今年のトレンド服、秋冬に1枚だけなら|人に見られる時間で場所を選ぶ

**今年のトレンド服を秋冬に1枚だけ足すなら、平日にあなたがいちばん長く人に見られている場所に置いてください。**机に向かって座っている時間が長い人は上、外を歩く時間が長い人は羽織りか靴です。
売り場で迷うのは、何を買うかから考えるからです。同じ1枚でも、上に置けば1日に6時間人の目に入り、靴に置けば40分しか入らない、ということが起こります。先に置く場所を決めると、選ぶ品目が1つに絞れて、売り場で見る棚も1つで済みます。
この記事では、1日の見られ方を姿勢ごとに書き出して、置く場所を数字で決める手順をまとめました。流行の中身、つまり今年どの形や色が売り場に多いかは、別の記事に分けてあります。ここで扱うのは、それを自分のどこに置くかです。
結論:今年の1枚は、見られている時間がいちばん長い場所に置く
置き場所の候補は5つです。上(トップス)、下(スカート・パンツ)、羽織り・コート、靴、バッグ。この5つのうち、平日に人の目に入っている時間がいちばん長い場所に、今年の1枚を置きます。
| 平日のいちばん長い過ごし方 | 人の目に入る場所 | 今年の1枚を置く場所 |
|---|---|---|
| 机に向かって座る | 胸から上、とくに首まわりと袖 | 上 |
| 立って人と話す・接客する | 全身、とくに腰から上 | 上か下 |
| 外を歩く・移動が多い | 外側の1枚と足元 | 羽織り・コート |
| 長く立ち、足元が近くで見られる | 膝から下 | 靴 |
| 人と会う場面が短く、出入りが多い | 手元と肩 | バッグ |
迷ったら、まず上と羽織りのどちらかで考えてください。秋冬の平日は、この2つで見られる時間の大半を占める人がほとんどです。
秋冬は、見られる場所が1日のうちに入れ替わる
夏は外でも中でも同じ1枚が見られていました。秋冬は違います。外では羽織りやコートが見られ、建物に入ってそれを脱ぐと、今度は上と下が見られます。同じ1日の中で、見られる場所が少なくとも1回は入れ替わります。
だから、秋冬の置き場所は「何を着ているか」ではなく「どこで何時間過ごすか」で決まります。通勤に片道40分、職場で8時間座っている人なら、羽織りが見られるのは往復80分、上が見られるのは8時間です。同じ予算でも、上に置いたほうが人の目に入る時間は6倍になります。
逆に、外回りが多く、建物に入ってもすぐに出る人は、羽織りを脱ぐ時間がほとんどありません。この人にとっては、上に何を着ていても見られる時間はわずかです。
1日の見られ方を、4つの姿勢に分ける
見られ方は、姿勢で4つに分けると数えやすくなります。
| 姿勢 | 人から見える範囲 | 見られやすい場所 |
|---|---|---|
| 座る(机・会議・食事) | 机から上、胸から上が中心 | 上の首まわり・肩・袖口 |
| 立つ(話す・待つ・接客) | 全身、目の高さに近い腰から上が中心 | 上と下の境目、下の形 |
| 歩く(通勤・移動・外回り) | 全身を遠くから、外側の1枚が中心 | 羽織り・コート・靴 |
| 脱いで掛ける(椅子の背・コート掛け) | 掛けた1枚そのもの | 羽織りの裏地・バッグ |
4つ目の「脱いで掛ける」は見落とされがちです。椅子の背にかけたコートや、机の横に置いたバッグは、持ち主がいなくても人の目に入っています。共用の場所に長く置く人は、この時間も数えてください。
平日を15分単位で書き出す
手順は、紙1枚で10分ほどです。
- いちばん典型的な平日を1日選び、家を出てから帰るまでを書き出す
- 15分を1マスとして、それぞれのマスに4つの姿勢のどれかを書く
- 人がいない時間(1人で車を運転する、誰もいない部屋にいる)は数えない
- 姿勢ごとにマスの数を足して、15分をかけて時間に直す
たとえば、通勤が片道45分、職場で座って6時間、立って打ち合わせ1時間、昼食で歩いて30分の人なら、こうなります。
| 姿勢 | マスの数 | 時間 |
|---|---|---|
