白ブラウスのインナーが透けない長袖|袖口と首の縁の位置で選ぶ

**白ブラウスの下に長袖のインナーを着て、腕に横線が出ているなら、インナーの袖を短くするか、ブラウスのカフスの中まで伸ばしてください。**前腕の途中で終わっている袖が、透けのいちばんの原因です。
暖かい季節に半袖や袖なしのインナーで透けなかったブラウスでも、寒くなって長袖の保温インナーに替えた途端に透けはじめることがあります。ブラウスが変わったわけではありません。インナーが長袖になったことで、布の終わる位置が腕と首に増えたからです。
透けて見えるのは、たいてい色の面ではなく、布が終わる場所の線です。面は肌と近い色にすればなじみますが、線は色を合わせても残ります。この記事では、長袖のインナーに替えたときに出る線を、袖・首・背中・脇の順に一つずつ消していきます。
半袖のころの透け、つまりベージュでも見える縁やレースの線、背中の留め具については白ブラウスのインナーが透ける|ベージュでも見えた線を、縁・袖・丈で直すで扱っています。こちらは、寒い時期に長袖を重ねる日だけの話です。
結論|長袖にすると、透ける場所は袖の終わりと首の縁に移る
長袖の保温インナーを白ブラウスの下に着たとき、透けて見える場所は次の2つにほぼ集まります。
- 袖の終わり:インナーの袖口が、ブラウスの袖の中で横一本の線になる
- 首の縁:ボタンを開けた襟元から、インナーの襟ぐりの縁がのぞく、または透ける
この2つは、インナーの色をどれだけ肌に合わせても消えません。線は「布が1枚から2枚に変わる境目」なので、色ではなく位置で決まります。だから、選ぶ順番は次のとおりです。
| 決める順 | 見る場所 | 決め方 |
|---|---|---|
| 1 | ブラウスの薄さ | 手のひらを内側に入れて、指の見え方で3段階に分ける |
| 2 | 袖の終わり | カフスの中で終わるか、肘より上で終わるか |
| 3 | 首の縁 | ボタンを開けたV字の底から2cm以上深いか |
| 4 | 色 | 肌より半段暗いベージュ |
| 5 | 厚み | ブラウスの薄さの段階に合わせる |
色を最初に決めたくなりますが、色は4番目です。袖と首の位置が合っていないと、色を変えても線が残り、「ベージュにしたのに透ける」となります。
手のひらでブラウスの薄さを3段階に分ける
インナーを選ぶ前に、白ブラウスの薄さを測ります。道具は要りません。
ブラウスを裏返さずに、すそから手を入れて、胴の前身頃の内側に手のひらを当ててください。窓のある部屋で、窓に向かって立ち、表側から手のひらを見ます。
- 段階A:指の関節のしわや、爪の形まで見える
- 段階B:指の輪郭と、指と指の間のすき間だけが見える
- 段階C:手があることは分かるが、指の形は分からない、または何も見えない
袖の部分も同じように測ってください。袖は胴より薄い生地を使っていたり、裏地がなかったりして、胴より一段薄いことがよくあります。**胴と袖の段階が違うときは、薄いほうの段階で選びます。**長袖インナーの線がいちばん出るのは袖だからです。
段階ごとに、長袖インナーとの相性はおおよそこう分かれます。
| ブラウスの段階 | 長袖インナーの線 | 選べる厚み |
|---|---|---|
| A(関節まで見える) | 袖の終わりも首の縁もはっきり出る | 薄手だけ。縫い目の少ないもの |
| B(輪郭だけ見える) | 窓の前と蛍光灯の下で出る | 薄手から中厚まで |
| C(指が見えない) | ほとんど出ない | 裏起毛まで可 |
段階Cのブラウスなら、この先の調整はほとんど要りません。迷うのは段階AとBです。この記事の大部分は、AとBのブラウスを長袖インナーで着るための話です。
袖|インナーの袖口を、ブラウスのカフスの中に隠す
白ブラウスの袖越しに見える横線は、インナーの袖口です。袖口の縫い目は、二つ折りにした布が重なっていて、ほかの場所より厚く、光を通しにくいので、薄い袖の中では暗い横線になります。
