バッグのトレンドカラー 秋冬|コートと靴の色から、外さない1色を選ぶ

**いちばん着る冬のコートを、いま思い浮かべてください。**その色が、あなたの今年のバッグの色を決めます。
秋冬の売り場には、毎年おおむね同じ帯の色が並びます。焦げ茶から明るいキャメルまでの茶、ボルドーやえんじの赤み、オリーブや苔のような深い緑、それに生成りやアイボリーの白っぽい色です。この数年は茶の幅がとくに広く、同じ「ブラウン」の札でも、ほぼ黒に近いものから、カフェオレのような明るさのものまであります。
どの色が「今年らしい」かを1色に決めることはできません。けれど、あなたのコートと靴に合う1色なら決められます。この記事では、手持ちのコートと靴の色から逆算して、秋冬のバッグを1色に絞る方法を書きます。
バッグの表面の質感の選び方はバッグのトレンド 秋冬|コートの季節は、形より表面の質で選ぶに、持ち手の長さはバッグ流行の今|持ち手の長さと身長比で読むに分けてあります。ここでは色だけを扱います。
結論:コートと1段離し、靴とは1段以内に置く
先に答えを書きます。
- 黒・濃紺のコートを着るあなたは、焦げ茶・赤茶・ボルドーのどれか。コートより1段明るい色になります
- ベージュ・キャメルのコートを着るあなたは、焦げ茶か深い緑。コートより2段ほど濃い色になります
- グレー・白っぽいコートを着るあなたは、ボルドーか生成り。濃いほうか明るいほうに、はっきり振ります
この3つは、色の名前で決めているのではありません。濃さの段で決めています。
秋冬は服の面積が大きくなります。コートが体の7〜8割を覆うので、バッグはその大きな面の上に置かれる小さな面になります。小さな面が大きな面と同じ濃さだと、境目が消えてバッグが見えなくなるか、逆に面が1つにつながって全体が重く見えます。だから、バッグはコートから1段以上離します。
一方で、バッグと靴は体の両端に置かれる小さな面どうしです。この2つの濃さがかけ離れていると、視線が上と下で行ったり来たりして落ち着きません。だから、バッグと靴は1段以内に寄せます。
コートから離し、靴に寄せる。この2つを同時に満たす色が、あなたの1色です。
コートを着ない日は、いちばん面積の大きい上の服で測る
秋の前半は、まだコートを着ない日が続きます。ニットやジャケットだけで出かける日は、コートの代わりにいちばん面積の大きい上の服でバッグの段を比べてください。
ジャケットを着る日はジャケット、ニット1枚の日はニットが、コートと同じ役になります。上の服がコートより明るいことが多い秋の前半は、黒や紺のコートに合わせて選んだ焦げ茶のバッグが、明るいニットの上で強く見えることがあります。そのときは、ニットの色を写真で測って、バッグと2段以上離れすぎていないかを確かめます。3段以上離れると、バッグだけが浮いて見えます。
秋の前半と冬で同じバッグを持つなら、コートとの差は1〜2段、ニットとの差は2段以内に入る色が、両方の時期にまたがって使えます。焦げ茶より半段明るい赤茶が、この条件にいちばん入りやすい色です。
秋冬の売り場に並ぶ色は、4つの帯に分かれる
色の名前は売り場ごとに違うので、名前ではなく帯で見てください。
| 帯 | 売り場での呼ばれ方の例 | モノクロ写真での段 |
|---|---|---|
| 茶の帯 | 焦げ茶・チョコ・赤茶・キャメル・モカ | 2段〜4段まで幅が広い |
| 赤みの帯 | ボルドー・えんじ・ワイン | 4段前後 |
| 深い緑の帯 | オリーブ・苔色・深緑 | 3段〜4段 |
| 生成りの帯 | アイボリー・オフホワイト・ミルク | 1段 |
段は、白を1段、黒を5段とした5段階です。測り方は次の見出しで書きます。
この表で見てほしいのは、赤みと深い緑が、焦げ茶とほぼ同じ段に入ることです。色の名前だけ見ると、ボルドーや深緑は目立つ色に思えます。けれど秋冬に出るこれらの色は鮮やかさが抑えてあるので、濃さで見ると焦げ茶の隣にいます。
逆に、茶の帯は名前が同じでも段がばらばらです。焦げ茶は4段、赤茶は3段、キャメルは2段に入ることが多く、「茶色のバッグ」と一言で言っても、コートとの相性はまったく違います。売り場で茶を選ぶときは、名前ではなく段を確かめてください。
