バッグのトレンドで買って失敗|使わない・服に合わない日の直し方

**クローゼットの中で、この1か月いちども持っていないバッグを1つ出してみてください。**流行っているからと選んだものなら、使わなくなった理由はたいてい7つのうちのどれかです。
流行のバッグは、売り場で見たときにいちばん魅力的に見えるように作られています。けれども、毎日の荷物の量、持ち方、手持ちの服は、売り場にはありません。その差が、家に帰ってから少しずつ出てきます。
ここでは、使わなくなった理由を1つに当てて、手持ちのまま出番を戻す方法を並べます。これから選ぶバッグの見方はバッグのトレンド 秋冬|表面の質で選ぶとバッグ流行の今|持ち手の長さと身長比に分けてあります。「バック トレンド」と書いて調べた人も、中身は同じです。
結論:使わない理由を1つに当ててから直す
流行で買ったバッグが使われなくなる理由は、次の7つにほぼ分かれます。
- 荷物が入らない(小さすぎる)
- 中で物が迷子になる(大きすぎる)
- 持ち方が暮らしに合わない(肩にかけられない、両手がふさがる)
- 重い
- 服から浮く
- 季節とずれる
- 形が崩れる
この7つは、直し方がそれぞれ違います。荷物が入らないバッグに色の合わせ方を工夫しても、出番は戻りません。**直す前に、自分の1つがどの理由かを当てること。**それが、この記事でいちばん大事な手順です。
まず確かめる|この1か月で何回持ったか
理由を当てる前に、そのバッグをどれくらい使っているかを数えます。
| この1か月で持った回数 | 状態 | すること |
|---|---|---|
| 0回 | 使っていない | 7つの理由のどれかを当てる |
| 1〜2回 | 出番が少ない | 持った日と持たなかった日の違いを思い出す |
| 3〜5回 | 使っている | 役割が決まっていれば問題ない |
| 6回以上 | よく使う | このまま |
1〜2回だけ持った人は、持った日のことを思い出してください。荷物の少ない日だったのか、特定の服の日だったのか。持った日に共通していることが、そのバッグの出番のヒントになります。
流行の振れ方と、起きやすい失敗
バッグの流行は、数年ごとに大きい側と小さい側、硬い側と柔らかい側を行き来します。どちらに振れた年に買ったかで、起きやすい失敗も変わります。
| 買った年の流行 | 起きやすい失敗 | 先に見ること |
|---|---|---|
| 小さいバッグが多い年 | 荷物が入らない | いつもの荷物が入るか |
| 大きいバッグが多い年 | 中で物が迷子になる・重い | 空の重さと仕切りの有無 |
| 硬く角ばった形の年 | 服から浮く・重い | 手持ちの服に直線があるか |
| 柔らかく沈む形の年 | 形が崩れる | 底が平らに保てるか |
| 装飾の多い年 | 服から浮く | 服の装飾とぶつからないか |
| 季節の素材が流行る年 | 季節とずれる | 何か月使えるか |
いま手元にある1つが、どの年に買ったものかを思い出してみてください。理由を当てる手がかりになります。流行が小さい側に振れていた年のバッグなら、まず荷物の量を疑う、という具合です。
売り場の平均から離れたバッグほど、ここでの失敗が大きく出ます。流行のど真ん中の形は、服も売り場も同じ側に寄っているので、その年のうちは浮きません。翌年になって売り場の平均が動くと、服とのずれが出てきます。
失敗の型の早見表
使わない理由ごとに、手持ちのまま直す方法を1行にまとめました。
| 使わない理由 | よくある場面 | 手持ちのままの直し方 |
|---|---|---|
| 荷物が入らない | 財布と化粧ポーチでいっぱい | 中身を2つに分ける |
| 中で物が迷子になる | 鍵や電話がすぐ出ない | 中に仕切りの袋を入れる |
| 肩にかけられない | 手持ちしかできない | 持つ日を短い外出に絞る |
| 両手がふさがる | 子どもや傘がある日 | 斜めがけの紐を足せるか見る |