ブラウス側の袖がカフス付きか、袖口の開いた形かは、袖の種類で名前と形を確かめられます。
この線を消すいちばん確実な方法は、インナーの袖口をブラウスのカフスの中で終わらせることです。カフスは表布と裏布が重なっていて、多くは芯も入っているので、袖の中でいちばん透けにくい場所です。そこに袖口を隠せば、線は外から見えません。
確かめ方は次のとおりです。
- インナーとブラウスを両方着て、腕をまっすぐ下ろす
- カフスの、袖とつながる縫い目(カフスの上の端)の位置を指で押さえる
- その位置より手首側に、インナーの袖口があるかを見る
- 次に、腕を前に出して肘を直角に曲げ、同じことを確かめる
腕を曲げると、ブラウスの袖もインナーの袖も上に引き上げられますが、引き上がる量は同じではありません。体に沿っているインナーのほうが大きく上がり、ゆとりのあるブラウスの袖はそれほど上がりません。肘を曲げた状態でインナーの袖口がカフスの上の端より上に出てしまうなら、デスクでキーボードを打っているあいだじゅう、前腕に線が見えていることになります。
肘を曲げたときにも、袖口がカフスの上の端より手首側に2cm以上入っていれば十分です。
インナーの袖が長すぎるとき
袖が手の甲までかかるくらい長いインナーは、ブラウスの袖口から外にはみ出します。この場合は、インナーの袖口を手首のあたりで一度だけ外側に折り返して、カフスの中に収めてください。折り返した部分は二重になって厚くなりますが、カフスの中にあるかぎり外からは見えません。
二度三度と折り返すと、カフスの中で布がたまり、カフスのボタンが留めにくくなります。折り返しは一度、幅は3cmくらいまでにしてください。それでも余るほど長いなら、そのインナーは袖口がゴムでもなく、伸ばして着る前提の作りなので、このブラウスの下には向きません。
インナーの袖が短すぎるとき
いちばん困るのは、袖口が前腕の真ん中あたりで終わるインナーです。手首まであると思って買ったのに、ブラウスの袖の中では前腕の途中で終わっている、という場合です。
この長さは、どう着ても横線が前腕のいちばん目立つ場所に出ます。前腕の真ん中は、机の上に腕を置いたときも、手を前に出して物を渡すときも、相手の目の高さに近い位置にあります。
この場合は、長くするのではなく、**短くするほうへ寄せてください。**肘より上で終わる八分袖か、半袖のインナーに替えるほうが、前腕の途中で終わる長袖よりずっと線が目立ちません。理由は次の項で説明します。
カフスのない袖は、袖の終わりを肘より上に逃がす
カフスで留めない袖のブラウスもあります。袖口にゴムを入れてふくらませた袖、袖口が広がったまま終わる袖、七分丈の袖などです。この形では、袖口を隠す場所がありません。
その場合は、インナーの袖を肘より上で終わらせてください。理由は2つあります。
1つ目は、肘より上の二の腕は、腕を下ろしているときに体の横に沿っていて、正面から見えにくいことです。袖の終わりの線が出ても、胴の横の影にまぎれます。
2つ目は、ふくらんだ袖や広がった袖は、二の腕のあたりでは布が腕から浮いていて、腕と布の間に空気の層ができることです。布が肌から離れているところでは、インナーの線もぼやけて見えます。透けは、布が張りついているところほどくっきり出ます。逆に、袖口にゴムが入った袖は前腕で布が腕に寄るので、前腕で終わる長袖の線がいちばん目立つ形です。
確かめ方は、腕を下ろした状態で、肘の内側のしわの位置からインナーの袖口までの距離を測ることです。肘のしわより3cm以上、肩の側で終わっていれば、腕を曲げても肘の外に線が出ません。
二の腕を冷やしたくない日は、袖のない形にして、腕はブラウスの上に羽織るもので温めるほうが、透けの面では安全です。インナーで腕まで温めようとすると、どこかで袖の終わりの線が出ます。
首|ボタンを開けたV字の底から2cm下に縁を置く
長袖の保温インナーの多くは、首の詰まった丸首です。体温を逃がさないように、首のまわりをぴったり囲む作りになっているからです。これを、第一ボタンを開けて着る白ブラウスの下に着ると、襟元からインナーの縁がのぞきます。
