バッグのトレンド くたっと型|自立する形との境目は中身の角で見る

**いま、いちばんよく使っているバッグの中身を、机の上に全部出してみてください。**そのうち、角のある物はいくつありましたか。手帳、ペンケース、名刺入れ、折りたたみ傘の柄、ノートパソコン。指で押してもへこまない物を数えます。
その数が3つ以上なら、あなたは自立する形の側です。2つなら、どちらにも乗れます。1つ以下なら、くたっとした柔らかい形をそのまま楽しめます。
売り場では、ここ数年で柔らかく沈む形のバッグがはっきり増えました。けれど、見本のバッグは中に紙を詰めて形を作ってあります。あなたの中身を入れたときに同じ姿になるかは、売り場では確かめられません。この記事では、流行の向きではなく、あなたの持ち物から乗る側を決める手順を書いていきます。
大きさの選び方はバッグのトレンド|大きいか小さいかに、秋冬の表面の質はバッグのトレンド 秋冬に分けてあります。ここで扱うのは、柔らかいか硬いか、その一点だけです。
結論:角が3つ以上なら自立型、1つ以下ならくたっと型
先に答えを置きます。迷う人の多くは、この表の真ん中に当たります。
| 中身の角の数 | 乗る側 | 理由 |
|---|---|---|
| 3つ以上 | 自立する形 | 角が外に映り、形が中身に負ける |
| 2つ | どちらでも(内袋で調整) | 角を一つ消せば柔らかい側に乗れる |
| 1つ以下 | くたっと型 | 沈んだ形がそのまま見える |
柔らかい形のバッグは、中身の形をそのまま外に映します。中身が柔らかい物ばかりなら、布が自然にたわんで、置いたときにも持ったときにも、ゆったりした線が出ます。それがこの形の良さです。
ところが角のある物が入ると、布はその角に引っぱられます。外から見ると、四角い出っぱりがいくつも浮き、たわみが途中で途切れます。持ち主には見えにくいのですが、向かいに座った人や、駅で後ろを歩く人からはよく見えます。
自立する形は、底や側面に芯が入っていて、中身に関係なく外側の形が保たれます。角が多い人には、こちらのほうが一日中きれいに見えます。
柔らかい形が増えている理由を、持ち方の側から見る
売り場で柔らかい形が増えているのは、服の側の変化と無関係ではありません。ここ数年、上着やニットは肩が落ちて、身幅にゆとりのある形が中心になりました。服全体が柔らかい線になると、角の立ったバッグを合わせたときに、そこだけが固い印象になります。
その釣り合いを取るために、バッグの側も柔らかくなってきた、という流れです。ですから、柔らかい形を選ぶかどうかは、あなたの服がどれくらい柔らかい線になっているかとも関係します。
もう一つの理由は、持つ人の中身が減ったことです。支払いが携帯で済むようになり、財布や小銭入れを持たない人が増えました。中身が減ると、自立する形の中で物が転がり、柔らかい形のほうが体に沿って収まりやすくなります。
逆に言えば、紙の手帳を使い、財布も持ち歩き、仕事の書類も入れる人にとっては、この流れは当てはまりません。流行の向きと、あなたの中身の向きが逆なら、中身の側に合わせるほうが長く使えます。
境目1|中身の角を数える
角の数え方には決まりがあります。机に中身を全部出したら、一つずつ親指で押してみてください。
親指で押して、形が1cm以上へこむ物は「柔らかい物」に数えます。ハンカチ、ポーチ、柔らかい革の財布、エコバッグがこちらです。へこまない物、へこんでも1cmより浅い物は「角のある物」です。手帳、ペンケース、硬い財布、名刺入れ、眼鏡ケース、モバイルバッテリー、ノートパソコン、水筒がこちらに入ります。
数えるときは、月曜から金曜までの5日を思い出してください。毎日入っている物だけを数えます。週に一度しか入れない物は、その日だけの事情なので、数に入れません。