| 重い | 空でも重く、肩が痛む | 中身を半分にする日に回す |
| 服から浮く | 手持ちの服の色と合わない | 服の1か所と色をつなぐ |
| 表面が服とぶつかる | 艶のある服に艶のある革 | 表面を1段ずらす |
| 季節とずれる | 秋にかごや透ける素材 | 翌年の季節まで休ませる |
| 形が崩れる | 底が沈み、口がたるむ | 底板と詰め物を入れる |
| 気分に合わない | 持つと自分らしくない | 服を寄せるか、手放す候補に |
いちばん下の「気分に合わない」は、7つの外にある理由です。これは直し方ではなく、残すかどうかの判断のほうで扱います。
理由①|荷物が入らない
流行のバッグで、いちばん多い失敗がこれです。小さめのバッグが売り場に多い年ほど、家に帰って荷物を入れたら閉まらなかった、ということが起きます。
売り場で試せないのは、自分の荷物です。財布の大きさ、化粧ポーチの厚み、飲み物の有無は人によってまったく違います。同じ大きさのバッグでも、荷物の少ない人には十分で、多い人には半分も入りません。
直す前に、いつもの荷物を机の上に並べて、何がどれくらいの大きさかを見てください。次の表に、よくある持ち物の目安を置きました。
荷物を並べて測る
いつもの荷物を並べ、縦と横の長さをざっと測ってください。バッグの内側の寸法と比べると、どこで入らなくなっているかが分かります。
| 持ち物 | 長い辺のおおよその長さ | 入らないときの原因になりやすさ |
|---|---|---|
| 長財布 | 19〜20cm | 高い(横幅で引っかかる) |
| 二つ折りの財布 | 10〜12cm | 低い |
| 小さな札入れ | 9〜11cm | 低い |
| スマートフォン | 15〜17cm | 中くらい |
| 鍵 | 5〜10cm | 低い |
| A5の手帳 | 21cm | 高い |
| 文庫本 | 15cm | 中くらい |
| 500mlの飲み物 | 20cm前後 | 高い(高さと厚みで) |
| 折りたたみ傘 | 22〜28cm | 高い |
| 化粧ポーチ | 厚み5〜8cm | 高い(厚みで閉まらない) |
| ハンカチ・ティッシュ | 10〜15cm | 低い |
| 充電器と線 | 厚み3〜5cm | 中くらい |
| 眼鏡ケース | 15〜17cm | 中くらい |
入らない原因になりやすいのは、長財布・手帳・飲み物・折りたたみ傘・化粧ポーチの5つです。小さいバッグで困っている人の多くは、この5つのうち2つ以上を毎日持っています。
並べてみると、毎日持っているのに一度も取り出していないものが見つかることがあります。予備の充電器、使っていない会員証、何日も前の書類などです。1週間、取り出したものに印をつけてみてください。一度も印がつかなかったものは、バッグの外に出しても困りません。それだけで、小さいバッグに入るようになる人もいます。
反対に、毎日必ず取り出すものが5つ以上あるなら、そのバッグは毎日用には向いていません。次の項目で、2つに分ける方法を見てください。
入らないときの直し方|中身を2つに分ける
小さいバッグに全部を入れる前提をやめて、荷物を2つに分けます。
| 分け方 | 小さいバッグに入れるもの | もう1つに入れるもの |
|---|---|---|
| 通勤の日 | 電話・鍵・カード・リップ | 手帳・財布・ポーチ・飲み物 |
| 近所の外出 | 電話・鍵・小さな札入れ | なし(小さいバッグだけ) |
| 食事に出かける日 | 電話・カード・ハンカチ | 上着のポケットか、車や職場に置く |
| 旅行の移動 | 電話・切符・身分証 | 大きい鞄か旅行鞄 |
| 子どもと出かける日 | 電話・鍵 | 大きい鞄に子どもの荷物と一緒に |
| 雨の日 | 電話・鍵・カード | 傘と一緒に大きい鞄へ |
もう1つの袋は、薄い布の袋で十分です。小さいバッグと同じ色系統にすると、2つ持っていても散らかって見えません。
