バッグのトレンド 重さ|肩がこる人は空の重さと肩紐の幅で選ぶ

**いま使っているバッグを、中身ごとキッチンスケールに乗せてみてください。**その数字が1.5kgを超えていて、いつも片方の肩に掛けているなら、肩が痛くなるのは自然なことです。
流行のバッグを選ぶとき、多くの人は形と色から見ます。大きいか小さいか、柔らかいか硬いか、どんな色が今年らしいか。けれど、買ったあとに持たなくなる理由として多いのは、形でも色でもなく重さのほうです。**あなたが肩のこりや痛みを気にしているなら、選ぶ順番は、空の重さ・肩紐の幅・形の順です。**形は最後に、重さの条件を満たしたものの中から選びます。
形の流行そのものの見方はバッグのトレンド|大きいか小さいか、毎日の中身の量で乗る側を決めるに、身長との釣り合いはバッグ流行の今|持ち手の長さと身長比で読むに分けてあります。この記事は、選んだ形を毎日持てるかどうかの話です。
結論:空のバッグが、中身の半分より重くならないものを選ぶ
先に答えを書きます。肩が痛くなりやすい人が流行のバッグを選ぶときの決め方は、3つです。
1つ目は、空のバッグの重さを、中身の重さの半分までに収めること。毎日の中身が1kgなら、空のバッグは500gまで。中身が600gしかないなら、空は300gまでです。バッグそのものが中身より重いと、何も入れていないのに肩に負担がかかっている状態になります。
2つ目は、片方の肩に掛ける総重量を1.5kgまでにすること。空のバッグと中身を足した重さが1.5kgを超える日は、片方の肩だけに掛け続けない。斜め掛けにするか、手で持つ時間と肩に掛ける時間を分けます。
3つ目は、肩紐の幅を総重量に合わせること。総重量が1kg未満なら幅2cmで足ります。1〜2kgなら3cm以上、2kgを超えるなら4cm以上か、両肩で背負える形です。
この3つを満たしたものの中から、形と色を流行に寄せて選びます。順番を逆にすると、形は気に入っているのに持たないバッグが増えていきます。
まず量る:空の重さ・中身の重さ・持っている分数
判断に使う数字は、家ですべて量れます。用意するのはキッチンスケールと定規、それから時計だけです。
最初に、いちばんよく使っているバッグの中身を全部出します。空になったバッグをスケールに乗せて、重さを書き留めます。スケールに乗り切らない大きさなら、体重計で「バッグを持って乗った重さ」から「自分だけの重さ」を引いても構いません。体重計は100g単位のものが多いので、大まかな数字にはなりますが、判断には十分です。
次に、出した中身をまとめて量ります。財布、スマートフォン、鍵、ポーチ、水筒、手帳、充電器、折りたたみ傘。ふだん入っているものを全部です。ここで1つずつ量っておくと、あとで減らすときに役立ちます。
最後に、そのバッグを持っている時間を思い出します。家を出てから駅まで歩く分数、電車で立っている分数、乗り換えで歩く分数、駅から職場や行き先まで歩く分数。足すと、1日にバッグを体で支えている時間が出ます。座っている時間や、机の下に置いている時間は数えません。
この3つの数字、空の重さ・中身の重さ・持っている分数がそろえば、バッグ選びの大半は決まります。
量った数字は、スマートフォンのメモに残しておいてください。売り場でバッグを選ぶとき、自分の中身が何gだったかを覚えている人はほとんどいません。中身の重ささえ手元にあれば、手に取ったバッグの空の重さがいくつまでなら許せるかが、その場で計算できます。中身が900gなら、空は450gまで。この数字を1つ持って売り場に行くだけで、見る棚が半分に減ります。
量るのは平日の朝と、休日の朝の2回がおすすめです。平日と休日では中身が大きく違う人が多く、平日は1.2kgでも、休日は500gしかないことがあります。休日のバッグを平日と同じ基準で選ぶと、軽い中身に対して重すぎるバッグを持つことになります。
