春のバッグのしまい方|冬を越す置き場所は、素材と形で選ぶ

**いまクローゼットの中で、春に持ったバッグがどこに置いてあるかを思い出してください。**床の上、袋に入ったまま、ほかのバッグと重ねて、のどれかに当てはまるなら、来春に出したとき形か色のどちらかが変わっている可能性が高いです。
春のバッグは、明るい色・薄い素材・柔らかい形のものが多く、冬のバッグより保管で傷みやすい性格を持っています。だからこそ、しまい方は素材で分けて決めます。全部を同じ袋に入れて奥へ押しこむのが、いちばん傷みやすいやり方です。
この記事では、あなたの手元の春のバッグを3つの素材に分けて、それぞれの詰め方と置く高さを決めます。迷いやすい「秋も持つかもしれないバッグ」の扱いも、後半で厚めに書いています。
なお、春に持ったバッグを秋冬にもそのまま使えるかの判断は春のバッグを秋冬に持ち越すときの見方で扱っています。この記事は、使わないと決めたバッグを冬のあいだ休ませる側の話です。
結論:春のバッグは、素材で3つに分けて置き場所を変える
先に答えを書きます。あなたの春のバッグは、次の3つのどれかに入ります。
| 素材 | 詰め方 | 置く高さ | 覆い方 |
|---|---|---|---|
| 布・キャンバス・麻 | 白い薄紙を底から3分の2まで | どこでもよい | 綿の布を上からかける |
| 明るい色の革 | 綿の布を丸めて角まで | 腰より上・光の当たらない段 | 通気する布の袋 |
| 合皮・かご・天然素材 | 合皮は軽く、かごは詰めない | いちばん高い段 | 覆わないか、紙を上に1枚 |
**この表で大事なのは、置く高さが素材によって違うことです。**布のバッグは低い段でも傷みにくいのに対して、明るい革とかごは床に近いほど傷みが早く出ます。湿気は下に溜まり、床の近くほど冷えて結露もしやすいからです。
覆い方も、密閉しないことが共通しています。ビニール袋や、ふたをした紙箱に入れると、中の湿気が逃げません。ほこりを防ぎたいなら、通気する布で上から覆えば十分です。
しまう前に、冬も持つかを1分で決める
しまい方を考える前に、そのバッグを本当にしまうのかを決めておきます。ここが曖昧なまま手前に置き続けると、結局どっちつかずの場所でほこりをかぶります。
決め方は簡単です。そのバッグを、いま持っている秋の上着の中でいちばんよく着る1着に合わせて、鏡の前に立ってみてください。
上着の色とバッグの色が、明るさで2段以上離れて見えるなら、冬は休ませる側に入れます。白いバッグに黒いコート、生成りのかごに濃い茶のジャケットのような組み合わせです。離れすぎた明るさは、秋冬の重い服の中でバッグだけが浮いて見えます。
明るさの差が1段くらいで、並べても違和感が少ないなら、冬も持てる側です。この場合はしまわずに、手前の段に置いておきます。
判断に迷ったバッグは、無理にどちらかに決めず、後半の「どちらとも取れるとき」の手順に回してください。
鏡で見るときは、部屋の照明ではなく、昼間の窓の近くで見るのがおすすめです。夜の白っぽい照明の下では、明るいバッグと濃い上着の差が実際より小さく見えて、冬も持てる側に入れてしまいがちです。外を歩くときの見え方に近いのは、昼の自然光のほうです。
しまう前に、中身とポケットを全部空にする
素材ごとのしまい方に入る前に、どの素材にも共通する準備が1つあります。中身を全部出して、ポケットと内袋の中まで空にすることです。
春のあいだに入れっぱなしになりやすいのは、レシート、のど飴の包み、ハンドクリーム、ばんそうこう、折りたたんだ紙袋のようなものです。どれも小さいので、外から触っても気づきにくく、そのまま半年しまわれます。
この中で、特に困るのがハンドクリームやリップのような油分のあるものと、飴や食べ物のかけらです。油分は冬のあいだに内側の布にしみ出して、しみになります。食べ物のかけらは、湿気と合わさって、においや虫の原因になります。
空にするときは、バッグを逆さにして軽く振り、内ポケットに指を入れて、角まで探ってください。ファスナー付きのポケットは、開けたまましまうほうが、中の空気が入れ替わります。
内側の布が汚れていたら、固く絞った布で拭いて、口を開けたまま半日乾かしてから詰め物をします。内側の汚れは外から見えないので後回しにしがちですが、来春に開けたときのにおいの差は、ここで決まります。