のぞくだけでなく、のぞかない位置でも、縁が透けて見えることがあります。襟元の縁は、袖口と同じく布が二重に折られていて、ブラウス越しに半円の線になります。
確かめ方です。
- ブラウスを、ふだん着るとおりにボタンを開けて着る
- 鏡の前で、開いたV字のいちばん下の点を指で押さえる
- その点から、インナーの襟ぐりの縁まで、下に何cmあるかを測る
**2cm以上下にあれば、のぞきも透けもほとんど出ません。**0〜2cmだと、前にかがんだときや、腕を上げたときにのぞきます。マイナス、つまりV字の中に縁が見えているなら、そのインナーはこのボタンの開け方には合いません。
丸首の保温インナーしかない日は、ブラウスのボタンを一つ多く留めてください。V字の底が上がれば、同じインナーでも縁が隠れます。逆に、ボタンを二つ開けて着たいブラウスなら、インナーはVネックか、深めのUネックにします。
襟ぐりの形で、縁の線の見え方が変わる
インナーの襟ぐりの形によって、ブラウス越しの線の出方が違います。
- 丸首:鎖骨の上に、半円の線が出る。ブラウスの襟の内側に近いので、段階Bならほとんど目立たない
- Uネック:鎖骨の下に、浅いU字の線が出る。胸元が薄いブラウスでは、ちょうど目の行く場所に出る
- Vネック:線がブラウスの前立てに沿って縦に走るので、前立ての重なりに隠れやすい
白ブラウスの前立ては、ボタンを付けるために布が二重から三重になっていて、胴のなかでいちばん透けにくい縦の帯です。Vネックのインナーの縁は、この帯にほぼ重なって走ります。段階Aのブラウスで、ボタンを開けて着たいなら、Vネックがいちばん線を隠しやすい形です。
色|白い保温インナーが、白ブラウスの下でいちばん目立つ
白いブラウスの下には白いインナー、と思いがちですが、長袖の保温インナーでは白がいちばん目立ちます。
白いインナーは肌より明るいので、ブラウス越しに見ると、肌の色の上に白い帯が乗ったように見えます。腕なら、肩から袖口までが白い筒になり、その筒の終わりがはっきりした線で見えます。胴なら、インナーの裾のあたりで白から肌色へ切り替わる線が出ます。
**選ぶのは、自分の肌より半段暗いベージュです。**肌とまったく同じ明るさを探すより、少し暗いほうがなじみます。ブラウス越しに見たとき、インナーの色は白い布で一段明るく見えるからです。
肌とベージュの明るさを比べるときは、インナーを腕の内側ではなく、手の甲側の前腕に当ててください。ブラウス越しに見えるのは前腕の外側で、内側よりも日に当たって少し暗いことが多いからです。
| インナーの色 | 白ブラウス越しの見え方 | 向く段階 |
|---|---|---|
| 白 | 肌の上に白い帯。終わりの線がくっきり | Cのみ |
| 肌より明るいベージュ | 帯は薄いが、線は見える | B〜C |
| 肌より半段暗いベージュ | 肌になじみ、線もぼやける | A〜C |
| グレー・黒 | 影の面として透ける | Cでも要注意 |
肌の明るさに合うベージュの見つけ方は、透けないインナー色|夏のベージュが秋に浮いたら、肌の明るさを測り直すで、季節による肌の変化まで含めて扱っています。夏に選んだベージュが秋には明るすぎることがあるので、手持ちのベージュを白ブラウスの下に着る前に、一度確かめておいてください。
厚み|裏起毛は、布の凹凸がブラウスの表に影で出る
保温インナーには、薄手、中くらいの厚み、内側に毛羽を立てた裏起毛の、大きく3つの厚みがあります。寒い日ほど厚いものを着たくなりますが、白ブラウスの下では、厚みは段階に合わせて決めてください。
厚いインナーが透けやすい理由は、色ではなく凹凸です。裏起毛や厚手のインナーは、表面に編み目の凹凸があり、縫い目も太くなります。段階AやBの薄いブラウスを上から重ねると、その凹凸と縫い目が、白い布の表に細かい影として出ます。肩の縫い目、脇の縫い目、袖の付け根の縫い目が、ブラウスの表に溝のように浮くのです。
