イエベ春の赤|暗いところで黒く沈むかどうかで、着られる赤が決まる

イエベ春で赤が決まらないとき、多くの人が探すのは色みです。黄みが足りないのか、青みが入りすぎているのか。そこを見ても、答えが出ないことがよくあります。
分かれているのは別のところです。その赤が、光の弱いところで赤のまま残るか、黒っぽく沈むか。
赤は明るさを失うと、色ではなく影として読まれます。顔の近くで影になると、顔まで一緒に沈みます。逆に光が弱くても赤のまま残る赤は、顔の近くで色として働き続けます。
見分けるのに道具は要りません。布を持って、部屋の奥まで数歩あるくだけです。
最初に見るのは、色みではなく明るさ
パーソナルカラーの話は色みから始まることが多いのですが、手持ちの赤を実際に並べると、色みの近い2枚で結果が割れます。
割れる理由は明るさです。同じ「黄みの赤」でも、明るさが1段違うと顔での働きが変わります。 明るい側は色として顔に光を返し、暗い側は影として顔の下に沈みます。
イエベ春という帯は、もともと明るさの高いところに広く場所を持っています。だから赤についても、色みより先に明るさで切ったほうが、判断が早く終わります。
判定|光を落として、赤が赤のまま残るか
やることは3つです。
- 赤い布を、窓辺か明るい照明の下で見る
- そのまま持って、部屋の奥や照明から離れた場所へ歩く
- 赤のまま残っているか、黒っぽく沈んだかを見る
判定はこれだけです。残る赤が顔まわりで使える側、沈む赤が顔から離す側になります。
こつは、2枚以上を同時に持って歩くことです。1枚だけだと目が慣れて、どちらとも言えなくなります。2枚を並べたまま動かすと、片方が先に沈むのが見えます。
沈み方には段階があります。歩き始めてすぐ沈む赤、部屋の奥でようやく沈む赤、最後まで残る赤。この順に、顔から離す距離が短くなっていきます。
なぜ光を落とすと分かれるのか
明るい場所では、どの赤もはっきり赤に見えます。光の量が多いので、色の情報が十分に返ってきます。
光が減ると、返ってくる情報も減ります。このとき先に失われるのが、もともと明るさの低い色です。明るさの低い赤は、色より先に暗さのほうが目に届きます。
顔まわりで起きているのも同じことです。人の顔には、あごの下や首元に必ず影ができます。そこに暗い赤を置くと、影と赤の区別がつかなくなり、色の面ではなく影の面が広がります。
明るい赤は、影の中でも赤として残ります。だから顔の下にあっても、影を広げるかわりに色の面を作ります。
2つめの軸|表面が光を返すか
明るさで分けたあと、もう1つだけ見ます。表面が光を返すかどうかです。
判定は、布を斜めに傾けること。傾けたときに白っぽい帯が走れば艶のある面、走らなければマットな面です。同じ赤でも、艶のある面は光を返すぶん前に出て見えます。
扱い方は面積で調整します。艶のある赤は、マットな赤の半分の面積で同じくらいの強さになります。 マットで手のひら2枚ぶん置ける赤なら、艶のある面では1枚ぶんです。
艶は素材だけでなく、織り方や毛羽の量でも変わります。表面に細かい毛が立っている面は、艶があっても光が散るので、帯が走りにくくなります。判定は素材名ではなく、傾けて見た結果で決めてください。
4つの帯に分かれる
明るさ2つ、艶2つで、赤は4つに分かれます。
| 帯 | 暗所での見え方 | 表面 | 顔からの距離 |
|---|---|---|---|
| 明るい・マット | 赤のまま残る | 光を返さない | 顔まわり可・面積の上限ゆるい |
| 明るい・艶あり | 赤のまま残る | 光を返す | 顔まわり可・面積は半分 |
| 暗い・マット | 黒っぽく沈む | 光を返さない | 30cm以上離す |
| 暗い・艶あり | 沈むが縁が光る | 光を返す | 30cm以上離す・小物向き |
この表は組み合わせを増やすためのものではありません。手元の1枚がどの行に入るかを決めて、右端の距離だけを取り出すための表です。
