シャツで透けるインナー|背中のブラ線と脇の段差は腕を前に出して見る

**前から鏡で見て透けていないのに「透けてるよ」と言われたなら、透けているのは背中と脇です。**シャツは、腕を前に出した瞬間に背中がぴんと張ります。張った生地の下で浮くのは、ブラの背中ベルト、インナーの袖ぐりの縁、シャツインした裾の段差の3つです。
だからこの記事では、鏡の前で正面を確かめる方法は扱いません。**スマホを2m離れた棚に置き、10秒タイマーで自分の背中を撮ってください。**腕を下ろした写真と、腕を前に伸ばした写真を並べると、どの線が、どの姿勢で出るのかがその場で分かります。
色の選び方はワイシャツ 透けない インナー|色・襟ぐり・袖の4点で選ぶに、白いブラウスで縁が見えるときの直し方は白ブラウスのインナーが透けるに分けてあります。ここは、その先の後ろ姿の話です。
結論:前で透けないのに言われるなら、背中の帯と脇の段差を見る
最初に、あなたがどれに当てはまるかを決めてしまいます。次の3つのうち、思い当たるものを選んでください。
- 言われたのが、机に向かっていたとき、何かを前へ差し出したとき、つり革をつかんでいたとき → 背中のベルトの線
- 言われたのが、腕を上げて棚の物を取ったとき、髪を結んでいたとき → 脇の段差
- 言われたのが、立ち上がったとき、かがんで物を拾ったとき → シャツインした裾の段差
このうちどれかに当てはまるなら、インナーの色を替えても線は消えません。見えているのは色ではなく、縁が作る影と、シャツが張ったときに薄くなる生地だからです。
逆に、静かに立っているときにも背中全体がうっすら透けて見えるなら、それは面の透けです。こちらは色の問題なので、前述の色の記事に戻ってください。この記事が扱うのは、動いたときにだけ出る線のほうです。
なぜ前より背中が透けるのか:シャツは腕を前に出すと背中で張る
シャツの前身ごろは、ボタンを留める前立てで生地が二重になっています。胸ポケットがあれば、そこも重なります。立っているときは体から少し離れて落ちるので、肌やインナーとのあいだに空気の層ができます。この空気の層が、透けを弱めています。
背中はちがいます。肩のすぐ下の「ヨーク」と呼ばれる切り替えまでは二重のことが多いのですが、その下は1枚きりです。そして腕を前に出すと、肩甲骨が左右に開き、背中の幅が広がります。シャツの背中はその分だけ引っ張られ、体にぴったり沿います。
生地は引っ張られると、織り目のすき間が広がります。光にかざしたときに指の影がぼんやり見えていた生地が、引っ張った状態だと指の形まで見えるようになる。これが、静止しているときと動いたときで透け方が変わる理由です。
さらに、体に沿った生地は、その下にあるものの凹凸をそのまま写します。ブラの背中ベルトの上端、キャミソールの裾、インナーの袖ぐりの縫い目。立っているときには空気の層に吸収されていた小さな段差が、張った生地の上では横線として浮き上がります。
つまり背中の透けは、生地が薄くなることと、段差が写ることの二つが重なって起きています。色だけを替えても片方しか直らないのは、このためです。
確かめ方:スマホのタイマーで、3つの姿勢の背中を撮る
鏡を2枚使って背中を見る方法もありますが、腕を前に伸ばしたまま首をひねると、その動きで背中の張り方が変わってしまいます。スマホで撮るほうが正確です。
- 窓に背を向けない位置に立ちます。背中側から光が当たると、実際より透けて写ります。光は横か前から
- スマホを腰の高さの棚や椅子に立てかけ、自分から2mほど離します
- 10秒タイマーで、次の3つの姿勢を1枚ずつ撮ります
| 姿勢 | やり方 | 再現している場面 |
|---|---|---|
| ① 腕を下ろす | まっすぐ立って、腕は体の横 | 立ち話、通勤で立っているとき |
| ② 腕を前に伸ばす | 両腕を肩の高さで前へ。手のひらを合わせる | 資料を差し出す、つり革、キーボード |
| ③ 机に手をつく | 机に両手をついて、上半身を少し前へ倒す | 会議で身を乗り出す、ホワイトボード |
撮った3枚を並べて、①では見えないのに②③で見える線を探してください。それが、人に「透けてる」と言われている線です。