境目①:空の重さは中身の半分まで
空のバッグの重さを中身の重さで割ってみてください。0.5以下なら、そのバッグは中身に対して軽い側です。0.5を超えると、バッグ自体の重さが目立ってきます。1を超えている、つまり空のバッグが中身より重いなら、まずバッグの側を見直す番です。
この比を使う理由は、中身が少ない人ほど、バッグの重さが割合として効いてくるからです。中身が2kgある人にとって、空のバッグが800gでも比は0.4で、まだ軽い側に入ります。けれど中身が500gしかない人が同じ800gのバッグを持つと、比は1.6になります。持っているのは中身ではなく、ほとんどバッグの重さです。
中身が少ない人ほど小さいバッグを選びがちですが、小さくても革が厚く、金具が多いものは空の重さがかさみます。小さい形が流行していても、手に取ったときにずしりとくるなら、比を計算してから決めてください。
逆に、中身が多い人は、比だけを見ると大きく重いバッグでも許されてしまいます。その場合は次の境目、総重量で判断します。
3人の例で比べてみます。1人目は、中身が財布とスマートフォンと鍵だけで400gの人。この人が許せる空の重さは200gまでなので、革のバッグはほぼ外れ、薄手の布か化学繊維の小さな形が候補になります。2人目は、中身が1kgで、ポーチと手帳と折りたたみ傘が入る人。空の重さは500gまでで、薄い革や合成皮革の中型まで選べます。3人目は、中身が2kgで、仕事の書類と水筒とパソコンを持ち歩く人。比だけなら空は1kgまで許されますが、総重量が3kgになってしまうので、比より先に総重量で絞ることになります。
同じ流行の形でも、3人が選ぶべき素材と大きさはまったく違います。売り場で「今年はこれ」と言われた形が、あなたの中身の重さに合っているかどうかは、この比を1回計算すれば分かります。
境目②:片方の肩に掛ける総重量は1.5kgまで
空の重さと中身の重さを足した総重量が、片方の肩に掛け続けてよいかの目安になります。ここでは1.5kgを境目にします。
1.5kg未満なら、片方の肩に掛けたまま歩いても、多くの人は持ち替えずに目的地まで着けます。1.5kgを超えると、途中で反対の肩に替えたくなったり、手で持ち直したくなったりします。2kgを超えると、肩に赤い跡が残る人が増えてきます。
この数字は誰にでも当てはまる決まりではありません。体格や、肩の傾き、ふだんの姿勢によって、楽に持てる重さは違います。そこで、自分の境目を一度だけ確かめてください。いまのバッグの総重量を量ってから、いつもの道を歩き、途中で持ち替えたくなった地点を覚えておきます。家から何分の地点で持ち替えたくなったか。それが、その総重量でのあなたの限界の分数です。
たとえば総重量1.8kgで、歩いて8分のところで持ち替えたくなるなら、片道の歩く時間が8分を超える日は、片方の肩に掛け続ける持ち方が合っていません。総重量を1.5kgまで減らすか、斜めに掛けられる形にするか、手持ちの時間を混ぜる必要があります。
この確かめ方は、総重量を変えて2回やると、さらに役に立ちます。1回目はいつもの中身で、2回目は水筒を抜いて500gほど軽くした状態で歩きます。持ち替えたくなる地点がどれだけ先に延びるかを見ると、あなたにとって500gがどれくらいの違いになるかが分かります。地点がほとんど変わらないなら、重さより紐の幅や揺れのほうが効いている可能性が高いので、次の境目を先に見てください。
いつも同じ肩に掛けている人は、反対の肩でも同じように歩いてみてください。利き手と反対の肩では、同じ重さでも持ち替えたくなる地点が早く来ることがあります。左右で差が大きいなら、楽なほうの肩を基準にせず、早く来るほうに合わせて総重量を決めておくと、どちらの肩に掛けても困りません。
境目③:肩紐の幅は、総重量で決める
