手持ちのバッグが古く見える|トレンドとずれた1か所を買い替えずに直す

**手持ちのバッグが古く見えるとき、ずれているのはバッグ全体ではありません。**大きさ・持ち手の長さ・形・表面・色・金具・傷みの7か所のうち、たいていは1か所です。
まず、いつものバッグを持って、今年買った服を着て、全身を写真に撮ってください。どこで目が止まるかが分かれば、直すのはその1か所だけで済みます。
バッグは服より長く使う持ち物です。服は季節ごとに入れ替わっても、バッグは同じものを2年、3年と持ち続けることが多い。そのため、服のほうが先に今年に寄っていき、ある日、バッグだけが前の年に取り残されたように見えます。
流行のバッグを買って使わなくなった場合の直し方は、バッグのトレンドで買って失敗にまとめてあります。この記事は反対側の話で、前から持っているバッグが古く見えてきたときを扱います。
結論:古く見える場所は7か所。当てた1か所だけ直す
| 古く見える場所 | よくある見え方 | 最初の直し方 | 買い替えが要るか |
|---|---|---|---|
| 大きさ | 上着の量に対して、バッグだけ小さい・大きい | 持ち方を変える | ほぼ要らない |
| 持ち手の長さ | 肩にかけた位置が、今年の服の切り替えと重なる | 長さを変える・手で持つ | 要らない |
| 形 | 角の立ち方や縦横の比が、売り場と離れている | 合わせる服を絞る | ずれが大きいときだけ |
| 表面 | 艶が強すぎる・弱すぎる | 服の表面と1段ずらす | 要らない |
| 色 | バッグの色だけが服から浮く | 服のどこか1か所とつなぐ | 要らない |
| 金具 | 金具の色や大きさだけが目立つ | 金具が隠れる持ち方にする | ほぼ要らない |
| 傷み | 角の擦れ、持ち手の黒ずみ、型崩れ | 手入れをする | 傷みが深いときだけ |
**7か所を全部点検しようとしなくて構いません。**写真を見て、いちばん先に目が止まった場所から確かめてください。1か所を直して落ち着いたら、ほかの場所はそのままで大丈夫です。
なぜ服より先に、バッグが古く見えるのか
服は、季節が変わるたびに少しずつ入れ替わります。毎年1枚か2枚、新しい上着やニットが加わり、そのぶん古いものが奥に下がる。だから服全体は、本人が意識しなくても、ゆっくり今年の側へ動いていきます。
バッグはそうはいきません。1つを毎日持ち、数年に一度しか替えないことが多いので、**服が動いた距離のぶんだけ、バッグとの間に差が開いていきます。**ある年に急に古く見えるのは、バッグが急に古くなったのではなく、少しずつ開いていた差が、どこかで目に見える幅を越えたということです。
もう1つの理由は、バッグがいつも体の外側にあることです。服は体に沿って面になりますが、バッグは輪郭がはっきりした塊として体の脇に出ています。塊は、遠くからでも形と色で目に入ります。小さな差でも、塊になっていると先に気づかれるのです。
この2つを知っておくと、古く見えたときに慌てずに済みます。差が開いた場所を1か所見つけて、そこを縮めれば足りるからです。
まず確かめる|見慣れていないだけか、本当にずれているか
古く見えるという感覚には、2つの中身が混ざっています。1つは、新しい服に目が慣れていないだけの違和感。もう1つは、バッグのどこかが今年の服と本当にずれている状態です。
| 確かめ方 | 見慣れの違和感 | 本当のずれ |
|---|---|---|
| 写真を2週間おいて見直す | 気にならなくなる | まだバッグで目が止まる |
| 去年の服と組んで撮る | 去年の服とも違和感がある | 去年の服となら落ち着く |
| 別のバッグに替えて撮る | どれを持っても同じ | 替えると落ち着く |
| 人に写真を見せる | 指摘されない | 「バッグが」と言われる |
去年の服となら落ち着くのに、今年の服と並べると古く見える。これが本当のずれの典型です。この場合、ずれているのはバッグと今年の服のあいだなので、どちらか一方を寄せれば直ります。
