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なで肩に似合う秋冬のコート|肩線とバッグの掛け紐が落ちない位置で選ぶ

メグラシ編集部//読了 15分
肩の縫い目が肩先に合ったキャメルのウールコートを着た女性の鎖骨から膝まで。幅の広い紐のバッグを首寄りの位置に掛けて駅のホームを歩いている

なで肩のあなたが秋冬のコートを選ぶなら、肩線を肩先にぴったり合わせるか、4cm以上はっきり落とすかの2択にしてください。いちばんずれて見えるのは、その中間の、1〜3cmだけ肩先から落ちた肩線です。

そしてコートの上でバッグの掛け紐が落ちるなら、原因は肩の角度・紐の素材・コートの表面の3つのどれかです。肩線の選び方も掛け紐の位置も、同じ1つの数字、首の付け根と肩先の高さの差で決められます。

なで肩は、体の形のひとつの特徴です。直すものでも隠すものでもありません。肩から腕へなだらかにつながる線は、柔らかい素材や落ち感のある服と相性がよく、首まわりもすっきり見えます。困るのは、肩の形と服の肩線がずれたときと、肩に何かを掛けたいときだけです。

この記事では、まず自分の肩の下がりを測り、それに合わせてコートの肩線・襟・素材・丈を選びます。後半はバッグの掛け紐の話です。片側だけ下がっている、肩幅は広いのに下がっている、試着室では合うのに外では重く見える、といった迷う場面にも多めに紙幅を使いました。

結論:なで肩の秋冬コートは、肩線を合わせるか落とすかの2択

コートの肩線は、肩の形と服の形が出会う場所です。なで肩の人の肩は、首の付け根から肩先に向かって下がる角度が大きいので、肩先の位置が服の想定より低く、内側にあることが多くなります。

肩線が肩先にぴったり合っているコートは、この角度をそのままなぞります。肩先に縫い目が来るので、肩の位置がはっきりし、腕との境目もくっきりします。なで肩の柔らかい線を残しながら、輪郭が整って見える形です。

肩線が肩先より大きく外に落ちているコートは、肩の角度を見せません。縫い目が二の腕の途中にあるので、肩の下がりは布の中に隠れ、肩から袖までが一続きの曲線に見えます。下がりがどれだけ大きくても、見た目に影響しない形です。

困るのは、その中間です。肩線が肩先より1〜3cmだけ外に出ていると、肩が下がっている分だけ縫い目のまわりに布が余り、肩先に小さなたるみができます。本来は肩先に合わせるつもりで作られた服が、なで肩の人の体では少し落ちて着られている状態です。肩の位置がはっきりせず、だぼっとも見えない、どちらつかずの印象になります。

まず測る:首の付け根と肩先の高さの差

なで肩かどうか、どのくらい下がっているかは、壁と定規で測れます。

壁に背中と後頭部をつけて立ち、顔は正面を向けます。首の付け根、つまり首と肩の境目でいちばん高い点に、定規を水平に当てて壁に印をつけます。次に、肩先の骨、腕を上げると少しくぼむところの上にある出っ張りの高さに、同じように印をつけます。2つの印の高さの差が、肩の下がりです。

人に手伝ってもらえない場合は、鏡に正面から映った自分をスマホで撮り、画面上で首の付け根と肩先の高さを比べても構いません。服の厚みで分かりにくいので、薄手の服で測ってください。

高さの差肩線の選び方掛け紐の扱い
4cm未満合わせる・落とすのどちらでも肩掛けで止まりやすい
4〜6cm合わせるなら薄いパッドか張りのある布首寄りに掛ければ止まる
6cm以上落とす形か、肩を作り込んだ形斜め掛けや手持ちが楽

この表の数字は目安です。肩先の骨の出方や、肩まわりの厚みによって、同じ差でも感じ方は変わります。大切なのは、自分の数字を一度出しておくことです。コートを選ぶときもバッグを選ぶときも、この数字を頭に置いておくと、売り場での判断が早くなります。