顔から何センチ離すか
距離の基準は、あご先から下に30cmです。ここより上を「顔まわり」と呼びます。
首、鎖骨、胸元の上のあたりまでがこの範囲に入ります。この30cmに何色を置くかで、顔の見え方はほとんど決まります。 その下は、同じ色でも顔には効きません。
暗い側の赤を上半身で着たい日は、この30cmに明るい面を1枚はさみます。襟の広いシャツを下に着る、明るい色を首に置く、前を開けて中の色を見せる。どれも同じ働きです。
どちらとも取れるとき①|途中まで残って、最後に沈む赤
歩き始めは赤のままなのに、いちばん暗いところで沈む。この中間の赤がいちばん多く出ます。
扱い方は、面積を上限の半分に置くことです。顔まわりに置いてよい赤ですが、大きく使うと日によって結果が変わります。首元だけ、袖口だけ、といった置き方に絞ると、光の条件が変わっても崩れません。
もう1つの手は、置く時間で決めることです。日中の屋外が長い日は顔まわりに、夜の室内が長い日は腰から下に。同じ1枚を、その日の光の量で置き場所だけ変えるという使い方ができます。
どちらとも取れるとき②|明るいのに強すぎると感じる赤
暗所でしっかり残るのに、着ると赤だけが目立つ。この場合、原因は明るさではなく艶です。
まず布を傾けて、白い帯が走るか確かめてください。走っていたら、面積を半分に見積もり直します。それでも強い場合は、赤の隣に置く色を変えます。
隣に置く色で効くのは、白の選び方です。真っ白の隣では赤の縁が立ち、少し黄みを含んだ白の隣では縁がやわらぎます。赤を弱めたい日は、白のほうを動かすほうが早く着地します。
口元の赤と、服の赤が重なる日
赤が2か所にあるときは、順番を決めます。
まず2つの赤を、同じように光の弱いところで見比べます。赤のまま残るほうを顔まわりに置き、もう一方を下げます。服の赤が残る側なら口元を薄く、口元の赤が残る側なら服を腰から下へ回します。
両方とも残る赤だった場合は、面積の小さいほうを残します。多くの場合は口元です。服の赤を小物に移すか、前を開けて面積を減らしてください。
合わせる色|赤の位置は隣の色で動く
赤そのものを変えなくても、隣に何を置くかで見え方は動きます。
黄みを含んだ白、明るいベージュ、生成りの隣では、赤の縁がやわらぎ、面としてつながって見えます。真っ白や濃い黒の隣では、赤の縁が立って、赤だけが独立した面になります。
縁を立てたい日と、つなげたい日は別です。 顔まわりに赤を置く日は、つなげる側の色を隣に。腰から下に赤を置く日は、縁を立てる側でも構いません。
季節で変わるのは、赤ではなく光
同じ赤が、春と冬で違って見えることがあります。変わっているのは布ではなく、その季節の光の量です。
日の高い時期は光が多く、暗い側の赤も色として届きます。日の低い時期は光が減り、同じ赤が影に寄ります。だから判定は、その季節のいちばん暗い場面でやっておくと安全です。
夜の室内でしか着ない一枚なら、判定も夜の室内でしてください。使う場面の光で測った結果だけが、その一枚の答えになります。
店の中で判定するとき
店の照明は、たいてい家より明るく、色の温度も違います。そこで見た赤が、家に帰ると別の色に見えるのはこのためです。
店で判定するなら、暗い場所を1か所だけ探してください。試着室の中でカーテンを閉め、上の照明から布を離す。それだけで、光の弱い場所の代わりになります。布を胸元に当てたまま、腕を伸ばして体から離し、また戻す。この往復で色が消えるかどうかを見ます。
もう1つ確実なのは、鏡ではなく手元で見ることです。鏡越しでは、鏡の色と部屋の照明が二重にかかります。布を直接、あご先の下30cmに当てて、目だけを下に向けて見るほうが正確です。
窓のある店なら、窓際と店の奥の2か所で見比べれば、判定はその場で終わります。窓が無い店では、判定を持ち帰る前提で、色みだけを覚えて帰るほうが安全です。