迷いやすいのは、眼鏡ケースと水筒です。眼鏡ケースは小さくても角がはっきりしているので、一つに数えます。水筒は丸いので角はありませんが、硬くて長いので、柔らかい形の中では一本の棒のように外へ映ります。水筒は「角半分」と数えてください。水筒と眼鏡ケースが両方入るなら、それで角1つ半です。
数えた結果、3つ以上なら自立型、1つ以下ならくたっと型、2つ前後ならこの先の「どちらとも取れるとき」を読んでください。
季節で角の数が動く人
角の数は、季節でも動きます。秋冬は、手袋、ストール、薄手のカイロ、のど飴の缶など、持ち歩く物が増えます。このうち手袋とストールは柔らかい物、缶は角のある物です。
数え直すときは、いま着ている季節のまま数えてください。夏の中身で数えて柔らかい側に決めた人が、冬に缶や折りたたみ傘を足して角が2つ増え、急に形が崩れて見えるようになる、ということがよく起こります。
逆に、秋冬に厚い手帳から薄いノートに切り替える人もいます。年の変わり目に手帳を新しくするときは、角の数が変わる機会でもあります。新しい手帳の厚さを決める前に、バッグとの相性を一度考えておくと、次の一年がずっと楽になります。
境目2|空のバッグが、置いたときにどこまで沈むか
売り場で柔らかい形を手に取ったら、空のまま台の上に置いてみてください。持ち手を立てた状態で、口の高さが置く前の何割まで下がるかを見ます。
口の高さが元の8割より上に残るものは、柔らかく見えても中に薄い芯があります。中身の角が2つ程度なら、外に映りにくい形です。
口の高さが半分から8割の間まで沈むものが、いま売り場でいちばん多い柔らかさです。角が1つなら問題なく収まります。角が2つ以上入ると、角の位置にだけ布が張って、そこから先がたわみます。
口の高さが半分より下まで沈むものは、ほとんど袋に近い柔らかさです。中身の形を全部映すので、柔らかい物しか入れない日にだけ向いています。
| 置いたときの口の高さ | 中身の角がいくつまでなら収まるか |
|---|---|
| 元の8割より上 | 2つまで |
| 元の半分〜8割 | 1つまで |
| 元の半分より下 | 0(柔らかい物だけ) |
売り場で中に詰め物が入っているときは、店の人に断って抜いてもらってから置いてください。詰め物が入ったままだと、この沈み方は見えません。
境目3|秋冬の上着の表面が、柔らかいか硬いか
バッグの柔らかさは、単体で決めると合わせたときに外れます。秋冬は上着がいちばん大きな面積を占めるので、上着の表面との差で見ます。
上着の表面を手のひらでなでて、指が沈むか、表面で滑るかを確かめてください。毛足のあるコート、厚手のニットのカーディガン、起毛した生地のジャケットは「沈む上着」です。表革のジャケット、張りのある綿のトレンチ、目の詰まったウールのチェスターは「滑る上着」です。
沈む上着にくたっと型を合わせると、上着もバッグも輪郭が柔らかくなり、全体がひとかたまりのぼやけた印象になります。このときは、バッグを自立する側に振ると、そこが全体の締めになります。
滑る上着に自立型を合わせると、どちらも輪郭が硬く、きちんとした印象に寄ります。通勤には合いますが、休日には少し構えて見えます。このときは、バッグをくたっと型にすると、上着の硬さがほどけて、肩の力が抜けた見え方になります。
つまり、上着とバッグは、柔らかさを逆に振るのが基本です。中身の角で決めた側と、上着から決めた側が一致していれば迷いはありません。一致しないときは、中身の側を優先してください。中身は毎日同じですが、上着は日によって替えられるからです。
境目4|置く場所と、持っている時間
柔らかい形と硬い形は、持っている間よりも、置いたときに差が出ます。
職場で机の横の床に置く、電車で膝の上に置く、店で椅子の背に掛ける。あなたが一日のうちでバッグを置く場所を思い出してください。
