春のバッグ|秋冬に買った1つを春も持てるか、表面・明るさ・重さで見る

**いま手元にある秋冬のバッグを1つ、窓際の机に置いてみてください。**そのバッグを春にも持てるかどうかは、表面・明るさ・重さの3つを見れば、ほぼ決まります。
形や流行の名前は、この判断にはほとんど効きません。春になってバッグが重く見えるのは、服が薄く、明るく、面積が小さくなるのに、バッグだけが冬の表面と冬の重さのまま残るからです。逆に言えば、表面と明るさと重さが春の服の側に寄っていれば、秋冬に買ったバッグはそのまま春に持ち越せます。
春になって冬のバッグを1つ替える話は春のバッグ|冬のバッグが重く見えたら、色・素材・大きさを1つ替えるにまとめてあります。この記事はその反対側、替えずに持ち越すための判断です。秋にバッグを買おうとしている人は、春まで使えるかを先に見る目安として読んでください。
結論:秋冬のバッグを春に持てるかは、表面・明るさ・重さで決まる
先に答えを置きます。3つの順番で見てください。
| 見るところ | 確かめ方 | 春に持ち越せる側 |
|---|---|---|
| 表面 | 指でなでて、跡が残るか | 跡が残らない(表革・ナイロン・帆布・型押し) |
| 明るさ | スマホのモノクロで撮って、灰色の何段目か | 5段階の真ん中か、それより明るい |
| 重さ | 空のまま台所のはかりに載せる | 空で600g前後まで |
**表面で外れたら、そこで終わりです。**明るさと重さがどれだけ春寄りでも、起毛の表面は春の光の中で冬を引きずります。表面が通ったら、明るさと重さのどちらか1つが春の側にあれば持ち越せます。両方とも冬の側なら、春は別の1つを用意したほうが服が軽く見えます。
この3つは、どれも自分の手元で測れます。お店の人や流行の記事に答えを聞かなくても、机の上で5分あれば結論が出ます。
先に外すもの:起毛の表面は、春に持ち越さない
最初に見るのは表面です。バッグの側面を、指の腹で一方向になでてください。
なでた跡が筋になって残る、色が一段濃くなる、毛が寝る。この3つのどれかが起きたら、それは起毛の表面です。スエード、ヌバック、フェルト、ボア、ファー、ベロアの生地がここに入ります。
起毛は、光を吸います。秋冬の低い日差しの中では、その吸い込みが温かさに見えます。ところが春の光は高く、白っぽく、服の表面で跳ね返ります。そこに光を吸う面が1つだけあると、その場所だけ季節が戻ったように見えるのです。色を明るくしても、この差は消えません。明るい灰色のスエードでも、春の白いシャツの横に置くと、冬の名残に見えます。
だから起毛は、明るさや重さを見る前に外してしまいます。
起毛のバッグがお気に入りで、春も持ちたい気持ちが強い場合は、時期を区切ってください。春の初め、まだ朝晩にコートや厚手の羽織りを着ている間だけは、起毛のバッグでも服の厚みと釣り合います。コートを脱いで外を歩けるようになった週からは、しまう側に回します。
一方、指でなでても何も変わらないもの。表面がなめらかな表革、つやを抑えた革、型押しの革、ナイロン、帆布、合成皮革。これらは、表面の段階では春に持ち越せる側です。次の明るさに進んでください。
明るさ|モノクロ写真にして、灰色の何段目かを見る
色は名前で判断すると迷います。「グレージュ」「トープ」「モカ」と呼ばれる色は、店や作り手によって明るさがまったく違うからです。春の服と並んで重く見えるかどうかを決めているのは、色の名前ではなく明るさのほうです。
明るさは、スマホのカメラで測れます。
- カメラの設定でモノクロ(白黒)を選ぶ
- 窓際の、直射日光が当たらない場所にバッグを置く
- バッグの横に、白い紙と黒い服を並べる