| 座る | 24 | 6時間 |
| 立つ | 4 | 1時間 |
| 歩く | 8 | 2時間 |
| 脱いで掛ける | 0 | 0時間 |
この人の場合、座る時間が全体の3分の2です。今年の1枚は上に置きます。
書き出すのは、いちばん典型的な1日だけで構いません。毎日ちがう過ごし方をしている人は、月曜と木曜のように性格の違う2日を書き出して、平均を取ってください。会議の多い日と少ない日、外回りの日と内勤の日というように、週の中で2種類の日が交互に来る人も同じです。1週間ぶん全部を書き出す必要はありません。2日分で、どの姿勢が長いかの順番はほとんど変わらないからです。
姿勢の時間を、5つの場所に配る
姿勢の時間がわかったら、場所ごとの見られる時間に配ります。1つの姿勢で複数の場所が見えるので、下の割合で分けてください。数字は目安で、細かく合わせる必要はありません。
| 姿勢 | 上 | 下 | 羽織り | 靴 | バッグ |
|---|---|---|---|---|---|
| 座る | 7割 | 0 | 1割 | 0 | 2割 |
| 立つ | 4割 | 3割 | 1割 | 1割 | 1割 |
| 歩く | 1割 | 1割 | 5割 | 2割 | 1割 |
| 脱いで掛ける | 0 | 0 | 6割 | 0 | 4割 |
先ほどの例に当てはめると、上が約5時間、羽織りが約1時間20分、下が約30分、靴が約30分、バッグが約1時間40分です。上がいちばん長く、2番目がバッグになります。
場所①|上に置く人
座る時間が1日の半分を超える人は、上に置きます。机をはさんで見られるのは首まわりと肩、袖口です。今年らしさがこの3か所に出ている1枚を選んでください。
| 見られる部分 | 今年らしさが出やすい要素 | 見るときの目安 |
|---|---|---|
| 首まわり | 襟の高さ、開きの深さと形 | 鎖骨からの距離をcmで比べる |
| 肩 | 縫い目の位置、肩の落ち方 | 肩の骨から縫い目まで何cm外か |
| 袖 | 袖の太さ、袖口の絞り | 平置きで袖幅を測る |
| 前の面 | 編み目や織りの表情、色 | 机越しに1mの距離で見る |
裾の形や丈は、座っていると机に隠れて見えません。上に置く人は、裾に今年らしさがある服を選んでも、見られる時間がほとんどないことになります。
場所②|下に置く人
立って過ごす時間が長い人、たとえば接客や店頭の仕事、教える仕事の人は、下も長く見られています。立ち姿では、上と下の境目と、下の形がはっきり見えます。
下に置くのが向いているのは、上の手持ちが無地で数が多い人です。今年の下を1本入れると、手持ちの上がすべて相手になるので、組める数が一気に増えます。
| 下に置くときに見る点 | 理由 |
|---|---|
| 手持ちの上が無地で5枚以上あるか | 今年の1本の相手が足りる |
| 座る時間が1日の半分より短いか | 長く座ると下はほとんど見えない |
| 立ち姿を人に見られる距離が2m以内か | 近いほど形と生地の差が伝わる |
| 歩く時間が長い日に、羽織りで隠れないか | 長い羽織りだと下は裾しか見えない |
場所③|羽織り・コートに置く人
外を歩く時間が1日のうちで最も長い人は、羽織りかコートに置きます。外回りの多い仕事、子どもの送り迎えが毎日ある人、移動の多い人です。
羽織りは、離れた距離からでも見える面がいちばん広い場所です。歩いている姿は数m先から見られるので、細かい要素より、全体の形と色の面で今年らしさが伝わるものが向いています。
| 羽織りの種類 | 見られる季節 | 置くときの向き不向き |
|---|---|---|
| 薄手の羽織り(シャツ・カーディガン) | 10月中心 | 脱ぎ着が多い人に向く。脱ぐと見えなくなる |
| ジャケット | 10〜11月 | 屋内でも着たままの人に向く |
| 中綿・薄いコート | 11月 | 外にいる時間が長い人に向く |
| 厚手のコート | 12〜2月 | 冬に置き場所を移す人に向く |