床に置くことが多いなら、自立する形が向いています。くたっと型は床に置くと横に倒れ、口が開いて中が見えます。倒れないように壁に立てかけると、側面に折れ線が残ります。
膝の上や椅子の背に掛けることが多いなら、くたっと型が向いています。膝に置いたときに体の線に沿ってたわみ、椅子の背では背もたれに沿って下がるので、場所を取りません。自立型を膝に置くと、角が太ももに当たって落ち着きません。
持っている時間が長い日、たとえば旅先で一日中肩に掛けている日は、柔らかい形のほうが体に沿って揺れが少なく、肩への当たりもやわらかくなります。持つ時間と重さの関係はバッグのトレンド 重さで詳しく見ています。
どちらとも取れるとき|角が2つの人の組み替え方
中身の角がちょうど2つ。上着は沈むものと滑るものを半々で着ている。床にも膝にも置く。こういう人がいちばん多く、売り場で決めきれずに帰ってくるのもこの人たちです。
この場合は、角を一つ消して、くたっと型に乗るか、自立型を選んで持ち方で柔らかく見せるか、のどちらかです。どちらを取るかは、次の三つの質問で決めます。
一つめ。角のある2つのうち、どちらかを薄い物に替えられますか。たとえば紙の手帳を薄いノートに、硬い財布を薄いカード入れに。替えられるなら角が1つになり、くたっと型にそのまま乗れます。
二つめ。角のある2つを、一つの内袋にまとめられますか。内袋は、角のある物同士を内側で固めて、外側には柔らかい布が一枚かかる形にします。こうすると外から見た角は一つの大きなかたまりになり、布のたわみが途中で切れにくくなります。内袋は角の立たない柔らかい布のものを選んでください。
三つめ。週に何日、上着を沈む側で着ていますか。3日以上なら、バッグは自立型にして、上着とは逆に振るほうが一週間を通して釣り合います。2日以下なら、くたっと型を選んで、滑る上着の日に合わせる組み方が多くなります。
二つの質問に「はい」が出たら、くたっと型を選んでください。「はい」が一つ以下なら、自立型を選び、持ち方の側で硬さをほどきます。
自立型を柔らかく見せる持ち方
自立型を選んだ人は、持ち方を変えるだけで印象をかなり寄せられます。
まず、持ち手を指で提げるのをやめ、肘の内側に掛けてみてください。腕に掛けると、バッグが体側に斜めに寄りかかり、底の四角い線が見えにくくなります。
次に、肩掛けの紐が付いているなら、長さを一段階長くして、腰骨より少し下で揺れる位置にします。四角い形が体から少し離れて揺れると、硬さよりも動きのほうが目に入ります。
最後に、口を閉じずに少し開けたまま持つ形のものは、その開きを残してください。口元にわずかなたわみが出るだけで、全体の印象は柔らかい側へ寄ります。
くたっと型に乗るときの中身の入れ方
くたっと型に乗ると決めたら、中身の入れ方を一つだけ決めておきます。重い物を底の中央に、軽い物を口の近くに。この順番にすると、たわみが左右どちらかに偏らず、置いたときにも中央で沈みます。
重い物を片側に寄せると、その側だけ布が下がり、持ち手の高さがずれて見えます。底の中央に置く物は、内袋か、いちばん重い一つです。
それでも決まらないときの最後の一問
三つの質問をしても、ちょうど半々で決まらない人がいます。そのときは、最後に一つだけ自分に聞いてください。「そのバッグを持って、駅の階段を早足で上がる日があるか」。
早足で動く日がある人は、自立型のほうが楽です。柔らかい形は、動きが速いと中身が中で揺れて、体に当たる位置が毎回変わります。手で押さえながら歩くことになり、両手がふさがります。自立型は形が決まっているので、中身が揺れても外側は動かず、体に当たる位置が一定です。
ゆっくり歩く日がほとんどの人は、くたっと型で困ることはほぼありません。揺れが小さいので、たわみがそのまま柔らかい動きとして見えます。
この問いは、流行とは関係がありません。けれど、毎日の中で持ちにくいと感じたバッグは、どれほど流行に合っていても出番が減っていきます。持ちやすさの側で決めた一つのほうが、結局は長く外に出ています。