- 3つが同じ画面に入るように撮る
撮った写真の中で、白い紙を1段目、黒い服を5段目とします。その間を3つに分けて、バッグの面がどこに入るかを見ます。
- 1〜2段目:生成り、明るいベージュ、明るい灰色、白に近い色
- 3段目:灰色がかったベージュ、薄い茶、くすんだ緑、中くらいの灰色
- 4〜5段目:濃い茶、ボルドー、深緑、紺、黒
春に持ち越しやすいのは、1〜3段目です。春の服は、白、生成り、淡い色、中くらいの明るさが中心になります。バッグが3段目までに入っていれば、服との明るさの差が2段以内に収まり、全身の中でバッグだけが沈むことがありません。
4〜5段目でも、ただちに持ち越せないわけではありません。次の重さが春の側にあれば、持ち方で調整できます。ただ、4〜5段目で重さも冬の側にあるなら、春は別のバッグにしてください。
写真で見るときに注意してほしいのは、金具と持ち手です。本体が3段目でも、持ち手だけが5段目の黒い革だと、写真の上では線が一本強く出ます。持ち手やふちの色が本体と2段以上離れているときは、全体の明るさを1段暗い側に寄せて考えてください。
重さ|空のまま量って、春の薄着の肩に乗る重さか確かめる
最後に重さを見ます。中身を全部出して、台所のはかりに載せてください。
秋冬のバッグは、春のバッグより重く作られていることが多いのです。革が厚い、マチが広い、底板が入っている、金具が大きい。冬はその重さを、コートの肩とニットの厚みが受け止めてくれます。肩に掛けても、重さが服の層に分散されます。
春は、その層がなくなります。シャツ1枚、薄手のニット1枚の肩に、冬と同じ重さが乗ると、肩紐が食い込みます。食い込んだ肩紐は、服の形も崩します。シャツの肩線がずれ、薄手のニットが引っ張られて伸びます。見た目の重さは、実は手触りの重さから始まっています。
目安は、空で600g前後です。
- 400g以下:春の薄着でも、肩に掛けて一日歩ける
- 400〜600g:中身を軽くすれば、肩掛けで持てる
- 600〜800g:手に持つか、肘に掛ける使い方なら持てる
- 800g超:春の肩掛けには向かない。持ち越すなら、車移動の日や短時間の外出に限る
はかりがない場合は、500mlの水のペットボトルを片手に持ち、もう片方の手で空のバッグを持って比べてください。ペットボトルより明らかに重いなら、600gを超えている側です。
重さは、表面と明るさよりも見落とされやすい項目です。秋のうちは何ともなかったバッグが、春の最初の暖かい日に急に疲れる。その原因の多くは、服が軽くなったのにバッグの重さが残っていることにあります。
3つの結果を合わせて、持ち越せるかを決める
表面・明るさ・重さの結果を、ここで1つにまとめます。
| 表面 | 明るさ | 重さ | 春の扱い |
|---|---|---|---|
| 起毛 | どれでも | どれでも | 持ち越さない。コートを着る時期までで終える |
| なめらか | 1〜3段目 | 600g前後まで | そのまま持ち越す |
| なめらか | 1〜3段目 | 600g超 | 手持ちか肘掛けにして持ち越す |
| なめらか | 4〜5段目 | 600g前後まで | 肩紐を短くして持ち越す。春の前半が中心 |
| なめらか | 4〜5段目 | 600g超 | 春は別の1つを用意する |
**持ち越せる側に入ったバッグは、春も1軍として使って構いません。**買い替える理由を探す必要はありません。
表の上で答えが出たら、それで十分です。迷うのは、表面がなめらかでも冬の印象が強い場合や、明るさと重さがちょうど境目に来た場合です。ここから先は、そのどちらとも取れる場合の決め方を、よくある4つの形に分けて書きます。
