カーキが似合う人|髪の根元と並べて、明るさの段差が1〜2段あるか

好きな色なのに、顔の横に当ててみると良いのかどうか分からない。カーキはそういう相談がいちばん多い色です。
診断名で考えると答えが出にくいのは、カーキという名前の中に、明るさも濁り方も違うものが並んでいるからです。名前ではなく、手元の1枚で決められます。
見るのは1か所だけです。髪の根元と、その布の明るさの差です。
結論:髪の根元と並べて、段差が1〜2段あるか
カーキの布を肩に載せて、分け目の根元と布を同じ光の下で見比べます。
布のほうが1〜2段明るいか、1〜2段暗い。どちらでも構いません。差があれば、その1枚は顔まわりで働きます。
差がほとんど無いときは、顔まわりではなく腰から下へ置きます。色が悪いのではなく、その位置が向いていないというだけです。
早見表|段差の数と、置ける場所
| 髪の根元との段差 | 顔まわり | 置き場所の目安 |
|---|---|---|
| 0段(迷って答えが揺れる) | 働きにくい | 顔から60cm以上。腰から下か足元 |
| 1〜2段 | 働く | 顔の横でも上半身全体でも可 |
| 3段以上 | 働くが布が主役 | 顔まわりに置くなら面積を小さく |
段差の1段は、少し離れて見たときに「どちらが明るいか」を迷わず答えられる差です。答えが揺れたら0段と数えてください。
数えるのは、髪を染めている方は染めたあとの色です。判定に使うのは、その日に人から見えている明るさのほうです。
チェック①の手順|4つの動作で終わります
売り場でも家でもできる形にすると、次の4つです。
- その1枚を肩に載せ、顔の横に布が来るようにする
- 鏡から腕の長さぶん離れる
- 分け目の根元と布を見比べ、どちらが明るいかを言葉にする
- 迷わず答えられたら1段以上、答えが揺れたら0段
3つめで言葉にするところが要点です。頭の中で見比べると「その中間」という答えに逃げてしまい、判定が残りません。声に出すか、明るいほうに指を差してください。
離れる距離を決めるのは、近づきすぎると布の織りの目が見えて、明るさではなく質感を見てしまうからです。腕の長さぶん離れると、面の明るさだけが残ります。
鏡が無い場所では、肩に載せた布を腕を伸ばして持ち、前髪の根元と並べても同じ判定ができます。見比べる2つが同じ光の下にあることだけ守ってください。
なぜ髪の根元を基準にするのか
顔まわりで起きていることは、肌と布の関係ではなく、顔の周囲にある濃さの並び方です。
髪は顔のすぐ外側にあって、面積がいちばん大きく、しかも自分で見られます。だから基準に向いています。眉や唇は面積が小さく、その日の描き方でも動きます。
カーキは濁りのある色なので、隣に置いたものとの差が小さいと、輪郭がぼやけて面が広がります。髪と布のあいだに段差が1つあれば、そこで面が区切られます。
区切りができると、顔と服が別のものとして読まれます。逆に区切りがないと、髪から服まで一続きの面になり、顔の輪郭だけが残ります。
チェック②|顔の中の濃淡差で、どのカーキが向くか
段差の条件を満たしたら、次はどの種類のカーキが向くかです。ここで見るのは顔の中の濃さの差です。
眉といちばん明るい肌の部分を見比べて、差がはっきりしているか、穏やかかを決めてください。
- 差がはっきりしている ── 濁りの浅い、緑が残って見えるカーキが合いやすい
- 差が穏やか ── 灰みの多い、緑より灰に近く見えるカーキが合いやすい
差がはっきりしている顔に灰みの強いカーキを大きく置くと、顔の中の差だけが際立ちます。差が穏やかな顔に彩度の残ったカーキを置くと、布の色が先に読まれます。
どちらの場合も、置き場所を下へ移せば使えます。向き不向きは、顔まわりに置くかどうかの話です。
黄みと灰みの仕分けそのものは、白い紙の上で見分けられます。手順はカーキが似合う色にまとめてあるので、手持ちの1枚がどの種類かを先に決めておくと、この判定が速くなります。
チェック③|顔から30cm以内に置ける面積
段差が1〜2段ある1枚は、面積の制限がほとんどありません。上半身全体に使えます。
段差が0段だった1枚を、それでも顔の近くで使いたい日は、面積を手のひら2枚ぶんまでにしてください。襟元から少し見える程度、袖口から見える程度が目安です。