どの服と組んでも違和感があるなら、バッグそのものの傷みか、自分の好みが動いた可能性があります。後半の「直しても古く見えるとき」に進んでください。
写真で見つける|3つの距離で撮る
鏡で自分を見ると、どうしても顔と服に目が行きます。バッグの古さは、写真のほうがよく見えます。次の3枚を撮ってください。
| 撮る距離 | 写すところ | 見つけやすいずれ |
|---|---|---|
| 3m離れて全身 | 頭から足先まで | 大きさ、持ち手の長さ |
| 1m離れて上半身 | 肩からバッグの底まで | 形、色、表面 |
| 30cmでバッグだけ | バッグの正面と角 | 金具、傷み |
撮った写真を、スマートフォンの画面で小さく表示して見るのがこつです。**小さく表示すると、細部が消えて、輪郭と色の塊だけが残ります。**そこで目が止まるなら大きさか形か色、拡大してはじめて気になるなら金具か傷みです。
ずれ①|大きさが、上着の量と釣り合っていない
秋冬にバッグが古く見える原因で、いちばん多いのがこれです。上着の量は年によって動きます。肩が落ちて身幅のある上着が多い年に、前の年の小さく硬いバッグを持つと、体の脇でバッグだけが小さく見えます。反対に、細身の上着の年に大きく柔らかいバッグを持つと、バッグの量が勝ちます。
| 上着 | バッグ | 見え方 | 寄せ方 |
|---|---|---|---|
| 身幅のある上着 | 小さく硬い | バッグだけが小さく見える | 肩にかけて体の線の内側に入れる |
| 身幅のある上着 | 大きく柔らかい | 釣り合う | そのままでよい |
| 細身の上着 | 小さく硬い | 釣り合う | そのままでよい |
| 細身の上着 | 大きく柔らかい | バッグの量が勝つ | 手に提げて体から離す |
| 丈の長い上着 | 横長で浅い | 縦の長さに負ける | 縦に長い持ち方にする |
目安は、バッグの横幅が、上着を着たときの肩幅のおよそ何割かです。肩幅の3分の1より小さいと、量のある上着の横では小さく見えやすく、3分の2を超えると、細身の上着の横では大きく見えやすくなります。測るときは、上着を着た状態で肩の端から端までを写真の上で比べれば十分です。
大きさの直し方|持つ位置で、見える大きさを変える
大きさは、バッグを替えなくても持つ位置で変わって見えます。体に近いほど小さく、体から離れるほど大きく見えるからです。
| 直したい向き | 持ち方 | 起きること |
|---|---|---|
| 小さく見えるのを直す | 肩にかけて、脇に寄せる | 上着の面の内側に入り、量の差が目立たない |
| 小さく見えるのを直す | 斜めにかけて、腰の前に置く | 体の中心に置かれ、小ささが意図に見える |
| 大きく見えるのを直す | 手に提げて、腕を下ろす | 体から離れ、重さが下に逃げる |
| 大きく見えるのを直す | 肘にかける | 体の横で縦に伸び、横の量が減る |
小さいバッグを斜めにかけて体の前に置くのは、量のある上着の年にとくに効きます。体の真ん中にあるものは、大きさを比べる相手が上着ではなく体の幅になるので、小ささが狙ったものに見えます。
荷物の入れ方でも、見える大きさは変わります。柔らかいバッグは、中身が少ないと底が下がって平たく広がり、実際より大きく見えます。反対に、中身を詰めすぎると横に膨らんで、やはり大きく見えます。中身はバッグの容量の7割ほどに収め、平たいもの(手帳、薄いポーチ)を背中側に立てて入れると、形が落ち着き、大きさの印象も整います。
ずれ②|持ち手の長さが、今年の服の切り替えと重なる
肩にかけたとき、バッグの底がどこに来るか。これが今年の服の切り替え位置と重なると、そこに線が2本並んで、古く見えます。たとえば、短い丈の上着の裾とバッグの底が同じ高さに来ると、腰のあたりで横の線が重なります。
| バッグの底の高さ | 重なりやすい服の線 | 見え方 |
|---|---|---|
| 脇の下すぐ | 短い丈のニットの裾 | 胸の下に線が2本並ぶ |
| ウエストのあたり | ベルト、短い上着の裾 | 腰が太く区切られる |
| 腰骨のあたり | 一般的な上着の裾 | 裾とバッグが同じ高さで並ぶ |