測るときに迷いやすいのが、首の付け根の位置です。首を少し横に傾けると、首と肩の境目に筋が浮き、そのいちばん上がったところが首の付け根になります。肩先の骨は、腕を前後にゆっくり回したときに動かずに残る出っ張りです。腕と一緒に動く丸みは腕の骨の頭なので、そこを肩先と取り違えると差が小さく出ます。左右とも測って、大きいほうの数字を自分の基準にしておくと、コートもバッグも外れにくくなります。

あわせて、肩幅も測っておきます。左右の肩先の骨の間の距離です。コートの表示にある肩幅は、肩線から肩線までの長さなので、自分の肩幅と比べれば、試着しなくても肩線が肩先に来るか落ちるかが分かります。

肩線を肩先に合わせるコートの選び方

肩線を合わせる形を選ぶなら、コートの表示の肩幅が、自分の肩幅とほぼ同じか、1cm以内で大きいものを選びます。

このとき見るのは、肩先の作り方です。なで肩の人の肩は角度が大きいので、布がやわらかすぎると、肩先で布が肩の傾きに沿って下に落ち、縫い目の位置がずれます。肩先に薄いパッドが入っているか、ウールのように張りのある布で、肩先の丸みが服の側で作られているものを選んでください。

パッドの厚みは5mm前後が目安です。それ以上厚いと、肩先が水平に張り出して、自分の肩とのあいだに空間ができます。外から見るとがっしりした肩に見えますが、下がった肩との落差で、首の付け根からパッドまでの布にしわが寄ります。

袖の付き方も確かめます。肩線を合わせる形のコートは、たいてい袖が肩先で縫い付けられています。腕を前に伸ばしたときに、背中が突っ張らないか、肩先の縫い目が上に引き上げられないかを見てください。なで肩の人は肩先が低いので、袖の付け根が高すぎると、腕を動かすたびにコート全体が持ち上がります。

試着では、鏡の正面だけでなく、真横からも見てください。横から見たときに、肩先の縫い目が腕の付け根の真上にあれば、肩線は合っています。縫い目が腕の付け根より後ろにずれているなら、肩の厚みに対してコートが浅く、前肩ぎみに見えやすくなります。

もうひとつ、腕を上に挙げてから下ろす動きを3回くり返してみてください。下ろしたあとに肩先の縫い目が元の位置に戻るなら、肩まわりのゆとりは足りています。縫い目が首側に寄ったまま戻らないなら、肩先の作りに対して袖付けがきつく、一日着ているうちに肩線がだんだん内側にずれていきます。売り場で数秒でできる確かめ方なので、肩線を合わせる形を選ぶときは習慣にしておくと安心です。

肩線をはっきり落とすコートの選び方

肩線を落とす形には、肩線が二の腕に下がったドロップショルダーと、袖が首元から斜めに続くラグラン袖があります。

ドロップショルダーを選ぶなら、肩線が肩先より4cm以上外にあるものにしてください。4cm以上落ちていれば、肩の下がりと縫い目の位置が離れているので、肩先に布の余りが出ても、それはデザインとしての落ち感に見えます。表示の肩幅が自分の肩幅より8cm以上大きいかが目安になります。

ラグラン袖は、肩に縫い目がないので、肩の角度にもっとも左右されにくい形です。首の付け根から袖口まで一続きの斜めの線になるので、なで肩の人の肩から腕への線とよくなじみます。ただし、首の付け根から斜めに入る縫い目は、肩の傾きをもう一度なぞる線にもなります。縫い目がはっきり目立つ切り替えのラグラン袖より、共布で縫い目が目立たないもののほうが、肩の下がりを強調しません。

肩を落とす形のコートは、身幅もゆったりしていることが多いので、肩から下がだぼっと見えないかを確かめます。袖口で手の甲が半分隠れる程度の袖丈と、裾に向かって広がりすぎないシルエットを選ぶと、肩の落ち感が全体の印象を左右しすぎません。

1〜3cmだけ落ちた肩線がずれて見える理由

売り場で手に取るコートの多くは、肩線が肩先にぴったり来るように作られています。ところが、なで肩の人が自分の肩幅に合うサイズを選ぶと、肩先が低い分だけ縫い目が外にずれ、結果として1〜3cm落ちた状態で着ることになります。

