授乳服 冬|たくし上げか前開きかは、出る肌の広さと1回の分数で決める

**授乳のたびに冷たくなるのが、おなかなら前開き型、首の後ろや肩ならたくし上げ型です。**冬の授乳服で迷っている人は、まず昨日の授乳のあとに、どこが冷たかったかを思い出してください。そこが答えです。
たくし上げ型は裾を持ち上げるので、授乳の間はおなかから胸の下までが外気に触れます。前開き型はボタンを外した分だけなので、出るのは胸の上側と鎖骨のあたりです。出る肌の広さは前開きのほうが小さいことが多いのですが、首に近い肌は冷えを強く感じるので、体感はこの通りにならない人がいます。だから型を先に決めるのではなく、冷えた場所から型を逆算します。
もう1つ見るのは、1回の授乳にかかる分数です。10分で終わる人と20分を超える人では、同じ服でも冷えの出方が違います。**15分を超える日が週に3回以上あるなら、出る肌が小さい型を選ばないと、どの服を買っても冷えが残ります。**この記事は、この2つの数で型を決め、手持ちで足りるかを判定し、どちらとも取れる人がまず何をするかまでを順に置いていきます。
授乳口の高さが体と合っていない、開けるのに両手が要る、といった使いにくさの話は授乳服が使いにくい理由に分けてあります。この記事は、使えてはいるのに冬になって冷える、という困りごとだけを扱います。
結論:型は「出る肌の場所」と「1回の分数」の2つで決まる
授乳服を型で比べると、どれも一長一短に見えて決まりません。決まるのは、自分の体と授乳の記録に数を入れたときです。
| 見るもの | 測り方 | 向いている型 |
|---|---|---|
| 授乳のあと冷たい場所 | 終わった直後に手で触る | おなか→前開き型/首・肩→たくし上げ型 |
| たくし上げたとき出る高さ | へそから裾の下端までをcmで | 10cm以上→前開き型か横から出す型 |
| 1回の授乳の分数 | 3日分を時計で記録 | 15分超が週3回以上→出る肌の小さい型 |
| 外で授乳する回数 | 1週間を数える | 週3回以上→前開き型か横から出す型 |
表は軸を示すためのものです。4つの行の答えがそろわない人のほうが多いので、そろわないときにどうするかを、このあと厚く書きます。
冷たい場所を触る|おなかか、首の後ろか
授乳が終わった直後に、服を戻す前に手で触ってください。測るのは体感ではなく、手の甲で触って冷たいかどうかです。
おなかが冷たい人は、たくし上げたときに出る面積が広すぎています。胸の下から裾までが長い服ほど、持ち上げたときに出る肌も広くなります。この人は前開き型に替えるか、たくし上げる服の下に丈の長いインナーを入れて、インナーは上げずに済む形にすると直ります。
首の後ろや肩が冷たい人は、前開きで開いた側から冷気が入り、肩の後ろへ回っています。前開きは出る面積が小さいのに冷えるのはこのためです。この人はたくし上げ型のほうが合います。おなかは出ますが、首まわりの布は動かないので、冷えを感じる場所が生まれません。
どちらも冷たくない人は、いまの型で合っています。冬の困りごとは服ではなく、授乳する場所の室温か、重ねている枚数の側にあります。
たくし上げたときに出る高さを測る|10cmが境目
たくし上げ型を着ている人は、1回だけ定規を使ってください。鏡の前で、授乳のときと同じ位置まで裾を上げ、へそから裾の下端までの長さを測ります。
5cm以下なら、おなかはほとんど出ていません。冷えるなら原因はインナーの丈です。服より先に、胸の下で止まる丈のインナーを1枚入れると直ります。
10cm以上出ているなら、その服は冬のたくし上げには長すぎます。裾が長い服ほど持ち上げる量が増え、出る肌も広くなるからです。この人は前開き型か、授乳口が横にあって裾を持ち上げなくて済む型に替えるほうが早いです。
5〜10cmの人は、どちらとも取れます。この帯の人は、次の「1回の分数」で決めてください。出る面積が中くらいなら、冷えるかどうかは時間の長さで決まります。
1回の授乳の分数を3日記録する|15分が境目
授乳の時間は日によって違うので、3日分を時計で記録します。1回ごとに始めと終わりの時刻をメモして、分数を出します。
10分以内で終わる人は、どの型でも冷えは出にくいです。出る肌が広くても、冷え切る前に服が戻るからです。この人は型より、授乳口の高さや片手で戻るかといった使いやすさで選んで構いません。
15分を超える日が週に3回以上ある人は、出る肌が小さい型を選んでください。15分を過ぎたあたりから、出ている肌の温度が下がり始めます。たくし上げでおなかが10cm出たまま20分いると、授乳が終わる頃には冷えが腰まで回ります。
**15分を超えるけれど週に1〜2回だけ、という人は型を変えなくて構いません。**その日だけ、出ている肌に布を1枚かける方法で足ります。やり方は後ろの章で書きます。
外で授乳する回数を数える|週3回が境目