測り方|スマホのモノクロ写真で、コート・靴・バッグを5段に並べる
濃さの段は、目で見ると色に引っぱられてずれます。赤や緑は実際より明るく見え、茶は実際より暗く見えがちです。そこで、スマホのカメラを使います。
- 窓ぎわの、日が直接当たらない場所に、コートを広げて置く
- その上に、靴を片方と、手持ちのバッグを並べる
- カメラの効果をモノクロにして、真上から1枚撮る
- 写真を見て、それぞれが5段のどこに入るかを決める
5段の目安は次の通りです。
- 1段:白い紙と並べて、ほとんど差がない
- 2段:明るい灰色。白い紙との差ははっきりあるが、文字が読めるくらいの明るさ
- 3段:まん中の灰色
- 4段:濃い灰色。黒との差はあるが、並べないと分かりにくい
- 5段:黒い紙と並べて、ほとんど差がない
段を決めるときは、白い紙と黒い紙を一緒に写しておくと迷いません。紙の端がそれぞれ1段と5段の物差しになります。
撮った写真で、コートとバッグが同じ灰色に見えたら、その組み合わせは境目が消えます。コートとバッグが2段以上離れていて、靴とバッグが1段以内なら、その色はあなたに合っています。
売り場では、気になったバッグを1つ持って、自分のコートの袖に当てて撮ってください。コートを着ていない日は、コートの写真を画面に出して、その横にバッグを置いて撮っても段は比べられます。
写真で段が決めにくいときの3つの手がかり
モノクロ写真を撮っても、2つの段のあいだに見えて決められないことがあります。そのときは、次の3つで決めてください。
1つ目は、目を細めて見ることです。写真を画面いっぱいに出して、目を半分閉じるくらいに細めると、細かい模様や光の反射が消えて、濃さだけが残ります。コートとバッグの境目が消えるなら同じ段、残るなら違う段です。
2つ目は、写真を小さくして見ることです。画面の中で親指の爪くらいの大きさまで縮めると、遠くから人に見られたときの見え方に近くなります。通勤の電車や街なかで、他の人があなたを見る距離はだいたい2〜5mです。その距離で境目が見えるかどうかが、実際の印象を決めます。
3つ目は、白い紙と黒い紙のどちらに近いかだけを決めることです。5段のどこに入るか迷ったら、まず白に近いか黒に近いかの2つに分けます。白に近いなら1〜2段、黒に近いなら4〜5段、どちらとも言えないなら3段です。この分け方だけでも、コートとバッグが同じ側に入るか、反対側に入るかは分かります。
照明の色が強い売り場では、写真の段が実際とずれることがあります。黄色っぽい照明の下では茶が明るく、白っぽい照明の下では赤が暗く写りがちです。気になったら、売り場の出口に近い場所や、窓のある場所でもう1枚撮ってください。
コートが黒・濃紺のあなた
黒と濃紺のコートは、5段か4段の後半に入ります。このコートに対して1段以上明るく、しかも暗すぎない色を選ぶと、バッグがコートの上ではっきり見えます。
外れにくいのは次の3色です。
- 焦げ茶:4段。黒と並べると1段明るい。いちばん無難で、通勤にも休日にも使える
- 赤茶:3段。焦げ茶よりはっきり差がつく。黒のコートが重く感じる人に向く
- ボルドー:4段。焦げ茶と同じ濃さで、色みだけが違う。黒のコートに温かさを足したい人に向く
最後に靴で絞ります。黒いブーツやパンプスを合わせる日が多いなら、靴は5段です。バッグとの差が1段以内に収まる焦げ茶かボルドーが合います。茶色の靴が多いなら、靴の段と同じか1段違いの茶を選んでください。
黒のコートに黒のバッグは、写真で見ると一体になります。それが悪いわけではありませんが、今年の売り場の色を取り入れたいなら、黒以外の1色を足すのがいちばん簡単です。
紺のコートの場合は、黒より少し明るい4段後半に入ることが多いので、焦げ茶だと差が小さく感じるかもしれません。写真で差がほとんど見えないときは、赤茶かキャメル寄りの明るい茶に1段上げてください。
黒いコートに合わせる茶を、売り場で見分ける
黒いコートに茶のバッグを合わせるとき、いちばん失敗しやすいのは、焦げ茶だと思って選んだものが、実際にはほとんど黒に近い5段だった、という場合です。売り場の照明の下では茶に見えても、外に出ると黒と区別がつかないことがあります。