どちらとも取れるとき① 濃い茶・ボルドー・深緑の表革
秋冬のバッグで、いちばん多いのがこの形です。表面はなめらかで、重さも600g前後に収まっている。けれど色が、秋そのものの色をしている。濃い茶、ボルドー、深緑、からし色の濃いもの。モノクロで撮ると4段目に入ります。
この色が春に重く見えるかどうかは、春の服の側で決まります。手持ちの春の服を3枚出して、同じようにモノクロで撮ってみてください。
- 春の服の3枚のうち、2枚以上が3段目以下(中くらいから暗い側):濃い色のバッグとの差が小さいので、春も通して持てます
- 春の服の3枚のうち、2枚以上が1〜2段目(明るい側):バッグとの差が2段以上開くので、春の前半だけにします
春の前半と後半の境目は、コートや厚手の羽織りを着なくなった日です。羽織りがあるうちは、羽織りの色がバッグと服の間をつないでくれます。羽織りがなくなって、明るいシャツやブラウスとバッグが直に並ぶようになると、濃い色だけが沈んで見えます。
もう一つの調整は、バッグの見える面積を小さくすることです。肩紐を一段短くして、バッグを腰骨より上、体の脇に寄せて持つ。こうすると、正面から見たときのバッグの面積が半分ほどに減ります。濃い色でも、面積が小さければ全身の中での比重は軽くなります。
秋らしい色のなかでも、深緑と濃い茶は春に残しやすい色です。春の服に多いベージュや生成りと同じ系統にあるからです。ボルドーは、春の服に淡いピンクや赤みのある色が多い人なら残せますが、青みのある色や白が多い人では浮きやすくなります。
どちらとも取れるとき② 中綿入りのキルティングやナイロン
ナイロンは、表面だけを見ると春に持ち越せる側です。指でなでても跡は残らず、軽いものが多い。けれど、中綿が入ってふくらんだキルティングのナイロンは、見た目が冬の上着に近くなります。
判断の目安は、ふくらみの高さです。キルティングの縫い目と縫い目の間を、指でつまんでみてください。
- つまんだ厚みが指1本ぶん(1cm前後)より薄い:春に持ち越せます。表面に細かい凹凸がある程度に見えるので、薄手のジャケットやシャツの横に置いても冬には見えません
- つまんだ厚みが指1本ぶんより厚い:春には持ち越しません。ふくらみが光を受けて影を作り、ダウンの上着と同じ印象になります
つやも見てください。中綿の有無に関わらず、強いつやのあるナイロンは、春の光の下で表面が白く光ります。光り方がスポーツの道具に近づくので、きれいめの春の服とは合わせにくくなります。つやを抑えた、さらっとした手触りのナイロンなら、春にも違和感なく持てます。
ナイロンのバッグは、重さで有利です。空で300g台のものが多く、春の薄着でも肩に掛けて一日歩けます。表面のふくらみとつやさえ春寄りなら、持ち越しの候補として一番扱いやすい素材です。
どちらとも取れるとき③ 明るさは中間、灰色がかったベージュ
灰色がかったベージュ、くすんだ薄茶、灰色に近い緑。モノクロで撮ると、ちょうど3段目に入る色です。表の上では持ち越せる側ですが、実際に春の服と合わせると「春らしくも冬らしくもない」と感じる人が多い色でもあります。
この色は、春に持ち越して困ることはほとんどありません。困るのは、春らしさが足りないと感じるときです。そう感じたら、バッグではなく服の側を一段明るくしてください。トップスを1〜2段目の白や生成りにすると、バッグの3段目との差がちょうどよく出て、全身の明るさに階段ができます。
逆に、春の服がもともと3段目の中間色ばかりの人は、バッグと服が同じ明るさになって、全体がぼんやりします。この場合は、バッグか服のどちらかを1段だけずらします。手持ちで済ませるなら、靴を白か生成りにする方法が簡単です。足元に1か所だけ明るい面があると、バッグの3段目が中間の役割に戻ります。
