が揺れやすく、測った数字が落ち着きにくいからです。それまでは、買い足すのは羽織りだけにしておきます。
2つ目は、測るたびに数字が上下して、2週続けて同じにならない場合です。1センチを超える上下が3週以上続くなら、月の周期で揺れている可能性もあります。この場合は、4週間分の数字を並べて、真ん中あたりの数字を目安にします。試着するときも、その数字に近い日を選ぶと、後で合わなくなる心配が減ります。
3つ目は、次の妊娠を考えていて、いま買うかどうか迷う場合です。この場合は、高いものや体に沿う形のものは買わず、前を開けて着る羽織り、厚手で形の出にくいニット、ウエストを調整できるボトムのように、寸法が変わっても着続けられるものだけにします。
4つ目は、寒くなってきて、待っている余裕がない場合です。このときは、手持ちの浮いている服を一番下に着て、上を買い足します。前を開けて着る厚手のカーディガン、襟のないジャケット、厚手のストール。上に重ねるものは、胸まわりの寸法の変化をほとんど受けないので、落ち着く前に買っても後で着られなくなる心配がありません。
5つ目は、卒乳と職場への復帰が重なっている場合です。仕事に着ていく服は、毎日のことなので、待っている間に足りなくなりやすい服です。この場合は、仕事用の上を、前を開けて着るジャケットと、その下に着る薄手の1枚の組み合わせにしてください。ジャケットは肩の縫い目だけを確かめて選び、胸まわりは前を開けて受けます。下の薄手の1枚は、量販の価格帯で2〜3枚だけ買っておき、寸法が落ち着いたあとに選び直します。こうしておけば、復帰のための買い物が、寸法の変化で無駄になることが減ります。
**どの場合も、迷ったら「上に重ねるものを買う」が外れにくい選び方です。**体に沿わせて着るものは、寸法が落ち着いてからにしてください。
ボトムとの合わせ方で、上の浮きを減らす
上の服の浮きは、上だけで受けようとしなくても構いません。下に合わせるボトムを替えるだけで、上の浮きが目立たなくなることがあります。
前の浮きがある服には、ウエストの位置が高いボトムを合わせてください。ボトムのウエストが上がると、上の服の裾が体から離れる距離が短くなり、浮きが小さく見えます。おへその上までウエストのあるパンツやスカートなら、上の裾の前だけを入れたときに、境目が自然な高さに来ます。
脇の下の余りがある服には、下に量のあるボトムを合わせると、全体のつり合いが取れます。幅の広いパンツや、裾に広がりのあるスカートを合わせると、上の余りが下の量に紛れて、上半身だけが大きく見えることが減ります。反対に、細身のパンツを合わせると、上の余りだけが目立ちやすくなります。
肩がずれている服には、ボトムで受けるのは難しいので、ここでも入れ替えを先に考えてください。どうしても着たい場合は、肩が余っているなら下を細めにして、全体の量を上だけに寄せます。肩が窮屈なら、下に量を置いて、目を下に向けるほうが、肩の窮屈さが目立ちにくくなります。
**ボトムは、胸まわりの寸法の変化を受けない服です。**上の服を買い直す前に、手持ちのボトムとの組み合わせを試してみると、買わずに済む服が見つかることがあります。
直して着るか、重ねて着るか
浮いている服を、直して着るという手もあります。ただ、直すかどうかは、服の値段と、直す場所で決めてください。
脇を詰める直しは、身頃の両脇を縫い直すので、ブラウスやシャツなら比較的頼みやすい直しです。ただ、ニットは編み地を切ると端がほつれやすく、直しを受けてくれる店が限られます。量販の価格帯で買ったニットなら、直しの代金が服の値段を超えることもあります。
肩の直しは、袖を一度外してつけ直すので、手間も代金もかかります。肩がずれている服は、直すより入れ替えるほうが早いことが多いです。