手のひら2枚を超えると、髪から服までが一続きの面になります。この境目が、着られる日と沈む日の分かれ目です。
腰から下は顔から60cm以上離れているので、段差の条件が届きません。どの種類のカーキでも、この位置なら使えます。
沈んだと感じた日の戻し方
外で「今日は重い」と感じたときに、その場でできることは2つです。
1つめは、顔の下に段差を1つ作ること。首元に明るいものを1つ足す、前を開けて内側の明るい面を出す、袖を1回まくって手首を2〜3cm出す。どれも段差を1つ増やす操作です。
2つめは、面積を減らすこと。羽織りの前を留めるのをやめる、上着を腰へ回す。顔から30cm以内のカーキの面が小さくなると、残った面が読まれ方を変えます。
避けたい方向は、同じくらいの濃さのものを足すことです。近い濃さを足すと面が広がって、区切りが1つも増えません。直そうとして逆に進みやすい形です。
光の条件で、段差が1段動く
同じ1枚でも、見る場所によって段差の数え方は変わります。
屋外の光は差をはっきり出すので、0段に見えていた1枚が1段に見えることがあります。屋外にいる時間が長い日は、その結果を採用して構いません。
室内の照明は色みを持っているので、灰みの多いカーキが1段暗く見えやすくなります。室内が長い日は、面積を少し小さめに取ってください。
夕方は全体の明るさが落ちて、段差そのものが読まれにくくなります。人と会う時間が夕方に寄る日は、段差を2段側で選んでおくと落ち着きます。
判定は、その日にいちばん長くいる場所の光で行ってください。9月半ばは外と室内の明るさの差が大きい時期なので、迷ったら窓際の自然光で1回見ておくと基準がぶれません。
素材で、段差が1段動く
同じ色でも、表面が光を返す素材は明るい側へ、光を吸う素材は暗い側へ1段ぶん動きます。
つまり、段差0段だった1枚と同じ色でも、光を返す素材で持てば段差が1段つくことがあります。色を替えずに、素材で顔まわりに置けるようになるということです。
毛足のある生地や、目の粗い編み地は光を吸うので、暗い側へ寄ります。表面の平らな織りや、薄く張りのある生地は明るい側へ寄ります。
買うときに、その1枚を顔まわりで使いたいのか、下の位置で使いたいのかを決めておくと、素材の選び方も一緒に決まります。
手持ちのカーキを、役ごとに分ける
一度だけ手持ちを並べて、役を書き分けておくと、朝の判断が短くなります。
- 顔まわりで働くもの ── 根元との段差が1〜2段
- 下の位置で働くもの ── 段差が0段、または面積の大きいもの
- 両方で働くもの ── 段差が1〜2段で、面積を変えられるもの
3の箱に入るものがいちばん使い回しがききます。前を開ければ顔まわりの面積が減り、閉じれば増えるような1枚が、ここに入ります。
同じ役のものが3枚あると、選択肢は増えてもできることは増えません。役の数で数えると、次に足す1枚が決まります。
よくある行き違い
「カーキは黄みのある人の色」と言われることがあります。灰みの多いカーキは青みのある肌ともなじみます。名前ではなく、手元の1枚がどちらに寄っているかで決まります。
「濃い色を合わせれば締まる」もよく聞きます。濃い色を隣に置くと、段差が増えるのではなく、カーキの側が明るく読まれる位置に移ります。締まるかどうかは、隣に置いた色との段差の数で決まります。
「一度似合わないと分かったら、もう着られない」と考える必要もありません。判定で分かるのは、顔まわりで働くかどうかだけです。働かない1枚も、下の位置では同じように使えます。
「顔映りが悪いのは肌のせい」という受け取り方もよく聞きます。ここで起きているのは、髪と布という2つの面の並び方の話で、肌の状態とは別のものです。同じ日に同じ肌で、布を替えるだけで結果が変わります。判定の対象は布のほうだと考えてください。
どちらとも取れるとき①|段差が半段に見える
1段あるとも、同じとも言えない。この場合は、その日にいる場所の明るさで決めてください。
屋外が長い日は段差がある側として扱えます。室内が長い日は0段の側として扱い、顔から30cm以内の面積を手のひら2枚ぶんに抑えてください。
どちらとも取れるとき②|屋外と室内で結果が逆になる
結果が逆になる1枚は、濁りの量が中間にあります。この1枚は隣に置いた色の側へ寄るので、決めようとせず、その日の隣で決めてください。
