骨格ストレートの夏服コーデ|衣替えの前に試着して来年残す服を決める

**仕舞う前の夏服を、1枚ずつもう一度着てください。**骨格ストレートの夏服は、来年の初夏に箱を開けてから選ぶより、いま着て3か所を測るほうが確実に分かれます。測るのは、首元の深さ、肩線の位置、布の張りの3つです。
3か所とも合う服は、来年もそのまま着られます。2か所が合って1か所だけ外れる服は、外れた場所が「直せる側」なら残し、「直せない側」なら手放します。3か所のうち2か所以上が外れる服は、今年の夏に何回着たかにかかわらず、来年も手が伸びにくい服です。
まだ暑い日が続くなら、秋に回せる夏服は先に抜いておきます。抜き方は骨格ストレートの夏服コーデを秋まで着るときの考え方に分けて書いています。この記事は、その先の「箱に入れる服をどう選ぶか」だけを扱います。
結論:来年残すのは、首元・肩線・布の張りが合う服だけ
骨格ストレートの体は、胸から上に厚みがあり、肩から腰までがまっすぐ落ちる線を持っています。夏服でこの線が崩れるのは、ほとんどがこの3か所のどこかです。
| 測る場所 | 合っている | 外れている |
|---|---|---|
| 首元の深さ | 鎖骨のくぼみから下へ指2〜3本ぶん開く | 首の付け根に詰まる/みぞおち近くまで開く |
| 肩線の位置 | 肩の骨の出っぱりから外へ0〜2cm | 骨より内側に入る/二の腕の途中まで落ちる |
| 布の張り | 握って離すと3秒以内にしわが戻る | しわが残る/胸の下に横じわが出て貼りつく |
表は判定の軸を並べただけです。実際に迷うのは、3か所のうち1か所が境目のちょうど上にある服です。その扱いは後半の「どちらとも取れる服」で厚く書きます。
この3か所を選んでいるのには理由があります。夏服は秋冬の服と違って重ね着をしないので、1枚の形がそのまま全身の印象になります。上に羽織るもので肩線を隠したり、首元をマフラーで埋めたりできないぶん、3か所の合い外れがそのまま見えます。だから夏服だけは、仕舞う前に1枚ずつ確かめる価値があります。
始める前に:今年の夏に撮った写真を見返す
試着の前に、スマートフォンに残っている今年の夏の写真を見返してください。旅行や食事のときの写真で、自分の服が写っているものを、多くても20枚ほど拾います。
見るのは、同じ服が2回以上写っているかどうかです。2回以上写っている服は、今年の夏にあなたが選び続けた服です。写真に一度も出てこない服は、持っていても選ばれなかった服です。どちらに入るかを、紙に服の名前を書いて分けておきます。
写真を先に見るのは、試着だけで決めると「着てみたら案外いい」という気持ちに引っぱられるからです。仕舞う前の部屋は落ち着いていて、鏡の前でゆっくり整えれば、たいていの服がそれなりに見えます。けれど夏の朝、時間のないなかで手が伸びたかどうかは、写真のほうが正直です。
写真に2回以上写っていた服でも、3か所が外れている場合があります。その服は「似合うから選んでいた」のではなく、「ほかに選べるものがなかったから選んでいた」可能性があります。来年、3か所が合う服を1枚足せば、その服の出番は自然に減ります。
反対に、写真に一度も出てこなかったのに3か所が合っている服もあります。その服は形ではなく、合わせる相手がいなかったか、出番の予定がなかったかのどちらかです。このあとの試着で、手持ちの下と組めるかを一緒に確かめます。
境目1|首元の深さは、鎖骨のくぼみから指何本ぶんか
服を着たら、まず首元を見ます。鎖骨の内側の端、首の付け根の下にあるくぼみに、人差し指を横にして当ててください。そこから下へ、指を横に重ねていって、首元の布の端まで何本ぶんあるかを数えます。
**指2〜3本ぶん開いていれば、骨格ストレートの首元として合っています。**胸から上の厚みに対して、首元が縦に抜けるので、上半身がすっきり見えます。V字でも、深めの丸首でも、襟を開けたシャツでも、数え方は同じです。
指1本ぶん以下、つまり首の付け根に布が詰まっている服は、胸の厚みの上にさらに布が乗るので、上半身に量が出ます。夏のクルーネックのカットソーに多い形です。これは後で「直せる側」に入るかどうかを見ます。首元を自分で開けることはできないので、基本は直せない側ですが、上にシャツを開けて羽織る着方が手持ちでできるなら、インナーとして残す道があります。