二つ持つなら、役割を分ける
どうしても一つに決まらないなら、二つ持つのも答えの一つです。その場合は、同じ大きさで柔らかさだけ違う二つを持つのではなく、役割を分けてください。
自立型を、中身の多い日と床に置く日のために。くたっと型を、中身の少ない休日と、膝や椅子の背に置く日のために。こう分けておくと、朝に迷うのは「今日は中身が多いか」の一問だけになります。
二つ目を買うときは、一つ目と大きさを一段変えると、役割がはっきりします。自立型を大きめに、くたっと型を小さめに。大きい柔らかい形は中身が増えたときに崩れやすく、小さい硬い形は入る量が限られて持ち出しにくいからです。
上着別の合わせ方|秋冬に多い5つの組み合わせ
秋冬に実際に多い上着ごとに、どちらの形が合うかを並べます。ここでは中身の角が2つの人を想定しています。角が3つ以上の人は、どの上着でも自立型を基本にしてください。
| 上着 | 合う形 | 合わせるときの一手 |
|---|---|---|
| 毛足のあるコート | 自立型 | 持ち手を短く持ち、腰より上で見せる |
| 厚手のカーディガン | 自立型 | 小さめを選び、面積を上着より小さく |
| 張りのあるトレンチ | くたっと型 | 肩掛けにして、ベルトの位置より下で揺らす |
| 表革のジャケット | くたっと型 | 布か柔らかい革で、表面の質を変える |
| 薄手のダウン | どちらでも | ダウンの縫い目の幅が広いほど自立型 |
薄手のダウンだけは少し特殊です。ダウンは輪郭は柔らかいのに、表面が滑る生地でできています。縫い目の間隔が広く、ふくらみの一つ一つが大きいものは、柔らかさが前に出るので自立型が締まります。縫い目が細かく、全体が平らに近いものは、表面の滑りが前に出るので、くたっと型でほどきます。
靴の硬さとも、そろえすぎない
上着の次に効いてくるのが靴です。バッグと靴は体の上と下で離れていますが、どちらも小物なので、見る人の目は二つを無意識に並べて比べます。
秋冬に多い靴で言えば、表革の短いブーツや、甲の深い革靴は硬い側です。スエードのブーツや、ニットの筒のブーツ、底の厚い運動靴は柔らかい側に入ります。
バッグと靴が両方とも硬いと、全体がきちんとまとまり、通勤には向きますが、休日には少し重く見えます。両方とも柔らかいと、肩の力は抜けますが、どこにも締まりがなくなります。上着との関係と同じで、靴とも柔らかさを一段ずらしておくと、全体の釣り合いが取りやすくなります。
ただし、上着とも靴とも逆にしようとすると、組み合わせが窮屈になります。優先するのは上着です。上着とバッグを逆に振ったら、靴は上着と同じ側にそろえる。これで三つのうち二つがそろい、一つが締めになります。
試せないときの見分け方
通信販売など、手に取って確かめられないときは、商品の写真の中から、横から撮った一枚と、中身を入れた一枚を探してください。
横から撮った写真で、底から口までの線がまっすぐなら自立型、途中で内側に折れていればくたっと型です。中身を入れた写真があれば、外に角が映っているかを見ます。写真の中身は形を整えて入れてあることが多いので、少しでも角が映っているなら、あなたの中身ではそれ以上に映ると考えてください。
説明に「芯なし」とあるものは、口の高さが半分より下まで沈む柔らかさであることが多く、「底板あり」とあるものは、口の高さが8割より上に残ることが多いです。どちらとも書かれていないものは、写真の横からの線で判断します。
くたっと型を買って合わなかったときの直し方
すでに柔らかい形を持っていて、どうも崩れて見えると感じているなら、買い替える前に三つ試してください。