同じ重さでも、紐が細いと一点に食い込みます。紐が太いと、重さが肩の広い面に分かれます。肩が痛くなるかどうかは、重さだけでなく、紐の幅との組み合わせで変わります。
目安は次のとおりです。総重量が1kg未満なら、紐の幅は2cmあれば足ります。1〜2kgなら3cm以上。2kgを超えるなら4cm以上か、両肩で背負える形にします。
| 総重量 | 片方の肩に掛けるときの紐の幅 | 長く持つ日の持ち方 |
|---|---|---|
| 1kg未満 | 2cm以上 | 片方の肩のままで構わない |
| 1〜2kg | 3cm以上 | 斜め掛けか、手持ちと持ち替える |
| 2kg超 | 4cm以上 | 両肩で背負うか、中身を分ける |
紐の幅は、定規で平らな部分を測ります。丸い紐やチェーンの場合は、肩に当たる面の幅で考えるので、見た目の太さより細く数えてください。直径1cmの丸い紐なら、肩に当たるのは5mmほどです。チェーンは輪の一つひとつが点で当たるので、幅がいくら見えても、細い紐と同じ側に入ります。
流行の形には、細い紐やチェーンが付いたものが少なくありません。見た目が軽やかになるからです。そういう形を選ぶなら、総重量を1kg未満に収められる日だけに使う、と決めておくと迷いません。
流行の形を、重さの側から見直す
ここからは、売り場で見かける形を重さの側から見ていきます。形の名前ではなく、空の重さがかさむ理由で分けると、選びやすくなります。
大きく柔らかい形は、大きさのわりに空の重さが軽いことが多い型です。芯が入っていない分、素材の重さだけで済むからです。ただし、柔らかい革を厚く使っているものは別で、大きさに比例して重くなります。持ち上げたときに、布の袋を持つような軽さか、それとも革の塊を持つような重さか。手の感覚で分かれます。
小さく硬い形は、小ささのわりに空の重さがかさむ型です。形を保つための芯、底板、金具、ふたの留め具。小さい面積にそれらが詰まっているので、手のひらに乗るような大きさでも400〜600gあることがあります。中身が少ない人がこの形を選ぶと、比が1を超えやすくなります。
金具やチェーンが多い形は、飾りの分だけ重くなります。ふたの留め具、持ち手の付け根の金具、チェーンの紐。金属は小さくても重いので、飾りが多いほど空の重さが増えます。飾りの数を数えて、4つ以上あるなら、持ち上げてから決めてください。
2つ持ちの形、つまり大きいバッグに小さいバッグを添える持ち方は、重さを2か所に分けられる点では肩に優しい組み方です。片方を肩、片方を手に持てば、総重量が同じでも片側の負担が下がります。ただし、2つ分の空の重さが足されるので、合計の比を計算してください。
口を絞る巾着の形は、芯がなく、布や柔らかい革を袋状にしただけのものが多いので、空の重さは軽い側に入ります。けれど中身が底に集まりやすく、重心が下がるぶん、肩に掛けると紐が下へ強く引かれます。総重量が同じでも、重心が低いほど肩に食い込む感覚は強くなります。巾着の形を選ぶなら、中身は1kg未満の日に向いています。
横に長い旅行かばんのような形は、持ち手が2本あって手で持つ前提のものが多く、肩紐が別に付いていても細いことがよくあります。手で持つ時間が長い人には向きますが、肩に掛けて歩く時間が長い人は、付属の紐の幅を確かめてください。2cmに満たないなら、肩ではなく手で持つ形として選びます。
形ごとの特徴を覚えるより、売り場で「芯がどれくらい入っているか」「金具がいくつあるか」「重心がどこにくるか」の3つを見るほうが早いこともあります。芯が多く、金具が多く、重心が低いほど、肩に掛けたときの負担は大きくなります。
素材ごとの空の重さの幅
同じ大きさでも、素材が変わると空の重さは大きく変わります。売り場で全部を量るわけにはいかないので、素材ごとのおおよその幅を覚えておくと、手に取る前に絞り込めます。