赤を1枚足すなら、どこから
手持ちに顔まわりで使える赤が無い場合、最初の1枚は決まっています。
明るい側で、マットな面。この2つを満たす赤なら、面積の上限がゆるく、置き場所で迷いません。首元でも袖でも成立するので、1枚で使い方が何通りにも増えます。
2枚めを足すなら、そこで艶のある面へ。同じ明るさでも、艶があるだけで場面の格が上がるので、1枚めと役割が重なりません。3枚めではじめて、暗い側の赤を腰から下の用として入れます。
この順番なら、途中で置き場所の無い1枚が出ません。 逆に暗い側から買い始めると、顔まわりに置ける赤がいつまでも増えないまま、赤の枚数だけが増えます。
手持ちの赤を仕分ける手順
15分で終わります。
- 手持ちの赤を全部、明るい窓辺に並べる
- 2枚ずつ持って、部屋のいちばん暗いところまで歩く
- 先に沈んだほうを「離す側」の山へ置く
- 残った赤を、傾けて艶の有無で2つに分ける
- 4つの山ができたら、それぞれの置き場所を紙に1行だけ書く
紙に書く1行は、「顔まわり可」「顔まわり可・小さく」「腰から下」「小物だけ」の4つで足ります。次に着る朝、色みを考え直す必要がなくなります。
沈む側の山は、捨てる山ではありません。位置が決まっただけです。
まとめ
イエベ春の赤で見るのは、色みではなく明るさです。
布を持って部屋の奥まで歩き、赤のまま残るか黒っぽく沈むかを見る。残る赤は顔まわりへ、沈む赤はあご先から30cm下へ。そのうえで表面を傾けて、艶があれば面積を半分に見積もる。
この3行で、手持ちの赤の置き場所が全部決まります。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. イエベ春には明るい赤が良いと聞きますが、明るさはどう測ればいいですか
- 数字を持たなくても、光を落として確かめられます。赤い布を窓辺で見て、そのまま部屋の奥や照明から離れた場所へ持っていってください。赤のまま残るなら明るい側、黒っぽく沈むなら暗い側です。イエベ春の顔まわりで扱いやすいのは残る側の赤で、沈む側は顔から離した位置なら問題なく使えます。布を2枚並べて同時に動かすと、差がはっきりします。
- Q. 手持ちの赤が暗い側でした。もう着られませんか
- 着られます。変えるのは色ではなく位置です。顔から30cm以上離れたところ、つまり腰から下や、上でも前を開けて中に別の色を見せる形にすると、顔映りには効きません。上半身で使いたい日は、首から胸元までの30cmに明るい面を1枚はさんでください。襟の広いシャツを下に着る、明るい色のスカーフを首に置く、どちらでも同じ働きをします。
- Q. 表面の艶は、どのくらい効きますか
- 同じ赤でも、艶のある面は光を返すぶん前に出て見えます。目安として、艶のある赤は面積を半分に見積もってください。マットな面で手のひら2枚ぶんまで置ける赤なら、艶のある面では1枚ぶんです。判定は簡単で、布を斜めに傾けたときに白っぽい帯が走るかどうか。帯が走れば艶あり、走らなければマットです。
- Q. 赤いリップと赤い服を同じ日に使ってもいいですか
- 使えます。順番だけ決めてください。まず2つの赤を光の弱いところで見比べ、赤のまま残るほうを顔まわりに置きます。もう一方は、服なら腰から下へ、口元なら色を薄く入れる形にします。両方とも残る赤だった場合は、面積の小さいほう、つまり口元を残して服を下げるとまとまります。
- Q. イエベ秋の赤との違いは何ですか
- 分かれ目は明るさの側です。秋の側は光を落とすと落ち着いて見える赤が中心で、暗所で沈むこと自体が欠点になりません。春の側は、暗所で沈むと色そのものが消えて、顔に影だけが残ります。同じ赤い布を持って部屋の奥まで歩き、色が残るか消えるかを見れば、どちらの帯の赤かはその場で分かります。
— メグラシ編集部