指4本以上、みぞおち近くまで開いている服は、開きすぎて胸の厚みが前に出ます。夏の深いVネックやカシュクールに多い形です。こちらは下に1枚、首元の詰まったタンクトップを重ねれば調整できるので、直せる側に入ります。重ねるタンクトップを持っているか、来年買うつもりがあるかで判断してください。
首元を見るときは、前かがみにならず、まっすぐ立った姿勢で数えます。前に傾くと首元の布が浮いて、実際より深く数えてしまいます。
境目2|肩線は、肩の骨の出っぱりから外へ何cmか
次に肩を見ます。腕を体の横に下ろしたまま、肩の外側でいちばん出っぱっている骨を、反対の手の指で探してください。腕を少し前後に動かすと、動かない骨の角が見つかります。その骨の位置と、服の肩の縫い目の位置を比べます。
**縫い目が骨の真上から外へ2cm以内にあれば合っています。**骨格ストレートの体は肩から下がまっすぐ落ちるので、縫い目が骨の近くにあると、その線を服がそのままなぞってくれます。
縫い目が骨より内側に入っている服は、肩が窮屈に見え、腕を前に出したときに背中が突っぱります。夏のブラウスで、身幅の小さいサイズを選んだときに起きやすい形です。これは服の構造なので、直せない側です。
縫い目が骨から外へ3cm以上落ちている服は、肩の線がぼやけて、上半身が横に広がって見えます。ゆったりしたTシャツや、肩を落としたデザインのシャツに多い形です。こちらも縫い目の位置は変えられないので、基本は直せない側です。ただし、布に張りがあって縫い目から下がまっすぐ落ちるなら、肩が落ちていても体の線は崩れません。この場合は境目3の結果と合わせて判断します。
肩線はメジャーがなくても測れます。人差し指の幅がだいたい1.5cmなので、骨から縫い目まで指1本ぶん強なら2cm、指2本ぶんなら3cmと考えてください。左右で縫い目の位置がずれている服もあるので、両肩とも確かめます。
境目3|布の張りは、握って離して3秒で戻るか
3つ目は布です。服の胸のあたりの布を、手のひらでぎゅっと3秒握って離してください。そのまま3秒数えて、握ったときのしわがどこまで戻るかを見ます。
**3秒以内にしわがほとんど消える布は、骨格ストレートの体に合っています。**張りのある布は、胸の厚みから下へまっすぐ落ちるので、体の凹凸を拾いません。目の詰まった綿、厚みのあるリネン、ハイゲージのニット素材が、たいていこちら側に入ります。
3秒たってもしわがはっきり残る布は、着ているあいだにも同じしわが出ます。夏の薄いリネンやガーゼのように、風を通すことを優先した布に多い性質です。しわそのものは悪いことではありませんが、骨格ストレートの体では、しわが胸の下やお腹の上に集まって、そこに視線が止まります。
もう1つ、着た状態で横から鏡を見てください。胸のいちばん高いところから下に、布が体から離れて落ちているか、胸の下でいったん体に沿って貼りついているかを見ます。胸の下に横向きのしわが出て貼りつく布は、張りが足りないか、身幅が足りないかのどちらかです。
布の張りは、洗濯で変わる場所です。買ったときは張りがあった服でも、ひと夏洗い続けると柔らかくなります。今年の時点で張りが抜けている服は、来年はさらに抜けます。布は直せない側の代表なので、ここが外れている服は、ほかの2か所が合っていても手放す候補に入れてください。
丈は4つ目に見る:腰骨の上か、お尻のいちばん高いところの下か
3か所を測り終えたら、最後に丈を見ます。丈を4つ目に回すのは、丈は着方で調整できるからです。前だけ入れる、全部入れる、外に出す、裾を結ぶ。夏のトップスは、どれかの方法でほぼ必ず調整できます。
外に出して着る場合、裾が腰骨の上で止まるか、お尻のいちばん高いところより下まであるかのどちらかなら合っています。腰骨のあたりから、お尻のいちばん高いところまでのあいだで裾が止まると、体のいちばん厚みのある位置に横線が入ります。
ちょうどこの中間で止まる丈の服は、前だけ入れる着方を試してください。前を入れると、前は腰骨の上、後ろはお尻の下になり、横線が斜めに抜けます。この着方で手持ちの下と合わせられるなら、丈は直せる側として扱います。