| 素材 | 通勤に使う中型の空の重さ(おおよそ) | 重さが増える理由 |
|---|---|---|
| 厚い革 | 700〜1,000g | 革の厚み・金具・芯 |
| 薄い革・柔らかい革 | 400〜700g | 革の面積 |
| 合成皮革 | 400〜600g | 表面の加工・芯 |
| 帆布・厚手の布 | 400〜700g | 布の目の詰み・底板 |
| 化学繊維の薄手 | 250〜400g | 持ち手の補強 |
数字はおおよその幅なので、同じ素材でも作りによって外れます。大事なのは、同じ大きさなら革のほうが重く、薄手の化学繊維がいちばん軽い、という順番です。肩が痛くなりやすい人で、中身が1kgを超える人は、表の下の2段から選ぶと比を0.5以下に収めやすくなります。
革が好きな場合は、厚い革ではなく、薄く柔らかい革を選ぶと重さを抑えられます。見た目の上質さは、厚みより表面の仕上げで出ます。バッグのトレンド 秋冬|コートの季節は、形より表面の質で選ぶの考え方とも重なりますが、秋冬に表面の質を上げたいときも、厚みを増やす必要はありません。
肩紐の長さは、揺れと持ち替えの回数に効く
紐の幅が食い込みに効くなら、紐の長さは揺れに効きます。長い紐でバッグが腰より下にくると、歩くたびにバッグが前後に揺れて、肩で揺れを止めようとします。この揺れを止める動きが、重さとは別の負担になります。
目安は、肩に掛けたときにバッグの底が腰骨のあたりにくる長さです。腰骨より10cm以上下がると、揺れが大きくなります。反対に、脇の下にぴったり収まる短さだと、揺れは少ないものの、上着を着た日に脇がきつくなります。
長さが調整できる紐なら、歩く日は短めに、座っている時間が長い日は長めに、と使い分けられます。調整できない紐で、長すぎると感じるなら、斜めに掛けて体に沿わせると揺れが減ります。
紐の長さを測るときは、紐の付け根から付け根までをメジャーで測り、自分の肩から腰骨までの長さと比べます。肩から腰骨までが50cmなら、紐の長さはおおよそその2倍の100cm前後で、底が腰骨のあたりにきます。紐が120cmを超えると、底が腰骨より下がりやすくなります。売り場では紐の長さが書かれていることが多いので、この数字を1つ覚えておくと、試さなくても見当がつきます。
流行の形には、紐を長く垂らして腰の下で持つものもあります。見た目はこなれて見えますが、歩く時間が長い日には揺れが増えます。歩く時間が片道10分を超える日は、紐を短くして持つほうが、肩は楽です。
持ち手で持つか、肩に掛けるか:持っている分数で分ける
トートのように、手で持つ持ち手と肩に掛ける持ち手を兼ねている形は、持ち方を途中で替えられるのが強みです。この強みを活かすには、どこで持ち替えるかを決めておきます。
基準は、1回に同じ持ち方を続ける時間です。手で持つのは5分まで、肩に掛けるのは10分まで。これを超えそうなら、持ち方を替えます。駅の改札、エスカレーター、信号待ちなど、立ち止まる場所で持ち替えると決めておくと、自然に替えられます。
手で持つときは、指の付け根で持つより、手のひら全体で握るほうが疲れにくくなります。持ち手が細いと指に食い込むので、持ち手の幅も肩紐と同じように見てください。手で持つなら、持ち手の幅は2cm以上あると楽です。
肘に掛ける持ち方は、見た目は上品ですが、肘から先に重さがかかり続けます。肘に掛けるのは、総重量1kg未満で、持つ時間が5分以内の日に限ると、腕が疲れにくくなります。
どちらとも取れる場合①:総重量が1.5kg前後の日
ここからは、境目の近くで迷うときの決め方です。検索しても出てこない部分なので、少し丁寧に書きます。