①から見えている線があるなら、それは面の透けか、インナーのサイズが合っていない可能性があります。②だけに見える線は背中の張りが原因、③で初めて見える線は裾の段差か、前に倒れたことで背中がさらに引っ張られたことが原因です。
撮るときは、その日実際に着ていくシャツとインナーの組み合わせで撮ってください。シャツが変わると張り方が変わるので、別の日に別のシャツで撮った写真は参考になりません。
背中と脇に出る線は4種類:位置で原因が分かる
写真に出た線を、位置で見分けます。
| 線が出た位置 | 見えているもの | 主な原因 | 先に試す直し方 |
|---|---|---|---|
| 肩甲骨の下あたりの横線 | ブラの背中ベルト | ベルトの縁の段差、ベルトの幅 | 縁の薄いものに替える/上に縁のないインナーを重ねる |
| 肩から背中への斜め線 | ブラの肩ひも | 肩ひもの位置が外寄り、ひもが太い | 肩ひもの付け根が内寄りのものにする |
| 脇の下の弧 | インナーの袖ぐりの縁 | 袖ぐりがシャツの脇の縫い目に近い | 袖ぐりが内側に収まる形にする |
| 腰の横線 | インナーやキャミの裾 | 裾がベルトの位置で止まっている | 丈を5cm以上長くして一緒にしまう |
いちばん多いのは、一行目の背中ベルトの線です。次の章から、一つずつ直し方を見ていきます。
ブラの背中ベルトの線:幅と縁で、見え方がまるで変わる
背中ベルトの線は、ベルトの「幅」と「縁」で見え方が変わります。
幅が細い(1.5cm前後)ものは、張ったシャツの上で一本の細い線になります。幅が広い(3cm以上)ものは、線ではなく帯として見えます。どちらが目立つかは、シャツの生地によります。薄手の平織りなら細い線のほうが目立たず、厚みのある生地なら帯のほうが目立ちません。帯は面に近いので、張っても影が出にくいからです。
縁のほうは、もっとはっきりしています。縁にゴムを縫い付けてあるものは、そのゴムの厚みの分だけ生地が持ち上がり、上端と下端に二本の影が出ます。縁を切りっぱなしにしたものや、薄く貼り合わせたものは、段差がほとんどなく、張ったシャツの上でも線になりにくいのです。
ベルトの位置も確かめておきたいところです。②の写真で、背中ベルトが肩甲骨の下端より上に上がっていたら、ベルトがずり上がっています。この場合、線が目立つのはベルトの縁のせいだけではなく、ベルトの上下に肌がはみ出して段差が増えているからです。ずり上がりはサイズや合わせ方の問題なので、ブラが合わないときの直し方とブラのサイズの測り方を先に見てください。
手持ちのブラを替えずにすぐ直したいなら、ブラの上に縁のない薄手のインナーを1枚重ねます。重ねたインナーが段差をならして、横線を「やわらかい面」に変えてくれます。このとき、重ねるインナーの裾がちょうど背中ベルトの位置で終わってしまうと、今度はそこが新しい段差になります。裾はベルトより10cm以上下まで届くものを選んでください。
背中のヨークの下端と、ブラのベルトの距離を測る
シャツの背中には、肩から下に10〜15cmほどのところに横の縫い目があることが多く、そこから上が二重になっています。この縫い目がヨークの下端です。
ヨークの下端と、ブラの背中ベルトの上端がどれだけ離れているかを、一度測っておくと便利です。シャツを着た状態で、背中に手を回し、ヨークの縫い目を指で確かめます。そのまま指を下へずらして、ベルトの上端に当たるまでの距離を見ます。
- 5cm以内:ベルトの上端がヨークの二重部分に近いので、上の縁の線は出にくい。下の縁だけを気にすればよい
- 5〜15cm:ベルトはまるごと1枚の生地の下にある。縁の段差がいちばん写りやすい位置
- 15cm以上:ヨークの短いシャツか、ベルトが低い位置にある。背中の張りの中心から外れるので、線は出にくい
ヨークの長さはシャツによって違います。同じインナーでも、あるシャツでは透けず、別のシャツでは透けるのは、この距離が違うからです。手持ちのシャツが複数あるなら、透けると言われたシャツと、言われたことのないシャツで、この距離を比べてみてください。