見分け方は、バッグの縁と、縫い目の糸の色を見ることです。縁の切り口や、縫い目の糸に、明るい茶や赤みが見えるなら、外でも茶として見えます。縁も糸も黒に近いなら、そのバッグは黒いコートの上で黒に見えます。
もう1つは、持ち手の付け根や、底の角など、革が曲がっている場所を見ることです。曲がった場所は光が当たって明るく見えるので、そこに茶の色みがはっきり出ていれば、黒いコートの上でも茶として浮きます。
コートがベージュ・キャメルのあなた
ベージュやキャメルのコートは、2段から3段に入ります。明るいコートの上では、明るいバッグは境目が消え、濃いバッグははっきり浮きます。
外れにくいのは次の2色です。
- 焦げ茶:4段。キャメルのコートと同じ茶の仲間で、2段の差がつく
- 深い緑:3段〜4段。茶と緑は秋の落ち葉と同じ組み合わせで、ぶつからない
ベージュのコートにキャメルのバッグを合わせると、写真では同じ2段になることが多くなります。全身を茶系で一色に見せたいならそれも1つの方法ですが、バッグを目立たせたいなら焦げ茶まで下げてください。
深い緑は、焦げ茶を持っている人が2つ目に選ぶのにも向いています。秋冬の売り場では、オリーブのような黄みの強い緑と、苔のような青みの強い緑の2種類が並びます。キャメルのコートには黄みの緑、ベージュのコートには青みの緑のほうが、境目がきれいに出ます。
靴は、茶色のブーツやローファーが多いなら焦げ茶のバッグ、黒い靴が多いなら深い緑のほうが、靴との差を1段以内に収めやすくなります。
コートがグレー・白っぽい色のあなた
グレーのコートは、明るいグレーなら2段、濃いグレーなら4段に入ります。白っぽいコートやアイボリーのコートは1段です。
この色のコートは、茶との相性が人によって分かれます。グレーと茶は、どちらも色みの少ない色なので、組み合わせると全体がぼやけて見えることがあるからです。そこで、濃いほうか明るいほうに、はっきり振るのが外れにくい方法です。
- ボルドー:4段。明るいグレーのコートに、色みと濃さの両方で差がつく
- 生成り:1段。濃いグレーのコートの上で、明るさで差がつく
- 焦げ茶:4段。明るいグレーと白っぽいコートに合う。濃いグレーとは差が小さい
白っぽいコートの場合は、生成りのバッグを合わせると境目が消えます。焦げ茶かボルドーで、はっきり濃さの差をつけてください。
靴は、グレーのコートに黒い靴を合わせる人が多いので、黒い靴の日が多いならボルドーか焦げ茶。白いスニーカーやアイボリーのブーツが多いなら生成りのバッグが、靴と1段以内に収まります。
靴の色で、最後の1色に絞る
コートで2〜3色まで絞ったら、最後は靴で1色にします。
手持ちの冬の靴を全部出して、いちばん履く1足を決めてください。その靴の段と、候補のバッグの段を比べます。差が1段以内なら合格です。
いちばん履く靴が決められないときは、通勤の日に履く靴を優先してください。秋冬は、週に5日の通勤と週に2日の休日で、靴とバッグを合わせる回数がおおよそ5対2になります。回数の多いほうに合わせておけば、少ないほうで少しずれても気になりません。
靴の色とバッグの色を「同じ色」にそろえる必要はありません。黒い靴に焦げ茶のバッグでも、段の差は1段です。色の名前ではなく段がそろっていれば、上と下がつながって見えます。
茶色の靴の詳しい切り替え方は秋の靴の色の切り替えにあります。靴を先に替える予定があるなら、そちらを先に決めてから、この記事に戻ってバッグを選んでください。
持ち手・金具・縁の色も、段に数える
バッグの色は、本体だけで決まるわけではありません。持ち手、金具、縁の色が本体と違うと、その部分が別の段として見えます。
金具は、金色と銀色で見え方が変わります。金色の金具は、茶の帯や赤みの帯と同じ温かい側の色なので、焦げ茶やボルドーのバッグになじみます。銀色の金具は、グレーや黒、深い緑の青みのあるものになじみます。金具がバッグの本体となじまないと、そこだけ光って目立ちます。