この状態では、縫い目より内側の布が肩の傾きに沿って下に引っ張られ、縫い目のまわりに斜めのしわができます。しわは首の付け根から肩先に向かって伸びるので、肩の下がりがかえって強調されます。

このずれは、サイズを下げても直らないことが多いです。肩幅を小さくすると縫い目は肩先に近づきますが、身幅と袖丈も一緒に小さくなるので、腕を動かしにくくなります。直すなら、肩線の位置を変えるのではなく、肩先に5mm前後の薄いパッドを足して、縫い目のところで布を支えるのが近道です。お直しの店で、肩パッドの追加をお願いできることも多いので、手持ちのコートで肩にしわが寄るなら相談してみてください。

これから買うなら、肩線を合わせる形か落とす形かを、売り場に行く前に決めておくと、中間の形を選ぶ失敗が減ります。

襟の形:肩の下がりを横で受け止める

コートの襟は、肩線の次に、なで肩の見え方に関わる部分です。

襟が横に広がる形、たとえばテーラードカラーで襟幅が広めのもの、大きめのショールカラーなどは、首の付け根から肩に向かって横の線を足します。肩の下がりの上に水平に近い線が重なるので、肩の角度がやわらいで見えます。襟の幅は、首の付け根から肩先までの距離の3分の1以上あると効果が分かりやすくなります。

スタンドカラーやボトルネックのように、首に沿って立ち上がる襟は、首から下の線を縦に強調します。首がすっきり長く見える一方で、その下の肩の下がりはそのまま見えます。肩の下がりを活かして柔らかく見せたい人には合いますが、肩の位置をはっきりさせたい人は、襟を折り返して首元に横の線を作れる形のほうが使い分けやすくなります。

襟のないノーカラーのコートは、首元の開きの形で見え方が決まります。開きが丸く狭いと、肩の下がりと首の線が連続して、なだらかさが強く出ます。開きが横に広いVやスクエアだと、鎖骨の高さに横の線ができます。

素材と厚み:張りのある布か、落ちる布か

なで肩の人のコートは、肩線の形と素材の組み合わせで考えます。

肩線を合わせる形には、張りのある布が合います。目の詰まったウール、厚手のツイル、ボンディングのように形を保つ布は、肩先で布が下に落ちず、縫い目の位置が保たれます。

肩線を落とす形には、落ち感のある布が合います。やわらかいウール、カシミヤ混、厚手のジャージーのように、重さで下に落ちる布は、肩から袖へのなだらかな線をきれいに出します。落とす形に張りのある布を合わせると、肩の外側に布が角ばって張り出し、肩の下がりとの差で肩先の下に空間ができやすくなります。

表面の質感も、後で話すバッグの掛け紐に関わります。毛足のあるウールやフリース、起毛した布は紐が止まりやすく、表面がつるつるしたナイロンやなめらかな合成皮革は紐が滑りやすくなります。ダウンジャケットや中綿入りのコートは、表面が滑るうえに、中綿の厚みで肩の上がさらに丸くなるので、なで肩の人にとってはいちばん紐が落ちやすい組み合わせです。

コートの丈と肩の関係

丈の長さは、肩の下がりの見え方にも関わります。

腰丈から太もも丈のショートコートは、肩から裾までの距離が短いので、肩まわりの印象が全体のなかで大きな割合を占めます。肩線の合う合わないがはっきり見える丈です。ショート丈を選ぶなら、肩線を合わせる形と張りのある布の組み合わせが失敗しにくくなります。

膝丈前後のミドル丈は、肩と裾のあいだに十分な距離があるので、肩の印象が全体に溶けます。合わせる形でも落とす形でも選べる丈です。

ふくらはぎ丈以上のロングコートは、縦の長さが強く出るので、肩の下がりはほとんど気になりません。ただし、肩線を落とす形で落ち感のある布を選ぶと、肩から裾まで全体が下に流れて、重さが下にたまって見えることがあります。ロング丈で落とす形を選ぶなら、前を開けて着る、ベルトで腰の位置を作る、といった工夫で途中に区切りを入れてください。