**直す前に、重ねて受けられないかを先に試してください。**脇の下の余りは、羽織りを重ねれば隠れます。前の浮きは、ウエストに印をつければ止まります。この2つで受けられるなら、直しに出す必要はありません。
直しに出すのは、気に入っていて長く着たい1枚で、重ねても受けきれない場合だけにします。そして、直しに出すのは寸法が落ち着いてからです。落ち着く前に直すと、直したあとにまた合わなくなることがあります。
直しを頼むときは、着たい季節より少し前に出してください。秋冬は直しの店が混み合いやすく、仕上がりまでに数週間かかることがあります。持っていくときは、その服に合わせる下着を着けて行き、店で試着して、つまむ位置を一緒に決めてもらうと、仕上がりのずれが少なくなります。家で測った胸まわりの数字と、横から撮った写真も見せると、どこがどう浮いているのかを短い時間で伝えられます。
買い足すなら、この順番で
寸法が落ち着いて、いよいよ買い足すときの順番です。
1番目は、下着です。前の章で書いた通り、服の見え方は下着で大きく変わります。売り場で測ってもらって、いまの寸法に合うものを選び直してください。
2番目は、一番下に着る薄手の1枚です。長袖のカットソーや、薄手のハイネック。これが合っていると、上に何を重ねても土台が安定します。試着では、脇の下をつまんで余りが1センチ以内か、横から見て前がまっすぐ落ちていないかを確かめます。
3番目は、秋の主役になるニットです。ここで初めて、薄手のニットも選べるようになります。脇、前、肩の3か所を、試着室の鏡で横を向いて確かめてください。
4番目は、羽織りです。羽織りはもともと寸法の変化を受けにくいので、手持ちで足りているなら急ぎません。
**1枚ずつ足して、足すたびに手持ちとの組み合わせを試すと、買いすぎを防げます。**一度にまとめて買い直すと、寸法が少し変わったときに全部が合わなくなることがあります。
写真で確かめる|鏡の正面だけでは見えない
ここまで何度か書いた通り、卒乳後の服の浮きは、鏡の正面に立つだけでは見えにくい場所に出ます。いちばん確かなのは、スマートフォンで写真を撮ることです。
撮るのは、正面、真横、斜め後ろの3枚です。正面では肩の縫い目の位置、真横では前の落ち方、斜め後ろでは脇の下から背中にかけての余りが見えます。
撮るときは、腕を体の横に自然に下ろして、まっすぐ立ちます。腕を組んだり、手を腰に当てたりすると、生地の落ち方が変わってしまいます。
**同じ服を、妊娠前に撮った写真と並べてみるのも一つの方法です。**どこが変わったかが、言葉より早く分かります。比べるときは、同じ服を着て、同じ向きで撮った写真同士にしてください。違う服や違う向きの写真を並べると、服の違いと体の違いが混ざって、何が変わったのかが分からなくなります。ただ、昔の写真と比べて落ち込みそうなら、無理に並べなくて構いません。見るのは、いまの服といまの自分が合っているかどうかだけで足ります。
写真は、服を分けるときだけでなく、寸法を測るときにも役立ちます。週に1回、測るのと同じ日に、同じ服を着て真横から1枚撮っておくと、数字だけでは分かりにくい変化が見えてきます。前の落ち方が2週続けて同じなら、寸法が落ち着いてきたもう一つの目安になります。撮った写真は、服を選び直すときに、売り場で見比べる材料にもなります。
秋から冬へ|重ね着で受けているうちに寸法が落ち着く
秋は、重ね着で寸法の変化を受けやすい季節です。そして冬に向かうにつれて、重ねる枚数は自然に増えていきます。
だから、卒乳後の秋は、無理に買い直す季節ではありません。手持ちの服を一番下に着て、上に羽織りを重ねているうちに、寸法が落ち着いていきます。落ち着いたころには冬物を買う時期になっているので、そこで初めて、体に沿う服を選び直せば足ります。
冬のコートを選ぶときも、同じ3か所を見てください。肩の縫い目が肩先に合っているか、前を閉じたときに胸の下で生地が浮かないか、脇の下が余りすぎていないか。コートは長く着るものなので、寸法が落ち着いてから選ぶほうが、何年も着られる1着になりやすくなります。