持ち手の色が本体と違うバッグは、2色のバッグとして見えます。たとえば生成りの本体に焦げ茶の持ち手なら、本体は1段、持ち手は4段です。この場合、コートとの段の差は本体で、靴との段の差は持ち手で取ることができます。黒いコートに生成りと焦げ茶の2色のバッグを合わせると、本体がコートから離れ、持ち手が黒い靴に寄るので、1つのバッグで両方を満たせます。
縁は、本体の色より1段濃いか、1段明るいことが多い部分です。縁が本体より明るいと、バッグの形の輪郭がはっきり出ます。コートと本体の段が近くて境目が消えそうなときは、縁の色が違うものを選ぶと、輪郭だけは残ります。
2色以上のバッグを選ぶときは、いちばん面積の大きい色で、コートとの段を比べてください。面積の小さい色は、靴や小物との段を合わせる役にまわせます。
どちらとも取れるとき① コートを2着持っていて、色が違う
黒のコートとキャメルのコートを持っている。グレーと紺を交互に着る。秋冬は、コートを2着持つ人のほうが多いかもしれません。
この場合は、2着のまん中の段にある色を選びます。
たとえば黒(5段)とキャメル(2段)なら、まん中は3段から4段です。赤茶か深い緑が、どちらのコートからも1段以上離れます。紺(4段後半)とグレー(2段)なら、まん中は3段で、赤茶か明るめの深い緑が合います。
まん中の色が見つからないときは、着る日数の多いコートに合わせてください。週に4日着るコートと週に1日しか着ないコートなら、4日のほうを優先します。1日のほうに合わないとしても、その1日はバッグを持ち替えれば済みます。
2着のどちらにも合わせたいからといって、両方の中間の明るさの灰色やベージュを選ぶと、どちらのコートとも差が小さくなって、バッグが見えにくくなることがあります。中間を選ぶときは、色みの違う赤や緑にして、濃さではなく色みで差をつけてください。
どちらとも取れるとき② 今年の茶が、自分のコートと同じ茶だった
キャメルのコートを持っている人が、売り場でキャメルのバッグを見つけて、きれいだと思った。こういうときがいちばん迷います。
まず、写真で段を比べてください。同じ段なら、そのバッグはコートの上で消えます。消えることを狙って全身を茶でまとめるのも1つの着方ですが、その場合は素材で差をつける必要があります。コートが起毛のウールなら、バッグはつやのある革。コートがつるっとした生地なら、バッグはスエードか型押し。表面の光り方が違えば、同じ段でも別のものに見えます。
素材で差をつけられないときは、そのバッグを買うのをやめるか、コートを替える日用にとっておいてください。黒や紺のコートに合わせれば、キャメルのバッグはしっかり浮きます。
どちらにするか決めきれないなら、売り場で両方の写真を撮ってください。同じ茶の組み合わせと、1段ずらした組み合わせを並べて見ると、自分がどちらの姿を好きかが分かります。
どちらとも取れるとき③ 黒いバッグを、今年も持ちたい
黒いバッグは、汚れが目立たず、どの服にも合わせやすいので、手放したくない人が多い色です。今年の茶や赤を足したいけれど、黒も持ちたい。この迷いには2つの答えがあります。
1つは、コートを黒以外にする方法です。キャメル・グレー・ベージュのコートに黒いバッグなら、2段以上の差がつきます。黒いバッグが古く見えるのは、黒いコートと合わせて面が1つになったときだけです。
もう1つは、バッグの表面で差をつける方法です。型押しやスエードの黒は、なめらかな革の黒より光の返し方が柔らかく、黒いコートの上でも境目が残ります。持ち手や金具だけ色が違うものなら、黒いコートの上でも縁が見えます。
黒いバッグを持ちながら今年の色を取り入れたいなら、バッグではなくマフラーや手袋で茶や赤を足す方法もあります。首元と手元に1色入ると、黒いバッグの重さが半分ほどになります。
手持ちのバッグが古く見える理由をほかの面から確かめたいときは、手持ちのバッグが古く見える|トレンドとずれた1か所を買い替えずに直すを開いてください。
どちらとも取れるとき④ 赤や緑が派手に見えないか不安
ボルドーや深い緑のバッグを手に取って、「職場で浮かないか」と迷う人は多いです。
ここで思い出してほしいのが、モノクロ写真での段です。秋冬に出る赤みや緑は、ほとんどが4段前後に入ります。これは焦げ茶と同じ濃さです。派手に見えるかどうかは、色名よりも濃さと鮮やかさで決まるので、4段に入る赤や緑は、焦げ茶と同じくらいの落ち着きで見えます。