境目1|表面を白い布でこすって、色が移るかを見る
しまう前に、表面の状態を3か所確かめます。1つ目は、色の移りやすさです。
白い綿のハンカチを人差し指に巻いて、バッグの側面を軽く10往復こすってください。布に色がうっすら付いたら、そのバッグは隣のものに色を移しやすい性格です。
色が移るバッグは、ほかのバッグと触れない位置に置きます。特に、白や生成りのバッグの隣に置くのは避けてください。冬のあいだ、湿気を含んだ表面どうしが触れ続けると、色が少しずつ移ります。
反対に、布にまったく色が付かず、こすった場所の光り方も変わらないなら、表面の仕上げが安定しています。この場合は、ほかのバッグと同じ段に置いて構いません。
こすった場所が白っぽく曇ったり、ざらついたりしたら、表面がすでに乾いています。明るい革に多い反応で、このまま半年しまうと、角や持ち手からひびが出やすくなります。乾いた布で表面のほこりを払ってから、革用の保湿剤を薄く1回だけ塗って、半日置いてからしまってください。
境目2|机の上に置いて、自立するかで詰め方を分ける
2つ目は、形の強さです。バッグを空にして、机の上にそっと置いてください。手を離したあと、何秒で形が変わるかを見ます。
5秒たっても形が変わらず、底と側面がまっすぐ立っているなら、そのバッグは芯がしっかり入っています。詰め物は、ふたが無理なく閉まる程度で足ります。
手を離してすぐ側面が内側に倒れたり、口が片側に寄ったりするなら、芯が弱いか、もともと柔らかい作りです。この場合は、詰め物で形を支えないと、半年後には倒れた方向に折れ線が残ります。
詰める量の目安は、底から高さの3分の2までです。上まで詰めると、口金やファスナーの付け根に力がかかって、閉まり方が変わってしまいます。詰め終わったら、もう一度机に置いて、5秒立っているかを確かめてください。
立つか倒れるか、どちらとも言えないバッグもあります。手を離して2〜3秒は立っているけれど、5秒たつころには少しずつ口が開いてくる、というものです。この場合は、詰め物を側面に沿わせて入れてください。中央に丸めて入れるより、内側の壁に紙を沿わせて筒のように立てるほうが、側面を内側から支えられます。中央は空けたままで構いません。
柔らかいバッグの中で、形の流行に関わるのが、くたっとした作りのものです。こうした形は、立たせて保管するより、底を平らにして軽く寝かせたほうが、もとの柔らかさを残せます。くたっとした形と自立する形の違いについてはバッグのくたっと型と自立する形の境目も参考にしてください。
境目3|持ち手の付け根に、折れ線が出ていないか
3つ目は、持ち手です。持ち手をまっすぐ上に持ち上げて、本体とつながる付け根の部分を見てください。
付け根に、横向きの細い線が1本以上入っていたら、そこはすでに曲がり癖が付き始めています。春のあいだ、肩にかけたり腕にかけたりして、同じ場所で曲がり続けたためです。
この状態のバッグを、持ち手を倒したまましまうと、冬のあいだに線が深くなります。持ち手は立てた状態にして、輪の中に丸めた薄紙を通しておくと、曲がりを止められます。
付け根に線がまったく無いなら、持ち手は本体の上に軽く倒しておいて構いません。ただし、金具の付いた持ち手は、金具が本体の表面に触れない向きに倒してください。冬のあいだ同じ場所に金具が当たり続けると、その跡が残ります。
長いストラップが付いているバッグは、ストラップを外して別にしまうほうが安全です。付けたまま中に丸めると、ストラップの革に丸い癖が付き、来春に肩にかけたとき、体から浮いて見えます。
布・キャンバスのバッグは、汚れの位置で洗うか拭くかを分ける
ここから、素材ごとの扱いです。まず、布・キャンバス・麻のバッグから見ていきます。
布のバッグは、しまう前に汚れを落としておくのが、いちばん効く手入れです。汚れが付いたまま冬を越すと、その場所が黄ばんで、来春には落ちにくくなります。
汚れを見る場所は、底の角と、持ち手の内側と、体に当たっていた側面の3か所です。この3か所に黒ずみやしみが見えるかどうかで、洗うか拭くかを決めます。
