腕時計を留める位置は、手首の骨から1〜2cmひじ側|骨に乗せると1日中ずれる

時計が1日に何度も回る、袖に引っかかる、写真で見ると毎回違う場所にある。 これらはベルトのきつさではなく、留める位置の問題です。
手首には目印になる骨が1つあります。そこからの距離を測れば、位置は毎朝同じところに決まります。
見るのは、骨から本体の縁までの距離
手首は平らな面ではありません。小指側に丸い骨が出ていて、そこだけが高くなっています。
高いところに物を置けば、その物は倒れます。 時計が回るのは、留め方が甘いからではなく、支点の上に乗っているからです。
判定の軸は1つです。骨のいちばん高いところから、本体のひじ側の縁までの距離。
基準の骨の探し方
手のひらを下に向け、反対の手の指で手首の小指側の縁をなぞります。手首の折れ目から2cmほどひじ側に、丸い出っぱりがあります。
親指側にも骨はありますが、小指側より低く、日によって触れる位置が変わります。目印に使うのは小指側だけです。
いちばん高いところに指を置き、その位置を覚えるか、水で濡らした指で印を付けてください。この点が、以降すべての基準になります。
出っぱりの高さには個人差があり、2mmほどの人もいれば6mm近い人もいます。高い人ほど時計が倒れやすいので、距離の管理が効きます。低い人は多少ずれても倒れませんが、その代わり位置の目印がぼやけるので、折れ目から数える方法(後述)を併用してください。
距離の測り方
ものさしを腕に沿わせ、骨の頂点から時計本体のひじ側の縁まで読みます。
測るのは本体の縁で、ベルトの端ではありません。ベルトは本体より先まで伸びているので、そこを取ると3〜5mm長く出ます。
腕は机に置いて力を抜きます。持ち上げた姿勢だと腱が張って、骨の位置が1〜2mm動きます。手を握るのも同じ理由で避けてください。
ものさしを腕の丸みに沿わせると、直線で測るより2〜3mm長く出ます。厳密さより再現性が大事なので、毎回同じ当て方にしてください。腕の上に平らに置いて上から読む、と決めてしまうのが簡単です。
距離3段階
| 距離 | 起きること | その日の手 |
|---|---|---|
| 0cm(骨の上) | 骨が支点になり左右に倒れる | ひじ側へ1〜2cm動かす |
| 1〜2cm | 平らな面に接し、倒れない | そのままでよい |
| 3cm以上 | 前腕の太い側へ出て袖に当たる | 手のひら側へ1cm戻す |
数字はどれも本体のひじ側の縁で測ります。文字盤の中心ではありません。
0cmのとき、何が起きるか
本体の裏が骨の頂点に乗ると、接している面積は数mm四方しかありません。
その一点を中心に、時計は左右へ回ります。手を握る、キーボードを打つ、袖を通す。どの動作でも数度ずつ動くので、1時間ほどで文字盤が横を向きます。
ベルトを1穴詰めて止めようとすると、今度は骨の上に力が集まり、跡が残ります。 きつさで解く問題ではありません。
1〜2cmのとき、何が起きるか
骨からひじ側へ1〜2cm下がると、手首の裏側は平らな面になります。
本体の裏がこの面に接すると、接触の幅が一気に広がります。左右へ倒す力が働いても、面全体が支えるので回りません。ベルトはゆるめでよく、指1本が縦に入る余裕があっても位置は保たれます。
ゆるめで済むと、時計を外したあとの跡も残りにくくなります。締める力ではなく接する面積で支えているためです。1日の終わりに手首を見て、ベルトの縁の線が1本だけ薄く付いている程度なら、この位置に入っています。
3cm以上のとき、何が起きるか
骨から3cm以上ひじ側は、前腕が太くなり始める場所です。
太い側では手首の断面が丸くなるので、本体の裏が接する面がまた減ります。加えて、袖口が届く範囲に入ります。腕を下ろすたびに袖が本体に乗り、時計は手のひら側へ押し戻されます。
押し戻された時計は、そのまま骨の上に乗ることが多くなります。つまり3cm以上に着けると、結局は0cmの状態を1日に何度も通ることになります。袖に当たる音が気になる、袖口の内側だけが早く傷む。これらは距離が長すぎる合図です。
左右どちらの手首でも同じか
同じです。基準にするのは、その手首の小指側の骨だけです。
ただし利き手側は、動かす回数が多いぶんずれが早く出ます。利き手に着ける人は、距離を1〜2cmの下寄り、つまり2cmに近いところへ置くと、動きに対する余裕が増えます。
左右で手首の太さが違う人もいます。よく使うほうが3〜5mm太いことがあり、その場合はベルトの穴も1つぶん違ってきます。着ける側を変えたときは、位置と穴を両方あて直してください。
秋冬|袖に押されて位置が動くとき
厚手のニット、裏地のある上着、袖口にリブの入った上着。いずれも袖口が手首の細いところまで届かず、時計をひじ側へ押します。
止め方は2つあります。1つは、上着を着た状態で腕を10回振り、止まった位置から測り直して1〜2cmに入るよう留め直すこと。もう1つは、袖を1回めくって袖口を骨より3cm以上ひじ側へ逃がすことです。
押されて3cmを超えるなら、位置ではなく袖のほうを動かしてください。
上着を脱いだあとに位置が戻らないこともあります。ニットの袖が伸びて時計の上に乗ったままになる形です。この場合は、上着の下に着るものの袖丈も確かめてください。手首の骨より先まで来る袖丈なら、時計は毎回押されます。骨の手前で終わる袖丈のものを1枚持っておくと、上着を脱ぎ着する日の位置が安定します。