2つ持つことが続かない人は、小さいバッグを「近所の外出」と「食事に出かける日」だけに回してください。役割が決まると、出番を思い出しやすくなります。
理由②|大きすぎて、中で物が迷子になる
大きめのバッグが流行った年に買ったものは、今度は逆の失敗が起きます。中が広すぎて、鍵や電話が底に沈み、取り出すたびに探すことになる。これが続くと、出かける前に手が伸びなくなります。
直し方は、中に仕切りを作ることです。小さな布の袋を2つか3つ用意して、「すぐ取り出すもの」「一日出さないもの」「化粧品」に分けて入れます。袋の色を変えておくと、見ないで手探りでも区別できます。
大きいバッグは、荷物の多い日には頼もしい道具です。持ち物の多い通勤の日、図書館や買い物の帰りに物が増える日など、大きさが生きる日に回すと出番が戻ります。
荷物が少ない日に大きいバッグを持つと、中身が片側に寄って形が崩れます。そういう日は、薄手のカーディガンやストールを1枚丸めて底に入れておくと、中身が動きにくくなり、形も保てます。秋は朝晩の冷え込みに備えて1枚持ち歩くことが多いので、ちょうど役に立ちます。
大きいバッグで肩が疲れるときは、重さより持ち手の位置を見てください。持ち手の付け根がバッグの端にあると、中身の重みで体から離れる方向に引っぱられ、実際の重さより重く感じます。体の側に寄せて、脇で軽く押さえて持つと楽になります。
理由③|持ち方が暮らしに合わない
流行のバッグは、持ち方が決まっていることがよくあります。手でしか持てない短い持ち手、肩にかけると脇に挟まる長さ、斜めがけできない細い紐。売り場では気にならなくても、毎日の暮らしの中で困る場面が出ます。
| 持ち方 | 合う暮らし | 困る場面 |
|---|---|---|
| 手持ちだけ | 車の移動・短い外出 | 電車でつり革を持つ、傘をさす |
| 腕にかける | 近い距離の移動 | 腕が疲れる、上着の袖がこすれる |
| 肩にかける(持ち手が長い) | 歩く通勤・買い物 | 厚い上着で肩からずれる |
| 肩にかける(持ち手が短い) | 薄着の季節 | 上着を着ると脇に挟まる |
| 斜めがけ | 両手を空けたい日 | きちんとした場で使いにくい |
| 背負う | 荷物が多い日・自転車 | 人の多い場所で前に回す手間 |
| 手首に下げる | 食事・観劇 | 荷物が少ないときだけ |
| 付け替えできる紐 | 場面で持ち方を変える日 | 金具の位置で使えない紐がある |
自分の毎日で、両手を空ける必要がどれくらいあるかを思い出してください。電車・自転車・子ども・傘のどれかが毎日あるなら、手持ちだけのバッグは、それらがない日に回すことになります。
持ち手が短いときの直し方
持ち手が短くて肩にかけられないバッグは、2つの方法で出番を増やせます。
1つは、内側や脇に金具があるかを見ることです。金具があれば、別に買った紐を付けて斜めがけにできます。紐はバッグの持ち手と同じ色か、革なら同じ表面のものを選ぶと、後から足した感じが出ません。
もう1つは、上着の季節に持ち方を変えることです。薄着の季節は肩にかけにくかった短い持ち手も、コートを着る季節には腕にかけて持つほうが自然に見えます。持ち手の長さと体の関係は持ち手の長さと身長比で詳しく扱っています。
金具がなく、腕にかけるのもつらい場合は、車で出かける日や、店から店へ歩く距離が短い日に限って持ちます。無理に毎日持とうとすると、結局持たなくなります。
理由④|重い
空の状態で重いバッグは、荷物を入れるとさらに重くなります。流行の形には、厚い革や金具の多いものがあり、見た目の軽さより実際は重いことがあります。
| 空の重さ | 毎日持つとき | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 300g未満 | 気にならない | 毎日の通勤 |
| 300〜500g | ほとんど気にならない | 毎日の通勤・休日 |
| 500〜700g | 荷物が多いと重く感じる | 中身を減らす日 |