| 太ももの中ほど | 長い上着の途中 | 上着の面の上に乗って見える |
確かめ方は簡単です。上着を着て、バッグを肩にかけ、横から写真を撮ります。**上着の裾とバッグの底の差が5cm以内なら、重なっています。**10cm以上離れていれば、線は別々に見えます。
持ち手の直し方|長さを変えるか、肩から下ろす
長さを調節できるバッグなら、上着の裾から10cm以上離れる位置まで上げるか下げます。調節できないバッグは、持ち方を替えます。
| バッグの持ち手 | 直し方 | 向いている日 |
|---|---|---|
| 長さを調節できる | 裾から10cm以上離す | どの日も |
| 調節できない・長い | 斜めにかけて底を上げる | 歩く時間が長い日 |
| 調節できない・短い | 肩から下ろして手で持つ | 移動が少ない日 |
| 持ち手が2種類ある | 短いほうに替えて手で持つ | 長い上着を着る日 |
| どれもできない | 上着の丈のほうを替える | 上着が2着ある日 |
肩幅や身長によって、同じバッグでも底の来る位置は変わります。持ち手の長さと身長の比べ方はバッグ流行の今|持ち手の長さと身長比で読むで詳しく測れます。
ずれ③|形が、売り場の形と離れている
形のずれは、持ち方では寄せにくい場所です。形は、角の立ち方と、縦横の比で見ます。
| 形の要素 | 古く見えやすい側 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 角の立ち方 | 売り場が丸い年に、角の鋭い箱形 | 机に置いて、角が直角に立つか |
| 角の立ち方 | 売り場が角張る年に、くたっと丸い形 | 置くと横に倒れるか |
| 縦横の比 | 売り場が横長の年に、縦長 | 正面の縦と横を手のひらで測る |
| 縦横の比 | 売り場が縦長の年に、横長 | 同上 |
| 厚み | 売り場が薄い年に、マチの厚いもの | 横から見て、厚みが手のひら1枚を超えるか |
売り場の形は、同じ売り場でバッグを3つ手に取り、角と縦横の比が共通しているかで読みます。3つとも同じ側にそろっていて、自分のバッグが反対側にあるなら、形がずれています。3つの向きがばらばらなら、その年は形で古く見えることは少ない年です。
形の直し方|合わせる服の側で、形を受け止める
形を変えることはできないので、そのバッグの形が落ち着いて見える服を選びます。考え方は、バッグの形と同じ性格の線が、服のどこかに1か所あることです。
| バッグの形 | 落ち着く服 | 合わせにくい服 |
|---|---|---|
| 角の立った箱形 | 肩の線がはっきりした上着、折り目のあるパンツ | 柔らかく落ちる薄手のニット一枚 |
| 丸く柔らかい形 | 起毛のニット、ギャザーのあるスカート | 肩の張ったジャケット |
| 縦に長い形 | 丈の長いコート、細いパンツ | 丈の短い上着とワイドパンツ |
| 横に長い形 | 短い丈の上着、幅のあるパンツ | 丈の長い細身のコート |
角のある箱形を、柔らかく落ちるニット1枚と合わせると、バッグの硬さだけが取り残されます。そこに肩の線のある上着を1枚足すと、硬い線が2か所になって、バッグが服の一部に見えてきます。
反対に、丸く柔らかいバッグが古く見えるときは、服の線が硬すぎることが多いです。肩の張った上着と折り目のあるパンツの日に、くたっとした丸いバッグを持つと、そこだけ力が抜けて見えます。その日は上着を起毛のカーディガンに替えるか、首元に柔らかいストールを1枚足してください。服とバッグのどちらか一方だけを直すのではなく、同じ性格の線を1か所そろえる、と考えると選びやすくなります。
ずれ④|表面の艶が、服と同じ段にそろっている
秋冬にとくに起きやすいずれです。表面の艶を、強い艶・中くらい・艶なしの3段に分けて、服とバッグを比べます。窓際でバッグを斜めに傾けると、段が分かります。
| 服の表面 | バッグの表面 | 見え方 |
|---|---|---|
| 艶なし(ウール、起毛) | 強い艶(光る革、エナメル) | 少し離れていれば落ち着く |