10月から2月まで続けて見られる羽織りはありません。1枚で秋冬を通そうとすると、どこかで見られない月が出ます。羽織りに置くなら、いちばん長く着る月に合わせて種類を選んでください。
歩いている姿は、数m先から全身で見られます。この距離では、ボタンの形や生地の細かい表情はほとんど伝わらず、肩から裾までの形の輪郭と、色の面の大きさが伝わります。羽織りに今年らしさを入れるときは、近くで見て気に入った点が、3m離れても見えるかを売り場の鏡で確かめてください。離れると見えなくなる点しかないなら、その1枚は羽織りではなく、近くで見られる上に置くほうが向いています。
場所④|靴に置く人
靴が長く見られるのは、立っている時間が長く、しかも足元が近くで見られる仕事です。また、座敷や玄関で靴を脱ぎ、並べた靴が見られる場面が多い人も、靴の時間が長くなります。
靴は、上や下に比べて手持ちが少ない人が多く、1足の入れ替えで全体が変わりやすい場所です。そのぶん、組める相手は足元に来るすべての下なので、下の手持ちが多い人ほど出番が増えます。
靴に置くときは、歩く距離に耐えるかを先に見てください。今年らしい形でも、1日の歩く距離を歩けない靴は、週に1回しか出番がなくなります。
確かめ方は、試し履きのときに売り場の端から端までを2往復することです。かかとが浮く、つま先が当たる、甲が押されるのどれかを感じたら、その日の帰り道で同じことが起きます。歩く時間が往復1時間を超える人は、今年らしさより先に、この2往復で何も感じない1足を選んでください。今年らしさは、靴の色や甲の見え方など、履き心地に関わらない場所で選べば足ります。
場所⑤|バッグ・小物に置く人
バッグは、座っている人の机の横、立って話す人の手元、歩く人の肩と、どの姿勢でも少しずつ見られます。1つの姿勢では短くても、合計すると2番目に長い場所になることがあります。
| 小物 | 見られる場面 | 向いている人 |
|---|---|---|
| バッグ | すべての姿勢で少しずつ | 姿勢が1日の中でよく変わる人 |
| 首に巻くもの | 外を歩くとき、羽織りの上 | 冬に外にいる時間が長い人 |
| 耳元・首元の小物 | 座っているとき、画面越し | 在宅や会議が多い人 |
| ベルト | 立っているとき | 上を下に入れて着る日が多い人 |
小物は、上下の服の手持ちに関係なく合わせられます。服の手持ちが少ない人、制服や決まった服装がある人には、小物がいちばん無理のない置き場所です。
時間が同じくらいなら、手持ちの数で決める
上位2つの場所の時間差が1時間以内なら、どちらに置いても見られる時間はほとんど変わりません。そのときは、その場所の手持ちの数で決めます。
決め方は、今年の1枚と組める相手が多いほうです。上に置くなら相手は下、下に置くなら相手は上、羽織りに置くなら相手は上と下の両方になります。
| 置く場所 | 組む相手 | 相手が何枚あれば足りるか |
|---|---|---|
| 上 | 下 | 3本以上 |
| 下 | 上 | 4枚以上 |
| 羽織り | 上と下の組み合わせ | 3通り以上 |
| 靴 | 下 | 3本以上 |
| バッグ | 全身 | 数えなくてよい |
相手が足りない場所に置くと、今年の1枚が週に1回しか着られません。見られる時間が長くても、出番の回数が少なければ、人の目に入る合計の時間は短くなります。
手持ちの「受け皿」を数える
組める相手として数えてよいのは、無地か、それに近い控えめな柄のものです。柄や色の強い手持ちは、今年の1枚と組むと要素が2つ重なって、どちらが主役かがわからなくなります。
| 手持ちの性格 | 受け皿として数えるか |
|---|---|
| 無地で、白・黒・紺・灰・ベージュのどれか | 数える |
| 無地で、くすんだ色・中くらいの明るさ | 数える |
| 細い線や小さな柄で、1mの距離から無地に見える | 数える |
| 大きな柄、はっきりした色 | 数えない |
| すでに今年らしさの強いもの | 数えない |