一つめは、中身を一つ減らすことです。角のある物を一つだけ、ほかの袋に移します。たとえば眼鏡ケースを上着のポケットに、ペンケースを職場の引き出しに。一つ減るだけで、外に映る角の数が変わり、たわみがつながって見えます。
二つめは、底に薄い板を入れることです。厚紙を底の大きさに切って、布で包んで入れるだけで構いません。底が平らになると、中身が底の一か所に集まらず、置いたときに横に倒れにくくなります。ただし板を入れると柔らかさが少し減るので、口の高さが元の8割より上に残るようなら、板は外してください。
三つめは、合わせる上着を滑る側にすることです。くたっと型が崩れて見えるのは、上着も柔らかくて、どこにも締まる場所がない日に多く起こります。滑る上着の日に持つと、バッグのたわみが意図したものに見えます。
この三つを試しても崩れて見えるなら、中身の角が多すぎるか、その形の柔らかさが袋に近すぎるかのどちらかです。その一つは、柔らかい物しか持たない休日用に回してください。
自立型が古く見えるときの直し方
反対に、手持ちの自立型が、売り場の柔らかい形と比べて古く見えることがあります。古く見える原因は、ほとんどが角の丸さと表面の光り方です。
角の丸さは、バッグの四隅を見てください。角がとがって直角に近いものは、柔らかい流れの中では固く見えます。角の半径が指一本分ほど丸いものは、自立型でも柔らかい流れに混ざります。とがった角のものは、持ち方で寄せるしかありません。前に書いた、肘の内側に掛ける持ち方を使ってください。
表面の光り方は、照明の下で表面が白く光るかを見ます。強く光る表面は、硬さを強調します。秋冬は上着を、光らない毛足のあるものにすると、バッグの光が一点の締めになり、古さよりもきちんとした印象が前に出ます。
手持ちの一つが古く見える場合の全体の直し方は、別の記事でも触れています。ここでは形の硬さに関わる部分だけにとどめます。
売り場で確かめる手順|3分で決める
最後に、売り場で手に取ったときの確かめ方を順番に並べます。時間をかけずに決めたいときは、この順で見てください。
まず、自分の中身の角の数を、出かける前に数えておきます。売り場で思い出そうとすると、少なく数えてしまいます。
売り場では、詰め物を抜いてもらって空のまま台に置き、口の高さが元の何割まで沈むかを見ます。自分の角の数と、表の範囲が合っているかを確かめます。
次に、持ってきた中身の中から、いちばん角の立った物を一つだけ借りて入れてみます。手帳でも眼鏡ケースでも構いません。外から見て、その角がどれくらい浮いて見えるかを、鏡で横から確かめます。
最後に、着ている上着の表面と並べて、柔らかさが逆に振れているかを見ます。同じ側に寄っていたら、別の日の上着と合わせたときのことを思い浮かべてください。
この順番で見ると、売り場での迷いは、ほぼ一つの質問に絞られます。自分の角の数と、そのバッグの沈み方が合っているか、です。
中身を数えた3人の例|同じ角2つでも答えが分かれる
数え方だけでは決めにくいので、相談でよくある三つの例を並べます。自分に近い人を探してみてください。
一人めは、事務の仕事で毎日電車に乗る人です。中身は、硬い長財布、紙の手帳、ハンカチ、ポーチ、携帯、鍵。角のある物は長財布と手帳の2つです。上着は、張りのある綿のトレンチと、毛足のあるコートを気温で替えています。職場では、バッグを机の下の床に置きます。
この人は、角が2つで真ん中にいますが、床に置く時間が長いので、自立型に寄ります。くたっと型を床に置くと、一日に何度も倒れて、そのたびに直すことになります。もしどうしても柔らかい形を持ちたいなら、長財布を薄いカード入れに替えて角を1つにし、床ではなく椅子の背に掛けられるかを職場で確かめてからにしてください。
二人めは、在宅の日と出社の日が半々の人です。出社の日だけノートパソコンを持ち、それ以外は財布と携帯とポーチだけ。上着はほとんど厚手のカーディガンです。