丈と肩の関係で見落としやすいのが、前を閉めるか開けるかです。前を閉めると、肩から裾までが一枚の面になり、肩の印象が全体に広がります。前を開けると、前端の縦の線が2本できて、肩から下に目が流れます。肩線が少しずれているコートでも、前を開けて着れば、ずれは縦の線の陰に入って目立ちにくくなります。寒い日に前を閉める必要があるなら、そのコートこそ肩線の合う合わないを厳しめに見て選んでください。

バッグの掛け紐が落ちる:原因を3つに分ける

秋冬になると、ショルダーバッグやトートバッグの持ち手が肩からずり落ちて困る、という人が増えます。夏は肌や薄いシャツの上に掛けていたので止まっていた紐が、コートの上では止まらなくなるからです。

原因は3つあります。1つめは肩の角度です。首の付け根と肩先の高さの差が大きいほど、紐が止まる平らな場所が少なくなります。2つめは紐の素材と幅です。細い紐や、表面がつるつるした紐は、肩の上で支える面が小さく、少しの角度でも滑ります。3つめはコートの表面です。滑りやすい素材のコートの上では、角度がゆるやかでも紐は落ちます。

どれが原因かは、簡単な手順で分けられます。まず、薄手のニットなど止まりやすい服の上で、いつものバッグを肩に掛けて10歩歩いてください。落ちなければ、肩の角度は原因ではありません。次に、同じバッグをコートの上に掛けて10歩歩きます。ここで落ちるなら、コートの表面が原因です。ニットの上でも落ちるなら、肩の角度か紐のどちらかです。最後に、幅の広い紐のバッグがあれば、同じように試します。広い紐なら止まるなら、原因は紐です。

原因が分かれば、直し方も決まります。肩の角度が原因なら掛け方を変える、紐が原因なら紐かバッグを替える、コートの表面が原因なら組み合わせを変えるか、紐の側に滑り止めを足す、という具合です。

掛け紐が止まる位置と幅

肩に掛けるなら、紐を置く位置を首寄りに移すと止まりやすくなります。

なで肩の人の肩は、肩先に近いほど傾きが大きく、首の付け根に近いほど平らです。紐を肩先寄りに掛けると、いちばん傾いた場所に紐が乗るので、少し体が動くだけで滑り落ちます。首の付け根から2〜3cm外側、肩の上でいちばん平らなところに紐を置いてください。そこに置くには、紐の長さが足りないと肩先に寄ってしまうので、脇の下に本体が収まるくらいの長さに調整します。

紐の幅は2.5cm以上が目安です。幅があるほど肩の上で支える面が広がり、角度の影響を受けにくくなります。細いチェーンや1cm以下の紐は、どんな肩でも滑りやすいので、なで肩の人は肩掛けではなく斜め掛けで使うほうが安心です。

紐の裏の素材も確かめてください。裏が起毛していたり、凹凸のある織りになっていたりすると、コートの表面との摩擦が増えます。手持ちのバッグの紐がつるつるしているなら、紐に巻き付けるタイプの肩当てを足すと、幅と摩擦の両方を補えます。

バッグの重さも関わります。中身が重いほど紐は下に引かれて滑りやすくなります。肩掛けで持つバッグは、中身を含めて1kg前後までに抑えると、なで肩の人でも一日を通して止まりやすくなります。

斜め掛け・リュック・手持ちへの切り替え

肩の高さの差が6cm以上あって、首寄りに掛けても紐が落ちるなら、肩掛けそのものをやめて、持ち方を変えるほうが楽です。

斜め掛けは、紐が首の付け根と反対側の腰に支えられるので、肩の角度に関係なく落ちません。コートの上から斜め掛けにするときは、紐がコートの前身頃を斜めに横切るので、紐の色をコートの色に近づけると線が目立ちにくくなります。紐の長さは、本体が腰骨の高さに来るくらいに調整すると、歩いても体の前で揺れにくくなります。