| 形に特徴が強いもの(大きな袖、変わった裾) | 数えない |
受け皿が3枚に満たない場所は、今年の1枚を置いても回りません。その場合は、2番目に長い場所に移るか、受け皿を先に1枚足すかを考えてください。
受け皿を先に足すと決めた場合は、今年らしさのまったくない無地を選びます。ここで今年らしさのある服を2枚目として選ぶと、2枚が互いの受け皿にならず、どちらも単独で着る日が続きます。受け皿は数年使う土台なので、色は手持ちにいちばん多い明るさに合わせ、形はいちばん控えめなものにしてください。
組める数が3以上になる組み合わせを選ぶ
最後に、売り場で候補を見るときは、手持ちの受け皿と並べて組めるかを確かめます。組めるかどうかは、明るさの差と生地の厚みの差の2つで見ると速く決まります。
| 確かめる点 | 組める | 組みにくい |
|---|---|---|
| 明るさの差 | はっきり差があるが、白と黒ほどは離れていない | ほぼ同じ明るさ、または白と黒 |
| 厚みの差 | 同じか1段違い | 薄手と厚手 |
| 形の量 | どちらか一方だけに量がある | 両方に量がある |
| 色みの数 | 合わせて3色以内 | 4色以上 |
この4点で組める受け皿が3枚以上ある候補だけを残してください。2枚以下なら、置き場所は合っていても、その品目は見送ります。
売り場で手持ちを並べることはできないので、出かける前に受け皿の写真を撮っておくと確かめやすくなります。窓辺の光で、1枚ずつ同じ向きに置いて撮ってください。売り場では候補を手に取り、写真の受け皿と明るさと厚みを比べます。色みは画面で変わって見えることがあるので、明るさの差と厚みの差だけを見て判断してください。
平日と休日で、見られる場所が逆になる人
平日は座る時間が長く、休日は外を歩く時間が長い人は、見られる場所が平日と休日で逆になります。上と羽織りが入れ替わる形です。
この場合は、見られる時間の合計で決めます。平日5日の上の時間と、休日2日の羽織りの時間を比べてください。平日に上が5時間、休日に羽織りが6時間なら、週の合計は上が25時間、羽織りが12時間です。上に置きます。
ただし、休日に人と会う予定が多く、平日はほとんど人と顔を合わせない場合は、時間ではなく人数で考えたほうが合います。平日に同じ5人と会う6時間より、休日に初めて会う人たちと過ごす3時間のほうが、今年の1枚を置く意味が大きいからです。
人数で考えるときは、1か月に会う人のうち、初めて会う人や久しぶりに会う人が何人いるかを数えてください。平日にいつも会う人たちは、あなたの手持ちの服をすでに見慣れています。そこに今年の1枚が加わっても、見る側にとっては変化の1つです。久しぶりに会う人にとっては、その日の姿がそのまま今年のあなたの印象になります。
職場の決まりがある人
制服がある、きちんとした服装の決まりがある職場では、上と下に今年らしさを入れにくくなります。その場合は、職場で見られている時間を数えずに、通勤と休日の時間だけで数え直してください。
| 職場の決まり | 置き場所の候補 |
|---|---|
| 制服がある | 通勤の羽織り・靴・バッグ |
| 上下とも決まった色 | 羽織り・小物 |
| 上は自由、下は決まった形 | 上の首まわり |
| きちんとした形なら色は自由 | 上の色や素材 |
決まりのある職場でも、通勤の時間は毎日あります。往復で1時間を超えるなら、通勤の羽織りとバッグは、休日の服より長く見られている場所です。
通勤の羽織りに置くときは、職場に着いてから掛けておく場所も確かめてください。更衣室やロッカーにしまうなら、見られるのは往復の時間だけです。共用のコート掛けや椅子の背に掛けるなら、職場にいるあいだも「脱いで掛ける」時間として数えられます。
在宅が多い人は、画面に映る範囲で数える
在宅の日が多い人は、画面越しに見られている時間を「座る」に入れて数えてください。画面に映るのは、たいてい胸から上の20〜30cmです。
| 画面に入るもの | 今年らしさの入れ方 |
|---|---|