| 700〜900g | 長く歩く日はつらい | 車の日・短い外出 |
| 900g〜1.2kg | 毎日は続きにくい | 特別な日だけ |
| 1.2kg以上 | 肩や腕に負担が大きい | 手放す候補にも |
重さは、数字より「どこで感じるか」のほうが実感に近いものです。肩にかけて駅まで歩き、帰りに肩や腕に跡が残っていれば、そのバッグは毎日には重すぎます。跡が残らなくても、途中で何度も持ち替えたなら、同じく重い側に入ります。
量りがあれば、一度空の状態で量ってください。700gを超えるバッグは、長く歩く日には向きません。**重さは直せない理由なので、使う日を選ぶほうに切り替えます。**荷物を半分にできる日、車で移動する日、近くの店で過ごす日に回してください。
理由⑤|服に合わない・浮く
荷物も持ち方も問題ないのに、服と合わせると浮いて見えて持てない。これは、手持ちの服とバッグのあいだに、つながる場所がないときに起きます。
流行のバッグは、流行の服と組んで見せるように作られていることが多いです。売り場の横にあった服と、家にある服が違えば、同じバッグでも見え方が変わります。
浮いて見えるときは、どこで浮いているかを見分けてから直します。バッグを持って鏡の前に立ち、次の4つを順に見てください。
浮く場所を見分ける
| 浮いている場所 | 見え方 | 直す場所 |
|---|---|---|
| 色(明るさ) | バッグだけ明るい・暗い | 服の1か所に同じ明るさを入れる |
| 色(系統) | バッグだけ赤み・青みが違う | 靴か小物で色をつなぐ |
| 表面 | 服と同じ艶で、ぶつかる | 表面の違うバッグか服にする |
| 表面 | 服と極端に違い、飛び出す | 間の艶の小物を足す |
| 形 | 服が柔らかいのに角ばった形 | 服のどこかに直線を入れる |
| 形 | 服がきちんとしているのに丸い形 | 持つ場面を休日に寄せる |
| 大きさ | 体に対して小さすぎる | 上着を短い丈にする |
| 大きさ | 体に対して大きすぎる | 持ち手を短く持ち、体に寄せる |
| 装飾 | 金具や飾りが目立つ | 服の装飾を減らす |
| 柄 | バッグの柄と服の柄がぶつかる | 服を無地にする |
いちばん多いのは、色で浮いているケースです。次の項目で、色のつなぎ方を具体的に見ていきます。
色で直す|服のどこか1か所とつなぐ
バッグの色が浮いているときは、同じ系統の色を服の側に1か所入れると、バッグが全身の一部に見えます。
| バッグの色 | 手持ちの服が暗い色の日 | 手持ちの服が明るい色の日 |
|---|---|---|
| 白・生成り | 白い靴か白いシャツの襟 | そのままで釣り合う |
| 黒 | そのままで釣り合う | 黒い靴かベルト |
| 茶・キャメル | 茶の靴かベルト | 茶の靴 |
| 赤・えんじ | 首元の小物に同じ系統 | 靴か爪の色 |
| くすんだ緑 | 茶や紺の服なら釣り合う | 首元に緑の小物 |
| 灰色 | 灰色の靴下や上着 | 灰色のニット |
| 紺 | 紺の上着 | 紺の靴 |
| ボルドー | 茶の靴と合わせる | 口紅か首元の小物 |
| 銀・金の艶 | 耳元の小物に同じ色 | 腕時計や細いネックレス |
| 淡い水色・薄桃 | 首元の小物に同じ色 | そのままで釣り合う |
つなぐ場所は1か所で十分です。2か所以上入れると、今度はバッグとその色が主役になって、全体がうるさく見えます。**バッグから離れた場所に1か所。**たとえば手に持つバッグなら、首元か靴のどちらかです。
表面で直す|艶の段をずらす
色は合っているのに、なんとなく浮く。そういうときは表面を見てください。艶のある服に艶のあるバッグを合わせると、光る面が2つ並んでぶつかります。反対に、ざらっとしたツイードの上着に、強く光るエナメルのバッグを合わせると、表面の差が大きすぎて飛び出します。
表面の段は、窓際で斜めに光を当てると見分けられます。艶・半艶・無艶の3段に分けて、服とバッグを1段ずらすのが目安です。見分け方と組み方はバッグのトレンド 秋冬に詳しくまとめてあります。