3か所のうち2か所以上に汚れがあるなら、全体を洗う側に入れます。洗濯表示を確かめて、手洗いができるものは、ぬるま湯に中性洗剤を溶かして押し洗いしてください。洗ったあとは、形を整えて、日陰で1日半から2日かけて中まで乾かします。
汚れが1か所だけなら、拭くだけで済ませます。固く絞った布で、汚れのまわりから中心に向かって叩くように拭きます。こすると、布の目が毛羽立って、そこだけ白っぽく見えるようになります。
洗うか拭くか迷う汚れもあります。たとえば、底の角だけがうっすら灰色になっていて、ほかの2か所はきれいな場合です。このときは、汚れの濃さで決めてください。白い紙を汚れの横に当てて、紙との差がはっきり分かるなら洗う側、目を近づけないと分からないなら拭く側です。洗うと全体の風合いが少し変わるので、薄い汚れのために全体を洗う必要はありません。
麻のバッグは、洗ったあとに縮みやすく、しわも残りやすい素材です。洗濯表示で手洗いができても、汚れが軽いなら拭くだけにとどめるほうが、形を保ちやすくなります。洗った場合は、乾く前に手で引っ張って形を整え、平らな場所に置いて乾かしてください。
乾いたら、白い薄紙を底から3分の2まで詰めて、綿の布を上からかけておきます。布のバッグは湿気にも比較的強いので、置く高さはどこでも構いません。ただし、床に直接置くのは避けて、すのこか箱の上に置いてください。
明るい色の革は、光と隣のバッグから離す
白・生成り・薄いベージュ・淡い水色のような明るい色の革は、春のバッグの中でいちばん保管で差が出る素材です。
明るい革が傷む原因は、主に3つあります。光、隣のものからの色移り、そして湿気です。この3つを避ける場所を選ぶのが、しまい方のすべてです。
光については、窓のある部屋なら、窓から遠い段を選んでください。直射日光が当たらなくても、毎日の明るさが半年続くと、光の当たる面だけ色が変わります。扉の付いたクローゼットの中なら、どの段でも問題ありません。
色移りについては、先ほどの白い布の確認で色が移った濃い色のバッグとは、離して置きます。明るい革は、色を受けやすい側だからです。間に1枚、白い布を挟むだけでも、色移りはかなり減らせます。
湿気については、腰より上の段に置くのが目安です。床から近い段は、冬の朝に冷えて湿気が溜まりやすく、明るい革の表面に曇りやしみが出やすくなります。
詰め物は、白い綿の布を丸めて角までしっかり入れます。明るい革は、角が潰れると戻りにくく、潰れた角の部分だけ色が濃く見えるようになります。最後に、通気する布の袋に入れて、口を軽く折っておきます。
春のあいだに付いた小さな汚れも、しまう前に見ておきます。明るい革で目立ちやすいのは、持ち手の手が触れる部分の黒ずみと、服と擦れる側面の色の移りです。持ち手の黒ずみは、乾いた柔らかい布で軽く拭くだけでも薄くなります。側面にデニムなどの色が移っている場合は、無理にこすらず、そのままの状態でしまってください。強くこすると、表面の仕上げごと削れて、そこだけ色が抜けて見えるようになります。
保湿剤を塗るかどうかは、境目1の白い布の確認で決めます。こすった場所が曇らなかったバッグには、塗らなくて構いません。塗りすぎると、表面がべたついて、かえってほこりを集めてしまいます。
合皮は、密閉しない。べたつきは湿気と熱で進む
合皮のバッグは、本革より手入れが楽だと思われがちですが、保管の失敗は合皮のほうが多く起きます。表面が湿気と熱で変わりやすい素材だからです。
合皮のバッグで起きやすいのは、表面のべたつきと、表面の膜がはがれることです。どちらも、湿気がこもった場所に長く置くほど進みます。
いちばん避けたいのは、ビニール袋に入れて口を閉じることです。中に湿気が閉じこめられて、来春に出したとき表面がべたついている、というのは合皮で一番多い失敗です。
置く場所は、クローゼットのいちばん高い段か、それに近い段を選んでください。湿気は低い場所に溜まりやすいからです。袋には入れずに、そのまま置くか、ほこり除けに薄い紙を上に1枚のせるだけにします。
詰め物は、本革より軽めで構いません。形が崩れない程度に丸めた紙を入れて、口を開けたままにしておくと、中の空気が入れ替わります。