スカートやパンツの丈も同じように見ます。膝のお皿のすぐ下で止まるスカートや、くるぶしの骨の上で止まるパンツは、骨格ストレートの脚の線をそのまま見せてくれます。ふくらはぎのいちばん太いところで止まる丈は、靴の高さで印象が大きく変わるので、手持ちの靴と1回合わせてから決めます。
丈が合わない服を、来年のためにお直しに出すかどうかは、3か所が全部合っているときだけ考えてください。3か所のうち1か所でも外れている服の丈を直しても、来年の出番はそれほど増えません。
試着の順番:今年いちばんよく着た1枚から始める
試着は、写真にいちばん多く写っていた1枚から始めます。その服を着て3か所を測り、結果を紙に書きます。この1枚が、あなたの基準になります。
いちばんよく着た服が3か所とも合っていれば、残りの服はこの服と比べるだけで速く進みます。首元が同じくらい開いているか、肩線が同じ位置に来るか、布の戻り方が同じくらいか。比べる相手があると、境目の上で迷う服も判断しやすくなります。
いちばんよく着た服が3か所のどこかで外れていたら、それは大事な発見です。外れていたのに選び続けていたということは、その服には形以外の理由がありました。洗濯しやすい、しわを気にしなくていい、どんな下にも合う。その理由を紙の横に書いておきます。来年買い足すときに、3か所が合っていて、しかもその理由も満たす1枚を探せば、いちばんよく着る服が入れ替わります。
2枚目からは、トップス、ワンピース、ボトムの順に進めます。トップスとボトムは手持ち同士で組めるかも見るので、トップスを先に終わらせておくと、ボトムのときに「この下に合わせるトップスが残っているか」を確かめられます。
1日で全部終わらせなくてかまいません。1回に試着するのは10枚までにしてください。10枚を超えると、首元の指の数や肩線の位置を数えるのが雑になり、後半の服ほど甘く判定してしまいます。
どちらとも取れる服①:1か所だけ外れている
ここからが、いちばん迷う服の扱いです。3か所のうち2か所が合っていて、1か所だけが外れている服は、外れた場所で分けます。
**外れたのが首元の深さか、丈なら、直せる側として残します。**首元が開きすぎている服は下にタンクトップを重ねれば調整でき、丈は着方で変えられます。ただし、首元が詰まっている服は、上にシャツを開けて羽織る着方が手持ちでできる場合だけ残します。
**外れたのが肩線か布の張りなら、直せない側として手放す候補に入れます。**肩線は縫い目の位置なので変えられず、布の張りは洗うほど抜けていきます。
ここで1つ、例外を置いています。肩線が外へ3cm以上落ちている服でも、布に張りがあって、縫い目から下がまっすぐ落ちているなら、残してかまいません。肩の線がぼやけるのは、落ちた縫い目から下の布が体に沿って内側に入るときです。張りのある布なら、肩の位置から外へまっすぐ落ちるので、上半身が四角いひとつの形にまとまります。
同じように、布の張りが少し足りない服でも、首元が指3本ぶん開いていて、肩線が骨の真上に来ているなら、布のしわは胸の下まで届かないことがあります。この場合は、横から鏡を見て、胸の下に横じわが出ているかどうかだけで決めてください。出ていなければ残し、出ていれば手放します。
つまり、1か所だけ外れている服は、ほかの2か所が「どれくらい合っているか」で救えることがあります。首元がちょうど指2本、肩線がちょうど骨の真上、というように、2か所が境目の真ん中にある服ほど、外れた1か所を補えます。2か所が境目ぎりぎりで合っている服は、外れた1か所を補えません。
どちらとも取れる服②:3か所とも境目の上にある
次に迷うのは、3か所とも外れてはいないけれど、どれも境目ぎりぎりの服です。首元は指2本ちょうど、肩線は骨から外へ2cmちょうど、布は3秒でなんとか戻る。こういう服は、どの判定でも合格なのに、着ると何かが足りない感じがします。
この服は、**来年の箱にも、手放す袋にも入れず、3つ目の袋に分けてください。**袋には「来年の初夏に一度だけ着る」と書いておきます。
境目の上にある服をいま決めないのは、決める材料が足りないからです。3か所の判定は、服の形が体に合っているかを見るものですが、境目ぎりぎりの服は、その日の体調や合わせる下、季節の光で印象が変わります。秋の部屋で着て決めるより、来年の初夏、実際に外に着ていく季節に着て決めるほうが確かです。