この人は、日によって角の数が0と2に分かれます。こういうときは、多い日に合わせて一つで済ませようとせず、パソコンを入れる日だけ別の薄い袋を手に持つ形にしてください。そうすれば、バッグ本体の中身はいつも角0になり、くたっと型にそのまま乗れます。厚手のカーディガンとは柔らかさが同じ側になるので、バッグの色を上着より一段濃くして、輪郭を分けます。
三人めは、小さな子どもと出かけることが多い人です。中身は、おむつのポーチ、着替え、水筒、薄い財布、携帯。角のある物は、水筒の半分だけです。上着は薄手のダウン。
この人は数の上ではくたっと型ですが、中身の量が多いので、柔らかい形だと底が大きく垂れます。くたっと型を選ぶなら、口の高さが元の8割より上に残る、少し芯のあるものを選んでください。袋に近い柔らかさだと、肩に掛けたときに中身の重さで横に広がり、歩くたびに体に当たります。
三人とも、流行の向きではなく、中身と置く場所と上着から答えが出ています。あなたの答えも、同じ三つの材料から出てきます。
身長と柔らかさの見え方
同じバッグでも、持つ人の身長によって、柔らかさの見え方が変わります。どちらが良い悪いではなく、見え方の違いとして知っておくと、売り場で選ぶときの手がかりになります。
肩に掛けたとき、バッグの底が腰骨のあたりに来るものは、身長に関係なく釣り合いが取りやすい位置です。この位置で、くたっと型の底のたわみが腰の線に沿うと、上着の裾と自然につながります。
身長が低めの人がくたっと型を肩に掛けると、底が腰骨より下まで下がりやすくなります。下がった分だけたわみが長く見え、バッグが体の半分近くを覆うように見えることがあります。紐の長さを調整できるなら、底が腰骨の高さに来るように一段短くしてください。調整できないものは、手で持つか腕に掛けて、高さを上げます。
身長が高めの人が小さな自立型を持つと、バッグだけが体から離れた位置で小さく見えることがあります。このときは、肩に掛けて体に近づけるか、少し大きめの自立型にして、体との釣り合いを取ります。くたっと型は、たわんだ分だけ体の線に沿うので、身長が高めの人には合わせやすい形です。
色と柔らかさ|秋冬の濃い色は沈み方が見えにくい
柔らかさの見え方は、色によっても変わります。これは売り場で見落としやすいところです。
黒や焦げ茶、深い緑など、秋冬に多い濃い色は、たわみの影が色に溶けます。布がどこで折れているかが遠目に見えにくいので、くたっと型でも崩れた印象になりにくい色です。中身の角が2つの人がくたっと型に乗るなら、まずは濃い色から選ぶと失敗が少なくなります。
反対に、明るい色や白に近い色は、たわみの影がそのまま見えます。くたっと型の柔らかさがはっきり伝わる一方で、角が映ると、その出っぱりも目立ちます。明るい色のくたっと型は、中身の角が1つ以下の人に向いています。
自立型の場合は逆です。濃い色の自立型は、四角い輪郭が強く出て、硬い印象が前に出ます。明るい色の自立型は、輪郭がやわらいで、硬さが少し抜けます。自立型を柔らかく見せたい人は、色を一段明るくするのも一つの方法です。
色そのものの選び方は、上着や靴の色との組み合わせで決まるので、ここでは柔らかさとの関係だけにとどめます。迷ったら、柔らかい形は濃い色、硬い形は明るい色。この組み合わせが、どちらの形でも崩れにくい組み方です。
柔らかい形を長く持つための扱い
くたっと型は、形が柔らかいぶん、扱い方で寿命が変わります。
使わない日は、中に柔らかい布か紙を軽く詰めて、口を閉じた状態で置いてください。空のまま重ねて置くと、上の物の重さで折れ線がつき、次に持ったときにその線が外から見えます。
フックに掛けて保管するのは避けます。持ち手だけに重さがかかり、付け根の部分から布が伸びていきます。棚に横にして置くか、立てて置くなら左右から支える物を置いてください。