総重量を量ったら、1.4kgや1.6kgといった、境目のすぐ近くの数字が出ることがあります。この場合は、その日に持っている分数で決めてください。片道の歩く時間が10分以内で、電車で座れる日が多いなら、1.6kgでも片方の肩に掛けたままで構いません。片道の歩く時間が15分を超えるか、電車で立っている日が多いなら、1.4kgでも持ち替えられる形を選びます。
もう1つの決め方は、曜日で分けることです。月曜は荷物が多く、金曜は少ない、という人は少なくありません。荷物が多い曜日だけ、斜め掛けのバッグか両肩で背負える形にして、少ない曜日は流行の形を持つ。バッグを2つ持っている人なら、この分け方がいちばん簡単です。
それでも決めきれないときは、2週間だけ記録をとってください。毎朝、バッグの総重量を量り、帰ってから肩の痛みや跡を1〜3で書き留めます。2週間たつと、何kgを超えた日に痛みが出たかが見えてきます。その数字が、あなたの境目です。
どちらとも取れる場合②:好きな形が、条件より重い
売り場で気に入った形が、空の重さの条件を超えていることがあります。中身1kgの人が、空の重さ700gのバッグに惹かれた、という場合です。比は0.7で、半分を超えています。
この場合の決め方は3つあります。1つ目は、中身を減らして比を合わせることです。中身を700gまで減らせるなら、比は1になりますが、総重量は1.4kgで境目の内側に収まります。比より総重量を優先して、肩に掛ける分数が短い日だけ持つ、という使い方ができます。
2つ目は、そのバッグを「持つ時間が短い日」専用にすることです。車で移動する日、近所に出かける日、食事に行く日。歩く時間が片道5分以内なら、比が多少高くても肩には響きにくいです。毎日のバッグにしない、と決めれば、好きな形を手放さずに済みます。
3つ目は、同じ形で軽い素材を探すことです。流行の形は、いくつもの素材で作られていることが多いので、革で見つけた形を、布や化学繊維で探すと、空の重さが半分近くになることがあります。
どれも当てはまらず、毎日持つバッグとしてどうしても使いたいなら、条件を外して買うのも1つの選択です。ただし、その場合は肩紐の幅だけは3cm以上を守ってください。重さの条件を外すなら、紐の条件で受け止めます。
紐が細い形しかない場合は、別売りの太い紐に付け替えられるかを見てください。紐の付け根が金具の輪になっていれば、幅の広い紐に替えられることが多いです。付け替えると見た目は少し変わりますが、形そのものは流行の側に残せます。付け根が縫い付けで替えられないなら、その形は手で持つ時間が長い日に回すと決めます。
条件を外して買ったバッグは、1か月後にもう一度、肩の痛みの記録を見返してください。痛みが出た日が週に2日以上あるなら、そのバッグは毎日用ではありません。持つ日を絞るか、中身を減らすかを、そこで決め直します。
どちらとも取れる場合③:軽いけれど、形が崩れる
条件を満たす軽いバッグを選んだのに、中身を入れると形が崩れて、安っぽく見えることがあります。軽い素材は芯が少なく、中身の角がそのまま外に浮き出るからです。
このときは、底が固いかどうかを確かめてください。底に板が入っていれば、中身が沈んでも底の四角は保たれ、側面が多少柔らかくても全体の形は崩れにくくなります。底板がない場合は、厚紙や薄い板を1枚入れるだけで、見た目が大きく変わります。足す重さは100g前後です。
もう1つは、中身の入れ方です。重いもの、硬いものを底に寝かせて入れ、軽いものを上に重ねると、側面に角が浮きにくくなります。水筒を立てて入れると、側面に丸い形が出ます。寝かせられないなら、水筒用の仕切りがある形を選びます。
軽さと形のどちらを優先するかで迷ったら、肩の痛みが出ている人は軽さを、出ていない人は形を取ってください。痛みが出ていないのに軽さを優先すると、見た目に満足できず、結局持たなくなることがあります。
秋冬は、上着の上から掛けるので条件が変わる