来年、袋を開けて着てみて、すぐに外に着ていきたいと思えたら来年の箱に移します。思えなかったら手放します。そのときにまた迷ったら、もう1年だけ袋に残してかまいません。ただし、2年続けて袋に残った服は、そこで手放すと決めておきます。2回の初夏に着たいと思えなかった服は、3回目も同じです。
袋は1つだけにしてください。袋が2つ、3つと増えると、来年の箱と同じ大きさになり、分けた意味がなくなります。袋に入りきらない場合は、袋の中の服同士を比べて、境目からいちばん遠い1か所がある服から手放す側に移します。
どちらとも取れる服③:形は合うのに、着ると気持ちが乗らない
3か所がしっかり合っているのに、着ると気持ちが乗らない服もあります。この服は判定が「合う」と出ているぶん、手放すのに罪悪感があり、いちばん長くクローゼットに残ります。
気持ちが乗らない理由は、多くの場合、形ではなく色か印象です。骨格ストレートの判定は体の線を見るものなので、顔に近い場所の色や、服の持つ雰囲気までは測っていません。白に近い色が顔を明るく見せすぎる、柄が自分の顔立ちより強すぎる、きちんとしすぎて休日に着る気がしない。どれも3か所の判定では拾えない理由です。
ここでは、その服を着る予定を1つ、具体的に書けるかどうかで決めます。来年の夏に、この服を着て行く場所を1つ書いてください。仕事のどの日、誰と会う日、どこへ出かける日。書ければ来年の箱、書けなければ手放す袋です。
予定が書けたのに気持ちが乗らない服は、合わせる下か靴を変えると印象が変わることがあります。手持ちの下で、いつもと違う組み合わせを1回だけ試してください。たとえば、きちんとしすぎる襟付きのシャツなら、張りのあるデニムに合わせると休日の服になります。
予定が書けない服を残しておく理由は、ほとんどありません。形が合っている服は、ほかの誰かにとっても着やすい服です。きれいな状態のうちに手放すほうが、服にとっても扱いやすい選択です。
ワンピースは、3か所にウエストの位置を足して4か所で見る
夏のワンピースは、上と下がつながっているぶん、トップスより1か所多く測ります。首元、肩線、布の張りに加えて、ウエストの切り替えがどこに来るかを見てください。
両手を腰に当てて、指先がいちばん深く沈むところが、あなたの体のくびれの位置です。そこに、ワンピースの切り替えの縫い目か、ベルトやリボンを結ぶ位置が来ているかを確かめます。くびれの位置から上下に指1本ぶん以内なら合っています。
切り替えがくびれより指2本ぶん以上高いワンピースは、胸のすぐ下から布が広がるので、骨格ストレートの胸の厚みがそのまま前に出て、上半身から下が大きく見えます。切り替えがくびれより指2本ぶん以上低いワンピースは、上半身が長く見え、腰まわりで布がたまります。どちらも縫い目の位置なので、直せない側です。
切り替えのない、すとんと落ちる形のワンピースは、ウエストの代わりに、横から見たときの布の落ち方を見ます。胸のいちばん高いところから裾まで、布がまっすぐ落ちていれば合っています。胸からお腹にかけて布が前に張り出して、裾が前だけ上がっている場合は、身幅が足りないか布が柔らかすぎるかのどちらかです。
ウエストにベルトを足して調整できるワンピースは、くびれの位置で結んだときに、上の布がベルトの上にふくらんでたまらないかを見ます。たまらなければ直せる側として残します。たまる場合は、布が多すぎるので手放す候補に入れてください。
ワンピースは1枚で出かけられるぶん、来年の箱の中でいちばん出番を左右する服です。4か所すべて合うワンピースが1枚あれば、トップスとボトムの組み合わせを考えなくていい日が作れます。
自分で決めきれないときは、写真を1枚撮って翌朝に見る
試着をしていると、何枚目かで目が慣れて、どの服も同じように見えてくることがあります。首元の指の本数も、肩線の位置も数えたのに、合っているのかどうか自信が持てない。そういうときは、その場で決めないでください。
決めきれない服は、着たまま全身の写真を1枚撮っておきます。撮るときは、鏡越しではなく、スマートフォンを棚の上などに置いて、腰の高さから正面を撮ります。上から撮ると上半身が大きく写り、下から撮ると脚が長く写るので、判断がずれます。
