50歳からのファッション|体が先か顔が先か、変わった所から直す

**50歳からのファッションは、全部を一度に買い替えなくて構いません。**去年の秋冬に着ていた服を着てみて、合わなくなったのが形なのか色なのかを確かめてください。それで直す順が決まります。
形が合わなくなった人は、体が先に変わっています。腰まわりや背中の厚み、二の腕の張りが変わり、去年の服のボタンが引っ張られたり、丈が中途半端に見えたりします。この人は着丈とゆとり、ボトムスの股上から直します。色はいまの手持ちのままで大丈夫です。
色が合わなくなった人は、顔が先に変わっています。肌の明るさや髪の色、髪の量が変わり、去年まで似合っていた色を着ると顔が疲れて見えます。この人は首元の色と明るさ、生地の艶から直します。形はそのままで構いません。両方変わったと感じる人は、顔を先に直してください。そうすると、形の直しが少なくて済みます。
あなたはどちら|去年の服5着で確かめる
去年の秋冬によく着ていた服を5着選び、昼の自然光が入る場所で1着ずつ着てください。全身が入る距離から、スマートフォンで写真を撮ります。鏡より写真の方が、変化がはっきり出ます。
写真を見て、次のどちらが多いかを数えます。
| 写真に出ているもの | 変わったのは | 直す場所 |
|---|---|---|
| 服に横向きのしわが走る、ボタンの間が開く、裾が腰の一番広い所で止まる | 体が先 | 着丈・ゆとり・股上 |
| 顔のまわりが暗い、目の下の影が目立つ、服だけが鮮やかに見える | 顔が先 | 首元の色・明るさ・艶 |
| 両方が同じくらい出ている | 両方 | 顔を先に、そのあと形 |
| どちらもほとんど出ない | まだ変わっていない | いまの服のままでよい |
5着のうち3着以上で同じ側の印が出たら、そちらが先に変わっています。
体が先に変わった人|直すのは形だけ
体が先に変わった人は、色の手持ちはそのまま使ってください。似合う色は変わっていないので、色まで替えると、似合っていたものまで手放すことになります。
直すのは、着丈、ゆとり、ボトムスの股上の3つです。どれも体の厚みが変わった場所に、服の線が引っかからないようにするための直しです。
着丈|腰の一番広い所で止めない
トップスの裾が、腰の一番広い所でちょうど止まっていると、その幅が強調されます。50歳前後で腰まわりの厚みが変わった人は、去年と同じ着丈でも、裾が止まる位置の見え方が変わります。
測り方は、横から写真を撮って、腰の一番広い所の高さを確かめることです。トップスの裾は、そこから上へ5センチ以上離すか、下へ10センチ以上下げると、幅が強調されません。上へ離すなら前だけボトムスに入れ、下へ下げるならお尻が隠れる丈にします。
ゆとり|背中と二の腕に指2本
体の厚みが変わると、背中と二の腕に服が張りつき、動くたびに横のしわが出ます。去年まで余裕のあったニットやブラウスが、肩甲骨のあたりで突っ張るのがこの状態です。
服を着て、背中と二の腕の布を指でつまんでください。指2本ぶん、つまめるゆとりがあれば十分です。つまめないなら、ひとつ大きいサイズにするか、肩の位置が少し落ちた形を選びます。ただし、肩が大きく落ちた形や、全体に大きすぎるものは、布の量が増えて全身が大きく見えるので、指3本ぶんを超えるゆとりは要りません。
股上|ウエストの位置を去年と比べる
ボトムスは、股上の深さで印象が大きく変わります。腰まわりが変わると、去年と同じ股上のパンツでも、ウエストのゴムやボタンが腹に食い込む位置が変わり、上に着たトップスの裾がそこで持ち上がります。
去年のパンツを履いて、ウエストの位置がおへそより上か下かを確かめてください。食い込みが気になるなら、股上を2センチほど深くして、ウエストの位置をおへその高さに合わせると、上のトップスの裾が素直に落ちます。
顔が先に変わった人|直すのは色と艶だけ
顔が先に変わった人は、形の手持ちはそのまま使ってください。体の線に合っている服を、色が合わないという理由で全部替える必要はありません。
直すのは、首元の色、明るさ、艶の3つです。どれも顔のすぐ下に置くものを変えて、顔に光が戻るようにするための直しです。
首元の色|顔のすぐ下を一段明るく
顔が先に変わった人の多くは、肌の明るさが少し落ちたり、髪に白いものが増えたりしています。去年まで似合っていた深い色や、暗い色を首元に置くと、その色が顔に影を落とします。
直し方は、顔のすぐ下に置く色を一段だけ明るくすることです。黒のニットなら濃い灰色か紺に、焦げ茶なら明るい茶色に替えます。服を替えたくないなら、首元に明るい色のスカーフや、白や生成りのインナーを1枚のぞかせるだけでも、顔まわりの影が薄くなります。
暗い色そのものを手放す必要はありません。ボトムスや靴、鞄など、顔から離れた場所に移せば、引き続き使えます。
明るさ|髪の色と服の色の差を見る
髪の色が変わった人は、髪と服の色の差も見直します。黒髪のころは、黒や紺の服と髪の色が揃って、全身がまとまって見えていました。白髪が増えたり、髪を明るく染めたりすると、同じ黒い服でも髪との差が大きくなり、服だけが重く見えます。