ヨークのないシャツもあります。ブラウス寄りの形や、肩の縫い目から背中がまっすぐ1枚で落ちる形です。この場合は、肩の縫い目から下がすべて1枚なので、ベルトがどの高さにあっても線が出る可能性があります。ヨークのないシャツを着る日は、次に書く背中のゆとりを先に測っておくと安心です。
背中の中央に縦のひだ(タック)が入っているシャツは、腕を前に出したときにひだが開いて、背中の張りを逃がしてくれます。ひだのあるシャツは、ベルトの線が出にくい側です。
脇の段差:袖ぐりの縁が、シャツの脇の縫い目に近すぎる
腕を上げたときに脇の下にできる弧は、インナーの袖ぐりの縁です。ノースリーブのインナーでも、半袖のインナーでも起きます。
測る場所は、シャツの脇の縫い目と、インナーの袖ぐりの縁との距離です。腕を下ろした状態で、脇の縫い目のあたりを指で押さえ、その内側にインナーの縁がどれだけ離れてあるかを触って確かめます。
- 縁がシャツの縫い目より2cm以上内側にある → 腕を上げても見えにくい
- 縁が縫い目とほぼ同じ位置にある → 腕を上げたとき、シャツの脇が引っ張られて縁が浮く
- 縁が縫い目より外側(袖のほう)にある → 半袖インナーの袖口が、二の腕に横線として出る
いちばん見えやすいのは、二つ目の「ほぼ同じ位置」です。シャツの脇の縫い目は、腕を上げると引っ張られて体から離れ、その下のインナーの縁を指でなぞるように影を作ります。
半袖のインナーを着ているなら、袖口の縁にも気をつけてください。薄手のシャツの上からは、二の腕の途中に袖口の線が一本入って見えます。袖口が切りっぱなしのものか、袖がシャツの肩の縫い目より短く終わるフレンチ袖にすると、この線は消えます。
ブラの脇の部分(脇の下に回る幅の広い部分)が見える場合もあります。これは腕を上げたとき、シャツの脇の下の生地が張って、その下の段差を写すためです。インナーを1枚重ねるか、脇の部分の縁が薄いものに替えると目立たなくなります。
シャツインした裾の段差:インナーの丈は、ベルトの位置から5cm離す
かがんだときや立ち上がったときに腰に横線が出るなら、インナーの裾が、ちょうどパンツやスカートのウエストのあたりで終わっています。
シャツをウエストにしまうと、シャツの生地は腰のところでいちばん引っ張られます。そこにインナーの裾の縁があると、縁の段差がくっきり写ります。前かがみになると背中側がさらに引っ張られるので、③の写真で初めて見えることが多い線です。
直し方は、インナーの丈とウエストの位置を5cm以上離すことです。
- インナーの裾を、ウエストより5cm以上下まで伸ばし、シャツと一緒にパンツの中へしまう
- あるいは、インナーの裾がウエストより5cm以上上で終わる短い丈のものにする
真ん中の、ウエストの上下3cmほどの範囲に裾があるのがいちばん線が出ます。手持ちのインナーで丈が中途半端なら、一緒にしまえる長いものを1枚用意してください。前だけをしまう着方なら、背中は外に出ているので裾の線は気になりませんが、その代わりに背中の張りは強くなります。
シャツインの組み方そのものは、インナーとシャツインの判断にまとめてあります。
生地で変わる「張ったときの透け方」:つまんで横に引いて見る
シャツの生地によって、張ったときにどれだけ薄くなるかが違います。買う前でも、手持ちのシャツでも、次の確かめ方ができます。
**シャツの背中の生地を両手の指先でつまみ、左右に軽く引いたまま、その下に指を1本差し入れてください。**引く前と引いたあとで、指の見え方がどれだけ変わるかを見ます。
| 生地 | 引いたときの変化 | 背中の線の出やすさ |
|---|---|---|
| 薄手の平織り(ブロード) | 目が開いて指の形がはっきり見える | 出やすい |
| オックスフォード | 目は粗いが厚みがあり、変化は小さい | 出にくい |
| ツイル(斜めの織り目) | 張りがあり、引いても戻る | 出にくい |
| 麻・麻混 | 目が開きやすく、しわで影も出る | 出やすい |
| 伸縮性のある混紡 | 引くほど薄くなる | いちばん出やすい |
伸縮性のあるシャツは、動きやすさのために選ばれることが多いのですが、伸びるということは、張ったときに薄くなるということでもあります。腕を前に出す場面が多い人ほど、このシャツで線が出やすくなります。