合皮かどうか分からないバッグもあると思います。内側の表示を見て、素材の欄に合成皮革や合成樹脂と書かれていれば合皮です。表示が無い場合は、裏側の生地を見てください。表面の下に布の織り目が見えるなら合皮、繊維が絡んだような毛羽が見えるなら本革のことが多いです。どうしても分からなければ、合皮として扱っておくと失敗が少なくなります。密閉しない、高い段に置く、という扱いは本革にとっても悪くないからです。
合皮のバッグは、表面のかすかなべたつきが出始めたら、乾いた布で拭いて、風通しのいい場所に1日置いてください。べたつきが広がってしまったものは、無理に手入れせず、来春に持つかどうかを改めて決めるほうが現実的です。
かご・天然素材は、湿気の少ない高い場所へ
かごや天然の植物で編んだバッグは、湿気にいちばん弱い素材です。冬のあいだに湿気を吸うと、編み目にかびが出たり、形がゆがんだりします。
しまう前に、編み目のすき間を、柔らかいブラシで払っておいてください。砂やほこりが残っていると、そこが湿気を抱えこんで、かびの出発点になります。
かごのバッグは、中に詰め物をしないほうが安全です。詰め物をすると、中の空気が動かなくなり、湿気が抜けにくくなります。形が気になるなら、底に紙を1枚敷くだけにしてください。
置く場所は、クローゼットのいちばん高い段です。ほかのバッグを上に重ねず、かごの上には何も置かないでください。編み目は上からの重さに弱く、半年重さがかかり続けると、元の形には戻りません。
内側に布の袋が付いているかごは、その袋を外に出して、別に乾かしておきます。袋が湿気を含んだままかごの中に収まっていると、編み目の内側から傷みが出ます。
どちらとも取れるとき|春も秋も持つかもしれないバッグ
ここからが、いちばん判断が分かれる部分です。冒頭の鏡の確認で、冬も持てるかどうか決めきれなかったバッグの扱いです。
たとえば、ベージュの革のショルダーや、黒い持ち手の付いたキャンバストートのように、秋の上着と合わせても明るさが1段半くらい離れて見えるバッグがあります。持てなくはないけれど、毎日持つほど合うわけでもない、という位置です。
このバッグは、すぐにしまいません。クローゼットの手前の段か、玄関の近くに出しておいてください。そして、今日から3週間の間に何回持ったかを数えます。
3週間で1回も持たなかったら、冬は休ませる側に移します。持たなかったということは、あなたの秋の服の中で、そのバッグを選ぶ理由が無かったということだからです。この時点で、素材ごとのしまい方に回してください。
3週間で2回以上持ったなら、そのまま冬も持つ側に残します。2回以上というのは、たまたまではなく、合わせる服がある程度決まっているという目安です。
ちょうど1回だけ持った場合が、一番迷うところです。このときは、その1回にどの上着を着ていたかを思い出してください。その上着を、これから冬にかけてまだ週1回以上着るなら、バッグも残します。その上着自体が、あと2〜3週間でコートに替わるなら、バッグもそこでしまいます。
もう1つの見方は、持ち手の長さです。肩にかける長さのバッグは、厚手のコートの上からかけると、肩の位置がずれて持ちにくくなります。冬に持ち続けるつもりなら、コートを着た状態で肩にかけてみて、ずり落ちないかを確かめておくと、冬の途中で困りません。
素材でも迷い方が変わります。布のバッグは、秋冬に持つと季節より軽く見えやすい一方で、汚れが付いても洗えるので、迷ったら持ち続けても損が少ない側です。明るい革は、冬の雨や雪の日に持つと、水じみが残りやすくなります。迷ったら、雨の予報がある日は持たない、と決めておくだけで、冬の傷みはかなり防げます。
かごのバッグは、迷う余地がほとんどありません。冬の服の中ではどうしても季節外れに見えやすく、湿気を含んだ上着と触れ続けると編み目が傷みます。冬は休ませる側に入れてください。
3週間数えるあいだは、そのバッグを毎朝目に入る場所に置いておくことも大事です。クローゼットの奥に置いたまま数えると、持たなかったのか、思い出さなかったのかが分からなくなります。玄関の近くの棚か、上着を掛ける場所の横に置いて、選ぶ機会を毎日作ったうえで数えてください。
どちらとも取れるとき|置き場所が1か所しかない
もう1つ迷いやすいのが、素材ごとに置き場所を分けたくても、クローゼットに空いている場所が1か所しかないときです。