中間の明るさのバッグは、持ち越しにいちばん向いた色です。秋の濃い服とも、春の淡い服とも、2段以内の差に収まるからです。これから秋冬のバッグを1つ買う人が、春まで使うことを考えるなら、この3段目を狙うのが確実です。
どちらとも取れるとき④ 大きな通勤トートで、重さが境目を超える
通勤用の大きなトートは、表面も明るさも春の側にあるのに、重さだけが600gを超えていることがよくあります。A4の書類やノートパソコンを入れるために、底板と厚い革でしっかり作られているからです。
通勤で毎日持つものは、そう簡単に替えられません。この場合は、重さを春に合わせるのではなく、持ち方を春に合わせます。
- **肩ではなく、手か肘に掛ける。**肩に掛けると、薄いシャツの肩線に重さが集中します。手に持つと、重さは腕と体の脇で受けられます
- **中身を2つに分ける。**パソコンや書類のような重いものはトートに、財布や鍵や携帯は小さな袋に移します。昼休みや移動の短い時間は、小さな袋だけ持って出ます
- **肩に掛ける日は、肩に縫い目のある服を選ぶ。**シャツやジャケットのように肩線がしっかりした服は、重さで形が崩れにくくなります。薄手のニットやカットソーの日は、手持ちに切り替えます
重さが800gを超えるトートは、春に肩掛けで持つと服の傷みが早くなります。持ち越すなら、手持ちが基本だと決めてしまったほうが、春の服を長く着られます。
それでも重さがつらい場合は、中身を見直してください。秋冬に入れたままの折りたたみ傘、手袋、厚手のストール、予備の靴下。季節の持ち物が残っていると、空の重さに加えて中身で数百gが乗っています。春の最初の週に一度、中身を全部出して入れ直すだけで、バッグの重さの悩みは半分になることがあります。
春に持ち越すときに替える3か所:肩紐の長さ・中身・付けたもの
持ち越せると決めたバッグも、秋冬と同じ状態のまま持つと冬の印象が残ります。春に向けて替えるのは、次の3か所です。
1. 肩紐の長さ
秋冬は、コートやニットの厚みのぶん、肩紐を長めにしていたはずです。厚い服の上から掛けると、同じ長さでもバッグの位置が上がるからです。春はその厚みがなくなるので、同じ長さのままだとバッグが下がります。
目安は、穴1つから2つぶん短くすることです。バッグの底が腰骨の高さに来る長さを、春の基準にしてください。腰骨より下にバッグが下がると、歩くたびに太ももに当たり、薄い服の上で揺れが目立ちます。
バッグのトレンド 持ち方|秋冬は上着の厚みと両手の空きで決めるで秋冬に長くした分を、春に戻すと考えてください。
2. 中身
先ほど書いたように、季節の持ち物を出します。手袋、厚手のストール、カイロ、保湿の小物の大きな容器。代わりに入るのは、薄手の羽織りや日傘です。中身の入れ替えでバッグのふくらみ方が変わり、見た目の重さも変わります。
3. 付けたもの
秋冬に足したチャーム、スカーフ、ファーの飾り、太いチェーン。これらは、冬の服の量に釣り合うように足したものです。春の薄い服の横では、付けたものだけが重く見えます。全部外して、バッグを買ったときの状態に戻してください。
何か付けたい場合は、付けるものの面積を秋冬の半分にします。スカーフなら細く畳んで持ち手に一巻きだけ、チャームなら金具の小さいものを1つだけ。それ以上は、春の服の軽さに勝ってしまいます。
これから秋冬のバッグを買うなら、春まで見て選ぶ順番
ここからは、秋のいま、新しくバッグを買おうとしている人に向けた話です。せっかく買うなら、秋・冬・春の3季節持てるものを選んだほうが、出番が増えます。
売り場で、次の順に確かめてください。