雨の日は、柔らかい革の表面が水を吸って、乾いたあとに縮むことがあります。濡れたら、乾いた布で押さえて水気を取り、形を整えてから、日の当たらない場所で乾かします。暖房の風を直接当てると、表面だけが先に縮んで波打ちます。
中身が変わったら、乗る側も見直す
最後に一つだけ。乗る側は、一度決めたら終わりではありません。仕事が変わる、紙の手帳をやめる、子どもの持ち物を一緒に入れるようになる。中身が変わると、角の数も変わります。
数え直す日を決めておく
数え直しは、思い立ったときにやろうとすると、結局やらずに過ぎます。上着を入れ替える日に合わせるのがいちばん続きます。薄手の羽織りから厚手のコートに替える日、コートをしまう日。その二回に、バッグの中身も一緒に出して数えてください。
数え直して角の数が前と同じなら、何も変えなくて構いません。一つ増えていたら、増えた物を別の場所に移せないかを先に考えます。移せないときにだけ、乗る側を見直します。この順番にしておけば、数え直すたびに新しいバッグが必要になることはありません。
季節の変わり目に一度、中身を机に出して数え直してください。秋冬は手袋やストールが加わるので、柔らかい物が増え、角の割合は下がります。角の割合が下がる季節は、くたっと型に乗りやすい季節でもあります。
流行は売り場の側で毎年動きますが、あなたが選ぶときに見るのは、いつも自分の中身の角です。そこが決まっていれば、売り場がどちらに振れても、迷う時間は短くなります。
よくある問い
- Q. くたっとしたバッグは、仕事に持っていっても大丈夫ですか
- 持っていけるかどうかは、形よりも中身で決まります。書類を挟むファイル、ノートパソコン、角の立った手帳。この3つのうち2つ以上を毎日入れているなら、柔らかい側のバッグは中で物が偏り、外から角の形が浮き出ます。会議室の床や椅子の横に置いたときに、口が開いて片側へ倒れることもあります。仕事で持つなら、まず中身を一つ別の袋に分けられるかを考えてください。パソコンだけを薄いケースに入れて手で持てる職場なら、残りの中身は柔らかい側でも収まります。分けられないなら、底に板の入った自立する形のほうが一日を通して形が保てます。
- Q. 柔らかいバッグと硬いバッグ、どちらが長く使えますか
- 流行の向きで言えば、どちらも数年おきに主役が入れ替わります。長く使えるかを分けるのは、形そのものより、あなたの持ち方に合っているかです。中身の角が多い人が柔らかい側を持つと、同じ場所ばかり伸びて、一年ほどで底の片側だけが下がってきます。中身の少ない人が硬い側を持つと、形は保てますが、重さのわりに入らないと感じて出番が減ります。中身の角を数えて、自分の側を選んだ一つは、流行が戻ってきても形が崩れていないので、そのまま使い続けられます。
- Q. 今持っている硬いバッグが古く見えます。買い替えるべきですか
- 買い替える前に、持ち方を二つ変えてみてください。一つは持ち手を手で握るのをやめて、腕に掛ける持ち方にすることです。手で提げると硬い形の四角さが目立ちますが、肘の内側に掛けると体に沿って角度がつき、四角さが和らぎます。もう一つは、上着を柔らかい表面のものにして、バッグとの差を大きく取ることです。硬い形は、服も硬いときに古く見えやすく、服が柔らかいときは引き締め役になります。この二つで足りないと感じたときにだけ、柔らかい側の一つを足すのが無駄のない順番です。
- Q. くたっとしたバッグに入れた物が、中で迷子になります
- 柔らかい形は仕切りが少ないので、中身が底で混ざります。底のほうで物を探す時間が気になるなら、内袋を一つ入れてください。内袋は布でも薄い革でも構いませんが、角が硬いものだと外に角が映るので、くたっと沈む布のものを選びます。財布、鍵、携帯の三つを内袋に、それ以外を外側に。この分け方にすると、手を入れたときに最初に触るのが内袋になり、探す時間が短くなります。
— メグラシ編集部