| 艶なし | 艶なし(スエード、布) | 全身がのっぺりして古く見えやすい |
| 中くらい | 中くらい | 同じ段で重なり、どちらも埋もれる |
| 強い艶 | 強い艶 | 光る場所が2つになり、ちぐはぐ |
| 強い艶 | 艶なし | 落ち着く |
**服とバッグの表面が同じ段にそろうと、バッグがその年の服に埋もれて、古いのか新しいのか読めなくなります。**1段ずらすと、それぞれの素材が立って見えます。秋冬の表面の選び方はバッグのトレンド 秋冬で詳しく書いています。
直し方は、服のほうを1段ずらすことです。艶の強いバッグなら起毛のニットや艶のないウールと、艶のないバッグなら、薄く光るブラウスやなめらかなコートと組みます。
ずれ⑤|色が、服のどこともつながっていない
バッグの色だけが服から浮いて見えるとき、ずれているのは色そのものより、つながる場所がないことです。今年の服の色がバッグの色と遠い側に動いたために、バッグの色が孤立しています。
| 今年の服 | バッグ | 起きること | つなぎ方 |
|---|---|---|---|
| 深い茶、焦げ茶 | 明るいベージュ | バッグだけ明るく浮く | 靴かベルトを明るい側にする |
| 灰色、黒 | 赤みの強い茶 | 茶色だけが温かく浮く | 首元に同じ茶の小物を足す |
| 生成り、白 | 黒 | 黒が重く沈む | 靴か髪留めを黒にする |
| くすんだ緑 | 明るい赤 | 反対の色同士で目立つ | 赤を小さな面積で1か所返す |
| 明るい色が多い | 深い色 | バッグが穴のように見える | 上着を深い色にする |
色のずれは、照明でも変わります。屋内の暖かい光の下ではなじんでいた茶色のバッグが、昼の外の光では赤みが強く出て、灰色の服から浮くことがあります。写真は、できれば外の光の下で撮ってください。
つなぐ場所は1か所で足ります。**バッグの色と同じか近い色を、靴・ベルト・首元の小物のどれか1か所に置く。**それだけで、バッグが服の色の流れの中に入ります。色の合わせ方の基本はバッグの色の決め方にもまとめてあります。
ずれ⑥|金具の色と大きさが、そこだけ目立つ
留め具、持ち手の付け根、鎖の持ち手。金具は小さな面積ですが、光るので目が止まります。金具が古く見えるのは、色の流れが変わったときと、大きさの流れが変わったときです。
| 金具の状態 | 古く見えるとき | 直し方 |
|---|---|---|
| 金色で大きい | 売り場が小さな銀色に寄った年 | 金具が体側に来るように持つ |
| 銀色で大きい | 売り場が金色に寄った年 | アクセサリーを銀にそろえる |
| 鎖の持ち手 | 鎖が細い・太いの流れが変わった年 | 鎖を手で持たず、肩にかけて隠す |
| 表面が曇っている | いつでも | 柔らかい布で拭く |
| めっきが剥げている | いつでも | 剥げた面を内側に向ける |
**金具の色は、アクセサリーの色とそろえると目立たなくなります。**金具が金色ならアクセサリーも金色に、銀色なら銀色に。光る場所が同じ色で2か所以上あると、金具だけが飛び出して見えるのではなく、全身の飾りの一部に見えます。
ずれ⑦|古く見えるのは、流行ではなく傷み
ここまでのずれが見つからないのに古く見えるときは、流行ではなく傷みを疑ってください。人は、傷んだものを「古い」と感じます。
| 傷みの場所 | 見え方 | 自分でできる手当て |
|---|---|---|
| 角の擦れ | 角だけ色が抜けて白っぽい | 同じ色の革用の補色クリームを薄く塗る |
| 持ち手の黒ずみ | 手の当たる場所だけ暗い | 革用の汚れ落としで拭く |
| 型崩れ | 底が丸く下がり、自立しない | 中に紙を詰めて形を戻し、数日置く |
| 布のけば立ち | 表面に毛玉、毛羽 | 毛玉を取り、ブラシで毛並みをそろえる |
| 内袋の汚れ | 開けたときに目に入る | 中身を出して拭き、乾かす |
| 縫い目のほつれ | 糸が浮いている | 糸を切らずに修理に出す |