手持ちの保温インナーの凹凸は、次の方法で確かめられます。
- インナーを平らに置き、上にブラウスを1枚だけ重ねる
- 窓からの光が横から当たる位置に置く
- ブラウスの表面に、インナーの縫い目や編み目の影が見えるかを見る
縫い目の影がはっきり見えたら、そのインナーはこのブラウスには厚すぎます。
段階Aのブラウスには、縫い目が平らに処理された薄手のものだけを合わせてください。脇や肩に縫い目がない、筒状に編まれたものなら、さらに線が減ります。寒さが足りない分は、インナーではなくブラウスの上に足すほうが、白ブラウスを白く見せたまま温かくできます。
インナーを2枚重ねて温める方法は、汗との兼ね合いで逆効果になることもあります。2枚目を足すかどうかはあったかインナーの重ね着|2枚目は外にいる時間と汗で決めるで、外にいる時間から決めています。白ブラウスの下では、2枚重ねると袖の終わりと裾の線が2本ずつに増えるので、なおさら1枚で済ませるほうへ寄せてください。
背中と脇|長袖にすると増える、もう2本の線
半袖や袖なしのインナーでは出なかった線が、長袖にすると背中と脇にも出ることがあります。
肩の縫い目の位置
長袖のインナーには、袖を肩に付ける縫い目があります。この縫い目の位置が、ブラウスの肩の縫い目とずれていると、肩のあたりに2本の線が並んで見えます。
多い組み合わせは、ブラウスの袖付けが肩の骨より外に落ちている形で、インナーの袖付けが肩の骨の上にある場合です。ブラウスの肩の縫い目より内側、肩のいちばん高いところに、インナーの縫い目が透けます。
この場合は、肩に縫い目がなく、首から脇へ斜めに縫い目が走るインナーを選んでください。縫い目が脇の下に向かって走るので、肩の上には線が出ません。
背中の横じわ
長袖のインナーは、腕を前に出したときに背中が引っ張られ、肩甲骨の下あたりで横じわができます。体に沿ったインナーほど、このしわがはっきり出ます。白ブラウスの背中は前身頃より生地が一枚で広いため、しわの影が透けて見えやすい場所です。
確かめるときは、鏡に背中を向けて、両腕を前に伸ばし、スマートフォンで背中を撮ってください。しわが横に何本も出ているなら、インナーの背中が小さすぎます。1サイズ上げると背中のしわが減りますが、今度は袖が長くなるので、前の袖の確かめ方に戻ってカフスとの位置を見直してください。
脇の段差
長袖インナーの脇は、袖と胴の縫い目が十字に重なる場所です。腕を上げたとき、この十字が脇の下で小さな塊になり、ブラウスの脇から透けます。会議で手を挙げる、棚の上の物を取る、そうした動作の一瞬だけ見える線です。
脇の透けを細かく見る方法は、シャツで透けるインナー|背中のブラ線と脇の段差は腕を前に出して見るが詳しく扱っています。長袖インナーでは、この記事で説明した肩の縫い目の位置を変えると、脇の十字も一緒になくなることが多いので、先に肩の縫い目から見直してください。
暖房の部屋で汗をかくと、透けが一段上がる
長袖の保温インナーの多くは、汗の湿気を吸って温かくなる仕組みです。寒い屋外では役に立ちますが、暖房の効いた室内や、混んだ電車の中では、汗を吸ったインナーが肌に張りつきます。
張りついたインナーの上で、白ブラウスも一緒に張りつくと、それまで見えていなかった線が出てきます。乾いているときは段階Bだったブラウスが、汗を含むと段階Aになる、と考えてください。布が水分を含むと、光を通しやすくなるからです。
とくに汗の出やすい場所は、背中の真ん中、脇の下、胸の下です。この3か所は、朝家を出たときには透けていなくても、昼すぎには透けていることがあります。
通勤で外にいる時間が短く、室内にいる時間が長い日は、吸湿して温かくなる仕組みのものより、綿の割合が多い薄手の長袖のほうが、張りつきにくく透けにくいことがあります。どちらのインナーを着る日なのかは、「その日いちばん長くいる場所の温度」で決めてください。外に長くいる日は温かいほう、室内に長くいる日は張りつきにくいほうです。