手持ちのままでずらすなら、上着を替えるのがいちばん早い方法です。上着は面積が大きいので、1枚替えるだけで表面の段が大きく動きます。
形で直す|角のある形と丸い形
バッグの形も、服とのつながりを左右します。四角く角ばったバッグは直線の印象、丸みのあるバッグや柔らかく沈むバッグは曲線の印象をつくります。
角ばったバッグが浮くのは、服が全部柔らかい素材のときです。とろみのあるブラウスとフレアスカートの日に、硬い箱型のバッグを持つと、そこだけ形が違って見えます。服のどこかに直線を1本入れてください。襟のあるシャツ、折り目のあるパンツ、ベルトなどです。
丸いバッグが浮くのは、服がきちんとした直線ばかりのときです。この場合は、持つ場面を休日に寄せるか、上にニットのような柔らかい1枚を足します。
大きさも形の一部です。体に対してバッグが小さすぎると、持っていること自体が目に入らず、全体がまとまりきらない印象になります。反対に大きすぎると、バッグが主役になって服が脇役に回ります。小さいバッグは上着を短い丈にするか、首元に小物を足して目線の置き場を増やすと釣り合います。大きいバッグは持ち手を短く持って体に寄せ、横に張り出す幅を減らしてください。
理由⑥|季節とずれる
夏に流行ったかごのバッグや、透ける素材のバッグは、秋になると手が伸びなくなります。これは失敗ではなく、季節の道具として正しく休んでいる状態です。
秋のあいだに持つなら、服の側を秋の素材にして、バッグだけ夏のものという組み方にします。ただ、10月に入ってコートを着る日が増えると、軽い素材のバッグは季節とずれて見えやすくなります。その時期からは翌年の初夏まで休ませてください。
逆に、秋に買った起毛の素材や厚い革のバッグは、春先に持ちにくくなります。1年のうちの出番が半年ほどの道具だと分かっていれば、使わない季節を気に病む必要はありません。
季節の素材のバッグは、使える月をあらかじめ書き出しておくと、しまい込んで忘れることが減ります。かごや麻なら5月から9月、起毛や厚い革なら10月から3月、といった具合です。衣替えのときにバッグも一緒に入れ替えると、次の季節の初めに自然に手に取れます。
理由⑦|形が崩れる・自立しない
柔らかい革や布のバッグは、荷物を入れると底が沈み、口がたるんで、置いたときに倒れます。売り場では詰め物が入っていたので美しく見えていた、ということがよくあります。
直し方は2つです。1つは、底に板を入れること。厚紙を底の大きさに切って布で包むだけでも、底が平らになって荷物の重みで沈みにくくなります。もう1つは、中身の置き方です。重いものを底の中央に、軽いものを両端に置くと、形が左右に広がって崩れにくくなります。
保管するときは、中に紙を詰めて形を保ってください。詰めずにしまうと、次に出したときに折れ跡がついていて、また持たなくなります。
秋冬に起きやすいこと|上着との関係
秋から冬にかけては、バッグの見え方と持ちやすさが、上着によって大きく変わります。夏のあいだはよく持っていたのに、上着を着るようになって急に持たなくなった、というバッグもあるはずです。
まず、肩にかける紐がすべりやすくなります。表面のなめらかなコートの肩に、細い紐のバッグをかけると、歩くたびに少しずつずれて落ちてきます。これが続くと、持つのが面倒になります。紐の幅が2cm以上あるか、紐の裏に滑り止めのある素材だと、ずれにくくなります。
次に、上着の表面がこすれます。起毛したウールのコートに、角の硬いバッグをかけ続けると、脇の下の生地が毛羽立ってきます。コートを大事にしたい日は、柔らかい素材のバッグにするか、手に持つほうを選んでください。
最後に、上着の丈とバッグの位置の関係です。短い丈の上着ならバッグは上着の下に見えますが、長いコートの日はバッグがコートの上に重なります。コートとバッグの色が近いと、境目がなくなってバッグが消えて見えます。上着の色とバッグの色が離れているかを、一度鏡で確かめておくと安心です。