- **表面を指でなでる。**跡が残るものは、秋冬専用です。3季節を狙うなら外します
- **スマホのモノクロで撮る。**白い紙と黒い服がない売り場では、自分の着ている服と並べて撮って、明るさを比べます。真ん中の段かそれより明るいものが、春まで持てる側です
- **空のまま持ち上げる。**片手で軽く上下できるかどうか。腕に力を入れないと上がらないなら、春の肩には重すぎます
- **持ち手の色と本体の色を比べる。**モノクロ写真で2段以上離れていたら、写真の上での印象は暗い側に寄ります
- **金具の大きさを見る。**親指の爪より大きな金具が3つ以上ついていたら、春の服の横では金具が目立ちます
この5つを通ったバッグは、秋にも冬にも春にも使えます。秋冬の売り場には、起毛や中綿、大きな金具のバッグが多く並びます。それらは秋冬の印象を強く出すには向いていますが、春までは持ちません。
秋冬らしさをしっかり出したい気持ちと、3季節使いたい気持ちが両方あるなら、1つに両方を求めないでください。秋冬専用を1つ、3季節用を1つ。2つに分けると、どちらも迷わずに選べます。
秋冬の流行の中でどれが長く持てるかはバッグのトレンド 秋冬|コートの季節は、形より表面の質で選ぶ、色の選び方はバッグのトレンドカラー 秋冬|コートと靴の色から、外さない1色を選ぶでも詳しく書いています。
春だけのバッグを足したほうがいい人
ここまでの判定で、手持ちの秋冬のバッグがすべて「持ち越さない」側に入った人もいるはずです。その場合は、春のバッグを1つ足すほうが服がまとまります。
足したほうがいいのは、次のどれかに当てはまる人です。
- 手持ちのバッグが、すべて起毛か中綿入り:春に持てるものが1つもありません
- 手持ちのバッグが、すべて4〜5段目で600g超:春の服と並べると、どれもバッグだけが沈みます
- 春の服が1〜2段目の明るい色ばかり:濃い色のバッグとの差が開きすぎます
- 春は肩掛けで一日歩く日が多い:重いバッグを持ち越すと、服も肩も疲れます
足すときに決めておくのは、大きさだけです。毎日の中身を机に並べて、それが全部入る最小の大きさを選んでください。大きさの決め方はバッグのトレンド|大きいか小さいか、毎日の中身の量で乗る側を決めるに書いています。
色と表面は、この記事の判定を逆に使います。なめらかな表面、1〜3段目の明るさ、空で400g前後。春に足す1つを、そのまま次の秋にも持ち越せる側で選んでおくと、次の秋冬にまた迷わずに済みます。
持ち越さないと決めたバッグの、しまい方
起毛のバッグや、中綿の厚いバッグは、春の間しまうことになります。しまい方を誤ると、次の秋に出したとき形が崩れていたり、表面が傷んでいたりします。
- **中身をすべて出す。**ポケットの中、内側のファスナーの中も確かめます。レシートや飴の包みが残っていると、湿気とにおいの元になります
- **表面のほこりを払う。**起毛のものは、毛の流れに沿って柔らかいブラシで一方向に払います。逆向きに払うと毛が寝て、跡が残ります
- **形を保つ詰め物を入れる。**柔らかい紙や薄手のタオルを丸めて入れ、買ったときの形に近づけます。新聞紙はインクが移ることがあるので、内側に直接触れないようにします
- **通気のある袋に入れる。**ビニール袋は湿気がこもります。布の袋か、買ったときの保存袋に入れます
- **立てて置く。**寝かせて上に物を重ねると、マチがつぶれます。棚に立てて、隣のバッグと少し間をあけます
春の間に一度、晴れて乾いた日に袋から出して風を通してください。半年しまいっぱなしにするより、一度空気に当てたほうが次の秋に気持ちよく使えます。
秋冬のバッグが2つ以上あるとき、春に残す1つの選び方