| 襟元・首元 | 襟の形、首の開き方のある上 |
| 肩の線 | 肩の縫い目の位置が特徴の上 |
| 耳元 | 小物 |
| 肩にかけたもの | 薄手の羽織りを肩にかける |
画面越しでは、生地の細かい表情は伝わりにくく、形と色の面が伝わります。編み目の細かさより、襟の形や首の開きに今年らしさが出ているものを選んでください。
秋と冬で、置き場所を1回だけ動かす
秋と冬では、同じ人でも見られる場所の比率が変わります。11月の終わりから外では厚手のコートを着たままになり、外での上はほとんど見えなくなるからです。
| 時期 | 外で見られる場所 | 中で見られる場所 |
|---|---|---|
| 10月 | 薄手の羽織り、ときに上 | 上と下 |
| 11月前半 | ジャケット・薄いコート | 上と下 |
| 11月後半〜12月 | 厚手のコート、首に巻くもの | 上と下 |
| 1〜2月 | 厚手のコート、首に巻くもの、靴 | 上と下 |
中で過ごす時間が長い人は、秋も冬も上のままで構いません。外の時間が長い人は、10月は羽織り、12月からはコートか首に巻くものへと、置き場所を1回だけ動かしてください。見直すのは11月の終わりに1回で足ります。
今年らしさは、形・色・素材・丈のどこに出ているか
置き場所が決まったら、その場所の中で何を見るかです。今年らしさが出る要素は、形・色・素材・丈の4つに分けられます。どれに出ているかは年ごとに違うので、売り場で同じ品目を3つ手に取り、共通している要素を探してください。
| 要素 | 確かめ方 | 見られる距離 |
|---|---|---|
| 形(量・肩の落ち方・幅) | 平置きして幅を測る | 遠くからでも伝わる |
| 色 | 窓辺の光で、手持ちと並べる | 遠くからでも伝わる |
| 素材(表面・艶・起毛) | 光を斜めに当てる | 1m以内で伝わる |
| 丈 | 体に当てて、どこで終わるか見る | 全身が見える距離で伝わる |
売り場の3つに共通している要素が、その年の流行の出どころです。それが自分の置き場所で伝わる要素かどうかを、次の表で確かめます。
3つを手に取るのは、1つだけでは、その服の個性なのか流行なのかが見分けられないからです。違う売り場や違う価格帯の棚から1つずつ選ぶと、共通点がよりはっきり出ます。3つのうち2つにしか共通していない要素は、まだ流行の途中か、すでに引き始めている要素です。今年の1枚には、3つすべてに共通している要素を選んでください。
要素と置き場所の相性
同じ要素でも、置き場所によって伝わる場合と伝わらない場合があります。
| 置き場所 | 伝わりやすい要素 | 伝わりにくい要素 |
|---|---|---|
| 上(座って見られる) | 形の首まわり、色、素材 | 丈、裾の形 |
| 下(立って見られる) | 形、丈 | 細かい素材 |
| 羽織り(歩いて見られる) | 形、色、丈 | 細かい素材 |
| 靴 | 形、色 | 細かい素材 |
| バッグ | 素材、形 | 丈 |
座って見られる上に、丈に今年らしさが出ている服を置いても、机に隠れて伝わりません。歩いて見られるコートに、近くでしかわからない素材の表情で今年らしさを入れても、数m先からは伝わりません。置き場所と要素が合っているかを、買う前に確かめてください。
予算は、見られる時間あたりで考える
同じ金額でも、見られる時間が長い場所に使うほど、1時間あたりの値打ちは高くなります。たとえば、上が週25時間見られ、靴が週3時間見られている人なら、同じ金額でも上に使ったほうが8倍以上の時間人の目に入ります。
もう1つ考えたいのは、何か月使えるかです。10月だけの羽織りと、10月から3月まで使えるバッグでは、使える月が6倍違います。見られる時間と使える月数を掛け合わせて、いちばん大きい場所に予算を使ってください。
| 置き場所 | 使える月の目安 | 見られる時間 |
|---|---|---|
| 上(薄手〜中厚手) | 10〜11月、3〜4月 | 座る時間が長い人に長い |