通勤と休日で、役割を分ける
使わないバッグの多くは、「毎日持つ1つ」になろうとして失敗しています。流行のバッグを、最初から「特定の日に持つ1つ」と決めてしまうと、出番がはっきりします。
| 役割 | 向くバッグ | 決めておくこと |
|---|---|---|
| 毎日の通勤 | 荷物が入り、肩にかけられる | 流行より持ちやすさを優先 |
| 休日の近所 | 小さめ・斜めがけ | 荷物を最小限に |
| 休日の遠出 | 両手が空く | 飲み物と上着が入るか |
| 食事・人に会う日 | 形のきれいな小さめ | 手持ちでも困らない |
| 雨の日 | 水に強い表面 | 革は避ける |
| 旅行の移動 | 大きめ・背負える | 移動中に取り出すものを分ける |
流行のバッグは、この表の中で「食事・人に会う日」か「休日の近所」に入ることが多いはずです。役割を1つに決めて、その日が来たら必ず持つ。これだけで出番は戻ります。
役割を決めたら、そのバッグの中に、その日に要るものを入れたままにしておくと、さらに手に取りやすくなります。食事の日用なら小さなハンカチとリップ、近所用なら鍵のスペアとエコバッグ、という具合です。出かける前に中身を移す手間がなくなると、それだけで出番が増えます。
どちらとも取れるとき①|気に入っているのに出番がない
形も色も気に入っていて、荷物も入る。なのに出番がない。こういうバッグは、理由が1つに当てはまりません。
多いのは、「大事に使いたい」という気持ちが先に立って、汚れそうな日や雨の日を避けているうちに出番を逃しているケースです。晴れの日の予定を1つ決めて、その日はこのバッグ、と先に決めてください。カレンダーに書いておくくらいで構いません。
もう一つは、合わせる服が1通りしか思いつかないケースです。その場合は、手持ちの上着を2枚並べて、それぞれに合わせてみてください。1枚でも合う上着があれば、その上着の日がバッグの日になります。
合う組み合わせが見つかったら、その日の全身を一度写真に撮っておくと、次にバッグを手に取るときの迷いが減ります。写真は1枚で十分です。服の組み合わせを考える手間が、そのバッグを避ける理由になっていることが多いからです。
どちらとも取れるとき②|2つの理由が重なっている
荷物が入らないうえに重い、服から浮くうえに季節もずれている。2つの理由が重なると、直し方も2つ要ります。
この場合は、直しやすいほうから先に手をつけます。直しやすさの順は、季節→色→表面→荷物の分け方→持ち方→重さ、です。季節は待てば戻り、色と表面は服の側で直せます。重さはどうしても直せないので、最後に回します。
2つのうち、重さか持ち方が含まれているときは、出番がそれほど戻らない可能性があります。そのバッグは、特別な日に持つ1つとして、年に数回の出番で十分と考えてください。
どちらとも取れるとき③|来年また流行りそうで手放せない
流行はめぐるので、とっておけばまた使えるかもしれない。そう思って手放せないバッグもあると思います。
判断の目安は、使わなかった理由です。服から浮く・季節がずれる・形が崩れる、が理由なら、服の側や季節が変われば出番が戻る見込みがあります。荷物が入らない・重い・持ち方が合わない、が理由なら、流行が戻っても同じ理由でまた使いません。
とっておくと決めたものは、中に紙を詰め、布の袋に入れて、日の当たらない場所で保管してください。来年の同じ季節に一度出して、1か月で3回持てなければ、その時点で手放す候補にします。
手放すか残すかの判断表
最後に、残すか手放すかを表で決めます。当てはまる行を探してください。
| 使わない理由 | 直し方を試して1か月 | 判断 |
|---|---|---|
| 荷物が入らない | 分けて3回以上持てた | 残す(役割を決めて) |
| 荷物が入らない | 分けても持たなかった | 手放す候補 |
| 大きすぎる | 仕切りを入れて持てた | 残す |
| 持ち方が合わない | 紐を足して持てた | 残す |