家の中なら室温を上げられるので、出る肌の広さはあまり問題になりません。問題になるのは、室温を自分で決められない場所です。
授乳室のある施設は、たいてい室温が保たれています。ここで授乳する日は、どの型でも構いません。重ねている枚数と、授乳口まで何枚めくるかで選んでください。
車の中、屋外のベンチ、暖房の入っていない部屋。こうした場所での授乳が週に3回以上あるなら、前開き型か横から出す型にして、出る肌を小さくしてください。たくし上げ型でおなかを出したまま冷えた場所に20分いるのは、服でどう工夫しても寒いです。
週に1〜2回なら、型を固定する必要はありません。その日だけ膝掛けを1枚足す、座る位置を窓から離す、という場所の側の工夫のほうが効きます。
4つの答えがそろわない人は、分数を優先する
4つの軸を測ると、たとえば「冷たいのは首だからたくし上げ型」「でも1回が20分だから出る肌の小さい前開き型」のように、答えが割れる人が出ます。多くの人がここで止まります。
割れたときは、1回の分数を優先してください。冷たい場所は服や着方で変えられますが、授乳の時間は赤ちゃんの側のことなので、服で変えられないからです。変えられない条件に服を合わせ、変えられる条件は着方で直す。この順番にすると迷いが消えます。
**分数が15分以内で、冷たい場所と外での回数が割れている人は、外での回数を優先します。**室温を決められない場所が多いなら、出る肌の小さい型が先です。首が冷えるのは、開けていない側の前身頃を肩に掛ける着方で直せます。
分数が15分以内、外での授乳も週2回以下、それでも冷たい場所だけが気になる人は、型を変えずに着方だけで足ります。この人は買わなくて構いません。
手持ちの前開きで足りるかは、ボタン3つの位置で決まる
授乳服を買う前に、手持ちの前開きのカーディガンやシャツを1枚、鏡の前で着てください。上からボタンを3つ外し、開いた布の下端がどこに来るかを見ます。
下端が今の胸の下に届いていれば、その服は授乳に使えます。前開き型の授乳服と同じ動きができるからです。冬のあいだ買わずに済むかどうかは、この1枚があるかどうかで決まります。
3つ外しても胸の途中までしか開かない服は、授乳のたびに4つ目、5つ目を外すことになり、出る肌が広がります。この服は冬の授乳には向きません。授乳口が横にある型を1枚買うほうが早いです。
ボタンの間隔が広くて、2つ外すだけで胸の下まで開く服は、逆に開きすぎます。開いた側の肌が首まで出るので、首が冷える人には向きません。間隔が中くらいの服を選んでください。
重ねる順番で、めくる枚数を2枚までにする
冬は授乳服の上に羽織りを重ねます。重ねた枚数が増えるほど、授乳口まで何枚めくるかが増え、出ている時間が延びます。
**めくる枚数は2枚までにしてください。**肌に触れるインナーと、その上の授乳服の2枚です。3枚目の羽織りは、授乳口の前を塞がない形にします。前が開いているカーディガンか、前の合わせがない丈の短いベストが向いています。前をボタンで閉じる羽織りを3枚目にすると、授乳のたびに3枚めくることになります。
インナーの丈も見てください。たくし上げ型の人は、インナーが胸の下で止まる丈だと、授乳服だけを上げてインナーは上げずに済みます。おなかが出なくなるので、たくし上げ型のまま冷えが直ります。前開き型の人は、インナーも前が開くか、首が深く開いた形にして、授乳服を開けたあとインナーをずらすだけで済むようにします。
出ている肌に布を1枚かける|型を変えずに直す方法
型を変えずに冷えを直す方法が1つあります。授乳中、出ている肌に布を1枚かけることです。
たくし上げ型の人は、大きめのストールを横から掛けて、持ち上げた裾の下のおなかを覆います。赤ちゃんの体とおなかの間に布が入らないよう、おなかの横から後ろへ回す向きで掛けてください。
前開き型の人は、開けていない側の前身頃を、赤ちゃんの背中に沿わせて鎖骨の上に掛けます。首の後ろへ回る冷気を、服の布で止める形です。これで首が冷える人のほとんどが直ります。
どちらも、布の端が赤ちゃんの顔に触れない位置で止めてください。顔のそばに布が垂れるなら、掛ける布は短いものに替えます。この方法で冷えが残るなら、服ではなく場所の室温の問題なので、座る位置を窓から離すか、膝に掛けるものを1枚増やします。
買うなら1枚だけ|どちらとも取れる人の最初の1枚
ここまで測っても決まらない人は、先に買わないでください。手持ちの前開きの1枚で3日授乳して、終わったあとに冷たい場所を触ります。3日で傾向が出ます。
3日とも首が冷えたなら、最初の1枚はたくし上げ型にします。3日ともおなかが冷えたなら前開き型です。日によって違ったなら、授乳口が横にあって裾を上げずに済む型にします。この型は出る肌がいちばん小さいので、どちらにも振れる人の受け皿になります。