持ち手の黒ずみは、毎日握る場所にたまる汚れなので、本人はいちばん気づきにくい傷みです。明るい場所で持ち手を裏返し、手のひらが当たる内側と、当たらない外側の色を比べてみてください。内側だけが一段暗ければ、黒ずみです。
角の擦れと持ち手の黒ずみは、30cmの距離で撮った写真でよく分かります。傷みは流行と違って、手入れで戻せる部分があるのが救いです。革の手入れ用品は、量販の売り場でも手に入ります。色の合う補色クリームが見つからないときは、無色のものを使ってください。
2か所以上ずれていたとき|直す順番
写真を見て、2か所以上が気になることもあります。そのときは、直す手間の少ない順に進めます。
| 順番 | 場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 傷み | 手入れで戻せる。ほかの場所の見え方も変わる |
| 2 | 持ち手の長さ | 調節か持ち方で、その場で直る |
| 3 | 大きさ | 持つ位置で直る |
| 4 | 金具 | 持つ向きとアクセサリーで直る |
| 5 | 色 | 服の1か所で直る |
| 6 | 表面 | 服を1段ずらす |
| 7 | 形 | 合わせる服を絞る。最後に残る |
**傷みを最初に直すのは、傷みがほかのずれを大きく見せるからです。**角が擦れていると、形のずれも色のずれも強く感じます。手入れのあとでもう一度写真を撮ると、気になっていた場所が1つ減っていることがよくあります。
合わせる服で直す|バッグのために服を1点替える
バッグを主役にして、服の側を1点だけ替える考え方です。替えるのは、バッグにいちばん近い場所の1点にしてください。
| バッグを持つ位置 | 替える1点 | 理由 |
|---|---|---|
| 肩にかける | 上着 | バッグのすぐ後ろに上着の面がある |
| 斜めにかける | トップス | 体の前でトップスの上に乗る |
| 手に提げる | ボトム | バッグの横にボトムの面がある |
| 肘にかける | 袖のある上着 | 袖口とバッグが隣り合う |
たとえば肩にかけるバッグが古く見えるなら、上着を、バッグの表面と1段ずれるものに替えます。手に提げるバッグなら、ボトムの色を、バッグの色とつながるものにします。バッグの隣にある1点を替えるだけで、バッグの見え方はかなり変わります。
小物を足して直す|スカーフと持ち手の巻き方
古く見えるバッグに、小さく今年らしさを足す方法もあります。足すのは1つだけにしてください。
| 足すもの | 向いているずれ | 注意すること |
|---|---|---|
| 持ち手に巻くスカーフ | 色、金具 | 色はバッグではなく服から取る |
| 持ち手に結ぶ細いリボン | 色 | 太すぎると持ち手が重く見える |
| 小さな飾りの吊り下げ | 形 | 1つまで。2つ以上はにぎやかになる |
| 外ポケットに差す手袋 | 表面 | 秋冬だけ。素材をバッグと1段ずらす |
**スカーフの色は、バッグからではなく服から取ってください。**バッグと服をつなぐ役目なので、服の色を持ち手まで運ぶと、バッグが服の側に寄ってきます。スカーフの長さと持ち手の関係はバッグに巻くスカーフの長さで測れます。
秋から冬へ|上着を着ると、ずれる場所が変わる
同じバッグでも、上着を着る季節になると、古く見える場所が変わります。上着がバッグのすぐ後ろの背景になるからです。
| 時期 | バッグの背景 | 古く見えやすい場所 |
|---|---|---|
| 10月前半 | シャツ、薄手のニット | 色、金具 |
| 10月後半 | 薄手の上着 | 持ち手の長さ |
| 11月 | 中くらいの厚みの上着 | 大きさ、表面 |
| 12月以降 | 厚手のコート | 大きさ、表面、形 |
10月に古く見えなかったバッグが、11月にコートを着た途端に古く見えることがあります。それは、バッグの背景がニットからコートに替わり、比べる相手が変わったからです。季節が変わったら、一度写真を撮り直してください。