写真で、髪と首元の服の色を並べて見てください。髪より服の方がはっきり暗いなら、首元の服を髪の明るさに近づけると、頭から肩までがひと続きに見えます。
艶|生地で光を足す
肌の艶が変わった人は、服の生地で光を足します。目の詰まった細い編みのニット、少し光沢のあるブラウス、なめらかな起毛の生地は、顔のすぐ下で光を反射して、肌を明るく見せます。
逆に、毛羽立ったざっくりした編みや、表面がかさついた生地を首元に置くと、肌の乾いた質感が強調されます。ざっくりしたニットが好きなら、首元に艶のあるインナーを重ねてください。
両方変わった人|顔を先に直す
体も顔も変わったと感じる人は、顔を先に直してください。首元の色と艶を整えると、視線が顔に集まり、体の線の変化に目が行きにくくなります。そのうえで、まだ気になる形の部分だけを直すと、買い替えの枚数が少なくて済みます。
形から先に直すと、新しい形の服を、合わなくなった色で買ってしまうことがあります。そうすると、半年後に色を直すとき、その服もまた入れ替えることになります。
順番の目安は、最初の2週間で首元の色と艶を直し、そのあと写真を撮り直して、まだ形のしわが目立つ服だけを入れ替えることです。
どちらとも取れるとき|写真を2枚撮り比べる
5着を着ても、形の印と色の印が半々で決めきれない人は、同じ服で2枚の写真を撮ってください。1枚はそのまま、もう1枚は首元に白か生成りの布を1枚当てた状態です。
2枚を並べて、首元に布を当てた方が明らかに顔が明るく見えるなら、顔が先です。ほとんど変わらないなら、体が先です。この比べ方なら、5着全部を着直さなくても判断できます。
それでも決まらないときは、変化がまだ小さい時期です。いまの服のまま秋冬を過ごし、次の季節の入れ替えのときに、もう一度写真を撮ってください。変化は数か月で急に進むものではないので、慌てて買い替える必要はありません。
50歳からの流行の取り入れ方
流行の服は、50歳からも着て構いません。外れやすいのは、流行と変化がぶつかるときです。
体が先に変わった人は、流行の色を取り入れてください。形はいまの体に合わせたものを使い、色だけ今年のものにすると、変化と流行がぶつかりません。顔が先に変わった人は、流行の形を取り入れてください。色は顔に合わせたものを使い、袖の形や丈だけ今年のものにします。
50代からのファッションの全体の決め方では、色、丈、素材、場面までを広く整理しています。この記事で直す場所が決まったら、そちらで細かい寸法を確かめてください。
秋冬に先に直す3着
秋冬に入る前に直すなら、まずは次の3着から始めると、毎日の服装がすぐに整います。
| 変わったのは | 先に直す3着 |
|---|---|
| 体が先 | お尻が隠れる丈のニット、股上の深いパンツ、肩が少し落ちたコート |
| 顔が先 | 明るい色の細い編みのニット、白か生成りのインナー、首元に置く明るい色のマフラー |
| 両方 | 明るい色の細い編みのニット、白か生成りのインナー、股上の深いパンツ |
どの場合も、3着を直したら、もう一度去年の服5着で写真を撮り直してください。最初に気になった印のほとんどが消えていれば、それで十分です。40代のうちに整えておく服の基本は40代のファッションの基本にまとめています。
50歳から変わらないもの
最後に、50歳から変わらないものも書いておきます。
好きな色の系統、好きな形の傾向、着ていて落ち着く素材は、体や顔が変わっても大きくは変わりません。変わるのは、それを体のどこに、どの明るさで置くかだけです。
好きなものを手放すのではなく、置く場所を変える。50歳からのファッションは、それだけで十分に整います。
よくある問い
- Q. 50歳になったら、服を全部買い替えた方がいいですか
- 全部を替える必要はありません。合わなくなったのが形か色かで直す場所が違い、多くの人はどちらか一方から始まります。去年の秋冬に着ていた服を5着選んで着てみて、合わないと感じた理由を書き出すと、替えるべきものが3着前後に絞れることがほとんどです。
- Q. 体も顔も変わった気がします。どこから手を付ければいいですか
- 顔から直してください。首元の色と艶を整えると、全身の印象が明るくなり、体の変化が目立ちにくくなります。そのうえで、まだ気になる形の部分だけを直すと、買い替える枚数が少なくて済みます。逆に形から直すと、色が合わないまま新しい服が増えることになります。
- Q. 流行の服は着ない方がいいですか
- 着て構いません。ただ、流行の形は体の変化と重なるとき、流行の色は顔の変化と重なるときに外れやすくなります。体が先に変わった人は流行の色を、顔が先に変わった人は流行の形を取り入れると、変化と流行がぶつかりません。
- Q. どの服が合わなくなったのか、自分ではわかりません
- 昼の自然光が入る窓辺で、全身が入る距離から写真を撮ってください。鏡で見るより、写真の方が変化がはっきり出ます。顔のあたりが暗く見えれば色、服のしわが横に走っていれば形の問題です。
— メグラシ編集部