この場合は、高さを優先して決めてください。素材の中で、湿気にいちばん弱いものから順に、高い位置に置きます。順番は、かご、明るい革、合皮、布の順です。
同じ段に全部を並べるしかないなら、左右の位置で分けます。壁に近い側は冷えやすく、湿気が溜まりやすいので、壁から遠い側にかごと明るい革を置き、壁側に布のバッグを置いてください。
バッグどうしは、横に並べるときに5cmほどすき間を空けます。すき間が無いと、触れ合っている面で色移りや湿気のこもりが起きやすくなります。どうしてもすき間が取れないなら、間に白い布を1枚ずつ挟んでください。
重ねて置くしかない場合は、重いものを下、軽いものを上にします。かごは必ず一番上です。重ねるときも、袋ごと重ねるより、それぞれを布で覆ってから重ねたほうが、下のバッグの形が崩れにくくなります。
湿気が気になる場所なら、除湿剤を段の奥に1つ置いておくと安心です。ただし、除湿剤をバッグの中に直接入れるのは避けてください。中の湿気を急に吸いすぎて、明るい革が乾きすぎることがあります。
クローゼット以外に置けそうな場所があるなら、そちらも候補に入れてください。たとえば、寝室の棚の上や、押し入れの上の段は、床から離れていて人の出入りで空気も動くので、かごや明るい革の置き場所に向いています。反対に、洗面所の近くの収納や、北側の部屋の床に近い収納は、冬に湿気が溜まりやすい場所です。バッグの置き場所としては、最後の候補にしてください。
場所を決めたら、どのバッグをどこにしまったかを、紙に1行ずつ書いて、その段に貼っておくと便利です。来春に出すとき、全部を開けて探さずに済みますし、途中で状態を見る日にも、どこを見ればいいかがすぐ分かります。
来春に出したとき、今年の形のままで持てるか
春のバッグをしまうとき、来年も今年の形が使えるのか、気になる人は多いと思います。ここで、流行との付き合い方も少し書いておきます。
バッグの形の流行は、服より動きがゆっくりです。服の丈やシルエットが1〜2年で動くのに比べて、バッグの大きさや持ち手の長さは、3〜4年くらいの幅で少しずつ変わっていきます。今年持ったバッグが、来春いきなり古く見えることは、ほとんどありません。
来春に出したときに見るのは、2か所だけです。1つは、持ち手の長さとあなたの上着の丈の釣り合い。もう1つは、本体の大きさと、その春に着る服の量の釣り合いです。
春の上着が短くなる年には、長い持ち手のバッグが上着の裾と重なって、もたついて見えることがあります。そのときは、ストラップを短いものに替えるだけで、印象は変わります。持ち手の重さや肩への負担についてはバッグのトレンドを重さと肩ひもで見るでも扱っています。
本体の大きさは、服が軽くなる春ほど目立ちます。大きめのバッグが重く見えたら、合わせる服に1か所量を足すか、バッグを小さいものに替えるかのどちらかです。春に冬のバッグが重く見えたときの替え方は春のバッグに替える目安を参考にしてください。
色についても同じです。春のバッグの明るい色は、毎年少しずつ流行の色味が変わりますが、白・生成り・薄いベージュのような色は、どの年にもどこかに必ず残ります。淡い水色や薄い黄色のような色の付いたバッグは、年によって売り場での見え方が変わりやすいので、来春に出したら、その春に着る服の色と1度並べてから持つかどうかを決めてください。
いずれにしても、形が古いかどうかを判断できるのは、形が崩れていないバッグだけです。持ち手が潰れ、角が丸まり、表面が曇ったバッグは、流行とは関係なく古く見えます。しまい方を整えておくことが、来春の判断を正しくする前提になります。
冬のあいだに1度だけ、開けて見る日を決めておく
しまったら半年放っておく、ではなく、冬の途中で1度だけ、中を開けて状態を見ておくと、失敗が早めに見つかります。
見る日の目安は、しまってから2か月後くらいです。暖房をよく使い始めて、部屋の乾燥と結露が一番強くなるころにあたります。
見るのは、3か所だけです。明るい革の表面に曇りやしみが出ていないか。合皮の表面がべたついていないか。かごの編み目に白っぽい粉のようなものが付いていないか。
どれかが見つかったら、そのバッグだけを出して、風通しのいい部屋で半日置いてください。曇りやべたつきが軽いうちなら、乾いた布で拭くだけで戻ることが多いです。かごに粉のようなものが付いていたら、外で柔らかいブラシで払って、天気のいい日に日陰で乾かします。