秋冬のバッグを2つ、3つと持っている人は、全部を判定したあとで「持ち越せる側」に複数が残ることがあります。春に全部を回してもいいのですが、春は服の数そのものが秋冬より少なくなる季節です。バッグだけが多いと、毎朝の組み合わせの迷いが増えます。春に主に持つのは1つ、多くても2つに絞ってください。
絞るときは、次の順に比べます。
- **重さが軽いほう。**春は肩掛けで歩く日が増えます。同じ条件なら、軽いほうが出番は多くなります
- **明るさが春の服に近いほう。**手持ちの春の服をモノクロで撮って、いちばん多い段に近いバッグを残します。服が2段目に多い人は2段目のバッグ、3段目に多い人は3段目のバッグです
- **持ち手の長さが2通りに使えるほう。**手持ちと肩掛けの両方ができるバッグは、春の初めは肩、終わりは手、というように季節の途中で持ち方を替えられます
3つ比べても決まらないときは、毎日の中身が入るほうを残します。春の途中で中身があふれて別の袋を足すようになると、せっかく絞った意味がなくなるからです。
残らなかったほうは、しまう必要はありません。棚の手前に置いておき、雨の日や、荷物が多い日、春の初めの肌寒い日に出番を回します。主に持つ1つと、控えの1つ。この2段構えにしておくと、春の途中で1つが傷んでも慌てずに済みます。
逆に、持ち越せる側に1つしか残らなかった人は、その1つを毎日持つことになります。毎日持つバッグは、春の終わりまでに角や底が擦れてきます。週に一度、乾いた布で表面を拭き、中身を出して底のほこりを払う。それだけで、同じバッグを次の秋にもう一度持ち越せる状態に保てます。
型押し・エナメル・かごは、春の判定でどこに入るか
最後に、判定で迷いやすい表面を3つだけ補っておきます。
型押しの革は、指でなでても跡が残らないので、表面の段階では春に持ち越せる側です。ただし凹凸が深いものは、光の当たり方で細かい影ができ、明るさが1段暗く写ります。モノクロで撮って、実物の印象より写真が暗く見えたら、写真のほうの段で判断してください。
エナメルやつやの強い革は、春の光を強く跳ね返します。白い服の横では光が目立ちすぎることがあるので、春は面積の小さいものに限ると考えてください。両手に収まるくらいの大きさなら、春の服のアクセントとして持てます。
かごや麻、薄い帆布は、秋冬に買うことは少ない素材ですが、秋の初めに持っていたものを春に戻す人は多いはずです。これらは明るさも重さも春の側にあるので、迷わず持ち越せます。ただ、春の初めのまだ寒い日にかごを持つと、今度はバッグだけが夏に見えます。かごは、羽織りが薄くなる春の中ごろから出すのが合います。
春の初めと終わりで、持ち越したバッグの出番はどう変わるか
持ち越せると判定したバッグでも、春の中での出番は一定ではありません。春は、初めと終わりで服の厚みも明るさも大きく変わる季節だからです。
春の初め(コートや厚手の羽織りがある時期)
秋冬のバッグがいちばん自然に見える時期です。羽織りの厚みと色が、バッグと服の間をつないでくれます。4〜5段目の濃い色のバッグも、この時期は無理なく持てます。持ち越したバッグは、この時期に一番活躍させてください。
春の中ごろ(羽織りが薄くなる時期)
羽織りが薄手のジャケットやカーディガンに替わります。ここで、明るさの差が出始めます。4〜5段目のバッグは肩紐を短くして面積を減らし、1〜3段目のバッグは普段どおり持ちます。重さが600gを超えるものは、この時期から手持ちに切り替えます。
春の終わり(羽織りがなくなる時期)
半袖が出てくると、服の面積が一気に減ります。バッグの存在感が相対的に大きくなるので、4〜5段目のバッグはこの時期から休ませます。1〜3段目の軽いバッグだけが、春の終わりから初夏の入り口まで残ります。