リュックは、両肩に均等に重さがかかるので、なで肩の人でも落ちにくい持ち方です。肩ベルトが首の付け根寄りを通るように、胸の前の位置で左右のベルトをつなぐストラップがあるものを選ぶと、ベルトが肩先へ滑っていくのを防げます。

手持ちのバッグは、肩の形にまったく左右されません。秋冬のコートとの相性もよく、仕事の日や式典の日など、きちんと見せたい場面では手持ちに切り替えるのも一つの方法です。

コートの下で肩が滑る:ニットとインナーの選び方

コートを着ているのに、肩まわりがなんとなく落ち着かない、という場合は、コートの下に着ている服が原因のこともあります。

コートの裏地はたいてい滑りやすいので、下に着ている服の表面もなめらかだと、コートが肩の上で後ろや外に滑ります。なで肩の人は、肩先で止める場所が少ないので、コートが少しずつ後ろに下がり、首元が詰まって前がはだける、ということが起きやすくなります。

コートの下には、肩まわりに少し凹凸のあるニットや、起毛したカットソーを選ぶと、裏地との摩擦でコートが止まりやすくなります。肩先に縫い目があるセットインの袖のニットは、縫い目の段差がコートの肩を引っかけてくれるので、肩線を合わせる形のコートとよくなじみます。

逆に、肩線を落とす形のコートの下には、肩の縫い目が目立たないラグラン袖やドルマン袖のニットが合います。下の服の肩線とコートの肩線の位置がずれていると、コートの上から段差が透けて見えることがあるので、下の服とコートの肩線は、合わせる形同士か、落とす形同士でそろえると整います。

どちらとも取れるとき①:片側だけ下がっている

測ってみると、左右で肩の高さが違うことは珍しくありません。利き手の側や、いつもバッグを掛けている側の肩が、もう一方より低いことがよくあります。

左右の差が1cm以内なら、コートの見え方にはほとんど影響しません。2cm以上の差があるときは、低いほうの肩に合わせてコートを選んでください。高いほうに合わせると、低いほうの肩線が1〜3cm落ちたずれた状態になり、片側にだけしわが寄ります。低いほうに合わせると、高いほうの肩線は少し内側に来ますが、内側にずれた肩線はつっぱりにはなってもたるみにはならないので、見た目の差が小さくなります。

肩線を落とす形のコートなら、左右差はほとんど気になりません。差が大きい人は、落とす形を選ぶのが一番手間がかかりません。

バッグは、落ちにくいほうの肩、つまり高いほうにばかり掛けがちです。片側だけで持ち続けると、高さの差を自分で広げてしまうこともあるので、斜め掛けで重さを体の中心に寄せるか、ときどき左右を入れ替えてください。

どちらとも取れるとき②:肩幅は広いのに肩が下がっている

なで肩というと肩幅が狭い人を思い浮かべがちですが、肩幅は広いのに角度が大きい、という人もいます。この場合は、肩幅に合わせて服を選ぶと肩線が落ちすぎず、角度に合わせて選ぶと肩幅が窮屈になる、という板挟みになります。

この場合は、肩幅のほうを優先してください。肩幅が合っていないと、腕を動かすたびに背中と肩先が引っ張られ、一日着ていると疲れます。肩幅に合うサイズを選んだうえで、角度の分は薄いパッドで補います。肩先で布を支えれば、肩幅を保ったまま、肩先のたるみを抑えられます。

逆に、肩幅は狭いのに角度はそれほど大きくない人は、なで肩というより、肩先が小さく収まっている体型です。この人たちは、肩線を合わせる形でも落とす形でも着こなせますが、落とす形を選ぶと、肩の小ささがゆとりの中に隠れて、上半身が華奢に見えすぎることがあります。合わせる形を選ぶと、肩の位置がはっきりして、上半身に適度な存在感が出ます。

どちらとも取れるとき③:試着室では合うのに、外で重く見える

試着室の鏡ではちょうどよく見えたのに、外で着ると肩まわりが重く見える、という経験がある人も多いはずです。

試着室では、腕を下ろしてまっすぐ立った状態で鏡を見ます。外では、バッグを掛けたり、腕を前に出したり、首元にマフラーを巻いたりします。バッグを掛けると紐の重さで肩線が下に引かれ、マフラーを巻くと首の付け根のまわりにボリュームが足されて、肩の下がりがより大きく見えます。