**色は、いま持っている羽織りと同じ明るさにしてください。**授乳服は冬のあいだ週に何度も着るので、羽織りとの明るさが違うと、同じ服ばかり着ている印象が強く出ます。羽織りに近い明るさだと、重ねたときに1枚に見えて、着る回数が目立ちません。
2枚目を買うのは、1枚目を2週間着てからです。1枚目で冷えが直らなかった場所がはっきりしてから、その場所を直す型を足します。
授乳の時期が終わったあとも着られるか
授乳服は使う期間が限られるので、終わったあとも着られる形かどうかで、買う枚数が変わります。
前開き型は、授乳が終わったあとも普通のシャツやカーディガンとして着られます。ボタンを全部留めれば、授乳服だったことは分かりません。出る肌の小さい型を選んだ人は、そのまま次の冬も使えます。
たくし上げ型は、授乳口が重なった布で隠れている形なら、終わったあとも着られます。重なりが胸の下に横の線として残るので、その線が気にならない丈のボトムと組んでください。
横から出す型は、授乳口の位置に縫い目が残ることがあります。終わったあとは、上に羽織りを重ねる日に回すと、縫い目が見えません。
産後の体の戻りに合わせてサイズをどう選ぶかは産後の服のサイズに分けてあります。この記事で決めるのは型だけです。
まとめ:型は服の棚ではなく、自分の記録から決める
冬の授乳服は、たくし上げ型と前開き型のどちらが良いかでは決まりません。授乳のあとに冷たい場所、たくし上げたときに出る高さ、1回の分数、外で授乳する回数。この4つを自分の体と記録から出して、割れたら分数を優先する。手持ちの前開きで足りるかはボタン3つの位置で分かり、型を変えずに直す方法も1つあります。買うのは、3日試して傾向が出たあとの1枚だけで足ります。
よくある問い
- Q. 冬の授乳服は、たくし上げる型と前開きの型のどちらが暖かいですか
- 暖かさは型そのものではなく、授乳中に外気に触れる肌の広さで決まります。たくし上げ型は裾を持ち上げるので、授乳中はおなかから胸の下までが出ます。前開き型はボタンを外した分だけなので、胸の上側と鎖骨のあたりが出ます。面積で言えば前開きのほうが小さいことが多いのですが、首に近い肌は冷えを感じやすいので、体感は人によって逆になります。自分の場合は、手持ちの服で一度ずつ試して、授乳が終わったあとに冷たくなっている場所を手で触って確かめるのがいちばん確実です。おなかが冷たければ前開き型、首の後ろや肩が冷たければたくし上げ型が合っています。
- Q. 授乳服を買わずに、普通の前開きの服で冬を越せますか
- 条件が2つそろえば越せます。1つは、ボタンを3つ外した位置が今の胸の下端より下に来ること。鏡の前で上から3つ外し、開いた布の下端がバストの下に届いていれば足ります。もう1つは、外で授乳する回数が週に2回以下であること。家の中なら室温を上げられるので、出る肌の広さはあまり問題になりません。外での授乳が週3回を超えるなら、前開きだけでは開けた側の肌が毎回冷え、授乳服の横から出す型のほうが楽になります。買うかどうかは、服の棚ではなく、この2つの数で決めてください。
- Q. 1回の授乳が長くて、途中で寒くなります。服で直せますか
- 20分を超える授乳は、どの型でも途中で冷えが出ます。服で直せるのは、出ている肌に布を1枚かける方法です。たくし上げ型なら、持ち上げた裾の下に大きめのストールを横から掛けておなかを覆う。前開き型なら、開けていない側の前身頃を赤ちゃんの背中に沿わせて、鎖骨の上に掛けるようにします。どちらも布の端が赤ちゃんの顔に触れない位置に止めてください。それでも寒いなら、服の問題ではなく授乳する場所の室温の問題なので、座る位置を窓から離すか、膝に掛けるものを1枚増やすほうが効きます。
- Q. たくし上げ型を着ると、授乳のあとおなかが冷えています。前開きに替えるべきですか
- 替える前に、たくし上げたときに出る肌の高さを測ってください。裾を授乳の位置まで上げて、へそから裾の下端までを定規で測ります。10cm以上出ているなら、その服の裾が短いか、たくし上げる型が合っていません。5cm以下なら、服ではなくインナーを変えると直ります。腹巻きの代わりになる丈の長いインナーを、たくし上げる服の下に1枚入れて、インナーは上げないで済むよう胸の下で止まる形にすると、おなかは出ません。前開きに替えるのは、この2つを試しても冷たさが残ったときです。
- Q. 外出先の授乳室では暖かいのに、車の中では寒くて困ります。服を2通り持つ必要がありますか
- 2通り持つより、授乳する場所のほうを先に決めてください。車の中で授乳する日が週に1回以上あるなら、その日は出る肌が小さい前開き型にして、膝掛けを1枚車に置いておきます。授乳室がある場所に行く日は、どの型でも室温が保たれているので、重ねている枚数で決めて構いません。服を場所に合わせて2通り持つのではなく、寒い場所で授乳する日だけ型を固定する考え方のほうが、着る服の数は増えません。
— メグラシ編集部