色と柄でも差があります。淡い水色や薄いピンクは、白より透けにくいと思われがちですが、張ったときの影は白と同じように出ます。細いストライプは、線を柄の中に紛れさせるので、背中ベルトの横線は目立ちにくくなります。
背中のゆとりを指で測る:2本つまめれば張らない
シャツが背中で張るかどうかは、シャツの大きさよりも、腕を前に出したときに背中に余る生地の量で決まります。これは自分で測れます。
- シャツを着て、両腕を肩の高さで前に伸ばす(②の姿勢)
- 家族に頼むか、片腕を伸ばしたまま、もう一方の手を背中に回す
- 肩甲骨のあいだの生地を、縦方向につまむ
つまめた生地の厚みで判断します。
- 指2本以上でつまめる → 背中は張らない。線が出るなら、原因はインナーの縁の段差
- 指1本でつまめる → 机に手をつく姿勢(③)で張る。縁の薄いインナーなら線は出にくい
- つまめない → ②の姿勢ですでに張っている。インナーを替えるか、もう一回り背中にゆとりのあるシャツにする
体に沿う形のシャツは、腕を下ろしているときはきれいに見えますが、つまめないことが多くなります。手持ちのシャツがこの形で、しかも仕事で腕を前に出すことが多いなら、インナー側で直すほうが早いです。
背中が平らに見えるインナーの4つの条件
ここまでの直し方を、インナーを選ぶときの条件にまとめるとこうなります。
- 縁に厚みがない。 裾や袖ぐり、背中のベルトの縁が、切りっぱなしか薄い貼り合わせ
- 背中に切り替えがない。 背中の真ん中や肩甲骨のあたりに縫い目があると、それが線になる
- 袖ぐりが、シャツの脇の縫い目より2cm以上内側に収まる。 ノースリーブなら袖ぐりが深すぎないもの
- 丈が、ウエストから5cm以上離れる。 一緒にしまうなら長く、外に出すなら短く
すでに持っているインナーを、この4つで点検してみてください。当てはまらない項目が一つだけなら、そのインナーはシャツの種類を選べば使えます。二つ以上当てはまらないなら、そのインナーはシャツの下ではなく、ニットの下に回すほうが活きます。
どちらとも取れるときの決め方
ここがいちばん迷うところだと思います。写真を撮って、測ってみても、白黒がつかないことがあります。よくある迷い方ごとに、決め方を置いておきます。
②では見えないが、③では少し見える
机に手をつくほど前に倒れる場面が、その日に何回あるかで決めます。会議が続く日、来客の応対がある日、ホワイトボードの前に立つ日は、③の姿勢が何度も来ます。そういう日はインナーを替えます。
デスクワークで座っている時間が長く、人に背中を向ける場面が少ない日なら、③で少し見える程度は気にしなくて構いません。座っているときの背中は、椅子の背もたれと上着の陰になることが多いからです。
線がうっすら見えるが、自分では気にならない
「透けている」と言われたことがあるかどうかで分けてください。言われたことがあるなら、その場面がもう一度来る前に直しておくのが安心です。言われたことがなく、自分の写真を見て初めて気づいた程度なら、そのシャツはその組み合わせで着ても構いません。
迷ったときの判断の物差しとして、写真を撮った距離を2mから3mに離してみてください。3m離れてもはっきり線と分かるなら、会議室の向かいの席からも見えています。3mで見えなくなるなら、すぐ後ろに立った人にしか見えない線です。
羽織りで隠すか、インナーを替えるか
その日、いちばん長くいる部屋で羽織りを脱ぐかどうかで決めます。暖房が効いた会議室や、日の当たるオフィスでは、羽織りは脱ぐことになります。脱いだあとは、シャツ1枚の背中がずっと見えています。この場合はインナーで直します。
外を移動する時間が長い日、冷房や暖房が弱い部屋で過ごす日なら、羽織りを着たままで済みます。羽織りで隠すのは、着ている時間のほうが長い日に限るのが無理のない線引きです。
背中のベルトの線と、裾の段差が両方出る
両方出るときは、先に裾の段差を直してください。インナーの丈を長くして一緒にしまうだけで、裾の線は消えます。そのうえで②の写真を撮り直すと、背中の線が思ったより目立たなくなっていることがあります。長いインナーが背中全体をならしてくれるからです。
それでもベルトの線が残る場合にだけ、ブラを替えることを考えます。一度に全部を替えると、どれが効いたのか分からなくなります。