もう一つ、乾いた季節には静電気で張りつくこともあります。化学繊維どうしの組み合わせでは、ブラウスがインナーに吸い寄せられて、肌に沿った形が浮きます。静電気で張りつくときも、透けの見え方は汗のときとほぼ同じです。
どちらとも取れるとき①|胴は段階B、袖だけ段階A
いちばん多いのが、このケースです。胴の前身頃は指の輪郭が見える程度なのに、袖だけ関節のしわまで見える。白ブラウスは、袖を軽くするために、袖だけ薄い生地を使っていることがよくあります。
この場合は、**袖を基準にインナーを選びます。**胴に合わせて中厚のインナーを選ぶと、袖に縫い目の影と終わりの線がはっきり出ます。
ただし、袖が段階Aだからといって、インナーを袖なしにすると、腕が寒いという問題が残ります。そこで、選べる方向は3つあります。
- 薄手の長袖で、袖口をカフスの中に隠す:腕も温かく、線も出ない。袖口の位置さえ合えば、これがいちばん良い
- 薄手の八分袖で、肘より上で終わらせる:カフスがない袖、またはカフスの中に届く長さのインナーがないとき
- 袖なしにして、腕はブラウスの上に羽織るもので温める:袖が段階Aより薄い、ほぼ透明に近い袖のとき
迷ったら、まず1を試してください。袖の中で袖口の位置が決まれば、残りの線は首と肩だけになります。2と3は、1でどうしても袖口が合わないときの逃げ道です。
2と3のどちらにするか
八分袖と袖なしで迷うときは、ブラウスを着た状態で、肘を直角に曲げて、二の腕の外側を見てください。
二の腕の外側で、ブラウスの袖が腕に張りついているなら、八分袖の終わりの線がそこに出ます。袖なしのほうが安全です。二の腕の外側で、袖が腕から浮いているなら、八分袖の線はぼやけるので、八分袖で温かさを取ってください。
どちらとも取れるとき②|朝は寒く、昼は暖かい日
寒い朝に厚めのインナーを選んで、昼には暖房の室内で汗をかく。秋から冬の入り口に多い日です。
この日は、インナーで朝の寒さに合わせないことが基本です。インナーは一度着たら脱げないので、昼の状態に合わせてください。朝の寒さは、ブラウスの上に羽織るカーディガンや、首に巻く布で補います。羽織るものは昼に脱げますが、インナーは脱げません。
具体的には、次のように決めます。
| その日の過ごし方 | インナー | 朝の寒さの補い方 |
|---|---|---|
| 外に長くいて、室内は短い | 中厚の長袖(段階Bまで) | インナーで足りる |
| 外は短く、室内に長くいる | 薄手の長袖 | 羽織りと首元の布 |
| 外と室内を何度も行き来する | 薄手の長袖 | 脱ぎ着しやすい羽織り |
朝の気温が低くても、通勤の時間が30分以内で、あとは暖房の効いた室内にいるなら、薄手を選んでください。中厚のインナーで汗をかくと、昼すぎにブラウスが張りついて透けの段階が一つ上がり、そのうえ汗で冷えて夕方に寒くなります。
どちらとも取れるとき③|上に羽織る日と、羽織らない日が混ざる
白ブラウスの上に、カーディガンやジャケットを羽織るかどうかで、透けを気にすべき場所が変わります。
羽織る日は、袖と背中は羽織りの下に隠れます。透けを気にするのは、羽織りの前が開いている胴と、首の縁だけです。この日は、長袖インナーの袖口の位置にこだわらなくても構いません。
羽織らない日、または室内で羽織りを脱ぐ日は、袖と背中と脇がすべて見えます。この記事のすべての確かめが必要になります。
問題は、朝は羽織っていて、室内に入ってから脱ぐ日です。このとき、羽織っている前提でインナーを選ぶと、脱いだ瞬間に袖と背中の線が出ます。
**「一日のうち一度でも脱ぐなら、脱いだ状態で選ぶ」**と決めてしまってください。脱いだ状態で線が出ないインナーなら、羽織っている間も問題ありません。逆の順番では、いつか必ず線が見えます。
ジャケットを脱がない職場でも、昼食に出るときや、会議室で暑くなったときに脱ぐことがあります。そうした日がひと月に数回でもあるなら、脱いだ状態を基準にしておくほうが、朝の判断が楽になります。