| 上(厚手) | 12〜2月 | 座る時間が長い人に長い |
| 羽織り(薄手) | 10月、4〜5月 | 歩く時間が長い人に長い |
| コート | 11〜3月 | 歩く時間が長い人に長い |
| 靴 | 10〜3月 | 立つ・歩く時間が長い人に長い |
| バッグ | 通年 | すべての姿勢で少しずつ |
どちらとも取れるとき①|座る時間と歩く時間が半々
座る時間と歩く時間がほぼ同じなら、上と羽織りのどちらかで迷います。この場合は、羽織りを脱ぐ回数で決めてください。
1日に建物を出入りして羽織りを脱ぐ回数が3回以上なら、脱いだあとの上が見られる回数のほうが多くなります。上に置きます。脱ぐ回数が1〜2回で、外では着たままなら、羽織りに置きます。
それでも決まらないときは、首まわりに今年らしさがある上を選んでください。首まわりは、羽織りを着ていても前を開けた隙間から見え、脱いでも見えます。どちらの時間にも人の目に入る、ほぼ唯一の場所です。
どちらとも取れるとき②|上に置きたいが、上の手持ちが多すぎる
上の手持ちが多く、着ていない服が何枚もある人は、上に今年の1枚を足しても、出番が分散してしまいます。上がすでに10枚以上あり、そのうち半分以上がこの1か月着られていないなら、上に置くのは見送ってください。
| 上の手持ちの状態 | 判断 |
|---|---|
| 5枚以下で、どれもよく着ている | 上に置いてよい |
| 6〜9枚で、着ていないものが2枚以下 | 上に置いてよい |
| 10枚以上で、着ていないものが半分以上 | 2番目の場所に置く |
| 着ていない理由が「下と合わない」 | 下に置く |
着ていない理由が下と合わないことなら、上ではなく下に今年の1本を置くと、眠っている上が動き出すことがあります。
どちらとも取れるとき③|コートに置きたいが、長く着たい
外を歩く時間が長く、コートがいちばん見られる人でも、コートは数年着たいという人が多いはずです。この場合は、コート本体ではなく、コートに足すもので今年らしさを入れます。
首に巻くもの、袖の折り返し方、ボタンの留め方、ベルトの結び方です。とくに首に巻くものは、コートの上に乗るので、歩いている姿のいちばん目立つ位置に来ます。コートを形の落ち着いたものにしておき、今年らしさは首に巻くもので入れれば、来年は巻くものを替えるだけで済みます。
どちらとも取れるとき④|行事と集まりが多い季節
10月から12月は、行事や集まりが増える人がいます。子どもの学校の行事、友人の集まり、仕事の会食などです。この季節だけ、平日の過ごし方とは別の見られ方が増えます。
| 集まりの種類 | 見られ方 | 置き場所 |
|---|---|---|
| 座って食事をする会 | 座る | 上 |
| 立って話す会 | 立つ | 上か下 |
| 外を歩く行事 | 歩く | 羽織り・靴 |
| 写真を撮る行事 | 全身を正面から | 上と羽織り |
集まりが月に2回以上ある人は、平日の数え方に集まりの時間を足してから置き場所を決めてください。写真に残る行事が多い人は、写真に写る面がいちばん広い上か羽織りに置くと、あとで見返したときにも今年らしさが残ります。
買ったあとに、置き場所が正しかったか確かめる
置き場所が合っていたかは、3週間で確かめられます。今年の1枚を何回着たか、着た日に何人と会ったかを数えてください。
| 3週間の出番 | 判断 |
|---|---|
| 6回以上 | 置き場所が合っている |
| 3〜5回 | 組める相手を1枚足すか、着る曜日を決める |
| 2回以下 | 置き場所か品目のどちらかがずれている |
2回以下なら、まず組める相手を数え直してください。相手が足りているのに着ていないなら、置き場所が見られる時間と合っていない可能性があります。その場合は、来年の置き場所を2番目に長い場所に移します。
もう1つ、着た日に会った人の数も見てください。6回着ても、そのすべてが人と会わない日だったなら、人の目に入った時間はほとんどありません。今年の1枚は、人と会う予定の多い曜日に着ると決めておくと、同じ回数でも見られる時間が増えます。