コートを着る季節には、バッグの持ち手がコートの肩に乗ることも増えます。厚手のコートの上から肩にかけると、持ち手が滑って落ちやすく、何度もかけ直すうちに肩の位置が下がっていきます。肩から落ちるバッグは、それだけで落ち着かない印象になります。コートの季節だけは、手で持つか、斜めにかけると決めておくと、滑る心配も、持ち手の長さのずれも一度に片づきます。
冬のあいだに一度、明るい窓際でバッグとコートを並べて見る日を作ってください。冬の光は低く横から入るので、表面の艶や角の擦れが、ほかの季節よりもはっきり見えます。
役割を移す|通勤用と休日用に分けて持つ
直しても少し古く見えるバッグは、場面を変えると落ち着くことがあります。流行の影響を受けやすいのは、服そのものが流行に寄っている日です。
| バッグの古く見える場所 | 落ち着く場面 | 持たないほうがよい場面 |
|---|---|---|
| 形 | 装飾の少ない通勤の日 | 流行の服で出かける休日 |
| 表面 | 夜の食事、屋内の予定 | 明るい屋外 |
| 色 | 服を同じ色でまとめる日 | 柄や多色の服の日 |
| 大きさ | 荷物の多い日 | 身軽に歩く日 |
| 金具 | アクセサリーを着ける日 | アクセサリーを着けない日 |
通勤の服は流行の振れ幅が小さいので、古く見えるバッグでも浮きにくいのです。休日に流行の服を着る日には別のバッグを持ち、手持ちの古く見える1つは平日に回す。それだけで、使わないまま置いておくバッグが減ります。
どちらとも取れるとき①|人から古いと言われたが、自分は気に入っている
自分では古いと感じていないのに、人から「そのバッグ、前から持ってるね」と言われた。この言葉は、古いという意味とは限りません。長く持っていることに気づかれただけのことも多いからです。
| 言われ方 | 意味していることが多いもの | どうするか |
|---|---|---|
| 前から持ってるね | 長く使っていることへの気づき | そのままでよい |
| 久しぶりに見た | 出番が少なかったことへの気づき | そのままでよい |
| 懐かしい形だね | 形のずれ | 合わせる服を絞る |
| 使い込んでるね | 傷みへの気づき | 手入れをする |
気に入っているバッグなら、言われた言葉の中身を1つだけ拾ってください。「懐かしい形」なら形、「使い込んでいる」なら傷み。それ以外は直す必要はありません。気に入って長く持っていることは、それだけで装いの一部です。
どちらとも取れるとき②|流行のバッグを買ったばかりなのに古く見える
新しく買ったバッグが、買ってすぐに古く見えることもあります。売り場で見たときは今年らしかったのに、家の服と組むと古い。この場合は、バッグが古いのではなく、手持ちの服が前の年の側に寄っていることが多いです。
確かめるには、今年買った服を1点だけ着て、そのバッグと組んで写真を撮ります。今年の服と組んで落ち着くなら、バッグは新しく、手持ちの服が古い側です。この場合は、バッグではなく、服を1点ずつ寄せていく順番になります。服が浮くときの直し方は今流行ってる服が浮くで、首元・腰・足元の順に見ていけます。
どちらとも取れるとき③|定番と言われて買ったのに古く見える
長く使える定番と言われて買ったバッグが、数年で古く見える。定番にも、流行の影響は少しずつ入っています。
| 定番の要素 | 時代で動きやすい部分 | 動きにくい部分 |
|---|---|---|
| 形 | 角の丸み、マチの厚み | 全体の輪郭 |
| 表面 | 艶の強さ | 素材の種類 |
| 色 | 茶色の赤み・黄み | 黒、焦げ茶 |
| 金具 | 色と大きさ | 位置 |
| 持ち手 | 長さ | 本数 |
**定番が古く見えるときは、動きやすい部分のうち1つが外れていることがほとんどです。**全体の輪郭はそのままなので、ここまでの直し方がそのまま使えます。とくに艶と金具の色は、服とアクセサリーで寄せやすい場所です。
直しても古く見えるとき|休ませるか、手放すか
ここまでの直し方を試しても古く見えるなら、すぐに決めず、1季節休ませてください。
| 休ませたあとの見え方 | 判断 |
|---|---|
| 次の季節に出したら、気にならない | 残す。その季節の服と合っていなかっただけ |