どちらとも取れるとき④|ベージュが肌から浮いて見える
肌より半段暗いベージュを選んだのに、白ブラウス越しに見ると、腕の部分だけ色がくすんで見えることがあります。ベージュが黄みに寄りすぎている、または赤みに寄りすぎている場合です。
このとき、ベージュを替えるか、白に戻すかで迷うと思います。判断の分かれ目は、袖の終わりの線が出ているかどうかです。
- 袖口がカフスの中に隠れていて、線が出ていないなら、色が少しずれていても、腕全体がわずかにくすんで見えるだけです。遠目には分かりません。そのまま着て構いません
- 袖口の線が出ているなら、色のずれと線が重なって、腕に色の違う帯ができたように見えます。この場合は、色を替えるより先に、袖口の位置を直してください
色のずれが気になるのは、たいてい線が出ているときです。線を消すと、色のずれはほとんど気にならなくなります。それでも気になるなら、手持ちのベージュを2枚、白ブラウスの下に片腕ずつ着て、窓の前で見比べてください。片方の腕だけで比べると判断がぶれますが、左右で比べると、どちらが肌になじんでいるかがすぐ分かります。
白に戻すかどうか
段階Cのブラウスなら、白に戻して構いません。白のほうが、ブラウスの白さがそのまま見えて、清潔に見えます。段階AとBでは、白に戻すと袖の筒と終わりの線が出るので、ベージュを探し直すほうがいい結果になります。
どちらとも取れるとき⑤|キャミソールを重ねるか、長袖1枚にするか
透けを防ぐために、長袖インナーの上にキャミソールを重ねたくなることがあります。胴の面が二重になって、透けは確かに減ります。
ただし、キャミソールを足すと、線が増えます。肩ひもが2本、胸の上の縁が1本、裾が1本です。段階Aのブラウスでは、長袖1枚で出ていた線より、キャミソールが足した線のほうが目立つことがあります。
判断は次のように決めます。
- 胴の前身頃が段階Aで、長袖1枚では胸の形やインナーの面が見えてしまう → キャミソールを重ねる。ただし、肩ひもは幅2cm以上のもの、裾はブラウスの裾より5cm以上上で終わるもの
- 胴が段階Bで、気になるのは袖と首の線だけ → 重ねない。長袖1枚の袖口と襟ぐりを直す
肩ひもが細いと、ブラウス越しに細い線が2本はっきり見えます。幅のある肩ひもは、線というより面に近くなり、肩の上でぼやけます。キャミソールの選び方は、キャミソールの選び方|秋冬のニットの下は脇の深さと裾の長さで決まるで重ね方まで含めて扱っています。
手持ちの組み合わせを10分で決める手順
ここまでの確かめを、朝の着替えで毎回やるのは大変です。一度だけ、休みの日に10分かけて、手持ちの白ブラウスと長袖インナーの組み合わせを決めておくと、あとは迷いません。
- 白ブラウスを全部出して、手のひらで胴と袖の段階を測る。ブラウスごとに「胴B・袖A」のようにメモする(2分)
- 長袖インナーを全部出して、色と厚みで並べる(1分)
- 段階のいちばん薄いブラウスから、インナーを1枚ずつ合わせる。見るのは、袖口がカフスの中に入るか、ボタンを開けたV字の底から2cm下に縁があるかの2点だけ(5分)
- 合ったものを、ブラウスとインナーの組で覚える。合わなかったブラウスには、八分袖か袖なしの候補を割り当てる(2分)
この手順で決めておくと、たとえば「この白ブラウスはベージュの薄手長袖」「こちらは八分袖」「こちらは何でも可」という組ができます。朝はその組を選ぶだけで済みます。
組がひとつも作れなかったブラウスは、長袖インナーとは相性の悪い一枚です。寒い時期は、上に羽織るものを前提にするか、ブラウスの下にインナーを重ねずに済む暖かい日だけに回してください。
外出先で線に気づいたとき
家を出てから、職場や外出先の明るい照明の下で、袖に横線が出ていることに気づくこともあります。着替えができない場面では、次の3つで線を目立たなくできます。
- インナーの袖口を、ブラウスの袖の中で肘の上までたくし上げる。前腕の途中の横線が、二の腕の影に移る
