なで肩を女性らしく見せる|首が長いか短いかで襟と肩線を分ける

**あなたのなで肩は、隠すものではなく、女性らしさの土台です。**ただし、その女性らしさがきれいに出るかどうかは、肩ではなく首の長さで決まります。
首が長いなで肩は、女性らしさが出すぎて「寂しい」「頼りない」側に転びやすい人です。**襟を詰めて、肩線は落としてかまいません。**首が短いなで肩は、肩と首が一続きの坂に見えて「もったり」「肩が無い」側に転びやすい人です。こちらは襟を開けて、肩線は肩先で止めます。
測るのは1つだけです。耳たぶの下から肩の線までに、指が何本入るか。4本以上なら長い側、3本以下なら短い側です。肩パッドで横線を足して直す方法はなで肩に似合う服とトップスにまとめてあります。この記事は、なで肩を直さずに活かしたい人のためのものです。
結論:なで肩の女性らしさは、首の長さで出し方が逆になる
なで肩の傾斜は、それだけで曲線の印象を作ります。曲線は女性らしさの元なので、なで肩の人は何もしなくても柔らかく見える側にいます。
問題は、その柔らかさがどこで止まるかです。首が長い人は、首から肩へ長い曲線が続くので、柔らかさが余ります。余った柔らかさは、薄着の季節には華奢に、厚着の季節には寂しさに見えます。首が短い人は、曲線が短く切れる代わりに、首と肩の境目が消えます。境目が消えると、柔らかさより重さが前に出ます。
| 比べる場所 | 首が長いなで肩 | 首が短いなで肩 |
|---|---|---|
| 転びやすい側 | 寂しい・頼りない | もったり・肩が無い |
| 襟 | 詰める・高くする | 開ける・鎖骨を見せる |
| 肩線 | 肩先より下に落としてよい | 肩先で止める |
| 布の重さ | 厚く、ふくらむもの | 薄く、肩に沿うもの |
| 首まわりの小物 | 巻いて量を足す | 垂らして縦に流す |
表は向きを示すためのものです。実際の服は、この2つの向きのどちらに寄せるかで選んでください。
測るのは1つ。耳たぶの下から肩の線まで、指が何本入るか
鏡の正面に立ち、顎を軽く引きます。耳たぶのいちばん下から、真下に向かって指を横向きに並べていきます。止めるのは、首の付け根が肩の線に変わる位置です。なで肩の人はここが分かりにくいので、首を左右にゆっくり倒して、筋がいちばん動く場所を探してください。
- 指4本以上:首が長いなで肩
- 指3本以下:首が短いなで肩
- 3本半でちょうど止まる:どちらとも取れる(後の章で扱います)
指は自分の人差し指から小指まで、関節をそろえて並べます。他人の指で測ると幅が変わるので、必ず自分の指で測ってください。左右で差が出る人は、短いほうに合わせます。短い側が詰まって見えるほうが、見る人の目に残りやすいからです。
首が長いなで肩|女性らしさが出すぎて寂しく見える側
首が長いなで肩の人は、首から肩先までが一本の長い曲線になります。夏の薄着では華奢に見えて得をしますが、秋冬になると話が変わります。
ニットやコートは布に厚みがあるぶん、肩の傾斜に沿って下へ流れます。長い曲線の先に布が垂れ下がると、上半身が細く長く見えて、寂しさが出ます。鏡で「なんとなく元気がない」と感じるのは、この寂しさです。
女性らしさは足りています。足りないのは、曲線の途中で目を止める場所です。首元に量を置いて、そこで目を止めてください。
首が長いなで肩の秋冬|襟を詰めて、肩線は落としてよい
首が長い人は、襟を上に詰めるほど似合います。タートルネック、ボトルネック、ボウタイ、スタンドカラー。首に沿って立ち上がる襟は、長い首の一部を埋めて、曲線の途中に区切りを作ります。
肩線は、肩先より下に落としてかまいません。ドロップショルダーで肩先から3〜5cm下に縫い目が来るニットは、なで肩の傾斜をそのまま受けて、柔らかさを残したまま幅を足します。ラグラン袖も似合います。斜めの縫い目が肩の傾斜に沿って、肩の線がきれいに流れるからです。
布は厚く、ふくらむものを選びます。ざっくり編んだニット、毛足のある起毛、空気を含むウール。肩の上で布がふくらむと、長い曲線の下に丸みが加わって、寂しさが消えます。
コートは、ショールカラーやスタンドカラーのように首元に布が集まる形が合います。テーラードの細い襟は、首の長さがそのまま見えるので、マフラーを巻いて量を足してください。秋冬のコート選び全体はなで肩に似合う秋冬のコートにあります。