| 気にならないが、出番がない | 役割を決めて、月に1回は持つ |
| まだ古く見えるが、気に入っている | 形のずれを受け止める服と組む日だけ持つ |
| まだ古く見え、持ちたいと思わない | 手放す |
休ませる期間は、季節が1つ変わるまでが目安です。秋に古く見えたバッグなら、冬の終わりにもう一度出します。服の流れは毎年少しずつ動くので、1季節おくと、ずれが小さくなっていることがあります。休ませるときは、中に紙を詰めて形を保ち、布の袋に入れて、光の当たらない場所に置いてください。
次に買うときに|古く見えにくさを数える
次のバッグを選ぶときに、何年持てそうかを見通す方法です。今年らしさが出ている要素を数えます。
| 要素 | 今年らしさが強い | 今年らしさが弱い |
|---|---|---|
| 大きさ | 極端に大きい、極端に小さい | 中くらい |
| 形 | 角や丸みが強調されている | 単純な輪郭 |
| 表面 | 強い艶、強い起毛 | 中くらいの艶 |
| 色 | 目立つ色 | 服の土台の色に近い |
| 金具 | 大きく目立つ | 小さい、隠れている |
今年らしさが強い要素が3つ以上あるバッグは、早く古く見えやすいと考えてください。1つか2つなら、ここまでの直し方で長く寄せられます。どちらがよいということではありません。数年で入れ替えるつもりで今年らしさを楽しむか、長く持つつもりで要素を絞るか、先に決めて選ぶと、古く見えたときの迷いが減ります。
朝に30秒|バッグを持って出る前の確かめ
最後に、毎朝できる確かめです。
- 服を着たら、バッグを肩にかけるか手に持って、玄関の鏡の前に立つ
- 上着の裾とバッグの底が5cm以内で重なっていないかを見る
- バッグの色が、靴・ベルト・首元のどこか1か所とつながっているかを見る
- 金具の色とアクセサリーの色がそろっているかを見る
**2番だけは毎回確かめてください。**持ち手の長さのずれは、その日の上着の丈で毎日変わるので、朝に見ないと気づきません。ほかの3つは、一度組み合わせを決めてしまえば、毎回見なくても済みます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 去年買ったバッグが、今年はもう古く見えます。買い替えるべきですか
- 買い替える前に、古く見えている場所を1か所に絞ってください。大きさ・持ち手の長さ・形・表面・色・金具・傷みの7か所のうち、たいていはどれか1か所が今年の服とずれているだけです。大きさと持ち手なら持ち方を変える、表面と色なら合わせる服を変える、傷みなら手入れをする、で直ることが多いです。買い替えが要るのは、形そのもののずれが大きく、持ち方でも服でも寄せられないときだけです。
- Q. 自分では古く見えるのに、人からは何も言われません
- 見慣れによる違和感と、本当のずれの両方がありえます。見分けるには、今年の服と組んだ全身を写真に撮り、2週間おいてからもう一度見てください。2週間後に見て気にならなければ、新しい服に目が慣れていなかっただけです。2週間後もバッグのところで目が止まるなら、どこかがずれています。そのときは7か所の表で場所を探します。
- Q. 高かったバッグなので、古く見えても手放したくありません
- 手放す必要はありません。古く見えるバッグでも、持つ場面を変えると役に立つことがよくあります。たとえば形が今の流行とずれている革のバッグは、服の装飾が少ない通勤の日や、きちんとした場に持つと落ち着きます。流行の服と組む日には持たず、役割を絞って使ってください。1季節休ませてから出すと、見え方が戻っていることもあります。
- Q. 古く見えにくいバッグはありますか
- 流行の影響を受けにくいのは、形が単純で、表面の艶が中くらい、金具が小さく、色が服の土台の色に近いバッグです。逆に、その年らしさが強く出るのは、極端に大きいか小さい形、強い艶、大きな金具、目立つ色です。買うときに、どの要素に今年らしさが出ているかを数えておくと、何年持てるかの見通しが立ちます。
— メグラシ編集部