よくある行き違い
「今年らしく見せるには、全身を今年の服にする必要がある」。人の目に入っているのは、姿勢ごとに一部の場所だけです。いちばん長く見られる場所に1枚入っていれば、全体は今年の姿に見えます。
「目立つ場所に置くほど、今年らしく見える」。目立つかどうかより、見られている時間が長いかどうかです。目立つ靴でも、足元を見られる時間が短ければ、その1足が人の目に入る時間はわずかです。
「流行の形を選べば、どこに置いても同じ」。形に今年らしさが出ている服でも、座って見られる上の裾に出ていれば伝わりません。置き場所と、今年らしさが出ている要素が合っていて初めて、人の目に入ります。
| 行き違い | 実際に起きていること | 直し方 |
|---|---|---|
| 今年の服を買ったのに、言われない | 見られる時間が短い場所に置いた | 姿勢の時間を数え直す |
| 今年の服を着る日が少ない | 組める相手が足りない | 受け皿を数えて、相手のある場所に移す |
| 今年の服だけ浮いて見える | 手持ちと要素が2つ重なっている | 受け皿を無地にそろえる |
| 毎年同じ失敗をする | 品目から選んでいる | 置き場所を先に決める |
装いに活かすなら
今年のトレンド服を1枚だけ足すなら、売り場に行く前に、紙1枚で平日の見られ方を書き出してください。15分ずつのマスに、座る・立つ・歩く・脱いで掛けるのどれかを書いて足すだけです。
いちばん長い場所が決まれば、見る棚は1つになります。そこで同じ品目を3つ手に取り、共通する要素がその場所で伝わるかを確かめ、手持ちの受け皿と3通り以上組めるものを選んでください。
流行の中身は来年も変わりますが、自分の1日の過ごし方は急には変わりません。書き出した紙は、来年の秋にもそのまま使えます。
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よくある問い
- Q. 今年のトレンド服を全部そろえる必要はありますか
- ありません。人の目に入るのは、平日でも休日でも、あなたの姿のうち一部の場所だけです。その場所に今年らしい1枚が入っていれば、残りが去年までの服でも、全体は今年の姿に見えます。この記事の手順で、自分がいちばん長く見られている場所を1つ決めて、そこに1枚だけ置いてください。2枚目を足すかどうかは、その1枚を3週間着てから考えれば間に合います。
- Q. 座っている時間が長いのですが、上に置くとすぐ飽きませんか
- 上は人の目に入る時間が長いぶん、同じ服が続くと気づかれやすい場所でもあります。そこで、今年の1枚は週に2回までと決め、残りの日は無地の手持ちで回してください。今年の1枚と組める下が3枚以上あれば、同じ上でも合わせる下で姿が変わるので、飽きる前に季節が進みます。上の手持ちがすでに多すぎて、どれも着られていない場合は、上ではなく2番目に長い場所に置くほうが出番を確保できます。
- Q. コートに今年らしさを入れると、来年は着られなくなりませんか
- 形そのもの、つまり肩の落ち方や身幅の量に今年らしさが出ているコートは、数年で古く見えやすくなります。長く着たいなら、コートは形の落ち着いたものにして、今年らしさは襟元に巻くもの、ボタンの留め方、袖の折り返しなど、取り外せる場所に入れてください。コートに置くのが向いているのは、歩いている時間と外にいる時間が長く、しかもコートを2着以上持っていて、1着を受ける側に回せる人です。
- Q. 在宅勤務が多くて、人に見られる時間がほとんどありません
- 画面に映るのは、胸から上の20〜30cmほどです。在宅の日が週に3日以上あるなら、この範囲に入る襟元・首元・肩の線が、いちばん長く見られている場所になります。今年の1枚は、首まわりに特徴のあるトップスか、肩にかけるもの・耳元の小物のように画面に入る位置のものを選んでください。出社や外出の日の見られ方は別に数えて、時間の長いほうに合わせます。
— メグラシ編集部