首が短いなで肩|肩と首が一続きの坂に見える側
首が短いなで肩の人は、首の付け根からすぐに肩の傾斜が始まります。首と肩の境目が見えにくいので、正面から見ると首から腕まで一枚の坂のように見えます。
ここに詰まった襟や厚い布が乗ると、坂の上に布が積もって、もったりした印象になります。「肩が無い」「なんだか着ぶくれる」と感じるのはこのためです。
この側の人に必要なのは、首と肩の境目を見せることです。境目が見えれば、なで肩の柔らかさが重さではなく女性らしさとして読まれます。
首が短いなで肩の秋冬|襟を開けて、肩線は肩先で止める
襟は開けます。Vネック、深めのUネック、カシュクール。目安は、襟ぐりの底が鎖骨の下指2〜3本の位置に来ることです。鎖骨が見えると、そこが首と肩の境目になって、坂が途中で切れます。
肩線は肩先で止めます。肩の骨のいちばん外側に縫い目が来る袖は、肩の位置をはっきり示してくれるので、肩が無いようには見えません。ドロップショルダーは縫い目が坂の途中に落ちるので、坂がさらに長く見えます。避けるか、落ち幅が2cm以内のものにしてください。
ラグラン袖を着るなら、襟ぐりが開いているものだけにします。ラグランの縫い目は首の付け根から始まるので、襟が詰まっていると首まわりに線が集まり、坂が強調されます。
布は薄く、肩に沿うものを選びます。ハイゲージのニット、とろみのある起毛のないウール、薄手のジャージー。肩に沿う布は、なで肩の曲線をそのまま見せて、上に量を積みません。
寒い日はタートルを諦める必要はありません。首に沿う薄いタートルを中に着て、その上にVネックのカーディガンを重ねると、首元は暖かく、胸元に縦のV字が残ります。
肩線の位置の目安|肩先から何cmまでなら落としてよいか
肩先は、腕を真横に上げたときにくぼむ場所のすぐ内側の骨です。ここを0として、縫い目がどこに来るかを見ます。
- 首が長いなで肩:0〜5cm下まで。5cmを超えると、袖の付け根が腕の途中に来て、腕が短く見え始めます
- 首が短いなで肩:0〜2cm下まで。それより下は坂を延ばします
試着室では、腕を体の横に下ろした状態で縫い目の位置を見てください。腕を上げると縫い目は肩に乗るので、正しい位置が分かりません。
布の重さで変わること|薄いほど肩に沿い、厚いほど坂が消える
同じ形の服でも、布の重さで肩の見え方が変わります。
薄い布は肩の傾斜に沿って落ちるので、なで肩の曲線がそのまま出ます。首が短い人には味方ですが、首が長い人が着ると曲線が長く出すぎます。
厚い布は肩の上でふくらんで、傾斜を隠します。首が長い人には丸みを足す働きをしますが、首が短い人が着ると坂の上に量が乗ります。
手に取ったとき、ハンガーから外して肩の部分を指でつまんでください。つまんだ布が自分の重さで下に落ちるなら薄い側、形を保って立つなら厚い側です。
どちらとも取れるとき①|指がちょうど3本半
指3本半で止まる人は、長い側の方法も短い側の方法も、どちらも大きくは外れません。この人がいちばん迷うのは、襟を詰めるか開けるかです。
決め方は、首元の開きを鎖骨の下指2本で止めることです。浅めのVネックやボートネックが、この位置にちょうど来ます。詰めすぎず、開けすぎず、首と肩の境目だけが見えます。
そのうえで、肩線で調整します。その日、柔らかく見せたいなら肩線を2〜3cm落とし、すっきり見せたいなら肩先で止めます。襟を固定して肩線だけ動かすと、迷う場所が1つに減ります。
タートルを着たい日は、首に沿う薄手のものを選び、折り返さずに着てください。折り返すと首元に布が二重に重なって、短い側の印象に寄ります。
どちらとも取れるとき②|髪を下ろすと短い、結ぶと長い
肩に髪がかかる長さの人は、髪を下ろしたときと結んだときで、首の見え方が変わります。指で測ると4本入るのに、髪を下ろした日は首が短く見える。この人は髪型で判定が入れ替わります。
決め方は、その日の髪型で判定し直すことです。髪を下ろす日は短い側の服、結ぶ日は長い側の服を選びます。朝、先に髪を決めてから服を選ぶ順番にすると迷いません。
どうしても服を先に決めたい日は、襟を開ける側の服にしておくと、髪を下ろしても結んでも大きく外れません。開いた襟に結んだ髪を合わせると首がかなり長く見えますが、それは寂しさよりも、すっきりした印象として出ます。