コートを買う時期と、寸法が落ち着く時期が合わない場合もあります。寒さが早く来て、落ち着く前にコートが必要になったときは、前を開けても着られる形のコートを選んでください。前を閉じて着るコートは、胸まわりの寸法の変化が前の合わせ目に出やすく、後で合わなくなることがあります。前を開けて着られる形なら、寸法が少し変わっても、中に着るものを替えるだけで着続けられます。
手持ちのコートを着る場合も、同じ3か所を見て、肩の縫い目だけが合っていれば、そのまま着てしまって構いません。胸まわりの余りや前の浮きは、コートの中に厚手のニットを着れば受けられます。冬の間は中の服で調整して、春に向けて寸法が落ち着いてから、次のコートを考えれば足ります。
まとめ:買い直す前に、3か所を見て、2週待つ
卒乳後に服が浮いて見えるのは、脇の下、横から見た前、肩の縫い目の3か所です。鏡の正面ではなく、脇をつまみ、横から撮って見てください。
浮いている場所が分かったら、すぐに買い直さずに、重ねて受けます。脇の下は羽織りで隠し、前の浮きはウエストに印をつけて止めます。肩がずれている服だけは、合う1枚と入れ替えます。
買い足すのは、週に1回測った胸まわりが、2週続けて同じになってから。それまでに買うなら、上に重ねるものだけにしておけば、後で寸法が変わっても着続けられます。
体の変化は人によって違い、どれが正しいということはありません。この記事で見ているのは、服がいまの自分に合っているかどうかだけです。合っていない場所が分かれば、全部を買い直さなくても、秋の手持ちで着回していけます。
よくある問い
- Q. 卒乳してからどのくらい待てば、服を買ってもいいですか
- 期間で決めるより、測って決めるほうが確かです。週に1回、同じ曜日の同じ時間に、メジャーで胸の一番高いところと、そのすぐ下の2か所を測ってください。2週続けて、どちらも1センチ以内の差に収まったら、寸法が落ち着いてきた目安です。そこまでの期間は人によってかなり違い、数週間で落ち着く人もいれば、もっとかかる人もいます。待っている間に寒くなって困る場合は、新しく買うのを上に重ねる羽織りだけにしておくと、後で寸法が変わっても着続けられます。
- Q. 授乳中に買った服は、もう捨てたほうがいいですか
- 開口部を閉じたまま、普段着として違和感なく着られるかで分けてください。脇にファスナーがあるもの、前の布が二重になっているものは、閉じてしまえば外から分からないことが多く、そのまま着続けられます。胸の下に縦の切り込みがあって、閉じても線が見えるもの、授乳のために全体が大きめに作られているものは、普段着に回すと浮いて見えやすくなります。迷うものは、一季節だけ別の箱に分けて、その間に一度も着なかったら手放す、という順にすると後悔が減ります。
- Q. 妊娠前の服が入るのに、何か違うと感じます。何が変わったのでしょう
- 胸まわりの寸法だけでなく、抱っこを続けたことで肩から腕、背中の当たり方が変わったと感じる人もいます。入るのに違うと感じるときは、脇の下、横から見た前、肩の縫い目の3か所を順に見てください。脇がつまめるほど余っているなら胸まわり、肩の縫い目が肩先から内側に入っているなら肩や背中の当たりが変わっています。どこが変わったかが分かれば、着続けるか、直すか、重ねて受けるかを決められます。体の変化そのものは人によって違うので、ここでは服の側で見える違いだけを扱っています。
- Q. 秋のニットは、薄手と厚手のどちらから買い足せばいいですか
- 寸法が落ち着く前なら、厚手から買うほうが安心です。厚手で目の粗いニットは、胸まわりの形が表に出にくく、寸法が少し変わっても着たときの見え方が大きく変わりません。薄手で目の細かいニットは、体の形がそのまま表に出るので、寸法が落ち着いてから、試着で脇と前を確かめて選ぶほうが外れにくくなります。
— メグラシ編集部