| 持ち方が合わない | 紐を足せない | 特別な日用に残すか、手放す |
| 重い | 使う日を選んで持てた | 残す(年に数回で可) |
| 重い | 選んでも持たなかった | 手放す候補 |
| 服から浮く | 色か表面をつないで持てた | 残す |
| 季節とずれる | 季節を待つ | 残す(保管) |
| 気分に合わない | 服を寄せても変わらない | 手放す候補 |
「手放す候補」になったものも、すぐに手放す必要はありません。候補の箱を1つ作って入れておき、次の季節の終わりまでに一度も取り出さなかったら、そのとき手放します。
手放すときは、使わなかった理由を1行だけメモに残しておいてください。「長財布が入らなかった」「コートの肩ですべった」といった短い言葉で構いません。次に売り場で迷ったとき、そのメモが確かめる場所を教えてくれます。
次に買うときの確かめ方
同じ失敗を繰り返さないために、次に流行のバッグを買うときは、売り場で次のことを確かめてください。
| 確かめること | どう確かめるか |
|---|---|
| 荷物が入るか | いつもの財布と電話を持っていき、入れてみる |
| 閉まるか | 荷物を入れた状態で口が閉まるか |
| 空の重さ | 手に持って、いま持っているバッグと比べる |
| 肩にかけられるか | 上着を着た状態で肩にかけてみる |
| 持ち手の長さ | 肩にかけたとき、バッグの底が腰のどこに来るか |
| 自立するか | 床に置いて倒れないか |
| 表面 | 窓際で斜めに光を当てて、艶の段を見る |
| 色 | 手持ちの服の写真と並べて見る |
| 金具 | 紐を付け替えられる金具があるか |
| 役割 | どの日に持つか、1つ答えられるか |
いちばん下の「役割」に答えられないバッグは、売り場ではどれほど魅力的でも、家に帰ってから出番に困る可能性が高いものです。
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よくある問い
- Q. 流行りのバッグを買ったのに、ほとんど使っていません。手放すべきですか
- 手放す前に、使わない理由を1つに絞ってください。荷物が入らない、重い、服から浮く、といった理由のうち、手持ちのまま直せるものが多いからです。直し方を1つ試して、それから1か月のあいだに3回以上持てたら残します。直しても持たなかったときに、はじめて手放す候補にします。理由が分からないまま手放すと、次に買うときに同じ理由で失敗しやすくなります。
- Q. 小さいバッグが流行っていますが、荷物が多くて入りません
- 小さいバッグは、荷物を全部入れる前提で持つと必ず困ります。中身を「その場で取り出すもの」と「一日取り出さないもの」に分けてください。スマートフォン・鍵・カード・リップのように手元に要るものだけを小さいバッグに入れ、残りは薄い布の袋にまとめて大きいほうの鞄か職場に置きます。2つ持つのが面倒な日は、小さいバッグは休日の近所の外出だけ、と役割を決めてしまうのも一つの方法です。
- Q. バッグだけ浮いて見えるのは、なぜですか
- 色・表面・形・大きさのどれかが、服のどこともつながっていないからです。たとえば明るい色のバッグを、暗い色の服ばかりの日に持つと、色だけが1か所飛び出して見えます。直すときは、バッグと同じ系統の色を、靴・ベルト・首元の小物のどこか1か所に入れてください。つながる場所が1つあると、バッグが全身の一部として見えるようになります。
- Q. 来年また流行るかもしれないバッグは、とっておくべきですか
- 流行が戻るかどうかより、使わなかった理由のほうを見てください。重い・荷物が入らないという理由で使わなかったバッグは、流行が戻っても同じ理由で使いません。服から浮く・季節がずれるという理由なら、服の側が変われば出番が戻る見込みがあります。後者のバッグだけを、形が崩れないように詰め物をして保管してください。
— メグラシ編集部