手首が細い人・太い人での違い
距離1〜2cmという数字は、手首の太さが変わっても同じです。骨から平らな面までの長さは、太さとほとんど連動しないためです。
変わるのは、その平らな面の幅です。手首が細いほど平らな部分が狭いので、本体の直径が手首の幅の8割を超えていると、1〜2cmに置いても縁が外へ出ます。この場合は距離ではなく、直径の側で1段下げてください。
平らな面の幅は、指を横に当てて確かめられます。骨から1cmひじ側に人差し指を横向きに置き、指が浮かずに手首に乗るなら、その幅ぶんは平らです。指1本ぶん(約1.5cm)しか平らでないのに直径40mmの本体を乗せると、左右が斜面に落ちて傾きます。
どちらとも取れるとき|距離がちょうど2cm半
2〜3cmの間は、袖の条件で決めます。
半袖や七分丈で袖が手首に届かない日は、そのままで問題ありません。長袖の日は、腕を下ろして袖口が本体に触れるかどうかを見ます。触れるなら手のひら側へ1cm戻してください。
判断に迷うなら、その日いちばん長くとる姿勢で見ます。机に向かう時間が長いなら、机に肘を置いて腕を前に出した姿勢で袖口の位置を確かめてください。立って腕を下ろした姿勢とは、袖の落ち方が2〜3cm違います。
どちらとも取れるとき|骨が見つけにくい
出っぱりが低くて触りにくい場合は、手首を小指側へ倒してください。倒すと骨が持ち上がって触れやすくなります。
それでも分からないときは、手首の折れ目(横に走るしわ)を使います。折れ目から2cmひじ側が骨、そこからさらに1〜2cmが本体の位置です。合計で、折れ目から3〜4cmひじ側になります。
どちらとも取れるとき|文字盤を手首の内側に向ける人
内側に着ける場合も、基準の骨と距離は同じです。
違うのは、内側は骨の出っぱりが小さく、平らな面が広いことです。そのぶん倒れにくいので、距離が2〜3cmでも回りません。ただし机に手首を置くと本体が机に当たるので、厚みが12mmを超えるものは外側のほうが扱いやすくなります。
よくある失敗と、その直し方
| よくある失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 骨の上に乗せてきつく留める | 一点に力が集まり跡が残る | ひじ側へ1〜2cm動かす |
| ベルトの端から距離を測る | 3〜5mm長く出て判定がずれる | 本体の縁から読む |
| 腕を持ち上げた姿勢で測る | 腱が張って骨の位置が動く | 机に置いて力を抜く |
| 上着を脱いだ状態だけで合わせる | 着ると袖に押されてずれる | 着た状態で腕を10回振って測る |
| 回るたびに穴を1つずつ詰める | ゆるさが原因でなければ直らない | 位置を直してから留め具を見る |
まとめ|骨から1〜2cm、本体の縁で測る
- 基準は手首の小指側にある丸い骨。いちばん高いところを探す
- そこからひじ側へ、本体のひじ側の縁までを腕に沿って測る
- 1〜2cmなら平らな面に乗っていて、1日ずれない
- 0cmは骨が支点になって倒れ、3cm以上は袖に押される
- 秋冬は上着を着て腕を10回振り、止まった位置で測り直す
位置が決まると、留め具はゆるくて済みます。 きつく締めるほど安定するというのは、乗っている場所が正しいときにだけ成り立つ話です。
指で骨を探す5秒が、1日ぶんの直しをなくします。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 腕時計が1日に何度も回ってしまいます
- 留め具の穴を詰める前に、位置を確かめてください。手首の小指側にある丸い骨の上に本体が乗っていると、その骨が支点になって左右に倒れます。骨からひじ側へ1〜2cm下がった平らなところへ動かすと、面が手首に接する幅が増えて倒れにくくなります。穴を詰めるのは、位置を直したうえでも回るときだけです。
- Q. 基準にする骨はどこにありますか
- 手のひらを下に向け、手首の小指側の縁を指でなぞると、丸い出っぱりに当たります。これが基準です。親指側にも骨はありますが、こちらは小指側より低く、位置の目印になりません。押して痛くない程度に指を当て、いちばん高いところに印を付けてから測ってください。
- Q. 距離はどうやって測ればいいですか
- 骨のいちばん高いところから、時計本体のひじ側の縁までを、腕に沿ってものさしで読みます。ベルトではなく本体の縁です。1〜2cmに入っていれば、本体の下は平らな面に乗っています。0cmなら骨の上、3cm以上なら前腕が太くなり始める位置に出ています。
- Q. きつく留めれば位置は固定できますか
- 位置が合っていない場合、きつくしても解決しません。骨の上に乗ったままきつく留めると、手首を曲げるたびに骨が本体を押し上げ、ベルトの一点に力が集まります。まず1〜2cmひじ側へ動かし、そのうえで手首とベルトの間に指1本が縦に入る程度に留めてください。
- Q. 秋冬に位置が変わってしまいます
- 袖口が時計を押すためです。厚手のニットや裏地のある上着は、袖口が手首の細いところまで届かず、時計をひじ側へ1〜2cm動かします。上着を着た状態で腕を10回振り、止まった位置で距離を測り直してください。3cmを超えるようなら、袖を1回めくるか、袖口の広い服に替えます。
— メグラシ編集部