何も見つからなければ、そのまま元に戻して構いません。詰め物が湿気を吸ってしんなりしていたら、新しい紙に入れ替えておきます。
見つかった変化が、拭いても戻らないこともあります。たとえば、明るい革の角に、薄い茶色のしみが広がっていた場合です。このときは、それ以上広げないことを優先してください。そのバッグだけを高い段に移し、袋から出して、周りのバッグとの間を10cm以上空けます。来春に出したとき、しみの大きさが変わっていなければ、持ち方で隠れる側に向けて使うという選び方もできます。
逆に、2か月後に見て全部がきれいなままなら、その置き場所はあなたの家で冬を越すのに合っている場所です。来年以降も、同じ段を春のバッグの置き場所として決めてしまえば、毎年の判断が1回で済むようになります。
この日を手帳かスマートフォンの予定に入れておくと、忘れずに済みます。しまったその日に、2か月後の日付を入れておくのがいちばん確実です。
来春に出す日は、最高気温で決める
最後に、しまったバッグをいつ出すかです。これも決めておくと、来春迷いません。
目安は、最高気温が18度を超える日が、1週間で3日以上続いたころです。このあたりから、春の上着が軽くなり、冬のバッグが重く見え始めます。
出したら、まず1日、風通しのいい部屋に置いて、においと湿気を抜いてください。半年閉じていたバッグは、すぐに持つと中のにおいが服に移ることがあります。
一度に全部を出す必要はありません。最初に出すのは、春の上着にいちばん合わせやすい1つだけで十分です。残りは、最高気温が20度を超える日が増えてきたころに、もう1つずつ出していきます。一度に出すと、使わないバッグがまた手前に溜まって、冬と同じことがくり返されます。
それから、しまう前と同じ3か所を確かめます。白い布でこすって色が移らないか、机に置いて自立するか、持ち手の付け根に線が増えていないか。しまう前より状態が悪くなっていなければ、冬の保管はうまくいったということです。
まとめ:素材で分けて、高さで置く
春のバッグのしまい方は、素材で3つに分けることから始まります。布は汚れを落として詰めて覆う、明るい革は光と隣から離して腰より上へ、合皮とかごは密閉せず一番高い段へ。
しまう前には、白い布でこする、机に置いて立たせる、持ち手の付け根を見る、の3か所を確かめます。冬も持つか迷うバッグは、すぐにしまわずに3週間だけ手前に置いて、持った回数で決めてください。
置き場所が1か所しかないときは、湿気に弱いものから順に高く置きます。冬の途中で1度だけ開けて見る日を決めておけば、来春に出したとき、今年と同じ形のバッグをそのまま持てます。
よくある問い
- Q. 春のバッグは、買ったときの袋に入れてしまえばいいですか
- 通気する布の袋なら入れて構いません。ビニールや合皮の袋、紙箱に入れてふたを閉めるのは避けてください。湿気がこもって、革は表面が曇り、合皮はべたつき、布は黄ばみが出やすくなります。袋が無ければ、薄い綿の布を上からかぶせるだけで、ほこりは十分に防げます。
- Q. 詰め物は新聞紙でもいいですか
- 明るい色のバッグには使わないでください。印刷の色が内側の布や革に移ることがあります。白い薄紙か、洗いざらしの綿のハンカチやTシャツを丸めて使うのが安全です。詰める量は、底から高さの3分の2までで、ふたが無理なく閉まるくらいにとどめます。
- Q. クローゼットに空きがなく、床に置くしかありません
- 床に直接置くより、すのこや箱を1段かませて、床から10cm以上上げてください。湿気は低い場所に溜まりやすく、床の近くほど冷えて結露もしやすいからです。かごと明るい革は床に置かず、ほかの段の服を1枚どかしてでも腰より上に置くほうが、来春の手間が減ります。
- Q. 来春に出したら、今年の形が古く見えないか心配です
- バッグの形の流行は服より動きがゆっくりで、1年で持てなくなることはほとんどありません。来春に気になったら、持ち手の長さと、本体の大きさが手持ちの上着の丈と釣り合っているかを鏡で見てください。どちらかが合わないときは、ストラップを替えるか、合わせる服を替えるほうが、買い替えより先に試せます。
— メグラシ編集部