どちらとも取れるとき③|コートを着ると首が消える
室内では長い側なのに、コートを着た途端に首が短く見える人がいます。コートの襟が首の付け根より上まで立ち上がって、首を埋めているからです。
この場合は、コートだけ短い側の方法で選びます。襟が寝ているノーカラー、Vゾーンが深いテーラード、前を開けて着られる形。中に着るニットは長い側のまま、タートルでかまいません。
逆に、室内では短い側なのにコートを着ると落ち着いて見える人もいます。厚いコートの肩が坂を隠すからです。この人は、コートは厚め、中は薄めに分けてください。
どちらとも取れるとき④|女性らしく見せたい日と、頼りなく見られたくない日
同じ人でも、休日は柔らかく見せたい、仕事の日は頼りなく見られたくない、と求める印象が変わります。なで肩の人は、仕事の日に柔らかさが出すぎることを気にしがちです。
決め方は、肩線と襟のうち、片方だけを直線に寄せることです。
首が長い人は、襟は詰めたまま、肩線を肩先に合わせたジャケットを羽織ります。首元は柔らかく、肩は締まります。首が短い人は、襟は開けたまま、肩先に縫い目が来るジャケットを選びます。Vゾーンが柔らかさを残し、肩線が輪郭を作ります。
両方を直線にすると、なで肩の良さが消えて、服に着られた印象になります。直線にするのは片方だけです。
掛け紐とストールの置き場
なで肩の人は、バッグの掛け紐が落ちることに毎日悩まされます。女性らしさを活かす着方でも、掛け紐が落ちて何度も直す姿は、余裕のなさに見えます。
- 首が長い人:肩に掛けず、斜め掛けにします。紐が胸を斜めに横切るので、長い曲線に区切りも入ります
- 首が短い人:手に持つか、肘に掛けます。斜め掛けの紐は首まわりに線を足すので、坂が強く出ます
ストールも同じ考え方です。首が長い人はぐるりと巻いて量を首元に集め、首が短い人は首に一周掛けて前に垂らします。垂らした両端が縦の線になって、坂を切ります。
鏡の前で確かめる順番
服を決めたら、最後に鏡で3つだけ確かめてください。
- 首と肩の境目がどこにあるか分かるか。分からなければ襟を開けるか、肩線を上げる
- 首から肩先までの曲線が、途中で一度止まっているか。止まっていなければ襟を詰めるか、首元に量を足す
- 腕を下ろしたとき、袖の縫い目が肩先から何cmにあるか。長い人は5cm、短い人は2cmを超えていないか
3つとも通れば、なで肩は女性らしさとして見えています。なで肩を横から見た印象が気になる人は、なで肩を横から見たときの見え方も合わせて読んでください。肩の形が逆のいかり肩で、首の長さをどう扱うかはいかり肩をかっこよく見せる首の長さの扱い方にあります。
よくある問い
- Q. なで肩は肩パッドで直したほうがいいですか
- 女性らしく見せたいなら、直す必要はありません。肩パッドで横に線を足すのは、なで肩を目立たせたくない日の方法です。なで肩の傾斜は、それだけで柔らかい印象を作ります。その印象を活かすなら、首の長さで襟と肩線を分けるほうが早く決まります。
- Q. 首が長いか短いか、自分では分かりません
- 鏡の正面に立ち、顎を軽く引いて、耳たぶの下から肩の線(首の付け根の横)までに指を横向きに並べてください。4本以上入れば長い側、3本以下なら短い側です。3本半でちょうど止まる人は、どちらの方法も使えるので、本文の「どちらとも取れるとき」を見てください。
- Q. なで肩でラグラン袖を着ると、だらしなく見えます
- 首が短い側のなで肩で、襟ぐりが詰まったラグランを着ていることが多いです。ラグランの縫い目は首の付け根から斜めに始まるので、襟ぐりが詰まっていると首まわりに線が集まり、肩と首の坂が強く出ます。襟ぐりが鎖骨の下指2本ぶん開いたものに替えるか、肩先で縫い目が止まる袖に替えてください。
- Q. 女性らしく見せたいけれど、仕事では頼りなく見られたくありません
- 肩線か襟のどちらか一方だけを直線に寄せてください。首が長い人は襟を詰めたまま、肩線を肩先に合わせたジャケットにします。首が短い人は襟を開けたまま、肩先に縫い目が来る上着を選びます。両方を直線にすると、なで肩の柔らかさが消えます。
— メグラシ編集部