写真で3段より明るくなる赤や緑は、秋冬のコートの上で目立ちます。休日用なら問題ありませんが、通勤にも使うなら4段に入るものを選んでください。
もう1つの目安は、面積です。バッグがコートの面積の6分の1より小さければ、色が少し強くても目立ちすぎません。A4の書類が入る大きさのバッグは、冬のコートの面積のおよそ6分の1から8分の1になります。それより大きいトートを赤や緑にすると、色の面積が増えて強く見えます。
職場の雰囲気がとくに落ち着いているなら、最初の1つは焦げ茶にしておき、2つ目で赤や緑を足すのが無理のない順番です。
顔まわりの色とバッグの色は、別に考えてよい
パーソナルカラーで黄みの色が合うと言われた人は、ボルドーのような青みのある赤を避けたほうがいいのか、と迷うことがあります。
バッグは顔から離れた場所に持つので、顔の色の見え方への影響は、マフラーやトップスに比べると小さくなります。肩にかけるバッグでも、顔から30cm以上は離れています。手に持つバッグなら、さらに離れます。
だから、バッグの色は顔の色ではなく、コートと靴の段で決めてかまいません。パーソナルカラーは、首元に巻くマフラーやストール、顔の近くに来るトップスで生かしてください。
それでも気になるなら、同じ帯の中で色みを寄せる方法があります。黄みの色が合う人は、赤みの帯の中でも茶に近い赤茶やえんじを、青みの色が合う人は、ワインに近い深い赤を選びます。茶の帯でも、黄みの人はキャメルや赤茶、青みの人はグレーがかった焦げ茶を選ぶと、手元に目が行ったときにも違和感が出にくくなります。
どちらとも取れるとき⑤ 通勤と休日で、バッグを1つにしたい
バッグを1つしか持たない、または秋冬は1つで通したい人は、通勤のコートと休日の上着の両方から1段以上離れる色を探します。
通勤は黒のコート、休日はキャメルのダウンやベージュのジャケット、という組み合わせが多いでしょう。この場合は、前の「コートを2着持っている」と同じ考え方で、まん中の3段から4段の色が合います。赤茶と深い緑がいちばん両方に合わせやすい色です。
大きさは、通勤のA4の書類が入る大きさを下限にします。休日にこの大きさが重く感じるなら、休日は中身を減らして、持ち手を肩にかけずに手で持つと、同じバッグでも軽く見えます。
バッグの大きさと形の決め方はバッグの形と大きさの選び方にまとめてあります。色を決めたら、形はそちらで確かめてください。
素材で、同じ色の見え方が変わる
同じ焦げ茶でも、素材によって段が半段ほど動きます。
- つやのある革:光を返すので、実際より半段明るく見える
- スエード・起毛:光を吸うので、実際より半段暗く見える
- 型押し:凹凸に影ができるので、なめらかな革より半段暗く、色に深みが出る
- 布・ナイロン:光の返し方が均一なので、写真の段に近く見える
売り場で写真を撮るときは、店内の照明で光り方が変わるので、できれば窓に近い場所で撮ってください。窓が遠いなら、天井の照明の真下を避けて、少し離れた場所で撮ると、つやの光り方が抑えられます。
手持ちのコートが起毛のウールなら、バッグはつやのある革にすると、色の段が同じでも表面の違いで差がつきます。コートがつるっとしたナイロンやポリエステルなら、バッグはスエードや型押しにすると、同じように差がつきます。
売り場で、色を決める3分の手順
最後に、売り場での手順をまとめます。
- 家を出る前に、いちばん着るコートと、いちばん履く靴を1枚の写真に撮っておく。モノクロでなくてかまいません。あとで効果を変えられます
- 売り場で気になったバッグを2〜3個選び、コートの写真を画面に出して、その横にバッグを置いてモノクロで撮る
- コートと1段以上、靴と1段以内の色を残す。2つ以上残ったら、着る日数の多いコートに合う色を選ぶ
この3つで、たいてい3分あれば1色に絞れます。
売り場で全部の色を順に見ていくと、どれも良く見えて決められなくなります。先にコートと靴で範囲を狭めておけば、見る色は2〜3色で済みます。
トレンドの色で買ったバッグを使わなくなる理由は、色が合わないことのほかにもいくつかあります。買ったあとに困ったら、バッグのトレンドで買って失敗|使わない・服に合わない日の直し方で、ほかの理由も確かめてください。