気温が下がって上着を着るようになると、肩紐の条件が少し変わります。上着の肩の素材によって、紐が滑ったり、引っかかったりするからです。
表面がつるっとした上着、たとえば化学繊維の中綿入りや、撥水加工の薄手のコートは、紐が肩から滑り落ちやすくなります。片方の肩に掛けていると、何度も掛け直すことになり、そのたびに肩に力が入ります。こういう上着の日は、斜め掛けにするか、紐の裏に滑り止めがあるものを選ぶと楽です。
反対に、ウールのコートのように表面に毛足があるものは、紐が引っかかって滑りにくくなります。ただし、細い紐やチェーンで長くこすれると、コートの表面が毛羽立つことがあります。秋冬にウールのコートを着るなら、紐の幅が広く、表面がなめらかなものを選ぶと、コートも傷みにくくなります。
上着を着ると、肩の位置が厚みの分だけ外に出ます。夏に合わせた紐の長さだと、冬は短く感じることがあるので、長さの調整ができる紐が便利です。上着の厚みと持ち方の釣り合いはバッグのトレンド 持ち方|秋冬は上着の厚みと両手の空きで決めるでも扱っています。
買い替えずに軽くする手順
いまのバッグが条件を外れていても、すぐに買い替える必要はありません。中身を見直すだけで、総重量はかなり下がります。
まず、中身を1つずつ量ったときの数字を見てください。重いものの上位は、たいてい水筒、長財布、ポーチ、充電器です。水筒は中身込みで500g前後あることが多く、これを持たない日を作るだけで、総重量が大きく下がります。行き先で飲み物が手に入る日は置いていく、と決めると迷いません。
長財布は、二つ折りや小さいものに替えると、100〜200g軽くなります。カードや紙を整理するだけでも、重さはいくらか減ります。ポーチは、中身を全部出して、この1週間で使ったものだけを戻します。使っていないものは、思っているより多く入っています。
充電器と予備の電池は、必要な日だけ入れます。毎日持ち歩いていても、使う日が週に1回なら、その日だけ入れれば足ります。
この4つを見直すと、合わせて1kg近く軽くなることもあります。総重量が1.5kgを切れば、いまのバッグのままで片方の肩に掛けられる範囲に入ります。
中身を減らしてもまだ重いときは、分けて持つ方法があります。職場に置いておけるもの、たとえば手帳の予備や化粧直しの道具を置いたままにすれば、毎日運ぶ必要がなくなります。置き場所がないなら、重いものだけを小さな手提げに移して、肩と手に分けて持ちます。片側にかかる重さが半分になるので、総重量が変わらなくても肩の負担は軽くなります。
もう1つは、紐の付け方を見直すことです。肩に当たる部分に、幅の広い当て布や肩当てを付けると、細い紐でも重さが面に分かれます。見た目が気にならない色を選べば、上着の上からでも目立ちません。紐を太くできない形でも、肩に当たる面だけは広げられます。
売り場で確かめる3つのこと
最後に、売り場で流行のバッグを手に取ったときの確かめ方です。スケールを持っていくわけにはいかないので、手の感覚と見た目で判断します。
1つ目は、持ち上げたときの重さです。空のバッグを片手で持ち上げて、いつも使っているスマートフォン2台分くらいなら400g前後、4台分くらいなら800g前後です。スマートフォンを1台手に持ってから、反対の手でバッグを持ち上げると、比べやすくなります。
2つ目は、肩紐の幅です。親指と人差し指で紐をつまんで、指の幅と比べます。指1本分の幅がおよそ1.5〜2cmなので、指2本分あれば3cm以上です。チェーンや丸い紐は、肩に当たる面がもっと細くなることを思い出してください。
3つ目は、紐の長さです。鏡の前で肩に掛けて、バッグの底が腰骨のあたりにくるかを見ます。上着を着る季節に使うなら、上着を着た状態で掛けてみます。
この3つを確かめてから、形と色を見てください。順番を守ると、流行の形を選んでも、毎日持てるバッグが手元に残ります。