試着のときは、いつも使うバッグを持って行って、実際に肩に掛けた状態で鏡を見てください。マフラーをよく巻く人は、手持ちのマフラーを首に掛けて試着します。肩線を合わせる形のコートで、バッグを掛けたときに肩先の縫い目が1cm以上下に引かれるなら、肩先の作りが弱いので、もう少し張りのある布か、パッドのあるものを選んだほうが外では安定します。

マフラーを巻いたときに肩が重く見えるなら、マフラーを首に沿って高く巻き、肩の上には垂らさないようにします。肩の上に布が乗ると、その分だけ肩の傾きの上に重さが足されて、下がりが強調されるからです。首元で巻いて、端は胸の前に下ろすと、肩先はコートの肩線だけで見えるようになります。

試着で確かめた結果、売り場の鏡と外での見え方の差が大きいと感じたら、その日はもう一度、肩線を合わせる形と落とす形のどちらを選ぶかに立ち返ってください。バッグを肩に掛ける日が多い人は、肩線を合わせる形のほうが紐の止まる場所が残り、手持ちや斜め掛けが中心の人は、落とす形のほうが一日の動きに沿います。コートは一度買うと数年着るものなので、似合うかどうかだけでなく、毎日の持ち方に合うかで最後の1着を決めると、着る回数が増えます。

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よくある問い

Q. なで肩にはどんなコートが似合いますか
肩線の位置がはっきりしているコートが似合います。1つは、肩線が肩先から内側1cm以内に収まっていて、肩の形をそのままなぞるコートです。薄い肩パッドが入っているか、張りのある布で肩先が自然に作られているものが合います。もう1つは、肩線が肩先より4cm以上外に落ちたドロップショルダーや、袖が首元から続くラグラン袖のコートです。こちらは肩の角度を見せないので、下がりの大きさに関係なく着られます。迷うのは1〜3cmだけ落ちた肩線で、肩の下がりと服の肩線が少しずれて、たるみに見えやすくなります。
Q. コートの上だとショルダーバッグがすぐ落ちます
原因は3つに分けられます。肩の角度が大きくて紐が止まる場所がない、紐が細いか表面がつるつるしている、コートの表面が滑りやすい素材、のどれかです。紐を肩の付け根から首寄り2〜3cmの位置に掛けて10歩歩き、落ちなければ角度は足りています。それでも落ちるなら紐かコートの表面の問題なので、幅2.5cm以上で裏に起毛や凹凸のある紐に替えるか、表面に毛足のあるコートと組み合わせると止まりやすくなります。角度そのものが原因なら、斜め掛けか手持ちに切り替えるほうが一日を通して楽です。
Q. 片方の肩だけ下がっていて、コートの肩が左右で違って見えます
左右差は多くの人にあり、気にしすぎる必要はありません。差が1cm以内なら、ほとんど人の目には入りません。2cm以上ある場合は、低いほうの肩に合わせてコートを選び、高いほうの肩線が少し内側に来る状態にすると、たるみが出にくくなります。バッグはふだん高いほうの肩に掛けていることが多いので、落ちにくいほうの肩を使い続けて差が広がらないよう、ときどき反対の手で持つか、斜め掛けで体の中心に重さを寄せるのも一つの方法です。
Q. 肩パッドが入ったコートは古く見えませんか
厚みのある肩パッドで肩先を角ばらせると、そう見えることがあります。なで肩に合わせたいのは、肩先を高くするための厚いパッドではなく、肩線の位置を止めておくための薄いパッドです。指でつまんで5mm前後の厚みなら、着たときにパッドの存在はほとんど分かりません。肩先が水平に張り出すのではなく、肩の形に沿って丸く収まっているかを試着で確かめてください。張りのあるウールなど、布そのものが肩先を作ってくれる素材なら、パッドがなくても同じ効果が得られます。

— メグラシ編集部

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