オーバーサイズのシャツで、脇だけ見える
身幅にゆとりがあるシャツは背中が張りにくい代わりに、脇が見えやすくなります。肩が落ちたデザインは袖ぐりの位置が低く、腕を上げたときに脇の下の生地が大きく開くからです。
この場合は袖のあるインナーに替えるのがいちばん確実です。袖があれば、脇の下で見えるのはインナーの生地の面で、縁ではありません。面はシャツの色に近ければほとんど目立ちません。
言われたのは一度きりで、写真でも見えない
透けていると言われたのが一度だけで、3つの姿勢の写真でも線が見えないなら、そのときの光を思い出してください。窓を背にして立っていた、真上に強い照明がある場所で前かがみになっていた、といった条件が重なると、普段は見えない線が一瞬だけ出ることがあります。
この場合は、同じ光の条件で撮り直してみます。オフィスの照明を再現するのは難しいので、天井の照明の真下に立って、スマホを斜め下から背中に向けて撮ります。真上からの光は、生地の段差の上側を明るく、下側を暗くするので、横線が強調されます。ここで見えなければ、言われたのはその日の条件が重なっただけで、インナーを替える必要はありません。
背中だけ生地が薄くなっている
何度も着ているシャツは、背中の生地が前より先に薄くなります。椅子の背もたれにこすれ、リュックやショルダーバッグのベルトが当たるからです。新しいころは透けなかったのに、最近になって言われるようになったなら、インナーではなくシャツの側が変わっています。
確かめ方は、シャツを脱いで裏返し、背中と前身ごろを並べて光にかざすことです。背中のほうが明るく透けて見えるなら、生地が薄くなっています。このシャツは、羽織りの下に着るか、背中が見えない場面で着る1枚に回してください。インナーで直そうとすると、厚みのあるものを選ぶしかなくなり、今度は縁の段差が増えます。
シャツの色が濃い
紺や黒、深い緑のような濃い色のシャツでは、面の透けはほとんど起きません。それでも背中の線が見えることがあります。濃い色の生地は、段差の上側に光が当たると、その部分だけ白っぽく光って見えるからです。光沢のある生地ほど、この光り方は強くなります。
濃い色のシャツで線が出るなら、色の対策は要りません。縁の薄いインナーに替えるか、縁のないインナーを1枚重ねて段差をならすだけで足ります。濃い色の服の下のインナーの暗さについては、関連記事の「透けない下着の色」で扱っています。
インナーを重ねると暑い
暖房の効いた部屋で一日過ごす日は、インナーを2枚重ねると暑くなります。この場合は、ブラの上に重ねるインナーを、背中だけを覆う短めの丈にするか、汗を吸って乾きやすい薄手のものにしてください。重ねる目的は段差をならすことなので、厚みはいりません。
秋に背中の透けが増える理由
背中の透けを指摘されるのは、夏より秋のほうが多いと感じる人もいるはずです。理由は二つあります。
一つは、上着を脱ぐ回数が増えることです。朝晩は羽織りやジャケットが要るのに、日中の室内では暑くて脱ぐ。脱いだ瞬間に、それまで見えていなかった背中が人目にさらされます。夏はシャツ1枚の背中を自分でも意識していますが、秋は「上着を着ているつもり」のまま脱いでいることが多いのです。
もう一つは、インナーが厚くなることです。気温が下がると、吸湿発熱のインナーや長袖のインナーを着るようになります。こうしたインナーは縫い目が太く、首まわりや袖ぐりの縁がしっかりしているものが多いので、夏のインナーより段差が大きくなります。
秋のシャツに合わせるインナーは、暖かさよりも縁の薄さを優先してください。寒さは上に重ねる羽織りで足せますが、縁の段差は上から隠せません。秋の濃い色のシャツの下に着るインナーの暗さは、透けない下着の色で扱っています。
着る前の30秒チェック
毎朝写真を撮るのは手間なので、組み合わせが決まったら、次の30秒で確かめられるようにしておきます。
- シャツを着て、両腕を前に伸ばす
- 片手を背中に回して、肩甲骨のあいだの生地をつまむ。指2本でつまめるか
- 手を下ろして、脇の縫い目の内側にインナーの縁がどれだけ離れているかを触る。2cm以上か
- シャツをしまったなら、ウエストのあたりを触って、インナーの裾がその上下3cmに止まっていないか