できれば、自分の中身に近いものを入れて持たせてもらえるかを聞いてみてください。財布とスマートフォンを入れるだけでも、空のときとは持った感じが変わります。重心がどこに落ちるか、紐がどれくらい肩に沈むかは、中身を入れてみないと分かりません。売り場の中を2、3分歩いてみると、紐の食い込みや揺れの大きさまで確かめられます。
通販で選ぶときは、商品の説明にある重さの数字を見てください。重さが書かれていない場合は、問い合わせるか、同じ素材と大きさのものの重さから見当をつけます。素材の表にある幅の上の端に近いと考えておくと、届いてから重すぎたという失敗が減ります。
迷ったときの決め方
ここまでの決め方を、迷ったときに戻る順番でまとめておきます。手元に残すのは、空の重さ・中身の重さ・持っている分数の3つの数字と、紐の幅の目安だけで足ります。
まず、空の重さと中身の重さを量る。比が0.5以下なら、そのバッグは中身に対して軽い側です。次に総重量を見て、1.5kgを超えるなら、片方の肩に掛け続けない持ち方にする。そのうえで、総重量に合わせた紐の幅を選ぶ。
境目の近くで迷ったら、その日に持っている分数で決める。分数でも決まらないなら、2週間記録をとって、自分の境目を見つける。好きな形が重いなら、中身を減らすか、持つ時間が短い日に回すか、軽い素材の同じ形を探す。
流行の形は毎年少しずつ動きますが、あなたが毎日持てる重さと紐の幅は、ほとんど変わりません。その条件を先に決めておけば、翌年に流行が動いても、同じ手順で選び直せます。
よくある問い
- Q. 流行の大きいバッグが好きですが、肩が痛くなります。あきらめるしかないですか
- あきらめる前に、空の重さを量ってください。大きいバッグが重いのは、大きさそのものより素材と金具のせいであることが多いからです。同じ大きさでも、厚い革に金具が4つ付いたものと、薄手の布に縫い付けの持ち手だけのものでは、空の重さが倍ほど違います。形は流行の側に合わせて、素材は軽い側を選ぶ。これで大きい形を持ち続けられることがあります。それでも中身が多くて総重量が1.5kgを超える日は、肩に掛けずに手で持つ時間を作るか、斜め掛けできる紐が付いたものを選んでください。
- Q. 軽いバッグを選んだら、形が崩れて安っぽく見えます
- 軽い素材は、中身の形がそのまま外に出ます。底が四角く固い板で支えられていないと、財布や水筒の角が浮いて見え、くたっとした印象になります。これを避けるには、底板が入っているかを確かめるか、中に薄い仕切りを1枚入れて形を作ってください。仕切りの重さは100g前後なので、空の重さの上限に収まる範囲で足します。軽さと形の両方を取るなら、底だけが固く、側面は柔らかいものが釣り合いやすいです。
- Q. ショルダーとトート、肩が楽なのはどちらですか
- 紐の幅と長さが同じなら、斜めに掛けられるショルダーのほうが楽です。重さが片方の肩だけでなく、胸と背中に分かれるからです。ただし、細いチェーンの紐や幅1cm台の紐だと、斜めに掛けても一点に食い込みます。トートでも、持ち手の幅が3cm以上あって、肩に掛ける時間と手で持つ時間を分けられるなら十分に楽です。どちらが楽かは形の名前ではなく、紐の幅と、その日に持っている時間で決まります。
- Q. 中身を減らしたいのですが、何から減らせばいいですか
- 中身を全部出して、1つずつ量ってください。重いのはたいてい、水筒・長財布・ポーチ・充電器の4つです。水筒は中身込みで500g前後になるので、職場や行き先で飲み物が手に入るなら、持たない日を作るだけで総重量が大きく下がります。長財布は二つ折りか小さいものにすると100〜200g軽くなります。ポーチは中身を毎日使うものだけにして、使っていないものを抜きます。この4つを見直すと、1kg近く軽くなることもあります。
— メグラシ編集部