明るいものを隣に置けば濃い側として、濃いものを隣に置けば明るい側として働きます。手持ちに1枚だけ持つなら、この中間がいちばん出番が増えます。
どちらとも取れるとき③|髪の明るさを変えた直後
染めた直後は根元と毛先で明るさが違い、どちらを基準にするか迷います。基準は根元です。顔にいちばん近く、人から見えている時間が長いからです。
根元が伸びてきた時期は、基準が1段動きます。同じカーキが顔まわりで働かなくなったと感じたら、布ではなく基準のほうが動いたと考えてください。
装いに活かすなら
カーキを2枚目に選ぶときは、すでに持っている1枚と段差の数が違うものにすると、置ける場所が増えます。同じ段差のものを2枚持っても、できることは増えません。
スタイリストが選ぶ場合も、顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて、顔まわりに置く1枚と、下の位置で働く1枚を分けて組み立てていきます。
まとめ
カーキが似合うかどうかは、髪の根元と並べたときの段差で決まります。1〜2段あれば顔まわりで働き、0段なら顔から60cm以上へ置きます。
種類は、顔の中の濃淡差で選びます。差がはっきりしているなら緑が残るもの、穏やかなら灰みの多いものです。
名前で決めず、肩に載せて根元と並べてください。 売り場でも家でも、10秒で終わります。
関連記事
- カーキが似合う色|黄みか灰みかで3つに分ける — 手持ちの種類の仕分け方
- 深緑が似合う人|何歩離れて緑と読めるか — 深い色の距離の取り方
- イエベに似合わない色を、置く場所で使い切る — 顔から離す考え方
- カーキで秋を楽しむ着回し — 組み合わせの実例
- 色の名前から探す — ほかの色の索引
— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. パーソナルカラーが分からなくても、カーキが似合うか判定できますか。
- できます。判定に使うのは診断名ではなく、髪の根元の明るさです。カーキの布を肩に載せて、分け目の根元と布を同じ光の下で見比べてください。布のほうが1〜2段明るいか、1〜2段暗ければ、その1枚は顔まわりで働きます。段差がほとんど無いときは、顔の横ではなく腰から下へ置いてください。診断を受けている方は、その結果と合わせて使うと精度が上がります。
- Q. 段差の1段とは、どのくらいの差ですか。
- 少し離れて見たときに、2つが違う濃さだと言い切れる差です。並べて「どちらが明るいか」を迷わず答えられるなら1段あります。迷って答えが揺れるなら0段と数えてください。細かい数値は要りません。判定に必要なのは、差があるかないかと、差が大きすぎないかの2点だけです。3段以上あると差ははっきりしますが、そのときは布のほうが先に読まれます。
- Q. カーキは黄みの強い人の色だと聞きました。
- カーキという名前の中に、黄みの多いものと灰みの多いものが両方あります。名前だけでは決まりません。黄みの多いものは黄みのある肌となじみやすく、灰みの多いものは青みのある肌となじみやすい傾向がありますが、その前に明るさの段差が合っていないと、どちらの黄み・灰みでも顔まわりでは働きません。まず段差、次に黄みか灰みか、という順に見てください。
- Q. 似合わないと感じた日は、その場でどうすればいいですか。
- 顔の下に明るさの段差を1つ作ってください。首元に明るいものを1つ足す、前を開けて内側の明るい面を出す、袖を1回まくって手首を2〜3cm出す。どれも段差を1つ増やす操作です。もう1つの手は面積を減らすことで、羽織りの前を留めるのをやめる、上着を腰に回すなどで、顔から30cm以内のカーキの面が小さくなります。買い直しは要りません。
- Q. 顔から離せば、どんなカーキでも着られますか。
- 顔から60cm以上離せば、段差の条件はほぼ効かなくなります。腰から下、足元、持ち物の位置がこれにあたります。段差が0段だった1枚も、この位置なら問題なく使えます。ただし全身をカーキでそろえると、離した意味がなくなり、上半身の面が顔の近くに戻ります。下だけに置くか、上に置くなら面積を手のひら2枚ぶんまでに抑えてください。
— メグラシ編集部