つまり、持ち越したバッグは「春じゅう同じように使う」のではなく、「春の初めに主役、終わりに向けて出番を減らす」という扱いになります。この流れを知っておくと、春の途中で「なんだか重く見える」と感じたときに、慌てて買い足す必要がなくなります。
寒の戻りの日は、しまった秋冬のバッグを出していい
春の途中で、急に冷え込んで冬のコートに戻る日があります。そういう日は、しまった起毛のバッグを出してきて構いません。服が冬の厚みに戻れば、バッグも冬の表面で釣り合います。
反対に、冬のコートを着ているのに持ち越した春寄りのバッグを持つと、バッグだけが軽く見えます。迷ったら、その日の上着に合わせてください。上着が冬なら冬のバッグ、上着が春なら春のバッグ。上着を基準にすると、日ごとの判断が一言で済みます。
持ち越しの判定は、年に1回で足りる
バッグの持ち越しを判定するのは、秋冬のバッグを買ったときと、春の最初にコートを脱いだ週の2回だけで十分です。
買ったときに表面・明るさ・重さを確かめておけば、春の判定はほぼ同じ結果になります。違うのは、春の服の明るさとの比べ方だけです。春の最初に、手持ちの春の服を3枚出してモノクロで撮り、バッグとの段差を確かめる。それで春の扱いが決まります。
毎年のように「今年の春らしいバッグ」を探すより、手持ちを一度判定して、持ち越せるものは堂々と持ち越す。足りないときだけ1つ足す。そのほうが、バッグの数は増えず、毎日の服にも迷いが減ります。秋に1つ買うなら、その1つが春まで続くかを、売り場で5分だけ確かめてみてください。
よくある問い
- Q. 秋冬に買った黒いバッグは、春にも持てますか
- 表面がつるっとした表革かナイロンで、空の重さが600g前後までなら持てます。黒は明るさでは春の服から離れますが、表面と重さが条件を満たしていれば、肩紐を短くして体の脇に寄せるだけで春の服になじみます。持ちにくいのは、起毛の黒、中綿で膨らんだ黒、空で800gを超える大きな黒のトートです。この3つに当たるなら、春は別の1つを用意したほうが服が軽く見えます。
- Q. 春のバッグは何色がいいですか
- 持ち越しを考えるなら、色の名前より明るさで選んでください。スマホのカメラをモノクロにして撮り、灰色の5段階で真ん中より明るい側に入る色なら、春の薄手の服と並べても重く見えません。生成り・灰色がかったベージュ・薄い茶・明るい灰色がこの側に入りやすい色です。濃い茶やボルドーのような秋らしい色は、表面がなめらかで小さめのものなら春の前半まで持てますが、春の後半には重く見えやすくなります。
- Q. 秋冬のバッグを春も使うと、季節感がずれて見えませんか
- ずれて見えるのは、ほとんどが表面のせいです。起毛やキルティングの表面は光を吸って冬の印象を残すので、色が明るくても季節がずれます。表面がなめらかなものは、色と大きさが同じでも春の光の中では軽く見えます。もう一つの原因は付けたものです。秋冬に付けたチャームやスカーフ、太いチェーンを外すだけで、同じバッグの季節感はかなり春寄りに戻ります。
- Q. これから秋冬のバッグを買うなら、春まで持てるものはどう選べばいいですか
- 店で3つの順に確かめてください。まず表面を指でなでて、跡が残る起毛ではないこと。次にスマホのモノクロで撮って、灰色5段階の真ん中か、それより明るいこと。最後に空のまま持ってみて、片手で軽く上げ下げできる重さであること。3つともそろえば、秋から春まで3季節持てます。どれか1つしか満たさない場合は、秋冬専用と割り切って選んだほうが、春に迷いません。
— メグラシ編集部