その写真を、翌朝、着替える前に見てください。前の日の試着の気分が抜けたところで見ると、最初の1秒で目が行く場所がはっきりします。顔に目が行けば、その服はあなたに合っています。首元や胸の下、肩の縫い目に目が行ったら、そこが外れている場所です。
人に見てもらう場合は、「似合う?」と聞くのではなく、「最初にどこを見た?」と聞いてください。似合うかどうかを聞くと、相手は気をつかって良い面を探してくれます。最初に見た場所を聞けば、相手は見たままを答えるだけで済み、あなたは3か所のどこが外れているかを知ることができます。
写真は、来年の箱に入れる服の分だけ残しておくと、来年の初夏にも役立ちます。去年の自分と今年の自分を同じ角度で比べられるので、体の側が変わったのか、服の側が変わったのかを見分ける材料になります。
3つの箱に分ける:来年の箱・秋に回す箱・手放す袋
試着が終わったら、服を3つに分けます。
1つ目は来年の箱です。3か所が合っていて、来年の夏も着る服を入れます。2つ目は秋に回す箱です。夏服でも、下に長袖を重ねる、上にカーディガンを羽織るなどして秋のうちに着られる服を、仕舞わずにクローゼットに戻します。3つ目は手放す袋です。直せない側で外れた服と、着る予定が書けない服を入れます。これとは別に、境目の上で決められなかった服の小さな袋が1つあります。
秋に回す箱には、張りのある布で、首元か袖に重ねる余地がある服を選びます。首元が指3本ぶん開いた半袖のブラウスなら、下に首の詰まった薄い長袖を重ねられます。張りのない布の夏服は、重ねると布同士が貼りついてしわが増えるので、秋には回さず来年の箱に入れます。秋冬の服を重ねたときに上半身が重く見える場合の直し方は、骨格ストレートの秋冬服がいかつく見えたときの直し方にまとめています。
来年の箱の中は、トップスを上、ボトムを下に入れます。来年の初夏に箱を開けたとき、先に目に入るのがトップスになるようにしておくと、首元と肩線をすぐに確かめられます。
手放す袋の服は、なるべくその週のうちに手放してください。袋のまま玄関に置いておくと、何日か後に「やっぱりもったいない」と1枚ずつ戻ってきます。
仕舞う前の手入れ:来年の箱に、着られない服を作らない
来年の箱に入れる服は、箱に入れる前に必ず一度洗います。見た目に汚れがなくても、首元と脇の下には汗が残っています。汗は時間がたつと色が変わり、来年箱を開けたときに首元が黄色くなっていることがあります。せっかく3か所が合っていた服が、首元の色で着られなくなるのはもったいないことです。
洗ったあとは、完全に乾いたのを確かめてから仕舞います。厚みのある綿やリネンは、表が乾いていても縫い目の内側に湿り気が残っていることがあります。縫い目を指でつまんで、冷たさが残っていないかを確かめてください。
たたみ方にも少しだけ気をつけます。張りのある布は、同じ場所で何か月も折っておくと、折り目がそのまま残ります。首元と肩の縫い目の上では折らないようにして、身ごろの真ん中で軽く折ります。首元と肩線は、来年もう一度測る大事な場所なので、折り目で形を崩さないようにします。
箱を置く場所は、湿気の少ないところを選んでください。押し入れの下の段や、外壁に面した収納の床に直接置くと、冬のあいだに湿気がこもり、張りのある綿やリネンにしみができることがあります。床から少し浮かせるか、収納の上の段に置き、季節の変わり目に一度ふたを開けて空気を入れ替えると安心です。
箱に詰めすぎないことも大切です。ぎゅうぎゅうに詰めると、上の服の重みで下の服に折りじわが深く入り、張りのある布ほどそのしわが戻りにくくなります。ふたを閉めたときに、手のひらで軽く押して少し沈むくらいが目安です。入りきらない場合は、もう一度、来年の箱の中から着た回数の少ない服を見直してください。
箱の中に、手書きのメモを1枚入れておくのもおすすめです。いちばんよく着た服の名前と、その服を選んでいた理由、来年探したい1枚の条件。これを書いておくと、来年の初夏に箱を開けた瞬間に、今年の判定の続きから始められます。
来年の初夏、箱を開けたら最初にすること
来年、箱を開けたら、最初にメモを読みます。そのあと、来年の箱の服を全部着るのではなく、トップスを3枚だけ着て、首元と肩線をもう一度測ってください。