画面で買うときは、写真の段をそのまま信じない
バッグを通販で買うときは、売り場で手に取ることができません。商品の写真をモノクロにして段を測ることはできますが、写真は撮影の照明で明るく写っていることが多く、実物より半段から1段明るく見えるのが普通です。
画面で選ぶときは、写真で測った段に、半段から1段濃い側を足して考えてください。写真で3段に見える茶は、届いた実物では3段後半から4段のことが多くなります。
色の名前の横に、「濃いめ」「やや明るめ」などの説明があれば、それも手がかりになります。いくつかの色が並んでいる写真があれば、並びの中での順番を見てください。いちばん濃い色といちばん明るい色の間で、どの位置にあるかが分かれば、段の見当がつきます。
届いたら、すぐにコートと並べてモノクロで撮ってください。思った段と違えば、返品できる期間のうちに決められます。
来年も同じ色を持てるか
秋冬のバッグを買うとき、もう1つ気になるのが、来年も使えるかどうかです。
色の帯で見ると、茶の帯は毎年秋冬の売り場から消えません。名前や明るさの中心は少しずつ動きますが、焦げ茶から赤茶の範囲は、ここ数年ずっと並び続けています。赤みと深い緑は、年によって前に出たり奥に下がったりしますが、秋冬に出る4段前後の落ち着いた色は、流行が動いても浮きにくい濃さです。
逆に、来年に持ち越しにくいのは、その年だけ前に出た明るい色や、強い光沢のある色です。売り場で「今年の色」として大きく扱われていても、モノクロ写真で2段より明るい場合は、翌年にはコートとの差が目立ちすぎることがあります。
来年も同じバッグを持ちたいなら、3段から4段の色を選んでください。コートを数年替えない前提で選んだ色なら、来年も同じコートの上で、同じように見えます。
2つ目のバッグを足すなら、1つ目と2段離す
秋冬のバッグを2つ持つなら、2つ目は1つ目と2段以上離れた色にしてください。
1つ目が焦げ茶(4段)なら、2つ目は生成り(1段)か明るいキャメル(2段)。1つ目が生成りなら、2つ目は焦げ茶かボルドー。こうして離しておくと、コートや靴を替えた日にも、どちらか1つは必ず合います。
1つ目と2つ目が同じ段だと、色の名前が違っても、コートとの相性は同じになります。焦げ茶とボルドーと深い緑は、どれも4段前後なので、この3つのうち2つを持っても、黒いコートの日には両方合い、キャメルのコートの日にも両方合う、というように、使い分けの幅が広がりません。
2つ目を選ぶときは、1つ目を持って売り場に行き、並べてモノクロで撮ってください。2つのバッグの段がはっきり離れていれば、その組み合わせで、秋冬のほとんどの日の服に対応できます。
よくある問い
- Q. 今年の秋冬のバッグは、結局何色を選べばいいですか
- いちばん着るコートの色で決まります。黒や紺のコートなら焦げ茶・赤茶・ボルドーのどれか、ベージュやキャメルのコートなら焦げ茶か深い緑、グレーのコートならボルドーか生成りが外れにくい組み合わせです。最後に靴の濃さと比べて、差が1段以内に収まる色を残してください。
- Q. 黒いバッグはもう古く見えますか
- 黒そのものが古く見えるわけではありません。黒いコートに黒いバッグを合わせて、面が1つにつながったときに重く見えやすいだけです。黒いバッグを今年も持つなら、コートを黒以外にするか、バッグの表面を型押しやスエードにして光り方で差をつけてください。
- Q. 茶色のコートに茶色のバッグは合いますか
- 合いますが、同じ濃さだと境目が消えます。スマホのモノクロ写真で見て、コートとバッグが同じ灰色になるなら、バッグを1段濃い焦げ茶にするか、1段明るいキャメルにしてください。差がつけば、同じ茶の仲間でも別のものとして見えます。
- Q. 赤や緑のバッグは派手になりませんか
- 秋冬の赤み(ボルドー・えんじ)や深い緑は、鮮やかさが低いので、モノクロ写真では焦げ茶とほとんど同じ段に入ります。派手に見えるかどうかは色名ではなく濃さで決まるので、写真で濃い側の段に入るなら、通勤でも浮きません。
— メグラシ編集部