- ブラウスの袖を、肘の下まで二回ほど折り上げる。インナーの袖口が折った布の中に入る
- 羽織りがあれば、室内でも羽織ったままにする
1は、トイレの個室などで数十秒でできます。たくし上げた袖が下がってこないように、肘の上で一度ぎゅっと押さえて、袖のゴムを二の腕に留めてください。2は、ブラウスの袖が長めで、折っても形が崩れないときに使えます。折り上げた袖口の高さを左右でそろえると、意図して折った形に見えます。
どれも応急の手当てなので、帰ってから、そのブラウスとインナーの組み合わせを手順の表に書き足しておくと、同じ失敗を繰り返しません。
インナーを買い足すときに見る3点
手持ちで合わず、新しく長袖インナーを買うときは、売り場で次の3点だけ見てください。
**1つ目は袖の長さです。**肩の縫い目から袖口までの長さを、手持ちの白ブラウスの、肩の縫い目からカフスの上の端までの長さと比べます。インナーの袖がそれより3〜6cm長ければ、肘を曲げても袖口がカフスの中に残ります。売り場ではブラウスを持っていけないので、家でブラウスの長さを測ってメモしておくと確かめやすくなります。
**2つ目は襟ぐりの深さです。**首の付け根から襟ぐりの縁までの深さを、ふだんボタンを開けたときのV字の底の深さと比べます。インナーのほうが2cm以上深いものを選んでください。
**3つ目は肩の縫い目です。**肩の上に縫い目がなく、首から脇へ斜めに縫い目が走る形か、縫い目のない筒状のものを選びます。
色と厚みはその次です。この3点が合っていれば、色が少し違っても、厚みが少しあっても、白ブラウス越しに目立つ線はほとんど出ません。
まとめ
白ブラウスの下で長袖インナーが透けるのは、インナーの色より、布が終わる場所の線のせいです。長袖にすると、その線は袖の終わりと首の縁に移ります。
先にブラウスの薄さを手のひらで3段階に分け、袖口はカフスの中か肘より上で終わらせ、襟ぐりはボタンを開けたV字の底から2cm以上深くしてください。色は肌より半段暗いベージュ、厚みは薄さの段階に合わせます。
どちらとも取れるときは、袖が薄いなら袖に合わせる、一日のうち一度でも羽織りを脱ぐなら脱いだ状態で選ぶ、色が浮いて見えるなら先に線を消す。この3つで、手持ちの白ブラウスはほとんどそのまま寒い季節にも着られます。
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よくある問い
- Q. 白ブラウスの下に白い長袖インナーを着るのはだめですか
- ブラウスが厚手で、手のひらを内側に入れても指の形が見えないなら白でも構いません。指の輪郭が少しでも見える薄さなら、白は避けてください。白いインナーは肌より明るいので、袖や胴に白い帯として浮き、終わりの線もくっきり出ます。肌より半段暗いベージュのほうが、線も面も目立ちません。
- Q. 袖口がカフスの中に収まる長さのインナーが見つかりません
- 長すぎる場合は、袖を手首側に一度折り返してカフスの中に入れれば済みます。短すぎる場合は、肘より上で終わる八分袖か半袖に替えるほうが、中途半端な長さより線が目立ちません。前腕の真ん中で終わる長さが、いちばん横線がはっきり出ます。
- Q. 裏起毛のインナーは白ブラウスの下に着られますか
- 手のひらで測って指がまったく見えない厚手のブラウスなら着られます。それより薄いブラウスでは、起毛の凹凸と縫い目の太さが表に影として出やすく、暖房の部屋で汗を吸うと張りついてさらに目立ちます。寒さが強い日は、薄手のインナーにして上に羽織りを足すほうが、透けの面では安全です。
- Q. 長袖インナーの上にキャミソールも重ねたほうが透けませんか
- 胴の面の透けは減りますが、キャミソールの肩ひもと裾の線が新しく増えます。薄手のブラウスでは、肩に2本、腰に1本の線が出ることが多いので、重ねるなら肩ひもが太く、裾がブラウスの裾より5cm以上上で終わるものにしてください。基本は長袖1枚の色と襟ぐりを合わせるほうが先です。
— メグラシ編集部