1年たつと、服は変わらなくても体の側が少し変わることがあります。肩の骨の位置は大きく変わりませんが、首から肩にかけての厚みや、胸の下の位置は変わることがあります。3枚とも今年と同じ結果なら、残りの服も今年の判定のまま着てかまいません。3枚のうち2枚以上で結果が変わっていたら、残りの服も1枚ずつ測り直します。
そのあと、境目の上で決められなかった服の袋を開けます。1枚ずつ着て、すぐに外に着ていきたいかどうかだけで決めます。ここで迷い始めると、今年と同じことを来年も繰り返すので、着たら10秒以内に決める、と時間を区切っておきます。
最後に、去年のメモに書いた「来年探したい1枚の条件」を見返します。箱の中の服で、その条件を満たす服がないなら、それが今年最初に買い足す服です。
足りない夏服は、いまメモに残して来年の買い物を1枚に絞る
3つの箱に分け終えたら、来年の箱の中身を見て、足りない役割を1つだけ書き出してください。骨格ストレートの夏の上は、3つの役割でほぼ回ります。首元がV字か深めの丸首で張りのある布の1枚、襟のある1枚、袖が肘の上で止まる無地の1枚です。
この3つのうち、来年の箱に入っていない役割があれば、それが来年最初に探す服です。3つともそろっているなら、来年は無理に買い足す必要はありません。
書き出すときは、服の名前ではなく、3か所の条件で書いてください。「白いシャツ」ではなく、「首元は指2〜3本ぶん開く、肩線は骨の真上、握って3秒で戻る布、色は白」と書きます。条件で書いておくと、来年の売り場で手に取ったときに、その場で3か所を確かめられます。
いま買わずにメモに残すのは、季節の終わりの売り場には、今年の残りの形しか並んでいないからです。来年の初夏に並ぶ服のほうが選べる幅が広く、メモの条件に合う1枚を見つけやすくなります。
骨格ストレートの夏服で迷う時間の多くは、着る前ではなく、仕舞う前に片づけられます。1枚ずつ着て、首元の指の本数、肩の骨から縫い目までの距離、握って離したしわの戻り方。この3つを紙に書いておけば、来年の夏の朝、迷わずに手が伸びる服だけが箱に残ります。
似合う形の考え方そのものを振り返りたいときは、骨格ストレートに似合わない服の見分け方と骨格ストレートのブラウスの選び方もあわせて読んでみてください。
よくある問い
- Q. 骨格ストレートの夏服は、何枚くらい残せば足りますか
- 数で決めるより、上に着るものを3つの役割で埋められるかを見てください。首元がV字か深めの丸首で張りのある布の1枚、襟のある1枚、袖が肘の上で止まる無地の1枚。この3つがあれば、下を替えるだけで平日の大半は回ります。3つの役割がそろったうえで残った服は、着た回数の多い順に箱に入れ、箱が閉まらなくなったところで止めます。
- Q. 今年はほとんど着なかったのに、形は合っている服はどうしますか
- 形が合っているのに着なかった服は、合わせる下がなかったか、出番になる予定がなかったかのどちらかです。仕舞う前に、手持ちの下と1回ずつ組んでみてください。2通り以上組めたら来年の箱、1通りも組めなかったら手放す候補に回します。形が合うことと、手持ちの中で働くことは別に見ます。
- Q. 去年は似合っていたのに、今年は着ると違和感がありました
- 多くは服の側が変わっています。洗濯を重ねると布の張りが抜け、首元が伸びて開きが深くなります。握って離したときのしわの戻り方と、首元の開きを、買ったころの写真と比べてください。布が変わっているなら来年はさらに変わるので手放し、布が変わっていないなら、合わせていた下や靴を今年変えていないかを確かめます。
- Q. リネンやとろみのある夏服は、骨格ストレートには残さないほうがいいですか
- 素材の名前ではなく、握って離したときの戻り方で決めてください。リネンでも目が詰まって厚みのあるものはしわが戻りやすく、骨格ストレートの体の線を崩しません。とろみのある布は、上半身に貼りつく位置が胸の下に出るかどうかを見ます。胸の下に横じわが出なければ残してかまいません。
- Q. 衣替えの時期を過ぎてしまいました。いまから試着しても遅くありませんか
- 遅くありません。むしろ涼しくなってからのほうが、汗をかかずに落ち着いて試着できます。夏服を仕舞う前であればいつでも構いません。すでに箱に入れてしまった場合は、来年の初夏に箱を開けたときに同じ3か所を測ってください。順番が前後するだけで、判定のしかたは同じです。
— メグラシ編集部