この4つがすべて「はい」なら、その日の背中は大丈夫です。一つでも引っかかったら、その日はインナーを替えるか、脱がない羽織りを足してください。
触って確かめるのが難しいときは、家を出る前に玄関で一度だけ、腕を前に伸ばしたまま後ろ姿を撮ってください。毎朝3枚撮る必要はありません。いちばん線が出やすい②の姿勢を1枚撮れば、その日の組み合わせで背中がどう見えるかが分かります。撮った写真は、見たらすぐ消して構いません。
一度スマホの写真で「この組み合わせなら見えない」と確かめたシャツとインナーは、メモしておくと次から迷いません。シャツの名前とインナーの名前を一行ずつ書いておくだけで、朝の判断が一つ減ります。
まとめ:見るのは、前ではなく後ろ姿
- 前で透けないのに言われるなら、背中と脇を疑う
- スマホのタイマーで、腕を下ろす・前に伸ばす・机に手をつくの3つの姿勢を撮る
- 線の位置で原因を分ける。肩甲骨の下はブラのベルト、脇は袖ぐり、腰は裾
- 背中のゆとりは、腕を前に出した状態で指何本つまめるかで測る
- インナーは、縁の薄さ・背中の切り替えのなさ・袖ぐりの位置・丈の4つで選ぶ
- 迷ったら、その日いちばん長くいる部屋で羽織りを脱ぐかどうかで決める
前から見て大丈夫だったシャツが、後ろ姿でだけ透けていたと分かると、選ぶインナーの基準が一つ増えます。それは色でも厚さでもなく、縁の段差と、シャツがどこで張るかです。
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よくある問い
- Q. 前から見ると透けていないのに、透けていると言われました。どこを見ればいいですか
- 背中と脇です。前身ごろは前立てやポケットで生地が重なっていて、立っているときは体から少し浮いています。背中は1枚きりで、腕を前に出すと肩甲骨の間でぴんと張ります。張った生地は目が開くので、静かに立っているときには見えなかったブラの背中ベルトや、インナーの袖ぐりの縁が浮いてきます。スマホを2mほど離れた棚に置いて10秒タイマーで背中を撮り、腕を下ろした姿勢と、腕を肩の高さに前へ伸ばした姿勢を比べてください。伸ばしたほうだけに線が出るなら、原因はインナーの色より、シャツの背中のゆとりとインナーの縁のほうにあります。
- Q. ベージュのインナーにしたのに、背中に横の線が見えます
- 色ではなく、縁の段差が見えています。ブラの背中ベルトやキャミソールの裾にゴムや縫い代の縁があると、そこだけ生地が持ち上がって影ができます。張ったシャツの上では、この影が横一本の線として出ます。ベージュは面の透けを抑えますが、段差の影は消せません。縁を切りっぱなしにしたものや、縁を薄く貼り合わせたものに替えると、線は細くなります。替えるまでのあいだは、ブラの上にもう1枚、縁のない薄いインナーを重ねてください。ベルトの段差をインナーがならして、線が面に変わります。
- Q. インナーを替えるより、上に何か羽織るほうが早いですか
- 腕を前に出す場面が1日に何回あるかで決めてください。会議で机に手をつく、資料を前へ差し出す、つり革をつかむ、といった動きが多い日は、背中が何度も張ります。羽織りを着ていればその間は隠れますが、室内で脱いだ瞬間から同じことが起きます。暖房の効いた部屋で脱ぐことが分かっている日は、インナー側で直しておくほうが安心です。逆に、外回りが多く、羽織りを脱ぐ時間が短い日なら、羽織りで足ります。迷ったら、その日いちばん長くいる部屋で羽織りを脱ぐかどうかを先に考えると、答えが出ます。
- Q. オーバーサイズのシャツなら透けませんか
- 背中は張りにくくなりますが、脇は別です。身幅にゆとりのあるシャツは、腕を前に出しても肩甲骨の間で指2本以上つまめることが多く、背中の線は出にくくなります。ただ、肩が落ちたデザインは袖ぐりが下がるので、腕を上げたときに脇の下の生地が大きく開き、インナーの袖ぐりの縁や、ブラの脇の部分が見えやすくなります。オーバーサイズを着る日は、袖のあるインナーか、袖ぐりが深くないインナーを選んでください。インナーの袖ぐりの縁が、シャツの脇の縫い目より内側に収まっていれば、腕を上げても見えません。
— メグラシ編集部





